37 忙しい人のための手紙村(望郷編) RSS
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時は来た。乗客達は集まり、互いの姿を確認する。
パルックの姿が見つからない。
物資もエネルギーも限られた中、人狼に対抗するために乗客たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者をここから放り出そうと。宇宙服ひとつでは命の保証がないが、それもやむを得ないと……。
現在の乗客は、ワレンチナ、キョウスケ、ネコ元帥、クラリッサ、ラルフ、カリュクス、ナルミの7名。
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/* デフォがネコ元帥だったな。愛だな。
(-0) 2024/10/26(Sat) 11時半頃
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──出逢い──
[暗殺のターゲットに近づく方法は様々である。全くの他人として通りすがりの殺人をする方が関係性から素性を探られる心配はないが、大概のターゲットは身辺に警護のSPを置いている。彼らを全員殺してからではターゲットに辿り着くのはいつになるかわからないだろう。こういう場合、その警護のSPになりすます、紛れてしまうのが一番有効な手段である。
今度のターゲットが金持ちの要人であるならば、その方法が一番いい。 何処か別の組織の者が彼の周囲のSPを半分ほど片付けていた折でもあり、ウォルフがそこに自身を売り込むのは難しい事ではなかった。
計算外だったのは、ウォルフに化せられた仕事はターゲット自身の護衛ではなく、その娘の護衛であった、という点だ。
実は、ウォルフは女性との接触が極端に少なく育っている。 母親はいなかったし、暗殺組織に所属する女性から可愛がられた記憶もない。
女というのは男とは違い身体が細く、背が低く、力が弱い。 声は甲高く、そして…男のように汗臭くはなくいい匂いがした。
まるで猫のようだ。動きのしなやかさからもそう思える。]
(0) 2024/10/26(Sat) 15時頃
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[ターゲットの娘に引き合わせされた時、ウォルフはとても慌てた。 白銀とも言える美しい髪を持つ小さな少女は花のようにそこに咲き、ウォルフを見上げている。
仔猫みたいだ。猫と違うのはにゃあと鳴いたりウォルフに懐いてじゃれてこないところか。 それどころかまともに口すらきいてくれなかった。小さな身体は小刻みに震えている。
ウォルフの巨体を見れば怯えて当然であろう。だが、護衛をするからには傍にいなくてはいけない。本来の仕事はターゲットの暗殺ではあるものの、きちんと与えられた仕事をしなければ怪しまれるし信用は得られないから。
それから、ウォルフは少女の傍につきっきりで護衛を務めた。 食事をする際も隣に控え、寝る時となれば部屋まで送っていった。 少女はウォルフが怖いからか逃げる事はなかったが、距離を詰めようとするとびくっと肩を震わせた。
お嬢さん、と呼んでも反応はない。ただただ怯えている小さな少女とどうコミュニケーションをとればいいのか。 途方にくれた時にふと、思い出したのが…]
(1) 2024/10/26(Sat) 15時頃
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お嬢さん。
[ウォルフは膝を折りしゃがみこんで少女と目線の高さを合わせると、軍服姿のぬいぐるみの両腕を後ろから持って動かし、ペコリと敬礼をさせる。]
やあやあ、我こそはネコ元帥。 今日からお嬢さんを見守る任務を仰せつかった。 この男は我の部下であーる! 同行する事を許してほしい!ニャ!
