人狼議事


27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】

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視点:


【人】 至高祈念展 ナルミ

── その時 ──


[目下に見えた人影が人違いかそうではないか
脳が理解するよりも先に、感じたのは──大きな揺れ>>#0

意識すらも鎖されるのならば、時間の感覚はそこに無い。
まるで一瞬目を瞑っただけのように、
成海は何気なく細い眼を開き起き上がった。

何故横たわっていたのか、あの揺れはなんなのか?
思考を回したのはその後のこと。
同時に身体や発声を確認したが、異常は無いようだった。>>#1

そう何もかも変わりがない。
今までの時間と地続きの、根強い現実感を纏うのみだ。]

(7) 2023/07/27(Thu) 00時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[だが──そんな細やかな不思議で全ては終わらなかった。
異常は外的要因として、鼓膜を震わせ舞い降りた。>>1

この時ばかりは成海も目を見開いて、
何も言えなくなり呆然と紳士を見つめていた。
あの格好良い人、なんて呑気な想起もそこには無い。

そんな人間の様子も余所に
天使と呼ぶには闇の色が多すぎるその男は
心地良いバリトンで淡々と話を続ける。>>2>>3>>4>>5>>6

とてもではないが思考の処理能力が追いついていなかった。]

(8) 2023/07/27(Thu) 00時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[だから、だから。]


    お務めご苦労様です、天使様

[胸に手を当てて微笑み、消える姿を見送った。

何もないいつもの高祈成海のような笑顔、優美とも取れる仕草。
哀れな被害者の肩書に真っ向から挑むような異常。

何もこの短時間で全てを受け入れたわけではない。
成海はそうやって心中を隠し感情の動きを見せず振る舞うことが染み付いているだけだ。
普段の様子にもその自己防衛のような機能が働いているということだ。

事実怪奇現象の如く彼が消失した後は、張り付いた笑顔のまま立ち竦みしばらく動けなくなっていたのだから。*]

(9) 2023/07/27(Thu) 00時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[意識を失い起き上がる、それすらも夢の中の話。

ならば良かったのだけれど……。

思考が回り始めてから気づいた。
見下ろしていた階下に、自分の周辺にいた筈の人達が消えていた。

今するべきことは誰かを探すことではないだろうか。
何処に行けばいいのか、まではとても冷静に考えられなかったけれど。
一先ず当てがなくとも歩き出そうとし
──少しふらつき、手摺に手をついた。

これに触れるまでは、何気ない現実がそこにあった筈なのに。]

(13) 2023/07/27(Thu) 00時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



やっぱり雨は……、

[か細い声は話の続きを音とせず、潰える。

成海はいつもとまるで変わらないような微笑みを湛え、
人影を探して美術館の中を二階通路より進む。*]

(14) 2023/07/27(Thu) 00時半頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/27(Thu) 00時半頃


【人】 至高祈念展 ナルミ

── 回想・骨谷の血統 ──


そうか、骨谷……
なんだか聞いたことがあると思っていたんだ

こんなところに縁があったなんてね
もうお亡くなりになっていたのは、残念だけれど

[芸術に関心がある学生の口であろうと、容易に出てこない言葉に食いついた。>>10
自己紹介を聞いた時に過ぎった思考が未解決のまま片隅に置かれていたのが、答えを知らずとも結びついたのだろう。

驚嘆は吐息にのみ含む。
至宝の才覚の主が既に河を渡っていた事実には、笑んだまま僅かに目を伏せた。]

(15) 2023/07/27(Thu) 01時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


うん。だから、覚えがあった
多分うちにあるのは花器だと思うよ

[骨谷の言葉に肝心な部分は無かったけれど、
恐らく続きをちゃんと理解できている。>>11

応接間にこれ見よがしに飾られていた。
物が凡作ならばさぞ下品な佇まいとなっただろうが、雷門氏の傑作は父が拘り抜いた空間の高級感をより強くし、自身もまた存在感を主張しているだけ。
どうにもあの男に見る目があることだけは認めねばならない。

邪魔をしてしまった教授に貴方のお陰で彼と出会えたとおべっかを使いつつ、そう考えていた。]

(16) 2023/07/27(Thu) 01時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


大丈夫、あまり気を張らないでいい
少しばかり他人を見る目が厳しい老人が二人住んでるだけだよ

地方だから、ここからは随分時間がかかるけどね
君と俺の都合が合う長期休暇にでも

[後輩からの控えめに告げられたお願いには>>12
語りたくない本音や話を全て濁し、ただ彼が安心しつつも服に気を遣う考えを捨てないような言葉を選び出したつもりだ。

自分があの花器を見てどのように感じたのか語るのは、また後日のこと。
骨谷本人の作品を見せてほしいとこちらからも一つお願いをしたのも、その時。
初めは確かに「骨谷」から思い起こされる彼の祖父に注がれた関心は、孫にも向いている。

彼はそれからも何度でも女性に無体を働かれた顔で現れることになったのだろうし、成海はやはりその話題に関わろうとしない。
けれど思いも寄らない縁から別の話でならもう少し関わるようになれたと思う。

鮮烈な記憶は未だ日が浅く、約束はまだ果たされてはいない。*]

(17) 2023/07/27(Thu) 01時頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/27(Thu) 01時頃


【人】 至高祈念展 ナルミ

── 回想・入館前 ──


[一つに纏められた返事に異議も不服もありはしない。>>48
たまに感化されたように此方まで効率化した口数になっても、
多くの場合二人の言葉数には大きな差があった。
それを別段気にせずに双子らしい片割れに絡み続けて今にある。]

……ん、どうしたの
それを言うならまず君が他の色を着てくるべきじゃない?

