17 【半突発身内村】前略、扉のこちら側から
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ええ…ヒトではないの。 ヒトの格好をして見せてるだけ。
[ 出会ったばかりのヒトから、思ってた以上の熱量で 食いつかれて>>176、少し面食らう。 ヒトではないという問いかけには小さく頷いて 信じてないようならタルトにそうして見せたように 手を变化させてみせただろう>>2:11。 ふと彼女が触りたがっていた様子を思い出し>>2:120 『触る?』と手のひらを出してみせたかもしれない ]
(1) polpo 2022/03/09(Wed) 11時半頃
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えぇ…っと、そうね。楽しい話ではないのよ? それでもいのならお聞かせするけれど でもその前にミズキさんのお話聞かせて貰えます?
[ とはいえあまりヒトに見せたいものでもなかったので その動揺と羞恥を隠すようにヒトの方の手で方で 髪をかきあげたりと、少し落ち着かない様子は 見せてしまったかも知れない。 それからわたし自身の顛末には一旦口を閉ざして、 先に彼女の言葉に耳を傾けただろう。>>2:178 ]
(2) polpo 2022/03/09(Wed) 11時半頃
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……10年、それは長いわね。 当たり前のように知っていたことが 突然見知らぬものになるのかな? まったく知らないところに放り込まれるよりも つらいのかもしれないね。
[ 20対1≠ニかコールド負け≠ニか何を言ってるのか さっぱり分からない言葉もあったけれど、 聞けば窺い知ることはできただろうか? 彼女とその周囲の戸惑いを、苦悩を、そして絶望を。
世界も文明も境遇も、何もかもが違うのだから 正しく理解できた自信はないのだけれど 孤独になった者≠ニ孤独にさせてしまった者≠フ どうすることもできない悲しみはあるのだと思う。 互いが手の届くところにあるのならば尚更に。 ]
(3) polpo 2022/03/09(Wed) 11時半頃
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『生きているのだから。 ただそれだけで素晴らしい』
さっき誰かさんにそんなことを言われたわ。>>2:188 何を言い出すのだろう? とその時は笑っちゃったけど、 案外そういうものなのかな? とも同時に思ったたわ。
失った時間は戻らないのだろうけれど、 新しい時間で作り上げていくことはできる。 生きていれば、お互いが同じ未来を望むのなら ね?
ミズキさんは生きて耐えられた。 悩んで苦しんで傷つけてしまったことはあったけれど、 壊すことはなかった。 ミズキさんの廻る世界を壊すことのなかった。 そしてそれは、ミズキさんの周りのヒトたちも同じ。 あなたを壊そうとはしなかった。壊れていないでしょ? だって、今はもう暴れたり泣いたりしていないのだし。 迷惑かけたってそう言えるのだから。 もう道は見えているのではなくて?
(4) polpo 2022/03/09(Wed) 11時半頃
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[ グラスを煽ればカラリと奏でる氷の音が心地よい。 うっとりとするように目尻を下げて それからわたしは自分の話をはじめた。
ヒトの姿で村で生まれ育ったこと。 けれど人狼と呼ばれる種族であること。 生きる糧としてヒトを食べなければ生きられないこと。 野生の動物で飢えを凌ぎ、耐えられなくなった時は 身寄りのないものや、野盗を襲っていたこと。 ある日野盗の一人に手心を加えてしまったばかりに 人狼の存在が露呈したこと。 それが元で村が疑心に塗れ地獄絵図と化したこと… ]
(5) polpo 2022/03/09(Wed) 11時半頃
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みんなが殺し合った。隣人を、親を、友達を、恋人を 仲良しだったヒトたちが敵意を剥き出しにして。 みんなみんな狂っていった。 もちろんわたしも。
[ 最後は激情に任せてすべてを終わらせた>>2:6 いや、終わってはいない。 憎しみの輪廻が終わるわけがないのだ。 ]
耐えられたわけではないの。 負けなかったわけではないの。 ただ、そういう約束をしたから…生きただけ。
[ 『救いようのないバカ』だと言われたのに救われて 生きることを願われたからそれに応えただけだ。 せめて少しの間は ]
(6) polpo 2022/03/09(Wed) 11時半頃
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ね? お耳汚しにしかならなかったでしょう? 立派なことでもなんでもないの。 だから同情なんかなさらないでくださいね?
