人狼議事


14 冷たい校舎村10

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視点:


[飯尾先生もいたから思わずこんばんわって
 出ちゃったけど、構わず七星さんはおかえり!
 って迎えてくれたら、私は駆けだした。

 抱きしめて抱きしめ返されるとか、遠い記憶で
 しかないんだ。
 そもそも私がそんなに抱きしめる、なんて行為を
 することがないせいなんだけど。
 壁を作っているつもりはないけど、踏み込む勇気が
 なかったのかな。
 しゃんとしなさいって、甘えることもいつしか
 怒られるようになっちゃったもんね。

 だから背中の撫でられる感覚に少しずつ落ち着きを
 取り戻せた。
 雪の中つないだ手よりも、貰ったホット珈琲よりも、
 腕の中は温かかったから。]


[七星さんははどんな体験したのとか、
 今頃二人分のマネキンがあの世界にあるのかなとか、
 そんな話題も浮かんだけど、肝心の言葉を言えて
 いないのに気づいて顔をあげるんだ。]


 えと……ただいま。
 それから七星さんも、おかえり。

 
[勢いで抱きついてしまったことが今更ながら
 気恥ずかしくなってきて、顔に滲ませながら
 その言葉を口にした。]


[でも身体が離される気配はなく、まぁいっかって
 そのまま甘えていれば]


 ふぇ。
 あ、えっと、うん。


[同意を求める七星さんの言葉
 何も把握していない私はにあっけにとられ
 ながらもなんとか反応する。

 あの精神世界のこと先生に話してたんだ?
 なんて小声で確認していれば、先生は今やっと
 信じた、というかしょうがないから信じてやる、
 みたいな態度をとる。
 続く言葉には、私もドキリとした。]


[和歌奈さんが帰ってこない可能性。

 あの精神世界がどういうものなのか私は知らない。
 ホストが帰れるのかどうかすら。
 帰りたいと思えば帰れるものなのか。
 死ぬ前に見る走馬灯のようなもので、ホストは
 そのまま死ぬことになるのかもとか。

 ……そもそも、
 何に悩んでいたのかすら知らなくて。]


 ……私が連れ戻せなかったのに
 他のみんなを責めるなんて、出来ないです。


[ぎゅっと唇を噛んだ。
 自分は無力だなって、そう思う。
 一緒に過ごしている間、何も気づかなかった。
 あの世界でだって、何も出来なかった。]


メモを貼った。




 でも全員帰ってくるのを、
 信じて待つくらいはいいですよね。


[今はただその希望に縋りつきたかった。
 私、誰にも死んでほしくないんだ。

 ぎゅって七星さんの服を握りしめて、
 手術室の方を見つめる。

         ねぇ、今和歌奈さんは
        どんな気持ちなのかな?]**


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


─── あの日の猫カフェ ───

 らっしゃいらっしゃい

[絶対にその客引き方法ではないと思う。
けれども誰か来れば、きっと喜ぶ。
開店休業じゃ、つまらないから。]


[ほんの一時のお遊び。一段落つけば、最後の1人が帰るタイミングで。]

 オレ、もう少しだけいるわ。じきに戻るからさ。

[そろそろ時間だ。朝は食べたけれど、昼は食い損ねたからな。
する必要があるとは思えなかったけれども、後片付けはしないといけない気がしたから。]


[その時、再びエレベーターの扉が開いた。
現れたのは、1匹の黒猫。
オレが付けている雑な猫耳と同じように、片耳が垂れている。]

 逆じゃん。

[猫が客かい? 猫カフェって、そういうもんだっけ。
多分、オレが知ってる猫カフェはそうじゃない。]

 いいか。減るモンじゃねーし。

[そっと黒猫に手を差し出した。]


 いいよなぁ
 オレも、猫になりてえ。

[すっと猫を持ち上げれば、そんなことを呟く。
もっと楽で、自由に、走り回りたいな。]

 いらっしゃいませ、ご注文はキャットフードですか?

[毛並みの暖かさを感じながら、そんな冗談を。]


[確かにペットは飼いたかったけれど、これは文化祭でやり残したことではないな。
そんなことを思いながら暫く黒猫と戯れていると、再びエレベーターの扉が開いた。
そこには]

 よっ、店番終わったろ? 1on1でもしようぜ!

[挑発的に笑うオレが立っていた。]


[驚きはなかった。
なぜかそれが当たり前だったかのように、その状況を受け入れることができた。
そしはもう1人のオレにとっても、同じらしい。]

 んだよ、せっかく人が楽しんでたってのに。
 猫ちゃん、ちょっと待ってな。

[黒猫をその場に降ろせば、目の前の"試合"に集中する。
相手にも上背は無い。なら、小細工なんていらねぇ。正面からゴリ押しするだけだ。]


[───けれども。

もう1人のオレはとても強かった。
同じ体格で、同じ技術を持っていて、同じ経験があるはずなのに。
どうあがいても勝てる気がしなかった。

オレを舐めんなよ、その理由はちゃんと分かってんだ。
あいつには、迷いがねぇ。
だから一瞬早く動けるんだ。]


 もう降参か? ゴールはここにあるぜ?

