31 私を■したあなたたちへ
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──園内・中央広場──
[レンタル衣装はゴテゴテとした装飾があって、重くて暑いのだけど、普段から重量数十キロの衣装を身に纏っているキラには大した負担ではなかった。ただ、屋根のある舞台の上ではなく炎天下の中を練り歩けば、それなりに汗をかき始めて。 飲み物でも貰いに行こうか、と中央カフェを目指す途中。 何やら生演奏のような音楽が聴こえてくる。>>280]
生演奏?誰かいるのかしら…… ……って、モナリザ???
[目を凝らしてみると、楽器を演奏しているのは人間ではなくて数体のモナリザであった。 思わず近付いて、まじまじと聞き入る。
指揮をしているのか、見守っているのか、モナリザたちの前に立っていたのは今朝方ホテルで見かけた少年だった。]
(294) 2023/11/20(Mon) 13時半頃
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[会っていないのは卯木店長と大学生の坂理君だけど、卯木さんは写真を添付していた。消去法で、これは坂理君か。 と、自分の中で当たりが付いたので、演奏中だが声を掛けてみた。]
こんにちは。坂理君かな? 今朝もホテルで見かけたけど、話すのは初めてだね。 大学は音楽科か何か?
[モナリザを演奏させているのが彼なのかどうかは知らないけど。 こうして近くで見ると、役者にもあまり居ないような美形だ。でも、女形よりも若衆の男役の方が映えそうな顔だな、なんて考える。
ちなみに、モナリザの演奏そのものは”よく出来ました”という感じで悪くはなかった。]*
(295) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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眠りに落ちた煙崎灰羅。 その目覚めを出迎えたのは。>>285 人工的な芝生の匂いと、調子の外れたラッパの音。
そして下手人らしい円錐形金管楽器を手にした、 至近距離からのアップにも耐えるだろう 坂理柊の顔だったかもしれない。
「 あ。よかった。生きてましたね。 」
善意しかない。 悪びれない表情がにこりと笑う。
(296) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 遠目に人影が見えたと思ったら …… 夏にこんなところで寝てたら、 健康な人間でも、死にますよ。 」
こちらは真面目な良い子だから。 気が向けば、人命救助だってする。
そこまで言えば、用向きは済んだ。 賭けの景品をチラつかせてみたかもしれないが 相手の反応がなければ、それ以上追うこともせず。
(297) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 何か夢でも見たかったんですか。 でもこの暑さじゃ。 内容にも期待できないでしょう。
寝るならホテルでクーラーを聞かせた シーツの上をお勧めします。 」
余計でしかない一言を残して。 ラッパを手に、背を向けると、 触れ合い公園に隣接する広場へと駆け出した。 モナリザ演奏会はまだ途中だった。
(298) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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やがて、優秀な開発者の手により プログラムされたロボット達が奏でるのは。
優しくはない現実を、柔らかくほどき 溶かして行くような。
リスト「詩的で宗教的な調べ」より 第3曲『孤独の中の神の祝福』
音が、静かに時を刻んでいった。*
(299) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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/* 好きな漫画から この曲名かっこいいよね
(-56) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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/* あ、ワはあきらじゃなくてすすむか。
そして坂理君と投稿ニアミスってしまったw よりによって流れてるのが『孤独の中の神の祝福』……
(-57) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 音楽科? いいえ。自慢ではないですが、 楽譜もろくに読めませんよ。 」
お兄さんにちょっかいかけた後。 自分しかいなかったはずの演奏会。 新たに加わった観客へ向けて、 非才を恥じ入るように、はにかんで見せる。 こちらは顔を覗けば、 特筆する才のないつまらない人間だ。 指揮だって当然しないし、できない。>>294
よって会話をしながらも、ゆっくりと ロボットたちの演奏に、耳を傾けられただろう。
(300) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 ああ …… こんにちは。 坂理です。 ナカムラさん、でしたか。 」
声のした方向。 振り向いて確認すれば、 少しだけ驚き、ぱちりと瞬く。
そこには朝方、気の毒だと。 なんとも勝手な感想を抱いた相手が立っていた。**
(301) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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/* 週明け以降IN率下がります(キリッ)
ってメモに書いてしまったので、ぶくぶくしてたんですが (できてないかも) 家族が発熱して看病休みを取ったため、 今日もロルを書きにこれてしまった……
明日!明日から下がるから!!信じて!!!!
