10 冷たい校舎村9
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[ 炭蔵も正直なところ、 この世界の主と向き合うことを これまで無意識下で避けていたように思う。
問題を先延ばしにして、 この温い空間に浸って居たいと、 誰かが、マネキンになるまでは思って居た。
でも、それじゃダメなんだろう。 ]
(335) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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[ これはきっと現実で起きている問題に直面する為の、 予行練習でもあるのかもしれない。
鳩羽から、その言葉を聞けたなら、 炭蔵は拳を差し出すだろう。 ほら、青春的なアレをしようと。 ] そうだな、── この場合、 何が無事≠示すのかは分からないが ひとまずお互い明日を目指そう
[ タイムリミットは恐らく近い。 ]
(336) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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そうだったらいいな。
[彼女の言葉に頷く。 10組の教室で話した時よりかは 前向きな返事を返して。]
俺、出来ないって思ってたことが沢山あった。 どうせ誰にも受け入れてもらえないって。 でも、死んでもいーやって思うんなら 逆にもう少し足掻いてみるのもありかなって。
それに、きっとここに居たら 永遠に大人にもなれない気がするからさ。
(337) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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[早く大人になりたいねって黒沢は言った。>>2:606
高校を卒業したからって言って 自動で1人で生きていけるようには なれないかもしれないけど、
それでも大人になれたらきっと自分で 息のしやすい場所を探すことも出来る。 …黒沢だって、そうなんじゃないのかな?]
(338) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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うん。わたし。
[ちょっと驚いたような黒沢に頷く。>>303 続いた言葉に俺は不思議そうに首を傾げた。]
………それは、帰りたくないってこと?
[現実では優しくない人に命令されてる黒沢。 別に帰りたくないって言ったって おかしなことじゃないと思うけど。
微妙に話を逸らすような言い方をするのが気になって、 突っ込んで尋ねてみたけど、 被せる様に手首に言及されて気が逸れる。]
(339) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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ああ、これ? ちょっとその辺に落ちてるカッター拾って 世界の主はこれで自殺したのかなあとか 考えながら弄ってたらうっかり切っちゃった。
[ばれた、なんて言いながらへらへらっと笑った。 手当されてるから傷口は見えないし そんなに痛々しい痕ではない筈だけど。**]
(340) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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[ 残された人数は少なくて、 ほとんど消去法にもなってはくるだろうな。 この世界の主が、だれか。
そんな時、黒沢が教室へ入ってくる。 真っ直ぐに向かった黒板に足されたのは、 綿見が帰った≠ニいう表記だった。 ]
黒沢、……気をつけろよ
[ そういえば、此処へ来てから、 黒沢とまともに話す機会がなかったように思う。 炭蔵は彼女の意見も聞きたいと思っていたが、 名前を呼んで、それから──…… 何も言えなくて、その背中を見送るだけになる。 ]
(341) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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/* 電車の中でガチ泣きしそうになってるから勘弁してください()
(-62) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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[ それから、鳩羽に向き直り ]
……無理はするなよ、 ひとりが怖ければ俺も着いて行こう どうせ後で調理室には向かうしな
[ まただ、泣きそうな顔をしている。>>323 炭蔵は宥めるように鳩羽の背中を軽く叩く。 それから、鳩羽が一人で行けると言うのなら、 炭蔵は一足先に3-9の教室を離れて、 調理室へ向かおうとするだろう。 **]
(342) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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/* くろさわ追いかけるか迷ったけど、鳩羽落ちだし話に行きたいかなと思い…
(-63) 2021/06/13(Sun) 11時半頃
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―― 柊君とお話 ――
[ 柊君は強いな。 私、話しながらそんなことを考えてた。 死ぬ思いをしてでも帰りたいって柊君は言う。>>334 私、死のうなんて思わない。だって怖いもの。 死ぬにも覚悟とか、勇気が必要だけど、 私にはそれがないもの。 私が死ぬつもりがない理由って、それだけ。 別に生きていたいわけじゃない。
だからね、死ぬ思いをするなら死にたい。 死ぬ思いをしてまで生きたくなんかない。 足掻いてみようと思える柊君は、>>337 とても強いよ。だから大丈夫 ]
(343) 2021/06/13(Sun) 12時半頃
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[ 大丈夫って言った私の言葉を、柊君は否定しなかった。 肯定もしなかったけど、柊君は前向きだった。 10組の教室で話した時より、ずっと。
ここにいたら大人になれない。 私、早く大人になりたかった。 父に依存しなくても生きていけるようになりたかった。 別の場所を見つけて生きていけるようになりたかった。 そうだったな、って私は思う。 過去形で、思う。 他人事みたいに、思う ]
(344) 2021/06/13(Sun) 12時半頃
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[ 他人事みたいな顔をしてたからかな。 私のことを聞かれたのは。 帰りたくないってこと?>>339 案の定聡い柊君には気づかれて、 私、そんなことないよって首を横に振る。
死ぬ思いをするなら死にたいって思ったのは本当。 でも、帰りたくないっていうのは、少し違う。 私、帰りたくないって思ってるわけじゃないの。 ただ、どうしてかな、帰る自分がぴんと来ない。 帰れる気がしない、っていうのが一番しっくりくる。 だけど、そんなこと言えない。 だから違う話をする ]
(345) 2021/06/13(Sun) 12時半頃
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えっ!?
