―その頃の黒服ズ―
[お嬢様の機嫌を損ねようが、その店は侵入をためらわせるような、ただならぬ雰囲気をかもし出していた。
職務は大事だ。しかし踏み込んでしまったが最後、人として何かを失いそうな、そんな錯覚さえ覚える(大げさ)。
7人の黒服ズは、「どうする」「おい、どうする」と店の前で肘を突きあっていた。「お前行けよ」「なんでだよ、お前行けよ」
非常に低レベルなやりとりである。
しかし、そんな時絶望的な指令(大袈裟)がもたらされた。]
「お嬢様は、『どうして中に入らないの?]と仰っておいでだ」
[戦慄が走る。なにしろ、今屋敷にお嬢様の両親はいない。言うなれば、屋敷内の最高権力者があのお嬢様なのだ。嫌だそんな職場。
意を決して踏み込もうとした、その時!]
「出てきたぞ!」
[ホシが姿を現した!>>48>>52]
(54) 2017/05/20(Sat) 19時頃