人狼議事


28 僕等(ぼくら)の

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視点:


メモを貼った。


メモを貼った。


―― 四度目の襲来以降の登校日 ――

[今回は奇跡的に学校はまだ無事な方だった。
 

 けれども市街地の一部は焦土化し、
 幾度もの被災地となってしまったこの学校も、
 生徒の数等が考慮され自主登校と
 なっていた。


 そんな環境下、四度目の襲来からの登校日。
 あたしは…


     ――― 天文部の部室のドアを叩き
            中へと入っていった。]
 



[偶然か奇跡かその場に人がいたらその人に。
 誰もいなければ、望遠鏡が無事かを確認して
 部室を離れ、天文部のLINEで。
 
 
 七尾千映は先日の夜、
 一人静かに固めた決意…願いを表明し始める。]
                  
 


     あたし、天体観測会がしたいです!



[実際に聞いたのならその声はいつもの倍大きく。
 LINE状の文字での宣言だったとしても、
 虚を割く勢いがその文字には
 宿ってただろう。

 …そう信じたい。
 
 
   とにかくあたしはそう伝えた。
   伝えて、追うようにその詳細を語り出した。]


  あたし、この街から…
  この学校から離れる事になっちゃいました。
  だから、そのっ… 最後に皆で何かやりたくて。

 




  …すぐじゃなくていいんです!

  けど、きっと。あたし以外にも
  この学校から出ていく人とかいるだろうし。
  そういう人達にも参加して貰える会に
  できたらなとか思ってます。
  合宿の時みたいに、宣伝して。

  た、確かにまたアレが現れるかもしれません。
  だから、時期は慎重に決めなきゃですが…


  皆の、皆さんの、…あたしの記憶に残るように
  この街の夜空を、もう一度
  皆で見たいんです。

 



[それは今のこの街の近状を踏まえれば
 あまりにも非常識で、無計画で、配慮に欠けた
 提案だったことだろう。
 
 避難も叱責もあったかもしれない。
 それでも。それさえも覚悟して
 あたしは願い続けた。]


  あたし、本当は
  星に興味なんてありませんでした。
  けど、皆さんと夜間観測に出て。合宿に行って。
  沢山星を観ることができて…
  星が綺麗だって気付けて。

  星を眺めてるとそれだけに夢中になれて。
  悲しいことも、辛いことも忘れられて。

 




  だから、皆にも
  星を好きになって貰いたくて、
  思い出にも残せたらって……思って…

  …っま、まとまってなくてすみません。
  でも観測会、したいです!

  皆さんどうですか!!


[綺麗にまとめようとしたのにまとまらなくて
 最後の方が声がどんどんしぼんでいってしまった。
 それでも熱意だけでも伝わるようにと
 拳を握り、声を張り上げ。

 または文字に祈りを込めて、
 あたしは全文を語りきったのだった。*]
 


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――旅行の日――

[通算で四度のロボット同士のどつきあいがあった後。
街からは人が疎開していき街の機能が次第に失われていった。
幸いにもマンションのインフラはすぐに戻ったけれどスーパーやコンビニでも商品の搬入が少なくて少し遠くの街まで行かなければならなくなっていた。
来たるべき通算五度目の襲撃に備え、怯える日々が続くのか。
人は古来から万物の変化に対応してきたわけだがずっと構え続けていたわけではない]


  珊瑚さーん、準備できたらいこうか。


[珊瑚が望んでいたプール付きホテルwithアスレチックランド付きへのお泊りデートにこれから旅立つ。
男の荷物は少ないと大和は元より荷物がないので比較的軽装だったので珊瑚の準備が出来るのを待っていた。
デートが終わったら最後になるかもしれない登校日もあるわけで、それまでの間に心を落ち着かせられたらいいなと願う。

 最寄の駅までは自転車で移動して、そこからは電車で移動しよう。
将来的には車を運転できるようになったら二人でどこへでも行けるようになるはずだから。*]


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─こっちの世界線の俺の話─

[一番デカい違いは、俺の心臓がまだ動いてるってこと。
この辺の話は全部そのまんまで、ただ起きた“奇跡”が、なんか難しい手術の成功だったってこと。]

[自前の心臓は、誰かの貰ったりするよりは貧弱で、だから俺は体力なくてすぐヘバっちまうんだけど。代わりに免疫抑制剤飲んでねーから、瑠璃川の菓子とかも普通に食えるし貰ってる。ま、命ほどじゃねーけどな。]

[父さんも生きてるし、母さんも一緒だし、仲が良い。……ちょっと過保護だけどな、二人とも。うちは持ち家だし、学校に近いから、なんか結構大変。前回の戦闘とか、ほんと潰れなかったの奇跡だろってくらいの至近距離だったし。けど、「なるべく友達の近くに居たい」っていう俺の我儘を聞いて、父さんも母さんもこの街に留まってくれてる。]

[ケイとの関係は……どうだろ? ケイ次第って感じ。もしかしたら、まだ告白もされてねーのかも。契約の話がなかったら胸に秘めたって感じだったし。特になんかなければ、俺にとってケイは大事な親友。]


[そんで俺は、天文部の次期部長。できるかわかんねーけど引き受けた。もしかしたらこっちでは、突然の任命だったのかもな。]

[これが俺の現状。根っこは色々違うんだけど、みんなに見せてた部分は、飲み食いのとこ以外はそんな変わってねーかな。俺、元々自分のことあんま言わねー方だしな。*]


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─七尾ちゃんと天体観測会─

その日は久々の登校日だった。
街は壊れて学校もかなり危うくて、それでもできる限りのところを使っていて。
学校もまたきっと、落ち着いたら取り壊してしまうんじゃ無いかなって思う。
そうして、新たな建物になるんだ。
でもきっとそれは悲しいことじゃなくて、喜ばしいこと。再生の証。
そんな日が来ることを願いながら、猫耳ヘルメットを被っての登校だった。
きっと命くんはクマ耳ヘルメット。並んで一緒に登校しよう。
周りの風景は痛々しいし、HRでは別々になっていたのかな。だとしたらすごく寂しいし、だけどそれくらい平気なんだからって笑ってみせる。

途中、見知らぬ男子に呼び止められて告白されたよ。
でも、もちろん断った。
「私は結婚前提にお付き合いしてる人がいます。」ってね。
そしてわたしは足早に立ち去って、命くんのところに逃げるように駆け寄るのだ。
──その人が別の世界線でわたしに何をしたのか、知らないけど、なんとなく怖かったんだもの。


そして二人で手を繋いで天文部の部室にやってきた。
そこにはどれくらい人がいたかな?
ちなみに次期部長は柊木くん!
わたしは次期副部長の予定…だけど、ちょっと今は不明。ほら、まだこの街から出るかどうかを決めかねていたから。
何人来るかわからなかったから今日のおやつは多めにラスクを焼いてきたけど、それを摘みながらのお話だったかな。
七尾ちゃんの宣言が高らかに響き渡ったのは。

わたしは目をぱちくりと見開いて驚いていた。
こんな時に?という気持ちもあるし。
こんな時だからこそ?という気持ちもある。
でも続いた話に、ああ、と納得した。わたしも離れるかどうかで悩んでいたからね。
離れた方が安心なんだろう。でもとても気持ちはわかる。
そう言えばお菓子作りを教えるって話も途中で終わってしまってたし…。
少しずつ萎んでいく七尾ちゃんの声。
でもわかる。気持ち、わかるよ。


「…良いと思う。時期と場所は、悩むけど。」


だからわたしはポツリとそう呟いていた。
そしてスイスイとスマホを操作する。


「ちゃんとした天体イベントにするなら
 中秋の名月とか、部分日食とか?
 月が金星や土星に接近なんてのもあるし
 流星群なら…牡牛座、獅子座、双子座が
 今年中に見られるらしいけど…。
 でも単純に、季節の星座の観測会でも良いと思う。
 みんなで星、見たいもんね。
 わたしなんて合宿にも行けてなかったし!」


ほら、とスマホを見せたのは天体イベント予定表。
コレに合わせてやるも良し、季節の星座を見るのもよし。


「場所は…学校よりは。
 三角公園とか、そこそこ広いし良いかもね。
 うちのマンションの屋上とかも…
 うん、うちのマンション方面は被害少ない方だし
 トイレは重要だよ、トイレは!」


そんな風に良さそうな場所を上げていく。
今度病院でもやろうかなあ、観測会。
子供達も大人たちも、夜に星空を見上げるのは素敵だものね。
勿論体調から室内で見ることになりそうだけど。


「わたしは、しても良いと思う。
 どうでしょうじきぶちょー?」


なんて、柊木くんに話を振り直したかな?**


─四回目襲撃の夜─

楽しい予定を話していこう。
お弁当を持ってピクニックだってしたい。お花見だって絶対楽しい。
昼の桜も良いけど夜桜も良いな。また二人でこようねって未来の約束までしちゃうんだ。

でも、やっぱり。周りにはバレないようにしてたけど、命くんには甘えてしまったからわかるよね。
甘くて深いキスをして命くんに溺れていく。
命くんを全身で、それこそ命くんしか触れたことのない奥深いところまで命くんを感じて。
気持ちよくて、普段は言わないのにもっとなんて強請る。
だけど何度も果ててしまって、結局最後はもう無理って泣き言を言いながらも甘くて高い鳴き声をあげ続けた。
ほんとの最後の方は覚えてない。
もう鳴き声の他にら命くんの名前と、好き、大好きしか言ってなかったかも。しかも多分舌先が甘く痺れて言い切れてない。
そんな風に疲れ果てて意識を眠りにつかせるまで甘えて──心地よい温もりの中、微睡に沈んでいた。


「ふ、ぁ、あぅあぅあぅ…!」


そんな翌朝。自分の乱れっぷりを思い出して真っ赤になって、変な鳴き声が出た。
必死にタオルケットで自分の体を隠すけど多分もう色々遅いんだ。
昨日のわたしは色々とこう…、甘えすぎた?
より、嫌なことを忘れたくてなおさらだったのかもしれないけど。


「お恥ずかしいところをお見せしました…。
 え、と、その、朝ごはん…。」


作るよ?と言いた気に命くんを見たのは、起きあがろうともぞもぞしたら抱きすくめられたから。
布団の中に縫い止められて不思議で肩越しに見つめたけど、素直に腕に収まった。
昨日はそのまま寝てしまったし、シャワーも浴びたいけど…。


たまになこんな骨休みの日があって良いのかも。
あともしかしたら、命くんも怖かったのかも。

それならしばらくこのままで良いか、とわたしはごろごろすることにして。


「命くん、大丈夫?
 こんな時はなんていうんだっけ。
 おっぱい揉む?」


なんてニヤッと笑いながら、背後から抱きしめる形になってた命くんを肩越しに振り返った。**


─天体観測会の計画─

よーっす、みんな元気してたか〜?
俺は正直生きてんのが奇跡!

[この前の戦いでコーラが出現したのは、嘘だろ!?ってレベルで俺ん家の真上だった。父さんと二人で「すげー真上じゃん!」って見上げてたら、「何やってんの死ぬわよ!?」って母さんにめちゃくちゃ怒られた。特に父さんが。でも、しゃーねーよな。父さん、真面目な顔してああいうの大好きだもん。]

[そんなわけで、今うちのライフラインは割と本気で終わってる。うち自体は奇跡的に潰れなかったけど、コーラがすっ転んだ衝撃で、近所一帯の水道管がヤバい感じになったっぽい。ガスは前から終わってたけど、水道しばらくダメなんは結構キツい。命が給水車とかの情報くれてて、マジで助かった。GJ命。ま、俺が生きてんのが奇跡なのは、今に始まった話じゃねーしな。]


[七尾からの観測会の提案に、俺はいつも通り飛び付いた。]

おっ、いいじゃんやろうぜやろうぜ〜!
今、なんか結構どこでも星見えやすくなったっちゃなったけどさ。
折角だから、ちゃんと「観測会!」ってやりたいよな!
うちの近所は公衆便所全滅だろうから、瑠璃川んちのマンションか三角公園かかな〜。
他、どっか候補あったら言ってくれー。

[便所って意味では、学校のも大分怪しい。階によっては、ペットボトルで流す必要があるとかないとか。ま、わざわざそんなとこ誰も使いに行かないだろーけど。*]


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─旅行の日─

それは、四回目の襲撃の日から登校日に天文観測会の話が出る、その間のお話。

マンションのインフラは戻ったけど、お買い物には遠出しなくちゃならなくなってきた。
遠出は少し面倒だけど、生活できてるだけで有難いんだよね。
この街に居続けるとそんなことを思ってた。
でも、この街を出たらほぼ以前と変わらない生活が待ってると思う。
でも今はそんなことは関係なくて──。


「うん、お待たせ!いこ?」


命くんの呼びかけに笑顔で答える。
旅行デート。でも、そんなに荷物は多く無いようにした。
お弁当と水筒を持って、着替えにタオル、貴重品くらい?
でもとにかくデートらしいデートなんて初めてかもだから楽しみで仕方がない。
しかもお泊まりデート!
いつかはわたしも免許をとって二人で交代しながら運転してどこまでもいくんだ。
でも今は、途中までは命くんの自転車で。
途中からは電車で向かう。
それなりに遠いから、電車でお弁当になるかな。
電車に乗るのも久しぶり!
いつもより景色が流れるのが早く感じる。
でも、駅をいくつか過ぎたあたりで外の風景にじんわりしてしまった。
ほんの少し遠くに行けば、そこには前と変わらない生活がある。


「…平和だね。」


ニュースとかはなるべく見ないようにして。
ほんの少ししんみりしながら、でも流れる車窓に少しホッとしてた。
自然と美琴くんと手を繋ぐ。
こうしていられる奇跡に感謝して。**


――天体観測のお話――

[学校の登校日は青空学校みたいな感じになっていた。
校舎でまだ無事なところを使ったりしているのだろう。

 生徒もかなりの人数は既に避難・疎開しているので登校している人自体が少なかった。
この状況で学校ができることと言えば何があるのだろう。
――そう、大量の宿題だ。
授業もなかなか出来ないので夏休みばりに宿題が出まくっていて、分からないところを質問しにいって教えてもらうのが登校日だった。
先生たちも瓦礫の山の中無事な道路を使ってやってくるのだから大変だと思う]


[登校日の朝もいつものように目覚めると珊瑚とおはようのキスをしてから動き出して準備が終わるとデコレヘルメットを被って手を繋いで一緒に登校していく。
珊瑚が無理をしていないかどうかだけが心配だった。
HRも教室別ではなく大きな――それこそ体育館がまだ使えたので体育館に集まってそこでクラス別にとか担当教師別にに分かれるので常に視界に入っている。
過保護ということなかれ、大和にとって珊瑚以上に大切な存在はどの世界線にも存在しない。

 ところで不届きな輩もいるようだったけれど、珊瑚に断られた後で大和の方へ逃げて来る珊瑚を追いかけようとした男子は食生活が改善した上に日々重労働を続けてきたことで体格がよくなっている大和がまるで子クマを狙うものを見る親クマのような眼差しで睨みつけたら足早に逃げ去っていった。
二度と関わらないで欲しいと嘆息し、やってきた珊瑚を打って変わってばかっぷるの彼氏のような表情で迎え入れて抱きしめた。
周囲に見せびらかして虫よけしているが先に先生に見つかったのでちゃんと『親公認の婚約者で不純異性交遊ではありません』と伝えておいた、嘘は言ってないはず]


[人数確認と宿題の提出、新たなる宿題の配布と質問タイムを追えると手を繋いで天文部の部室へと入る。
大和のポジションは相変わらず端っこの方だ。
部室が無事なのはレアなのではないだろうかと思うが運が良かったのだろうがおやつを食べながら静かに置いてある本を読む。

 次期部長は柊木らしい。
相変わらず超元気がいい挨拶をしてくれるのが小気味いい。
風の噂では乾と仲が良すぎないかという話があり一部界隈では人気のカップリングらしいが本当に一部界隈だけである。
流石に頭上にコーラが出現したと聞いた時は『いや、さっさと逃げなよ』って生きているからこそ笑いながらツッコミを入れたけれど元気でなによりだった]


[柊木は相変わらずノリがいいし部長に向いていると思うが、更に次ゝ期部長である七尾がその考えを訴えはじめた。
大和も星に興味がなかったが入部して幽霊部員をしていたし、珊瑚と出会って星に興味を持ち始めたのだから気持ちはよくわかる。

 大和としては賛成だが珊瑚がどうだろうと視線を向けているといろいろと調べながら提言をしていってくれていた。
柊木も乗り気なようでそれならと手をあげる]


