31 私を■したあなたたちへ
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……そういや、あったな。 生と死の境界。 正確なフレーズは覚えちゃいないが、 そんなことは言っていた。
あの年頃の、娘の言う話は、 俺には理解できんことが多い。
[ブラックジョークに心当たりはなかったが、>>127 もうひとつの話題は印象深かったため>>1:99 その横顔とともに記憶に残っていた。]
(153) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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[思考に沈もうとしていた意識は、 不意に砕けたものとなった卯木の口調で 浮上する。>>129 慰めや鼓舞というより、それは男の吐露に思えた。 穏やかな声音に虚偽の響きが含まれていないか、 それを探ろうとすることすら、引け目を感じるような 真摯さを伴って。]
(154) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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まあ……あれに対しては 偽りなく向き合ってきたつもりではある。
なあ……、努力ってのは、 それが善き行いに対して払われるものじゃなくとも 肯定できると思うか?
[卯木の前提に照らし合わせれば、 己は『生きている』カウントから外れた相手に なるのではないか。 何といっても会ったばかりの、 互いの事情も理解していない相手に。]
(155) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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何てな、 アンタがるくあと、 るくあだけじゃなく俺にまで 真面目に向き合おうとしてんのは感じたよ。
あいつも、アンタと話してる時間は 実りあるものだったんだろうと思う。 [そんな言葉で区切りをつけるように。 応えられるかどうかは別としてもだ。
開かれた扉の先に足を踏み入れる。>>133 卯木が一冊のノートに手を伸ばす間、 室内に視線を彷徨わせた。*]
(156) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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──現在・カフェ──
[紅茶の残りを飲み干したあたりで、雛子からの個人メッセージが入ったので、ぽちりと返信を送って。
廊下で何やらやり取りをしているキャンディと坂理を見かけたら、ひらひらと笑顔で手を振ってその場を去るだろう。]*
(157) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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(綺羅さんへ個別送信)
ありがとうございます。 中央カフェで待ってますね。
私、朝食を食べながら待っているので。 ゆっくり来ていただければ。
(*23) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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■過日:ブックカフェ
「 キ……歌川、さん 」
>>146 人差し指の合図にゆっくり頷く。 昨日一方通行だと思っていたLINEに返事が来て。 私の呟きは窘められた。 優しい人。いえ、殆どの人が 同じ言葉を唱えたかもしれないけれど。
>>118 彼のメッセージの意味を 取り違えることはない。 それでも、輝かしい姿が現れるまで 私の心臓は張り裂けそうだった。
…………いいえ、今も。
(158) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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…………いいえ、今も。
「 幸せならいいなと、思います 」
何てことない雑談のあとの問いに。>>147 だって、私は私のことも判らないのに。 それから、彼は私に御守りをくれたのだ。
(159) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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― 中央カフェ ―
[急がなくていい旨を伝えようとしたら、丁度、朝食を摂っていなかった事を思い出したので、 そう返信をしてから、中央カフェへ向かう。]
[サンドイッチと紅茶を頼むと、食べながらアポロを操作して、アトラクション一覧を眺める。 人に話を聞かれにくい場所、どこがいいかな。**]
(160) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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宝物を取り戻し。 周囲に目を向ける余裕も取り戻したのか。 ようやく向けられた表情からは、 どこか歪な印象を受ける。
メイクの乱れに気付いたわけではない。>>119 あいにく、顔を飾るための知識は持ちえず、 そういうものなのだろうと安易に受け入れる側だ。
ならば原因は、浮かんだ表情の方。
「 不本意? 」
首を軽く傾げる。 自分の運んだ物が、誰の何かを知れば、 透かした表情を貫くのは難しかっただろうが。>>144
(161) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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「 ありがとう。 私、今 とっても しあわせ 」 **
(162) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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実際に取られた手段は、別の言葉。>>145
「 君が煙崎さんを? そうだな。 とりあえず、殺した理由を聞くかな。 殺意に結び付く感情の苗床を教えてほしい。
ちょうど彼女のことを。 知りたいと思っていたところなんだ。 」
…… 裏を返せば。>>1:88 告発も、断罪も。 下すのは己の役目ではない表明、暗に示した後。
(163) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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「 ところで。 俺のことは殺さなくていいの?黒須さん。 」
(164) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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根拠はなかった。 蜜星教諭の時と同様。 話下手の悪癖が出たに過ぎない。>>1:242
己の奥底に残る罪悪感と。>>35 彼女の言った「不本意」を、 たいそう意地が悪く解釈して。
最後に、いつしか煙崎るくあが、 『大切な存在だ』と言っていた名前。>>0:174
来ていないわけがないと、思考の末に添えたなら。 まるで化粧の裏の素顔を見通すように 柔らかく微笑んで見せた。**
(165) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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[仮眠室らしき部屋に他に見るものは ないように見受けられた。]
ノートに気になることでもあったかい。
[尋ねはしたものの、たいして期待していない。 別の場所を見てみようかと思案しながら、 アポロに手を伸ばす。]
(166) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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(密星へ個別送信)
『 地下に続く仕掛けと地下室があった。 気になること?