あまり優しくされて絆されてしまうと、 ミズキさんのこと食べてしまいたくなってしまうから それから、あまりご一緒に居続けるのも… ミズキさん、とても美味しそうな″≠閧ェしますし ……ね?
[ 冗談とも本気ともつかぬ笑みを浮かべ、 その口元から小さな牙を見せながら 最初に接したときのようにおしゃまに振る舞う。
先のタルトともそうだけど ヒトらしいヒトと接したのは随分と久しぶりで、 なんだか色々と重ねてしまい…つらい。
だから早くに席をたとうとして腰を浮かせるけれど ]
(7) polpo 2022/03/09(Wed) 11時半頃
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ああ、でも生きてることが素晴らしいというのは 少しわかったかも…だって、生きていなかったら 『かるぴす』にも『くりぃむそぉだ』にも 『優しい草原』にも『星の蒼穹』にも 出会うことがなかったのだし…
もうひとときだけお付き合いくださいます? この氷が溶けるまで
[ 座り直し正面を見据えながらなくそう告げて そっと彼女の元へ空のグラスを差し出した。
叶うならば三度満たされたはじまりの白が氷を溶かし 旅立ちを急かすべく消えてしまうまでの間
甘酸っぱい余韻を噛み締めただろう。 ]**
(8) polpo 2022/03/09(Wed) 11時半頃
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断ろうにも死んじゃったから出来なかっただけ。 でもそうね…約束してもいいヒトだったのかな? 数少ない… わたしとは対照的に明るくて 感傷的でおせっかいかきで、よく引っ張り回された。 雰囲気はすこしだけあなたに似ていたかもね。
さみしい? どうだろう? 耳寂しいってならそうかもしれないけれど。 なにしろ小鳥のさえずりみたいによく喋るヒト だったから。
[ ミズキから『さみしいね』と言われて>>41 はいとそうですと馬鹿正直に答えられるほどには わたしの性根はまっすぐなわけではなく はぐらかすように頭を降る。 ]
(46) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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……ふふ、やっぱり似てるかも。 話し方もなんだかね。
[ 苦笑交じりに懐かしむように目を閉じる。 遠いところから移住してきた娘だから 少し言葉が訛っていて、それがまたやかま…もとい 親しみやすい雰囲気を出していたヒトだった 嗚呼、淋しさなどとうの昔に凍りついた感情だと そう思っていたのに……微かに唇が震える。
このヒトと話していると色々思い出していけない…]
(47) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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[ 思い出した。おとぎ話が好きな娘だった>>0:19 手先が器用で知識も豊富、好奇心も旺盛。 彼女から色々なことを教えてもらった。 教えてもらって作った花かんむりが嬉しくて 飽きるほどに山のように作ったのだっけか>>2:4 そうだ忘れてしまった≠フではなかったのだ。 忘れたかったから忘れたのだ。 しれが今破られつつある
予兆はあった。知らない世界に投げ出されて 最初に見かけたのが、この同じ年頃のヒトだったのだ。 それも久しく見ることのなかった 不審≠ニも恐怖≠ニも敵意≠ニも違う反応 気にならないわけがなかった。 けれど接すれば思い出してしまいそうで怖くて だから無意識にすれ違った。>>0:20 要は逃げたのだ。 ]
(48) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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[ ミズキだけではない。 この場所で出会った者たちの思いが、優しさが 心に閉ざした記憶の欠片を呼び覚まし>>2:3>>2:6 わたしという存在の原風景を思い出させ>>2:69、 思い出は馴染み糧となるのだと知らしめた>>2:206
嗚呼、だからヒトは嫌いなんだ。 同族を殺せる程で浅ましく、狡猾で、残忍で独善的、 徒党を組まねば生きられない弱い種族なのに… なのに… そうやって易々とわたしの心を攫っていく。
震えたくなる心を抑え込むように 密かに唇を噛み締めた。 ]
(49) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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あら、残念 じゃあ、もっと昔のミズキさんとお会いできていたら 素敵なごちそうにありつけたのかしら?
[ 平たく伸ばして豪勢に盛り付けられたパンには 少し興味を惹かれはしたけれど、 わたしの好物はさっきも言った通り 甘くてやわらかそうなソッチだから ね? ほらほら無防備に手を出しちゃうと… ]
ではもしこれから先、生きていたくなくなったら 呼んでくださいません? ちゃんと優しくてべて差し上げますから
[ もし油断でもしていたのなら、カルピスを注ぎ終えた その手がグラスへ持ち替える前に掴んで手繰り寄せ その指先に甘噛のひとつでもしたかもしれない。 そう、あくまでも油断していたのなら だけれど?]