  時期は七尾がいつ離れるかで決めたらどう?
  その日までのキャンプセット用意しておくよ。
  寒くなってくるしテントとかあったほうがいいでしょ。


[梅雨前線が過ぎると冷え込んでくるけれど寒くなったほうが夜空の星は良く見える。
けれどインフラが死んでるところはその寒さが敵だから――確かに時期が難しいかなって思うところ*]


――四回目の襲撃の夜――

楽しい約束はたくさんしていく。
お昼のお花見も夜のお花見も楽しみたい。
月夜の夜はお月様を見上げて過ごして、獅子座と蟹座が見えるようになったら天体観測もしたい。
皆でする天体観測も好きだけれど二人だけでする天体観測もきっと楽しいはず。

 新聞配達をしている時の夜はあまり好きではなかったけれど、珊瑚と過ごす夜はとても嬉しくて楽しいからいつまでも続いて欲しいと願ってしまうのが常だった。
身を重ねるようになってからは更にその想いは積み重なる。
もう触れ合わなかった場所なんてないはずなのにもっと触れたくなるのだから不思議なものだ。
もっとと強請られると叶えてあげたい気持ちしかなくて、逆にもう無理と言われると『もっと愛したいよ』って耳元で囁いて記憶に残らないほどの芯まで愛を伝え続けていく。
名前を呼ばれるのが好きで、好きと言われるのが好きで、大好きなんて言われたら理性を失ってしまうほど好きでしかたない。

 最後に、『おやすみなさい』と額に口づけしてから甘やかし切った夜は忘れられない思い出となる]


[そんな翌日大和はほっこりいい笑顔をしていた。
オットセイかなというくらい変な鳴き声をあげる珊瑚を抱きしめてしまう。
タオルケットで身体を隠してしまうけれど一晩中生まれたままの姿で抱き合っていたのだから確かに手遅れ感は半端ない。
甘えすぎなんてことはなかった。
もっと甘えてくれていい程だ。
珊瑚をもっとダメにしたいって思ってしまう]


  ううん、すごく可愛かった。
  ご飯もいつもありがとう。
  毎日美味しいご飯が食べられて、僕幸せだよ。
  だからね、今日はお休みデーにしようね。


[今日くらいはゆっくり休めばいいと思う。
ご飯もカップラーメンとかでも構わないからもっと触れ合っていたかった。
抱きすくめると隠すために使っていたタオルケットを剥いでしまう。
シャワーは後で二人で浴びようねと耳元で囁いたけれどそんなことを聞かれたら答えは一つしかない]


  うん、揉む。
  僕は平気だよ、珊瑚さんがいるもの。


[脇の下から手を差し入れて抱きしめていたから肘を折って腕をあげればおっぱいに触れられる。
やわと揉みながら珊瑚が好きそうな触り方を模索していこう。
だって挑発的に笑うのだもの。
指先で硬くなりやすいところを触って弾いたりしていると大和の硬くなりやすいところが元気になってきたので珊瑚のお尻にあてることになった。
すりすりとそれを当てていって、振り返ればキスをしていけば今日は一日イチャイチャデーになるのは明白だった*]


――旅行の日――

インフラが戻り買い物が少し不便になった生活だけれどそれでも日々が大きく変化することはなかった。
大きな変化があるのは襲撃の時だけだ。
襲撃さえなければ人は少しずつ傷痕をなおしていける。
ただ心の傷はそんなに早くは治らないもので――。

 あの日よりも元気になった珊瑚を自転車の後ろに乗せて出発した日はいいお天気の日だった。
無事な場所では平日な曜日であったのも幸いしていて電車も込み合ってはいなかったしホテルの値段も一番安くなってる時期だった。

 電車って進行方向に横向きに座るだけかと思ったけれど向かい合う座席っていうのは初めて乗ったので大和が興奮していたのは手に取るようにわかっただろう。
相席の人もいないので道中持っていた自分の荷物と『持つよ』って一緒に持っていた珊瑚の荷物を向かいの席に置いていけた]


  本当にね……夢か幻のよう。


[窓際の席は珊瑚に座ってもらって外の景色は街並みから田園風景に変わっていき、いつまでも眺めていられる。
どこまでも続く田畑はそろそろ黄金色になっていくのだろうか。
ここに来るまでの間の風景はどこも平穏そのものだった。
普段通りの営みがそこにあってどこか遠くの世界にでも来たかのようだった。

 珊瑚と手を繋ぎながら肩を触れ合わせて一緒に外を眺めて、お昼になったら電車でお弁当をいただいた。
旅のお弁当はこれまでのお弁当とはまた違った味わいで、大和は満面の笑顔で美味しいと珊瑚に伝える]


[ホテルに到着するとすぐにチェックインしてお部屋に通される。
洋室と和室チックな部屋のどちらがいいかって珊瑚に尋ねていたから選ばれた部屋に案内される。
和室でもベッドがある部屋もあるし布団の部屋もあるのでそこも選んだ方になっている。
部屋はそこそこの広さで窓から外を眺めるとアスレチックリゾートのエリアが見えていた。
予想していたよりも大がかりで楽しそうな場所だけれど第一の目的はプールだった]


  珊瑚さん、写真撮ろっか。
  お部屋に到着した記念の!


[電車に乗る前とか到着した時とかも駅名プレートの前とかで撮影したけれどお部屋でも一枚。
楽しい思い出は残しておきたいからねと微笑んで貴重品と着替えもかな、必要なものを持ってプールの方へ向かおう。

 プールに入る前にやらなければならないことがある。
どの水着を珊瑚に着てもらうか。
これはとてもとても悩ましい。
ビキニか、ワンピースか、身体のラインが出にくい普段着みたいなやつか。
それに色やデザインもトロピカルなものか単色なものかと――え、女性用の水着多すぎん?
男性用の水着コーナーの10倍以上あるんだけど!

 結局大和はトロピカルなデザインのビキニとワンピースの二択まで絞ったあたりで珊瑚にどちらがいいか尋ねたのだったが、珊瑚が選んだ大和の水着はどんなのだったのだろう*]


メモを貼った。


─七尾ちゃんと天体観測会─

無理は──正直してる。
でもそれでも空元気でも、笑ってると元気が出てくるから不思議だよね。
それに襲撃直後よりはだいぶマシにもなってるんだ。
だからね、命くんには本当に感謝してる。
大量の宿題だってきっとやり方は教えてくれるんだ。だから希望が持てるよ。
担任から宿題を渡された時は露骨に嫌な顔してしまったけどそれはしょうがないよね!
将来的な視野が広がってもいるんだし、勉強もそれなりに頑張らなくちゃ!

あ、でも、今までの宿題はそれなりに出来てたみたい。当社比。ううん私比較だけど。
命くんに色々教えてもらってるんだもん、えへん!
まあでもオンライン授業とかの説明もされたよ。ネット環境にない子たちの説明もあった。
一応うちはWi-Fiある…けど、普段意識して使ってないから分かんない。確認しなきゃね。
建物由来のなんとか回線がうんちゃら〜ってお父さんが契約して契約しっぱなしだから多分大丈夫…?


あと、先生にもちゃんと説明したよ。
ほら、緊急連絡先がウチになると思うんだ、命くん。
この日々で、緊急連絡先がどれくらい機能するのかは怪しいけど。


「はい、親にも話してきちんとしてます。
 一緒に暮らす許可も得てますし、結婚の約束だって。
 そう、婚約者…です。」


でも婚約者って言葉にすると物凄く恥ずかしくて、ちょっと赤くなって声が小さくなったけどね。
でも背筋を正してキリッと先生を見たから、納得してもらえたみたい。
後でお父さんの方に確認がいったけど、話は合わせてくれたみたい。
ううん、合わせるも何もそうだよね?な顔しといたけど。
そう、私たちはそういう事なんだ。


そんな日常は、また別の話だけど。


「それなら、うちのマンションがベターかな。
 公園の水道が生きてるか確認しに行ってないけど
 生きてた場合、いろんな人が避難してるかも。
 避難してなくても、水を求めてやってきた人が
 ウロウロしてたりしたらトラブルの元かもね。
 トイレはうちのを使って。
 お父さんと私の部屋は入らないでいてくれたら
 …あとリビングも?
 まあとにかく、トイレとか飲み物とかは任せて?」


今、リビングは完全な私と命くんの場所だから、寝室だけじゃなくてそこも入られるのはなんとなく拒んだけど。
トイレなら玄関すぐの廊下だし、リビングも日が決まったら片付けてたならセーフ…かな?
チラッと命くんを見る。命くんとしてはどうだろ?
それにしても生きてるのが奇跡って柊木くんがいうと洒落にならないなあ、割と。
リビング開放されるなら色々作って、寒い人はそこから天体観測したって良い。
ベランダに出れば結構よく見えるし望遠鏡も私のは生きてる…けど。これは屋上メンバーに譲るかな?
だって、部室の望遠鏡無事かどうかまずはそこもだもの。


「マンションでやるなら他の会の人や
 管理人さんに許可取っとくから言ってね。
 時期はそう、七尾ちゃんにお任せしようかな。
 屋上で焚き火はできないけど
 我が家から暖かいスープや飲み物は提供するよ!」


時期は七尾ちゃんに。
場所はうちのマンションを推しつつ柊木くんに。
細かい準備は命くんに託すつもりで話を振っていく。

そんな私は相変わらず命くんの隣だ。


「ポスター作って、何枚か貼ろうよ。
 学校のホームページにもお知らせして良いか
 先生に聞いてみて良いんじゃない?」**


─四回目襲撃の夜─

「ううん、いつも美味しく食べてくれて有難う。
 可愛いって言ってくれて嬉しい。
 もっと命くんのために可愛くなりたいな。
 …うん、私もすごく幸せ。

 あっやあ!? 返して…もうっ。」


優しい言葉に心の傷がじんわりと癒えていく。
まだ、つきつき痛むけど、こうしてゆっくり優しい言葉と温もりで気持ちが穏やかになっていくんだろう。
命くんはまるで私の救急箱みたい。
でも、最後の小さな悲鳴はタオルケットを取られちゃったから。
手を伸ばしたけど間に合わなくて、でも背中を向けてるからそこまで恥ずかしくなくて挑発までしちゃったけど。


「んっ…ふふっ? ん、命くん、…好き。」


即答に一瞬呆気に取られて笑いながら、甘やかな感覚に身を委ねていく。
そう言えば私の胸は大きくはないけど小さくもない。至って普通くらいのサイズだけど…形は悪くないんじゃないかな。なんて。特に誰にも言わないけど。
小さく体を震わせたり、膝を擦り寄せたり。
お尻に硬いものが当たると真っ赤になりながら振り向いて、振り向いたならキスして、キスしたなら──。

その日はそうやって、いつまでも触れ合って過ごした。
シャワーだって二人。ご飯食べるのも二人。
流石にトイレの時は別だけどそれ以外は本当にずっと二人で。

私の部屋にも命くんの色が混じっていった。**


メモを貼った。


――天体観測会――

珊瑚が無理しすぎないようにストッパーとなって甘やかし続けているのが大和である。
大量の宿題も一緒にやっているしわからないところはやり方を教えているからいつもより出来ていたらしくて誇らし気だったからぎゅっと抱きしめておいた。
えへん、してる珊瑚もとても可愛い。
頑張るとまた増える宿題さんは完全にラスボスポジションだった。

 Wi-Fiとかも最初はわからなかったけれど説明書を見たりして、なんとなく理解して設定できるようになる辺り説明書はやはり大切だと思う。
オンライン授業を見るときは多分珊瑚はお膝の上だろうから初めて受けることもあって楽しみで仕方がなかった。
とはいえ緊急連絡先で一緒の住所と電話番号になっているから最早今更みたいな感じかもしれない。
以降悪い虫が減ったならば何もいうことはなかった]


  マンションは一階が店舗だしトイレはそうだね。
  屋上は柵があるし使用許可貰っておこう。
  コンロも持ち込めたら飲み物とかも温かいままだよ。
  テントとかも張るしね。


トイレは屋上からなら珊瑚の家の方が近いしそこまでで、リビングはもう愛の巣ですって説明しておいたらいいんじゃないかなと思っている大和である。
ほら、掃除も大変だしね!

 それに折角集まるなら別れるよりも防寒対策をしておいてみんなで眺めたらいいなって思う。
その方が一枚の思い出におさまる気がする。

 ところで柊木の生還物語に対抗して爆撃されてました物語を披露しなかったのは別に競るものでもないし、話すと珊瑚が哀しみそうだから――あと寝てたらしいなんて言えない]


[珊瑚がマンションの管理人に許可を貰うなら、大和はキャンプセットの準備をする。
大丈夫って隣にいる珊瑚の手を握って伝えておこう。

 場所がどこになっても暖を取るキャンプセットは必要だし、そちらの準備は恙なくやっていこう]


  来年の合宿の予行演習みたいだね。
  ほら、今年は花火に比重がいってたし。
  来年になったら新一年もいるだろうしさ。


[最後にしないようにしよう。
だから七尾も落ち着いたら戻ってきてほしいねと、また未来のお話をするのだ。

 希望があれば人は生きていけるのだから*]


メモを貼った。


─旅行の日─

私も、新幹線とかでは進行方向や逆に回転して座ることは知ってたけど、普通の電車でこういうのは初めてだった。
でもこれだと自然と半個室みたいになって、なんか特別な感じがしてまた楽しい。
本日のお弁当は旅なのもあって、荷物を減らせるように使い捨てのお弁当箱を用意した。
スパイシーチキン、ブロッコリーとツナのサラダ、アスパラベーコンにきんぴらに甘い卵焼き!
おにぎりは今日はゆかりご飯。
今日も満面笑顔の美味しいが貰えて私は大満足です!

ホテルの部屋は…ちょっと奮発しちゃった。
和室なんだけど、お部屋に個別の露天風呂があるの。
だって、ちょっと恥ずかしいけど…なるべく一緒にいたいじゃん旅行中だし!
最近は普段から一緒だけど、やっぱり一緒が良い。
夕飯もお部屋で食べれるようにしてもらったんだ。朝ごはんはホテルバイキングだけどね。


「うん、写真撮る!
 ラインでみんなにも伝えてみる?」


そう言えばみんなはどうしてるかな?
柊木くん辺りにはお土産買って行っても良いかも。前回ギディちゃんお願いしてたしね。
駅や電車内、ホテル前でも写真を撮る。
二人の写真が増えるのは楽しいよね、たくさん撮るし、命くんが良ければ天文部のラインにも"旅行デート!"なんて浮かれたものが送られるかもしれない。
時々は私もみんなに見せびらかしたくなるんです。命くんカッコいいでしょ?ってね。
ちなみに窓の外からアスレチックも見えるけど、眺めた方の反対側には露天風呂施設がある。
自分でお湯を張って抜く方式らしいから、入る前に後で準備しようね。


ちなみに男性水着は少ないから割とサクッと決めたよ!
膝上のサーフパンツ…って言うのかな。
葉っぱ模様が全体についた全体的に緑っぽいの。多分これも南国の植物なんだろうなあ。
対して命くんが選んでくれたのは、トロピカルな柄のビキニとワンピース。両方ともトロピカルな感じだけど色合いもそれぞれ違う。
確かにこの量だもんね。悩んでくれたんだろうなあ…。
私はマジマジとそれを見てたけど。


「…ふふっ。先に更衣室行ってて?
 直ぐに向かうから!」


ね、とウインクしてみせる。
だってここまで選んでくれたんだもん。
どっちを選んだのかは、実物を見てほしいなって思ったから。
だから、命くんを更衣室に送り出してから手早く水着を選んで、私も更衣室に急ぐ。
私がその時選んだのは。


「命くんお待たせ〜!」


縁取りの部分がオレンジになっている、ペパーミントグリーンの水着。
オレンジや黄色の花が描かれていて、色が結構私の好みだったの。
そしてそれはビキニの方。
形も胸の間がリボンみたいになってて可愛かったし、腰の両側で紐で結ぶのは少し恥ずかしいけどまあ水着だし!
今日は平日だからそんなにプール自体混んでないからちょうど良いかも。
美琴くんに声をかけながら大きく手を振って近づいて行く。駆け寄りたいけどプールサイド、滑ったり転んだりが危ないからね。


「ど、どうかな? こんな感じだったよ!
 …かわいい?」


でも一応聞きたくて、見つめながらそんなことを。
くるっと回って全身を見せて、やっぱり照れ臭くてはにかみ笑いが浮かんだ。**


メモを貼った。


─柊木くん─

それは多分、部室に集まってる最中のお話。


「そう言えば恵一くん見てないなあ。
 柊木くんの方には連絡あったりする?」


多分その答えはノーなんだけど。
だって連絡マメな恵一くんだもん。連絡するならグループラインとかに色々現状を教えてくれそうな気がするんだ。
それがないって事は…やっぱり心配。天文部の仲間だもん。
ちなみに私も、恵一くんの思いを知ってるかは恵一くん次第になる。もしかして親友かもしれないし、既に恋を自覚してるかもしれない。
知っていても知らなかったとしても、男子同士だからって恵一くんのこと知ってるかなって思ったんだけど…。