[普段ウォルフはこんな声を出さない、朗々とも話さない。しかし、子供の頃のウォルフに話しかけてくれたぬいぐるみの声の話し方はこんなイメージだったから真似してみる。
今まではただ恐怖しか表情に浮かべなかった少女が、初めて口を開く。 『よろしくねネコ元帥』でも『ありがとうウォルフさん』でもなく、実に小生意気な言葉が桜色の唇から漏れた。
その時のウォルフは知った。彼女はまだ八歳であり見た目は完全に子供だけれど。 常に命を狙われるような要人の娘という厳しい立場に生まれ育ったことにより、そこらにいて自由に外で遊んでいる無邪気な子供とは全く違うのだと言う事を。
歳相応の遊びもさせてもらえず、遊び相手もなく。 親の敷いたレールの上をただ大人しく歩いているのだという事を。]
(2) 2024/10/26(Sat) 15時頃
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[だからウォルフは笑わなかった。頬を林檎みたいに膨らませる少女は可愛らしく、言った台詞の大人びた印象とは対照的ではあったが… むしろ、今まで子供らしく自由に生きられなかった不憫な人生に強く同情してしまったから。
ウォルフのように貧乏な環境に生まれて食べるものも碌になく育つ不幸もあるが、お金に恵まれていて食べ物に困ることがなくとも、自由が全くなく育つ不幸だってあるというのに気付いた。
そんな少女にふざけた遊びを仕掛けた形になったウォルフはただ気まずくかったけれど、 彼女がぬいぐるみを受け取ってくれたので、喉のつかえがなくなるような安堵を覚える。
もう長年を経てくたびれ、ところどころ解れもあるぬいぐるみ。色だって少し黒ずんでいるが…しかし少女が抱き締めると、その威厳が復活したように見えるから不思議であった……。]
(3) 2024/10/26(Sat) 15時頃
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──ニーナの憂い── [カリュクスとウォルフのやり取りは続いている。ニーナがそれを読むのは仕事である。しかし、それ以上の興味が強くなっているのも事実であった。
送られてきたホログラム映像のネコ元帥を見てくすりと笑ってしまった。 そこに込められたカリュクスの思いになんだかじんと来た。
カリュクスはなんとかウォルフの罪を軽くし、無期懲役の刑をなんとかしたいと思っているようである。 出来ればそれが叶えばいいのに…。監督官として、殺人を犯した罪人を許すなんて言語道断であるはずだ。しかし、こんなにもウォルフに逢いたいと願い、一途に思う言葉を読んでいればそんな気持ちになる。]
(4) 2024/10/26(Sat) 15時頃
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[ニーナは権限を使用してデータを閲覧し、ウォルフの犯した罪を確認する。 そこから色々な事が判明する。
まず、カリュクスとウォルフの関係が判明した。 ウォルフはカリュクスの父親が雇った護衛であった。 そして殺された男、つまり事件の被害者はカリュクスと婚姻の約束をしていた…。
現場には目撃者がいたのだろうか… すると、資料にはこうあった。
『事件現場に居合わせたカリュクス・ヘルメティカは心神喪失状態であり、事件の詳細を証言する事が不可能な状態であった。』
『銃声は二発、一つの弾丸は壁に、もう一つは被害者の胸に撃ち込まれていた。』
これを読む限りだと、事件現場にいたのは被害者の男、カリュクス、ウォルフの三人。 そしてウォルフの銃が壁と被害者に対して一発ずつ弾丸を放ったようであるが…。]
(5) 2024/10/26(Sat) 15時頃
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[ウォルフは何故被害者を殺したのか。
動機についてはウォルフが黙秘を貫いたらしく記述はないが…カリュクスが関係しているのは明らかであろう。
正当防衛の可能性はなかったのだろうか。 裁判が随分あっさりと終わっている、記録に色々と曖昧で雑な点が多いのにニーナは疑問を持った。
この事件はきちんと調査されたのだろうか。 本当にウォルフが犯人なのか。
どこか圧力がかかっていないだろうか。]
『ねえ、ネコ元帥。ウォルフとカリュクスがこのまま逢えないなんてあまりじゃない?』
[ホログラムにて姿の判明したネコ元帥にこんな風に呟きたくなるニーナであった…。]**
(6) 2024/10/26(Sat) 15時頃
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>>> TO:Calyx Hermetica
別に嫌いなものを食べる時だけじゃない。 辛い事がある時、我慢している時。 お前の顔は僅かに歪んだ。
ネコで言うなら尻尾が揺れ動くようなものだ。 あれで喜怒哀楽がわかる。
確かに俺は父親の息のかかった部下ではない。 しかし、そんな簡単に人を信用するのは危険だぞ。 俺は違うとて、お前をくいものにしようとする輩は沢山いるのだからな。
ただ、これに関して俺はお前に同情している。 お前は好きでそんな立場に生まれたわけではないから。 誰かを信じたい気持ちもわからないでもない。 お前がそんな風に神経を張りつめさせ、生きなくていいようにしてやりたい。 俺に何か出来たら…。
(-1) 2024/10/26(Sat) 15時半頃
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父親が頼れないというか、むしろお前の敵のような存在であるのは理解するが、母親はどうなんだ?お前を助けてはくれないのか。 無理やりの結婚話に反対はしてれないか?
