人狼議事


10 冷たい校舎村9

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視点:


【人】 明仄∴暁星 クロエ

   [ 結局のところ、
    計画的だったのか、
    衝動的だったのか、
    自分でもよくわからない ]

(0) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 多分、最初は、そんなつもりなかった。
 いつものように、手首に当てた刃を滑らせて、
 ……でも、今夜はそれじゃ足りなかった。
 こんな痛みじゃ、全然足りない。
 心の痛みを誤魔化せない。
 もっと、もっと、もっと、もっと痛くしなくちゃ。
 カッターナイフってすごく便利。
 折ればすぐ新しい刃が使えて、切れ味が戻るから ]

(1) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 切って、切って、切って、気づいちゃった。
 このまま続ければ、私死ねるんじゃない?
 全部全部、終わりにできるんじゃない?
 気づいちゃったら、もうその誘惑に抗えなかった。
 それが一番いいって、もうそれしかないって思った。
 止まれなかった ]

(2) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ カッターを握ったまま、メールを打った。
 伝えたいこと、伝えておかなきゃいけないこと、
 なんだったっけ。早く。早くしなきゃ。
 追い立てられるようにメールを作成して、送信して、
 送信完了を確認したら、ベッドにスマホを放り出して、
 心が痛くなくなるまで、無心に刺した。
 手首だけじゃ足りなかった。どこもかしこも刺した。
 刺してる瞬間だけ、心の痛みを忘れた気がした ]

 ……あ、ありがとうって入れるの、忘れちゃったな……。

[ 一番伝えなくちゃいけない言葉のはずだったのに。
 これだから私は出来が良くない。
 こういう詰めの甘さ、嫌になっちゃう。
 だけどこれだけは、やり遂げてみせる。
 きちんと自分で引導を渡してみせるから。
 だから、だからどうか。 
 私のこと、見限らないで。
 お願いです。■■■■■■■■■■■■■■■■■ ]

(3) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 廊下中の壁に、写真が貼られている。
 見るとそれは、文化祭準備期間から
 終了後の打ち上げまでの3-9のみんなの写真だ。
 宣伝に使ったもの、グループチャットで流されたもの、
 きっとみんなが見たことのある写真ばかり。
 剥がしても大丈夫。
 いつの間にか元通りになっている* ]

(4) 2021/06/12(Sat) 00時頃

明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 00時頃


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


— 病院・集中治療室前 —

[どうやら手術による傷の修復は済んでいて、
後は意識が回復するかどうかの瀬戸際であり、
集中治療室で可能な限りの処置を行なっているところらしい。

聞いた話では、自殺に使用したものはカッターナイフ。
それは知らなかったはずなのに、知っていた気がした。
だって、あの校舎の床に散らばっていたものが印象に残らないはずがない。

校舎の中での乃絵ちゃんにおかしなところはなかった。
利美ちゃんともそれは見解が一致していた。

……いや、思い当たるなら、むしろそれ以前から。]


[夏でも長袖を着ている乃絵ちゃんを、
長袖族だーと呼んで笑ったことがあるけれど、
衣服の自由なんて当たり前だし、気にしないようにはしていた。
夏でも肌を出したくない子なんてよくいる。

だけど今にして思えば、そうだ。
カッターナイフといえば、手首を切るあの行為。
ずっとその傷を隠していたのなら……?
想像するだけで血の気が引く。

私にはそんな覚悟が無かったし、やろうとしたらぼたんが止めていただろうから。]


[利美ちゃんとの話が終わって、
落ち着かない気持ちを抱えたまま周囲を見たら、
見知らぬ大人の女性がそこにいた。

もしかして、と思ったので、
私は先に自己紹介をする。]

 3年9組の番代ひとみです。
 乃絵ちゃんのクラスメート、です。

 あなたはもしかして……。

[黒沢乃絵の母親、とその人は教えてくれた。]


[乃絵ちゃん、家族が心配してるじゃない。
早く帰って来なきゃだめだよ。

……家族からの愛を知っている私は、
最初、能天気にそんなことを思った。

でも、よく考えたら、
乃絵ちゃんの父親らしき人は、見当たらない。]


[それ以上、余計なことを聞くのは憚られた。
黙りこくって、静かに佇んで待ち続ける。

利美ちゃんはあの校舎にいた他の皆にも連絡してくれていたらしいので、
きっと皆も帰って来て、集まってくれると信じている。

でも乃絵ちゃんが帰れるのかどうか、
それだけは、私にもまだ分からない。**]


【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 廊下:鳩羽君 ――

[ 友達がすごいのを喜べるところ、>>15
 鳩羽君のいいところだと思う。

 他の人が機嫌よく過ごせるように気遣う柊君。
 誰かが嫌な思いをしないように笑う鳩羽君。 
 表現の仕方はちょっと違うけど、
 やっぱり2人は似てると思う。
 柊君はそうは思ってないかもしれないけど。>>2:235
 でも、嬉しいらしい鳩羽君の肩を私も持ちたい>>16 ]

(42) 2021/06/12(Sat) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ いたらいいなあ、って。>>18
 人のためにあんなに一生懸命になれる鳩羽君に、
 いないわけないでしょうに ]

 鳩羽君には、いるでしょ。
 でもね、別に無理に変わろうとしなくていいと思う。
 だってそういうところ、長所でもあると思うから。

[ 長所と短所は紙一重だとか表と裏だとか言うじゃない。
 他の人に嫌な思いをさせたくないって思うのも、>>19
 鳩羽君のいいところだと私も思うもの ]

(43) 2021/06/12(Sat) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 でも、大事な友達にかけられる迷惑は、
 きっと迷惑じゃないよ。
 辛い思いをしてるのを無理やり隠して笑われる方が、
 辛い気持ちを共有するよりも辛いって思う人もいるよ。
 ……ってことを、知ってるのと知らないのとでは、
 ちょっと違うかなと思って。

[ 覚えとくって鳩羽君は言ってくれた。>>20
 だから、それでよかった ]

(44) 2021/06/12(Sat) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 そうそう、今度しんどくなった時は、
 「柄じゃあないでしょ!おしまい!」は>>0:1043
 ナシにしてね。

[ 泣いたりできたらいいなって、鳩羽君が思えるならさ。
 その相手は、別に私じゃなくてもいいから。

 そんなことを考えてたら、
 乃絵は?って私のこと聞かれた。>>22
 私?私は…… ]

(45) 2021/06/12(Sat) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ “大したことある”状態になったら、
 すぐに報連相すること>>0:817
 見えるものが違うなら、いつか教えてね。>>3:260
 思い出される言葉があって。
 思い浮かぶ顔もあって。
 でも、いるよ、ってきっぱりいうのは
 やっぱり私には難しい ]

 ……いる、とは、思う……んだけど。
 難しいね、鳩羽君に偉そうなこと言ったくせに。
 私もね、「大丈夫じゃない」って言うの、苦手だから。

[ 鳩羽君みたいに優しい理由じゃないけど。
 私は、助けての伝え方もわからない、>>1:267
 愚かな見栄っ張りだ* ]

(46) 2021/06/12(Sat) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 午後8時50分:3-9教室 ――

[ その時、私は教室にいた。
 だって、黒板に集まらないかって書いてあったから。
 場所は書いてなかったけど、
 教室の黒板に書いてあったのに、
 違う部屋に集合ってことはないでしょう。

 鳩羽君がそわそわしているのを眺めながら、>>24
 私は席に座っていた。

 チャイムが鳴る。>>#0
 我慢できなかったように鳩羽君が飛び出していく>>26 ]

(47) 2021/06/12(Sat) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 私は、綿見さん、来ないなって思っていた。
 番代さん似のマネキンのことを書きに、
 一緒に教室に来たんだから、
 綿見さんも集合の提案はもちろん読んでいたはず。
 読んだけど、あえて来なかった。
 ……ありそう ]

(48) 2021/06/12(Sat) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ それなら、よかった。その方が、よかった。 
 芽衣も来てない。黒板を読まなかったから?
 私も椅子から立ち上がる ]

(49) 2021/06/12(Sat) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 廊下に出ようとして、息を飲んだ。
 廊下の壁に、何か……写真が、
 私のよく知ってる写真が、ここにも、そこにも ]

(50) 2021/06/12(Sat) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ なんで、っていう気持ちを振り切って、
 私は綿見さんの根城に向かう。>>3:676
 教室に来なかった綿見さん。
 あえて来なかっただけ。落ち着く根城にいるだけ。
 そうだよね?って確かめたくて ]

(51) 2021/06/12(Sat) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 調理室 ――

[ 私の予想、半分だけ当たってた ]

 どうして、そんな隅っこにいるの?
 ここ、綿見さんの縄張りでしょう。

[ 違う。これは、綿見さんによく似てるだけで、
 綿見さんじゃない。
 人間ですらないお人形だ。
 それなのに、私は話しかける ]
 
 ……自殺の線は薄いって、綿見さん、言ったじゃない。

[ どうして自殺を図ったみたいな格好になってるの。
 いや、これは似ているだけであって、
 断じて綿見さんじゃないけど ]

(52) 2021/06/12(Sat) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ




 綿見ちゃんって、呼べなかったじゃない……。**
 
 

(53) 2021/06/12(Sat) 02時頃

明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 02時頃


メモを貼った。


【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 調理室 ――

[ ぽんと肩を叩かれて、我に返る。
 柊君が来てたの、全然気づいてなかった。>>66
 私は柊君の顔を見上げて、
 平気って言おうとして ]
 
 平気……では、ない、かな。

[ 平気なわけないよ。そんなの、当たり前じゃない。
 いつも冷静で落ち着いているのが優等生?
 平気だよって笑うのが正しい姿?
 だとしたら私、
 そんな血も涙もない生き物になれなくていい ]

(76) 2021/06/12(Sat) 10時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 今朝、元気だったのに。
 番代さんみたいなマネキンに、一緒にお布団かけたのに。
 どうして、こんな、

[ まるで自殺したみたいなマネキンと代わってるの。
 そんなことは口に出して言えない。
 だから、代わりの言葉を探した ]

 ……帰った、んだよね。
 だって、私たちだって、
 いつまでもここにいるわけじゃないでしょう?
 先に帰っただけ。そうだよね。

[ 私はその答えを持ってない。
 誰もそうだとも違うとも証明できない。
 そんなことわかってる。わかってる、けど、
 そうじゃないかもしれない可能性なんて、
 考えたくもなかった* ]