「本当、ネットワーク混乱しすぎだよね…。
 むしろ、学校あること知らなかったりして。」


基本的にみんな生きてるよね、を前提に話してる。
そうじゃないと心が折れそう。
何せ混乱期でもあるから怪我しました、混乱してます、今は疎開中です、なんでもありかなって思って、生きてる可能性を考えたい。


「天体観測会の話が決まって
 日付近くなっても連絡取れなかったら
 お店の方行ってみない?」


恵一くんの家に行った事はあるかな?柊木くん。
どんぐり亭の場所はわかるしその隣が家だった気がするから、そこまでして連絡とれなかったらどうかなって誘ってみた。**


メモを貼った。


――旅行の日――

[ところで珊瑚の家に居つくようになってからは家事は分担するようにしてもらっている。
全部してもらうのは悪いし何より珊瑚と一緒に暮らすのだから協力していきたい。
ご飯は珊瑚に任せてしまっていて大和は掃除や洗濯、力仕事系を担当している。
珊瑚の下着は別で洗っているかもしれないけれど大体そんな感じで旅の朝も珊瑚がお弁当を作っている間に洗濯をして部屋干ししてある。
洗濯しないまま出ると帰ったら臭くなってると嫌だしね。
ご飯が珊瑚任せなのは珊瑚のきんぴらと甘い卵焼きは珊瑚に作ってほしいっていう我儘からだったりする。
当然、ホテルの露天風呂の準備も大和が担当する]


  うん! 伝えておこう!
  楽しい話題があったほうがいいよね。
  それに……外はこんなにも平和なんだし。


お部屋の様子も露天風呂も撮っておこう。
特に個別の露天風呂はまるでお二人でお楽しみくださいっていう感じのサイズの木製の湯舟だった。
夕食もお部屋に持ってきてもらえるからそれも楽しみの一つだ。

 お土産屋も充実しているようなのでお土産を買って帰るのはいいと思うけれどどういうのを買えばいいのかは大和は疎かった。
お土産を買って帰るのも初めてだからお土産屋に行くのも楽しみにしている。
そんな楽しんでいる旅行の写真がLINEにあげられるらしい。
可愛い珊瑚を拝めるなんて皆幸せだね。

 また話は変わって大和はずっとガラケーを使っているけれど流石にそれで連絡がつきにくくて珊瑚に心配をかけたこともあって買い替えを考えている。
ファミリープランがいいらしいみたいに聞いたけど――未だファミリーではないのが残念だった]


[大和が悩みに悩んだ水着だけれど珊瑚はわりとすぐに水着を選んでくれていた。
サーフパンツ仕様らしくて南国の植物がわさわさしている。
先に行っててと言われたので――ウィンクする珊瑚も可愛いと顔を赤くしてそそくさと更衣室に向かった。
男性の着替えは一瞬である。
全部脱ぐ! 水着サポーターを履く! そしてサーフパンツを履く!
以上である。
水着サポーターが黒のTバックなので少しむずむずする。
サーフパンツはずっと自転車を漕いできて太くなってる太腿を隠してくれていた。
ロッカーの鍵を腕につけておく。
何と貴重品を持っていなくても後で清算できる仕様らしく鍵は腕輪型でキャッシュレスで使えるらしい。超便利]


[そして、待つ――。
女性の更衣室の出口近くで待ってるのは変だろうか。
でも早く見たいしと出てきたらすぐわかるようにその位置になっていた。
プールは広いが時期がずれているから人は疎らだった。

 そわそわして待っていると珊瑚の声がきこえてきて、そちらを振り向くと大和は思わず声を失った。
選んでくれたのはビキニの方で色合いもデザインも珊瑚によく似合っていた。
特筆すべきは胸の間のリボンのところと腰ひもだった。
結んでいるのはエロ可愛いと思う。
そして何より大きく手を振ってくれると揺れる。
何が揺れるかなんて毎日見ていても触っていても全然飽きないものが揺れるのがよくわかって大和は天を仰いだ。
そのまま両手で片目ずつを押さえてぷるぷる震えている間に珊瑚が傍にきて――押さえていた手を解き視線を向けるとモデルのように一回転してからすごくいい笑顔をくれたから大和は耳まで真っ赤になってしまった]


  あの……すごく、似合ってる。
  珊瑚さんはいつも可愛いけれどね。
  今日はキラキラしていて綺麗だよ。

  あ、可愛いのは可愛いんだよ。
  生きていてよかったって想ってるもの。


[大袈裟かと言えばそんなことはないと思う。
大和も照れ臭そうに笑って、手を差し伸べた。
手を繋ぐと、ひょい、と珊瑚を引いて抱きしめる]


  ホントに、綺麗で、可愛すぎて……。
  誰にも見せずに僕一人で独占したいくらい。


[そう耳元で囁くと身体を離してニッて笑った。

 どこから回ろうかって声をかけて、流れるプールやウォータースライダー、普通の大きなプールとか飛び込み用の深いプール、海のように波がくるプールとかいろいろあるねってゆっくり回ろう*


メモを貼った。


メモを貼った。


─旅行の日のグループライン─

命くんからOKが出たから、天文部のグループラインに旅行のことを少しだした。

この駅に来てます!とか。
畑が広がってる〜!とか。
電車の中でお弁当美味しいよ!とか。
枚数的には命くんとのツーショットはあまり無い風景写真がメインだけど。

たま〜に
命くんも一緒でーす!とか。
お互い水着選んでるよ!とか。
浮かれてると思われかねない嬉しさまじりの写真も投稿された。

不謹慎って言われちゃうかな?
でも、外は平和だよ?塞ぎ込んでばかりだと辛いよ、私もそうだから旅行来たんだもん。
みんなも何かで元気を出せれば良いなあ、なんて思ってる。みんな大丈夫かな?*


─旅行の日─

ちなみに家事はその通りで、下着は流石に自分で洗ってる。
手洗いのものも多いしね、流石にそれを干してもらうのはちょっと恥ずかしいもん。
洗濯物を畳むときに同じ!
ごはんを作るのは趣味も兼ねてだから私で良いんだけどね。
でもそのうち、その辺りも一緒にやりたいなあ。
スマホについては、もし相談されたらお父さんか私が二台目を持ってそれを使ってくれたら良いと思うの。って言うだろうな。
私の名義の方が良いのかな?もちろん個人で契約してくれても構わないけど。
でも最近は回線不安定だからね…。
その回線が安定するまでは無くても問題ない気もする。
ほら、ファミリープランになってからでも遅くないかなーって。
…なーんて、ね?


でも、水着で行ったら目を抑えられた!?
えっえっ、とちょっと驚いたけど目を開けてくれたからくるりと回ってみせる。
今度はちゃんと聞こえた褒め言葉にえへへって笑いながら頬が赤くなるのを感じた。
両手で頬を押さえて、にんまり緩む顔を落ち着かせる。
だってやっぱり嬉しいもん。
自分だけで選ぶならワンピースなんだけど、せっかく選んでくれた中にあったし形は可愛いしこう言うところじゃないと着ること無さそう!
…で、ビキニを選んだけど良かったみたい。
あと、これは今は知らない事実だけど命くんはちゃんとサポーター履いてるんだね。
私はキツイの嫌で履いてない。横が紐タイプなのもあって見えちゃいそうだし、多分大丈夫でしょ。
手を差し出されたので自然と繋ぐ。
抱き寄せられるとちょっと驚いたけど──。


「そ、そんな褒めすぎ…!
 もう、どうせ命くんに見せたくて着たんだよ?
 他の人だってみてないよ。」


真っ赤になりながらぎゅ〜って繋いだ手に力を込める。
私の手じゃ大して力入らないけどね。恥ずかしいよ!って言う抗議です。


「命くんだってよく似合ってる。
 と言うか引き締まってるからなんでも似合いそう。
 私も何か運動しようかなあ。」


ぺた。と、遠慮なしに命くんの二の腕に手のひらを触れさせた。
しみじみ見るとしっかりしてるよね、命くんの身体。
ほら普段はそんなにじっくり見ることないから…って、いけないいけない!
腕を絡ませながら私は視線を辺りに向けた。


「色々あるねー、波のプールとか面白そう。
 ウォータースライダーは…やりたい?」


みてる分には楽しそうなウォータースライダー。
きゃーっ!と今も誰かの楽しげな悲鳴が聞こえてきたけれど、やるなら下で待ってようかな。
怖いと言うより、この水着だと脱げないか心配。
波のほうに行かない?と誘って、プールに行く前にしっかりシャワーを浴びる。
全身濡らして汗を落として、それでも身体は夏の暑さを宿してる。
どこかのプールに足を踏み入れて、「つめたーい!」とはしゃいだ声をあげてから、ざぷり!**


─天体観測会の計画─

[念の為、部室の望遠鏡をケースから取り出してチェックする。ついでだから手入れもしといた。]

よっし、異常なし!
念の為、ケースごと段ボール入れとくか〜。

[うちも倒壊はしてねーから、俺の望遠鏡も健在。んで、瑠璃川のも無事。この先もうちょいロボット騒ぎが続いても、一気に全部使えなくなるってそうそうないだろって思ってる。俺が楽観的なのは、今に始まったことじゃないからな。]

あ、俺も貰う!
いつもサンキュ。瑠璃川の作る菓子、うまいんだよな〜。

[手を汚しちゃいけない作業が終わったら、俺も瑠璃川のラスクを摘まみ始める。母さんも料理上手いし弁当凝る方ではあるけど(俺のせいで)健康志向強めだから、菓子は滅多に作らない。今まで彼女は何人かできたし、手作りの菓子くれた子も居るけど、正直瑠璃川のが一番うまかった。俺の中では、手作り菓子と言えば瑠璃川のイメージが強い。俺がそんな食う方じゃねーし、強請ったりはしないけど。命に睨まれたくねーしな。手ぇ繋いで部室来るくらいだもん。]


[幾ら俺がその手のことに鈍くても、ラブラブ旅行のLINEが届けば、瑠璃川と命が付き合ってるってのは流石にわかる。『もう結婚しろよ』なんて送ってるかも。『するよ』って返って来そうだけど。あと一部界隈の話は、俺の耳には入って来てない。そういう配慮はみんなしてくれてるはずだ。多分。]

いや「真下過ぎて逆に安全かな〜」なんて思っちまってさぁ。
足と足の間だったもん。そっから下手に逃げる方が危なくね?
まさか転ぶとは思わなかったけどな! すげー揺れた!

[二人が今一緒に住んでるってのは、聞いてなけりゃ知らない。知らないなら命の家が潰れたってのも知らねーし、知ってたらそんなの渡りに船だろって思うから、どっちにしろコーラのからの生還話を俺が躊躇う理由はない。]


だな、時期は七尾が決めんのが一番だろ。
俺ん家は、俺が「居たい」って言ってる間は居させてくれるだろーし。
瑠璃川んとこだって、先生が病院離れらんないだろうから親に連れてかれるってのはねーだろ?
命も、瑠璃川居る間は残りそうだし。

[俺の心臓は大分マシになったとは言え、そこそこまだ病院通いが要るから、瑠璃川先生のことは知ってる。俺ってより、父さんと話してる事のが多いけど。パパ友ってやつかも。]

あ、確かに要るなキャンプセット。
俺は知っての通り運ぶの向いてねーから、運搬は任せた命!
要りそうな物のピックアップと部費の計算は、俺するから!

[買い出し作業に関しては、女子より役立たずな自信がある。ついてくだけって感じになりそうだし、命に丸投げることにした。見るからに鍛えてるもんな。あの頑丈さが実は結構羨ましかったりするのは、ここだけの話だ。*]


――旅行の日――

結構な頻度で触ることのある珊瑚の下着だけれど洗ったり畳むのは恥ずかしいらしい。
そこはなんでぇと聞かずにそういうものだと受け入れている。
大和も干している下着を見ると赤くなってしまうからお相子だろう。

 ご飯もそのうち一緒に作りたい。
珊瑚がしたいなら勿論大和もしたい。
お揃いのエプロンをつけて一緒に台所に立ちたい。

 スマホは考えているだけだった。
きっとファミリーになったら切り替えることになる。
高校を卒業してからだから再来年かな、まだ少し先の話だった]


  だって、だって……いや。
  見せたくてって言われると……嬉しすぎる。


本当のことを伝えると可愛く笑って赤くなってくれるのすごく可愛い。
両手を頬で押さえても頬は落ちないけど落ちそうな気がするのはすごくわかる。
大和も今落ちそうになっていて頬がもう痛い。
珊瑚以外に大して大体表情筋死んでるから余計にそう。
結構大胆な水着だからワンピースのほうかなって思ってた分余計に嬉しいし繋いだ手に力が篭るのとても良い。
でも大体その抗議をしても効果はあんまりなかったりする。
時々改めるけど時々だ、だって本当のことだから嘘は言えない]


  ん、僕は運動してるわけじゃないけど……。
  抱きしめた時気持ち良いから僕は今の珊瑚がいいよ。
  引き締めるのもいいと思うけれどね。


[二の腕を触られると重たい荷物を持ち運びしているのでそれなりには太いはず。
流石に見せるために鍛えている人程ではないけれど使っている人の身体はしている。
でもじっくり見られると恥ずかしくて空を仰いでしまう。
手を繋いだり腕を絡ませるから目元は覆わないが、腕にあたる柔らかな感触がとても気持ち良いです]


  折角だから乗ってみたいけど……。
  珊瑚さんがのらないならそれほどはね。
  波のプール行こっか。


[乗ったことがないから一度乗ってみたいけれど今の水着だと気になるところがあるらしい。
波の方に誘われたら二つ返事だ。
二人並んで冷たいシャワーを浴びてからプールに向かう。
暑気はまだ残っているから秋は未だ遠く、プールは冷たくて気持ちがいい]


[確か海だとこういうこともするんだよねってドラマの見様見真似をしてみることにする。]


  珊瑚さん、いくよー。


[声をかけてから、えい、と水をかけていく。
顔にはかけないようにして身体に水がかかると水着がしっかり肌にフィットした感じがする。
サーフパンツもぱたぱたしていた裾が大人しくなって少し変な感じがする。

 そうやって波打ち際で遊んでいると大きな波がくるっていうアナウンスがあった。
波のプールの目玉だそうでざぶーんって大きな波を被るものらしいから珊瑚に近づいて腰に手を回して二人して波を待ち受けようか。
勿論、珊瑚が怖かったりしなければだけれど*]


─柊木パパと瑠璃川先生─

つまりは、柊木くんのお父さんと私のお父さんはパパ友である。
いや、私も知ってたんだけどね。
入院してる子達の所に顔を出すこともある子供だったから(何せ、保育園の休みの日は私を診てくれる大人はいなかったからね)入院してる柊木くんのところにも遊びに行ったことがあるらしい。
まだひらがなが読めなかった頃に絵本を読んでもらって(その頃から学習面においての不安が見え隠れするとかは置いといて)、星のお話に興味を持ったりしてた。
私も今と比べておとなしい子だった。患者さんに無理させちゃいけません、を、ちゃんと聞いてる子供だったよ。
だから小さい頃は絵本や塗り絵で交流して。
小学校が始まってからも時々顔を出してお話しして。
修学旅行とかに行ったらお土産買ってきてあげたりさ。
同じ高校に行くって知ったとき、同じ天文部にいたのを見た時は「おおおー!?」と驚いて笑ったもん。良かったね元気になったねー!って。


…あれ、思い出すと私と柊木くん、幼馴染ポジションだったりする?
まあそう言う交流もあったから、うちに柊木くんの小さな頃の写真があったりするかもね。
お父さん同士も長いお付き合いからなのか仲良しで、たま〜に一緒にお酒を飲んだりしてるらしいし、レヴァだっけ?あれの話をしたりしてたみたい。
ただ、最近のお父さんにレヴァの話を振ったら流石に「勘弁してくれ!」ってなるだろうけど。
でもお父さんも、操縦席に心ときめく少年心をお持ちだよ。私知ってる。**


―― 天体観測会、発足! ――

  …!
  あたし、おうし座です!
  あっ、でもその時期に合わせないで大丈夫です…!