あの日の事を俺はお前に思い出して欲しくないんだ。 お前が知る必要はない。
ただでさえ自由のない環境で、毎日息のつまるような生活をしているのだろう? それ以上、お前が苦しむ必要があるのか?
そんなものは俺が背負えばいいんだよ。
いいか、考えてみろ。 俺がもし罪に問われないということが何を意味するのか。
これ以上俺に語らせるな。
PS:本当に大きくなったんだなと、映像のお前を見て思った。 その綺麗な髪に触れるのは、お前の傍にいるのはネコ元帥だけにしてほしいと願うのは俺のわがままだろうか。
>>> FROM:Wolf・Holstein
(-2) 2024/10/26(Sat) 15時半頃
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[ 本当はKaryxと名付けたかったの。 Karyxは古いことばで伝令のこと。 それは、天の国から地の底まで、 どこへでもひとっ飛びできる、魔法の杖なのよ。
幼い頃、そう語り聞かせてくれたのは母だった。
世界と世界の架け橋になって欲しい。 そんな母の願いは叶わず、 今のCaryxは白い籠に閉じこめられ、 羽搏くこともできない鳥だ。
もしもそんな魔法が使えたなら、 一息で 《彼》 のところまで飛びたてるのに。 ]
(7) 2024/10/26(Sat) 15時半頃
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[ 『本当の望みは、最大の弱味になる。 だから、軽々しく口にしてはいけないし、 誰にも知られないように気をつけるのよ』
少女は、常々諭していた母のことばを 忠実に守っている。 他者を謀り利用し陥れる怪物たちが跋扈する世界で 心を歪めず生き抜くくことは、とても難しい。
読み書きも覚束無かった頃。物心がついた時から、 甲斐甲斐しく世話を焼いてくれた使用人が、 家族の入院費の工面に充てようと 屋敷の美術品に手をつけた。
泣いて庇ったが父からの叱責は免れず、 翌日からは別の使用人が、さも当然の顔をして 彼女の仕事を引き継いでいた。 ]
(8) 2024/10/26(Sat) 15時半頃
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[ 次の使用人は聾唖者だからと、 言葉を交わすことを禁じられたが、 ただ生まれ育ちが外国で、 少女の言語を解さないだけだった。
少女は彼女からこっそり母国語を習い、 意思の疎通ができるようになると、様々な 悪戯や規則違反を見逃して貰うようになった。
数年経たぬ内に、彼女は要人接待の際に 預かり品を紛失するミスを犯してしまった。 少女は表立って擁護せず我慢したが、 やはり翌日には同じ役目を 新型のアンドロイドがこなすのを見て、絶望した。
少女の周囲は、人間も機械も、 父の意に沿うものしかいない。 ]
(9) 2024/10/26(Sat) 16時頃
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[ 三食の給仕も、身嗜みを整えるのも、健康管理も いつしか機械の手に委ねられるようになった。
それでも、生活空間に余計な調度品を置かないのは、 手入れを損なった誰かが咎められることを防ぐためだ。 唸るほどの資産はあっても、贅沢や嗜好品に 人情よりも価値があるとは思えなかった。
身近な誰かを信頼し、心を傾けることがあれば、 父は必ずその者を盾に、娘に従属を強いてくる。
『本当の望みは、最大の弱味になる』
政略結婚の相手を拒絶したら、 雛鳥の刷込みのように慕っていた 《彼》 を 罪人に仕立て上げ辺境の星へ 追いやってしまったように。 ]**
(10) 2024/10/26(Sat) 16時頃
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/* ワレンチナが男性でちょっと驚いているのだけれど、 王子様だから、なのかな……?