[しかし、珍しいことがあった。>>49

いくら覗いてもまるでそこに何も無いように掴めない大藤久影は、こんなことを言う男だっただろうか?
降車した大藤に何かを感じ呼び掛けた成海にも、その言葉からは気遣い以外のものを掬い取るのは困難だった。]

(56) 2023/07/27(Thu) 08時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



楽しんで、天使の歌声

[棚上げは許さないと、そちらも気をつけるようにと冗談と笑いが入り混じる返しに籠めて。
彼に倣って別れ際にもう一つ言い添えておこうか。

ロータリーには展示物ではないが少し有名なものがあると言う。>>52

成海は少しの間想像してみた。
見上げた天窓から溢れる光、その先には天使や神様ではなく他の観覧客が歩く地上がある。

──まるで彼の底知れなさとは正反対だな、と感じた。*]

(57) 2023/07/27(Thu) 08時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── 現在 ──

[福原との待ち合わせにはまだ時間があった筈。
大藤は果たして未だに地下にいるだろうか?

両者移動していそうだが、残りは居場所を想定すら出来ない。
誰でも良いので一度出会いたかった。

黒い天使の話を思うに、この空間にいるのは恐らく──]

(58) 2023/07/27(Thu) 08時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

……え?

(59) 2023/07/27(Thu) 08時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[不意に、何か小さくて黒いものが曲がり角に消えていった。
風に乱されたスカートの端のように、優雅なようで不安定なはためき。

成海には、黒い蝶──カラスアゲハに見えた。
兄が部屋に飾り、婚約者が好いていたあの美しい昆虫。]

……

[見間違いだろう。
いや、そうでなかったとして、こんな自然の中にあれば夏場に虫の一匹や二匹紛れ込んでもおかしくはないだろう。

それが消えていった通路に鈍くなった足が到達した時、もうどこにも黒は見えなかった。

喉の酷い乾きを感じながら、順繰りに来た道を辿って歩く。
エレベーターはきちんと動くのだろうか、なんて現実逃避じみた思考がふと過ぎった。*]

(60) 2023/07/27(Thu) 08時頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/27(Thu) 08時頃


【人】 至高祈念展 ナルミ



[探しているつもりだが、中々誰にも会えなかった。

この建物の規模に数人が残っているだけというならば、
バラバラに行動していれば見つけづらいのは当然だろう。

自分の足音だけが反響し、静まり返る美術館はどこか不気味で
佇む芸術品達に見つめられているような錯覚すら抱いた。

大声でも上げていれば良かったのかもしれないが、
元より大人しい成海にはその発想が無かった。
目撃した不可解な黒により冷静さも損なわれていただろう。

漸く思い至ったのが時計の機能確認だったくらいだ。
そして、メッセージアプリが動いているという事実に息を呑む。]

(79) 2023/07/27(Thu) 12時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ




[西門の呼びかけ>>67、続いた福原のメッセージ>>69
そして眺めている内に増えた田端の状況報告>>73
未だ出会っていないが予想通りの面々が此処にいる。

自身の生存報告と生徒を気遣う西門への礼を先に送信し、そこから数回に分けて更に考えと自身の行動について述べた。

『皆さんそれぞれ混乱していると思いますが、冷静に行動してください。』
『突発的行動で何かが変わる状況とは思えません。』
『俺が見た限りの話ですが、他の観覧客や学芸員はいないけれど危害を加えてきそうな存在も同じです。』
『不安な方は一先ずは誰かと合流し、状況を確認し合い落ち着くことが望ましいと考えます。』
『俺は一階に降りて各所の窓を確認して回ります。』]

(80) 2023/07/27(Thu) 12時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[道すがらに高祈に古くから仕える使用人の女へ送信を試み、そして失敗する。
美術館にいない他の連絡先へ試すのは、どうせ同じであろうと理解していることと心情的理由から気が進まなかった。

夢の中のエレベーターは、急速に上昇したり下降したりおかしな動きをすると誰かに聞いたことがあったが
まるで何も変わらない静けさと軽やかさで、成海を目的階へ到着させた。

入り口を目指せば田端と会えるのだろうけど、遠い地点から順番に巡っていくつもりだ。
連絡手段を得た為に積極的な人探しは止めたが、勿論誰かに出会えば駆け寄ることとなる。**]

(81) 2023/07/27(Thu) 12時頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/27(Thu) 12時頃


【人】 至高祈念展 ナルミ

── 少し前・エレベーター内部 ──


『分かりました、率先して動いて指示までくださり大変頼もしいです。
ですがもし何かあった時一人だったら、大声を上げてください。』

[別段不都合も無く快適な空間、独特の浮遊感に身を任せつつ成海は壁に背を預けスマホをいじっていた。

先程通知された個人宛への返信だ。>>87
文章上だと成海は進学時から敬語を一貫している。

全体メッセージでは少しばかり嘘をついていたことを伝えるか迷い、結局この時は忠告に留めるに至った。
田端を信頼していないわけではないが、言葉とするには何もかも不確定で要らない不安を与えるだけな気がした。

見間違いかもしれない。
そうじゃなかったとして、ただの虫──その筈だ。]

(130) 2023/07/27(Thu) 16時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── →美術館一階 ──

[成海の担当分の窓は全て開けられた。>>100
今のところ通った分は、
空気を入れ替えられる程度に、という限定性があったが。

内鍵の金具や窓枠等に細工をされている様子は無い。
外も入館前と変わりない自然が広がっていて、
酷暑のむせ返るような風が隙間から入り込んでくる。

けれどそれをどれだけ浴びていても、
あれだけ聞こえていた蝉の声を運んではこなかった。]

銀さん。やっぱり君も此処にいたんだね

[呼び声に振り返り、駆け寄った。>>90

大人しい少女、同行者はいなかったらしい。
さぞ不安だったろうと、成海が思った直後──]