[瑠璃川先輩が口にした天体イベントの中に
 牡牛座流星群の話が出たならぱっと顔を上げ、
 差し出されたスマホの画面をまじまじと眺めた。

 この間瑠璃川先輩にも勧めてもらった
 星座の本を買いはしたけれど、読み進めてる途中で
 襲来があって、本を読み進める気持ちが持てなくて
 読みきれてなくて。
 だから星や天体関連にはまだ疎いまま。
 けど、その事はもう告白しちゃいましたから
 気分も幾らか楽に、先輩のアドバイスに
 食い付きました。
 




  学校近くは、はい…
  思い出に残せますが、一番危ない気がします。
  トイレは確かに大事ですね。

  この街で集まりやすくて、
  広くて、…倒壊の危険が無い場所、
  が良いかもしれません。


[地図アプリも立ち上げて候補を吟味する。
 学校以外で観測会をした施設があれば、
 そこも候補に加えて。]
 



[柊木先輩のはつらつした雰囲気は、
 何度も襲来が起きても変わる事なく見えて。
 こんな状況下でもホッとできるような、
 元気が貰えるような心地がした。


  ありがとうございます、先輩!
  …あっ、じきぶちょう!


[瑠璃川先輩の真似をしてそう呼んでみたり。]
 
 



[大和先輩は相変わらず部室でおやつを食べてて。
 …けど、なんていうか。何かこう、
 貫禄みたいなものが滲み出てる気がしました。
 以前より余裕を感じられるというか、
 後方彼氏オーラ…みたいな。

 瑠璃川先輩とお付き合いして、一緒に暮らして。
 そうしてお二人で過ごす中で育まれた絆が
 先輩に安定感をもたらしてるのかな。なんて]


  キャンプ?!テント…ですか…!
  うわあ…!小さい頃以来で楽しそう。

  …じゃなくて、あたしが決めるんですか!?
  えっ、えっと…まだもう少しこの近郊には
  いられるので、いつでも大丈夫ですが、

 




  ……一か月以内、がいい、ですかね…?


[まるで誰かに尋ねるように呟いて。
 あたしの家の予定はあたししか知らないぞ、あたし。

 お父さんの転院やあたしの転校の手続き、
 新居選定や荷物整理や金銭整理やと
 色々準備を進めている最中で、郊外に設けられた
 避難所で生活させて貰いながら
 それらが全部落ち着き、決まって移動するのは
 一か月前後くらいじゃないかな…て思えて。]
 



[そうしてあれやこれや意見が交わされる中、
 瑠璃川先輩のマンションの屋上を開催場所にって
 案が決まりつつあった。]


  ご、ご迷惑じゃないですか…?
  マンションもですけど、そんな、
  瑠璃川先輩のおうち色々使っちゃうの…


[トイレだけでなく食事の用意や飲み物の常設まで、
 言い出しっぺだからこそ気にしてしまう。
 眉をハの字にしながら、けれどポスターを
 作る案には楽しそうに頷いて。]
 




  ううっ…時期、じき……


[うんうん唸りながら、
 具体的な時期についてを思い悩み始める。
 小一時間、…もとい、小10分くらい悩んでから
 ようやく候補日を幾つか上げてみた。

 その中で全員の都合もすり合わせて、
 『○月×日』が決行日として決まったのだった。*]

 


―― だそく、ひみつ ――


[あたしもヘルメットはちゃんと持ち歩いてました。
 …っで、でもっ、やっぱり、あたしが付けるのは
 似合わない気がしてしまって…登校中も
 鞄から提げた形で納まってました。
 
 ち、ちゃんと危なくなったら
 その時は被ります…!()]**

 


メモを貼った。


メモを貼った。


─旅行の日─

そんなに喜んでくれると、私も嬉しい。
だって本心で伝えたのに、それを本当に喜んでくれてるって伝わってきたから。
繋いだ手をゆらゆら、ちょっと激しめに揺らす。
だって嬉しいけど恥ずかしいんだもん。


「命くんにだけ見せたいんだもん。
 だから今回ちょっと思い切りました!
 だからお腹の辺りはあんまり見ないでね…?」


空いた手でさっとお腹を隠す。
ぽよんとはしてないけど引き締めてる訳でもないから、あんまり油断できないんだよね。
抱きしめた時気持ち良いって言われると…また別の意味で恥ずかしいけど!
でも私は私で自分の体と違う硬さを持つ命くんの体が大好きで、安心できるんだけど。
…この話題は掘り下げると危険そう。やめよ、と腕に絡みついたけど、胸がぽよぽよ当たってるのはあんまり気にしてなかった。
それよりもプールプール!


「あははっ、冷たーい!お返し〜っ!」


命くんからの水飛沫にきゃっきゃとはしゃいで、私からもバシャっと水をかけ返した。
お互いの水着が水分を吸って肌に張り付く感覚。
そうしてる間にも足元はプールの深い方から波がざぷり、ざぷり。なるほどこんな感じなんだね。
飛沫が手足にもかかって肌が煌めいた。それはここにいるみんな同じ。
そんなふうに遊んでいると大きな波が来ると言うアナウンスがあった。道理で、波が少し引いている。
それなら浴びなきゃね!と命くんを振り返ると命くんも同じ気持ちだったみたい。
腰を抱き寄せられてワクワクとわたしも命くんに体を寄せてぎゅっとしがみついた。

やがて、奥から大きな波がすごい勢いで私たちに向かってくる!


「きゃーっ!」


悲鳴をあげたけど、もちろんこれは楽しい時の悲鳴。
ぎゅーっと命くんにしがみついたまま波の勢いに流されて、全身ずぶ濡れになりながら流されていく。
しばしそのまま流されて、少し波が引くのに合わせて戻ってもまた第二波で流されて…を、何度か繰り返しながら私ははしゃいで笑ってた。


「あははっ、すごい、すごい勢い〜!
 もうびしょ濡れになっちゃったね!」


勢いの余波にクスクス笑いながら、今は全身プールに浸かるくらいの深いところにいる。
普段は少し上の位置にある命くんの顔が同じ高さにあって、またクスクス笑いながら首筋に抱きついてキスしちゃった。**


─七尾ちゃんと天体観測会─

「そんなの、むしろ私は大歓迎だよ!
 ちゃんとルールとマナーは守ってもらうけどね。
 星を眺めながらココア飲むのとか良いし
 トイレットペーパーや水くらい、ね!

 あっでも私はそっちを提供するから
 集客と整理は七尾ちゃんに任せようかな?
 柊木くんにもね。」


トイレの場所提供は何にも問題ない。
でも気になるなら、他の仕事は任せちゃお!
柊木くんを一度外しかけたけど、柊木くんは力仕事向いてないから柊木くんにもそっちをね。
機材の運び出しは任せての姿勢。
たくさんの買い出しの時に台車の使い方マスターしたんだ!
それに命くんを手伝うって形なら楽しいもんね、と頭の中。
そして時期が決まる。
今から一ヶ月以内くらい、と言うことで七尾ちゃんが提示した日に異論は無い。


「ギリギリ、牡牛座見れるかな?
 見れると良いね、七尾ちゃん。」


牡牛座も冬に見えるのだから、そろそろ見えてもおかしく無いかも…なんて日程を見て口にする。
それじゃポスターつくろうか?と、大きめの紙を七尾ちゃんと柊木くんに渡した。


「私は場所提供の準備するからね!」


他の仕事はお任せよ!**


─瑠璃川と─

や、LINEも既読付かねーし、クラスの方にも来てなかった。
匡先輩アメリカだし、そっち行ってんのかな……?

[回線に問題無けりゃケイは連絡くれると思ってるけど、使ってる携帯電話会社のせいか、それとも単純に国外にでも居るのか、充電器でもぶっ壊したのか、今んとこケイと連絡は付いてない。俺達は仲いいし、学校帰りに寄り道だっていっぱいしたけど、互いの家に遊びに行ったりはなかった。俺はケイの部屋に行ったことがない。]

この騒ぎじゃな〜。
俺んとこも、父さんがんばってくれて何とかなったけど、この間まで結構通信ヤバかったし。
今日が登校日だって知らねーの、普通にありそう。

[通信が復活したと思ったら、水道が終わった。それでも俺の我儘聞いて居残ってるうちって、もしかしたら結構すげーのかも。]

あ、そっか!
瑠璃川は、ケイの家知ってんだんだっけ。
行く行く! どうしてるかめっちゃ気になるし!
ほら、ケイって落ち着いてるように見えてめっちゃ繊細じゃん。
「何も見ない聞かない」で引き籠ってんじゃねーかと思うと、心配でさぁ。
いやー、瑠璃川居てくれてホントよかった〜!
持つべきものは幼馴染だな〜。


[心底ほっとした。俺の家だってそんな離れてねーし、父さんと母さんはずっとそこに住んでたし。俺らが全員幼馴染だった可能性だって、もしかしたらあったのかもしんないけど。俺はずっと入院しっぱなしだったから、少なくとも俺とケイとの間には、幼馴染って関係は無かった。]


─柊木家と瑠璃川家─

[俺は本当に、病室からほとんど出らんなかったレベルのガキだった。だから、瑠璃川…ってか珊瑚が来てくれなきゃ、俺から会いには行けなかった。しょっちゅう死に掛けてたり手術したりで、来てもらっても会えない期間だってきっと多かった。でも珊瑚のことだから、ずっと気に掛けてくれてたんだろうな。俺の白い世界には、ちょっとだけ珊瑚の青があったのかもしれない。]

[でも俺にとっての珊瑚は、外の世界との窓口とか、唯一の友達とかそんな感じ。大事ではあるけど、恋とか愛とかそういうのはなかった。でも、幼馴染ってそういうもんじゃね? 俺はどっちかって言うと、珊瑚が語ってくれる外の世界にワクワクしてた。]

[多分、今「瑠璃川」呼びと「柊木くん」呼びなのは、一年の頭くらいにめっちゃ騒がれたから。俺は騒がれる理由とか全然わかってなかったから、珊瑚から指摘があったのかもな。それから、俺は女子は基本名字で呼ぶことにしてる。]


[小さい頃の俺の写真は、背景が病室ばっかだけど。それでも、持ってるとしたら珊瑚だろうな。俺も、おんなじ感じで珊瑚の写真は持ってる。ま、身体弱かったってこと自体そんな人に言わねーから、俺から誰かに見せるってことは多分ない。]

[父さんは、なんかレヴァの直撃世代らしい。1981年生まれで、放映当時の主人公たちと同い年なんだってさ。瑠璃川先生が全く同じかはわかんねーけど、近い世代なら話は合うんだと思う。俺は父さんに付き合って見たけど、結構難しい話だなーって印象。ロボットはカッコよかった(父さんは「レヴァはロボットじゃない」って言うけど、俺には違いがよくわからない)。そういう話をする相手として、瑠璃川先生が居んのはよかったなって思う。*]


――旅行の日――

見ないでって言われると見てしまいたくなるのが人間の心理で、珊瑚はお腹を隠すけど小さな手では全部は隠れないから隠れてないところが浮彫になる。
そんなにかなって思うけどこの辺りも大和の感性とは違うのだからきっと気になるのだろうと、すすと視線を上にずらしたらおっぱいの膨らみが見えて別の意味でほっこりしてしまうのはもう性なのだろう。

でも水をかけあって水飛沫でわーわーきゃーきゃーいうのは同じだから面白い。
珊瑚と一緒にやってるから楽しさも万倍だ。
水滴を肌に滴らせて陽光が差し込むと煌く星を纏っているかのようだった。
その姿に惚けていると水が鼻にはいってごほごほしてしまったけれどそれもまた楽しい]


  うおおおおー、ぐう、けっこーくる!


[大波を受けると結構な衝撃で流されて楽しむ。
踏ん張るのはちょっと無理だった。
一緒に流されてぷかーって浮かんで波が引いていくと陸地に残されるけど次の波でまたざぷーんっていく。
周囲では浮き輪を持って待機してる人もいてなるほどなあと納得した。

 もう頭の先から全部ずぶぬれで大和も楽しそうに笑っていた]


  実際の波よりすごいよね、これ。
  楽しいね!


[って目を細めてたら首筋にキスされたのでそのまま抱きしめてお返しにちゅっちゅっと首筋や肩にキスしていった。
そうしていると最後の大波がやってきたので二人一緒に流されて打ち上げられたクジラか何かのように陸地に寝ころぶことになっていた。
よろよろと起き上がるけれど脚は少しぷるぷるしている。
水の中から戻ると重力って重たいものらしい。
身体を起こしてから片膝をついて、珊瑚の身体を抱きしめて一緒に立ち上がる]


  ふぁー楽しかったぁ。……ね?


[って今度は大和から不意打ちでほっぺにキスをして、また楽しそうに笑う]


  次はのんびり流れるほうにいっこっか。


[それとも休憩のほうがいいかな。
体力と相談しながら決めていこう。
流れるプールは貸しボートもあってぷかぷか浮かんでられるのがいいところ。
貸しボートっていっても底がなくて縦に長い二人乗りの浮き輪みたいな感じだけれどのんびり浮かんでいられるみたいだった*]


――天体観測――

次期部長の男気ある発言で開催は決定している。
お金の管理が一番面倒だから率先してやってくれる柊木はありがたい。
望遠鏡とかも柊木が見繕ってくれるみたいなので運搬は大和がしよう。
学校に来るのも一苦労だし帰るのも一苦労なので何なら今日の帰りに持ち帰ってもいいかもしれない]


  そう、珊瑚さんのお菓子は美味しいんだよ!


そこには大いに同意を示しながら物資の運搬計画を練ろう。
そう言えば柊木は足元だったらしいけどそれは多分すごく運がいいと思う。
無事だったこともそうだし足元っていう辺りは話のネタとしては生きているからこそ美味しい。
でもすげー揺れたで終わらせられる柊木はすごいと思うよって気づいたら布団に包まって逆さまだった大和は感心していたりする。

 確かおうしざ流星群は北と南で時期が分かれてたと思うので調整は効きそうだった。
時期と場所の検討が進む間に必要な物資を書き出して柊木に渡しておく。
書き出した分だけあれば不足はないと思われる]


  きっと楽しいよ。
  寒かったらテントの中から望遠鏡を覗いて、
  そうじゃないなら屋上にシートを敷いてさ。
  寝ころんで見上げたら良さそうじゃない?


七尾も喜んでくれるなら頑張ってみようと思う。

 時期も決まり珊瑚の華麗なお仕事投げも決まったので、よし!
当日にはマンションの屋上にテントが2つと寝ころんでも居たくない厚手のレジャーシートが敷かれて、キャンプ用のチェアとカセットコンロが準備されたりする。
望遠鏡は柊木の許可次第なので決まってからの運搬となるけれど、設営はちゃんとやってしまうはずだ*]  


─柊木くんと部室にて─

「あー、そっか。乾先輩に会いに行くついでに
 避難もできるもんね。確かにありそう。
 この辺りは回線ほんとに悪いし余計ありそう…。」


恵一くんがアメリカにいるケースも、単純に回線不調で登校日を知らないケースももちろんある。
でも多分無事だろう。そう思いたい。
だからこそ時間を置くつもりだった。
天体観測までは約一ヶ月。直前になっても連絡がつかないなら、覚悟を決めて恵一くんのところに訪問してみよう。


「あ〜、確かにそれもありそう!
 それもあってスマホ見てないもありうるよね。
 私も一人きりだったらアウトだったもん…。
 病院の子供達の笑顔にも救われたし…。
 じゃあ、もう少し様子見してから行ってみようか?」


命くんが居てくれたしね、までは今は口にしないけどさ。幼馴染、の発言にもまあねって軽く笑って良いってことよって感じ。
まあ小さい頃は、手術とかもしかしたら面会謝絶期間とか、そう言う期間は会えなかったけど、それでも長期間病院に関わってる柊木くんは私にとっても良い話し相手だったりした。
でも、幼馴染にしては"患者さん!"と言う気持ちが私に強く刷り込まれてる感じはある。
食は細くてあまり食べてくれないし、そもそも入院患者さんにはあげちゃダメ!とも刷り込まれてたし。
最初に部室で手作りお菓子を食べてくれた時は「え、大丈夫?」と真顔で聞いちゃったりしてさ。
そして騒がれた理由は私もよく分かってないけど…、康生くん、と呼んだ時知り合いなのかとか色々言われて、面倒になったんだよね〜。
だからお互い高校生だし康生くんも最近入院してないしで苗字呼びにしよっか、みたいな。
恵一くんだけが別だったのは乾先輩がいたから区分けってだけだよね。
基本は上も下も苗字呼び。それは七尾ちゃんにも当てはまる話。
だから今は命くんが特別なんだよね。


それはそうと、聞いてくださいよ。
この間お父さんの部屋に行ったらコーラことあのロボットのプラモデルがあったんです。
まさかそちらにもあったりしませんか。
男っていつまで経っても…なんてもしかしたら柊木ママとどこかで話しているかもね!*


─旅行の日─

「あはははは、たっのしー!」


命くんは耐えようとしてくれたけど、やっぱり人工的とはいえ自然界の力に人間は勝てないんだなーって。
でも、それがこんな風に楽しめるなら大歓迎!
波に身を任せる私までくっついてるから、そりゃ流されちゃうよね!
波が引くと陸地に残されて、でもまた波に呑まれて。それだけなのにもうきゃあきゃあはしゃいじゃった。
ちょっとテンションが上がりすぎてちゅってすると、倍になって返ってきた気がする。
ぽ、と染まった頬の熱がまた波に飲まれて冷やされて…、何度めかに私たちは陸地に打ち上げられて転がっていた。


「うん、すごく楽しい!
 実際の海って泳いだことないけど
 しょっぱく無いからこっちの方が良いな!」


ニッコニコで起きあがろうとするとまた命くんが抱きしめてくれる。
その時に不意打ちに頬にキスしてくれたから、ぴくっと体を震わせてしまった。
かあっと頬が赤くなっても、今は冷やしてくれる波が来ない。もー、と口先だけで不平を伝えながら、重くなった脚をあげて命くんにくっついた。


「あ、流れるプール良いね!
 でもボート不思議な形。二人乗り?」


適度に体を冷やしながら、二人で浮き輪で揺蕩うのはなんて魅力的。
命くんほどじゃないけど体力に自信あるから、早速ボート?を借りて一緒に流れるプールに向かおう。
二人して浮き輪の中なら、くっついて流されててもなーんにもおかしく無いもんね。
早速二人でぷか〜…と浮いてみよう。
空を見上げたら青い空、白い雲、眩い太陽!