[いつの間にか、エレベーターの中にバスケットのゴールがあるシュールな光景になっていた。]

 もう降参してえ。
 んなこと気にせずに、ずっと猫と遊んでいてえよ。

[そう口にした途端、エレベーターはゆっくりと遠ざかっていく。教室と、エレベーターの床との間に深くて暗い谷が広がりはじめる。]


 んじゃあ、オレが"勝ち"を貰っちまうってことで。

[その言葉を聞いた時、再びオレの足が動いた。
負けず嫌いなのは、譲れねえか。

なぜかそいつの手には、あの日の答案用紙が握られていて。]

 こんな安挑発に負けてられっかよ。

[床の端までやってきたが、そこで再び足が止まってしまう。
元々身体能力で身長を補ってきたんだ。ジャンプ力には自信がある。それをもってしても、ギリギリの距離。
迷っている間にも、エレベーターはどんどん遠ざかっていく。]


[休め、何も変わんねえと言われた。
その言葉が脳裏によぎる。

そんなこんなで迷っていれば、後ろから唸り声が聞こえてきた。]

 シャアアアアア!

[いつの間にか、猫は恐ろしげな黒豹に姿を変えていた。
そしてその声はご丁寧にも

全く可愛くないと言われた、オレの猫語。]


[行くも地獄、帰るも地獄。
だけれど中途半端はもっと地獄。
進退窮まったオレ。

普通の人だと認められない?
いいや、違うな。
普通の人でなんて、いられねぇんだ。

いずれどちらかを選ばなきゃいけない時が来る。]


[黒豹は襲い掛かってくる5秒前。エレベーターは届かなくなる5票前。
ようやく理解した。オレは休みたかったって言うより、1番でなくなるのが怖かったって言うより。

消えちまった心の炎に火をつけて欲しかった。

誰かにケツを叩いてほしかった。]

 当たって砕けろ! もうどうにでもなれ!

[迷っていても、まず動け。バスケを始めた日に、先輩から教わった至言。
だからオレの体は宙に浮いていた。]


 甘くねえか。気合いだけで乗り切れるほどは。

[迷いはどこまでも追いかけて来る。
迷いの正体はどこまでも逃げていく。

ジャンプした途端にエレベーターは遠ざかるスピードを上げた。
黒豹は教室から跳んでなお、オレのすぐ背後まで迫ってきた。]

 もう少し早く決断していれば。
 ああ、これが。

 後悔ってやつか。


[あと数十センチ、エレベーターの縁に手は掛からなかった。
僅かな差でボールを奪えなかった、インカレの時のように。

黒豹の爪に己の肉体が切り裂かれるのを感じた。]

 嫌だ。オレはまだ!

[そこで確信を持つことができた。
この世界を作ったのは、オレじゃねえ。]


[なあ、どこかで聞いているのか。見ているのか。
どこにいるとも分からない、そいつに向かって。
お前は死のうとした時、どう思った? やっぱり嫌だと思ったのか、それとも。

痛む体、落ちていく感覚。
それはどこまでも続く。

答えは聞かねぇよ。
おめえが何と言おうとオレは、こんなので納得する奴がいるなんて、こっちのがマシだと思ってた奴に気付かなかっただなんて。

認めねえ。]


[後には爪跡の残るマネキンがエレベーターに転がっているだけ。

届かなかったはずのエレベーターの中にあったマネキン。
その意味は、雄火自信にも分かる日は来ないだろう。]


─── 現実世界 ───

 あっ、この野郎! いってえー!

[どこから忍び込んで来たんだ。野良猫に引っ掻かれた痛みにオレは飛び起きた。

いつの間にか体育倉庫のマットで眠ってしまっていたらしい。
だからあんな夢、見たのかな。
夢の中で寝ているのも変な感じだけれど。]


 今何時だぁ? つーか、部員共誰か起こせよ。早く下校しねえと、また守衛のおっさんに叱られちまう。

[焦りとともに、時間を確認するためにスマホを開けた。
そこには、見たことない量の通知が。]


 かわ・・・・・・い?

[正夢か。
いいや、そんなちゃちなもんじゃねえ。
とにかく、こんな時にする事はただ1つ。]

 迷っていても、まず動け!

[体育館から飛び出す。もう扉が開かないだなんてことはなかった。
オレは病院へ向かって自慢の快速を飛ばす。
どんな試合よりも、速く走ることができたオレは、病院へ飛び込むのだった。**]


[ 我に返った莉希ちゃんは体を離そうとしたかな。
 だけどあたしは離してあげない。
 離すもんかってぎゅうぎゅうしちゃう。

 莉希ちゃんの内緒話に、あたしはうんって頷いた。
 こんな突飛な話、あの校舎に行ったあたしたち以外の人に
 話しても、信じてもらえないかな?
 だけどあたし、誰かに話したかった。主張したかった。
 文化祭主要メンバーのあたしたちには、
 こんな絆があるんだー!みたいなこと。
 だから和歌奈ちゃんは帰ってくるって
 和歌奈ちゃんが助かることには、確かな根拠があるって
 あたし、多分そう主張したかったんだと思う ]


[ 連れ戻せなかったのにって莉希ちゃんは言った。
 その言葉にどきっとする。
 私も和歌奈ちゃんを連れ戻せなかった。
 なんにもできずに帰ってきちゃった。
 でも、今あたしが気になったのは、
 莉希ちゃんの声が、自分を責めてるように
 聞こえたことだった ]

