─ヨアヒム専用抜け道─
[ヨアヒムをつれながら、ペラジーにはあらかじめ話は前夜のときにしていたかどうか。
どちらにせよ大人しくはついて来てくれたことだろうか。
しばらくして、前に見える姿、ヨアヒムが訝しげにするとヘクターからの声がかかる。向けられる笑みに返すのは、こちらからも信頼の笑みを]
ああ、俺も色々とわからせてやりたいところだが、その役はヘクターに譲っとく。
[ヨアヒムが掴みかかろうとすれば、ヘクターがナイフを突きつけて、すぐに短い悲鳴を上げて怯む様子が見えた。それからはじめるのは命乞いや、金ならやるからとか、そんなことを捲くし立てていて]
わりぃ、やっぱ一発だけ、俺からペラジーの分のほんの少しだ。
[その首根っこを、ペラジーの手を握っていない手で掴むと地面に転がすように放ってから。
地面に転がるその豚にはそれ以上関わることなく、ペラジーをつれて先に歩き出す。
ヘクターとすれ違い様、どちらとも無く拳を突き合わせて、今繋がった二つの道を今は先に歩き始めた]
先行ってる、もう、何もあせる必要は無いからな。
[そう背後に言葉をかけておいた]
(59) shuchan 2011/02/13(Sun) 02時半頃