(131) 2023/07/27(Thu) 16時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[顎に手を添えて少しの間沈黙することになった。
彼女には自分と同じでいつも笑みを浮かべている印象があった。
黒い目が映す今の少女は真顔だ。

出会った先輩にビンタをせがむのは突発的行動だろうか?
落ち着く為の冷静な行動に入るのだろうか。
自分の送ったメッセージを脳裏に蘇らせていた。]

俺で良ければ

[しかし、銀の目の前にいるのはあまり一般的ではない先輩だった。
ツッコミを入れるとか落ち着かせるとか、対処法を考えるよりも願いに応じようとしてしまう程度に。

短い返答に続くのは、流石に男子の全力に程遠いがまあまあ痛いだろう一撃。
よろめかせたりはしない筈。
でも本当に辛い思いをさせてしまったようなら、謝ろう。

望み通りに頬を打たれた反応はどうだったか?
銀の姿が消えたり、周りの様子が一転するといった異変は起きなかったようだ。]

(132) 2023/07/27(Thu) 16時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


……君も会ったかな?“天使様”に
そう簡単には帰れないと思うよ

グループには入っていたよね?
一度スマホを確認して、状況を知るといい
皆各々が動き出している筈だから

[覚ましてはやれない、助け出せもしない。

無力な先輩は微笑みを変わらず向け続けながら、
今教えられる全てを伝えるのみだ。*]

(133) 2023/07/27(Thu) 16時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── 美術館一階・窓辺 ──


[自分自身も気になるところなので少しスマホを見ることにした。
先程は田端からの通知に返すのみで、全体はろくに目を通しもしていなかったのだ。

自分達先輩を労い他者を気遣う福原>>94
大藤らしい簡潔ながら必要情報があるメッセージ>>98
多分それは朗報なのだが、予定されていたカフェの使い方と大きく変わったことに内心苦笑いした。>>110
新たに確認された名前。日常の雰囲気と非常時の内容が入り混じる文章。>>135

状況は敷地内のあちこちで動き続けている。
此方からの報告は窓の確認を終えてからでもいいだろう。
恐らく全て同じ状態となり、入り口も開くのではないかと思っているが。]

(138) 2023/07/27(Thu) 17時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[開いたところで、外に出れたところで──ねぇ。
何も変わりやしないだろう。

まるでここは鏡に映されたこの世ではない世界なのだから。
あの紳士も自分達に攻撃を仕掛けてきているわけでもない。

逃走に意味があるとは到底思えずにいる成海は、だからこそ皮肉にもいつもの役割をこなしている。>>128

兄は成海と違い感情の起伏が激しく、父に強く反抗していた。
しかし文武両道で優秀という一面があった。
劣った後継スペアは、恥を晒さない立ち振舞の裏で淡々とあるがままを受容することだけは得意だった。
それでもこの非現実的状況には衝撃が長引いていたけれど。*]

(139) 2023/07/27(Thu) 17時頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/27(Thu) 17時頃


【人】 至高祈念展 ナルミ


[そういえば、幸せそうな男女の絵があったな。>>0:301
なんてふと思い出したのは、少し前まで存在した平凡な日常の断片だからだろうか。
この後に起きることなど、何も知らずに呑気に観覧していた。

薔薇の生け垣を背にする様は和風の庭に馴染む成海には、描かれた二人の人種がどうであろうと異国的に思えて
まるで王子様とお姫様のようにも、感じられた。]

(149) 2023/07/27(Thu) 18時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ




[現代人が初めて目にするノブレス・オブリージュとは
御伽噺のラストの王子様とお姫様の結婚ではないだろうか。

勿論二人には運命的な出会いや障害を乗り越えた特別な関係性もあっただろうが、後に両国の利益となることは間違いない。

あの子が兄と婚約することになったのも、
一代で財を築き惜しみ無く金をばら撒いて数多のパイプを繋ぎ後ろ暗いバックもついている高祈、古くから市に根差し地元の名士で権力者の老人連中の支持を集めていた市議会議員の天原
地元で権力を二分し開発事業を巡り対立していた両家の諍いの解決の末のことだった。

だが兄はそれからすぐにバイク事故で死亡し、
年下の成海の婚約者となった彼女、真那も数年後に後を追うかのように天原家付きの運転手と共に転落死した。

──どちらも雷鳴轟く大雨の日
此方に進学する前の成海が校舎で迎えを待っている時間に起きた悲劇。]

(150) 2023/07/27(Thu) 18時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ




[胸を満たした感情が
彼らへの愛と悲しみならば高祈成海は美しい物語の一員になれたのに。

死者との別れの場、
一度目は兄、二度目は婚約者を喪った哀れな令息。
黒を纏い母の傍らで俯いたさも弱々しく見える微笑。

その裏にあったものは、
よく知った誰かが死んでいるかもしれないと受け止めて思ったことは、

──なんて悍ましいと、本人すら思わずにはいられない。*]

(151) 2023/07/27(Thu) 18時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


チケットを買う前に見掛けたね
格好良いってことくらいしか考えてなかったから
翼を出したり姿が消えたりには、本当に驚いたな

[如何すればあの人外と自分が知り合いだと思うのだろう。
言葉は選ばれていたものの、不審に思ったのが伝わった。>>153

けれどそれは彼女の把握能力に問題があるのではない
恐らくは、現状の受け入れ方に大きく差がある。
そう考えつつ、穏やかに何も気づいてないように返したつもり。]

あっ、……ごめん
これでも納得出来る程度に加減したつもりだったのだけど

[銀と同じタイミングでスマホを確認していたので、鼻血にはハンカチを出した頃に気づいた。>>154
先程は礼を言われたし、衝撃で転ばせたりもしなかったので何も言わなかったが、純粋な罪悪が胸を過る。>>152