「…ほんと、夢みたいだなあ。」


避難所のことを思うと、病院のことを思うと、ほんの少し後ろめたい。
だけど、本当はこう言う日が続けば良いはずで、続いていたはず。
だから今は…好きな人と、のびのびさせて貰うんだ。*


─天体観測会の計画─

よっし!
後はポスターと、ホームページに載せていいかだな!
ホームページは、カガセンに聞いた方がよさげか。
そっちは俺が聞いて、OKならやっとく。
ポスターは……俺、画伯ってやつなんだけど、七尾描けそ?

[顧問は多分、更新用のパスワードとか忘れてる。賭けてもいい。んで俺の絵は、ガキの頃にいろんなもん見ずに空想で描いてたもんだから、大分伝わらないものになってる。俺は元々説明が下手だけど、絵で説明したら伝わらなさが八割増しくらいになるらしい。字は綺麗だって言われるから、日時とかは入れられると思うけど。七尾も絵心ねーなら、写真で何とかするって手は一応ある。]

一ヶ月以内か。了解! 七尾、牡牛座
ははっ、次期部長とか改まらなくていいって。ちなみに俺は乙女座!
牡牛座なら、待ってりゃ昇って来るから、見れるかどうかは七尾がどんくらい遅くまで居られるかによるなぁ。


[乙女座はこの時期は早く沈んじまうから難しいけど、夏合宿では日没直後からの観察だったし、よく見えてた。七尾は女子だし、親の許可とか難しいだろうけど、そこさえクリアすれば、昇って来る牡牛座を見られる可能性は十分ある。日付が○月×日で確定すれば、「何時頃に昇り始めて、全体が見えるのが何時」って話もした。]

すげー力説すんじゃん!
お、書き出しサンキュ。
そうだ。今日時間あるなら、ついでに瑠璃川んちに望遠鏡持ってってくれよ。
改めて取りに来てもらうのも悪いし。

[俺は自分にできること・できないことは把握してる方だと思うし、遠慮とかないから任せられる仕事はバンバン投げる。ケイが居たらケイに投げたかもしんねーけど、今日は来てねーから力仕事は命の担当だ。「ま、瑠璃川んちに堂々と行けんだし悪い話じゃねーだろ」くらいの気持ちで投げてる。同棲してるとか思ってねーし。*]


メモを貼った。


――旅行の日――

本当にきゃあきゃあと珊瑚が楽しそうにしてくれるから旅行にきて良かったとしみじみと感じる。
珊瑚と一緒に遊んでいるとすごく楽しい。
これまであまり友達とも遊んだことがなかった大和ははしゃぐというのは得意ではなかったけれど大きな声をあげるのは楽しいと感じられた。
波の冷たさは丁度よく心地好いもので火照る身体を冷やしてくれる。
ただ珊瑚が寒くないかなとくっついてしまうのはくっついていることがデフォルトになっているからだろう]


  そうなの!?
  僕は海も泳いだことないからさ。
  しょっぱいのいつか体験したいな。


[海も山も珊瑚が行けるようになったらの話。
プールの水でもきらきら煌いていてとても綺麗]


  宝石の珊瑚のよりも綺麗な彼女もいるしね。


[どうせ行くなら南国の海だねと遠い南の海を想う]


[あの場所には居たくないという気持ちはなんとなくわかる。
大和と違うのは戻りたいと思っているということで、完全に棄て去りたいと思った大和とはまた違うのだけれどぼんやりと過ごしているとまた考え込んでしまう]


  ん〜、このゆったり感……堪らない。


[ボート型の浮き輪にはまず大和が乗って腕と脚を引っかけて水中ハンモック状態になり、そこに珊瑚に乗り込んでもらった。
浮力があるからいけるいけると密着できる乗り方を実践してみるのだ。
波がないからちゃぷちゃぷとも揺れないしただ水流に流され続けていく。
見上げれば綺麗な空が見えていて、でも空はどこまでも続いているから僕らの街の空も案外綺麗なものな気がする。]


  ……夢じゃないよ、ここが現実。
  こうやって抱きしめても夢なら通り抜けるもの。


[浮き輪にかけていた手を離して首と脚だけで身体を固定すると珊瑚の身体を抱きしめてしまう]


  ほら、旅行の間はいつもよりいちゃいちゃしよう。
  こうやって触り合いっこしたりしてね?


[さっき腕を触っていたしとお返しにあんまり見ないでと言われていたお腹を触っていこう。
わりといつも触ってる気がするけれど水の中で触れるとまたこれは別の触れ感がして楽しかったりする。
好きだよって水に濡れた髪をかき上げてさらけ出した耳に囁きかけて、いちゃいちゃどんぶらこーと流されていこう*]


メモを貼った。


―― 天体観測会:役割分担 ――


  ありがとう、ございます…!
  あたし、当日瑠璃川先輩のお手伝いさせてください。
  スープ作るのとか、ココアもっ!


[どれだけ集まるかもわからないけれど、
 人数分用意するとなると相当量が必要になると思って
 当日の調理の手伝いを申し出る。

 …それに、いつかのお菓子作りを一緒にやる約束を、
 形は変わってしまうけど、そうして叶える事が
 できるんじゃないかって希望も込めて。]
 


─瑠璃川と部室で─

だよなぁ……。俺がケイの親なら、アメリカ連れてくもん。
ま、その内戻って来るだろ!

[俺は親も揃ってるし、瑠璃川よりは大分楽観的だ。全部何とかなるし、みんな戻って来るし、きっと丸く収まるって信じてる。流石にあまり表立って言えねーけど、実はコーラのことだって悪く思ってない。レヴァみたいに、敵から街を守るために戦ってんのかもって思ってる。乗ってんのがもし宇宙人とかでもさ、星座描いたりしてたし、俺達に通じるとこあると思うんだよな。M44んとこで敵倒すとか、魂とか人間のこと理解してねーとできなくね?って。考えすぎかな?]

何だよ、一人きりじゃないアピールか〜?
命が居るから大丈夫、ってか?
いっつもフラれる俺の前で、めっちゃイチャイチャすんじゃん〜。

[ま、こうは言うけど不満じゃない。今も笑ってるし。別に、彼女が欲しいって思ってるわけでもない。ただ、向こうから「好き」って言って来るのに、向こうからフって来るのはよくわかんないなーって思う。夏合宿前にフラれてて、学校がこんな調子だから告白されることもなく、俺は暫くフリーが続いてる。]




  …!はいっ、
  この間の合宿で星座アプリを入れましたから、
  いの一番にみつけてみせます!


[それは■■先輩に教えて貰った、…じゃなくて、
 ■■先輩と二人が話していた内容をこっそり
 聞いて、スマホに入れてたものだった。

 夜空を見上げる時はこのアプリを起動してて。
 ここ最近でもしっかり愛用していたのだった。

 おうし座の情報を先輩達から受け取れば
 あたしは目を輝かせて、楽しみ過ぎて、
 しきりに頷いてみせてしまった。]
 
 




  楽しそう…!あっ、です!
  プラネタリウムでも寝そべるシートが
  ある所があるみたいなんですけど、
  夜空が本物ならそれ以上に感動できそうですっ


[実際に自分が寝そべる所を想像する。

 身体を楽にしながら、
 目の前に満天の星空が広がってて。
 時々、流星群の内の星が線を描いて夜に消えていく。
 肌寒いかもしれないけれど、色んな人…、
 この場にいる大好きな人達も側にいて。
 それだけで胸があったかくなりそうで。
 
 楽しみな事が増えてとても嬉しくなった。]
 


[俺と知り合い?って根掘り葉掘りする奴、確かに多かったし気持ちはわかる。俺は出身中学とか聞かれたら正直に答えてたけど、卒業アルバムの集合写真だって上の隅っこに別撮りで載ってる感じだったし。他ん所には写ってないし。「地元なのに誰の記憶にも居なくて、突然生えた奴」みたいな感じだったから。]

[そんな俺が珊瑚のことだけ名前で呼んでたら、そりゃ聞かれる。別に俺は、人の記憶を書き換えてこの星に溶け込もうとしてる異星人でも何でもねーんだけどな。珊瑚に悪いのは確かだから、「瑠璃川」って呼ぶことにした。]

[瑠璃川んちにも、コーラのプラモあんのかぁ……。買う方も買う方だけど、売る方も売る方だよなぁ。あれ。商魂逞しいっつーか。コーラは普通のロボットもんのロボよりデカいから、縮尺がどうとかって父さんは言ってた。俺は、難しいことはわかんねーけどカッコいいな〜って思った。でも母さんは思いっきり溜息吐いてたから、愚痴の相手にはなってくれたと思う。*]



[差し出された大きな紙。
 柊木先輩からの問いかけ。
 あたしはこの時ばかりはふふん、なんて
 無い胸を張ってみたりして。]


  あたし、実は絵描くの
  得意だったりするんですよ〜。
  中学の文化祭の時のクラスのパンフ絵とか、
  宣伝ポスターとかも描いたことあって。

  だから任せてください!


[と、言い切った後に少し縮まりながら。]
 




  ……柊木先輩。
  その代わりに、なんですが…。

  あたしは一年に声掛けるんで、
  先輩と、乾先輩ももし手が空いてたら、
  お二人で二年の方に声掛けてみて欲しくって

  お願い、できますか?


[手を合わせて口許に指をあて、お願いポーズ。
 三年には三千院部長にお願いしてみます、
 とも付け加えて、お願いしてみるのでした。*]
 


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―― 五度目の襲来:あたし達の街、そしてロボット ――

[この街に残っていた誰もが思っていたと思う。

 もう来ないで欲しい。
 もう現れないで欲しい。
 もうこの街を、壊さないで欲しい。


 そうした願いと祈りは、
 この地球□が▮■選ばれて▮▫しま□った時点▮▮で
 既に■▯潰されてしまったのだろう。
 
 五度目の、襲来が起こった。
 この街に。
 
 この地に。]
 



[あたしが居たのは仮設された避難所じゃなく、
 元の自分の家だった。

 荷物整理の為にお母さんとお兄ちゃんと、
 あたしの三人で訪れていた最中だった。
 街に警報が鳴り響く。急いで避難を始める。

 四度目ともなれば動作に余裕も生まれてて、
 整頓途中ながらもまとめていた荷物を
 幾つか抱えて車に乗り込んだ。


 後部座席から後部窓に向けて、
 ロボットに向けて、じっと視線を固定する。]
 



[前回ロボットが大破し露出していた部分は
 あたしが見てるSNS上で見る見る間に
 「コックピットだ」と決定づけられ、
 その搭乗者や目的、意図なんかが
 各方面から考察されタグを埋め尽くした。
 

 搭乗者についての考察は
 この街の住民だ、で始まり
 日暈学園高校の生徒だろう、で終わるものがあった。

 この街に出現する理由は
 搭乗者が暮らす街だから、とか
 敵が搭乗者に挑戦する為にその許に現れるんだ、とか
 この街に恨みがあるから呼び寄せてるんだ、とか。
 最後のなんかは三度目の襲来時の行動が
 その証拠だ!なんて指摘されてたかも。]
 



[……本当のところは、どうなんだろう。

 あたしの高校の生徒が搭乗者だって考察は
 何種類も内容を追ってみたし、中には
 実名もあげられてたりしたけど
 正直その目的も意図も含めて納得できなかった。

 けれどもし本当に、
 「日暈学園高校の生徒」が
 あのロボットに乗って操縦を行っているのだとしたら、
 
 

 あたしは。]
 




  …………………

 



[徐々に遠ざかり始める二体のロボットを、
 一時として欠かさず見つめ続けた。

 頭の中で何故なんだろう、とか
 どうしてなんだろう、とか
 様々な疑問と問いかけを浮かべながら。


 その片隅で、
 『もし自分が乗っていたら』なんて考えも
 過ぎらせてしまいながら。**]
 


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─七尾ちゃんと天体観測会─

「そう言えば…もし良ければだけど。
 天体観測の日、合宿参加メンバーくらいなら
 泊めても良い…かな?」


これは、なんとなく思いつきで言っているのでどちらかと言うと部室全体より命くん向けだ。
チラ、と命くんを見る。
ほら、柊木くんも星座の見える時間帯について言ってたけどさ。
みたい星座があるならって。


「テントあるなら屋上で男女別れても良いし
 女子はうち、男子はテントとか。
 前後の準備や後片付けもあるし…ねえ?」


つまりはみんなでのんびり星が見たいの。というおねだりです。
でもこれは命くんの負担も増えるので、どうかな?と首を傾げつつのお伺いから始めるよ!**


メモを貼った。


─旅行の日─

「うん。ほら、うちはお父さんが忙しくて…。
 もしかしたら記憶に残らないくらい小さい時に
 来ていたかもしれないけど、覚えてないなあ。」


だから海も山も一緒に行こうね、と笑いかける。
だってこんなに平和な世界が広がってるんだもの。
色々落ち着いたら。受験が終わったら。大人になったら。…新婚旅行???
なーんてね!心の中だけで思いつきに満足してふふッと笑う。
新婚旅行は海外でも良いよね!
そんな事を、考えるんだけど。考えだけで幸せになれるからこの状況って奇跡的だと思うんだよ。


「って。…も〜、命くんったら。」


宝石よりも、なんて。
満更でもないけどやっぱり、照れて頬が染まる。拳をえいーっと胸元に押し付けるけど、大した勢いもないから照れ隠しってわかると思うよ。だって顔が笑ってる。
その後ボートに乗ったけど…あ、そう言う乗り方なんだ???
一緒に並ぶかと思ったけど、命くんの上に仰向けに乗る感じ…だよね。うつ伏せだと流石に水飲みそう。


「し、失礼しま〜す…。」


そっと、慎重に命君の上に乗って仰向けになる。
布一枚、どころか素肌で触れてる範囲が広くてちょっと恥ずかしかったけど、ゆらゆら水の流れに流されているうちに大丈夫になった。慣れてきた。
冷たい水の中、ぴったりくっついてるから背中があったかい。
太陽の日差しで暑く感じたらぱしゃっとプールの水を体にかけたりするし、そうしなくても時々プールの壁に当たった時とかちゃぷんっと小さな波が起きてかかったりしてる。


そうだね、これが現実。
でも、学校みたいに壊れたら。病院が巻き込まれたら。
そんな事を考えてしまうから、こんな夢見たいな時間が必要なんだよ。
なんてしみじみしていたら。


「ひゃっ!? や、やだ、触り合いっこって
 この体勢は私不利〜!
 あとお腹はダメ…んっ、ふふ、や〜だ〜!」


しかもそんな時に耳元で好きだよなんて反則!
耳弱いんだもん。
弱くないところ…と言われても思いつかないけど。耳に囁かれるのは弱い。命君の声が大好きだから仕方ないよね?
脚をバタバタさせるとさっきまで静かだった水面にバシャバシャ波が立った。
私に触る手に手を重ねて、ぎゅっと握りしめるけど引き剥がすには至らないくらいの力。


「私だって大好きだもん…!」


チラッと振り返るしかできないけど、好きには好きを返して。
そのままどんぶらこできたかな?
それとも、くすぐったがるのが勝って暴れてバッシャーンと転覆しちゃったかもね!**


メモを貼った。


――天体観測――

[天体観測にて物資運搬と搬送を担当する大和である。
どうやってもポスターとか無理だし珊瑚の作る料理やお菓子は食べたいので肉体労働担当になる。
オッケーとその日の内に部の望遠鏡は持って帰ることになったので帰り道は荷台に望遠鏡を積んで珊瑚と二人で歩いて帰ることになった。
二人乗りはそれで楽しいが歩いて帰るのもありだと思う。

 七尾も楽しみにしてくれているし設営も頑張ろう。
きっといい思い出になるだろう]


  ん?
  ……うん、僕もそれでいいと思う、よ?


