27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】
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[ 高祈先輩の困惑したような声と表情に>>515 俺は苦笑を零しつつ、 ]
そうですね。帰りましょうか。
[ 骨谷先輩に呼び掛ける高祈先輩に倣って、>>516 もし骨谷先輩が睡魔に敗北しているようなら、 俺も肩を軽く揺すって起こそうとしたかもしれない。
居酒屋の代金は支払い済みらしいから、>>506 もしお金関係のことで何かあれば、 また連絡が来るとは思うけど、
もし骨谷先輩がタクシー代を払えなさそうなら、 高祈先輩が代わりに支払ってくれたのかもしれない。 ]
(524) JITA 2023/08/11(Fri) 00時頃
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あはは。もう少ししんみりするかと思いましたが、 予想外の盛り上がりでしたね。 教授も意外と元気そうで、ちょっと安心しました。
[ 高祈先輩の言葉に頷いて同意しつつも、>>517 ]
そうですよね。一緒になって騒いでいると 収拾がつきませんし。 高祈先輩もお疲れ様です。
[ 先輩に労りの言葉を掛けつつも、 提案には俺は笑顔になって、>>518 ]
はい、もちろん! 先輩のおすすめの店に連れて行ってほしいです!
[ と深く意味も考えずに二つ返事で了承した。 2人きりで話すことについて意識したのは、 それからまた少し先のお話。>>133 ]**
(525) JITA 2023/08/11(Fri) 00時頃
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―― 10月のある日 ――
ほうほう。
[ 自室のベッドに寝転びながら、 成海先輩からの個別メッセージを眺めて、>>-778 俺は破顔する。
先輩のメッセージの砕けた口調に なんだか特別感があるようで、 むずがゆさを感じながらも、 おにぎり1個ずつという なかなか食欲のありそうな希望を見て、 心境の変化でもあったのかなと考えた。
それから、ベッドの上に俺は起き上がって ]
(528) JITA 2023/08/11(Fri) 01時半頃
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[ その後、早速作ったおにぎりの数を確認して、 たしか米派は仁科ちゃんだけだったかなと 思い出しつつ、きっと確保してても 問題ないくらいのおにぎりがあるなと判断した。
そして安心して、 俺はまたベッドに体を預けることになる。 ]
(529) JITA 2023/08/11(Fri) 01時半頃
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[ 翌日、すぐにネギ味噌おにぎりに齧りつく成海先輩に>>522 俺はやっぱり頬が緩んで、 ]
あははー、口に合ったようで良かったっす!
[ その後、もう一つの明太子玉子おにぎりも 先輩の口の中へと消えていき、 夢の中で覗き見たときとは別人だなあって>>4:+74 その変化が俺には嬉しくて、
いっぱいリクエストを聞いて、>>-748>>-778 たくさん食べさせたいなって。 そんなことを俺は思い浮かべていた。 ]**
(530) JITA 2023/08/11(Fri) 01時半頃
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―― 大学卒業の日 ――
ありがとうございます! すぐにそちらに向かいますね。
[ 同級生たちと行った卒業祝いの飲み会は 早々に切り上げた俺は、 成海さんとの通話に心を弾ませていた。>>533
成海さんとも話し合った結果、 俺の就職先は、高祈ホールディングスの 不動産開発の子会社となる。>>534
就職希望先が決まってから、 語学検定試験においては申し分ない成績の俺は 翻訳のバイトの際、現地の流行りや情勢、法律などを きちんと理解することを意識するようになった。
そうした努力あってか、はたまた成海さんの口添えが もしかしてあったのか、俺は無事に内定をもらった。 ]
(559) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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[ 就職先に近い部屋に住む契約は既に済んでいて、 高校時代から住んでいたワンルームマンションは 今はもうすっかりもぬけの殻。
このマンションの部屋も生前贈与されたもので、>>1:29 副業がOKな職場なら、現地の不動産管理会社任せで 家賃収入を得たと思うし、 無理だったら、お爺ちゃんに返したと思う。
今は大学にほど近い場所にあるホテルにいて、 もし新居探しの時に成海さんと会えなかったら、 この通話は久しぶりに成海さんの声を聞く機会に なったのかもしれない。
話したいことはいっぱいあったけど、 社会人を長電話で拘束するのは気が引けたので、 名残惜しかったけど、キリのいいところで 通話は終わったんじゃないかな。 ]
(560) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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[ 卒業式から今まで着ていたスーツを脱いで、 一旦、ホテルのクローゼットに掛ける。 身に着けていたネクタイとネクタイピンは、 ホワイトデーに成海さんから貰ったもの。>>532