何かするにももう本人が拭っている。口許を覆い視線が一時彷徨うに留まった。正直に言えば暴力の行使は生まれて初めてだ。
よりによって、非現実的状況に追い込まれた年下の少女がその対象だなどと。]

(159) 2023/07/27(Thu) 18時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



何も知らないよ
自分が無力な人間だってこと以外は

[知らないふりをした疑念が今度は表層に浮き上がる。>>155
胸に手を当て、揺らがぬ表情と声で宣言した。
それは丁度あの黒服を見送った時の素振りと同じ。

成海は思い出す。自分の家を知って他者が向けてくる感情の中には、負の要素もあるということを。

フィクション外の金持ちは、利益を見込んで汚いことをしようとも
愉悦の為だけに非人道的行為に手は染めない。
少なくとも舞台が反戦の法治国家で、ここまで大規模なものならば。
……という想像の参考資料は、自身の父と周辺人物のみなのだが。]

(160) 2023/07/27(Thu) 18時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


俺は君に出会うまであちこち見て回ったつもりだけど、
危ない誰かに出会って攻撃されたりしなかったよ

何も確かな証拠は無い状況、今すぐの危険性がない場所
ならば一先ず言葉通りに受け止める以外に何が出来るのかな

見えない敵より恐ろしいのは、自分の判断能力の喪失だよ

[確認するように言った状況とは、皆の存在確認とどこで何をしているのかだ。
何らかの策略に巻き込まれていようと、“天使様”の言うとおりだろうと
今自分達に出来るはそんなもの。

彼女にはあの揺れの記憶は無いのだろうか。
大きな目を見つめてみたけれど、事実は分からない。]

(161) 2023/07/27(Thu) 18時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


銀さんはこれからどうする?
カフェに行けば他の人に出会えると思うよ

俺は、このまま時計回りで一階の窓の半分を異変が無いか調べる約束なんだ

[変わらない静かで優しげな声。
不安と疑念を宿す、状況を受け入れきってない後輩に安らげる場所を提案する言葉。

何より最初に出会えた男が信用に値しないのなら、そうするべきだろう。*]

(162) 2023/07/27(Thu) 19時頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/27(Thu) 19時頃


【人】 至高祈念展 ナルミ


[冬の似合いそうな白肌と黒髪の少女、沈黙と共に思考を回し
静かに頷き偏らない答えを口にした様子に、冷えた温度の理知を感じる。>>182

そう。彼女は別に愚かなどではない。
そんなことは成海も最初から分かっている。むしろおかしいのはこっちなのだろう。]

そのほうが人間らしい反応だとは思うよ

俺は感情を出さないように乱さないように、親に躾けられた
……兄が荒れていたから、尚更にね

[苦笑する銀の言葉に、自分なりにフォローしたつもり。>>183

先程まで成海へ疑心を向けていた少女が内心を吐露したのは、多少なりと見方を和らげてくれたのだろうか。
自意識過剰かもしれないがそう思った為に、こちらも普段口にしない家庭の話を告げた。]

(192) 2023/07/27(Thu) 22時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


次があったら、
今度は鼻血が出ない威力に必ず調整するよ

[此方の提案に準ずる返事には頷いて。>>184
言及にはやはり、目が泳いだ。
しかし銀は心からそう思っているように見えるから
「普段の高祈先輩」らしく冗談で応じて終わりにすることにした。]

大丈夫
俺のほうこそ、不安な女の子に配慮が足りてなかったよ

[そうしたのだから彼女が謝る側になった時は、
此方の非を認めつつも気にしてないことを示すべきだろう。

気持ちが良い快活さがあるわけではない、
粘着質で陰気なわけでもない。不思議な子だ。
お互い出たがりの性質でもないので、そんな一面は今更実感した。

ただ素直なのはよく分かった。小さな背中を眺め、見送る。*]

(193) 2023/07/27(Thu) 22時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── 行動 ──


……本当は思いついていたけど、怖かったんだよね

[彼女を見送ってすぐのこと。

その声は独り言で、恐らくは彼女には届かなかっただろう。]

(194) 2023/07/27(Thu) 22時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[成海は男性としてそこまで逞しいとは言えない。

だが衣食住に何不自由なく育っていた。
華奢で背が低い女性と比べるならば、
これだけの身長があれば肩幅が広く胸が厚く
腕だって太く掌は大きいと言える。
体重もまた同じことだろう。

躊躇いは無い一瞬の出来事。
背にしていた窓へと向き直り拳を握ると、
銀の頬を張った時とは違う全力の振りかぶり。
体重を乗せた一撃がガラスを打てば、
耳障りな高い音を立てて──割れた。]

(195) 2023/07/27(Thu) 22時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ





[しかし見ていない僅かな時間に、
無残な姿になっていた筈の窓ガラスは、まるで何もなかったような佇まいに戻っている。

肩で息をし引き攣った笑顔の成海の右手には、
破片が無数に突き刺さり今も赤を流させているというのにだ。 

そもそも、暴力に慣れない成海が一撃で割れたこと自体も一体どうなのか。
車のそれは脱出の為に割れやすくなっているが、貴重な品を貯蔵する美術館ならば防犯の為に分厚く強度の高いものを使うのではないか。

今巻き起こったことは、陰謀の一言で済まされない不可解の筈だ。]

(196) 2023/07/27(Thu) 22時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



想像通りになったのはいいんだけど
皆に知られたら、恥ずかしいな……

[冷静になれと論した男が一番、衝動的と取れる行いをしたなんて。
集まった学生の中で最年長の一人だというのに。

無事な左手で汗に濡れた額の髪を退け、照れ笑った。

なに、素直な銀に謝られて少し己を恥じたのだ。
ろくな材料も揃えずに超常の中にあることを受け入れすぎだろう、と。

目撃者はいないが完璧な佇まいのガラスについている血液と、無残な手を証拠として撮影しておこう。
それも自分で塗ったと言われたら終わりなのだけれど。]