24h更新にあわあわしつつ、案の定事件描写とか 段取りが全く追い付いていなくてぐぎぎぎぎ。
書きたいソロールが多くて困るわね。輪をかけて遅筆だしね。 毎度ペース合わせて貰って相方には申し訳ないのだわ。 だんだんおてまみに書くことがなくなってきt
(-3) 2024/10/26(Sat) 16時半頃
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クラリッサは、ここまで読んだ。
2024/10/26(Sat) 18時頃
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──惑星ニビル──
[事前に頭に入れていたデータや報告書から、 もっと荒れた大地を想像していた。 いや、荒々しい岩石で覆われた地表は 実際 肉眼でも凹凸が目立つ。 しかし、内側から発光する岩肌の 柔らかな煌めきと大理石のような模様が続く 光景はどうだ。俺は息を呑み見入った。]
『丁度タイミングが良かったよ。 この時期、この地点は恒星の光の影響で 地表が青白く輝いて見える。
よし、降りるぞ。 この星はまだまだ未開拓だ。 日の照る間にデータ収集を急ごう。』
(11) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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[先輩クルーが言い終えるよりも早く、 俺は泳ぐように地表に向かっていた。 背後から慌てたような呼び声がしたが、 耳に入らず、定められた場所へ急ぐ。
マグマの噴き出しであったり、 高速の惑星風などの危険もあった。 予め安全なルートはサーチされているものの 未知の惑星だ、 「比較的安全だと推測される」にすぎない。 そんなもの宇宙探索にはつきものだ。 誰にでも、平等に危険は降りかかる。
追いついてきた先輩クルーが そんな小言めいたことを言い連ねた。]
(12) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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大丈夫ですよ。 いざという時のために保険かけてますから。
[俺は機器に示されるグラフの動きを眺めながら、 彼をあしらう。 不服気な吐息。仕方ない。 幾らか話を聞く素振りを見せるとしよう。 その後、星の組成を知る作業に集中した。]*
(13) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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とうとうニビル星に到着したよ。 素晴らしい。
ちょうど時期もよかったらしい。 光る川のような広大な大地だ。 画像を添付する。 残念ながらカメラの才能は無いようだが 実用性の観点でいえば申し分ないだろう。
イルヴァ星のコーヒー? へえ。 帰路の経路に同星系のステーションが 入っているから入手可能かもしれない。 よいことを聞いた。
(-4) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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俺の身内か。 母親か、初老の男だったらナガイシかな。 ナガイシは家に仕える執事でね、 生まれた時から俺の面倒を見ている。 というか、君が挨拶に来てくれたとはね。 知っていたら、俺も礼に行ったんだが。
ああ、事故の件は説明があった。 ニュースで報じられたものと同程度の内容だが、 やけにものものしい雰囲気だったな。 事故の規模を考えると当然かもしれないが。
あの事故で、太陽系外の惑星探索がいかに厳しいか 一般の者にも理解が深まったことだろうね…。
(-5) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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うん? まるで自分は大切にされていないような 言い方じゃないか。 研修期間が大切なのは俺も理解しているよ。 しかし正直、内容はもう少し手応えの あるものじゃないと遣り甲斐がなくてね。 では報告書を作成してこよう。 君も次の着陸まで英気を養ってくれ。
そういえば入院中、毎日あんみつが デザートに出たのを思い出した。 嫌いじゃないが、さすがに少々辟易したよ。 ----------------------------------
(-6) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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[夕食を摂ると部屋に戻り、メールを打つ。 添付した画像に人物は写っておらず ニビル星の広大な地表が切り取られていた。