[ ハンカチが巻かれてる柊君の手。 怪我をしたのかなとは思ったけど、 思った以上のことになってて、動揺してしまった ]
(346) 2021/06/13(Sun) 12時半頃
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大丈夫なの?
[ 柊君は、別に痛そうな顔はしてない。 でも柊君、取り繕うのが上手だもの。 私は眉を下げて柊君の手に目を向ける。
どうしてだろう。 カッターで手を切ったって聞いて、 浮かぶのはよくわからない罪悪感。 悪いことしちゃったな、みたいな? いや、私のせいじゃないのに* ]
(347) 2021/06/13(Sun) 12時半頃
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/* まだ自覚しちゃいけないこととか喋っちゃいけないことが多すぎて!うっかり喋りそうで!結果ト書きばっかりに! 柊君、お返事しにくいよね!(だって乃絵の中で完結してることばっかりだもの!)ごめんなさい!
(-64) 2021/06/13(Sun) 12時半頃
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― 音楽室 ―
[ころころと移り変わる音の洪水。 同じところを行ったり来たり、 かと思えば急に違う曲になったり。 多分人に聞かせるようなものじゃない感じ。 それでも俺は何も言わなかった。>>262
どれくらい聴いていたんだろう ピアノから両腕を話した暮石が こちらを向いて、目が合った。>>263
なんでそこに居るんだろう、とでも言いたげに まじまじとこちらを見つめる。 いつかを思わせるみたいな挨拶に ちょっとおかしくなって笑った。]
……どーも。
[だから俺もニヤリと笑って、いつかみたいに返す。]
(348) 2021/06/13(Sun) 13時頃
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そっちこそ。 放課後の30分はとっくに過ぎてるでしょ。 それに、来るなとは言われてないし。
[結局暮石の方から条件の撤回は無い。 俺が聞きたくならない限りは来てもいい、 そういう約束だった筈だ。 俺は壁に凭れかかったまま、彼女の方に視線を遣った。]
音、聞こえたから。 聞きたいなって思って。 ここに来ると落ち着くんだ。
[惑って逃げ出した文化祭の日、 咄嗟に音楽室に足を運ぶくらいには この時間は俺にとって静かな安堵だった。
暮石が何を思って突然弾き出したのか それは分からないけれど、―… 何も言わず寄り添ってくれる。それはずっと変わらない。]
(349) 2021/06/13(Sun) 13時頃
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俺。 暮石ちゃんのピアノが好きだから。
[ピアノを見て、彼女を見て、はじめて口に出してみる。
ずっとずっと思っていたのに、 こんなことすら今まで伝えたことがなかった。**]
(350) 2021/06/13(Sun) 13時頃
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―― 教室 ――
[ 黒板に、私は書きたいことを書いた。 綿見さんが本当に帰ったのかなんて私は証明できないし、 その説明が信じられない人だって いるかもしれない。>>321 だけど、そういうことは無視して、 私は書きたいことを書いた。
だって、綿見さんはもう、この校舎のどこにもいない。 その理由は、帰ったからでしょう。 そのはずだし、そうでなくてはいけない。 マネキンは、いなくなった人と代わったのであって、 いなくなった人が変わったわけじゃない。 そうでしょう?そうでなくちゃいけない。
マネキンに姿を変えられて、 この校舎にずっと閉じ込められるなんて、 そんなことあるはずない。 そんなこと、私は望まないし許さない ]
(351) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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[ ……いや、私が望むとか許すとか、 この校舎の事情とは全然関係ないんだけど ]
(352) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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[ 書きたいように書いた後、 教室を出ようとしたら、炭蔵君から声をかけられた。 気をつけろ。>>341 私は振り返って、炭蔵君に頷く ]
炭蔵君と鳩羽君も、気を付けてね。
[ ほら、廊下はカッターナイフがいっぱいで危ないし。 怪我をした人だっているから。 十分、気を付けてほしい。 私、誰にも傷ついてほしくないから* ]
(353) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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ー 黒沢と ー
