31 私を■したあなたたちへ
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[ホテルの部屋に戻ると、 地球、火星2つ、太陽の4つのマスコットを枕元に並べて、目を細めて笑む。
ストラップで首にかけていたアポロを外すと、灰羅さんから返信>>-384が届いていた事に気付いて。 ぽちぽちと返信をした。]
(325) doubt 2023/11/27(Mon) 00時頃
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[灰羅さんと、また会う約束をしたから、 メッセージでは、今後の所在も告げておいた。]
[それから、シャワーを浴びて、布団に寝転ぶと、 枕元のにこにこもこもこ惑星達を見て、目を細めて笑む。 けれどもまた少し、頬が熱を持ったりもして。 そんな事をしながら、やがて眠りについた。**]
(326) doubt 2023/11/27(Mon) 00時頃
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― 帰還後 ―
[救援の船で帰還した後は、亜綺羅さんを迎えにきた車に一緒に乗せてもらって、移動した。 やがて車は、マンションの前で止まって、そこで降りて。>>318]
……私も一緒に、は、ダメなのは分かってます。 ……分かりました。待ってますね。
[傍に居たいけど、それができないのは分かっているから。 叱られてくると言う、亜綺羅さんの手を取ると、ぎゅうって握ってから離した。 そうして、車が見えなくなるまで見送る顔は、とても心配そうな顔になってしまっただろうけれど。] [お帰りなさい、を言えたのは、それから数時間後の事だった。>>321 亜綺羅さんの表情をじっと見つめるのは、見送った時と同じ、心配そうな顔で。]
(332) doubt 2023/11/27(Mon) 01時頃
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[その後、亜綺羅さんが、自首する事はなくて。 それは私を預かったせいもあるのだろうかと、内心で思う。
自分のせいだから、というだけではないけれど。 これから先、亜綺羅さんが、辛かったり、自責したり、思い悩む事があるなら。 話を聞きたいし、傍に居たいし、できる事は何でもしたいけれど。 ――……私に、何ができるだろう。**]
(333) doubt 2023/11/27(Mon) 01時半頃
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― 真夜中/ホテルで ―
[この島へ来て、たった2日間の間に、本当に色々な事があった。 殆ど動かなくなっていたはずの感情が、せわしなく動いて。 これからの人生が変わってしまう様な事まで。
ベッドに横になって、にこにこ惑星達を眺めながら、 これまでの事を思い起こしていると、アポロが着信を告げて。>>-656]
(398) doubt 2023/11/27(Mon) 23時頃
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[返信をした後、そんな事を書いた自分に、驚いてしまって。 涙が零れて、頬を伝った。]
[また明日、なんて、翌日が来る事を信じられることと。 明日が来る事を、楽しみだと思っていた自分に、驚いて。]
[誰かに、おやすみ、って言ったのも、いつ以来だっただろう。]
(399) doubt 2023/11/27(Mon) 23時半頃
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[亜綺羅さんに返信をした後、間もなく、灰羅さんからも返信>>-677が届いて。 付き人については、亜綺羅さんからも連絡がきたというのには、目を丸くしたけれど。]
(400) doubt 2023/11/27(Mon) 23時半頃
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― 翌朝/遊園地 ―
[朝、目を覚まして身支度をすると、今日は朝ごはん?朝草?にサラダを食べておいた。 この後遊ぶのだから、何か食べておいた方が良いと思って。]
[それから、亜綺羅さんと待ち合わせて、残りの乗り物を制覇していく。 2回目の『宇宙遊泳』は、やっぱり、1回目よりも素直に目を丸くしたり声が出たり、笑ったり。 亜綺羅さんの反応は、女の子みたいで、ちょっと可愛くて、それにも笑ってしまう。
貸衣装館『星の夢』では、亜綺羅さんに合わせて、和服に黄色い羽根が付いた服を借りて、一緒に写真を撮る。 私、名前の通り、ひよこみたいだなって思った。
『惑星パーティー』は、結構激しい動きをする上に、亜綺羅さんがぐるぐる回すものだから、目を丸くしてきゃーきゃー言ったり、笑ったり。]
(401) doubt 2023/11/28(Tue) 00時頃
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[『宇宙病棟』は、人体実験というのが自分の過去と重なって、既視感もあったけど。 怖がらせるために作られたお化け屋敷というものは違うし、でも、自分と重ねてしまう所もあって。 ぎゅっと握ってくれる手を、ぎゅって握り返して、空いている方の手は、亜綺羅さんの腕を掴んで。 くっつきながら移動して、びく!って何度も身体を跳ねさせていた。]
[そうして最後に、休憩所へ行くと。 無料なのに大人の財力っぽい掛け声の亜綺羅さんに笑いながら、もう一度、カプセルトイにチャレンジするのを見守る。]
[やっぱり、昨日と同じ惑星達が沢山出てきて。 シークレット、入ってないのでは、って笑っていたのだけれど。]
……えぇぇえ!! や、やった!!すごいです!