自身の感動を伝えられる相手がいるというのは 存外楽しい。 思えば、ここ暫くそんな相手もいなかった。
感想程度なら問題ないだろうが、 一応業務に関わりある事柄を外部の者に 報告するのは慎重になるものだ。 その上でもナルミは適切な相手だと思えた。]
(14) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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今、どこにいるんだろうな。
[ぽつり呟く。 二週間以上前のメールでは ティスナ星に降り立つ前だった筈だ。 今はこの宇宙のどこにいたものか。 成程、過るぐらいには俺は気になっているのだ。]
[一息ついた後は、就寝するまで報告書を作る。 明日も一日惑星探索の作業が待っている。
効率的な報告書の作成法でも 聞いておくべきだったか、 そんなことを考えながら収集したデータに 向き合った。]**
(15) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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……あの日、アポ通り婚約者が訪ねてきて、 視察や仕事の話をして、それから――、
[ 机上のモニタに表示されるのは、 何度も読み返した事件の公式記録。 ]
『 被害者: 宇宙船開発アステリズム社専務補佐 Antares Xamidimura(25)
被告人: M.I.R.A.C.L.E社専属警備員 Wolf Holstein(43) 』
(16) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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[ 当時15歳だったカリュクスの名は報道されず、 詳細な裁判記録を追わねば特定はできない。 が、現場は本社に隣接する私邸であるし、 M.I.R.A.C.L.E社の失態として醜聞は 上流階級に知れ渡ってしまっている。
先日顔合わせした婚約者候補も、 諸々織り込み済みの上、 某かのメリットがあると踏んだのだろう。 ]
いっそ、次々に婚約者が犠牲になる、 疫病神扱いされた方が、好都合かしら……。
[ 不穏なことを口走りながら、 《彼》 からの便りを確かめに立ち上がる。 ]
(17) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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[ 必要最低限の家具しか置かれていない 無色で空白の部屋。 国の中枢を牛耳る富豪に生まれたのに、 何とも味気ない勿体無いと譏られることもある。
しかし、室内に鏡台がないことは、 少女にとって幸いだった。 あの事件以来、自分の顔を見ると吐き気がする。 鏡の向こう側から見詰める双つの緋色が、 まるで処女雪に飛び散る鮮血のようで ]
――――……っ、 ぃた、 [ よろめいて、ベッドボードに手をつく。 支えきれず、手首を反対向きに撚ってしまった。 そのまま支柱にしたたかに腰をぶつけて、 寝台に倒れ込む。 ]
(18) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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[ 見上げる天井の白がぼやける。 乱れ絡まった髪、轢む寝台。 口から飛び出そうなほど、心臓が騒ぎ出す。 ドッドッドッ、と激しく急く動悸が耳にうるさい。 ]
ひっ ―― い、 いゃ!!
[ 無意識に振り上げた手は、 見えない銃爪を引くかたちをしている。 ]**
(19) 2024/10/26(Sat) 18時半頃
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一日秘話数回程度じゃ さすがの村建てさんも誤爆しないかなあ
ところで望郷要素が 地球のコーヒー恋しいぐらいなんだけど…いい?
(-7) 2024/10/26(Sat) 19時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2024/10/26(Sat) 20時頃
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[ 俺が子供時代を過ごした町は 旧時代の面影を残す避暑地といえば聞こえは良いが 都市に勝るものなどなにもない、ただの田舎町。 けれど、ないない尽くしでも、あの空だけは どの町にも負けないと今でも思っている。
冴え冴えと澄み切った空に、白く煙る満天の星々。 漆黒を掃う煌きを、魅入られたように見上げ続けた幼き日。
夏の盛りも、肌を切るような冬にも 日がな一日、暇さえあれば丘に転がり、 煌きを両手に収めたくて、空に手を伸ばす。 大きいのか、小さいのか、熱いのか、冷たいのか。 青いのか、赤いのか、見ている姿は正しいのか?