 莉希ちゃん。
 ……自分のこと、責めちゃ駄目だよ。

[ 先生の「責めてやるな」の中には、
 今校舎にいるみんなだけじゃない、
 あたしのことや、莉希ちゃんのことも含まれてると思う。
 和歌奈ちゃんがもしも……もしも、帰ってこなくても。
 あたしたちに、自分を責めるなって。
 先生はそうも言いたいんだと思う ]



 あたしもさ……なんにもできずに帰ってきちゃったし、
 今も和歌奈ちゃんがどうして飛び降りちゃったのか、
 わかんないままだけど。
 でも、あたしたちがあの校舎に呼ばれたことにも、
 きっと何か意味があったって思うんだ。

[ 帰ってきちゃったあたしたちは、
 もう信じて待つことしかできない。
 全員帰ってくること。
 和歌奈ちゃんが、帰ろうって思ってくれること ]**


メモを貼った。




[現実に孵った……もとい、帰ってきた。]

 


— 自宅 —

[背中がとても冷えている。
どうやら壁に凭れかかったまま眠っていたらしい。

首筋をさするけど、そこに傷はない。
あまりにも明晰な夢を思い出していた。

いや、もしかしたら夢じゃないのかもしれない。
人の頭の中に閉じ込められるという話が本当であれば、
自分はまさに、あそこから帰ってきたところなのだ。

確かめるようにスマホを開けば、
虎次郎と飯尾先生からの連絡が入っている。

自殺をしようとした人物の名前がそこに添えられて。]



 ……なんだよ。
 そういうことかよ。

[夏見さんのマネキンを一緒に運びながら、
どうにも妙な感覚を覚えたけど、
あいつがそうだったなんて突きつけられれば、
頭の中がぐるぐるして訳がわからない。

あの場所でずっと何を考えていたのだろうか。
俺にはやっぱり分かりそうになくて。]


[どうやら先に帰った奴らが病院に集合しているらしい。
それなら行かない理由もないが、もう夜は遅い。

部屋を出て両親に一声かけようかとしたら、
どうやら母さんはもう寝ているらしく、
これから寝ようとしている父さんの姿を確認した。

病院に行ってくる、と、伝えようとしたその矢先、
父さんのほうから話を切り出された。]



「お前の結婚相手を探し直しているんだが、なかなか見つからない。
 もうしばらく待て。」

[……そう、父さんはユイに俺との婚約を解消された日から、
ユイに代わる新たな花嫁候補を探し続けている。
その話を最近はしていなかったから、忘れかけていた。

そんなの、もうやめてくれよ。と返事できれば良かったけど。
父さんにとって俺を結婚させるのは会社のためだ。
結婚によって会社同士の結びつきを強くし、衰退を防ぐという目的。
俺はその駒に過ぎないことは、とっくに分かっている。

そんなことをしても、
ただ俺はずっと、余計に惨めなだけなのにな。]



 ……俺も、探してるから。

[だからせめて、父さんが決める前に俺が決める。
自分の意思で誰と結婚するかを決める。
逃れるにはそれしかない。

だけど今それをするには疲れ切っている。
考えたくもない。

逃げるように父さんに背を向けて部屋に戻った。]



[——病院に行く、と伝え損ねた。
さて、どうしようか。]
 


[コートとマフラーを適当に被って、自室の窓を開け放つ。
そして慎重にそこから身を乗り出し、外に降り立つ。
ここが1階で良かった。

庭に設置されている防犯カメラの死角は分かっているので、
絶対に足音を鳴らさないように、じりじりと移動する。
センサーが反応したら一巻の終わりだ。

外から窓に鍵をかける手段はないので、
閉めることができないのが非常にもどかしくて気持ち悪い。
万が一、泥棒が入り込んだら俺はもう、ヤバい。

それでも防犯意識とプライドと、死にかけているクラスメイトを天秤にかければ、
こうする他ないよなぁと思って耐える。]


[いや、むしろ。
泥棒が入り込んで何もかもを壊してくれたら、
逆に気持ちいいかもしれないなとすら思える。]


[うまく公道に出ることができた。
病院までは遠いが、少しでも走る。
運動部じゃないのがここに来て祟っている。

ああ、そういえば、
あっちの駅方面に向かえばタクシーが停まってるはずだ。
金ならある。そっちのほうが早い。

走って、走って、タクシーを見つければ、
ありがたく乗せてもらって。]

 病院まで。
 急いでもらえると助かります。

[少し遅れるが。
やがて俺を乗せたタクシーが、病院前に到着するだろう。**]


メモを貼った。


メモを貼った。


[七星さんに言われて私、自分が苦々しい顔を
 しているのに気がついた。


 あ……うん、大丈夫だよ。


[気付けなかったのは悔しいけれど、悩みとか
 弱みとか、みんな隠すのが上手いから。
 そこはしょうがないって割り切ろう。

 教室に集ったあの時も、和歌奈さんに不審な
 動きはなかった。普通に見えた。
 何が起こったのかわからなかったあの状況で、
 ホストが和歌奈さんだと気づくには時間が
 足りなかったと思う。

 今頃どうなってるんだろうなって、
 他のメンバーに思いを馳せた。]


[時が戻ったかのような校舎。
 集められた文化祭の主要メンバー。

 お祭りは準備が一番楽しいと言うけれど、
 コツコツ作り上げた文化祭は当日だって楽しくて。
 私もあの日に戻れたらなって、思ったことはある。

 和歌奈さんも同じ気持ちだった?
 それとも、何かやり残したことがあった?

