─ 饗宴の終着と誓いの終わり ─
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[狗はジェフェルの苦鳴を耳で楽しみ、目を輝かせてその抵抗を見つめる。
顎を振り、一気に引きちぎった翼を……喉を仰向かせて口の奥で咥え直し……飲み込んだ。
ぱらぱらと、閉じあわされた牙の間から、羽が数枚舞い落ちる]
[巨木の根のような爪を押し広げ、ジェフが足の下を逃れる。
その手に現れるのは闇にあって、闇を貫かんと言う瘴気の槍。さっきの闇そのものでの攻撃より賢い、と狗は鼻で笑った]
きっとお前は最初から、闇に生きる運命だったのだ。
無駄な抵抗などせず受け入れていれば、あるいは闇の帝王になる未来もあっただろうに。
[奈落のような口を開けた。
瘴気の槍はまっすぐにその口内、赤黒い舌へ突き立った。が、巨大な口は止まらず、そのまま槍を放ったジェフの腕を咥え、体を持ち上げた]
[ごくん、と瘴気の槍を飲み込む為に喉が動いた。
狼は目で笑った]
(-1337) karyo 2013/05/19(Sun) 19時半頃