196 Fiducia - 3rd:fragrance -
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[宣教師に教えられ、己ははじめて石の名を識る。]
………風信子石。
[宣教師は頷いて曰く、此れは『哀しみを癒す石』なのだ、と。 仄かに暖かき其の石を握り締めて、己は教会を辞した。]
(158) wiosna 2013/01/16(Wed) 03時半頃
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[己は果てまで続く路の上に立ちて、天を見上げた。
見上げた天は高く、薄雲のかかる青。 本日は快晴也。真、旅立ちには善き日よ。
そら、南の海を観に行こうか。 其れとも山で臆病兎でも追い掛けようか。
狭き國だと人は云う。 然し日ノ本の大地は斯様にも広く、果てなき旅は続いて行くのだろう。 遠き道程。歩む哀しみは此の心締め付けて、 されど確かにいま、己は幸福だと云えるのだ。]
(159) wiosna 2013/01/16(Wed) 03時半頃
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[己は当代二番の頑固者、氏亡くした風来坊。
還る墓無く、されど帰る先有り。
決して忘れ得ぬ熱を此の身に宿し、いざ歩みて往かん。]
[―― 何時か「終わり」の果てに辿り着く、 * 其の日迄 * ――]
(160) wiosna 2013/01/16(Wed) 03時半頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
wiosna 2013/01/16(Wed) 04時頃
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[それは、世界が反転する音。]
(161) suchlich 2013/01/16(Wed) 10時半頃
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[ ...ぱしゃん。]
(162) suchlich 2013/01/16(Wed) 10時半頃
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―暗い色に彩られた屋敷―
[伸ばした手>>8:+23>>8:+25は、そこには届かなかった。 かちゃん。花瓶が落下する。 ああ確かおまえさんが花と一緒に最初に買った花瓶だ。透明な硝子は割れて、中の水が絨毯の色を深く染めた。
その上に散らばる花弁は赤。 赤薔薇はあたしに手折られる事はなく、けれどその花弁を無惨に散らす。]
『どうなさいました?』
[扉を小突くと共に声がした。「のっく」、というやつだろう。 どうって、花瓶を。]
(163) suchlich 2013/01/16(Wed) 10時半頃
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[あたしは花瓶を取ろうとしたのだ。書棚の上に飾られた、赤薔薇の入った花瓶。定期的に水を変えなければ花は死んでしまうのに、おまえさん、そんなこと思いもしなかったんでしょう?それとも花は手折られても勝手に生きているとでも思ってました?あの花が今まで生きていたのは、おまえさんの揃えた女中が世話をしていたおかげですのに。]
『奥様?奥様。』
[また、声。 奥様とは誰だろう。頭に靄が掛かっているようで、上手く物事を考えられない。何か大切な事を忘れている気がする。けれど思い出せない。 訝しげな声が、また上がる。『奥様、ウト様』、と。]
(164) suchlich 2013/01/16(Wed) 10時半頃
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…はい、ウトですえ。 [そこであたしはようやく顔を上げたのだ。*]
(165) suchlich 2013/01/16(Wed) 10時半頃
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―屋敷・おまえさんの書斎で―
[振り返ると同時に、すかぁとの裾が揺れる。 黒い洋靴に黒いわんぴぃす。なんでも西洋では”mourning dress”と呼ぶらしい。 是非着てほしいとおまえさんに言われれば、着ないわけには行かない。譬え和の喪服の中で、自分が奇妙に映っても。]
『大奥様が御呼びです、どうぞ下へ。』
[粛々と、女中が云った。あたしは苦笑いして、首を緩く横に振った。 行きたくないという合図。どうせ私が行かなくても、あの場は保たれるであろう。今頃遺産の振り分けに、熱心に額を寄せ合っている事か。おまえさんは長男ではないので継ぐ家もなく、あたしは子を持たない。
『あの海女をどうしようか』、そんな声が聞こえてくるようだ。 そんなこと、あたしにもわかりやせん。]
(166) suchlich 2013/01/16(Wed) 11時頃
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『どうか、下へ。』
[困った顔で女中が言った。わかっている。あたしが行かなければ顔が立たないことくらい。 おまえさんは成り上がったからいいけれど、ここは所詮日ノ本ノ國、周りは未だ慣習に縛られているのだ。 それに気付かず逝ったおまえさんはなんと幸せな暢気者。
遺される者の気も知らないで。]
形ばかり作ったって、 誰もこの服を、”widow's weeds”とは呼ばせてくれないんやろ?