[思いもかけずシークレットが出たので驚いて、目を丸くしていると、その星を差し出してくれて。]
えっ……!? あ、ありがとうございます……。
[るくあちゃんのお星様で、亜綺羅さんが出してくれた、大事なそれを両の掌で受け取ると、ちょっぴり涙目で、ふにゃって、嬉しそうに笑んだ。]
(402) doubt 2023/11/28(Tue) 00時半頃
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[それから私も、最後に、って10回挑戦してみる。 結果は、土星、海王星、天王星、地球、太陽、金星、金星、土星、火星……。]
……わ!私も出ました! それでは、これは、亜綺羅さんに。 ……星、とても嬉しかったんですけど。 やっぱり、星も、お揃いが良かったから。
[だから私も、頑張ってみたのだと。嬉しそうに笑った。*]
(403) doubt 2023/11/28(Tue) 00時半頃
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[私が出した星を、嬉しそうに受け取ってくれたので>>407、嬉しそうに笑んで。]
……じ、実は。 私、まだ水星と木星が出てないんです。
[全部お揃い、には、そう言ったら、水星と木星をくれたので、それで全部お揃いになった。 色々うまく行きそう>>408というのには、頷いて。]
……はいっ。うまく行きます。きっと。 [そう言って、笑んだけれど。 ありがとう、と言うのには、むしろこちらの方がありがとうなので、小さく首を傾げて。 灰羅さんが言っていたという言葉には、胸がとても暖かくなって、嬉しくて。 続く言葉には。]
(412) doubt 2023/11/28(Tue) 01時半頃
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――…………。
[すぐに言葉が出てこなくて、頬が赤くなって、ぱちりと瞬いたけれど。]
……私も。 だから私も、頑張りますね。
[少し赤い頬のまま、笑んで。 そうして二人、お揃いの星を付けて、休憩所を後にした。*]
(413) doubt 2023/11/28(Tue) 01時半頃
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― 帰還後 ―
[島を出た翌日から、私は、付き人さん用のマンションに住まわせてもらうようになった。 亜綺羅さんは、自宅が別にあるみたいだから、こちらにはあまり来ないのだろうと思っていたけれど。 頻繁に顔を見せてくれた>>410ので、嬉しかった。]
[お仕事は、麗さんに教えてもらって。 楽屋のお掃除、洗濯、アイロン掛け、お食事の用意……その他色々。 初めての事ばかりで、体力もあまり無かったけれど、何かを一生懸命頑張る事は新鮮で、楽しくて。]
[舞台の眩い照明の下、役を演じる亜綺羅さんは、とても綺麗だなと思った。]
――……そうなんですね。
[今でもつい、るくあちゃんの姿を探す>>411というのには、眉を下げて。 気持ちが不安定な時は、いつも、ぎゅって手を握って話を聞いていた。*]
(427) doubt 2023/11/28(Tue) 02時半頃
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― ある日の楽屋 ―
[その日は麗さんが熱を出してお休みされたので、私が化粧道具の手入れをさせてもらっていた。>>414 ごめんね、と言ってもらうと、ふるふる首を振って。]
……いいえ。全然。嬉しいですよ!
[一生懸命頑張る事も、亜綺羅さんをお手伝いできる事も、嬉しくて楽しいのだと、笑むけれど。 休まない?と、亜綺羅さんの隣の化粧椅子に促されると、そこに座って。 見つめられると、ぱちり、瞬いて。]
……え?
