14 冷たい校舎村10
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[一歩、二歩、三歩、踏み出して、 チャペルのど真ん中に、 番いの契りを結ぶ場所の中心に、 明らかに邪魔な制服姿の異物が立ち、ナイフを喉元に当てる。 鋭い切っ先が薄皮に食い込む感触を覚えた。
何度も思い描いたんだ。 俺の命を使って、ユイに呪いをかける方法。
惨めな悪役の散り際。
花嫁の人生を表すバージンロードを、 お前たちが蹴落とした敗者の血で汚してやろう。]
(238) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[ナイフを突き立てた箇所から、一筋の血が流れ出る。
そして、痛みを感じながら俺はようやく気付く。]
(239) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[ユイも。 その旦那になる男も。 席に着く参列者も。
誰一人として、俺のことを見ていない。]
(240) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[………………俺は。何をしてるんだろうな。]
(241) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[ユイ。 お前には少しでもいいから、俺を見て欲しかった。 俺に面と向かって、嫌いだと一言でも言って欲しかった。 愚かな俺に、正直な気持ちをぶつけてほしかった。 どうしても難しいことだったかもしれないけど。
お前は俺に長い夢を見せてくれた。 お前は、俺の心の大半を持って行ってしまった。
そしてお前は、それに気付かぬまま俺の元から去っていく。]
(242) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[お前をひどい裏切り者だと罵ることができれば良かったのに。 お前を恨んで、お前に消えない傷跡を刻んで、 忘れられないように縛り付けてやろうとも思ったのに。
違うよな、それは。 だって、お前のことを考えて思い浮かぶのは、 お前のことを何も知れないまま見ないフリしていた後悔と、 お前に何もしてやれなかった反省ばかりで。
お前を傷付けたいわけじゃなかった。 今も。これから先も。]
(243) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[手の力が抜けて、ナイフが零れ落ちる。]
(244) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[やっぱりお前が好きだったよ、ユイ。]
(245) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[首についた小さな傷から血を零しながら、 落としたナイフを拾い上げる。]
(246) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[だからどうかお幸せに、唯さん。]
(247) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[よろよろと、ふらつきながら、 ナイフを持ってチャペルの脇へ外れ、 そして壁に凭れ掛かり、目を閉じる。]
(248) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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……結婚、おめでとう、ございます。
(249) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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[拍手の音がする。 誓いのキスが終わったのだろう。
俺は、微笑んで。 握り直したナイフを首に当て直し、 勢いよく真横に引き切った。]
(250) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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[お前たちは誰も俺を見ていない。 これから先もずっと、敗者は敗者のまま消えるのみ。
でも、こんな俺でも、 見てくれる奴らがいたことを思い出せた。
誕生日プレゼントの相談に乗ってくれたり、 家に遊びに来てバカ騒ぎしてくれたり、 恋バナをしようとしたり、 譲れない論争をしたり、 罰を考えてくれと申し出たり、 隙あらばいじったりからかってきたり——]
(251) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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[やっぱりさ、俺は恵まれていたよな。 ちゃんと覚えてる。 全部覚えてるよ。 ありがとう、みんな。
人生の中で大切な何かを壊してしまったって、 それを埋めてくれる奴らは、必ず現れる。
それを教えてやりたくなったよ。 この校舎を作った、お前に——]
(252) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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— 8:50 —
[チャイムが鳴る。
3Fの音楽室を覗けば、楽器は壁際に片付けられており、 赤い絨毯が真っ直ぐに引かれ、左右には椅子が整然と並べられ、 なんだか、簡易的に作られた結婚式会場のよう。
花嫁も花婿も神父も参列者も、もう誰もいなくて、 絨毯には花弁が散らされた跡があり、 祝福の時はもう終わってしまったような雰囲気を感じさせる。]
(253) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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[参列者席の向こうに片づけられたグランドピアノの側で、 壁際に凭れ掛かりながらぐったりと崩れ落ちるマネキンがある。
男子生徒の制服を着ているそれは、 首元が掻き切られて血を流しており、 手には血のついたナイフが握られている。
まるで花嫁たちの祝福の時間を邪魔しないように、 誰にも見られない隅っこで、ひっそりと。**]
(254) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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