(77) 2021/06/12(Sat) 10時半頃

明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 10時半頃


【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 調理室 ――

[ 柊君は、正直だった。安直な慰めの言葉なんか言わない。
 かもしれないっていう正直すぎる返事に>>95
 私、思わずちょっと笑っちゃった ]

 そこは「きっとそうだと思う」くらいに
 しておいてくれてもいいのに。
 ……ありがとう。もう、大丈夫。
 
[ 無理して笑わなくてもいい。
 けど、ちょっとでも笑ったら、
 後から元気が追い付いてくることって、あるよね。
 平気とは、まだちょっと言えないけど ]

(105) 2021/06/12(Sat) 12時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 九重さんにはカーテンをかけた。
 あれはただのマネキンで、
 九重さんはどこかにいると思ったから。
 だけど、今はそうじゃないってもう知ってる。
 これはただの綿見さんに似たマネキンだけど、
 でも、この校舎のどこにも、もう綿見さんはいない ]

 カーテンじゃなくて、お布団、かけてあげてもいいかな。
 男子には毛布で我慢してもらってて、申し訳ないけど。

[ 柊君が包丁を片づけている間、>>96
 お言葉に甘えて座らせてもらったけど、
 カーテンを外そうとする柊君にそう言った。
 大丈夫、立ち上がってもふらついたりしない。
 一人でも取りに行けるけど、
 柊君は保健室までついて来てくれたかも ]

(106) 2021/06/12(Sat) 12時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 綿見さん、自殺して、
 うっかり死にぞこなったら悲惨だって言ってたの。
 ……だからって、試してみなくてもいいのにね。

[ 掛け布団をかけたら
 綿見さんによく似たマネキンは見えなくなった。
 殺されたくなかったから、
 自分で死んじゃったのかな。
 そんなことを、ぼんやり思う ]

 柊君、付き合ってくれてありがとう。

[ 調理室を出る時、
 やっぱり柊君は面倒見がいいなって思いながら
 私、そうお礼を言った** ]

(107) 2021/06/12(Sat) 12時頃

明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 12時頃



 「なんで俺の世界じゃないと思うの?」
 



[ 聞けなかったから、慎一は自分で考えた。
 正解なんて結局わからないままだけどね。

 単純に先に有力候補がいたせいだとか、
 まっさらな手首のせいだなんて知らず。

 あの校舎に迷い込んだ最初の日。
 保健室に向かう道中話してて思ったんだ。

 もう疲れちゃったなあ。
 世界の主にその自覚がないのなら、
 慎一の可能性だってあるかもしれない。]
 



[ きっかけなんて日常にいくらでもある。

 朝、卵を切らしてたかもしれない。
 うっかり右足から靴を履いたかもしれない。
 購買のパンが売り切れてたかもしれない。
 筆箱に混ぜ込んだままの10円玉と、
 ふとした瞬間、目が合っちゃったかもしれない。

 そんな些細なことが今も慎一の首を絞める。
 気づいたらぽたぽたと水をこぼしていたりする。
 何がそんなにつらいか自分でもわからないのに。

 なんで? って繰り返してきた自問自答に、
 仕方ない。慎一はそういうふうにできてる。
 治らない。それが慎一の生まれ持った形だ。

 何かの拍子にそう答えを出しちゃったなら、
 その瞬間から慎一は死にたかったんだろう。]
 



[ でも、違うよって言われたから、
 今度は死なない理由を探してた。

 死にたくなっちゃった慎一が、
 それでも死ななかった理由を。

 先を越されちゃった、とかはナシにして、
 それでも踏みとどまる理由を見出すなら、

 たぶんそれって、さみしいからだ。
 死んじゃったらその先ずっとひとりでしょ?
 それはさみしいなあって踏みとどまった。

 ……いや、幽霊も天国も地獄も、
 慎一は信じちゃいないんだけどさ。
 漠然とした死後のイメージで語ってる。]
 



[ エラ呼吸が下手なくせ、水の中は好きだったな。]
 



[ …………。]
 


 ── 現在・家 ──

[ バタバタと騒がしい物音で目覚めた。
 自宅の自室。自室というか、共同部屋。

 部屋の数が足りないから、
 慎一は弟たちと大部屋に押し込まれてる。
 妹はひとり部屋でいいなあって思うけど、
 「女の子だから」って一蹴されたのだ。

 やむなし、男子高校生3人で、
 ハンガーラックや本棚を駆使して壁を作り、
 年から年中陣取り合戦をしている。

 それが、慎一の育った家の話。]
 



[ 慎一はふつうにベッドに寝ていた。
 体を丸く縮こまらせて眠るのは癖。
 ゆっくりと手足を伸ばして起きる。

 物音は部屋の外からしてるみたい。
 寝起きの足元はちょっと覚束ない。

 閉じていたドアをふつうに開いた。
 電気の消えてた部屋から顔を出し、
 慎一は目の前に広がる光景に言う。]
 




  ヨースケ、なっちゃん、
  うるさい…………。


[ 互いの髪や服をひっつかんで、
 取っ組み合ってたふたりがこっちを見る。

 きょうだい4人の中で喧嘩が起きるのも、
 喧嘩に混ざってないときの慎一が、
 その声や物音に苦言を呈するのも、

 この家族には珍しいことじゃないから、
 何も驚くような顔することはないんだけど。]
 



[ いつもはこれでもかと言い返してくるのに、
 ふたりはしげしげと慎一を見つめてから、
 代表して弟のほうがこちらを指さしてきた。

 「血ぃ出てるよ、そこ」……はて。
 どこだろうかと指先を自分の肌に這わせれば、
 首の正面あたりに違和感と、触れたときの痛み。

 あわせて、理由なんてわからないし、
 今の今まで気がつかなかったけれど、
 ぽたぽたと涙がこぼれっぱなしだった。

 弟も、妹も、それ以上なんにも言わない。 
 慎一がベッドでめそめそ泣いているなんて、
 別に、珍しくもなんともないもんな。

 慎一が黙って袖口で目元を拭っただけ。]
 



[ どうやらめそめそしてるうちに、
 そのまんま寝落ちていたらしい。

 それで……なんだっけ。
 さらにごしごしと目元を拭いながら、
 慎一は止まらない涙に途方に暮れる。

 ……ああ、そう。夢を見てた。
 夢……? それで慎一は思い出す。

 そりゃあ、涙も止まらないわけだった。*]
 



[ スマホを見て、九重からのメールを読んで、
 慎一は今、自転車で病院に向かっている。]
 



[ スマホに目を通し切った時点で、
 わたわたと目に見えた慌てて、
 着の身着のままで飛び出そうとした慎一に、

 弟は「兄ちゃん、とりあえず顔洗え」って、
 ぐいぐい洗面所のほうに背中を押して、
 妹はでかい声で「おかあさーん」って言った。

 なんか大変っぽい。
 いや、お兄ちゃんじゃなくて。
 お兄ちゃんはいつものやつ。]
 



[ ……うん。いつものやつなので、
 事情を知った両親からは、
 割とスムーズに病院に行く許可が下りた。

 なんかあったら連絡しなさい。
 あと、自転車のライトはちゃんとつけること。

 二点、玄関先で念押しした母の後ろから、
 心配性の父がウィンドブレーカーを差し出した。
 ほら、暗闇でちょっと光るタイプのアレ。

 …………ダサ。
 つぶやいたのは慎一じゃなくて弟の片割れ。

 それどころじゃない慎一は、
 素直にコートの上からそれを羽織って家を出る。]
 



[ 夜道。ペダルを踏みこみながら、
 慎一はあの握りしめられた左の袖口を思う。

 「慣れちゃった」って言ったあの口ぶり。
 床に散らばったカッターナイフ。その替え刃。

 「痛くない?」って聞いたとき。
 「試してみる?」なんて保健室で言ったとき。

 いくらでも点と点をつなぐ瞬間はあったのに、
 たぶん、慎一は見ないフリをしていた。

 自分のことで手一杯だから。
 人のものまで抱え込んじゃったら、
 きっと、もっと息がしづらくなるから。

 ……「むなしい」ってこういうことかなあ。
 それとも、これは「くやしい」なのかなあ。]
 



[ 慎一の言葉でいうなら、悲しかった。*]
 


 ── 現在・病院 ──

[ どうにかその場所を教えてもらって、
 慎一は治療室のベンチの前までやってくる。

 黒沢の家族と思しき女の人に、
 ひょこりと会釈だけをして、
 まっすぐ九重と番代のほうに向かった。

 ……挨拶するべきかもしれないけれど、
 生来引っ込み思案なほうなのだ。
 何と声をかければいいかもわからないし。

 だからその人に背を向けるように立って、
 病院でも怒られないくらいの声量で声をかける。]
 




  ……九重、メールありがと。
  番代も来てたんだ。それで……えーと、


[ ちらっと集中治療室のほうを見る。
 人が出てくるような気配はない。

 重たい空気感にほうっと息を吐いて、
 それで、ほんのつぶやきのように言う。]
 




  ……黒沢だったんだな。


[ メールの送り主の話。
 あの校舎で見たのとおなじものが、
 現実世界にもあったこと。

 答え合わせみたいだなあ。とは、
 さすがに口には出せなかったけれど。*]
 


メモを貼った。


[重い空気で満たされ、張り詰めた病院の廊下は、
誰かが来ればその気配がすぐに分かる。
帰れたんだね、と思いながら向井くんに手を振った。]

 おかえり。
 いろいろあったけど、帰れたね。

[いろいろ、に含まれるニュアンスには、
探していた出口は結局見つからなかったとか、
出る時に痛みと苦しみを伴ったこととか、
そのへんのことを思い起こしたものが混ざっているけど。

私はようやく外の空気が吸えて、背筋を冷や汗が伝うこともなく、
やっぱりこっちのほうがいいや、と思えているところです。]



 乃絵ちゃんだった。
 私、全然わかんなかった。

[向井くんはわかった?と聞くまでもなく、
彼も知らなかったらしい反応だったから。]

 あの校舎を作り上げた人物の気持ちを200文字以内で答えなさい、って。
 入試問題だったら、落ちてたかなぁ私。

[現代文は苦手じゃなかったはずなのにね。
答え合わせだったとしても、合わせるべき正答も知らない。
何かできることはあったのかって、ただただ後悔だけが降り積もっているし、
それでも尚、知ったところで人の重荷を背負えたつもりはない。