 だから私たちを呼んだのかな。
 それすらも帰ってきてしまった私たちには
 確かめようもないけれど。]




 意味、かぁ。
 あったかな。うん、きっとあったよね。
 私たちがあそこにいただけでも。


[だから七星さんも、自分を責めたら駄目だよ。
 私にそう言ったんだから。
 ぎゅうって腕に力を込めて、真っ直ぐに伝えた。

 ―――帰ってこなかったらその時は、
 和歌奈さんの選択だと受け止めよう。]




 ……帰ってきてくれて、回復したらさ。
 快気祝いと打ち上げしよ。
 だって文化祭また楽しんじゃったもんね。
 なら打ち上げまでしなくちゃ。
 それともクリスマスパーティーがいいかな。
 場所は…石頭君ち借りちゃお、決定。


[それでも切な悲しいBADENDよりも
 私HAPPYENDが好きだから。

 そんな先を今から夢見て、信じるんだ。]**


メモを貼った。


─── 病院 ───

 やっぱ居た。
 来ると思ってた。

[息を切らせて病院へとたどり着けば
先に戻っていた3人も、いつの間にやら幣太郎も、集まっていた。

最初から分かっていた。ここへ来ることは。]


[退院がいつできるかわからないから、
 クリスマス越しちゃったら忘年会。
 それとも年越しパーティー?
 年を越そうものなら新年会もついでにさ。
 受験?一日ぐらい忘れたっていいでしょ。

 そんな夢にしばらく思いを馳せた後、]


 私、ちょっと様子見てくるね。


[もしかしたら手術終わってるかもしれないし。
 そう言って少し名残惜しそうに身体を離したら、
 何かを思いだしたようにその口をまた開く。]




 ……そういえば、さ。
 私元気で明るいクラスのムードメーカーな
 七星さんは悩みとかなさそうでいいなって
 思ったことあるんだ。

 でも、違うよね。
 生きている限り、ないわけないもんね。
 だったら一人で抱えないで欲しいって思うよ。
 そりゃ、誰にも言えないことだってあると
 思うけどさ。

 その、七星さんも大切な友達 だからさ!
 
 


[あの遺書に共感や親近感という言葉を口にした
 七星さん。
 荒木君だって。
 真梛さんや他のみんなも。

 私が言えたことじゃないのはわかってる。
 けど、言わずにはいられなかったんだ。
 誰かが欠けでもしたら、私は哀しいから。]


―― 待合スペース ――

[ご家族は変わらずに待っていた。
 少し離れた場所で、心配させぬよう
 祖父母に連絡を入れる。]


 ……そういえば、
 あれはBADENDだったなぁ。


[いつか見た演劇部の古い台本。

 精神世界のホストたる主人公は、
 揺れながらも絶望から逃れられず、
 確固たる意志の元その世界に残った。
 けれど誰もいなくなった世界で、
 一人笑いながら泣いていて――… ]


[HAPPYENDが好きな私は、その終わりが悲しくて、
 別の話に耽ったんだ。]


 ……帰ってきなよ


[あれからグルチャには何の反応もない。
 だから石頭君や墨鳥君が帰ってきてるとは
 微塵も思わず、ただ赤が消えるのを、待っていた。]**


 くそっ待つしかできねぇか。

[それは全部分かっていたことだった。
けれども、居ても立ってもいられなかった。
理由なんて要らない。そうだろう?]


メモを貼った。


 もしかしたらアイツは、戻ってくる気が無いのかも知れねぇ。
 そんな事、望んじゃいないのかも知れねぇ。

[まちあいしつの重い空気に耐えられず、そんな事をポツリと口にする。ここまで来て明るく振る舞うのは、流石に無理だ。
それでも]

 知るかよ。

[もう迷う必要なんてないから。]

 オレはアイツに戻ってきて欲しいんだ。ただの我儘さ。でもアイツじゃなきゃダメなんだ。


 呼ばれたんだ。

[それはあの世界へ呼ばれたという意味だけじゃない。
今集まっているクラスメイトはみんな、この病院へ呼ばれたようなものだから。]

 ここまで来て、今更後に引けるかよ!


メモを貼った。


メモを貼った。


[ 大丈夫って言う莉希ちゃんの表情を、
 あたしは慎重に確かめた。
 本当なら、いいけど。確か莉希ちゃんは演劇部。
 本当の気持ちを隠すのはきっと上手だと思う。

 和歌奈ちゃんは天文部だったと思ったけどなあ。
 飛び降りちゃうくらいの何かを抱えてたこと、
 あたし全然気づかなかった。

 あの校舎でだって、
 校舎の主はあたしじゃないかと思ってたくらいだもん。
 まあ、あたしがそんな風に思ってたのは、
 誰にも死んでほしくないっていう願望も籠ってたけどね。
 でも、それくらい、
 あたしは何にも気づかなかった。気づけなかった ]



 多分だけど、自分があの校舎の主だってこと、
 和歌奈ちゃん気づいてなかったと思う。

[ 演技だったら?和歌奈ちゃんは役者さんになれると思う ]

 無意識で、他の誰でもない、あたしたちを選んで、
 呼んでくれたんだもん。
 意味はあったって、思いたいなあ……。

[ それもやっぱり願望込みの推測だ。
 だってもう帰ってきちゃったあたしたちにできるなんて、
 それくらいだもん。
 願うこと。祈ること ]



 うん、ありがと!