(197) 2023/07/27(Thu) 22時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[その時、ゼミの彼女らのものではない若い女性の笑い声が聴こえた気がした。
笑顔を完全に崩したのは激痛ではなく、その不確かな音色だ。

黒いタオルハンカチを噛み締め悲鳴を殺しながら雑にいくつかの破片を除去した後に
血も止まっていない手をぶら下げたまま残りの窓の確認へと進んで行く。*]

(198) 2023/07/27(Thu) 22時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[そう、状況を受け入れるのだけは得意だった。

大きな流れに逆らえはしないとすぐに諦め、
思考を停止しさも心を乱していない賢い者のように、自身を偽らんとするのだけは。

成海のその特徴は、決して良いことなどではない。
企業主に留まらない権力を持った親の下で、その道具の一つのように扱われて培われただけの特徴だ。]

(202) 2023/07/27(Thu) 22時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── その後・一階入り口付近 ──

『田端さんと分担した一階半分の窓の確認を終えました。
開けられる作りの窓は全て開きます。
ただ、換気可能な程度の隙間まででした。』

『実験として素手で窓を割ったところ、目を離した一瞬でガラスが元通りに修復されました。
車の窓ガラスのような脆い作りではない筈なことも含めて、不可解な現象です。』

[苦心しながら左手で報告を打ち、送信する。
証拠があると発言するのは、疑われる前かつグロテスクな写真を貼ることになるのでやめておいた。

新たな存在確認などメッセージの流れはまた進んでいたが、それについて深く考えるにはまず休む必要がありそうだ。
全て自業自得、全く恥ずかしい最年長でいたたまれない。

何か道具を探せばいい、それも事実だっただろう。
だが“天使様“の言葉が全て真だとすれば──
この痛みも流れていく液体も、全ての感覚は幻に等しく。
死の宣告を受ける前に別の要因で死ぬなど有り得ない。]

(203) 2023/07/27(Thu) 22時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



大学生と言えば実験だよね

[はてさて、
無限に流れ続けるのか?ガラスのように治るのか?
誰も聞いてない冗句を口にし、微笑んだ。

壁に背を預け座り込み、目を閉じる。
その間も流れる血液が、黒いシャツの端を染め赤黒く変えていく。*]

(204) 2023/07/27(Thu) 22時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[瞼の裏の暗闇を眺めつつ、銀とのやり取りを思い出していた。
最初は真顔で次に疑心を向けてきた彼女が、見せてくれた笑顔と言葉。

──たまには暴れてみるとスっとしますよ。>>210
家の者は誰一人そんなことを許さないだろうし、自分と無縁な行動としてきたので。
穴を掘って叫ぶという何かの童話のような例を含め、少し笑いに戸惑いを含めて「参考にする」と返したのだが。]

……確かにすっきりしたかもなぁ

[成海は別段この状況にストレスを覚えているつもりは無かったけれど。

あの紳士の言われるがままを呑み込んでいた状況よりは、痛みを持って自ら異常を理解したことで解放感のようなものはあった。*]

(220) 2023/07/27(Thu) 23時頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/27(Thu) 23時頃


【人】 至高祈念展 ナルミ


[静けさにより聞き取りやすいだろう足音もろくに聞こえていなかった。
ただ、近くにやって来た時の声は届き、僅かに身体が反応する。>>258

目も開けないままいつもの癖で右手を挙げて挨拶しようとしたが、鋭く走った痛みでそれは成されない。ただ痙攣しただけのようになってしまった指の傷から、更に液体が溢れ出すのを感じた。

これはどこか大きい血管でも傷つけてるのかもしれない、と今更考える。なんだか手指が冷たくなってきているし。
中々に痛々しくて、破片を取り除いた時もあまり見ないようにしていた……お坊ちゃんは荒事に不慣れなのだ。]

(268) 2023/07/28(Fri) 01時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[彼女の接近から徐々に意識を浮上させていた成海は、
控えめな印象の仁科の珍しい声を聞いた時に目を開く。>>259

正直に言えばやめてほしかった。
この先で自分がどうなるのか、確かめてみたかった。
けれど重たく開いた口はか細く息を吐いたのみで、発声出来なかった。

──なんて情けないんだろう。

手首の自傷による死すら相当深く切らないと成されないというのに。
まるで死の淵に立っているようではないか。
その相当に近かったのかそんなことは無いのか、冷静に把握できる状態にはいない。]

(269) 2023/07/28(Fri) 01時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

[薄手ながら長袖の黒シャツ。
打ち付けたのは拳だが、一部腕の方にも傷がある。>>263

破片は自分である程度抜いたからね。
汚い心配は君の上着じゃなくて俺の血にするべきだろう。
思うことは沢山あるというのに、
呼吸を繰り返すばかりで喉が中々音を作らない。]

……死なない。俺は、信じているからね

[なんとも弱いものだったが、漸くと声を出せた。
ふっと微笑みを作って彼女を見た。
もしかしたら必死すぎて聞こえてなかったかもしれないけど。

自分自身の為ついでに、もし誰かが非現実的状況を受け止める為に少しでも役に立ったら。
そんな前向きな自傷のつもりだ。

決して黒服の発言に絶望したわけではない。
死ぬことはないと仮説上確信していた。
──まあ、現実でどうなっているかは分からないのだが。]

(270) 2023/07/28(Fri) 01時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[そんな声を荒げても意味はないだろうに。>>265
こんなに子供っぽいことをするタイプだっただろうか?
自分が冷静さを損なわせている事実を棚に上げて、ぼんやり思っていた。

そして──目を丸くした。
自分の身体から、命に関わる大切な液体が延々と垂れ流されていたのだ。唐突に終わったのなら、分かるというものだ。
大きな怪我の経験があるわけではないのだけれど、時間経過による事象ではないと何故か確信出来ていた。

実験と称し誰も求めてないことで我が身を投げ打つ男と、
そんな者に懸命に寄り添って治ることを願う少女。

……まるで、後者の意志が勝ったようではないか?]