判った、ここ出たら連絡する。 』
(*24) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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[密星にメッセージを返す。 プラネタリウムの仕掛け以外にも ギミックが隠されているのか。 ここに集められた誰かに関する疑問か。
文面だけだと伝わりづらいものもある。 壁に凭れて、実在しない星のことを ぼんやりと考える。**]
(167) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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手を振るその人のことを、俺は知らない。 仮に、彼が何をしたかを知っていても。>>105 こちらのスタンスに変わりはないだろう。>>163
相手が目上だという理由で。 ぺこり。素直に顔を下げて見送るだけ。
縁もゆかりも因縁もない相手。 ただ、恐ろしいほど整った人だとは思った。
(168) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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自分の顔は、あくまで異性受けが良いに留まる。 告白されるということは、 同じ生き物だと認識されていること。
だが先程の彼の美しすぎる、老若男女を魅了する相貌は、 時に畏怖すら感じさせるだろう。 己の容貌ですら、嫌気がさすというのに。
そんな「天賦」を授けられて。 果たしてまっとうに生きていられるんだろうか?
(169) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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「 …… お気の毒に。 」
向けた言葉はただ一言。
去り行く背を見送ることはせず。 そのまま、ふっと睫毛を伏せた。**
(170) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/19(Sun) 18時半頃
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………
[朝食を摂っていた時は1人、2人招待客と思しき姿を見かけた。 もっとも、会釈程度>>71で終わってそれ以上特に会話を交わすことはなかった。 昨日は確かサングラスをかけた写真を自己紹介のメッセージに合わせてだろうか。坂理君とはまた違う種類で顔が良い。
とは言え…どういう関係だろう。聞いてみれば早かったのだけれど、機会を逸したというやつだ。]
さて…
[急ぐ用事も全くない。 コーヒーを飲み終わり、端末を開いて短いメッセージを打ち込んだ。]
(171) 2023/11/19(Sun) 19時頃
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(密星さんへ個別送信)
『 初めまして。昨日こちらで紹介させていただいた 菊水と言います。 煙崎さんの中学校時代の担任をしていました。
密星さんは高校時代の養護教諭だったと聞いています。 だからというわけでもないのですが…
おそらくあなたが一番良いだろうと。』
(*25) 2023/11/19(Sun) 19時頃
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『特に急ぎの用事ではありませんので、 そちらのご都合のつくときで結構です。
すぐに…10分もかからない話なのですが、 一つだけ確認したい事があります。
なるべく公的な場所にお勤めの方に確認したい事ですので… お時間ある時で全く構いません。 ご都合の良い時に連絡をいただければと。』
(*26) 2023/11/19(Sun) 19時頃
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「さて……
メッセージを打ち終わる。 モーニングの場には、今のところ私しかいないし、 そろそろモーニングという時間でもない。 コーヒーを一杯追加して、席を発った。
「海水を引いての遊覧船みたいなのがあるんだったっけ。 そういうのに乗ってゆったりするのも…悪くないかも。」
