18 星間回遊オテル・デカダン
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[早朝。廊下の窓から、射出される冷凍ポッドを見る。 あれは同胞の棺桶だ。]
アルクビエレ殿よ。ぬしはクヨウはいらぬと言っておったが。 時々思い出すぐらいは許しておくれ。
[窓の外に向けて、届かぬ念話を送った。]
(*0) 2022/05/10(Tue) 09時頃
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― 自室 ―
[端末の通知音で女は目を覚ました。 昨晩は少女の部屋前に張り込み、冷凍ポッドが射出されるのを見届けてから自室に戻った。それから今の今までずっと眠っていたのだ。
目をこすりながら端末に手を伸ばし、通知の内容を確認して……跳ね起きた。]
まさか、あの店員殿が……!
[思い出されるのは、迷子になっていた時に手を差し伸べてくれた優しい姿。 昨日の議論でPJを思い、ひどく取り乱していた姿。 それが、星喰いアメーバだったなんて。]
……PJ殿の検査結果が真であるなら……よく迷子になった時に襲われなかったのう、我……
[呟きながら部屋に備え付けてある通報端末を操作して、通報ボタンを押した。 こんな時、合理的な行動が取れる程度には冷静になっていた。]
(20) 2022/05/10(Tue) 13時半頃
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構わぬよ。あとは我に任せてくれ。 ……同胞が、あっという間に減ってしもうたのう……。こんなことになるとは思わなんだ。
[深くため息をついた。]
エフ殿は人間じゃったよ。パルック殿の時も、ロバート殿の時も。直接手を下してはいなかったではないか。 何もしていない同胞が、何故殺されねばならぬのじゃ。
[罪のない人々を殺した口でそう嘆く女に、やはり人間としての良心はない。 それでも、先立つ同胞を悼む心はあるようだった。]
(*3) 2022/05/10(Tue) 14時頃
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生まれ変わり、か。 それは良い考えだのう。死ねば終わりではなく、また新たな命として始まるのか。 もしぬしらが生まれ変われたとしたなら、我は何処までも探しに行くぞ。アルクビエレ殿も、エフ殿もじゃ。 ぬしらの話は楽しかったからのう。
じゃから、もし我のことを忘れたら承知せぬからな。
[そう冗談めかして笑った。]
(*4) 2022/05/10(Tue) 14時頃
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ふ、ふ、我らは"我ら"として当たり前のことをしたまでよ。ぬしが気に病むことはないわ。 おぬしこそ、2日も食わずに腹は減ってないか?
[エフの慮る気持ちを優しい気遣いとして受け止められるほど、女の感情はまだ発達していない。それでも、なんとなく嬉しいとは思った。]
我はぬしらの分まで生きて生きて生き延びて、ぬしらが生まれ変わるまで生き続けてやるつもりだからの。 でも、記憶を持ったまま生まれ変われるとしたら、それも良いかもしれぬ。
そうだのう。生まれてこの方、これほど濃い時間を過ごしたのは初めてじゃ。ぬしらのことはそう簡単に忘れられぬし、会えば思い出すだろうの。 もし思い出せなかったとしても、その時は思い出すまでそばにおるわ。
(*6) 2022/05/10(Tue) 19時半頃
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同胞として飢えているわけでないのなら良いわ。 この先のことに備えて、準備も色々あるじゃろうしな。
[女は軍人だ。死地へ向かう時の心構えや準備が必要なことは理解している。 デザイナーたるエフが思うそれとは違うのだろうが。]
勿論じゃとも。ぬしらがまた生まれてくるのを、未来で待っておるとも。その時は我が一番年寄りになってしまうのう。 念話越しでなく、ぬしの新しい声で我の名を聴くのもまた良いかもしれぬ。
[口ではそう言いつつも、この船から生きて出られる自信は正直あまりなかった。 それでも、女の"2人の分まで生きたい"という意思と意地がそう言わせた。]
(*9) 2022/05/10(Tue) 23時半頃
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[プロポーズかよ、と言われると、しばし間をおいて。]
そんなつもりはなかったんじゃが。まあどちらでも良いわ。 3人でおられるのなら、結婚だろうと何でもしてやろうぞ。
[そう冗談めかして返す。]
うむ、ぬしらが会いに来てくれるならそれもよし。我らでアルクビエレ殿を探しに行くのも良いじゃろう。
……PJ殿のことは、任せてくれ。襲うのは、限界まで待つとしよう。 おぬしが心から護りたいと思った人間じゃろう。その思いも引き受けるとしようぞ。
(*10) 2022/05/10(Tue) 23時半頃