ただ身勝手に、夜のお菓子パーティの続きでもしたいねって思ってる。**]


 ── 現在・病院 ──


  ……ただいま。
  いろいろ……うん、いろいろ。
  外の空気、やっと吸えたな。


[ 最後の一文に関しては「よかったね」って、
 そういうニュアンスだったんだけれど、
 隣の九重にはなんのこっちゃわからないだろう。
 まあいい。九重もそんなことは言わない。

 そこまで口数の多いタイプではないし、
 口を開けばよくわからないオカルト話の、
 ちょっと不思議な女子……と思ってたけど、
 精神世界について教えてくれたのも、
 さっきのメールも、意外と面倒見いいんだなって、
 慎一は静かに印象をアップデートしたところ。]
 




  ……九重も、番代も、
  すごいことなってたから、焦った。


[ いろいろの断片を持ち出しながら、
 慎一はあの校舎でのことを振り返る。

 どちらも先に見つけた誰かが、
 親切に張り紙をしてくれていたから、
 「焦った」くらいで済んだ。感謝してる。

 それで……世界の持ち主についての件、
 「わかんなかった」って番代は言う。]
 




  ……うん。
  でも、誰かに、
  気づいてほしかったのかなって。
  あの、いろいろさ。


[ 校舎に散らばったカッターナイフ。
 誰かにとってはため息さえも、
 手がかりになっていたとは知らないけど。

 さすがに、後になって結び付けた点と点を、
 勝手に人前で繋げてみせることはしないが、

 でも、そういうことだったのかもしれない。
 あの校舎が純粋に文化祭じゃなかった意味。]
 




  で、問2。
  それが誰かを答えなさい。って?

  そんな問題が出たら、俺、
  白紙で出して落ちたんだろうなあ。

  ……誰か合格してくれればいいんだけど。


[ 番代から出てきたたとえ話。

 慎一は現代文も苦手だし、
 200文字書いてる間に気が滅入る。

 冗談めいた形で語ってみたって、
 目の前の現実は何ひとつ変わらない。]
 



[ 夜のお菓子パーティー。女の子の秘密。
 あの状況下で開かれていたと知ったら、
 女子って強いなあって思っただろうが、
 男の子の慎一がそれを知ることはない。

 とにかく、慎一はもう現実にいて、
 いつもどおりではない悲しい出来事が、
 動くこともなく目の前に横たわっている。

 だから、ベンチには腰掛けないままも、
 その隣に立ってぼんやりと、
 上着のファスナーを指先でなぞってた。*]
 


メモを貼った。


[すごいことなってたという報告に、
あはは、と苦々しく笑って見せようとしたけど、
上手くできたかはわからない。

利美ちゃんがすごいことになっていたのは直視したから、
残された私のマネキンも、言葉の通りすごいことになってたのだろう。]



 そうだね。
 ヒントは出してくれていたから、
 私たち、答えなきゃいけなかったのかなって。

 答えられなかったから落第して、
 現実に帰された、とか。

[あのカッターナイフの大盛りだったり、
遺書のメールだったり、それらはヒントと言えばヒントだった。
そこから答えに辿り着こうとする心の余裕すら無かったから、
おそらくそれがダメだったのかもしれない。

答案用紙を白紙で戻した罰として、
私たちは校舎の出来事のその先を見ることを叶わず、
追い出されてしまったのかもしれない、なんて想像をする。]



 そうだなあ。
 炭蔵くんなら合格してくれるかな。

[誰か合格してくれる人がいるとしたら、
乃絵ちゃんを除けば炭蔵くんがそのイメージに相応しいだろうか。
私は委員長の内面に触れるような話をすることは無かったので、
彼の印象は今でも変わらず、クラスの支持を一身に受ける無敵の委員長だ。

……それと、これは言わないけど、
私があの世界でお守りのボタンを託した芽衣ちゃんも。
彼女は、私がずっと抱えていた話を聞いてくれた時のように、
もしかしたら、と心の隅で願っている。]


[夜のお菓子パーティーは女の子たちだけの秘密です。
男子には教えてあげません。
それに、もし乃絵ちゃんが戻ってこなかったら、
楽しい話では無くなってしまうのだし。]

 あ、それズルい。
 私も欲しい。

[向井くんがファスナーをいじっている。
あの校舎の中でも、昇降口が開かなかったあの時、
彼はクレセント錠をいじっていたっけ。

あの時は言葉にしなかったけど、
今は外の空気を吸えて肩の力が落ちていたせいか、咄嗟に口に出した。
私のコートに付いているのはファスナーではなく、
黒くて平べったいボタンだったので、しっくり来ないけど、それを指先で掴んでみた。*]


明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 21時半頃


 ── 現在・病院 ──


  ……あ、でも、
  本当にすごいことになってそうなとこは、
  俺、見てねえから! 布団被ってたし!


[ 少なくともあっけらかんとした感じじゃなかった。
 そのときの番代の笑い方の話。

 それをどう取ればいいのか。
 慎一がとっさにしたのはそんな弁明。

 ほら、おなかの部分とかね。
 被せられていたのが布団というのもあって、
 慎一がめくるのってどうなんだろって思ってさ。]
 



[ 不要かもしれない弁解をしながら、
 あのときのことを思い出して、ひとつ気づく。]


  ……そういえば、あれ。
  黒沢の字だったなあ、張り紙してあったの。

  キツかったはずなのにな。
  こんなことになっちゃうくらい。
  限界だったとか書いてたくせに。


[ そんなときに気を回さなくてもいいのに。
 残されてた張り紙を思い出して、
 「えらいなあ」より先にそう思ってた。]
 



[ 落第生ばかり肩を並べて、
 おしゃべりしながら試験官の帰りを待つ。]


  ……うん、ヒントか。
  答えがわからなかった、というより、
  見ないフリしてた気がする、俺。


[ ぽつぽつとそんな言葉をこぼす。
 落第生同士なんだから、
 少しだけ反省点を述べさせてほしい。

 慎一や番代に答えられなかった答え。
 それに誰かがたどり着いてくれることを祈って。]
 




  ユーガか。確かに。


[ 誰か、と言ったって、
 あの場所には顔も名前も知っている、
 クラスの友人らしかいないのだから、
 名前を挙げてみることだってできる。

 真っ先に、当たり前に炭蔵の名前が出て、
 なぜか慎一は少しばかりうれしい。
 やっぱり隠し事が上手だなあ。
 くやしさは特にない。でも、どうだろう。

 ふと、慎一は一歩二歩とベンチから離れて、
 番代のほうを見ながら大きく手を広げてみる。]
 




  ……案外近いなあ。


[ その手の届く範囲の話。

 両腕を広げた長さは身長と近いと聞いたから、
 たぶん、これより5cmくらい狭い範囲。

 黒沢がその中にいてくれればいいけど、
 でも、もしも今、あのなめらかな両腕が、
 炭蔵自身をぎゅっとするので忙しくても、
 慎一は失望なんかしないんだけど……、
 はて、あのかんぺき人間はわかってるかな。

 それとも、そんなことになったら、
 自分で自分を許せなくなっちゃうんだろうか。]
 



[ 何事もなかったかのように元の位置に戻り、
 慎一はほかの名前を挙げてみたりもする。]


  レンがさ、すげえ考えてた。
  何をしてほしいんだろう、
  なんなら教えてほしい、って。

  ……今思うと、アイツ、
  自分が張本人の気、全然なかったな。


[ 伝えれば、きっと助けになってくれる。
 寄り添ってくれる。力を貸してくれる。

 鳩羽だけじゃなくて、あの場にいたみんな。
 それ以上アレコレ名を挙げることはないけど。]
 



[ ふいに、「ズルい」と言われて、
 慎一は少し驚いて自分の手元を見た。

 ファスナーの表面は、
 凹凸がざらざらとして触り心地がいい。

 あまり意識もしていなかった行為を指摘され、
 ボタンを摘まむ番代を見て慎一は笑った。]


  ヤだよ。あげない。


[ ……ダサいウィンドブレーカーだしね。
 今度は意識的に。自分を落ち着かせるために。
 その感触を繰り返し指先でたどりながら。]
 



[ しゃべってて気づいたんだけど、
 自転車を飛ばしてきたせいか喉が渇いた。
 あとで外の自販機を見てこようかなんて考えて。*]
 


メモを貼った。


【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 調理室 ――

[ 慰めて欲しい感じなら>>167
 その言い回しも割とオブラート破れてませんか。
 私、やっぱり笑っちゃう。
 笑って首を横に振っちゃう ] 

 いらないいらない。
 そういう気遣いは無用。

[ 心にもない慰めの言葉なんて
 言われたくもなければ言わせたくもなかった。
 背中をさすってくれる手に、
 柊君の気遣いは十分感じてたから、それで十分です ]

(236) 2021/06/12(Sat) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ カーテンをっていう柊君の気遣いが、
 薄っぺらいとは思わない。
 気遣いの対象が違うだけだと思う。
 柊君は、マネキンを見るかもしれないみんなへの気遣い、
 私は、マネキンと代わってしまった綿見さんへの気持ち、
 だったら対応は変わって当然だと思う。
 というか、気遣いの度合い?なんて、
 比較するようなものでもないんじゃないかな。
 カーテンでもいいって思ったのに、
 お布団をかけたいっていう私の意思を尊重してくれる、
 それも気遣いじゃないのかな。
 ……なんてことはわざわざ言わないけど ]

(237) 2021/06/12(Sat) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ やっぱり柊君は、保健室にも付き合ってくれた。>>168
 ぽつりぽつりと綿見さんの話をする私に、
 柊君は相槌を打ってくれる。
 ぼんやり綿見さんのことを思い出していた私は、
 柊君が手首を後ろに隠したこと、
 この時は気づけなかった。

 保健室で、綿見さんが使ってた掛け布団を回収する。
 昨日の夜はここで4人でお菓子パーティーしたのに。
 半分になっちゃった。

 調理室に戻る道の途中、
 柊君は、もう一体マネキンを見たことを教えてくれた。
 多分それが、向井君に似ているであろうことも ]

(238) 2021/06/12(Sat) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ……じゃあ、もう、ここにいるのって、5人?

