― 天界 ―
[天を守る門の前に天使の一団が並んでいた。
軍団と呼ぶほどではない、小隊規模の編成。
彼らの顔をひとつひとつ眺め渡して、
金の光輪戴く使徒は、右手をいと高き天へ差し上げる。
手の中には、天界の光蓄える水晶が握られていた。]
Nam et si ambulavero in valle umbrae mortis,
non timebo mala, quoniam tu mecum es.
《たとえ死の影の谷を歩むとも、災いを怖れない。
主が共にあられる故に。》
我々はこれより魔界へと赴き、
囚われた同朋を救い出す任に就く。
主の栄光を讃え、正しき裁きを行うために
各々の奮闘を期待する。
[出立前の短い訓辞の後、荘厳な音と共に天の門が開く。]
(1) 2013/05/08(Wed) 23時頃