犯人探し、か。それもしないといけない事はわかっているが、 ひとまず大きな疑問を片付けてからの方がいいかもしれない。 少し頭を空にした方がまとまってくるものもあるだろうというのが、当面の結論だった*
(172) 2023/11/19(Sun) 19時頃
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──回想・ある日のカフェ──
[───”とっても しあわせ”
>>162 その言葉を受けて、綺羅も目を細めて微笑んだ。 そう言って貰えて、嬉しかった。]
…僕と君はきっといつか、同じところで会えるね。
[それは、本心から。]
(173) 2023/11/19(Sun) 19時半頃
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[───その夜は、おやすみなさいをやり取りしたけれど。
……いつの間にか煙崎るくあからのメッセージは途絶え
………ある日、TVのニュースを聞いた付き人が、僕の楽屋に駆け込んでくることになる。
自分が”犯人”だと自覚したのは、この島に来てからだ。
だけど、罪悪感や絶望感は不思議なほど湧いてこなかった。それよりも………いや。 ……無関係に巻き込まれている、他の招待客には申し訳ないなと思うが。]
(174) 2023/11/19(Sun) 19時半頃
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[自分の命に執着はないけれど、この孤島で内密に殺されて処理されることは避けたかった。 それならば自ら出頭する方がよい。]
……脱出したいからって、他の人を犯人に仕立て上げるなんてのは絶対ナシかな。
[彼女の死は、成し遂げた、大切なこと。 まるで、手柄でもあるような錯覚があった。]
どうしたら穏便に出られるものかしらね……。*
(175) 2023/11/19(Sun) 19時半頃
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― 中央カフェ ―
[少し手間ではあったが、一度レンタル屋で自分の服とスマホ、サングラスを回収した後、ホテルの自室に置きに戻って。 雛子の待つ中央カフェには、昨日と同じレンタル衣装のままの派手な出で立ちで現れた。 サンドイッチを食べている雛子を視認すると、ひらひらと手を振る。]
ごめんね、お待たせ。 食べたら行こうか、雛子ちゃんの乗りたいやつ。**
(176) 2023/11/19(Sun) 19時半頃
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[サンドイッチの最後の一口を口に入れた所で、綺羅さんの姿>>176が見えたので、小さく手を振って。]
……呼び出してしまって、すみません。 ……服、着替えなかったんですね。
[レンタル衣装に寄ると言っていたので、最初の服装で来ると思ったのだけれど、観覧車の時と同じだったのでそう言って。]
……これか、これにしようと思うんですけど。
[指さした内のひとつは、湖の上を自動のゴンドラに乗って移動する、『ミルキィウェイ』というアトラクション。 地上から離れてしまえば、人に話を聞かれる可能性は低いと思うのだけれど。 そのアトラクションは夜になると、湖に無数の小さな光が灯り、あたかも銀河の川をゴンドラで渡っている様になるというコンセプトのもので。
もう一つは、『宇宙エレベーター』という名の、広い園内を歩かずに移動できるというだけの乗り物。 チューブ状に張り巡らされた中を、箱が横移動するだけで、アトラクションとも呼べないけれど。 距離も長いし、密室なので、秘密の話をするには丁度良い。]
(177) 2023/11/19(Sun) 20時半頃
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……やっぱり、こっちかな。
[指さしたのは、『ミルキィウェイ』というゴンドラの方。 『宇宙エレベーター』は、密閉された空間で、周囲に聞かれたり見られたりする心配は低そうだけれど。 故障や何かトラブルが起きた時のために、カメラや通信機器が備えられている可能性が高い様に思う。
話す内容を考えると、注意のし過ぎという事は無いと思う。 犯人が死なないと出られない、と言われている状況では。]
行きましょうか。
[そう言うと、残った紅茶を飲み干して、席を立った。]
(178) 2023/11/19(Sun) 20時半頃
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