[ あたしも、自分を責めちゃ駄目。
 莉希ちゃんの言葉にこっくり頷いて ]

 それだー!
 快気祝いと打ち上げ!

[ 莉希ちゃんナイス!
 あたしはぺちぺちと莉希ちゃんの背中を叩いた
 そうだよ、他にもあるじゃん。
 願うことと祈ることだけじゃない。
 もっとあったよ。和歌奈ちゃんのためにできること ]



 今は、待ってることしかできないけどさ、
 和歌奈ちゃんが帰ってきたらおかえりって出迎えて、
 和歌奈ちゃんが帰ってきて良かったなって思えるように、
 この世界がもうちょっと居心地よくなるように、
 できたら、いいよね。
 


[ ちょっと様子を見てくるって体を離した莉希ちゃんは、
 あたしにだって悩みがないわけないって言う。
 うん、そうだねー ]

 あはっ、それ、褒め言葉だよー!
 だってあたし、ずっと悩みがないやつに見えるように
 振舞ってきたんだもん!
 あんな世界に行かなかったら、きっと言わなかったよ。
  
[ あの世界に呼ばれた意味、
 あたしにとってもあったんだなあって思う。
 あの世界に行かなかったら、
 きっとあたし、本当は生きたいって思ってることにも
 気づけなかったよ ] 


[ 生きてる限り、ないわけない。
 誰にだって悩みがある。
 それはきっと、莉希ちゃんも。
 だからさ ]

 この世界がもうちょっと居心地よくなるように
 できたらいいって言ったけどさ、
 それ「和歌奈ちゃんにとって」ってだけじゃないんだ。
 
[ 悩みがないわけない莉希ちゃん。
 あたしと同じ、あの遺書メールに共感してた荒木君。
 他のみんなだって。
 悩みがないわけない。だって生きてるんだもん ] 



 みんなにとって、もうちょっとここが
 居心地いい世界になったらいいよねー。
 もちろん莉希ちゃんにとっても。
 だって莉希ちゃんは大事な友達だし!
 だからあたしにできることがあったら呼んでくれよな!
 
[ みんながもうちょっとこの世界で
 呼吸がしやすくなるように。
 そのためになにかあたしにできることがあるなら、
 夏見は全力で馳せ参じますので!
 それで、あたしのことも助けてね!
 だってあたしたち友達だもんね! ]*


[ 莉希ちゃんと見送って、しばらくして。
 あたしもちょっと寒くなってきたし、
 煙草を吸うわけでもないので場所を移そうかなって
 思ってた時だった。
 墨鳥君の姿を認めて、あたしは目を丸くする。
 なにしろ莉希ちゃんのメッセージを最後に
 グルチャは動いてなかったから、
 他に帰ってきた人がいるなんて思わなかったんだ ]

 墨鳥君、おかえり!

[ あたしはそう出迎えて、
 待つしかできないって言葉に頷く ]



 先に帰ってきちゃったからね。
 今は待ってることしかできないね。
 歯がゆいけど。

[ 戻ってくる気がないかも。
 そんなこと、望んでいないのかも。
 墨鳥君の言葉は後ろ向きっぽいのに、
 なんだか力強い ]



 どうだろねー。
 そりゃ、死にたかったからあんなことしたんだろうけど。
 だから、少なくとも和歌奈ちゃんは
 戻りたくない、って考えてるとは思うけど、さ。

 でも、無意識のどこかで、
 迷ってるんじゃないかなって思うんだよねー。
 心のどこかに死にたくない、
 引き留めてほしいって気持ちがあるから、
 あたしたちは和歌奈ちゃんの世界に
 呼ばれたんじゃないかって思うんだ。

[ あたしはそう思うけど、
 墨鳥君はそういうのはどうでもいいみたい。
 知るかよって、ばっさり。
 和歌奈ちゃんの深層心理の真相なんかどうでもよくて、
 墨鳥君が帰ってきてほしいと思ってる、それだけ。
 めっちゃシンプルだった。
 シンプルって強いな! ]



 あはっ。それもいいと思う。
 死にたかったのにって恨み言言われたら、
 そんなん知るか!って言う役は墨鳥君ね。

[ あたしはそう言うと、
 今度こそ病院内に向かう。
 お母さんの持たせてくれた夜食、食べないと。
 手術室前の待合スペースで、
 そんなことをやる度胸はいくらあたしでもない。
 自販機横のベンチなら許されるかなあ。
 飲んでいいなら食べてもいいんじゃないかなって、
 あたし病院内の自販機コーナーに向かった ]**


メモを貼った。


[私は別に天才子役というわけではなかった。
 台詞だってすぐには覚えられないし、すっと役に
 入り込めるわけでもない。
 何度も何度も読み込んで、演じる役の背景や
 気持ちを理解して、ようやくって感じ。
 それでいて自分で発した言葉が自分の胸を抉って
 いるんだから、役者は向いてないって思う。