女子なら珊瑚の家に泊まっても、珊瑚がいいならいいんじゃないかと思う。
ちらっと見て来る珊瑚ににっこり微笑む。
テントはいずれにしろ用意するので任せて欲しい。
そういう意味合いも含めて首を傾げる珊瑚にウィンクを返す。
珊瑚がしたいなら大和はそれを叶えるだけである。
為してあげたらきっと喜んでくれるはずだし、喜んでくれると大和も嬉しいのだからやらないわけがなかった。

 ただ、そう――あれを隠しそびれたりしていないといいなと思うけれど多分大丈夫だろう、きっとの精神なだけで*]


――旅行の日――


  そっかあ、珊瑚さんの家は……確かに。
  お義父さんは忙しそうだものね。


[忙しいならまだ割り切れるかと言えばそうではないとは思う。
海も山も他の色々なところも行った記憶がないなら二人で一緒に思い出と記憶を紡いでいきたい。
平和で平穏な世の中があると知っているから夢も希望も抱いていいと思うんだ。
新婚旅行は海外がいいらしい。
国内だけでも行ったことがなさすぎてどこにいってもわくわくするのに海外は大和の想像の範疇を超えている。
どこに行こうか、珊瑚はどこに行きたいだろうか。
花の都と言われるパリか、水の都と言われるヴェネツィアか。
世界史の中だけでしか知らない国ばかりだからきっとどこにいっても楽しいと思う]


[何よりも大切な珊瑚と一緒に行くのだから――。
何だかんだといいながら、多分普通ではない乗り方をしているのだけれど乗ってくれる珊瑚とぴったりくっついて流れていける。
水中ハンモックと化した大和である。
珊瑚の重みが丁度良い感じでくっ付いているからお腹と胸が温かくてよかった。
この感覚も現実で夢や幻ではないのだ。
本当は全て忘れて過ごせたらいいけれど記憶はすぐには消えないものだから思い起こしてしまうのは止めようがない。
せめて忘れていられる時間が長くなるようにって、大和は珊瑚の気を引いていく]


  えー、僕は触り放題で好きだよ。
  この体勢いいよね。
  ふっふっー、耳、弱いよね。


[お腹もダメだし耳も弱いらしい。
耳にちゅっとキスをして――いやでも耳以外も弱い気もするなとばたつく脚と飛び散る水飛沫を綺麗ダナーって見守る。
全体的に人が少ない平日プールだから流れるプールでぎしぎし揺れると余計に波紋が大きく見える。

 結局手を重ねられて引き剥がされなかったのでそのままお腹を撫でていく]


  うん! 嬉しいな。
  珊瑚さんが好きでいてくれると幸せなんだ。


[チラッと振り返ったらその隙にほっぺにキスしてしまおう。
そうやって調子に乗っていると脇腹をくすぐっていて転覆してしまった。
脚も頭も浮き輪にロックしていたところが外れて沈む大和は同じく沈む珊瑚を抱き上げてよいせっと水面に浮かび上がった。
ずぶぬれのまま見つめ合って、大きく笑い声をあげていると浮き輪だけがそのままどんぶらこーしてしまっていた]


  うーん、じゃあ珊瑚さん!
  抱きついて?


[はい、と珊瑚の背とお尻の下に腕を置いて今度は相対して抱きついてもらおう。
珊瑚がしっかり抱きついてくれたら大和はプールの底をてーんてーんと蹴って浮かびながらゆるゆると流れるプールを流されていく。

 そのまま一周回ったらあがるだろうか。
珊瑚があがろうと提案してくれるまではそのまま抱き合いながら流れていたい。
ほら、後ろから抱きつくのはそれはそれでいいけれど正面からだと顔が良く見えるもの**]


─天体観測会計画!─

「ふふふ、それじゃあお願いしようかな。
 あっ、その前にクッキー作ろ?
 教えてあげるって教えてあげれてないし
 その日にする?別の日にする?」


もちろんその約束を忘れていないから、クッキーも作ろう!と計画する。
ただ、本郷さんにも声をかけようと思ってできていないことだけが気がかり。
本郷さんとはまた別のものを作っても良いから、一先ず七尾ちゃんとお菓子作りしようかな。
絵を描くのは上手らしいからポスターは丸投げ。
ホームページへの確認は加賀先生に柊木君が聞いてくれるらしい。ありがたや!
今日はこのまま命くんと望遠鏡を運ぶことになるかな。
まあ同棲してるんですけどね、あえて言わないだけです。

そんな中でした提案だったけど。
あっさり命くんからOKのウインクを返されたから、それも改めて提案しよう。


「ね、保護者の許可さえ取れたら泊まって良いよ!
 女子は私の家で男子はテントかな、だけど。
 天文部と、合宿参加メンバーならOK。
 それなら時間気にせず観測できるでしょ?

 まあ、屋上にテント男女別で作るのもありかな。」


そうなると片付けとか少し大変だけど、のんびり楽しみたい気持ちが強かった。
だって、一人で空を見上げるのは寂しいって知ってるから。


「ふふふ、楽しみ!」


そんな感じでニコニコしながら楽しい事を色々計画して。
でも、…その計画を潰しかねない要素が、一つ。*


─五回めの襲撃─

襲撃とは言っても、今までと違いすぐに双方が動いたわけじゃなかった。
その時にはまた私と命くんは病院に居たと思う。
もしかしたら命くんは別行動していたかもしれないけど、動かないことに不気味さを感じながらも私たちは急いで避難するしかなかった。

この行動に慣れてしまってきているのも怖い。

私はネットの情報をあまりみようとはしない。
だって怖いから。恐ろしいから。だからこそ知りたいと思える人もいるかもしれないけど、私はできる限り遮断したいと耳を塞ぐ傾向にあった。
だって聞いたところでどうしようもないじゃん!
知ってどうにかなるなら私だって考察する!
でも、日々の暮らしとか目の前の大事な人、そんな事に忙しくて考察はあまりしないようにしていた。

そんな中で囁かれていた『搭乗者はこの街の住民だ』で始まり『日暈学園高校の生徒だろう』で終わる書き込み。
さらにその考察は続きを産み出した。


『最初に出現した場所にも同校生徒がいたらしい』


だから、避難誘導している最中だった。
私も避難所に入ろうとした、その時に腕を掴まれる。
ギョッとしてそちらを見ると知らない男の人だった。
なんで腕を掴まれたのか分からなくて、ビクッと身をすくめてしまう。


「えっと、あの、大丈夫ですか?
 早く避難所に入らないと…!」
『君、日暈学園高校の生徒だね?』
「えっ? はい…?」


唐突な質問に頭が混乱してしまう。
同時に恐怖に駆られて私の目は泳いでしまっていた。
早く。早く、安全な場所に移動したいのに。
腕を引いても力が強くてびくともしない。


『本当にアレとは関係がないのか?』
「アレ?…あ、あるわけないですよ!?」


とんでもない問いかけに半ば叫ぶように否定する。


「本当すいません、早く避難所に…!
 いつアレが動き出すか!」**


─柊木くんと部室にて─

「だよね。私もイギリス行くかとか言われたもん。
 でもパスポート取ってないし
 いくらお母さんの故郷でも親戚いるわけじゃないし
 それって普通の語学留学とかになっちゃう。」


私は親戚って知らない。
──父方も母方も、その存在は語られたこたがなかった。いないの?と聞いてもお父さんは首を横に振る。生きてるかもしれないけど死んでるかもしれない。色々あって、祖父母をはじめとした親戚の存在及び連絡先を私は知らないまま今に至る。
でもまあ、大丈夫だよね。大丈夫。
頼りがないのは良い便りっていうじゃない!

…まあそれはさておいて。
イチャイチャしてる自覚はあるけど改めて言われると恥ずかしくなって私の顔が赤くなった。


「そうだよ、命くんが無事でいてくれたから
 一人きりじゃなくて大丈夫なんだもん。
 それに私も命くんが大好きだけど、
 命くんもたくさんの大好きを返してくれるんだよ。
 柊木くんがフラれるのは
 好きを返してないか、返し方が下手かだと思うなあ。
 恋人になってもあんまり態度変わらなそう…。」


と言うか、そう言う愚痴を受けたことあるんだよね。
こっち優先してほしい!とか、あいつは性欲ないのか!系の。
まあその時は私も誰かとお付き合いしたことないから「分かんないよ!」「知らないよ!」「あー、まあ…。」「いやあいつの性欲について私が詳しかったら問題でしょ!?」と。
最初のお互い名前呼び案件と部活同じなのとで柊木くんと仲の良い女子ポジだったからねえ。否定はしない。


でもこう、好きな人ができて想いが通じたら思う。
求められると嬉しい。受け止められるのも嬉しい。
好きなのが私だけじゃないって、嬉しい。
だけど何となく柊木くんの場合友愛の延長線上が長くて、性欲や欲求はないわけじゃないんだけどひゃっはー!とその場を楽しむ事を優先しがちな気はするから…多分そのせいだよ。
あとどっかで「瑠璃川の手作りお菓子が美味しい」とか今までの彼女に言ってたりしない?絶対それ系は言っちゃダメなやつだよ…とかね。
本人悪気はないけど気づかない、が多そう。


まあプラモデルに関しては私よりも彼女さんに叱られてたけどね。
私は「あーまたかー」だったけど、これから主に生計を共にするのは彼女さんだったから。
しっかりしている彼女さんみたいで、私はちょっと安心してたりする。
それはそれとして柊木ママに買い物先で出会ったら、世間話ついでにそんな愚痴も聞いたりしてるんだ。**


――五度目の襲撃――

[一度目は合宿先にて、二度目は高校、三度目も高校、四度目は高校から少し離れた場所でそれぞれロボットが出現し周辺に大きな被害を齎した。
そして五度目の現在もロボットは再び高校の近くに出現している。
ここまで出現が重なると五度目の出撃となるコーラは防衛側で毎回違うロボットが攻めてきているように思える。

 とは言え戦いが始まればどうなるかわからないのが現状だ。
五度目となると避難も的確で素早く行えるようになっていて、いつもと同じように珊瑚と行動していた。
子どもたちの避難が終われば残りの収容の手伝いをしていく。
四度目の襲撃が終わりそのまま街の外に疎開していった人もいるので病院まで逃げてくる人は少なくなっていただろうか。
コーラの方を見ると序盤の動かずは一度目と三度目以外は共通しているようで今回も動きはなさそうだった。
正直動くと被害が出るので動かないのはありがたかったが――]


避難誘導を続けていると子どもたちの誘導が終わり手分けするために少し離れた位置に居た珊瑚の方から強く大きく声が聞えた。
そちらを見ると知らない男が珊瑚の腕を掴んでいて――。

 大和は即座に駆け寄ると男の手首を掴み握り潰す勢いで力を込めた。
手首を強く抑えると握力が効かなくなり珊瑚は解放されただろう。
素早く珊瑚と男の間に割って入ると大和は男を睨みつけた]


  バカなことをやってないでさっさと避難しろ。
  避難しないなら好きにしろ、ただ邪魔をするな。
  ……はあ?
  関係あるんだったら今頃こんなとこにはいないだろ!


[話が通じない。大和が抱いた第一印象はそれだ。
元よりネットの情報なんてものは見てもいないものだから陰謀論なんてものには関与しない。
少し考えれば事実に即していないことを無理矢理理由をつなげて幻想を見ていることくらいすぐにわかるのに踊らされる。
あまりにも滑稽な話で既に大和が口にした通り関係あるならこんなところで避難誘導なんてしてはいない。
普通は、関与しているなら安全な場所にいるだろう。

 大和は大きく息を吸い込み、声をあげる]


  与太話に踊らされて!
  自分より弱そうに見える相手に言いがかりをつけ!
  掴みかかるな!


[同時に男の手首を払う。
未だ避難中の者がいる中で大和は男にそう印象付けた。
衆人観衆がいる中で注目を浴びさせれば否応でもなくそれ以上の行動はできなくなるものだ。
社会的に殺すとも言う。

 珊瑚に害する者を大和が許すわけがなかった]


  ……珊瑚さん、行こう。
  あれが動く前に避難しないと。


[ごめんね、って横抱きに抱き上げるとそのままシェルターの中に避難することにした。
もう大丈夫だよ、離れてごめんねってシェルターの中に入ったら身体を抱きしめてあげる。
また、怖い思いをさせてしまったって――臍を噛む思いだった*]


─旅行の日─

新婚旅行で海外なら、カナダが良いかもね。
星とは違うけどオーロラは一生に一度は見ておきたいもの!
あっでも北海道でも見ることができるんだって。それも良いなあ。
オーロラの神話はあんまり良いものじゃないけど、美しさは格別だよね!
でもきっとどこだって楽しいんだ。
お母さんの故郷のイギリスも、花の都パリも、水の都ヴェネチアも。
きっとどこだって今日みたいにキラキラの思い出の一ページになるはずなの。
大好きな命くんと一緒なんだから。


「んっ、んゅっ…こ、こらあっ!」


こらって言いながらも怒ってはないんだ。
でもきしきしチャプチャプ、バシャバシャと身悶えして脚をばたつかせて、浮き輪は不安定になってしまう。
触り放題ってことは触られ放題でもあるからね!


「やあっ、ん…! あ、あはははは!それはダメぇ…
 きゃんっ!?」


ほらー、脇腹くすぐったりするからとうとう転覆した!
ざぶーんと一際大きな水飛沫。
水の中は水中メガネしてなかったからよく見えないけど、ふやふやできらきらで、あ、綺麗だなあって一瞬見惚れてしまう。
近づいてきてくれる存在に気づいたから手を伸ばしてしがみつくとそのまま水面に連れて行ってくれた。命くんだもんね!


「ぷはっ! あはははっ、もー触りすぎ!」


二人してずぶ濡れで見つめあって、でも楽しくて笑っちゃう。
抱きついてって言われたけど、しがみつくことはしないようにした。だってそれは流石に恥ずかしいと言うか…ねえ!?
抱きしめる形でお尻に手があるのもちょっと恥ずかしいけど、両腕で首筋にしがみつくだけにした。
両脚はぷらぷら水中に揺蕩う感じ。
まあ、命くんの裸の胸に体を寄せてるのはこう、正面からだと結構恥ずかしい…。
命くんのしっかりとした硬い体に自分の体をくっつける感じになるんだもの。
自然と胸はムニっと押しつぶされる。
押し付ける形になるから緩んだりはしないけど、こう…顔も近いし気になっちゃう。
でも、てーんてーんと水底を蹴って、沈んでは浮いて、浮いては流されてを繰り返してるとぱあっと笑顔の花が咲く。


「あっ、これ気持ちいい〜。
 天の河泳いだらこんな感じなのかなー?」


水の中だけど空中散歩してるような浮遊感。
きゅっとしがみついたまま景色と浮遊感を楽しんで、そのまま4周してからプールから上がる。
すっかり体は冷えていて、プールから上がると重力を感じるのも宇宙遊泳した後みたいだよね!
無重力を感じたような…だから簡易宇宙旅行?


「えへへへ、今の楽しかったね!
 またやる?」


それとも、別のところに行くのかな。
お夕飯も温泉も楽しみだから、やっぱり旅行来てよかったと思う。
命くんのほっこり笑顔もみれてるしね!**


─天体観測会の計画─

おっ、マジか七尾! 助かる〜!
んじゃ、ポスターは七尾の担当だな!

[瑠璃川が差し出したおっきな紙は、絵が得意だって言った七尾にパス。適材適所ってやつだな! 天文部の人数は三年の先輩たちが引退したら大分減っちまうけど、得意分野がいい感じにバラけてるから、これからも何とかなりそうな気がしてる。そうして預けた後、七尾から「代わりに」と提案が飛んで来た。可愛らしいおねだりポーズ付きで。]

お願いも何も、声掛けるに決まってんじゃん!
ケイも一緒に、だな。了解!
となると、まずはケイと連絡取らねーと。

[一応、ケイのLINEにメッセージ送ってみるけど、この段階で既読は付かなかった。こんだけ連絡取れねーなら、やっぱアメリカか?]