[あたしが言うと、女中は首を傾げた。 通じやしないだろう、当たり前だ。 溜め息をついて、考え込む。ふと、目についた2つを指さした。]
…お義母様に、お伝えおくんなまし。 この2つと、上方への旅費。それさえ頂ければ構いませんと。
[やっと意図を汲んだのか、女中は一礼して部屋を出た。 ぱたり、扉が閉まる。]
(167) suchlich 2013/01/16(Wed) 11時頃
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[着替えたばかりの黄色い和服と、書棚から零れ落ちた一冊の本。 どうしてそんなものが欲しかったのか、わからない。 ねぇ、でもこれは大切なものな気がするのだ。 とてもとても大切なものな気がするのだ。]
おまえさん。 あたし、言うていなかったわ。 おまえさんのこと、ちゃーんと愛していたんだって。
[静まり返る部屋の中には、零れた透明の硝子と薔薇の香り。 黄色い衣と、おまえさんが読み聞かせてくれた本。 窓に目をやると、ふわり、雪花が舞っていた。]
(168) suchlich 2013/01/16(Wed) 11時頃
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誰が、こまどりころしたの。
[ふと、口に出してみる。 看取りも出来ず、賛美歌も歌えず、何も出来なかったあたし。 ねぇ、ならばせめて、まずおまえさんのために泣くことから始めようか。**]
(169) suchlich 2013/01/16(Wed) 11時頃
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楽士 ウトは、メモを貼った。
suchlich 2013/01/16(Wed) 11時半頃
ウトは、芙蓉あーれー、沙耶さんに言いつけますえー(帯くるくる)**
suchlich 2013/01/16(Wed) 11時半頃
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――街道・茶屋――
[羽織の下から覗く色は、相も変わらず鮮やかで派手な色合いでございました。>>143 お逢いした時よりも薬鞄が重くあるようでした。
お嬢様の御姿を見て、御声を聞いて、『沙耶』と呼べる方は一握りでしょう。
名を呼ぶ声に瞳潤わせ一歩寄り、右腕を差し伸べて応えますが、太助殿の手は思いもよらずお嬢様の頬を打ったのです。>>145 なんたることでしょう!]
(170) k_karura 2013/01/16(Wed) 14時頃
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な……
[よろめき空足を踏みます。然程痛みはありませんが、出会い頭に頬を打たれては驚きが勝るというもの。呆然と太助殿の顔を見詰められました。 再び頬にと伸びた手は、今度は慈しみ溢れる手に変わったのです。>>146]
(171) k_karura 2013/01/16(Wed) 14時頃
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[太助殿の叱責は真っ当なもの。 ばつの悪そうにむすりとしたまま黒鳶をじつと見詰めますが、優しげな色と光しか見えませんでした。]
太助が、来ると分かっていたが、つい。
[あまりにも幸せそうに笑みを向けるものですから、戻ろう>>147と促す太助殿の裾を掴んで僅かに引き留められました。]
私も、逢えてよかった。 信じていたぞ。手紙なんぞ渡されずとも、主が来ることなど。
(172) k_karura 2013/01/16(Wed) 14時頃
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[泣きじゃくる、その意識は次第に掬い上げられ、遠のいて。 だめ、と。いやだ、と。いかないで――と。 抗って、もがいて、ただ、声に成らぬ声を挙げて――、
全てが光の螺旋のうちに消える刹那。 私は、あの人のすがたを見た、気がした。]
(173) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[透明の湖畔。旅立つ者を載せる笛の音。 確かにさっきまで居た、宝物でいっぱいの、暖かい部屋。 全てはほんの僅かな間の、旅路の移ろう景色の絵。 けれどその景色も一瞬の鮮やかさで――、
生ある光のうちに。死にも近い冷たさのうちに。 私は、また、たったひとりぼっち、だった。
けれど。]
(174) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[私は、もう、自ら閉ざした籠の中には居ない。]
(175) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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―ある、雪道。―
[降る雪花は何処までも冷たい。 淡色の髪が纏わりつく頬が、その冷たさに刺されるように痛む。
常磐の上着、肩に積もる白銀はさぞ衣に映える色だったろう。 しかし私の目は己のすがた振り返ることは無く。 ただ真っ直ぐに雪道の向こう側だけに向いていた。]
――――…お前、
[死人の如く冷たい手を握り返し。 私は、その手越しに、おのれの手の脈を感じ取る。]
(176) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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信じることは。 愛する、ことは。
とても難しくて、
――――本当は、簡単。