(271) 2023/07/28(Fri) 01時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


分からない、目を閉じて休んでいたから

え、いや、沢山傷跡がその手に…あれ?

[年上の余裕は思わぬ形の実験終了で失せている。
ただ問われるままに答え、
更に驚かされる言葉に右手を顔の前に持ってきて眺めた。>>267

丁寧に拭ってもらえたこともあり──気持ち良いくらいに何も無かった。
もう何を言えばいいのか分からない。
すっかり痛まなくなったそれを、壁についた。

……少し身体が怠い。
でも先程までの頭がぼんやりする心地が無くなり、支えられる必要も無く立ち上がり成海の頭が小さな頭を追い越し高くへと。]

(272) 2023/07/28(Fri) 01時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



ええと、仁科さん

見苦しいものをお見せし、多大なご迷惑をお掛けし
申し訳ございませんでした
そして、本当にありがとうございます
お陰様で傷は全て無くなったみたいです

[カフェに行くべきなんて相手はとっくに分かっているし、
偉そうに指示していい状況じゃあるまい。

銀がそうしたように、成海は深く頭を下げた。

血は中々落ちないと聞く。彼女の上着はもう駄目なんじゃないだろうか。
新品を返さなければならない……まで日常のように思考し、複雑な感情で脱線から復帰する。]

(273) 2023/07/28(Fri) 01時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


凄い予想外な形だったけど、成功……かな

[第三者の手が入るとは思わなかったが、結果は二択の内の一つになった。
壊した壺が直るように、脱いだ靴が履き直されるように。

ガラスの件も含め、実に夢の中らしい怪奇現象ではないか。**]

(274) 2023/07/28(Fri) 01時半頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/28(Fri) 01時半頃


【人】 至高祈念展 ナルミ

── それから ──


[成海はスマホを取り出さない。
彼女が何を送ったのかも誰かの反応もまだ知らない。>>300

ただ告げた通りに手は完全に治癒されており、仁科の目視でだってそれは確認出来るだろう。
もし自分のせいで後輩達のやり取りが発生していることに気づけたのならば多少気まずそうにしたかもしれないが、元気なものだった。]

さて、ここは本来の世界の常識は通用しないと証明された
そうなると、単独行動の問題は精神以外にも関わってくる

……殺されることは間違いなく無いのだろうけど

[危険は見つけてないとグループや銀には語ったが、あれは自分視点の事実ながら一度落ち着かせる為の方弁が含まれている。

だから田端にも注意のような文面を送っていた。
夢の中で化け物や殺人鬼に追いかけられた経験くらい誰にもあるだろう。]

(327) 2023/07/28(Fri) 14時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[側にいる彼女が、どれくらいこの状況を受け止めているのかは分からない。
だが血塗れの先輩を前にし怒りのようなものを見せた仁科は突発的行動に出ないだろう、少なくとも成海のように自傷じみた内容ならば。

可能性の脅威より、本人の判断能力の喪失による危険行動のほうが恐ろしい。
成海から見た仁科は頼りなくか弱い姿をしているが、その面では強い心配は無かった。]

俺は何かがあれば皆に伝えられるように見回りを続けようと思う
君は出来れば……誰かと合流して安全を確保してくれると、嬉しいな

大丈夫、もう証明は済んだからあんなことはもうしない

[少し調子を取り戻したが、カフェに行くようにとの先輩面はやはりしづらかった。
他に目的があるというのなら、止めることはない。
普段のように微笑みを作り直しているが、彼女の荒げる声が今も耳に残っているようだった。
本当に意味のない自傷をする気はないけれど、納得してくれるだろうか?

相手の反応がどうであれ、それからどれくらいやり取りが続いたとして
最終的には二人は別れ、別々の方向に向かう。*]

(328) 2023/07/28(Fri) 15時頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/28(Fri) 15時頃


【人】 至高祈念展 ナルミ


[カフェに行くようにとグループでも銀相手でも促した。
それは心が乱れた者が精神的に落ち着けるようにという計らい。

自分自身に必要性は感じていない。
集まり話し合う理由があるのだと誰かに言われるのならば従うだろうが。

──全て受け止めるなら、一人が死んで他は生き返るのだ。
全員があるがままを受け止め時を待つようになったら、
そこに明るい空気が発生し得るだろうか。

実際のカフェで皆がどんな風に周りを見てどんな話をしているのか知らない。
これはあくまで成海が積極的に集まる気がないというだけの思考。]


[人でなしじみた思考を見透かされたくないというエゴも
そこには多少、混じっていたのかもしれない。]

(329) 2023/07/28(Fri) 15時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── 別れた後 ──

[仁科のお陰で沢山の文字列を脳が読み解けるようになった。
グループメッセージを一つ一つ、辿っていく。

……流石の行動派の田端だ。
己の経験で得た事実を、幾つも共有してくれている。

大体の内容は成海に驚きを齎すものではなかったが、
恐らく“天使様”に会ったらしいことと
彼女の悪夢とやらの存在については画面を撫でる指を一時止めさせた。]

(330) 2023/07/28(Fri) 15時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[田端の報告と比べたら大した価値も無いだろうが
支持する方向性を述べるつもりで送信しておく。]

『それなりに出血してきた手の怪我が唐突に治りました。
 現在傷一つ残っていません。
 恐らく田端さんがした質問の答えは全て本当。
 天使様は何一つ嘘をついていないと思います。』

