[やらかしとか聞こえた気がしてポーチュラカは首をかしげた。やらかした記憶などない。……いや、ひとつだけあった。援助交際疑惑の現場の写真を撮り損ねたことだ。
やらかしはしてくれたことと言い直されたが、それを告げるのもなんだか気が進まなかった。だってそんなの、なんだか恩着せがましいじゃないか。別にポーチュラカは恩を着せたいわけじゃないのだ。尽くすタイプの女なのだ。]
ええっと……。
[ポーチュラカは言葉を選ぶ。恩を売っているように聞こえないように注意しつつ。]
先生が命の危機を回避できるように、陰ながら見守らせていただきました。
[目的は、南方の死を阻止することと、]
先生にお知らせするつもりはなかったんですけど、先生が当て馬ポジションのチャラ男になってしまうのは、我慢ならなかったんです。
[体だけの関係だとか援助交際だとか気持ちのないお付き合いだとか、そういうものをやめさせることだった。
だって。]
(+9) 2017/05/26(Fri) 13時半頃