一年の方、頼んじまって大丈夫か?
声掛けづらいとかあったら、全然言ってくれよな!

[兎に角、七尾の提案は快諾。もしあれだったら、三年にも声掛けてみるかな。三千院部長は真面目で責任感あるけど、人に声掛けまくって誘うってタイプじゃなさそう。こういうのは俺や、ああ見えて人たらしなケイのが向いてるだろうし。*]


─五回めの襲撃─

「み、命くん…。」


声が震えて掠れてしまう。
何でそんな言いがかりをつけられなくちゃいけないのか。なんでなのか、頭が回らない。
ただ命くんがきてくれてほっとして、男の手の力が弱まると私は命くんの背に隠れた。
身体が震えてしまう。ただでさえ緊急事態で危ういのに、そんな所に敵意めいた確認をされたら尚更だ。
私だって、街がこんな風になって悲しいのに。辛いのに。
確かに私は日暈学園高校の生徒だ。
でもその事が、どうして関係者って話になるの?
確かに学校の間近に何度も現れてる。私たちの街が壊れていく。それが日暈学園高校の生徒のせい?そんなバカな!

私はカタカタと震えていた。
命くんと相手の男の声がどこか遠い。
私はすっかり青ざめてしまっていて、周囲に気づいたのは命くんが抱き上げてくれた時だった。
それだけ私は突きつけられた悪意に怯えていたし、まさかの事態に頭が回らなくて硬直してしまっていた。
そんな私を見るにみかねたのかもしれない。


「あっごめん、大丈夫、大丈夫だから…。」


そんな風にから元気を見せたけど、どうしても声にハリが出ない。
避難所に入ると、みていたんだろう患者さんたちが慰めてくれた。
いつもよくしてくれてる子たちになんて事!とか。
瑠璃川先生の娘さんって知らないのかしら?とか。
日暈学園高校なんて壊れたんだ、被害者じゃないか!とか。


「あ、あはは、大丈夫ですから。
 うん、でも、少し二人きりにさせてください…。」


ここで二人にと言えたのは良かったと思う。
ぎゅ、と命くんが抱きしめてくれたし、それだけで私はほっと体の緊張が解けていくから。
これが、病院じゃなかったら。
命くんがそばに居なかったら。
避難所から追い出されていたかもしれない。そんな嫌な想像が頭を過ぎる。
これが他の子だったら?
大丈夫? やだ、こんなの考えたくない!


「命くん…。」


命くんの手を引いて、あまり人目のつかないエリアに向かう。
避難所だもの、そんなスペース殆どないんだけどね。
子供達と居たエリアじゃなくて、運び込まれていた避難物資の箱の影に座り込む。
命くんにも手を引いて座ってもらって、その膝の間に向かい合いで滑り込んだ。
そのまま両手を伸ばしてしがみついて唇を重ねる。
ただ、触れ合わせるだけだけど、長い時間をかけて。


「…もうちょっとだけ、キスさせて…。」


一度離してそう告げて、また唇を重ねていく。
感謝の気持ちと、畏れを消したい気持ちがあって。
止めなければ何度も何度も、キスを繰り返していたはず。**


メモを貼った。


――旅行の日――

カナダという案は思い浮かんでなかったので聞いたら、おー、と声をあげて行先候補に入れた。
カナダって言うと赤毛のアンとかの舞台になったところとかやっぱりメープルシロップだったりとかが有名だろうか。
オーロラも見れるらしいし新婚旅行でなくても行ってみたい場所だった。
イギリスも候補に入れよう。霧の街ロンドンやエディンバラ、ストーンヘンジ辺りだろうか。
珊瑚のお母さんの出身都市には赴いてみたいのはそう。

 盛大に擽り、盛大に笑って転覆した後楽しそうに笑ってくれていたから大和も一緒に笑っている。
残念ながらしっかりと抱きついてはくれなかったけれどそれは夜のお楽しみにしよう。
両腕で首筋にしがみついてくれてるだけでも十分で押し付けてくれるおっぱいの感触がとても心地好かった]


  それなら僕らは織姫と彦星かな。
  残念ながら一年に一回しか会えないと
  寂しくて彦星は涙を流してしまうから、時短彦星だけれどね。


[顔も近いから時折、ちゅっ、と頬にキスしてふわふわと――四周回ったのは珊瑚がすごく喜んでくれたからだね。
またやる? って聞かれたら、うん! としか答えなかったのでてーんてーんって。
二人で少し早い宇宙旅行へ、天の川を流されてゆったりと過ごしてからプールサイドにあがる頃には御夕飯に近い時間になっていた]


  それじゃあ今日はここまでー。
  着替えてお部屋に戻ろっか。
  外で待ってるね。


[腕を組みながら更衣室前まで珊瑚を送って自分もまた男子更衣室へと入る。
男子の着替えは一瞬だ!
身体を拭いて! 脱いで! 拭いて! 服を着て! 終わり!
タオルが貸し切りのがあるのもありがたい。
使い終わったタオルを回収ボックスに入れて着替え袋に水着を入れて外に出て珊瑚がでてくるのをぼんやりと待っていよう]


[ぼんやり待ってる間に考えることはあんまりない。
何も考えずにぼんやりすることも大切だと思う。

 珊瑚が出てくるとまた腕を組んでお部屋に戻ろう。
途中で土産物コーナーを少し覗いて、部屋に到着したら水着を洗って干しておいてから露店風呂も洗って栓をしてお湯を張りはじめよう。
ところで水着は干すものだと思っているけれど珊瑚も水着は干すのだろうか。
ほら、下着とは違うけれどやっぱり、ねとまごまごしていた]


[夕食は海の幸山の幸の盛り合わせだった。
お刺身に天麩羅にお鍋に茶碗蒸しにと――え、すごく多くない?
ご飯はご飯で山菜炊き込みご飯でお味噌汁まであるよ!

 という料理を御膳で運んでもらって畳の上に座って食べるわけだが大和はそそくさと珊瑚の横に座り直していく。
最初の位置が対面だったのでいつものポジションにチェンジした]


  すごいね! すごいよ! いただきまーす!

  ん−……まずはこれかな、珊瑚さん、はい、あーん。


[お刺身からでよかったかな。
タイを一切れ取ると醤油につけて、わさびはいるならちょんと乗せてくるんであーんと箸を持っていく。
今日はずっといちゃいちゃするつもりしかない*]


─瑠璃川と部室で─

うちも、日本離れるとしたらドイツって話自体はあるくらいだしな〜。
行ったことねーけど、祖母ちゃん住んでるから。
語学留学も楽しそうだけど、俺の場合体力面がネックなんだよなー。

[祖母ちゃんがハーフで、母さんがクォーターってやつらしい。だから母さんは在宅で翻訳家やってる。つまり俺には1/8くらいドイツの血が入ってんだけど、ここまで来たらほぼ日本人だろって思ってるし、別に言い回ったりはしてない。聞かれりゃ答えるけど。俺の身体がこんなじゃなけりゃ、もうちょい行き来もあったかもな。]

[うちも親戚付き合い少ない方だけど、父さんが早くに両親亡くしてるからってだけで、ドイツの祖母ちゃんとは定期的にビデオ通話してるくらいには円満だ。珊瑚んとこは、なんか複雑そうだなーって思う。あんま踏み込む話題でもねーけどさ。]

うわー、すっかり恋する乙女の顔になってんじゃん!
大好きを返してくれる、なぁ……。
耳が痛てぇ〜。んー、返してるつもりはあんだけど。
確かに、瑠璃川と命がやってるみたいなんはしてねーかも。
ああいうの、やっぱ必要なんかな〜。


[常に手ぇ繋いでるとか、ラブラブLINEとか、そういうの。まさか、裏で俺の性欲に付いて話題になってるとは予想もしてない。 ……や、全くねーわけじゃねーんだけどさ。散々心臓で死に掛けてて、今も一応治ったとは言え心臓が自前のままの俺は、ドキドキすることがちょっと怖かったりする。怖いことよか楽しいことのが好きだから、そういう場面を避けがちってのはある。カッコ悪いから、珊瑚にだって言ってねーけど。]

[そんな訳で今んとこ、できた彼女たちと友愛の延長線上から抜けたことはない。あと、普通に「瑠璃川の手作り菓子うまい」は言ってる。特別に貰ってるわけじゃなくて、部の全員に配ってんだし。それがマズいことだとすら気付いてねー感じ。*]


――五回目の襲撃――

珊瑚の声が震えている。
大好きな声をこんなにも委縮させるなんてやはり肉体言語で語るべきだったかもしれないが無暗に暴力を振るうのはよくないことだから最低限に留めた。
手首だって相当痛いはずだし社会的にも抹殺されるような状況だ。
避難を急がないといけない瞬間にバカな言いがかりをつけてきて生命の危機に曝したのだから当たり前だろう。

 震える珊瑚が痛々しい。
これまでも傷ついているのにまた傷つけられた。
どうして珊瑚が何度も何度もこんな目に合わないといけないのだろうかと憤りしか覚えない。

 ぷんすこしているのは周囲にもわかるだろう。
毎日お手伝いに汗水流している姿を見ている人は心配してくれるし慰めてくれる。
気丈に振る舞っているけれど限界なのはわかっているから人から見えない影になっているところに潜り込みいつものように――ではなかった。
向かい合って座るから顔も近いし口づけも普段よりしやすい。
背中に手を回して強く抱きしめるとどうしてかもうちょっとというので大和は目を細めた]


  だぁめ、もっとしよう。
  僕はもう今日は珊瑚さん可愛がりタイムに入りました。


[唇が触れ合う度に温もりを与えていく。
抱きしめると身体が温まるがキスをすれば心が温まっていく。
でも、ここでは触れ合わせるだけのキスまでだ。
それでも戦いが終わるまではずっとそうしていよう。

 これ以上珊瑚が傷つかないようにしたいのに、
人の害意というものはどうしても網をすり抜けてくる。

 肉体の生命が無事でも心が死ぬ時もあるのだ。
大和はぼろぼろと涙を零しながら、珊瑚の唇を啄み続けていた**]


─五度目の襲撃─

[五度目にコーラが出現したのは、今までで一番“俺から離れた所”だった。一度目の襲撃の際、俺は天文部の合宿でコーラの出現地点に居た。諸々の出来事が無かったってことは、二回目の襲撃の際も俺は入院なんかしてなくて、普通に学校に居たはずだ。命の忠告が無かったから、三回目の襲撃の時も学校に居た。そして四回目の襲撃の時、コーラの出現位置は俺ん家の真上だった。]

[だからネットの考察に、俺は思いっきり実名で挙げられてた。俺自身が、高校から急にポッと現れたみたいな存在なのもあって、祭りっての? なんかそういう感じになってた。父さんがプロバイダー情報開示とか何とかをがんばってくれてるけど、焼け石に水ってこういうのを言うんだろうな。俺は、人の記憶を書き換えてこの星に溶け込もうとしてる異星人でも何でもねーんだけど。]

[そんなだから、俺ら一家は避難所には行かなかった。ご近所がほとんど引っ越してってる傾き掛けたうちに居る方が、少なくとも俺の身は安全だろうって。避難所に居る人たちに襲われでもしたら大変だって。そういう判断だった。]


[俺たち一家が引っ越さなかった理由も、三割くらいはそれだった。俺が友達と離れたくねーってのもあったけど、もし引っ越して、今度も俺の真上にコーラが出現したら、マジで目も当てらんなくなる。俺自身ですら、本当に自分とコーラが関係ねーのかわからなくなるレベルだったしな。]

[……まあ、だから。うちが十分被害を受けてもおかしくねー距離に出現したにも関わらず、俺はちょっとだけほっとしたんだ。今度は、俺の真上じゃなかったってことに。]

[もし潰されて、家族全員一緒に死ねるなら。それはそれで誹謗中傷から逃れられていいのかもしんねーなって。そんなこと考えながら、割れた窓越しにコーラを見てた。*]


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


─五回めの襲撃─

ネットの考察のことも柊木くんが実名で挙げられていることも私は知らない。
もしかしたら学校名+天文部までは挙げられてしまってるんだろうか。
そんなの酷い。たまたまそこに居合わせただけ。コーラが現れただけ。ただそれだけなのに。
もし本当に天文部が、合宿の参加者が、学校の生徒が関与してるなら教えてほしい。
だってあんまりにも街は壊れて被害を受けている。
その周囲にいる私達だって。
ネットのこと、お父さんは知ってるのかもしれない。
だから成る可く此方での奉仕活動をするように言われていたのかも。
私も命くんも受け入れてもらえる場所があるように。
無関係だとみんなに知ってもらうために。
事実私たちは無関係だ。もしかしたら柊木くんパパを通じて避難を呼びかけたこともあったかもしれないけど、その辺りの判断は彼らに委ねたんだろう。
でもその場合、ここに居なくて良かったかも知れないよね。


「ん、ふ…っ、なか、ないで…?」


可愛がりタイム。いつもなら照れ笑いを浮かべたり、なあにそれ、なんて笑ったりするけど今は無理。
だからこくんと頷いてちゅ、ちゅ、とキスを繰り返していたけど、命くんのほほに伝う綺麗な雫に気付いてこつりと額を合わせた。
両手で命くんの頬を包んで、やっと微笑んで見せる。そんな私の目にも涙が滲んで。


「今日、唐揚げつくる。
 初めてのお弁当に入ってたの、好きでしょ?
 甘い卵焼きも作ろ…。
 レアチーズケーキ冷やしてあるから
 デザートにそれ、食べて…。」


膝立ちになってぎゅう、と命くんの頭を胸に抱え込む。
よしよしと頭を撫でた。
自分の方が参ってると思うけど、私だって命くんが泣くの見るの嫌なんだよ。
お互い笑って過ごしていたい。


「…ん。」


でも、避難所ではこれ以上甘えることは流石に憚るから。
また普通にギュッと抱きついてから命くんの首筋に唇を寄せる。
ちゅうっ、と強めに吸い付いて鬱血痕を残そうとした。いわゆるキスマーク。私はここにいるよ、命くんは私の。色んな意味を込めたキスマーク。


「…私にもつけて?」


つん、と自分の首筋も指さしてお願いする。
ね、それくらいならきっと見逃してくれるよね。
みんな静かなロボットたちに怯えてるけど、私たちのことは見てないから。*


―― 天体観測会:役割分担2 ――


  ! じゃあ、ご都合大丈夫でしたらですが、
  天体観測会の午後に作るのはどうですか?
  夜は会をやって、その時に軽食みたいに
  配るのも素敵だなって思うんですっ。


[クッキーを作ろう!て提案へ勢いよく食い付いて、
 こちらからも提案を返してみました。

 もし本郷先輩の話題が出たなら悩んで。
 まだ開催まで時間もありますから
 今度誘ってみましょう!と提案もしたと思います。

 楽しみな計画が増えていくことに
 嬉しそうに頬を緩ませて。]
 




  あたしのうち…は、外泊大丈夫だと思います。
  合宿も許してくれてましたし、
  安全に気を付けて
  他人様に迷惑かけなければってくらいで。


[もしかしたら、今のご時世だからもっと
 色々言われて最悪反対されるかもしれない…
 ですが、きっと。おかあさんなら。
 思い出作りだって言ったら許してくれるはず!]


  テントも良さそう!…ですけど、
  男子女子で近いと会話とか聞こえちゃう、かも?
  先輩に沢山ご迷惑かけちゃいますが、
  おうちお邪魔させてもらってもいいでしょうか…?

 




  先輩の秘密の話とかお聞きしたいですっ!
  あれば、ですけど…!


[夜に女子、男子で集まるなら
 それぞれにそんな話題が飛び交う気がして。
 折角なら話が漏れない環境で盛り上がりたいって
 ワガママにも思ってしまって、つい、
 そうお願いしてしまうのでした。
 




  ありがとうございます、柊木先輩!
  乾先輩、そういえばお見掛けしませんね。
  …ご無事だと良いんですが…。


[長期的に連絡が取れないのであれば
 ご時世的に被災を心配してしまう。
 遠くに行かれているのなら、お土産話が
 聞きたいなあなんてぼんやり思って。]


  大丈夫です!  ・
  他の一年部員に…も、お願いするので、
  ちゃんと集められると思いますっ!


[全任せしようとしたのは秘密です…!]
 