(50) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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[ そんな悪戯に気もそぞろだったからだろう。 彼女の企みには>>44まったく気づくことができず
ふふんと気取ってグラスに口をつけた瞬間]
コフッ!?
[ 予期せぬ刺激に盛大に咽ることとなる。 ]
(51) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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ゲホ…ゲホ……ケフッ…!
[ 気管に入ったかるぴすが逆流し、鼻に入る。 とてもとても 痛くて苦しい。 目がしばしばする。
何度か咳き込んでから、ゆっくりと深呼吸。 それからギギギ…とぎこちなくミズキへ首を回し 薄っすらと目に涙を浮かべながら 『きさまぁ〜』と言うように睨みつけた。 声にはならなかったけれど唇も『きさまぁ〜』 と動いていたかも知れない。 ]
(52) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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[ ミズキはどういう反応をしただろう? 慌てただろうか? 謝ってきただろうか? 笑っただろうか? 勝ち誇っただろうか? どうであってもわたしは変わらない。 睨みつけた後、格好を崩して笑いだした。 それはもう声を上げて、無邪気に。
赤に染まったあの日以来初めて、わたしの耳は わたしの笑う声を聞いたのだった。
湛えていた涙が一筋頬を伝った。 ]
(53) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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え? 『優しい草原』『星の蒼穹』?
[ それから並んでかるぴすそーだを飲んだ>>45
そういうものだとわかって口に含めば、 咽ることなどもちろんない。 なんだか先のくりぃむそぉだとかるぴすが出会い 重なり交わったような気がして嬉しくなってくる。
だからゆっくりと噛みしめて楽しんだ。 味を、記憶を、思いを ]
(54) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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かるぴす≠ヘここにいるでしょ?
[ 頬杖を付いて、グラスではなくミズキの眸を見つめ ]
くりぃむそぉだ≠ヘきっとあそこに
[ 彼女はまだこの場所にいただろうか? ]
優しい草原≠ヘ夢の中
[眠るポポンタを眺めては、起こさぬように甘く囁く ]
星の蒼穹≠ヘ扉の向こうの空からの贈り物
[ 先の手紙を>>2:103天へと翳す ]
(55) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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帰られるならこの場所のそら≠よく見てから お帰りになってね。そらのいろを。
そしてあなたの世界の夜の星を見て欲しい。 きっとそこにも星の蒼穹≠ヘあるはずだから。 ここにはない朝を知る宵の蒼が。 もしかしたら……わたしも
(56) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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[ ふっと声が途切れる。 次の刻にはカウンターにわたしの姿はなかっただろう。
彼女がもしわたしの姿を探そうとするのならば。 はじまり≠ニおわり≠ェ重なるところ 虚空の狭間へ向けて去っていく漆黒の獣の姿を 目にすることが出来たかも知れない。
そう…それは夜°から切り取られた黒の欠片 草原≠ノ「真名」をと>>2:187 請われて 明かしたであろう名であった。
そのとき一際大きく尾が揺れた。 それはまるで…… ]**
(57) polpo 2022/03/11(Fri) 12時頃
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─ さよならはじまり ─
[ ミズキの元から去った後、 わたしは脇目も振らず一つを目指した。 もはや言うまでもない。わたしの扉へとだ。
その扉は最初から見えていた>>1:99 最初から私の軌跡を現し その行く末を示していた。
扉の前で立ち止まる。 そこから一度振り返りカウンターを眺めた。 この狭くもだだっ広い空間の中で 一つの世界を構築する空間… ほんの少しの逢瀬だったにも関わらず 既に懐かしさを覚えるほどに離れがたい空間…
この世界が何だったのか、今でもわからない。 もしかしたら神の戯れだったのではないかと 今でもその思いは捨てきれてはいなかった。 ]
(133) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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─ 回想 ─
うそでしょー!?
[ 天上の嗜好品がごときこの飲み物を、タルトは たいそうなのみものじゃない≠ニいう。 にわかには信じられず、思わず声が上ずった。
そうだ。いつだったか村にやって来た宣教師が こんなことを言っていた。 「天界には神が常飲する『生命の水』がある」と。 なんでも不老不死の霊薬であるのだという。 不死の聖竜がその名を知るほどの聖水>>1:144 これがたいそうでない≠けがない。 ]
(134) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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は! もしかして 下界の者を慮ってのことなの……?