このネクタイとネクタイピンは 大事な場面で身に着けると俺は決めていて、 採用試験のときもしっかりと結んでいた。
ところで、成海さんは男にネクタイやネクタイピンを 贈ることの意味を知っていたのかな。 成海さんも俺に首ったけなら嬉しいなって、 ハンガーに掛けたネクタイに俺は口付けを落とす。
ちなみに、俺の呼び方が成海先輩から 成海さんに変わったのは、成海さんが大学を卒業して 少し経った後のことである。 ]*
(561) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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―― 社会人時代 ――
[ 社会人一年目の頃は、 当然一人でやれることは少なかったから、 上司の手を借りながら 何とか仕事をこなしていたけれど、 そのうちに海外の担当とのやり取りも 一人でこなせるようになったと思う。
自分の仕事で精いっぱいだった俺が、 成海さんが行ったクーデターのために>>536 やれることなんて、ほぼほぼ無かったと思うけれど、
いずれ、マスコミを騒がせることになれば、>>537 俺の存在を変に勘繰られると、 成海さんの迷惑になるかもしれないと思って、
俺は成海さんとは、少なくとも人前では 上司と部下の関係以上に見られないように>>534 うまく振る舞っていたと思う。 ]
(562) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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まあ、こういうのって、上げて落とすものだよな。
[ 俺は自宅でコーヒーを飲みながら新聞を読んで、 メディアの変遷に苦笑を零した。>>537>>538>>539
こういう場合は、逮捕までいったのなら、 成海さんを持ち上げる方が自然に思うけれど、 どうやらメディアは賛否両論にする方が エンタメ性があると判断したらしい。
今回の件は、高祈ホールディングスの関係者のような 直接的に利益を得ていた人々だけでなく、 例えば、子会社や事業所の近く飲食店のような 間接的に利益を得ていた人々だって 被害に遭ったのだから、
成海さんを恨んでいる人が多くても それは仕方ないとは思う。 ]
(563) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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[ それでも、成海さんがどれだけ恨まれていようとも、 成海さんの側にいたいという 俺の気持ちは変わらなかった。
家族から「こっちに戻ってきたら?」という 俺を気遣って心配する連絡があっても、 俺の気持ちが揺さぶられることはなかった。
こうして、社会や身近な人が定めた“正しさ”から 逸脱してエゴを通そうと思ったとき、 初めて俺は、不倫の果てに自殺した父さんや、 あの事故以来消息不明となった大藤先輩の気持ちを 理解できたのかもしれない。
頑なに父さんと不倫相手、 そして大藤先輩と回谷先輩のあの世での幸せを 心の底では願えなかった俺の心が解れていく。 ]
(564) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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[ ――だって、俺は成海さんと一緒に 幸せになりたいんだ。 たとえ、辿り着く先がどんな場所だったとしても。
俺が過去にあなた達に抱いていた感情に対して、 謝ることはできません。 それでも、どうか幸せでいてほしいと 今の俺は心から願えます。 ]
(565) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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[ 俺が働いていた子会社が潰れることがなければ、>>540 俺は継続して同じ場所で働いていたかもしれないし、 そうでなければ高祈ホールディングスの別の子会社か、 はたまた全く別の会社に転職していたかもしれない。
いずれにせよ、俺が暮らしていたのは、 社会人になって初めて契約した部屋のままで、 成海さんと会おうと思えば いつでも会える距離なのは変わらない。
俺は自室の窓辺から差し込む 穏やかな初夏の日差しに目を細めながら、 ソファーに体を沈み込ませていたら、 成海さんから着信があった。>>542>>543 ]
(566) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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お久しぶりです。成海さん。 はは。心配のし過ぎで、ニュースで流れた 高祈ホールディングス関連の記事、 全部そらで言えるようになりましたよ。
俺も会いたいと思っていました。
[ それから、引っ越し先の詳しい場所を聞いて、>>543 他にも色々と話したかもしれないけれど、 会話が終われば、俺はスーパーに買い出しに出る。
社会人になって料理をする機会はかなり減ったが、 特に予定がなければ、今も週1回は自炊している。
そして、成海さんと会う日までに、きっと俺は―― ]
(567) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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[ 成海さんと会うと約束した日。