[ 本当に半分になっちゃったんだ。
 明日の朝、きっとまたチャイムが鳴る。
 そうしたら、また誰かがいなくなる?
 チャイムが鳴るたびに人が消えて……
 最後、どうなるんだろう ]

(239) 2021/06/12(Sat) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ……うん。
 綿見さんって、なんていうか、
 達観してるみたいなところがあって、
 底が見えないというか。

[ 柊君は、綿見さんが絶望したわけじゃないだろうって
 言った。>>169
 私は、綿見さんのことをよく知らない。
 わかったような口はきけない、けど ]

 絶望してっていうよりは、
 冷静に試してみたっていう方が、しっくり来るんだけど。
 ……でも、現実じゃないとは言っても、
 試してみよう、って気持ちで自殺なんてできる?

[ 私、2階の窓から地面を覗き込んだことを思い出してた。
 絶対無理だって思ったけどな。
 でも、綿見さんは違ったのかな ]

(240) 2021/06/12(Sat) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 柊君が足を止めたから、私も足を止めた。>>170
 廊下中に貼られた、よく知っている写真を眺める ]

 ……文化祭の思い出を大事にしてるのは、
 嫌ってくらい伝わるね。

[ みんな、一生懸命だったり、楽しそうだったり、
 笑ってたり、変顔してたりしてた。
 その写真を撮ったのは私と柊君で、
 その顔はつまり、
 カメラ越しに私たちに向けられた顔だった。
 私たちが切り取った一瞬だった ]

(241) 2021/06/12(Sat) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 帰れるとしても、きっと、痛かったよね。
 痛かったり、苦しかったり、したよね。

[ 首を切り裂かれていたり、おなかをつぶされていたり、
 包丁で刺されていたり。
 楽な死に方なんてきっと一つもなかった。
 そんな苦しい思いをしないとどうして帰れないんだろう ]

(242) 2021/06/12(Sat) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 柊君は、早く帰りたい?

[ 柊君は、脱出って言い方をした。>>171
 私たちはこの校舎に閉じ込められていて、
 だからその表現は全く正しいんだけど、
 言われるまで、あんまり私、
 そういう発想がなかったなって気が付いた。
 いつ帰れるんだろう、
 いつ終わるんだろうとは思ってたけど ]

(243) 2021/06/12(Sat) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 明日の朝、きっとまた、チャイムが鳴るし、
 そうしたら……また2人いなくなるなら、
 ここに残るのは3人になっちゃうんだよね。
 柊君は、どっちがいい?

[ 現実に本当に帰れてるかわからないいなくなる方か。
 3人だけになってしまってこの校舎に残る方か。
 そして、全然ぴんと来ないけど、
 その3人の中にこの世界の主がいるってことになる。
 柊君、もし選べるならどっちを選ぶのかな。
 ふとそんなことが気になった* ]

(244) 2021/06/12(Sat) 23時頃

[自分のマネキンがどうなっていたかは聞かないことにする。
私の最後の記憶と、反応でなんとなく伺えるような気はするけどね。
張り紙の話とか。やっぱり手間をかけさせたんだなあと思い至る。

乃絵ちゃんはあの世界でもいつも通りのしっかりした子で、
その印象が崩れることは無かったのは私も同じ。]


[ここはさながら落第生たちの反省部屋。
テレビ番組で、脱落した人たちが集まって談笑するようなああいう感じ。
……さすがにその想像は呑気すぎるか。やめよう。

ふと、向井くんが手を大きく広げている。]

 ??

[その意味が分からなかったので、
言葉にならない訝しげな声だけを上げて、首を傾げて見せる。
何かの距離を測っているようだった。]


[続けて鳩羽くんの名前が挙がったり、
とにかく、あの校舎に今も残っているであろう人たちを信じるしかない。
それしかないみたいだ、ということは共有できたと思う。
もう私たちは答えを、乃絵ちゃんが張本人ということを、知った身なので。]



 えー。ズルい。

[ファスナーを占有する向井くんに、口を尖らせる。
いや冗談だけどね。私は自分のコートのボタンで我慢します。]

 なんか、触ってると気持ちが落ち着くねー。
 今まで自覚してなかったけど。

[あの校舎での向井くんを見て気付けたことだ。
私の場合は、無意識に何かを握り締める癖。
それが自分の心を救ってくれていたことに繋がっていた。]


[向井くんが飲み物を買いに行くようなら、
それを見送って、私は冷える廊下で待ち続けているだろう。*]


メモを貼った。


【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 綿見さんっぽいマネキンにお布団をかけて、
 柊君と別れた後、私は教室に向かった。
 正直、もう意味があるのかないのかよくわからない。
 それでも、黒板に綿見さんのことを書きに行く。

 廊下の写真を眺めながら、ゆっくり歩いた。
 相変わらず、カッターナイフのことは気にしない。
 私は上履きの底を信用しているし、
 それに、私、カッターナイフのこと、
 危ないとは思っていても怖くはないもの ]

(277) 2021/06/13(Sun) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 写真から伝わるのは、
 この校舎の主の、文化祭への思い入れ。
 写真から目を離せば、次に目に映るのは3-9の屋台 ]

(278) 2021/06/13(Sun) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 明日の朝、チャイムが鳴れば、きっと3人になる。
 それじゃ、その次は?
 この世界はおしまい?
 それとも、世界の主たったひとりになって、
 永遠に続くの? ]

(279) 2021/06/13(Sun) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ なんとなく、続きそうな気がした。
 だって、この校舎の時は止まってる。
 同じ日付を繰り返してる。
 時の止まった校舎で、永遠に、ここに ]

(280) 2021/06/13(Sun) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ その続きを考えそうになって、やめた。
 私、自分がこの世界の主だなんて思ってない。
 それなのに、それって案外悪くないんじゃ、なんて。
 そんなことを考えそうになったから ]

(281) 2021/06/13(Sun) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 教室に入ったら、鳩羽君と炭蔵君がいたかな。
 でも、お話し中の邪魔はしない。
 私はまっすぐ黒板に向かって、

 「綿見さんは帰りました。
  代理のマネキンは調理室にあります」

 書きたいことだけ書いて、教室を出る。
 食堂に綿見さんの焼いてくれたパンケーキがあるらしい。
 私、それを食べに行く* ]

(282) 2021/06/13(Sun) 00時頃



  「 前の日まで普通だった 」とか
  「 いつもと変わらなかった 」って、
  その人物が死んだ後に
  周りの人が言っていたりすることって
  割とままあるんじゃないかな。




  "突然"自ら死を選ぶ、なんて
  そうそう起こるものではないと思う。



  今回の私のは、あーー…………。
  なんだろう、そんな気分だったから?

  不思議な状況に巻き込まれて、
  今まで考えてこなかったことの
  新しい部分を見て。

  そうしなきゃいけないと思ったからそうした。
  自分にとって必要だったから。

  きっと他人には理解されないだろうけど。
 




 あの場所を作った誰かも、
 何かをずっと募らせ募らせて、
 それが必要になってしまったから、
 こんな行いに及んでしまったのかなあ。

 これはただの門外漢の予測に過ぎないけれど。
 随分と溜め込んだ結果の爆発だな、とは思うかな。
 




  死にたいって思うことも、
  生きて欲しいって願うことも、
  どっちも身勝手なお話だ。

 




[ ―――― そうして、目が覚めた。]

 



[ 起き抜けのぼんやりした頭で
  いつもの見慣れた自室を見回す。
  それから何の夢見てたっけ、なんて
  のそのそと身体を起こして、]


  ――痛った、


[ 腹部に鈍い痛みが走って、
  ついそこを抑える。
  何かに刺されたような、傷跡が薄っすらと
  臍を横切るように腹の真ん中に残されていて。]
 




  …………。
  ああ、そっか。


[ ゆっくりと自分の身体を抱きしめながら、
  あれら全てがただの夢じゃなかったんだな、と。]

 




[ 変化はもう一つ。
  …………ひどく、静かだった。]

 



[ そこまでして、携帯の通知に気付く、
  利美からのメッセージ
  黒沢ちゃんの現状を示される文には、
  ああ、成る程ねと。一応の納得をして。]


  ……やっぱり、図太い人の仕業だったね。


[ 彼女の言っていた形容を思い出しつつ、
  小さくため息を吐いた。
 
  両親はもう仕事に行っていた。
  綿見家がこんなに静かであることを、初めて知った。
  身支度を済ませれば、ゆっくりと病院へ向かおう。]
 



―― 病院/待合室 ――

[ 集中治療室付近とか、初めて行くんだけど。
  そもそも滅多に病院にも罹らないし。

  若干まごつきながら、病院の待合室に
  なんとなく座っていることにした。

  いや、だって、こう。
  もしかしたら彼女の悩みの一端に
  私がなってたりもするかも知れないじゃん?
  流石にちょっと気まずさはある。]**
 


 ── 現在・病院 ──

[ バラエティ番組の反省部屋と比べれば、
 このはずいぶんと静かだった。病院だもの。

 それ以上聞いてこなかった番代に、
 慎一がマネキンの話をすることはないし、

 ──あ、でも。
 あまり口を挟まず話を聞いてた九重に、
 「あのお札、なに……?」って、
 怖々聞いてみたりして。

 ……専門的で難解な呪文みたいな、
 オカルトトークが返ってくるんだとしても、
 聞かなきゃよかったとは思わないよ。]
 



[ 意味のわかんない動作をする慎一と、
 それに首を傾げる番代。
 その視線を感じたなら少し笑って、]


  ……手の届く範囲って、
  意外と限られてるんだなあ、って。


[ やっぱり意味がわかんないかもしれないけど、
 一応、そんな説明だけは加えておこう。]
 




  ……そーだよ。

  ちょっとだけ落ち着くから、
  パニクったときとか、オススメ。


[ とりあえず気分を落ち着かせたいとき。
 あるいは今みたいに、
 無意識にしたって気分の落ち着かないとき。

 慎一はそういうの、ちょっと詳しいんだ。
 日常にそういうタイミングがちょっと多いからね。

 だから、知ったような口をきく。
 何も自慢できることではないけれど、
 ふふん、という感じに笑っていた。]
 



[ それから間もなくのこと、
 綿見もその場所にやってきたかな。]


  ……おかえり。
  綿見も反省部屋の仲間入りかあ。


[ 今度は「おかえり」を慎一が言おう。
 さっきまでの冗談を引用しつつ、
 なんか、女子ばっかだな……って思ってた。**]
 