星への渇望は知への渇望でもあって おそらくは、それが己の原点であった。 ]
(20) 2024/10/26(Sat) 20時頃
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[ 父はしがない学者だった。 人の頼みを断れないお人よしで、都会での出世を欲さず 片田舎での花と動物と静かな暮らしを好んだ。 妻に先立たれた後年は研究に没頭し 日の目を見ない儘、死んだ。そんな男だ。
両親の死後、俺は十五までを遠縁の親類の元で過ごしたが その後はいくつかの仕事を掛け持ちしながら 学業を修め、縁あって今がある。 恩返しとは行かないが、他人の子によくしてくれた 義父母への定期連絡と仕送りは欠かさない。
しかし思えば、地球を離れている時間の方が長く 実父母の墓参りはもう何年も出来ていない。 不肖息子だが、次に地球の土を踏めたなら 時間をとってあの町に帰ろうと思っている。
墓参りと、もう一つ、 あの丘の上に、入る者の居ない墓を造りに。 ]
(21) 2024/10/26(Sat) 20時頃
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[ 昼夜を区別出来ぬ宇宙空間で 日付の感覚を失わせない為の工夫なのか、 この船の壁面に取り付けられたパネルは 時刻に合わせて昼夜を表す色へと変化する。 世界標準時では、今は夜更けにあたるらしい。 地球側からの指示連絡に一通り目を通し 必要なものには返信を行い、 固まった身体をほぐすように大きく伸びをした。 後は端末を落とし身の周りを整えて眠るだけ。 なのに、煌々と光を保ったままの空中ディスプレイ。 何を映すでもない画面を、見るともなく見詰めた。 ]
(22) 2024/10/26(Sat) 20時頃
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[ 知らずに居られたなら この先もずっと 意識に上らせることは無かったはずだ。 知らずに居たから、 今になって 嘗ての残滓が今の己を揺らがせる。 ]
(23) 2024/10/26(Sat) 20時頃
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そういえば
宇宙に出ることは俺の夢だった …… と、書いてあったけれど。
きみは、ソラで 何をしたいと思っているんだ?
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(-8) 2024/10/26(Sat) 20時半頃
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[ 追加のメッセージを送ったのは、 前回送ったメッセージよりも数時間後になる。 考えに考えた末の、非常に短い一文。
来たものには打ち返そうと覚悟を決めたけれども 自分から、あの元後輩に何かを 発信することになるとは思いもしなかった。 苦笑が漏れる。 ]
知るべきことを知らずにいた 過去のツケが回って来た かな。
[ 照明を落とし、思考と身体を眠りの淵に沈めてゆく。 ** ]
(24) 2024/10/26(Sat) 20時半頃
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>>> TO: Wolf Holstein
あなたに指摘されてから、 それはそれは努力して、半年後には トマトも普通に食べられるようになりました。
でも、今はまた避けるように なってしまったの。
――だって、トマトが赤いから。
笑わないでください。冗談ではないのです。
赤いものを見ると、なんだか、血のようで 怖くて不安でたまらなくなって……
多分、失くした記憶が関係しているのでしょう。
(-9) 2024/10/26(Sat) 20時半頃
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みんな、わたくしがあの日のことを思い出すと 不都合なことがあるのですか? わたくしを人間として扱わない父たちと、 あなたの意見が一致するなんて……。
わたくしは 何を誰を信じればよいのですか?
このままでは、事態は何も変わらないし、 今度こそ父の決めた相手を 伴侶とせねばなりません。 そうなったところで、わたくしの生き辛さが 改善されるわけでもないのです。
(-10) 2024/10/26(Sat) 20時半頃
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もしもあなたが ひとこと わたくしに 『人を殺してない』と 訴えてくれたなら。 わたくしは全力で あなたの無実を証明しようと 行動を起こすことができるのに。
あなたの『本当の望み』を わたくしに 教えてはもらえませんか。
わたくしは、 わたくしの望みは、――――。
>>> FROM: Calyx Hermetica >>> P.S.許可なくわたくしのからだに触れられるのは ネコ元帥と護衛のあなただけです
(-12) 2024/10/26(Sat) 20時半頃
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/* 手紙のやり取りについて懺悔。 俺、1日目認識を間違っていて… 1日目にきょーちゃんから貰った手紙に その日に返事をしてしまったんだよね。 (自分発信の手紙は送ってない)
2日目(今日)きょーちゃんから来た手紙のお返事は3日目に返す、 さっき送ったお手紙のお返事も3日目に来る、で認識大丈夫かな 指差し確認。
認識間違い申し訳ない。 WIKIに記載があるのにすぽーんと抜けてしまっていた。 気を付けるね!