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─ 客室 ─
[ジェルマンと、サラからの連絡をそれぞれ受け取る。 ジェルマンに対しては、昨日3人だけでいた時に言ってくれれば、という思いも若干あったが。まだ検査されていない自分の前で言うのは躊躇われたのだろう。]
……しかし、あの教祖殿がアメーバのう。 店員殿といい、人は見た目によらぬの……恐ろしい話じゃて。
[複雑な思いはあれど、ともかく冷凍ポッドを正しい者に使えたことに安堵する。 昨日感情任せにPJの追放に同意しかけた負い目があるから、なおさら。
ともあれ、サラやPJから詳しい話を聞きたい。まだ少女のサラ、エフと親しかったPJにそれを求めるのは酷かもしれないが。 ロビーに行けば誰かいるだろうか、と腰を上げた。]
(91) 2022/05/11(Wed) 10時半頃
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ミツボシは、ロビーに向かう途中、ハロからのメッセージ(>>90)を受け取った。
2022/05/11(Wed) 10時半頃
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― ロビー ―
ハロ殿は……おるな。来たぞ。 おお、居酒屋の店員殿にPJ殿も。……。
[メッセージを受け取った端末を片手に、ロビーへと顔を出す。 PJにもう大丈夫なのかと尋ねたかったが、やめておいた。昨日の今日で心の傷が癒えるわけもないだろうと思ったので。]
(107) 2022/05/11(Wed) 17時半頃
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は、は、は。勿論何に生まれ変わろうとも、喰らったりはせぬよ。喰えば無くなってしまうからのう。
3人で海か。ええのう。教祖殿にはまた長いため息を吐かれそうじゃが。 海を眺めながら、皆でなんでもない話をしようぞ。きっと積もる話も沢山あるじゃろうて。
[ため息をつくアルクビエレを思い出し、くすくすと笑う。あの人ならきっと、頼めば海にでも来てくれるだろうと思う。]
気にするでない。我は大丈夫じゃ。おぬしの方こそ心配じゃよ。こんなことで泣きそうになるなどと。 では、待っておるからの。どうか、今度会う時は笑っておくれよ。おぬしも、アルクビエレ殿もな。 またいつか、会おうぞ。
[別れを告げる念話に、こちらも努めて明るい口調で返した。]
(*13) 2022/05/11(Wed) 18時頃
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─ ロビー ─
む、良いのかの? では有難くいただくとするかの。
そうだのう。同族に比べれば食う方ではあるが、別に独り占めはせぬよ。 美味いものは皆で分け合うべきじゃて。
[パイを勧めてくれたPJ(>>108)に礼を言い、ハロの問いかけに答えて(>>110)。パイを一切れもらって齧る。さくさくで美味しい。]
なんと。酒までもらって良いのか?飲める方ではあるが。 何から何までなんだか悪いのう。
[礼を言いつつ、遠慮する気はないらしかった。]
(116) 2022/05/11(Wed) 20時頃
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[PJの厚意に甘えて(>>118)(>>120)、以前カジノで飲んでいたものを注文する。普段飲み慣れない味だったが、美味しかった覚えがあるので。 そうしてグラスが来るまでの間に。]
む、ジェルマン殿は我を推薦するか(>>127)。別に構わぬよ。 検査を断ったのには他意はないんじゃが、疑われるとは思わなんだ。検査されることで潔白が証明されるならそれで良いわ。
ちなみに我はハロ殿を推薦しておこう。彼も検査を渋るようなそぶりを見せておったし、船員のアンドロイドから疑いを掛けられておったようじゃしの。
(128) 2022/05/11(Wed) 21時半頃
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[ジェルマンの問い(>>140)に、ゆるりと首を振ってこたえる。]
我は別に、何も恐れてはおらぬよ。 しいて言えば、これ以上人が減るのが恐ろしい。故に守りたいと思う。おぬしも含めてな。 それに、潔白の証明がどうしても欲しいわけでもない。ただ疑うのなら検査してもらっても構わぬ、というだけじゃ。
[それから、サラの意見(>>150)を聞いてううむと唸る。]
……確かに。こう言っては何だが、アルクビエレ殿はうまく隠しておったと思う。検査こそ否定したが、疑う材料と言えばそこだけじゃったろう。 そのアルクビエレ殿が、同胞に危険が及ぶような噂を振るじゃろうか。
……そうなると、我から見た残りのアメーバ候補はデリクソン殿しかおらぬな。 ミーム殿は、サラ殿を守るよう言うてきたから違うと思うしのう。
(155) 2022/05/11(Wed) 23時半頃
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