メモを貼った。


【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 調理室へ:柊君 ――

 死に損なったら悲惨って言ってたから、
 試し始めたら、もう止まる気はなかった気がする。
 ワンチャンかけて、かあ。
 綿見さんならないとは言い切れない……気もする。

[ 歯止めがきかなかったっていうのは
 なんだか違う気がした。>>284
 綿見さんはやり始めたら
 やり遂げようとする人の気がした。
 わかったようなことを言ったけど、
 全部推測だし、真相は闇の中。
 ……ううん、帰れば、聞けるかもしれない、よね。
 忘れてた。そういう未来の可能性、忘れてた ]

(295) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 うん、見たことのある写真ばっかりだもの。
 こうやって見ると、いっぱい撮ったよね。

[ 文化祭での出し物が屋台に決まって、
 広報係が始動してから、文化祭打ち上げまでの写真。
 夏休み中の準備の写真。当日の写真。
 カメラ目線の写真、
 クレープに目を落としてデコレーションしてる様子、
 目玉(物理)商品の写真もあるし、
 準備が一段落して休憩中の写真もあったりする。
 カメラを向けられてるのに気づいてない、
 お仕事中の写真もあったよ。
 我ながらいい仕事をしたって
 私、胸を張って言えると思う ]

(296) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ これは過去のことなのに、
 今、私たちは文化祭の校舎を歩いてる。
 なんだかとっても不思議な感じ。
 柊君が、もの悲しいって思ってること、>>285
 私は気づかない。気づけない
 だって私には、そんな発想がまるでないから ]

(297) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 私は、やさしくなんかないと思う。
 マネキンと代わることが帰る方法なのだとしたら、
 そのために死ななくちゃならないのだとしたら、
 そんな帰還方法ってどうなのって
 システムに理不尽を感じてるだけ ]

(298) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ だってみんな、痛い思いなんてしたくないでしょ?
 私と違って。
 私?私だって、死ぬほどの目に遭うつもりはないけど。
 だから手首以外の場所は切れずにいるんだし ]

(299) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ……そうなんだ。

[ ちょっと意外だった。>>286
 だって次のチャイムの後は
 3人になっちゃうかもしれないのに。
 そんな世界に、ずっといてもいいかななんて。

 見限られたくない。
 そんな、私の持ってる気持ちと同じものを、
 柊君も持ってるらしい。
 だから?
 柊君も疲れちゃった?
 ……って、思ったけど ]

(300) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 そっか。苦しくても、帰る、か。

[ 柊君は、帰りたい、帰るって言いきった。>>288
 帰るためには、
 この校舎で死ななくちゃいけないとしても。
 痛かったり、苦しかったりするかもしれなくても、
 それでも ]

 きっと、大丈夫だよ。

[ ヤなことも多い現実。
 見限られないように、捨てられないように、
 必死で生きなきゃいけない現実 ]

(301) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 痛い思いして死んででも、帰りたいって思うんでしょ。
 文字通り死ぬ思いをしてわざわざ帰るんだもん、
 そんな柊君が、現実でやっていけないわけがない。

[ 現実に、そこまでの価値を見出したってことでしょ。
 それなら、きっと大丈夫。
 我ながら、何目線?って感じだけど ]

(302) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ……わたし?

[ そう問い返されて、>>289
 私、初めて気づいた。
 帰るってことについて、
 今すごく他人事みたいに考えてたことに。
 だって、全然ぴんと来ない。
 この校舎で死んでしまう自分が思い描けない ]

(303) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 帰るためには、この世界で死ななきゃいけないとしたら、
 やっぱり、ちょっと怖いな。

[ それは嘘じゃない。私、死ぬのが怖い。
 殺されるのも、自殺も、どっちも怖い。
 だけどそれって、
 厳密には帰りたいかどうかの答えにはなってないよね。
 柊君に気づかれちゃうかな。
 気づかれそう。だって柊君は聡い。
 だから、私は先手を打った ]
 
 ……ところで、
 さっきからちょっと気になってたんだけど、
 柊君、手、どうしたの?*
 

(304) 2021/06/13(Sun) 01時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 食堂のパンケーキには、
 綿見さんの字で食べてねってメモが添えてあった。
 私、それを食べながら、
 クレープと違ってお礼が言えないなって思った。
 帰ってから伝えればいい。
 そんな発想は、やっぱり私から出てこない ]

(305) 2021/06/13(Sun) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 認知のゆがみ。
 窓から降りこんでた雪は、すぐに掃除したのに、
 私は一度だって、廊下に散らばるカッターナイフを
 掃除しようとは思わなかった。
 こっそり使ったカッターナイフを、
 紛れ込ませるように捨てることさえ、した。
 物を踏んで歩くなんて行儀が悪い。
 それなのに、上履きの底を信じ続けた ]

(306) 2021/06/13(Sun) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 夜:保健室 ――

[ 昨日は4人いた保健室に、今日は芽衣と2人。
 芽衣は黒板を見た?>>290
 まだ見てなかったら、私が伝えた。
 いくら待っても、綿見さんは来ないってこと。
 保健室には、まだ番代さんや、
 綿見さんが確かにいた痕跡が残ってるのに、>>291
 もう2人はこの校舎のどこにもいない。
 私も芽衣も、そんなに賑やかなタイプじゃない。
 昨日は賑やかなパーティーをしたのが嘘みたいに、
 今日は静かだった ]

 どうしたの?

[ 私も芽衣も、明日の話をしない。明日の朝の話をしない。
 名前を呼ばれて顔を向けたら、
 思わぬことを言われて、私は目を丸くした ]

(307) 2021/06/13(Sun) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 え、芽衣、ごはん食べてないの? 

[ それとも、食べたけど小腹が空いた?
 わからないけど、おなかが空いたっていう芽衣に、
 我慢しよ?なんて私は言わない。
 今日は夜抜け出すつもりはないよ。
 そんな下心なしに、私、いいよって頷こうとして ]

(308) 2021/06/13(Sun) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ……ワルイコトじゃ、ないでしょ。

[ 夜のもう遅い時間に、
 母が夜食を持ってきてくれることがあった。
 受験勉強の合間にそれを食べるの、
 私、少し楽しみだった。
 夜食を食べるのは私だけだったから。
 母が私のためだけに作ってくれたものだったから ]

(309) 2021/06/13(Sun) 02時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 でも、芽衣となら、ワルイコトでもいいよ。

[ 調理室は綿見さんの縄張りだから、
 食堂に行く?って私は立ち上がる。

 明日の朝、チャイムが鳴ったら、2人減るかもしれない。
 そんなことは何度も考えた。
 でも、私、自分がいなくなるかもしれないとも、
 芽衣がいなくなるかもしれないとも、思えないの。
 どうしてかな、って考えそうになって、やめた** ]

(310) 2021/06/13(Sun) 02時頃

明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 02時頃


明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 02時頃



 ……あー、わかる。

[向井くんが広げた両手と、ふわっとした説明。
よくわかんないけど、わかる、と相槌を打った。

自分の手の届く範囲がもっと広いなら、
きっと自分のことだけじゃなく、いろんなものを背負えただろうって。
向井くんの意図は分からないけど、そんなことを思ってばかりだ。]



 そうだね。
 また閉じ込められちゃった時は試してみる。

[笑っている向井くんに頷いてそう言って、
あ、これは我ながらすごいブラックジョークだなって思い至った。
今後の人生でまた暗くて狭い場所に閉じ込められる機会、
どれくらいあるんだろうね、ほんと。

また緊張と混乱が込み上げて、
顔や手が冷や汗まみれになるのは避けたい。
女の子としての顔が台無しになるんだもの。]


[向井くんと反省部屋にて気を紛らわす会話を広げて、
集中治療室前の張り詰めた空気を少し溶かした気がするけど、
乃絵ちゃんの母親のほうをチラリと見れば、気まずさが返ってくる。

だから無意識のうちに歩きながら話しつつ、
待合室のほうを覗いてみれば、
茉奈ちゃんもそこにやって来てたのかな。

気まずそうにしているのにはあえて気付かないフリ。
私も出来る限りの笑顔を浮かべて、
おかえり、と言って迎えよう。**]


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 柊君とお話 ――

[ 柊君は強いな。
 私、話しながらそんなことを考えてた。
 死ぬ思いをしてでも帰りたいって柊君は言う。>>334
 
 私、死のうなんて思わない。だって怖いもの。
 死ぬにも覚悟とか、勇気が必要だけど、
 私にはそれがないもの。
 私が死ぬつもりがない理由って、それだけ。
 別に生きていたいわけじゃない。

 だからね、死ぬ思いをするなら死にたい。
 死ぬ思いをしてまで生きたくなんかない。
 足掻いてみようと思える柊君は、>>337
 とても強いよ。だから大丈夫 ]

(343) 2021/06/13(Sun) 12時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 大丈夫って言った私の言葉を、柊君は否定しなかった。
 肯定もしなかったけど、柊君は前向きだった。
 10組の教室で話した時より、ずっと。

 ここにいたら大人になれない。
 私、早く大人になりたかった。
 父に依存しなくても生きていけるようになりたかった。
 別の場所を見つけて生きていけるようになりたかった。
 そうだったな、って私は思う。
 過去形で、思う。
 他人事みたいに、思う ]

(344) 2021/06/13(Sun) 12時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 他人事みたいな顔をしてたからかな。
 私のことを聞かれたのは。
 帰りたくないってこと?>>339
 案の定聡い柊君には気づかれて、
 私、そんなことないよって首を横に振る。

 死ぬ思いをするなら死にたいって思ったのは本当。
 でも、帰りたくないっていうのは、少し違う。
 私、帰りたくないって思ってるわけじゃないの。
 ただ、どうしてかな、帰る自分がぴんと来ない。
 帰れる気がしない、っていうのが一番しっくりくる。
 だけど、そんなこと言えない。
 だから違う話をする ]

(345) 2021/06/13(Sun) 12時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 えっ!?

[ ハンカチが巻かれてる柊君の手。
 怪我をしたのかなとは思ったけど、
 思った以上のことになってて、動揺してしまった ]

(346) 2021/06/13(Sun) 12時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 大丈夫なの?