(-11) 2024/10/26(Sat) 20時半頃
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[ 添付されているのは、今まで少女が 自力で調べあげてきた事件に関する資料。 報道記事や調査報告書の数々。 その不自然さに 《彼》 が気付かぬはずがない。 真相の隠蔽には 《彼》 も荷担していると、 薄々勘付いてはいるのだが、 本気度合いが伝われば、と思ったのだ。
同時に、7年前の父の暗殺計画の依頼者と、 母の一族との関わりを示唆する資料も含まれていた。 ]
(-13) 2024/10/26(Sat) 21時頃
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/* というわけで、コロコロされてしまった 一人目の婚約者は 星間帆走アンタレス君に決定しました。 チップ好きな人がいたら申し訳ないの気持ち。
二人目の婚約者はムギタ君はチンピラ過ぎるから、 R団タカモト君くらい想定。 胡散臭いのは断然ヤカモト君なんだけど、 好きチップだから当て馬役にしたくなくて(私情) トヨタ氏は腹黒さが足りない……。
(-14) 2024/10/26(Sat) 21時頃
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/* トマトが赤いから嫌い、みたいな 屁理屈ネタがあったような気がしたんだけど 詳細を忘れてしまった……。
イチゴは食べられるのかいカリュたんや。
ただ、トマトが赤すぎるせいで 昔のヨーロッパでは毒入りと思われたり 悪魔の実と呼ばれていたり、割と残念な事実だったw
(-15) 2024/10/26(Sat) 21時頃
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― Habitable/セシルの部屋 ―
[セシルが、帰省していた実家から下宿へ戻って、数日後。 楊花さんとジリヤさん、ゾーイさんはそれぞれお出かけしていて、下宿にはセシルと二人きり。 それなら気にせず音を出せるという事で、久しぶりにピアノとヴァイオリンで合わせようという話になり、ピアノが置いてあるセシルの部屋にお邪魔した。]
[セシルはこの国の人で同じ歳の、音楽大学に通う学生で、ピアノを専攻していて。 私は、元実家にいた頃はヴァイオリンを習っていたので、たまにこうして、一緒に合わせて遊んだりしているのだけれど。]
[お互いが好きな曲なんかを、数曲、合わせて弾いて。 その後に。]
……私ね、お屋敷にいた頃、レッスンの時間に、 練習した課題曲を先生の前で弾く前に、 ヴァイオリンを持って、 裏庭にあるラルフのお部屋に行って、 どう?って、よく、聴いてもらったりしていたわ。
…………この曲も。
(25) 2024/10/26(Sat) 21時半頃
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[そう言って、弦を弾いて奏でるのは、ベートーヴェンの『Cavatina』。 ずっと昔、宇宙探査機に搭載されたレコードにも収録されたという、叙情的なアリア。
それを一曲弾き終えた頃に、セシルが口を開く。]
『クラリッサはさ、元実家、帰らなくて良かったの?』
……あの家は、今は私の家ではないから、 帰るというのは違うけれど。
…………。 母は、私を産んだ後間もなく亡くなって、 父は殆ど家を不在にしていて、そんな両親の代わりに、 お屋敷で働いてくれているみんなは、 小さい事から私の面倒を見て、優しくしてくれた。
……だからこそ、行かない方が良いと思うの。 だって、今のあのお屋敷の主人は、 叔父様とご家族なのだもの。 前の主人の娘が出入りするのは、良くないと思う。
(26) 2024/10/26(Sat) 22時頃
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/*
セシル?!? クラリッサ…セシル…宿……(ぶわっ
(-16) 2024/10/26(Sat) 22時頃
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『そーかな? 手紙、まだやりとりしてるんでしょ? みんな、顔見たいと思ってるかもよ。 ……たまになら、いいんじゃない?』
…………。うん。考えてみるわ。
[そう言って、少し顔を伏せたけれど。 耳に届いたピアノの旋律に、俯かせた顔を持ち上げ。]
……亡き王女のためのパヴァーヌ。
[ぽつりと呟いて、瞼を閉じる。 この曲の題名は、『亡き王女』とはあるけれど、亡くなった王女の葬送の曲ではなく、 「昔、宮廷で小さな王女が踊ったようなパヴァーヌ」を意味する曲だそうだ。
瞼の裏に浮かぶのは、踊る様に、楽し気に、軽やかな足取りで、美しいローズロードを駆けたり、 ヴァイオリンを抱えて、見つからない様にそおっと裏門を通り、小走りでラルフのお部屋へ行ったりしていた、子供の頃の嘗ての思い出。*]
(27) 2024/10/26(Sat) 22時頃
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― 夜/自室 ―