[先輩達が色んな役割や提案、提供を
 申し出てくれて、それぞれの役割か決まりました。
 
 瑠璃川先輩はスープや飲み物、お菓子の提供
 
 大和先輩は望遠鏡の運搬とテントの組み立て
 
 お二人の共同作業(!)で
 マンションへの許可取り、ご住居設備の貸し出し
 
 
 柊木先輩は顧問や加賀先生への確認、部費計算
 乾先輩と一緒に二年生への声掛け
 
 
 あたしはポスター作りと一年への声掛け
 
 



[こうしてあたしの突然の申し出は、
 天体観測以外のイベントも充実していて
 とてもとても楽しみな計画へと昇華されていた。]




 ――― 皆さん、ありがとうございます…っ!
     皆さんやっぱり優しくって、あったかくって
     あたし……大好きです

     ……今までで一番、力入れて
     ポスター描き上げますね…!


 



[あたしの疎開先はここから…うんと遠くて。
 もしかしたらそのままそっちで
 定住するかもしれなくて。


 
              だから、だからこそ。
      この最後の思い出になるかもしれない
       ビッグイベントに、全力を注ごうと。**]
 


メモを貼った。


─旅行の日─

「でも彦星と織姫は星の寿命で考えると
 3秒に一回はあってる計算になるんだって。
 だから私たちの場合は誤差でず〜っと
 一緒にいても良いよね〜。」


時短どころか誤差で会えない分を無くしました。そんな二人で良いと思う。
時々ちゅ、とキスされるから、くすくす笑いながらこっちもキスを返す。
そんな風にしての〜んびり楽しんだ後、やっとプールを終わらせることにした。
女子の着替えは長いよ〜!
体を拭いて、タオルを巻いて、脱いで、拭いて、着て、髪の毛をとかして。
この後お風呂に入るから乾かさなくて良いかなー、とちょっとサボって水着を濯いで絞ってからやっと出てこれた。
タオルを預けられるのはほんと便利。


更衣室から出て、待っててくれた命くんに「お待たせ!」と腕を絡ませた。
お部屋に戻る前にお土産屋さんに寄って、お父さんたち病院の人と、天文部のみんなに多めのお菓子を買う。お父さんには旅行の後すぐ渡すし、天文部のみんなには日持ちするのだからって観測会の時に食べることにする予定。
途中、ちょっと素敵なペアリングを見つけた。
黒檀で出来た黒いリング。だから木製なんだけど、ツヤッとして黒い中に一粒小さな星みたいな宝石が入ってるの。
ちらっと見たけど、こう言うのは流石にまだ早いかな…、なんて思いつつ、柊木くん用に星の頭に青い体の何とも言えないゆるキャラのぬいぐるみキーホルダーを買った。
体の前に「願ってごらん」背中に「かなえるよ」と書いてある。
後自分にご当地ギディちゃん〜ホテルの制服仕様〜も買いました。お土産はこんな感じ!

…あ、水着は干してないよ!
明日もプールで遊ぶなら干すけど…ちょっと干しておくなら恥ずかしいかも。
あんまり目立たない位置にするからね、その場合。


「わあ、すごい!」


並べられた夕飯は豪華!
自分でもなかなかこんなに作らないから、お腹いっぱいになりすぎそう。
私もテンション上がったけど、命くんが喜んでくれてるのが嬉しい。
一緒に並んで座って…え?


「ちょ、自分で食べれるよ?
 命くんがたくさん食べてほしいのに…あーん。」


戸惑いながら主張するけど、結局はあーんと口を開ける。
鯛のお刺身はまろやかでなのにプリプリしてて、目がキラキラ輝いちゃう!
私もお返しにお刺身をあーんしたり、茶碗蒸しをスプーンで掬ってふうふう息を吹きかけてからあーんしたり。
きっと、お互い食べさせあってたんじゃないかなあ。
どうしても私の方が先にお腹いっぱいになっちゃうし、お腹いっぱいになりすぎないように注意する。


あ、後お味噌汁はさすがに自分で口にしたよ。
お椀を持って相手に…は、イチャイチャを通り越して介護じゃない?って思ったから。


「もし良かったら私の分も食べてね?」


美味しいけど、新鮮だけど、勿体無いけどお腹いっぱいなのは仕方がない!
合間にお茶を注いだり、美味しく和やかなイチャイチャタイムは続くのでした。*


――五回目の襲撃――

[世間なんて勝手なものだ。
大体、学校の生徒が関係しているならば三度目の襲撃で校舎が破壊されるような行動を取らないだろう。
誰しも自分の生活圏は大切なのだから外すのが普通なのだ。
――尤も普通ではなかったらというのはわからないが。
そういう都合の悪い事実は避けて都合の良いところだけを切り抜いて囃し立てるのは大体安全なところに居る者たちだ。
そうして描かれた餅のような物語を鵜呑みにするのは思考力を止めた者である。

 印象は大切だ。
良い印象は積み重ねることでしか得られない。
流した汗水は本物なのにそれを見ないのは卑劣と言われても適当だろう]


泣かないでと言われても涙はずっと零れてしまう。
大切な珊瑚を傷つけられて悔しいし悲しい。
絶対に守ると決めていたのに、ごめん、ごめんと謝りながら唇を交わらせ続けていく。

 頬を包まれる、額が触れると視線が定まり微笑んでいる顔が見えたが珊瑚の目にも涙が浮かんでいる。
青の瞳に涙が浮かべばそれは深い海の底のような色合いになって、また一段と身体を抱きしめてしまう]


  うん、好き――。
  珊瑚の作る唐揚げ美味しいよ。
  甘い卵焼きも大好きだ。

  デザートは、珊瑚さん好きなやつ?
  僕の分半分あげるね。
  一緒に食べよう。


[珊瑚の胸元に顔が沈み込む。
程よいサイズのおっぱいに包み込まれると柔らかくて気持ち良い。
けれど今日はそこに滲みを作ってしまうから、またごめんと謝りながら暫くは埋もれていた]


[おっぱいに埋もれていると少しずつ元気になる。
珊瑚の甘い香りがするしパラダイスすぎる場所だ。
不思議すぎる効果を受けて頭をあげると少し元気な笑顔を見せれる。

 うん、と頷いてる間に首筋に吸い付かれてキスマークが出来上がる。
今の服だと見られるとすぐにバレるんだよ、これと苦笑しながら示された首筋に大和も唇をつけて強めに吸い付いて痕を残した。

 頭をあげると、少し小首を傾げて考えた後に襟元に指をかけて少し下げてから両方の鎖骨の合わせ目少し下くらいにもう一つキスマークをつけてしまう。]


  うん、これで……よし!


[全然よしではない場所にキスマークをつけた大和は満足そうに笑顔を見せて、またぎゅっと珊瑚を抱きしめた。
もう怖くないよ。
珊瑚が居てくれるもの、だから珊瑚も怖くないように大和は抱きしめ続けるのだ*]


─柊木くんと部室にて─

「あ、そう言えばこれお土産。
 星に関連してるし良いかなって。」


はたと思い出してお土産を渡しておく。星頭のニヒルな笑顔のぬいぐるみストラップだ。
お土産で星関連だと星の砂ばっかになるんだよねえ。
だからこのチョイスは苦肉の策。


「だいぶ前から恋する乙女だよ?
 両想いになったから隠さなくなっただけ。
 柊木くんの場合は、
 本当に夢中になれるくらい好きな人を見つけるか
 こんな柊木くんでも良いよ、って
 穏やかに待つか猛烈に好き好きコールしてくれる、
 そんな相手なら良いのかなあ…?」


柊木くんの内情は知らないけど勝手にそんなことを思う。
あとほんと、お菓子に関しては嬉しいけど言わない方が良いよ!私が女子の敵増やしたくないし!
女の子は色んなプライドが刺激されると悲しくなる生き物なんだよ…たぶん。

そんな感じで、柊木くんとの部室トークは流れていく。
特に普通にお友達な、幼馴染の会話でした。**


――旅行の日――

[どうしてあーんしてるかって、ずっと一緒に居てもいいからね、一緒にいようと引っ付いてることにした。
折角の旅行だからいつもよりも引っ付いていたかった。
いつも引っ付いていると言われたら、それはそう]


  僕もいっぱい食べるよ。
  でも今日は初旅行だからさ。


[すごく豪華な夕食をあーんしあって食していく。
お刺身も美味しいし茶碗蒸しも美味しい。
食べさせ合うのって家ではしないからその分新鮮だった。
全部を漫勉なく食べていって食べきれないものは大和が食べていく。
お味噌汁はダメだったので他のは大体あーんできて満足した。
口をあけてくれるところとても可愛い。
食後のちゅっってキスすると美味しい風味だったのでそのまま大人のキスをしながら隣に座っていた珊瑚をお膝の上に迎えた]


─五回めの襲撃─

そう。印象は大切だ。
だからここでの活動をさせたのだと思う。だけど、疑心暗鬼はどこに出るかわからないもの。
今回は私がその対象になってしまっただけ。
こんな時だからこそ、混乱して詰られることになったのだろう。…と、判断するのは簡単だけど。
当事者は、心の中は、ついていかなくて。


「うん。レアチーズケーキ好きなの。
 ふふ、好きだから食べてほしいんだよ?
 ありがとうね、キャベツの千切りはお任せして良い?」


ケーキをそんなに食べられないよ、と笑って。
胸に抱いて頭を撫でて、それでも心が癒されていく不思議。
キスマーク。私の証を命くんに残して。
命くんの証をねだったけれど──。


[今日は横抱きでいつもより密着度が高くて大変よかった。
いちゃいちゃを続けていくと御膳を下げにきてくれて、お布団を敷くらしいのでちょっと横にずれながらそれでもお膝の上に座ってもらってた。
仲がよろしいようでと微笑まれたりしたけれど珊瑚は大丈夫だったろうか]


  あのね、珊瑚さん――。


[そう切り出して土産物屋でこっそり買ってきたものを取り出す。
珊瑚がぬいぐるみキーホルダーを買ってる間に黒壇で出来た黒のペアリングを買っておいた。
暫く羨ましそうに見つめていたから欲しいのかなと思って――あと大和では婚約指輪もいいのが買えないから、これはね、まだ手が出せる値段だった]


  薬指につけても、いいかな。


[左手を取ってお伺い。
珊瑚が良いなら大和が左手の薬指に星のついた指輪を嵌めよう*]


「ひゃっ? え、ぁ、…良しなの?」


服に隠れる部分にも一つ、キスマーク。
驚いたけれど小首を傾げながら抱きしめられて、私はそっと目を伏せてされるがまま。
とくん、とくん。命くんの心臓の音が、生きてるんだよって教えてくれてとても落ち着いてくる。
そっと自分についたキスマークに指先で触れる。チリっとした微かな痛み。これもまた生きてる証。
その音がとても心地よくて。温もりがやさしくて。

私はそのままウトウトと眠り始めていた。
疲れた心を癒すように。*


――五回目の襲撃――

  そっか、珊瑚さんが好きなもの。
  また一つ知れて嬉しいな。
  僕もね、そうなんだよ。
  好きなものならいっぱい食べて欲しい。
  一緒に食べて好きなものを食べてる珊瑚さんがみたい。

  キャベツはお任せあれ。


[最初はぎこちなかったけれど千切りくらいならもう出来る。
大根のすりおろしとか力がいるものは任せてもらいたい。
大和は快く頷くし、キスマークをつけると泣いていたのが嘘のように笑みを浮かべられる。

 大丈夫って背中をとんとんとしてあげながら珊瑚の身体が凭れ掛かってきたら身体をゆっくり傾けて珊瑚が寝やすいようにして自分の身体をマット代わりにしてあげる。
恐怖を覚えて、疲れて、本当に大変な目にあったから。
今はゆっくりと休んで欲しい。

 その間はずっと傍にいるから夢の中でも会えるといいなと大和は腕の中の温もりと重みを大切にしたいと切に願う**]


─旅行の日─

美味しいものをお腹いっぱい食べて、食べ終わったから都移動しようと思ったら大人のキス。
うん、いつもとは違うけど美味しい味が残ってる。
目を閉じてキスを受け入れた。舌先を伸ばして、まだ辿々しいけれど命くんの舌先を突いたり、摺り寄せたり。


「んん…、ふ、ぁ…。」


お膝の上に乗って横抱きにされる。
私からも腕を伸ばして口づけを続けていると…"失礼致します"なんて声が聞こえたからぴゃっ!と離れようとしたけど。
お膝の上からは逃がしてくれなくて、せめてキスはやめて…あーんもう見られちゃった!
その目は本当に微笑ましいの?呆れられてない!?
ちょっとやるせ無くなって真っ赤になりながら「す、すいません…」と両手で顔を覆った。
もう、人前でこれは恥ずかしいよ!
お布団は一組にしますか?なんて聞かれたけどもう恥ずかしすぎて返答は命くんに任せたけど、二組敷いてもらったとしても最初から布団はくっついてるんだろうなぁ。それは異論ないけどね。


「も、もう…?」


恥ずかしかった!と、唇を尖らせたところで。
差し出されたものにパチリと目を瞬かせる。
そしてさっきまでとは別の意味で頬を染めた。
黒檀で出来た指輪。そこに嵌められた小さな宝石。それが、夜空に浮かぶ星みたいで素敵だなあって思ってたけど。


「え、…うん、嬉しい。
 もしかしてさっき、気づいてたの?」


綺麗だなって思ったこと。
一緒の指輪欲しいなあって思ったこと。
素敵、と小さくつぶやいて左手薬指に指輪をはめてもらう。
えへへ、と頬を緩ませて幸せいっぱいで。


「ふふふ、本当嬉しい。大事にするね。
 …命くんのもあるなら嵌めたいな。」


ペアリングなんだから多分あるよね?
もしあったら、命くんの薬指にも私から嵌めてあげたいんだ。**


メモを貼った。


――旅行の日――

大人のキスはいつも没頭してしまう。
珊瑚が沢山求めてくれて可愛い声を聞かせてくれるから、大和もすり寄ってくるところに合わせて絡めにいったりする。
そうしていると段々と夢中になってしまうから――若いカップルの姿にきっと微笑まれているよ。
珊瑚は両手で顔を覆ってしまったけれど若い男女が二人きりで、個室用の露店風呂つきの部屋に泊まっているのだから見られてなくてもお部屋でゆっくり御くつろぎ中なのは察せられているはず。

 お布団は二組でお願いしたけれど珊瑚が顔を覆っている間にアイコンタクトで枕が片方に二つとかなっていてお布団もくっついてるので実質一組だったりする。

 恥ずかしかった抗議は受けるけれど恥ずかしがっている珊瑚はとても可愛いのでもっと見たいけど見せたくはないなかなか微妙な心境である]


  ん、うん。
  珊瑚さん結構見てたから……。
  欲しいんだろうなって、よく似合っててよかった。


[でもやっぱり一番は嬉しそうな表情をしているときだ。
幸せそうに頬を緩ませているのを見ると大和も頬が緩んできてしまう。
ペアリングなので勿論大和の分もあって、左手を出して薬指に嵌めてもらおう]


  指輪の交換、次は結婚式でだね。


[頬に口づけしてから囁いて、二人で左手を並べて写真を撮ってもらおう。
二つの星だけで繋がる星座はなんていう名前がいいかななんて尋ねてまた口づけを交わそう]


  あ……そだ、お風呂の湯もう溜まってるはず。


[暫くキスをしあっていると、ふとお風呂のことを思い出す。
ちょろちょろ入れておいたけど流石にもう溜まってるはずのお時間だ。
お風呂に入るならつけたばかりの指輪は外したほうがいいかな。
お布団の準備も出来てるし、どうする? との問いかけの答えを待とうかな。
待ってる間もちゅっとキスをしているのだけれど*]


─五回目の襲撃─

[今回の戦いも、コーラは勝った。暫く睨み合ったと思ったら、レーザーを撃って。効かねぇと思ったら、駆け寄って殴って。敵も何かしてたみたいだけど、全然意に介さないって感じで。一回殴り返されて、吹っ飛ばされて圧し掛かられたけど、泥臭いって言ったらいいのか? なんか、地味だけど迫力のある殴り合いして、結局勝った。普段喧嘩しない人がキレた、みたいな感じがした。 ……や、コーラはいっつも戦ってんだけどな。]

[それを見て、俺は────なんでか、悲しいような、申し訳ねーような気持ちになったんだ。理由は、自分でもわかんねーけど。]

[……そんでなんか、無性にケイに会いたくなった。*]


─旅行の日─

「結婚式…、うん、お金貯めなきゃね。
 早くしたいけど、式を挙げるなら
 少し先になっちゃうね。
 でも、…そのためにも頑張る。」


自然と結婚式の話が出て、ふわりと微笑みが浮かぶ。
そんな素敵な未来が早く訪れたら良い。
そんな素敵で平和な未来。
お互いの指に嵌められた指輪を並べて見て、頬は緩んで戻らない。
口づけを交わして、いつか星が増えるかもしれないよ?なんて、くすくす笑った。


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