(-58) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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/* 中村さん全員と会おうとするの偉いな でもそう言って貰えなかったら
犯人役は忙しそうだから 縁故がない自分は、 エンカ遠慮しておこうかな〜ってなったとは思う
(-59) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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──園内・中央広場──
[振り向いてはにかんで見せた笑顔がやたらかわいい。>>300 るくあちゃんのお友達だろうか。何故かちょっと驚いた顔をしている彼に、にっこり微笑む。]
そうなんだ、じゃあこの演奏はモナリザにプログラミングされてるやつ…? リクエストしたら何でも弾いてくれるのかな、いいね。
[そう言って、『孤独の中の神の祝福』にしばし聴き入る。炎天下のギャラクシーな遊園地で聞くには、少し寂しい曲かもしれないが、耳が癒されていく気がした。
突っ立っているのも何なので、すぐ近くにある白いベンチに座って長い脚を組み、続けて彼に話しかけた。何なら隣座ったら?というジェスチャーもしてみる。]
君は、るくあちゃんの学友? 僕はちょっとした知り合い程度だから、彼女の学校とか私生活にはあんまり詳しくないんだけど。
[取り敢えず、知り合いとしか形容できないので、その説明を貫いていく。]**
(302) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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[>>296 その楽器はどこで手に入れたものか、 己を見下ろす秀麗な面を、寝入りばなの、 驚きと呆れが混じった顔で見上げて。]
どうせ起こされるなら、 もっと可愛げのあるコが良かったなァ。
[生きてるか? と 昨日送ったメッセージの意趣返しか、 天使たちも眉を顰めそうな坂理の笑顔に、 少しばかり気の抜けた軽口で返す。]
(303) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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……そこまで、捨て鉢になっちゃいない。 ああでも、おかしな形の日焼け跡が できずにすんだことには礼を言おう。
それに、坂理くんとは約束があったな。
[半身を起こして、今にも駆け出さんとする背中に、 聞こえただろうか。>>298]
(304) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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俺が招んだんだよ。
[聞こえたとして、その修飾のない一文の意味が 正しく伝わったかどうか。 坂理の姿が見えなくなると、息を吐いて立ち上がる。 公園の、丸く刈り込まれたトピアリーの並びに 移動して、その影に足を投げ出した。
難解でいて緩やかな旋律に 悪夢を寄せ付けない効果があったか判らない。 それでも、先ほどより疲れは 癒えている気がした。** ]
(305) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 14時半頃
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/* シン・エンカウント
ヒナコが切ないな(読み返してる) ミサミサの(馴れ馴れしくいうな)>>256 までの流れめっちゃいいよね シーンが映像で浮かぶ感じ
(-60) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 ええ。 システムに指示して、選曲したのは俺ですけど。
綺麗なプログラムなので 命令は通しやすかったですよ。
よければ、中村さんも試しにどうぞ。 」
なお、この曲が終わったら、 殿がサンバを踊るようなメロディが流れる予定だ。
組んでもまだ長さの余る足。 横目に見ながら誘いに応じると、自身もベンチに座る。 こうして、顔のいい空間が完成した。
(306) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 そうですね。 彼氏でしたよ。 」
寄せられた疑問符へは、 勿体ぶることもなく、頷いた。
既に卯木氏へ話している内容だ。>>1:56 高校時代を見守っていた、蜜星教諭もいる。 隠し立てする必要は失われていた。
(307) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 俺もね。 中村さんに聞きたいことがあります。 」
今までの流れに沿って、 煙崎るくあとの思い出話。>>1:242。
ねだろうとした唇は、突然の裏切りを見せる。 気付けば、別の答えを求めていた。
(308) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 中村さん。かっこいいですよね。 死にたくならないですか? 」
(309) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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意に反した問い。
しかし俺程度でも考えたことがあることだ。>>1:67 ならばこれくらい、単なる世間話だろう。 判断して、そのまま答えを待つ。
耳を澄ませば、 意志を持たないロボット達による 神の祝福はまだ続いていた。*
(310) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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/* 続いてないとマツケンサンバがくるからね……
(-61) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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―― 遊覧船より ――
[船が停泊したなら、菊水さんと視線見交わして。 席を立ち、水の上に設置された乗り口を渡る。 陸地に降り立てば、音もなく息を落とした。 来た時と同じ感想を抱いて。>>0:53 船上での疑問の続きか それとも、がらりと会話を変えたか。 時計を確認し、二、三言葉を交わしたのち 菊水さんに改めて礼をして場を辞去する。
互いに園内のどこかには居る。 それではまた、という挨拶は、そう重くない。**]
(311) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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[アポロの着信を確認する。 全体送信は増えていなかったので 返信の方に目を通して。
指定の公園の位置を確かめると そのまま足を向けることにする。
途中、中央広場の付近で 不思議とモナリザさんたちが 密集している場所>>280の付近を通りかかる。 可愛らしくも本格的な演奏会が 開かれているのに目を丸くした。
特等席らしきベンチに、キラ様と坂理くん>>302の 姿を見かけることがもしあれば、 近づいて言葉交わす時間はなかったので 離れたところからではあるが、それぞれに 昨日の感謝の意味で会釈をしたことだろう。]
(312) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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[寝ているとのことだったから 返信を差し控えたのだけれど。 目的地に着いたときに、約束の 相手はすでに目覚めているようで。
すこし、困った。]
(313) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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……こんにちは。 起きていらしたの。 お待たせしてしまっていたら、すみません。
[お呼びたてして、と口にしかけて 注意深く煙崎さんの表情を見詰めた。]
……… お疲れの顔ですのね。
[昨日会話をした時は、例の件の直後だった。 時間の経過で印象の差異があっても 当然おかしくはないのだけれど 何とも言えない表情で立ち尽くす*]
(314) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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苦みを顔帯びたから察するに、 快適な目覚めとは言えなかったらしい。
「 それは残念。 俺、男には片想いばかりなんですよね …… 」
幼稚園の頃の初恋然り 先程の黒須ワとの邂逅然り。
人選にお気に召さなかったらしいお兄さん。 長く話を続けるつもりはなかったが。
(315) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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「 …… お招き、ありがとうございます。 」
足を止める意図の感じられない、 抑揚のない一言へ。>>305 こちらも、飾りのない一文を返してから。
(316) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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「 望みは、叶いそうですか? 」
余分な二言目。 反応を待つことはしなかった。 そのまま人の手の入った芝生を、靴先で揺らす。
今の俺には、モナリザたちが待っているし。 元より、教えるのはひとつだけの約束だ。**
(317) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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