[夜、楊花さん達が帰宅すると、歓談しながら食卓を囲み。 食事を終え、後片付けをして部屋に戻ると、レターセットを用意して、ペンを取った。]
(28) 2024/10/27(Sun) 00時半頃
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Dear Ralph,
返信ありがとう。 私は変わらず、元気です。
長期のお休みとなると、草花のお世話の事もあるし、 こちらに遊びに来てもらうのは難しいかしら……。
叔母様が? そうなのね。 うん。機会があれば、寄らせてもらいます。
下宿の方は、セシルも帰ってきて、 大分、いつもの賑やかさが戻ってきています。 今日は、セシルのピアノに合わせてヴァイオリンを弾きました。
(-17) 2024/10/27(Sun) 00時半頃
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それで、お屋敷にいた頃は、 練習した曲を、先生の前で弾く前に、 ラルフに聴いてもらったりしていた事、 思い出していたのだけれど。 今は、初めて作ったお料理を振る舞う前に、 ラルフに味見してもらいたかった、なんて、 この前手紙に書いてしまったの。 私、進歩ないなぁ、って気付いて。少し笑ってしまいました。
お料理は、もうすぐ他の二人も帰ってくるので、 フランス料理と日本料理にも挑戦してみる予定です。
手紙は、文体も、話し言葉と同じで良いのだけど……。 でも、呼び方も、書き方も、 ラルフが書き易い(呼び易い)もので大丈夫だから。 むしろ、困らせてしまったら、ごめんね。
See you soon.
Clarissa・S・Everett
(-18) 2024/10/27(Sun) 00時半頃
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[手紙を書き終えると、便箋を丁寧に折り畳んで封筒に入れて、シーリングスタンプで封をした。**]
(29) 2024/10/27(Sun) 00時半頃
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── 宇宙のどこか
[モニタに映る、懐かしい星によく似た 青い星をぼんやり眺めている。]*
(30) 2024/10/27(Sun) 02時頃
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Dear Clarissa,
葉書ありがとう。 写真を葉書にしてくれるサービスなつかしいですね。今でもやってくれるところあるんだ。 habitableの皆さんとは会った事がないのに、クラリッサ様が色々お知らせしてくれるから、すっかり顔見知りのような気がしています。 フランス料理とはまたランクアップしそうですね。
俺は……楽しい、というと語弊がありそうですが 平和に暮らしていますよ。
子供の頃から変わらない花々、薔薇の風景には随分癒されている気がします。 クラリッサ様にも癒しの時間がありますように…。
Best wishes, Ralph Jones
(-19) 2024/10/27(Sun) 02時頃
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── 自室・手紙を書き終えて
[ガラスペンをペントレストに置いて、ふうと一息をついた。 手紙の口調について書かれていたことが気になっていたのか、今回は少し砕けた文章になってしまったかもしれない。 まぁいいか、と、シーリングスタンプの蝋に灯を点ける。
もしも馴れ馴れしい口をきいたとしてもクラリッサお嬢様は怒ったりはしないだろうけど。
─── それこそ子供の頃は。 兄妹のように過ごした時間もあった気がする。
彼女が、幼子から少女、少女から女性に成長するにつれ、一歩ずつ早く先回りするように、立場をわきまえるようになっていったけど]
(31) 2024/10/27(Sun) 02時半頃
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[そういえば、当時そのことについて何か言われたような記憶もあるな…… ……さみしい? よそよそしい? なんだったっけ。
思いを巡らせる内に、見回りの時間が来てしまい 慌てて手紙に封をした。
次の手紙には。 クラリッサが下宿先の皆の様子を送ってくれるように、 屋敷の使用人の皆の写真でも同封しようか。 みんな元気で変わらずやっています、と。]*
(32) 2024/10/27(Sun) 02時半頃
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/* すごい時間になってしまって突然死を心配されてたらすみません ねっむーーーーーい!
明日はがんばれる はず
(-20) 2024/10/27(Sun) 02時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2024/10/27(Sun) 02時半頃
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