俺は薄手のスーツに 成海さんから貰ったネクタイとネクタイピンを>>532 合わせて、手作りのスイートポテトを 手土産にと持参していた。
普段はお菓子作りをしなかった頃と比べて、>>3:47 幾分か作業に慣れた俺は、 この頃には特にスイートポテトは、 手際よく作れるようになっていた。
高級そうなマンションの 厳重なセキュリティを抜けて、辿り着いた先、>>544 成海さんと久しぶりに顔を合わせたことも もちろん嬉しかったけれど、
テーブルにたくさんのから揚げが並ぶ光景に、 昔した会話を覚えていたのか、と俺は嬉しくなる。 ]
(568) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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[ あの時と違って、俺はもう 普段からピアスを着けることはないし、 帽子を被ることもない。
今のスーツ姿だって、どちらかといえば、 夢の中の結婚式やお葬式のときの格好と>>5:+108>>222 近かったと思う。
成海さんだって、あのときと髪型も変わり、>>537 随分と社会人が板についている。
けれど、昔に返ったようなテーブルの姿が 成海さんとなかなか会えなかった時間の隙間を、 あのいつでも会えた大学生時代の記憶が埋めていく。
久々の会話だったのに、俺たちの会話は 滞ることなく進んでいく。 2人の距離が変わっていないことに俺は嬉しくなって 成海さんの幸せそうな顔につられて、>>545 俺の顔にも何の屈託もない笑顔が溢れた。 ]
(569) JITA 2023/08/11(Fri) 15時半頃
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[ アラサーの胃にたくさんのから揚げは 正直きつかったけれど、 俺が持参したスイートポテトは はたして食べる余裕があっただろうか。 なければ、きっと成海さんは冷蔵庫に 保管してくれたとは思うけれど。
テーブルがすっかり片付いて、>>546 俺は席に座って、一人大きな窓の外を眺めながら、 成海さんが来るのを待っていた。
夏の海は太陽の光を反射して、水面が輝いている。 いつまで俺たちは この煌めきを眺めていられるのだろうかと、 俺が感傷に浸っていたところに、
成海さんがやって来た。 彼の照れたような微笑みと抱えていたもの、 そして、告げられた言葉に俺は目を見開いた。>>-790 ]
(570) JITA 2023/08/11(Fri) 16時頃
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[ 俺が付き合ったことがあるのは女性だけ。>>547 そして、あの美術館の事故以来、 俺は誰とも付き合うことはなかった。
男性だから成海さんを好きになったのではなく、 成海さんだから俺は好きになった。
成海さん以上に愛せる人はいないと思っていたし、 それ故に、どこまでも成海さんに ついていこうと決めた。
成海さんを父さんと重ねることなんてなかったし、 愛していると言われて嬉しくないわけがない。
懸念があるとすれば、俺と成海さんの関係を 誰かに嗅ぎつけられた時、 マスコミが面白おかしく書き立てないかということ。
彼に迷惑は掛けたくはなかった。 だから、俺から告白する気はなかった。けれど―― ]
(571) JITA 2023/08/11(Fri) 16時頃
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[ 懸念点は正直に言いながらも、 俺たちは何も間違っていないと証明するために、 この先何があっても 世間に後ろ指を指されることはしたくないと 俺の希望を言いながら、
俺は成海さんからひまわりの花束を受け取った。>>-790 大自然の中で咲き誇るような小ぶりのひまわり。 父さんの件以降、花言葉自体が苦手だったけれど、 社会人になったら苦手と言っている場合ではなく、 贈り物などで意識せざるを得なかった。
ひまわりの花言葉は、「憧れ」「情熱」 「あなただけを見つめる」 ああ、本当に成海さんは俺に首ったけだったんだって、 俺はホッと気が抜けて、顔を綻ばせて笑う。 ]
(572) JITA 2023/08/11(Fri) 16時頃
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付き合ったのは俺の意思ですから、 それは構わないのですが。
[ 愛していると言われたのが、つい先ほどなのに、 指輪とは一体……。>>548 話しぶりからすると、恋人たちがするような ペアリングではなさそうで、 俺は口籠りながら少しだけ困惑したのだけれど、 ]
まあ、いまさら恋人同士のお付き合いというのも 何か違う気もしますしね。 婚約、ということでいいのでしょうか。
はい、もちろん。 これからのことは、2人で相談して決めていきましょう。
[ こくりと頷けば、抱きしめられると思って、 俺は花束をテーブルに置いた後、 微笑みながら成海さんがやってくるのを受け止めた。 ]
(573) JITA 2023/08/11(Fri) 16時頃
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[ 抱き締められつつ、成海さんの温もりを感じながら、 俺は見上げて、少し俺よりも高い成海さんの顔を 両手で優しく包み込む。
いつかの田端先輩と銀先輩がキスしたときの 反応は覚えていたから、>>446 拒絶されるかもしれないとは思いつつも、
ここにいるのは2人きりだし きっと大丈夫だろう思って、>>498 俺は少しだけ背伸びして、顔をゆっくり近づけた。 ]**
(574) JITA 2023/08/11(Fri) 16時頃