[ 柊君は、別に痛そうな顔はしてない。
 でも柊君、取り繕うのが上手だもの。
 私は眉を下げて柊君の手に目を向ける。

 どうしてだろう。
 カッターで手を切ったって聞いて、
 浮かぶのはよくわからない罪悪感。
 悪いことしちゃったな、みたいな?
 いや、私のせいじゃないのに* ]

(347) 2021/06/13(Sun) 12時半頃

明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 12時半頃


【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 教室 ――

[ 黒板に、私は書きたいことを書いた。
 綿見さんが本当に帰ったのかなんて私は証明できないし、
 その説明が信じられない人だって
 いるかもしれない。>>321
 だけど、そういうことは無視して、
 私は書きたいことを書いた。

 だって、綿見さんはもう、この校舎のどこにもいない。
 その理由は、帰ったからでしょう。
 そのはずだし、そうでなくてはいけない。
 マネキンは、いなくなった人と代わったのであって、
 いなくなった人が変わったわけじゃない。
 そうでしょう?そうでなくちゃいけない。

 マネキンに姿を変えられて、
 この校舎にずっと閉じ込められるなんて、
 そんなことあるはずない。
 そんなこと、私は望まないし許さない ]

(351) 2021/06/13(Sun) 14時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ ……いや、私が望むとか許すとか、
 この校舎の事情とは全然関係ないんだけど ]

(352) 2021/06/13(Sun) 14時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 書きたいように書いた後、
 教室を出ようとしたら、炭蔵君から声をかけられた。
 気をつけろ。>>341
 私は振り返って、炭蔵君に頷く ]

 炭蔵君と鳩羽君も、気を付けてね。

[ ほら、廊下はカッターナイフがいっぱいで危ないし。
 怪我をした人だっているから。
 十分、気を付けてほしい。
 私、誰にも傷ついてほしくないから* ]

(353) 2021/06/13(Sun) 14時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 柊君とお話 ――

[ この世界は思ったよりも悪くないかもしれない。
 その可能性を確かめてみたくなった。>>354
 それってつまり、柊君が、
 多少なりとも希望ってものを見つけたってことだと思う。
 それを確かめに現実に帰る。
 そう言い切れる柊君は、やっぱり私にとって眩しいよ ]

(370) 2021/06/13(Sun) 15時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 柊君は、不思議そうな顔をする。>>355
 帰りたくない、わけじゃない。
 でも、帰りたいかと言われると、言葉に詰まる。
 こんな状態がずっと続くなんてありえないのに。
 またきっとチャイムは鳴って、人が減るんだろうって、
 それくらい、私にだって予想できるのに。
 
 首を竦めてこちらをうかがう柊君。
 私はちょっとだけ苦笑しちゃった ]

(371) 2021/06/13(Sun) 15時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 反省してる人にわざわざお説教したりなんかしないから。
 ……だから、反省してね?

[ ハンカチが巻かれた手を、柊君はひらひら振る。>>356
 本当かなあ。適当なことしてない?
 私の顔が疑わしそうに見えたのか、
 柊君は手を差し出してきた。
 きちんとハンカチが巻かれているのか検分する。
 ハンカチは、思ったよりきちんと巻いてあった。
 自分でやるのは難しそうだし、
 誰かにやってもらったのかな?

 きちんと巻かれたハンカチを
 わざわざ解くことはしなかった。
 きっとその下も
 きちんと応急処置をしてあるんだろうと思ったから ]

(372) 2021/06/13(Sun) 15時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 本当に、気を付けてね。
 歯止めがきかなくて、とか冗談じゃないから。

[ 歯止めがきかなくてつい、っていうの、
 綿見さんには当てはまらないと思ったけど、
 柊君に当てはまるのも困る。
 試しにやってみようとか、本当にやめてよね。

 ちなみに私はいつも袖口をきちんと止めてある。
 袖口から覗いちゃうようなへまはしなかったはず。
 柊君の手を解放して、
 私はあくまでも一般論のように言う ]

(373) 2021/06/13(Sun) 15時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ……リスカは、死にたくてやるものじゃ、ないでしょ。
 あれで死ねると思ったら、ドラマの見過ぎ。

[ 二の腕とか、レグカとか、
 もうちょっと目立たないところっていうのも考えたけど、
 私は結局手首しか切れなかった。
 皮膚の柔らかいところって、
 そのままずぶずぶ刃が入っちゃいそうで怖かったから。
 本当に私、
 死ぬつもりで切ったことなんて一度もなかった。

 なかった、って過去形で考えてることに、
 やっぱり私は気づかない* ]

(374) 2021/06/13(Sun) 15時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 夜の保健室 ――

[ 静かな保健室に、
 芽衣が落ち着かないものを感じていたこと、>>389
 私は気づいてなかった。
 静かになっちゃったなって、
 少し寂しいなって、考えただけだった。
 だって私、芽衣のことも自分のことも、
 この校舎の主だとも、明日の朝この校舎から
 いなくなるかもしれないとも、全然思ってなかったから。
 ずっとこんな状態が続くなんて、
 そんなことはあり得ないのに。
 芽衣が話しかけてきたのは、
 そろそろ寝よっか?っていうそんな時 ]

(407) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ ごはん食べてないの?って問いに、芽衣は頷く>>392 ]

 そうなんだ。もっと早く言ってくれたらよかったのに。

[ こういう時、スマホが使えないって本当に不便だよね。
 スマホが使えたら、パンケーキ食べた時、
 芽衣も食べない?って誘えたのに。
 この校舎は、たった5人で過ごすにはあまりにも広い。

 食べなかったその理由を芽衣は言わなかった。
 でも、食欲を失くしてしまうような状況だっていうのも
 わかる気がしたし、今、ちょっとでも食欲が戻ったなら、
 それっていいことだと思った。
 私は、芽衣がずっと何を考えていたのか知らない ]

(408) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ ワルイコトじゃないでしょって言ったら、
 夜に学校の中を出歩くのはワルイコトだって>>396 ]

 そんなこと言ったら、
 許可も取らずに保健室で寝泊まりしてるのも、
 ワルイコトになっちゃう。

[ 保健室に寝泊まりして、
 食堂の冷蔵庫を勝手に使って、
 保健室の掛布団は教材倉庫や調理室に持ち出されて、
 休憩所には体育のマットが引いてあって、
 毛布もそこにある。
 すごい。ワルイコト目白押し。
 だけどここにはそれをとがめる人なんていない ]

(409) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ だからね、ここなら怖くないよ。
 ドーナツの穴を覗くのはちょっと勇気がいったけど、
 今なら私、どんなワルイコトだってできちゃう。
 だってここには友達がいて、
 そして私をとがめる人はどこにもいない ]

(410) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 友達って何だろう。
 互いに心を許しあってる人、なんて定義を読むと、
 心を許しあってるってどういう風に?って思うし、
 親しく話したり遊んだりする人って言われると、
 親しくってどれくらい?話したり遊んだり、
 そんなに仲が良くなくてもする人もいるよね?って思う。
 
 大事なものがあるのは素敵なことだと思う。
 自分のことを一番に優先してくれるのが
 友達の条件とも思わない。

 どういうことを考えて、何を大事にしてて、
 何が好きで、何が得意で、何が嫌いで、何が苦手で。
 そういうものが積み重なって、
 一人の人ができていくんだと思う。

 そうやって出来上がった、
 その人を形作る要素のどこかに惹かれて、
 仲良くなりたいって思うんじゃないかな? ]

(411) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 形のないもののことをあるって言うのは難しい。
 でも、私が芽衣のことを友達だって思ってて、
 芽衣が私のことを友達だと思ってくれるなら、
 きっと私たちは友達だよ ]

(412) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ でも、私はバレーをやめた。絵を捨てた。
 好きな食べ物すら偽って、
 姉の粗悪な代用品。

 積み重なって、形作るはずの人間としての構成要素。
 そんなもの、私にはあるの? ]

(413) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 芽衣と2人、食堂へ向かう。>>398
 少し前を歩いていた私には、
 声にならない芽衣の問いかけは届かなかった ]

(414) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 食堂 ――

 あ、クレープの最後の一個、食べたの私なの。
 もしかして、芽衣は食べられなかった?

[ 冷蔵庫を開けて売り切れって言う芽衣に、>>399
 私はそうだったら申し訳ないなって気持ちになる。
 勇気がほしくて、あと純粋に食べてみたくて
 食べちゃったクレープ。美味しかったな ]

 ……芽衣、気づいてたよね。
 その、私と綿見さんが、ちょっとギクシャクしてたこと。

[ 販売係だった芽衣は、調理の綿見さんと関わることも
 多かっただろうし、屋台での距離も近かった。
 気づいてないはずがない ]

(415) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 やっとね、ちょっとだけ話せたの。
 綿見さんに天然だって言われたんだけど、
 私、別に天然じゃないよね? 

[ そんなことを話しながら、芽衣の持ってた
 綿見さんのレシピを覗き込む>>400 ]

(416) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ……調理実習の時、くらいかな?

[ 台所は母の城だった。
 料理の経験はほとんどない。
 そして、料理といえば……あ。

 芽衣が袖を捲って手を洗ってる。そうだよね。当然だ。
 過去の、数少ない調理実習の時は、不自然だと思いつつ、
 リストバンドで誤魔化した。
 でも今は、当然そんなものはない。
 私はちょっと困った顔をして、
 袖はそのまま、とりあえず手を洗った* ]

(417) 2021/06/13(Sun) 17時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 柊君とお話 ――

[ 柊君に釘を刺すようなことを言っておいて、>>418
 私の袖に隠された手首には、
 きっと柊君の手首の傷なんかとは比べ物にならない数の
 傷跡が刻まれている。
 どの口が言うんだろうなって自分でも思うけど、
 柊君はリスカに意味を見出してないんだから、
 興味本位で試さないでほしい ]

(421) 2021/06/13(Sun) 18時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ そんなことを考えたせいかな。
 私、ちょっとしゃべりすぎたかもしれない。
 なんのために?って聞かれて>>420
 私、“あくまでも一般論として”の返事を考える ]

(422) 2021/06/13(Sun) 18時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ……なんだったかな。
 精神の安定のため?とか、何かで見た気がする。
 あと、中毒性があって、
 習慣になったらやめるのが難しい、だったかな?