 だからとっさに上手く隠せない。
 ううん、そもそも隠す必要はなかったよね。
 大丈夫っていった言葉は、嘘ではないから。

 だから浮かべた表情は造り上げたものではなく、
 いつも通りの平塚莉希だったはず。


[校舎の主だと気づいていなかった。
 そう思えば和歌奈さんの態度に違和感がなかった
 のも頷けて]


 そういうものなのかな。
 じゃあ現れた卵は驚かせる為とか楽しんで
 もらう為とかそういうものじゃなくて、
 和歌奈さんの深層心理の現れ…になるのかな。
 

[何を教えて欲しいのと問いかけたそれ。
 和歌奈さんの心の声、ともとれるけど。
 そういう言葉をよく向けられていた和歌奈さんを
 思い出すんだ。
 何かそれと関係あるのかな。]


[でもどうしたって推測の域を出ないから、
 意味はあったとだけ納得させて。

 こっくりと頷く七星さんに良かったというような
 笑みを向けた。]


[大賛成してくれた様子の七星さん。
 背中がちょっとくすぐったい。


 うん、そうだね。
 二度と変な気が起こらないくらい、
 私たちがいるよって伝えたい。


[もし荒木君がめんどくさがったら引っ張って
 来てね、なんていいながら。
 星が瞬く空の下で、今のこの気持ちが届けば
 いいななんて、眼を伏せた。]


[誉め言葉だと七星さんは言う。
 そう見えるように振舞ってきたと。
 性格は元来のものだと思っていたけど
 それも違ったということかな?]


 七星さん役者になれるんじゃない?


[昔のことを知れたなら、同じことをまた言う
 自信はある。
 もう演劇部ではないから、勧誘は出来ないけど。]




 あはは、うん、ありがと。
 私だっていつでも呼んでいいんだからね!


[そう言ってくれる友達がいることが嬉しい。]


 生きていると苦しいことや辛いこと、
 沢山あるけどさ。
 居心地いい世界になるよう私も大事な友達に
 関われたらなぁって思うよ。


[そう思える友達がいることは、幸せだなって
 思うんだ。]


[それは紛れもなく、ママが用意したり関わった
 ものじゃない、私が築いた絆だから。
 私にはもう、ママだけじゃないから。

 いつか、それ込みでありがとうって伝えたい。]**


[恨み言に返す役
また無茶言ってくれる。随分と重い仕事じゃないか。
けれども、それも悪くねぇな。

 任せておきな。

[今度ばかりは作った言葉じゃない。
オレがしたいことだから。]


 一休さんじゃねぇけど、まずは当の本人も含めてみんな出してみてくださいって話だけどよ。

[その事実は変わらない。バスケがルールの中でしか勝負できないのと同じで。
なら与えたカードでくらいは勝負してやろうか。

待っていても仕方がないと立ち上がれば、病院の中庭へと向かった。]

 そういや雪なんて降ってねえじゃん。超晴れてる。

[そこには満天の星空が広がっていた。オリオン座と北斗七星しか分からなくても、冬の空がどこまでも透き通っているのは分かる。]

 勿体ねえぞ、天文部にとっちゃ絶好のシャッターチャンスじゃん。


— 病院 —

[タクシーの運転手にお礼とお金を投げつけるように渡して、
病院の夜間出入口へ向かっていく。

そこに入ると、近くの自販機コーナーに虎次郎の姿があった。]

 お、お前ーっ。

[急に視界に現れたもんだから、
素っ頓狂な声を上げて、虎次郎の頭を揉みくちゃにしてやる。]

 探したんだぞ、あっちで。

[そう言われても困るだろうけど、
とりあえず俺の鬱憤を投げつけて発散した。]


[背中が冷える思いで自室を脱出していたものだから、
グループチャットに返信することはすっかり忘れていた。
なので、到着の予定時間を知らせることもなく、
既読の文字だけが付いていたはずなので。

待合室方面に向かおうとして、
夏見さんに鉢合わることがあれば、気まずく手を挙げただろう。

そうしたら次に、
河合さんの容体はどうか、それを訊こうと。*]


メモを貼った。


メモを貼った。


 ―― 少し前・屋外喫煙場所 ――

[ 和歌奈ちゃんは気づいてなかった、と思う。
 あたしだったら、自分が呼んだ世界で
 来てくれた友達たちがマネキンになって死んでくのを見て
 しらばっくれるなんてできっこない。
 本当に死ぬわけじゃないってわかってても、
 申し訳なくてたまらないと思う。

 卵も深層心理の表れだったのかな。
 その莉希ちゃんの言葉に、そうじゃないかなって
 あたしは頷いた ]

 そういうものじゃないかなあ。
 あたしは……ハンプティ・ダンプティが思い浮かんだな。

[ カラフルな卵は確認しなかったけど、
 白い卵から聞こえたのは陰口だった。
 和歌奈ちゃんがあれを、意図して用意したとは、
 やっぱりあたしは思えない ]


[ ハンプティ・ダンプティから塀から転がり落ちて、
 決して元には戻せないけど。
 和歌奈ちゃんは取り返しのつかない何かを
 してしまったと思ってるのかもしれないけど。
 飛び降りた和歌奈ちゃんは、だけどハンプティじゃない。
 帰ってくる道も残ってるはずだよって
 あたしはそう和歌奈ちゃんに言いたい ]


[ だから、帰ってきたらおかえりの会をやらなきゃね!
 盛大にね! ]

 うん、ほんとにね!
 でもあの世界に呼んでくれた和歌奈ちゃんなら、
 本当はそのこと、知ってると思うんだけどね!