[俺も同じだよ。 死ぬなんて考えてなかったし、 痛い思いや苦しい思いしてまで 死ぬのが怖いから、騙し騙しで 消極的に生きてるだけだったよ。
でも、もしかして今まで俺が思ってたより この世界は悪いものじゃないのかもって。 もうちょっとだけ、その可能性を確かめてみたくなった。それだけ。
強い、なんて思われてること 俺には分からないけどさ。]
(354) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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[黒沢が首を横にふる。 それを見て俺はますます不思議そうな顔をした。 じゃあ帰りたいのかな、そんな風でもないなって。 ......なんていうかあんまり考えたくない、みたいな、そんな印象を受けた。
俺がその違和感を深く考える前に 手首のハンカチに気づかれてしまう。
ふざけてバカやったって知られたら 怒られるかなって思ったから 俺は悪戯した子供みたいに首を竦めて黒沢の様子を伺った。 ......こういう咄嗟にびくっとしちゃうとこは すぐに変われるもんでもないよね。]
(355) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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[でも黒沢から返ってきたのは、 ただただ心配そうな反応だった。 これはこれでちょっと申し訳ない。]
あー、平気平気。 そこまで痛いわけでもないんだー。 応急処置もしたし。
[正確にはして貰った、だけど。
笑ってひらひら手をふったけど、黒沢は半信半疑って感じだ。 かなしき日頃の行いである。 仕方ないので彼女の方に手を差し出して預け 納得するまで確認して貰うつもり。]
(356) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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ちょっと切っただけでもけっこー血って出るんだね。 リスカなんてやったことないからびっくりしちゃったよ。 死因は出血多量が多いんだとか...... 確かにこれで死ぬのは大変そうだもんな。
[黒沢が罪悪感を感じてるなんて微塵も思わず、そんなことを話したりして。**]
(357) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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── 深夜・ユキ ──
[インドーを渡す。>>326 正しい意味を知った俺は今更こんな事を言う。]
え、やっぱり遺書じゃん
[今更何を!!だし。 だいたいそんなとこだとは、お、思ってたし。
あれじゃん?無意識下の俺が、 突然語彙力に覚醒して、 しかも敬語使えるようになって しかもグループチャットじゃなくてメールで! 律儀にみんなにメールしたかも知んないだろ!
……… 言えば言うほど俺じゃない気がする。]
(358) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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[そんなユキだって遺書の文面、 多分似たような感じだっての知れたし>>327 そうだよな、って想像はついた
……のにさ。
ユキの悩み事、全然知らなかったし、 例えば無い頭で想像したところでさ、 すっごく浅いところでしか想像できなかったから だからユキが、生まれてこなきゃよかったなんて そんなことまで考えてる、なんて気づけなかった
重いけどさあ、 やっぱ知らないままなのは、俺は嫌だな。って たぶんさ、それ聞いてたら即答するよ。>>329 ]
(359) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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引かれたりすんのはやだ。 それ、すげえわかる。
まじめなのなんて、 俺っぽくないじゃん。 お前っぽくもないけど。
だから、そんでみんなに引かれんの すげえやだなって、思ってたよ。
[なんてさ。やっぱり似た者同士じゃん、ね。 ユキの不謹慎な話にもさ、 うん、って小さく頷いた>>330]
(360) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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でも俺、お前の湿っぽい話 引かねーし、嫌いになんてならねーから。 “お前っぽくないお前” だって、 きっと、ユキの一部だろ?
[にっ、って笑って、セーシュンには賛成。 俺っぽいだけの俺と、お前っぽいだけのお前には ここでサヨナラ。だから俺もココアを掲げて ]
(361) 2021/06/13(Sun) 14時頃
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