[ ポポンタが単に横でその名を聞いていただけ という可能性に気づかない程度には取り乱していた わたしであったが、果たしてタルトの15分という 短いながらも懸命な説明でどれくらい理解できたか? せいぜい91(0..100)x1%くらいだったのではないか? きっと完全に正しく理解はできなかったはずだ。
だから神はいるのだではないか?この現身の先に という思いは胸中に燻ったまま今に至る。 ]
(135) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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[ では、なぜ私たちをこんなところに? わからないまま、タルトという神の現身との 言の葉は紡がれる。 わたしの名前が強そうなどと、時折不思議な発想を するのはおかしくもあったけれど、 その視点やはり常とは異なる鋭さがあった。
『人間がこわくないの?』と問われた時 思わず背中に冷たい汗が流れた。 ]
捕食者のわたしがが怖がる道理があると?
[ そう嘯ってみても、おそらく意味にないことだろう。 早々に頭を振ってからこわいよ≠ニつぶやいた。 ]
(136) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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怖いから、話しかけるのをあなたにした。 ええ、怖いわ…でも迫害されることは別に… 敵意には敵意を向けることができるもの。
けれど敵意で結ばれるだけがヒトとのつながりじゃない。 知られることで崩れてしまう世界があるから。 だから……
[ その時、独り言のような呟きを耳にした>>2:66 はっとして顔を上げて食い入るように彼女の顔を見た。 そして悟った。 神が神でいることもまた寂しい≠アとを。 ]
(137) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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そうね。思い出… いい思い出も悪い思い出もあるけれど、少しくらいの 悪い思い出ならいつの間にかいい思い出になってしまう… 辛いと思ったことも、良かったになる。本当ずるい。
不思議なものね。度し難いと思っていても。 ヒトとの思い出は捨てられない。 思い出しちゃう… そういうものなんだろうね。
[ のこりと頷く微笑に、わたしもまた笑い返す。 孤独なだけならば神はきっとこんな戯れを 催すこともなかったのだろう。 きっと、積み重なる思い出が寂しさとなって 堆く積み上げられた寂しさに息苦しくなって…]*
(138) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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─ 現在 ─
Wooooooooh!!!
[ 別れを告げるように一度大きく吠えて 漆黒の躯は駆け出した。 思い出は多々あれど、思い残すことはなにもなく。 心に満たされた思いが己を奮い立たせる。
そう…結末はわかっている。 どう進んでも変わらない未来だってあるのだ。 それほどにわたしとヒトは多くの憎しみを築いていた。 だから、この赤はもはや消えることのない色。
それでも、それでもだ。 わたしははじめて思い出≠携えて はじまりのひとつを踏み出すことができる。 ]
(139) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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[ ああ、心残りは一つだけあった。
あの竜が目覚めた時に、美味しい食事をと わたしは、シロツメクサ《約束》に込めたのだ。 《復讐》から切り離して──
そして蒼穹が思い出させてくれた>>2:115 誰かと食べることが…美味しさの秘訣なのを 温かいスープを、あの子が目覚めた時に一緒に それが……きっとできないことが…寂しい。 ]
(140) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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『 「え? 真名を!?」 それは>>2:187、あの子にとっては邪竜の延長で、 単に「ホリー」を聞きたかっただけなのだろう。 けれど、わたし…いや人狼にとって真名という響きは 大変に重要でデリケートな意味を持つ。
もちろんポポンタが知るはずもない話なのだから 罪はない。 思えば、殺していい≠セの琴線に触れることを 言ってくれたものだ。無邪気の邪気とは恐ろしい…
けれどあの子のおかげでほとんど全て思い出した=x
(141) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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良いよ 竜の子ポポンタ。 君だけには教えよう。我が真名を
我が名はNahat《夜》 私と赤き月が求めるは唯一つの紅
さあ、夜が来る 夜が来る 良い子は眠りの時間だ。
お眠りなさい。良い子を 君に幸せな夢がありますように。
眠る良い子には 穏やかな朝日と、心を満たす食事を
さあ お眠りなさい────
(142) polpo 2022/03/13(Sun) 23時半頃
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