[ 足りなかったかな?改めて思い知らせてやらなきゃね!
 荒木君を引っ張ってきてね、なんて言われたら、
 任せといて!って笑った。
 お呼び出しは得意なんだよ ]

 ……あ、でも、男子禁制で女子会もやりたいね!

[ 石頭君の家で男子だけで集まったことは知らないけどさ、
 女の子だけできゃっきゃするのもきっと楽しいよ ]


[ 役者になれる夏見七星。
 いやいや、あたしはそんなに器用じゃないよ。
 一生懸命なりきりすぎて、
 もう本当の自分がどんなだったか、
 思い出せないくらいだもん。
 
 でも、あたし、今のあたしが嫌いじゃないんだ。
 好きとはまだ言えないけど。
 友達と呼べる人がひめちゃんしかいなくて、
 いつもいじめに傷ついてうじうじしてたあの頃よりも
 力になりたいって思う友達がいて、
 力になってくれる友達がいる今の方自分の方が、ずっと ]


[ 莉希ちゃんのこと、いつでも呼んでいいんだって。
 居心地良い世界になるように関われたらなって
 莉希ちゃんは言う ]

 なんか……なんていうか、さあ。
 自分のことをそんな風に思ってくれる友達がいるって
 わかっただけで、
 この世界の居心地、ちょっとよくなっちゃったかも。

[ 和歌奈ちゃんは、どうかな?そう思わないかな?
 能天気すぎる?
 あたしはそう言って笑った ]


[ 任せておきなって言い放つ墨鳥君は、
 やっぱり頼もしい。
 よろしくー!って明るく返した。
 帰ってきちゃったあたしはもう、
 待ってることしかできないからさ。
 だからせめて、絶対帰ってくる!って信じることだけは
 やめないでおこうって。
 だから明るく。明るいあたしでいるよ。
 辛気臭い夏見なんて誰も見たくないでしょ ]*


 ―― 現在・自販機コーナー付近 ――

[ そうして、あたしは自販機の方に向かってたんだけど、
 そっちの方から誰かやって来るのが見えた。
 日食君かなと思ったんだけど、
 シルエットがちょっと違ってて、
 あたしは誰かなって思わず足を止めて目を凝らす ]

 石頭君じゃん!
 おかえり!

[ ここは屋内だからさ、声は殺したけど、
 でも思わずちょっと声が弾んだのは仕方ないよね?
 なんか石頭君は気まずそうな顔してるけど、
 酷くない?ここは再会を喜ぶところなんじゃないの? ]


[ 和歌奈ちゃんの様子を聞かれたら、
 さすがに元気いっぱいってわけにはいかないけど。

 まだ手術中ってことや、
 手術室前にいらっしゃる和歌奈ちゃんのご家族のこと、
 莉希ちゃんに墨鳥君、飯尾先生も来てること、
 あたしの知ってることは全部報告したよ。
 情報共有は大事だからね!

 あ、それと ]

 みんなが帰ってきたら、
 和歌奈ちゃんの快気祝いと打ち上げするから!
 会場提供よろしくね!

[ 既に決定事項なので!
 異論は認めん!3-1は女子が強いクラスですのでね!
 よろしく〜! ]*


―― 待合スペース ――


 あっ……!


[静かで重苦しい空気が漂う待合室にそんな声が響く。
 待ちわびている扉が開いたわけではない。
 こちらに刺さる視線に、申し訳なさそうに頭を
 下げた。]



 ―――思っているのは 私だ 
 


[あの時零れた言葉を思い出していた。

 今なら考える時間だけはたっぷりあったから。
 その前についたはずの言葉を探して、探して。
 己の察しの悪さに頭を抱えたのが数秒前。]


[         ・・・・
  ―― みんなそう思ってる      

 その言葉に辿り着いた。
 あの時すぐに言葉を返せなかったのが悔やまれる。
 いや、察せれたとして、私に何が言えたのだろう。

 そんなこと言わないで。
 役立たずでも迷惑でもないよ。

 そんな慰めにも似た言葉で、真梛さんの自分に
 対する意識を変えられるなんて思えない。
 車いすというハンデを抱えて、一番身に染みている
 のは他でもない真梛さんなのだから。]


[―――でもさ、でもさ。

 真梛さんは、
 ちゃんと私の心を持ってくれたじゃない。
 1を2で割ってくれたじゃない。

 確かに誰かの手を借りなきゃいけないことは
 多いかもしれないけど。
 出来ない事も多くて歯がゆいかもしれないけど。
 真梛さんにしか出来ない事だって、あるんだよ。]


[どんなに言葉を尽くしたって、当人の意識が
 変わらなければ話し合いはずっと平行線だ。

 だけど想いのたけだけはきちんと伝えたくて
 メッセージに乗せる。
 この後いつ伝えられるかわからないから、
 今のうちに。

 そうしてまた、スマホをポケットにしまった。]*


メモを貼った。



 ……ただいま。
 いや、まあ……うん。

[相変わらずな様子の夏見さんに苦笑する。
元の日常に戻ったという意味での「おかえり」「ただいま」なのだろうけど、
普段とは感覚が違うからなんだか落ち着かないし。
もしかして適応できない俺がおかしいだけなのかしらん。