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―― 春の近づく気配 ――
[ あれこれしている間に季節はめぐっていき、 あの痛ましい事故から月日は経過していた。
季節の変化と共に、俺たちも徐々に変化していき、 いつの間にか田端先輩と銀先輩は付き合っていたし、 仁科ちゃんとは普通にタメ口で話せるようになったし、>>579>>580 身だしなみを整えて、外見も可愛らしくなった。>>557
この頃、ボーンチャイナは製作中だったか、 既に製作が終わっていたかは分からないけど、 骨谷先輩も最後のミューズに出会えたかもしれないし、
いちごのお菓子を交換し合う仲になったかもしれない つぶつぶイチゴブラザーズの弟、柊くんも 研究室のメンバーに慣れてきたのか どんどん素が出てきたようで、 本人はマネージャーと言っていたけど、 仁科ちゃんともいい感じの仲になったかもしれない。 ]
(581) JITA 2023/08/11(Fri) 19時半頃
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俺だっていつも元気なわけじゃないですよ。 少しくらい休みたいときだってあります。
[ 俺はというと、少しは明るく元気な振りをしなくても 平気な場所ができて、>>5:201
この日も研究室の机に伏せってダラけていたら、 頭皮的な意味でも悲劇度が変化した西門教授に 心配されてしまったものだから、 俺は体を起こして苦笑を浮かべた。
今はまだ、この研究室のメンバー以外には、 元気じゃない姿を見せられる気がしないけど、 少しずつ俺も変われたらいいなって思う。 ]
(582) JITA 2023/08/11(Fri) 19時半頃
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[ そして、成海先輩は、 ]
ハッピーバレンタインデーです!
[ ねだられたお菓子を渡しながら俺は思う。>>532 いつも微笑んでいた表情は、>>0:4 だんだんと感情が表に出やすくなったし、>>447 我儘も言ってくれるようになった。
前は少食だと言ってたけど、>>0:64 最近はよく食べる姿を見かける気がする。>>-778
この日も手作りスイートポテトだけじゃ もしかしたら足りないかもしれないから、 市販品ではあるけど、フルーツフレーバーの チョコレートキャンディを一緒に入れて 先輩に手渡したんだった。 ]
(583) JITA 2023/08/11(Fri) 19時半頃
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[ こうして変わっていく景色に思いを馳せながらも、 ふとした瞬間に、回谷先輩と大藤先輩の 変わらぬ姿を思い浮かべては、心が軋んだ。
もし、2人がまだここにいたら、 と思っては、あの事故のことを恨んだりもしたけど、 もう過ぎたことだから仕方ないと諦めよう。
そういえば、 2人の結婚何周年かを祝うサンドイッチパーティは、>>71 来年度以降に開くことになったのだったか、 それとも、今年度にも開催されたのか。
いずれにしろ、俺の胸に残った屈託は、 いつかの結婚記念パーティでは解消できてたらなあと、 俺もまだまだ変わりたいと思いつつ。>>564>>565 ]
(584) JITA 2023/08/11(Fri) 19時半頃
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[ 冷たい冬の空気にさらされながらも、 この寒さが続くのは、きっとあともう少し。
希薄で淡く、でも存在感のある陽射しへと 俺はまっすぐに手を伸ばした。 ]
(585) JITA 2023/08/11(Fri) 19時半頃
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[ ――うん、しっかりと温かいし、眩しい。 だからきっと、大丈夫。 ]
(586) JITA 2023/08/11(Fri) 19時半頃
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[ 俺たちの未来はちゃんと明るい。 ]**
(587) JITA 2023/08/11(Fri) 19時半頃
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―― 10月のある日 ――
仁科ちゃん、やっほー!
[ 俺のお助けをメッセージに 情熱的なメッセージを返信してくれた>>579 仁科ちゃんに手を振りつつ、
おにぎり2つと、もし欲しがるようなら 人参と蓮根のきんぴらとチーズのホットサンドと 栗のパウンドケーキも手渡して、 ]
なんか、あの夢の中のこと思い出すよねえ。 仁科ちゃんのラッキーに貢献できたようで何より!
[ ご機嫌そうに おにぎりにかぶりつく仁科ちゃんを眺めながら、>>580 楽しそうな姿に俺も自然と顔が綻ぶ。 ]
(588) JITA 2023/08/11(Fri) 20時半頃
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[ 仁科ちゃんの話し方が変わったなあってことは>>579 もちろん気付いていたんだけど、 気を許してもらえるようになったのかな と思っただけで、 特に指摘することはなかった。
和やかで賑やかなお昼時。 少しだけ、でも確実に距離が縮まった気配を感じて、>>578 俺もいい加減変わらないとな、 と自分を振り返るのだった。>>582 ]**
(589) JITA 2023/08/11(Fri) 20時半頃
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