[ 煙草みたいなものなのかな?
 あれは中毒になる成分が入ってるから
 なんとなくわかるけど、
 リスカの中毒性って何だろうね?脳内物質なのかな?
 知らないけど。
 
 背中に手を回したりはしなかった。
 そんなあからさまなことはしない。
 迂闊なことをするのは一回で十分だ>>0:491** ]

(423) 2021/06/13(Sun) 18時半頃

明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 18時半頃




[ 物言わぬマネキンに聞く耳はない。
  何を言っても、何が届くこともない。]

 



── 現在 ──

  向井くん。……ただいま。
  反省部屋って何、それ。


[ 声を掛けられた方を見上げて
  くすくすとそう笑って返す。
  反省部屋って向こうの世界じゃないの?なんて。]


   ……いつの間にこっち帰ってたの。
   もしかして、同時だったのかな。


[ それなら私の死に様は見られてないってことで、
  それはそれで良いのかもしれないけれども]



[ もう1人。
  ひとみの姿を見つけたならば、
  ただいま、とゆるく手を振って微笑んで。

  ひとみに言いたいこと、相談したかったこと、
  あったんだけどさ、無くなっちゃった なんて。

  だから結局私の悩みの本当の形は
  きっと誰も知らない。]*
 


 ── 現在・病院 ──


  んー……、
  あの場所。ヒントだったのかな。
  だとして、なにも気づかなかったね。
  ──って話。

  気づかなかったのか、
  気づかないフリをしたのか、
  ……そのへんの差はあるかもだけど。


[ だから、落第生の反省部屋。
 小さく立てられた笑い声に、
 慎一も少し笑ってそう答えよう。]
 



[ いつの間に。という問いには、
 そういえば。と思い出すことがある。]


  ……いわれてみれば。
  俺、綿見の人形は見てない。

  9時前に集合しようって言われて、
  その直前まではいたんだけどなあ。
  ……少し前≠ニかいい加減な決め方するから。


[ まるで自分が今ここにいるのは、
 あの大雑把な集合時刻のせいみたいに言う。
 そんなことないのもわかってるんだけどね。]
 




  ……だから、
  チャイムが鳴るとだれかが帰る、なら。
  2日目の夜かな。午後8時50分。


[ 同時だったのか。という問いに対して、
 正確な時刻を告げる必要があるかはさておき、
 それが慎一の性分なので勘弁してほしい。

 それから、慎一は少し考えて、
 少し慎重な声色で綿見に尋ねてみよう。]
 




  最後さ……その、
  綿見もやっぱり、死んだの?


[ 番代はあまりその話、したくなさそうだしね。
 綿見もそうだというなら無理強いはしない。

 ただ、ほら。あれって結局何だったのかな。
 いなくなった人、それぞれの形をしたマネキン。

 喉元のかきむしったような痕。
 襟首の詰まったセーターに少し隠されたそれを、
 肌に残ったざらざらとした質感を、
 手持無沙汰に撫でながら、綿見を見下ろして。*]
 


[私が校舎からいなくなってから後のことは知らないけど、
向井くんと茉奈ちゃんが続いたのかな、ということは察せられた。

自分のマネキンについては考えても、
皆にお見苦しいものを見せたんだろうなという気持ちだけがあって、
その謎が気になるというわけでもない。
私が見たマネキンは利美ちゃんのアレだけだったしね。]


[茉奈ちゃんにあの校舎の中でカマをかけたっきり、
彼女には何が聞こえていたかも知りようがなく、
何も無ければ、それでいいなとも思う。

しばらく、待合室の椅子に座って2人の話を聞いていただろう。
高校に入ってから繰り返してきた癖で、
1人きりになるとぼたんが話しかけてきそうだったから、
あまり離れた場所に孤立しないよう、意識しつつ。*]


明仄∴暁星 クロエは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 22時頃



[ ヒントだったのかな、と。
  誰があのメールを送ったのかということ。
  それが誰か、私は全く考えなかったわけでは
  無かったのだけれども、]


  図太いひとなんじゃないかな、とは、
  ちょっと思っていたけどね。

  なるほど、それが誰なのか
  当てられずにこっち戻って来ちゃったから。


[ まあでもあと5人居るし。
  あれだけ減ったならば誰かがきっと
  颯爽と当ててくれるよ、なんて無責任に思う。]
 



[ 私の人形を彼が見てないように、
  彼の人形も私は見ていないから、
  彼が一体どんな顛末を迎えたかは分からないが。]


  時間がその辺なら、私もその時間かな。
  集まろうって言ってた炭蔵くん無視して
  出ていっちゃったし。


[ ちょうどそのくらいの時間だったかも。
  だとしたら何かに誘われて
  私はあんな行いに及んじゃったかな、──なんて。

  死んだの、と。
  おずおずと聞かれたならば
  何でもないようににっこりと笑って。]




  そうだね。死んだよ。
  死ぬってあんな感じなんだねえ。初めて知った。
  いや、あそこは現実じゃないし、
  本当に痛みを伴っていたかもあやふやだけど。

  それでも、死んだし、殺した。
  痛かったし、苦しかったかな。


[ お腹のあたりをなんとなく、そっと撫でつつ
  どこか晴れ晴れとすらする様子で。]
 
  



[ でも、詳細を語ろうとはせず。]


  …… 向井くんは、どうだった、かな。
  やっぱり苦しかったと思うけど。


[ クレープの味はどうだった?って
  そう言うように、訊いてみて。

  まあ、答えなくても良いけどね。とも言いつつ。
  きっとぐちゃぐちゃになったのかな]*
 


【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 夜の食堂 ――

[ 試食させてもらってた。>>424
 芽衣の話にそういうのあったねって思い出す。
 いいな、参加したいなって遠巻きにしつつ、
 そんな場面も撮影して「メニュー試作中です!」なんて
 宣伝を流したりもしたっけ。

 あの頃は、気づかないふりをするのが
 一番いいと思ってたけど、
 私がもっと早く綿見さんにぶつかっていたら、
 あの輪の中に、私が入れた可能性もあったのかな。
 でも、それは過去の話 ]

(465) 2021/06/13(Sun) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 うん。ありがとう。

[ 良かったねって芽衣に言われて>>425
 素直に私は頷いた。
 そうだよね。私、天然じゃないよね。>>426
 そう思ったのに、かわいい?
 私、可愛げのない人間だと思うんだけど ]

 芽衣の方が可愛いよ。

[ 芽衣は小柄で、女子にしては背が高い私と違って
 可愛らしい。
 さっき鳩羽君のコート着てるのをみたけど、
 ぶかぶかコートを着てる姿はそれだけで可愛かった ]

(466) 2021/06/13(Sun) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 初めてのことに対する反応は可愛い?
 クレープを作るのは初めてだけど、どうなるやら。

 芽衣は、袖を捲らない私に何も言わない。>>427
 私も芽衣が何も言わないのをいいことに、何も言わない。
 その時だけ、私は沈黙にちょっとだけ居心地の悪さを
 感じたかもしれない。
 後ろめたさと安堵で。

 でも、何しろお料理経験が薄い2人のクレープ作り。
 作業が始まれば、どたばたで、
 居心地の悪さなんてどこかに飛んでいったと思う。
 小麦粉をふるおうとして
 ちょっと周りが白っぽくなったり、
 うっかり牛乳をちょっと入れすぎたり、
 生地が焼けたと思ったら、
 ひっくり返そうとして破れちゃうなんてお約束。
 クレープの出来栄えは……59(0..100)x1点くらい? ]

(467) 2021/06/13(Sun) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

     [ おなかに入れば一緒だよね! ]

(468) 2021/06/13(Sun) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 好きな果物を聞かれたから、苺って答えた。>>430
 私ね、洋菓子も好きだけど、和菓子も好きなの。
 我が家のおやつは母の手作りばかりだったから、
 洋菓子のことが多かったけど、
 たまーに和菓子のこともあった。
 私、母の作ってくれたお菓子の中で、
 苺大福が一番好きだったんだ
 きっと母はそんなことも知らないんだろうけど。
 でもね、生クリームと苺の組み合わせも好き ]

 生クリームたっぷりの限界?
 ……生地の耐久性によるかな?

[ 私はそう言って、
 芽衣の限界への挑戦を見守った* ]

(469) 2021/06/13(Sun) 22時半頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 柊君とお話 ――

[ 一般論としてのリスカの話。
 私、できるだけ私情は交えず、あくまでも一般論として
 淡々と話したと思う ]

 煙草とかアルコールの中毒と似たような感じだとしたら、
 そんな感じなのかもね。
 想像しかできないけど。
 柊君はまたやりたいって思わなかったみたいだから
 なによりだよ。

[ 想像しかできないっていうのは、嘘ついてないよ。
 だって私、煙草もアルコールも知らないから、
 似たような感じかなんてわからないもの ]

(470) 2021/06/13(Sun) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ


 ……そうだね。アルコールに溺れたり、
 煙草がやめられないのだって、
 そういうお医者さんがいるくらいだもの。
 同じような感じだとしたら、
 自分だけの力でやめるのは難しいのかもね。

 この世界の主……もう限界でした、だったっけ。
 追い詰められていた感じは、するね。

[ 眼鏡一枚分でも隔たってるの、
 なんだか今の私には心強かった ]

(471) 2021/06/13(Sun) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 本当はね、わかってる。
 ひた隠しにしなきゃいけないようなものを
 体に持ってる状態は、まともじゃないって。
 左手首を握る癖は、何度も指摘されたことがある。
 きっと薄々気づいてる人だっていると思う。
 嘘につき合わせて、騙されたふりをしてもらいながら、
 それでもやめられない私は正常とは言えない。

 わかってる。でもどうしようもない。
 私は、リスカをしないと、
 まともな人間のふりすらできない ]

(472) 2021/06/13(Sun) 23時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 柊君は、それ以上は聞かなかった。
 私はそのことにほっとして、
 綿見さん代わりのマネキンにお布団をかけた後、
 調理室前で柊君にお礼を言って、別れた* ]

(473) 2021/06/13(Sun) 23時頃

 ── 現在・病院 ──


  図太い人ぉ?
  なんつーか、そっか。
  見え方ってちげーもんだね。


[ 少なくとも番代と話していて、
 そんな話にはならなかった……と思う。

 椅子に腰かけた番代をちらりと見て、
 なんていうか、同じ落第生でも、
 出した回答は三者三様……なのかもしれない。]
 




  それも勝手な憶測だけどさ。
  少なくとも、呼んでくれたんだし。
  そういう話をしてたとこ。


[ 今度は誰が当てるかの予想大会は始まらず。
 慎一は相変わらずなんとなく立ったまま、
 座っている女子たちを見下ろしている。]
 




  ……無視したかあ。
  ユーガ今ごろ泣いてるかもよ。

  ……つってもさ、
  集まったって無意味だったのかもね。
  どうしたって帰らされてた気もする、し。


[ 炭蔵が泣いているとは1ミリも思わないが、
 彼を不憫に思ったのははじめてかもしれない。

 無視した結果の今ではないかもしれないが、
 できれば次からは謹んで辞退とかにしようよ。]
 



[ 「死んだの?」慎一の問いも直球だけど、
 綿見の返答も大概ストレートな豪速球だ。
 「死んだ」「殺した」物騒な単語の羅列に、
 つい疑問を挟んでしまったりもするんだけど。]


  殺した……? なにを?