『怪我には相応の痛みが伴うことを確認しました。
 死んで脱出、なんて考えないように。
 誰かとの行動と冷静さの保持を心掛けてください。』

[誰がなんと言っても成海にとってあれは天使だ。
例えその色は堕ちたそれの黒だったとしても。

死を宣告し神からの慈悲を届け、死者を連れて行く。
それが天使ではなくてなんだというのだろう?
成海には分からなかった。]

(331) 2023/07/28(Fri) 15時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



『見回りを続けます』

[最後に少なくとも今はカフェには行かないという意思表示を残し、スマホを懐にしまう。**]

(332) 2023/07/28(Fri) 15時頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/28(Fri) 15時頃


【人】 至高祈念展 ナルミ



[成海がスマホを取り出したのは仁科と離れた後なので、メッセージか通話かどちらにせよその時応対したのは彼女の筈。

ただ無事を示せば福原を放っておいていいとは、流石に成海も思いはしていなかった。
自分の報告と行く先を決めることを最優先としただけだ。]

『デートが台無しになっちゃったね。埋め合わせいつにする?』

[それは個人宛のメッセージ。
果たされなかった待ち合わせに触れている軽口だってことくらいは、理解してもらえる関係性だと思う。]

『ありがとう。心配を掛けてごめんね。
 でも、頼もしい後輩がいてくれて安心できる。』

[画面越しには決して伝わらない居心地の悪さ。
いずれ必要になるかもしれないとはいえ、自分のせいで行動させ更に受け取らなかった事実。
偉そうにあれこれ言ったいつかの記憶が蘇った。

もっと言葉を尽くすべきだったのだろうが上手く纏まらず、告げるべきことだけを短く送った。*]

(336) 2023/07/28(Fri) 16時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[メッセージでは敬語で通している筈の成海は、何故か福原にだけは普段の口調を真似るような言葉遣いで文章を送った。

何も変わらない普段の自分であると示したかったのかもしれない。
目の前にいないからこそ口頭のように話しかけたのかもしれない。

──己と近しい者だと認識している彼に非日常の中でそうすることが、自分の精神に良い影響を与えると考えたのかもしれない。
いずれにせよ己の為だったことに違いはない。]

(344) 2023/07/28(Fri) 16時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── 美術館棟1F・ビデオルーム ──


[一度は不必要とした再確認、田端が回った分の半周を辿り歩いていく。
いくつかの窓が開いていたのは彼女が開けた分だろう。

向こう側にはやはり、平穏な自然風景が広がっているようにしか見えなかった。
……天国や楽園と称される場所も、緑豊かに描かれることが多いなと思い出しながら通り過ぎてゆき、足を踏み入れなかった空間へ向かった。

その部屋はいくつかの長椅子の向く先の壁にモニターがある。
時間が掛ると嫌なので見学の際には素通りしていたが、ビデオアートが観れる場所の筈だ。

映像の為だろうか仄暗い作りで、上を向くと天井には疎らに白い照明が点在している。
──真那とプラネタリウムに行ったことがあったっけ。]

(345) 2023/07/28(Fri) 16時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[何も映さず沈黙していた筈のモニターが、不意に光を帯びた。**]

(346) 2023/07/28(Fri) 16時半頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/28(Fri) 16時半頃


【人】 至高祈念展 ナルミ

── 美術館棟1F・ビデオルーム ──


……あ、っ

[得体の知れなさに一歩、二歩と後退りするも
腿の裏に当たる硬質な感触、体勢を崩し背後にあった長椅子に座ってしまった。

すぐ立ち上がろうとしたが、……腰から下が硬直した。
なんとかして動かそうとするも、まるで石になってしまったようだ。

そうしている間にも、
白光の中に朧に何かの像が結ばれてゆく、世界が構成されていく。
──上映会が始まった。]

(364) 2023/07/28(Fri) 21時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[ 音は流れない。ところどころでノイズが走る。
 古い時代の色の無い映画みたいな映像。

 これは本来用意されていたものではないだろう。
 静止画が連続するばかりで、
 芸術としての観点から作られたようにも見えない。
 いや、問題はそこではない。

雨が路面を打ち付けている。
車道の真ん中でバイクが転倒している。
雨が地面を打ち付けている。
崖下で潰れた車。
雷鳴が暗い空を一閃する。
……走行中のマイクロバス。

 覚えがあるが自分が知らない光景、
 知っているがこの目とは視点が違うもの。

                ──趣味が悪い。]

(365) 2023/07/28(Fri) 21時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ




[ 突然画面は一転する。
 黒い服で沈痛な面持ちで並ぶ大人達、
 棺桶や沢山の花──

 どうやら二つの映像を継ぎ接ぎにしているらしい。
 集まる顔触れ献花された種類など
 不規則に変わる様が不気味だった。

 中心として映される少年の背丈も、
 幾度も伸びては縮んでいくが
 浮かべている薄い微笑みだけは変わりがない。 ]


[ 俯く彼の唇が不意に綻んだ。
 その仕草は記憶に無いものだった。]

(366) 2023/07/28(Fri) 21時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ




「最後まで迷惑な人だった」

「あの人のせいで窮屈に暮らしていたのに、
 跡継ぎの役目まで押し付けられるなんて」

「これで恨むなってほうが無理でしょ」

「可哀想な人は可哀想な死に方をするものだな」

「でもいなくなってくれて息がしやすくなった気がする」

「次の婚約話が出るまで自由だ」

(367) 2023/07/28(Fri) 21時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[決して口にしたことは無い本音が、
自分の声として静かな空間に響き、画面は真っ暗になる。