[近付く距離。頬に触れられて、ぱちぱち瞬く>>415。]
……それは、知ってますけど。 ……はい。
[お化粧のプロなのは知っているけれど、プロの方にしてもらうなんて、恐れ多いのでは?と内心で思ってしまったりはしたけれど。 されるままに、任せて。言われた通り、目を瞑った。]
(428) doubt 2023/11/28(Tue) 03時頃
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[出来たという声と共に、鏡を差し出してくれたので、受け取って、鏡に映った自分を見ると。]
……何だか、私じゃないみたいです。 すごい。ありがとうございます。
[そう言って、笑んで。 けれども、お化粧をしてくれて、美しいものが好きと言いながらも、素顔でいいと言われると。 何でだろう、好きじゃない方がいいのかな?なんて思って、小さく首を傾げたけれど。 他の人に見せたくない、という言うので>>418。]
…………。
[ぱちぱち、っと瞬いて、小さく首を傾げた。]
何ででしょう……。 でも、それなら、誰にも見せません。
[見せたくない、の理由は分からないけれど、亜綺羅さんがそう思うなら、そうするだけなので。 笑んで、そう、宣言しておいた。*]
(429) doubt 2023/11/28(Tue) 03時頃
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― その後・とあるカフェ ―
[亜綺羅さんとカフェでランチを食べていると、ふいに、兎坂庵の事を問われて。>>430 ふるふる、と首を振った。]
……行きたくないです。 亜綺羅さんと一緒じゃないなら。
[行きたいとは思っているけど、一緒にじゃないなら、行きたくない。 遠慮する様子は見せず、はっきりそう答えると、カラフルな星型のお砂糖が添えてある、紅茶を飲んで。]
[名を呼ばれる>>431と、紅茶の水面に落としていた視線を持ち上げて、見つめ返し。]
(437) doubt 2023/11/28(Tue) 05時頃
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――……幸せですよ。
とても幸せ、って、顔に書いてあるって、 よく言われますけど。
[何も感じない様に、感情を抑えていて、無表情に近かったあの頃とは違って。 今は、分かり易い位、それが表情に現れている様で。 周りの人には、そんな風に言われてしまうのだけれど。]
(438) doubt 2023/11/28(Tue) 05時頃
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[続く言葉>>433>>434は、口を挟まず、小さく頷きながら聞いていて。 楽しい、と言ってもらうと嬉しくて。 可愛い、と言ってもらうと、頬が熱を持ってしまったけれど。 帰ろう>>435、というのには、ぱちりと瞬いて。]
あ、はいっ。
[頷いて、紅茶を飲み終えて席を立つと、手を取られて。]
…………。
[そのまま、手を繋いで歩く。 自分の心臓が煩いので、繋いだ手から伝わるものも、どちらのものかは分からないけれど。 無言で歩く亜綺羅さん>>436に。]
……私が、亜綺羅さんを幸せにできるなら。 亜綺羅さんの幸せになれるなら、嬉しいです。 ……とても。
[先程は言いそびれてしまった言葉を落として、笑んだ。**]
(439) doubt 2023/11/28(Tue) 05時頃
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[雑踏の中、人ごみをかき分ける様に、手を引かれて歩く。 どこへ向かっているんだろう、と思いながらも、問うことはしなかった。]
[歩きながら、ぽつぽつと、落ちてくる言葉>>451>>452に耳を傾けて。 そうしていると、いつの間にか、駅とは反対方向の公園に辿り着いた。
ひと気の少ない公園、木漏れ日の下を、緩やかな足取りで歩いて。 やがて、その足はぴたりと止まる。 手を握り直されて、向かい合わせになると、頭一つ分、顔を持ち上げて。 じっと見つめながら、続く言葉を聞いた。]
――……はい。 その言葉を貰えた今が、私、とても幸せです。
[そう言って、赤い頬で、とても嬉しそうに目を細めて笑んだ。]
(464) doubt 2023/11/28(Tue) 13時半頃
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……あの、遊園地のゴンドラで、 私の幸せは、楽しい事だと思うって、言いましたけど。 それは、確かにそうで、 忙しい毎日も、一生懸命頑張る事も、 新しい事を勉強する事も、とても楽しいですけど。
でも、その、揺れ動く感情の傍には、 いつも亜綺羅さんが居て。 私は、亜綺羅さんが居ると幸せなんだと思います。
それに、亜綺羅さんが楽しそうだと、私も楽しい。 亜綺羅さんが幸せだと、私も幸せな気持ちになる。
――……だから、私にとっての、一番の幸せは、 亜綺羅さんを幸せにできる事なんだと思いました。 [だから私は今、とても幸せなのだ、と。]
(465) doubt 2023/11/28(Tue) 14時頃
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これからも、よろしくお願いします。
[そう言って、笑んだ。*]
(466) doubt 2023/11/28(Tue) 14時頃
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[触れてもいい?>>467と問われると、頷いて。 どこかに触れるだけだと思っていたら、引き寄せられたので、目を丸くして。 亜綺羅さんの腕の中、撫でられる髪。 心臓が、とても煩い。]
――……え?