思い出すのは夏見さんの、酷く傷付いたマネキン。
こんな明るく振る舞っている彼女にも、
何か抱えたドロドロしたものがあったのだろうかと考えると、
胃の中が苦々しいもので満たされる気がする。]

 無事に戻れたようで何より。

[まあ、多くは言うまい。
そのあたりは弁えてるので。]


[現在の情報を教えてもらえれば簡単に感謝をする。
本当にみんな揃っているようだ。
現実感がどんどん戻ってくる気がする。

快気祝いと打ち上げの話をされれば。
——気が早くない? と思いつつも飲み込んで、頷いた。]

 いいよ、うちならいつでも暇だし。
 何十人でも来てもらおうじゃないの。

[クリスマスでもそうじゃなくても、
婚約者のために予定を開けておく必要性はもうなくなったのだし。
また男子たちを集めて遊んだ時のように、大騒ぎしてほしいなと。]


[河合さんが何を思って閉じこもったのかは分からないし、
もし帰ってくる気がないのならば、それを無理にとは言わない。
そう考えている自分も確かにいる。

でも、何度壊れても埋め合わせできるものはあると伝えたかったし、
もし飛んでしまったとしても、受け止められるくらいに俺たちの手は多い。

そう思えたことも事実なので。
……あの遺書のメールの文章を、噛み締めながら。*]


[ あたしは再会を喜んであげてるっていうのに、
 石頭君は煮え切らないっていうかなんていうか。
 莉希ちゃんとしたみたいにハグするわけには
 そりゃいかないけどさ、
 もうちょっと喜んでくれてもいいんじゃないかね!
 墨鳥君といい、石頭君といい、
 グルチャに連絡もくれないしさあ! ]

 ……あはっ。ありがと!
 
[ うーん、この口ぶりだと、もしかしたら
 あたしが死んだ後、マネキンになった姿も
 目撃されたりしたのかもしれない。
 あたしは首のマフラーをちょっと直して苦笑する。
 現実のあたしの首にも痕が残ってたんだもん、
 マネキンはまあ多分無残なことになってたんだろうな ]



 もしかしたら、お見苦しいもの見せちゃった?
 だったら悪かったねー。

[ 申し訳ないなあとは思うけど、
 どうしようもないもんねえ。
 跡形もなく消えれたらよかったけど。
 でも、それはそれで失踪事件として
 校内捜索されて迷惑かけそう。
 そんなことを考えながら、石頭君を見上げる。
 ここにいるってことは、石頭君もあの世界で
 一度死んだってことだろう ]


 石頭君も、えーと……お疲れ様?
 お互い、生きててよかったよね。
 
[ お疲れ様ってどうなの!
 でも死んじゃうような目に遭った時の労いの言葉なんて
 わかるか!
 
 まさか石頭君が潔く自死を選んだなんて知らないわけで、
 「生きててよかった」って言うことに
 あたしは何の躊躇いもなかった ]


[ 快気祝いと打ち上げ会場は無事確保された!やったね!
 気が早い?
 だって帰ってくるって信じてるから。
 和歌奈ちゃんが帰ってきた後のこと、考えなくちゃ。
 和歌奈ちゃんが帰ってきてよかったなあって
 思える舞台を整えなくちゃ。
 そのための準備だもん。全然早くないよ!
 10月の文化祭の準備だって、
 夏休み頃からやったじゃん! ]

 何十人でも!さすが大邸宅!
 とりあえずあの校舎の9人は確定ね!

[ 石頭君が婚約者さんとどうなったのか、
 あたしは知らない。
 でも、一日くらい恋愛じゃなくて
 あたしたちとの友情のために使ってくれても
 いいと思うので遠慮はしないのだ ]


[ 和歌奈ちゃんがどうして飛んだのか、あたしは知らない。
 死にたかった和歌奈ちゃんを連れ戻すのは、
 和歌奈ちゃんの為にはならないのかもしれない。
 でも、エゴでもよかった。
 エゴでもいいからあたしはみんなに生きててほしかった。

 あたしの、あたしたちのエゴで
 死にたかった和歌奈ちゃんを連れ戻すからには、
 せめて和歌奈ちゃんが帰ってくる世界を
 ちょっとはマシにしないとね。
 まあ、生きてるのも悪くないじゃんって、
 和歌奈ちゃんに思ってもらえるように。

 多分それが、あたしの責任の取り方だった ]*


―― 少し前・屋外喫煙場所 ――


 ハンプティ・ダンプティか…なるほど


[よく、壊れたら戻らない象徴として語られるもの。
 私は外見に囚われてついイースターを連想していたけど、
 あれは和歌奈さんが壊さないように
 思った象徴だったのかもしれない。

 七星さんの言葉に深く頷いて、
 和歌奈さんのことを少しでも理解したいと、
 そんなことを考える。
 答え合わせは……きっと出来るよね?]


[七星さんが言うと本当に心強いと思う。
 永久就職して欲しい男子はまだ現れませんか?
 きっと明るい家庭になること間違いなし。
 何故私は男じゃなかった。]


 うん、女子会もいいね。
 やろやろ!


[でも女子でいいや。
 男子だったら女子会出来ないしね?
 男子会は男子会で、楽しいかもしれないけど。]


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