[稀なる紅い灯りの主に、微笑と共に告げられたこと。 それはまるで、異なる自分に諭されているような、錯覚。]
(177) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[『生きて』と。 そう告げて消えて行ったその子の涙は、未だ青い目の内に。]
私は、 此処に、生きてる。
[支えを失くし地に付いた掌が、頬に触れる雪が、冷たく刺す。 息が白く零れる。身体が震える。 確かに、死んだ筈の私は生きている。 ――此処にたったひとり、取り残されて。]
でも、わたし、は、 やっぱり、わたし、は――――…
(178) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[凍らぬ涙の滲む目で、雪道の向こうの海を見詰めた。 それは昔、たづとよく眺めた思い出の海。 ――漕ぎ出でたまま帰らぬ人の、瞳の青にも似た紺碧。
私は、もう、あの時と同じように、手を離したりしないと。 幸せになるのだと、決めた。だから――。**]
(179) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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―そして、それから―
[一人旅に出ると言い出した私を、かれらはどんな目で見ていたものか。 身の世話してくれた奉公人の娘が「職が無くなる!」と勘違いするのを宥めつつ――。 私は、勇気を持って、かの人に振り向き、その瞳を見た。]
あなたとのお人形遊びも、これで、お終い。 ――…清々した、と仰って頂けて何よりです。
それでは、お兄様。お元気で。
[腹違いの、この國の黒目の、蛇の如き兄。 一度、生意気を申したとして、立場を解らせようと私を組み敷いた人。 此度の「生意気」には、その手は伸びて来なかった。 ――もう、此処に私は居座らぬのだから。]
(180) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[それから目は、老い始めた父の許に。]
お兄様と違い商才も無く、養子にも出せぬ見目なれば。 私が出ていくことに不都合は無いでしょう。
それでは、お父様、
[私には、もう「捨てられぬ」迷いはない。 求めて、諦めて、けれど何処かで期待していた、父の――、
その手が、私の着物の袖を引いた。]
―――…旅路の文は、寄越します。
だからそんな、かなしい 顔をなさいますな。
[相変わらずの冷淡なその目に、その奥に、見えたいろに。 ふっと、私が零したのはこんな言葉で。 そして父から最後にはっきりと告げられた、その言は。]
(181) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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『亀吉。
その格好で、決して「天宮」は名乗ってくれるなよ、――』
ええ。文を出す時以外は。
[大きな西洋鞄に、黒革のブーツに――雪花の白のワンピース。 羽織る女物の着物、目尻と口許の色どりは、どれも熱いあか。 少しだけ低い声と平らかな胸と共に、その「異装」はある。
私は、たづのように、青い目で堂々と微笑み返し。 ひとり、広い屋敷を後にした。]
(182) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[初めて履いたブーツは確かに走り易い。下駄とは違う。 薫る海風は心地良く、結われない白銀の髪が揺れる。 覆い隠すことなく、この白銀は晴天の下に在る。]
こんな風に走ったの、何時ぶりだったかな。
[異端の身であること、人を厭う言い訳にはもうしない。 奇異の目も蔑む目も、時に憎悪する目だってあれど。 全てが悪意に満ちている訳ではない、と。あの「夢」の中で、知ったから。
それに。 この國に稀なるこの白銀と青、あの時共にいた人達ならば。 それだけでもきっと、私が私であると気付くだろうから。]
(183) sakanoka 2013/01/16(Wed) 22時頃
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[私は、自由で剛毅な鶴のように風を切り。 怯えない快活な兎のように道を跳ねていく。
臆病さ故に踏み出せず、望みを自ら手放してしまう――、 そんな隠ぬ(おぬ)者、鬼(おに)は、確かに斬られたのだから。 私は今、探し求める――私の鬼を斬った、その人を。**]
(184) sakanoka 2013/01/16(Wed) 22時頃
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――座敷・囲炉裏端――
[ここは花街。貸座敷。 初会裏馴染みと三度重ねて通い詰め。 炉端でうとうと涅槃仏さながら眠っておった。]
やっぱりおなごの腿はええ桃や ひやこい身体がよう暖まる
>>149 [外はしんしん忘れ雪。 季節の終りを物語る。 頭の中には猫の声。 夢から醒めよと爪を尖らせ。 手前の背中を引っ掻くよう。]
(185) hippolyte 2013/01/16(Wed) 22時頃
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なぁ夕霧。 わしは死ぬかもしれん。
[唐突に何をと女は笑う。 寝惚けて夢の中に居るつもりかと。
わしも真顔で。]
そうかもしれん
[それでも顔は、嗚呼。 『哀しい色』をして笑う。]
(186) hippolyte 2013/01/16(Wed) 22時頃
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