[先程の言葉は、プロポーズどころか、告白とも受け取っていなかったので、目を見開いてしまった。]
[私は実験の道具から、やっと人間になったばかりで。 亜綺羅さんと私の間にあるものも、人としての繋がりで、想いだと思っていて。 恋愛については、まだ、考えた事も無かったけれど。]
…………。
[もう一度抱き締められると、身体全部が心臓になってしまったみたい。 おそるおそる、そっと、その背に腕を回してみて。
伝わる熱を、愛おしいって。 こうしている事もまた、幸せ、なのだと知って。]
(479) doubt 2023/11/28(Tue) 15時頃
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……プロポーズ、とは、思ってませんでしたけど。 ――……私も、亜綺羅さんの事が、好き。
[気付いていなかっただけで。 私の胸にある感情の名前は、『好き』だったのだと、知った。*]
(480) doubt 2023/11/28(Tue) 15時頃
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[プロポーズ通じてなかったの?と言われると>>484。 亜綺羅さんの腕の中、少し俯かせた頭で、小さく頷いた。]
……だって、亜綺羅さんが、 そんな風に思ってくれてるなんて、思いもしなくて。
……私が、勉強します。
[粋な言い回しを理解せず、直球でないと分からないなんて、歌舞伎役者の付き人失格だと思う。]
[私の髪を、亜綺羅さんの指先が梳って。 耳やうなじに触れられると、その度、小さく身体が跳ねた。 頬に触れられて、上を向くように導かれると。]
(492) doubt 2023/11/28(Tue) 18時半頃
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――……はい。嬉しいです。
[直球でくれた言葉に、今度はちゃんと意味を理解して、返事をして。 赤い頬で嬉しそうに笑んだら、唇が重ねられて。 繋ぎ方の変わった手には、また、心臓と、繋いだ手が跳ねた。
明日の命の心配をする必要がない、平穏な日々を手に入れられたと思ったのに。 今の私は別の意味で、死んでしまいそうだなって、思った。**]
(493) doubt 2023/11/28(Tue) 18時半頃
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― それから ―
[あの遊園地で、卯木さんとメリーゴーランドに乗った時、私は『いつか行かれたら』>>3:183と言ってしまったけれど。 亜綺羅さんと一緒にこの場所へ来る事ができて、嬉しく思う。]
[メニューを眺めていた亜綺羅さん>>510は、大福とほうじ茶を頼んで。 卯木さんがこちらを見たら、嬉しそうに目を細めて笑む。 そうして、亜綺羅さんとの話>>511が終わった後に。]
……私も、ここに来られて、 また卯木さんに会えて、嬉しいです。
るくあちゃんが一番好きだったメニューって、何ですか? それと同じ物を、お願いします。
[るくあちゃんがこのお店で一番好きだったメニューを私は 知らないので、そう言ったら、亜綺羅さんと同じになってしまったけれど。 大福の中身は、別だったかな?]
(519) doubt 2023/11/28(Tue) 22時半頃
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[程なくして出てきた兎型の大福には、感嘆の声をあげて。]
か、可愛い……! それに、とても美味しいです。 [隣に座る亜綺羅さんからも感嘆の声が上がり、一口食べる?と問われると、笑んで頷いて、私のも一口差し出して。
そうして、卯木さんと亜綺羅さんの話には、口は挟まずに。 るくあちゃんが眺めていたという中庭、窓の外に咲く花を、眺めていた。**]
(520) doubt 2023/11/28(Tue) 22時半頃
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― ×年後/銀島 ―
[兎坂庵に行って、卯木さんと話をした時、今、銀島の権利書は卯木さんが持っていると聞いて>>498。 るくあちゃんの命日のこの日、私は、卯木さんに頼んで、この島へ来た。 鞄には、あの日亜綺羅さんが出してくれた、お星さまのキーチェーンを付けて。]
[全部制覇しよ、って、亜綺羅さんと沢山乗ったアトラクション。 結局、制覇はできたっけ?
あの3日間の出来事を思い出しながら、アトラクションを一つ一つ巡ると、あの日の私が、そこに居る様に思える。]
[中央カフェに着くと、今は何も映らない、青い空を見上げて。]
――……るくあちゃん。
私は、最後に会ったあの日、 『私はいつも、るくあちゃんの幸せを願ってる』って、言って。 るくあちゃんは、るくあちゃんの願う、 幸せを叶えたのかもしれないけど。 ……私は、やっぱり、貴女に生きていて欲しかった。
(526) doubt 2023/11/28(Tue) 22時半頃
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音もない暗闇の中、八方塞がりに思えたとしても。 その時は、一つの道しか、無い様に思えても。 生きていたら、突然、光が射して、 別の道が見える事もあるから。
――……私は、貴女と、もっと一緒に遊びたかった。 貴女の笑顔が見たかった。
私に初めて、 『楽しい』を、『幸せ』を、『悲しい』を、 『生きたい』という気持ちを、教えてくれたひと。
貴女が死を選ぶ前に、 何か力になれたれたら良かったのにって、 一緒に、別の道を探せたら良かったのにって、 そう、思ってしまうけど。
[そう言って、瞼を閉じると。また、緩く持ち上げて。]
(527) doubt 2023/11/28(Tue) 23時頃
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……そう思うのは、私が今、 生きている事が、とても幸せだからなんだと思う。
ありがとう。るくあちゃん。 亜綺羅さんに、会わせてくれて。
(528) doubt 2023/11/28(Tue) 23時頃
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