[ だってさ、帰ってきたのは綿見ひとりでしょう。
 あの時間に帰ってきたのは、慎一を入れてふたり。

 何に会うこともなく、ひとりで沈んだ慎一には、
 もうひとり帰ってないと計算がズレない? って、
 純粋に疑問に思えて仕方ないだけだから、
 語りたくないならコレも無視を決め込んでくれていい。]
 



[ とにかく、会話にはままあることだろうが、
 同じ問いが慎一にも跳ね返ってくる。]


  ……苦しかったなあ。
  やっぱり夢じゃないなって、
  あんとき改めて思ったかもしんない。
  苦しかったし…………、


[ クレープの味ほど軽やかに語れないかな。
 指先で傷跡をたどりながら、
 慎一はあの瞬間のことを思い返している。]
 




  むなしいね。って、
  だいぶ前、俺に言ったでしょ。

  むなしかったよ。
  あの場所で死んでいくのも。
  今も少し、むなしい。自分がね。


[ 確かにぐちゃぐちゃにもなったけどね。
 今の慎一は割と淡々とそう言って、
 泣き出したりはしないので安心してほしい。

 別にこれは今となっては、
 何がなんでも隠したいモノでもなくて、
 番代がいるのもわかって、そのうえで、
 慎一はそんな漠然とした答えを返してる。]
 




  綿見は──、あ、いや。
  無理に聞こうってわけじゃなくて。


[ 根に持つタイプでごめんね。
 慎一はあの日のこと、忘れちゃいない。

 結局あの言葉の真意やなにやら、
 わかんないまま豹変されるのを警戒して、
 気づけば普通の級友の距離で会話してる。
 そんな数か月だったなあって思っただけ。

 それと、なんだろう。
 もうごまかす理由もない気がした。
 声に出してしまえばそれが本当になるようで、
 あのときは頑なに認めることもできなかったけど。]
 



[ つい聞き返してしまったけれど、
 これも、お得意の無視としてくれてもいいよ。
 ……や、これは別に嫌味とかじゃあなくって。

 ゆるりと会話の向く先を変えようと、
 慎一はそのとき思い出したように言う。
 ……実際、そのとき思い出したんだけどね。]


  ……そういえば、
  クレープもパンケーキもうまかった。
  夕飯に困んなくて助かってたんだよね。
  あれ、綿見でしょ。ありがと。


[ 番代はパンケーキのこと知らないだろう?
 羨ましがってくれてもいい。あれはうまかった。]
 




  俺、飲み物買いに行くけど──、
  ほら、外出たとこの自販機。

  なんか買ってこようか。
  お礼。番代もついでに。


[ あくまで綿見にはお礼として、
 番代はついでだよって言っちゃうから、
 慎一には浮いた話がないんだろうな。
 ……それ以外の原因からは目を逸らしつつ。

 でもまあ、対価を払う気はあるよってこと。
 どこまでいっても無償のナントカには縁遠く。

 ラインナップまでは覚えてない慎一は、
 ほらあっち、って入口のほうを指さした。*]
 



[ そう。図太いひと。
  これだけ大掛かりに死ぬよーって宣言して、
  あんなメールまで残しておくような。

  ともかく、そんな話をしていたらしい。
  もうあそこから醒めてしまったから
  そんな話は出来ないかとも思ってたけど、
  ばっちり全部覚えているものだから。

  よかった、とも、どうとも取れる。]
 




  炭蔵くんの泣き顔?
  それはレアだね、是非写真に残さないと。
  ……まだあそこに居るんだろうけどさ。

  まあ、それはそうだと思う。
  ゆっくりゆっくり、形を変えていたし。
  世界にも受け入れられる上限があったりする、
  そういうことなのかもね。


[ さて。死んだけれど、殺した、とも言った。
  驚かれるのも無理は無いだろう
  けれどたしかに私は殺したのだから、
  くすくす笑って、お茶を濁しておくだけ。]
 




  ただの夢では無いだろうし。
  やっぱ、苦しい目にあってこっちにきたんだ。

  それでも死んだけど死んで無いって、
  変な感じするよね、……。


[ ちゃんと答えてくれてよくできました。
  なんて、じっと向井くんの指の先を
  なんとなく見ながら、

  いつか話した言葉について言われれば、顔を上げ]
 


【人】 明仄∴暁星 クロエ

 ―― 夜の食堂 ――

[ きっと芽衣は気づいてる。
 さすがに気づかれてないんじゃないかなんて、
 そんな生クリームより甘い可能性がないことくらい、
 私にだってわかってた。>>501

 複数人から指摘された私の癖に、
 芽衣が気づいてないわけがない。
 袖を濡らしながら、それでも頑なに捲らない私に、
 何も言わないことこそが、気づいてるってことだろう。
 私の嘘に一番付き合わされたのは、
 きっと芽衣なんじゃないかな。
 それでも私、素知らぬ顔をするの ]

(522) 2021/06/14(Mon) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 牛乳を入れすぎたせいで粉を足したら、>>502
 当然焼き上がる生地はその分増えるよね。
 夜食にしては多すぎる量を食べて、
 芽衣の空腹が満たされても、
 食べきることはできなくて、明日に回される>>504 ]

 うん。
 責任を持って食べようね。

[ 食べ物を粗末にしてはいけません ]

(523) 2021/06/14(Mon) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 母の話をぽつぽつとした。>>502
 苺大福を昔作ってくれたことや、
 夜食を作ってくれることなんかを話した。

 私の好きな食べ物も知らない母。
 完璧な主婦であろうとする母。
 しつけに厳しい母。
 でも、本当は私、薄々気づいてた。
 母もまた、父に支配されてるってこと。
 父に求められて、完璧な妻、完璧な母、
 完璧な主婦であろうとせざるを得ないこと ]

 ……うん。立派なお母さんなの。

[ いいお母さんだね。
 芽衣の言葉を、私は否定しなかった。
 小さく小さく頷いた ] 

(524) 2021/06/14(Mon) 00時頃

【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ お料理初心者によるクレープ大会は、
 深夜にまで及んだ。>>503
 片づけるまでがお料理です。
 白い粉で薄化粧された台は、きちんと綺麗にします ]

 大丈夫。

[ 何気ない調子で、芽衣が寒くない?って聞く。
 それが本当は、冷たくない?って意味だって、
 もちろん私は気づいてる。
 何気ない調子で芽衣が聞くから、
 私も何気ない調子でさらっと答えた。
 これくらい、なんでもない。ほんとだよ。
 むしろ腕まくりをして芽衣に手首を見られたら。
 そんな想像をした時の方が背筋が凍るの ]

(525) 2021/06/14(Mon) 00時頃



  ああ、そんなことも言ったね。
  なんだかもうそれすら懐かしいけど。

  そっか。やっぱり虚しかったよね。


[ 淡々と。泣きそうにもなくそう言う姿に
  吹っ切れちゃってまぁ、なんて思いつつ。
  泣いてくれてもよかったんだけどなあ。

  彼もまた、死ぬことで何か変わったのだろうか。]
 


【人】 明仄∴暁星 クロエ

[ 後片付けを何とか終えて、
 保健室に帰ってきたら既に芽衣は眠そうだった。>>505
 おやすみを言い合って、ベッドに入ったら、
 きっと芽衣の方が先に眠ってしまう。
 隣のベッドから寝息が聞こえるようになったら、
 私、小さな声で呟いた ]

 また明日ね、芽衣。

[ きっと、私にも芽衣にも明日が来るって、
 何の根拠もないのに、私、なんとなくわかってたの* ]

(526) 2021/06/14(Mon) 00時頃


  …… 私?
  私はずっと諦めて虚しくてだったからね。
  似たようなものだよ。
  頑張りたかった。でも無理だった。諦めた。

  向井くん、認めないで堪えて頑張ってたから。
  まあ、……ちょっと意地悪したくて?
  頑張るのやめちゃいなよー……ってさ。 
  頑張り続けるの辛いじゃん。 それだけ。


[ 我慢の皮が剥がれてぐちゃぐちゃになった
  素直なその下を見て見たかったから、なんて。
  そう、言うなれば引きずり下ろしたかっただけ。

  ただの意地悪だよ。ごめーんね、と。
  そこまで反省してない様子で言って。]




[ いきなり話題が変わっても、
  まあこれ以上は泥沼かもしれないからね。
  深入りしすぎない方がいいこともある。]


  ああ、食べてくれたんだ。
  それは良かった。……ありがとう。


[ この礼だけは、少しだけ黒い視線は
  和らいだものになって。
  やっぱり、ね。自分の作ったものだ。嬉しいから。

  飲み物を買ってくれると言うならば
  それに甘えさせてもらおう。]
 




  じゃ、カフェオレお願いしまーす。


[ 多分あった気がするから、と。
  雑な注文をひとつ投げかけて]*
 


[向井くんと茉奈ちゃんの会話を聞いている。
盗み聞きするような意図は無いから、耳を澄ましているわけじゃない。
聞こえた内容をただただ、聞き流している。

楽しいことだけを享受しようと振る舞ってきた私。
クラスの誰と誰がどんな秘密を共有しようと、介入できないものもある。
……女子グループって噂が早いし、聞き流し慣れてるってのもあるけどね。

だけど、あの世界で食べたもののことを聞けば、
釣られてしまう魚のようにそちらを向いてしまう。]



 パン……ケーキ……?

[何それ。食べてない。
いいなーと羨みの視線を隠さずに2人に向ける。]

 あ、クレープ美味しかったよ茉奈ちゃん。
 ありがと!

[こちらに帰る前日の夜にいただいたクレープのお礼を、
ちゃんとしていたか、し忘れていたか、
覚えていなかったので、改めて伝えよっか。]


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