―モニタールーム―
そーねぇ。
でもおっさん、簡単に染まっちゃうようなのじゃつまんないんじゃないの?
[ヘクターから向けられた声に、人好きのする笑顔で答えた後、逆に試すような問いを返し。
返答があってもなくても、自分はすり寄る相手を失い構われる先をこちらに決めたらしい白猫を撫でたり喉元を擽ったり。
そんなことをしている内に新たな参加者が入室してきたので、白猫に構う手は止めずそちらに視線を向けた。]
ぇーと…ジョージ、だったっけか?
ふぅん、お前も参加すんだ。
[メアリーのように自分が連れてきた奴や、勝手にこちらに近付いてくる奴はともかくとして。
基本的に一人で行動しているから、あまり他人に興味はなく。
スラム内の人間の名と顔は一通り知っているものの、裏を返せばそれしか知らない相手というのが多い。
目の前にいるジョージもその類だ。
相手は自分を知っているかもしれないが、こちらは良く知らない。
つい無意識に観察するような視線になったかもしれない。]
(33) 2011/02/08(Tue) 20時頃