それは映像が途切れたということではなかったらしい。
よくよく見ればところどころに暗い色の光沢があり、
それらは蠢く黒の集合体で──
カラスアゲハが溢れ出て、飛び去って行った。

少女のような笑い声をその一匹一匹が上げ重なる。
鈴が鳴るような愛らしさも、そうなれば不愉快な音の群れ。]

「この人でなし」

[たった一言落とされた温度の無い声が耳に残る。

よく知っている、生きてはいない女のものだった。]

(369) 2023/07/28(Fri) 21時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



……そうだね、真那さん

[静寂を取り戻したビデオルームにぽつりと声が落ちた。

田端の言葉を借りて語るのなら、それは高祈成海の悪夢。
乾ききった喉が粘着質な音を立てる。

危害を加えられてないのだから報告は要らないだろう。
その選択は間違いなく、成海の保身だった。]

(371) 2023/07/28(Fri) 21時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── ビデオルーム→2Fへの階段 ──


[一つ気になることがあった。

その為に再び上階へ向かいたい。
一度も使用していない階段を選び、一つ一つ踏みしめていく。

どれくらいそうしていたか、ふと気づく。
……随分長くはないだろうか?
こんなにも登る必要がある程に、各フロアの天井は高かっただろうか。

しかし振り返った先にも既に階段しか見えないのだから、後退する選択は無かった。*]

(373) 2023/07/28(Fri) 21時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── 少し前・ビデオルームへの道中 ──


[一時足を止め、返信をじっと眺めていた。>>380
冗談に乗ってくれたのか流されたのか、判断が難しいような内容。

多分これは礼儀を忘れた口調だったからでは無さそうだ。

若くて、周囲との交流や仕事を頑張っていた彼にはこの状況に多大に思うこともあるだろう。
何かと動いてくれている頼りがいのある後輩なので、本当に忙しくて輪を乱す先輩なんてやり取りでも構っていられないのかもしれない。
……グループを読む限りでは問題発生は見られなかったが。

近しいとは距離感ではなく一種の同類という認識の話。
そんな枠組みに彼を入れてるからこそ、問い掛けたり手伝いを申し入れる選択が出来なかった。

了解を示す短文のみ送り、再び足を踏み出した。*]

(381) 2023/07/28(Fri) 21時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ



[実のところ、その確認には
この空間のルールを理解したり、天使の言葉を確証に変えたり、皆を安心させたりする力はない。
自傷のほうが余程意味があるような細やかな事柄。

成海がただ一人納得し、自分の中の疑問を解決することだけは出来るだろう。
終わりの見えない段を踏み続ける脳裏には、ただ一つの光景だけが浮かんでいる。]

(408) 2023/07/28(Fri) 23時半頃

【人】 至高祈念展 ナルミ

── 美術館棟二階・階段付近 ──

……っ、はあ

[背を曲げても未だ大きく見えるだろうその身体。荒い呼吸。

空間の主の目的は成海を階段に閉じ込めることなどでは勿論無い。
けれど漸くと目的フロアを踏んだ結果、呼吸を整える為にすぐ動き出すことが出来ずにいた。

やはりあの長さはおかしいのではないだろうか。
だとすれば、何の嫌がらせだ。
心は他人より動きが鈍いが、身体は何一つ皆と変わらない筈だ。
夏場にこれはきついだろう。髪の毛が鬱陶しい。*]

(409) 2023/07/28(Fri) 23時半頃

至高祈念展 ナルミは、メモを貼った。

2023/07/28(Fri) 23時半頃


【人】 至高祈念展 ナルミ

── 回想/1F・仁科と ──


……そういうものなの?
よく知っているんだね、凄いな

[視線の意図に気づいたらしい仁科の言葉。>>403
フォローしてくれただけだと解釈することは出来た筈だが、知らない知識につい関心を返してしまった。

実家では全ての家事を使用人達が執り行う。
一人暮らしになったが、大学生活でそこまでの汚れ物は出ない。

流石に色の話には血とそれは同じではないだろうと感じ苦笑したが、彼女の気遣いに甘えることにした。
──償うにも未来は不定、どちらかが死んでもおかしくないのだから。]

(417) 2023/07/29(Sat) 00時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ




……そうだね、夢であることは此処に証明された
君のお陰で

[何か連絡が来たらしいのを良いことに、誘いには何も返さなかった。

微笑みに返された泣きそうな顔が目に焼き付いている。>>401
真っ当な人間、心優しい少女の姿。

だが、自分と同じくこの状況を夢だと思っているのなら、あんな顔をしたり傷口に声を荒げたりしなくても良かったのでは。
成海の細眼より普段は更に見づらい目で視線を交わしてくれた時もそう。
控えめな言葉は仁科の印象通りではあったけれど。>>402

成海には彼女の様子と言葉が繋がらなかった。
しかし正しいのは相手の方だろうとは分かっていた。]

(418) 2023/07/29(Sat) 00時頃

【人】 至高祈念展 ナルミ


[負傷を前提とした実験は、成海にとっては前向きな自傷。
だからもう怪我をする必要は無い。
そう怒りを見せたり酷く心配してくれた相手に平気で語ったりはしない程度には、心があった。]

……それを言われる側になった自分が情けないよ

分かった。もう迷惑を掛けないように、気をつける
君も何かあったら自分を大切にして誰かを頼ってね
か弱い女の子なんだから、特にだよ

[まるで一人の頼りない男を心配しているだけのような言葉へ、肩を竦めた。>>404

出掛ける者に気をつけるように声をかけるだけで事故の確率が減るという話がある。
お前が言うことではないというのは承知の上で、同じように返しておこう。

彼女にも他の者にも、死んでほしい苦しんでほしいだなんて全く思わない。むしろ──
応じるように片手を挙げ、立ち去った。>>405*]

(419) 2023/07/29(Sat) 00時頃

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