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![]() | 【人】 天文学会 ワカナ[私は私なりに君たちのことが好きだった。 (179) 2021/11/14(Sun) 21時頃 |
![]() | 【人】 天文学会 ワカナ違う。 (180) 2021/11/14(Sun) 21時頃 |
![]() | 【人】 天文学会 ワカナ
(181) 2021/11/14(Sun) 21時頃 |
―― 少し前・屋外喫煙場所 ――
[ 和歌奈ちゃんは気づいてなかった、と思う。
あたしだったら、自分が呼んだ世界で
来てくれた友達たちがマネキンになって死んでくのを見て
しらばっくれるなんてできっこない。
本当に死ぬわけじゃないってわかってても、
申し訳なくてたまらないと思う。
卵も深層心理の表れだったのかな。
その莉希ちゃんの言葉に、そうじゃないかなって
あたしは頷いた ]
そういうものじゃないかなあ。
あたしは……ハンプティ・ダンプティが思い浮かんだな。
[ カラフルな卵は確認しなかったけど、
白い卵から聞こえたのは陰口だった。
和歌奈ちゃんがあれを、意図して用意したとは、
やっぱりあたしは思えない ]
[ ハンプティ・ダンプティから塀から転がり落ちて、
決して元には戻せないけど。
和歌奈ちゃんは取り返しのつかない何かを
してしまったと思ってるのかもしれないけど。
飛び降りた和歌奈ちゃんは、だけどハンプティじゃない。
帰ってくる道も残ってるはずだよって
あたしはそう和歌奈ちゃんに言いたい ]
[ だから、帰ってきたらおかえりの会をやらなきゃね!
盛大にね!
うん、ほんとにね!
でもあの世界に呼んでくれた和歌奈ちゃんなら、
本当はそのこと、知ってると思うんだけどね!
[ 足りなかったかな?改めて思い知らせてやらなきゃね!
荒木君を引っ張ってきてね、なんて言われたら、
任せといて!って笑った。
お呼び出しは得意なんだよ ]
……あ、でも、男子禁制で女子会もやりたいね!
[ 石頭君の家で男子だけで集まったことは知らないけどさ、
女の子だけできゃっきゃするのもきっと楽しいよ ]
[ 役者になれる夏見七星。
いやいや、あたしはそんなに器用じゃないよ。
一生懸命なりきりすぎて、
もう本当の自分がどんなだったか、
思い出せないくらいだもん。
でも、あたし、今のあたしが嫌いじゃないんだ。
好きとはまだ言えないけど。
友達と呼べる人がひめちゃんしかいなくて、
いつもいじめに傷ついてうじうじしてたあの頃よりも
力になりたいって思う友達がいて、
力になってくれる友達がいる今の方自分の方が、ずっと ]
[ 莉希ちゃんのこと、いつでも呼んでいいんだって。
居心地良い世界になるように関われたらなって
莉希ちゃんは言う
なんか……なんていうか、さあ。
自分のことをそんな風に思ってくれる友達がいるって
わかっただけで、
この世界の居心地、ちょっとよくなっちゃったかも。
[ 和歌奈ちゃんは、どうかな?そう思わないかな?
能天気すぎる?
あたしはそう言って笑った ]
[ 任せておきなって言い放つ墨鳥君は、
やっぱり頼もしい。
よろしくー!って明るく返した。
帰ってきちゃったあたしはもう、
待ってることしかできないからさ。
だからせめて、絶対帰ってくる!って信じることだけは
やめないでおこうって。
だから明るく。明るいあたしでいるよ。
辛気臭い夏見なんて誰も見たくないでしょ ]*
―― 現在・自販機コーナー付近 ――
[ そうして、あたしは自販機の方に向かってたんだけど、
そっちの方から誰かやって来るのが見えた。
日食君かなと思ったんだけど、
シルエットがちょっと違ってて、
あたしは誰かなって思わず足を止めて目を凝らす ]
石頭君じゃん!
おかえり!
[ ここは屋内だからさ、声は殺したけど、
でも思わずちょっと声が弾んだのは仕方ないよね?
なんか石頭君は気まずそうな顔してるけど、
酷くない?ここは再会を喜ぶところなんじゃないの? ]
[ 和歌奈ちゃんの様子を聞かれたら、
さすがに元気いっぱいってわけにはいかないけど。
まだ手術中ってことや、
手術室前にいらっしゃる和歌奈ちゃんのご家族のこと、
莉希ちゃんに墨鳥君、飯尾先生も来てること、
あたしの知ってることは全部報告したよ。
情報共有は大事だからね!
あ、それと ]
みんなが帰ってきたら、
和歌奈ちゃんの快気祝いと打ち上げするから!
会場提供よろしくね!
[ 既に決定事項なので!
異論は認めん!3-1は女子が強いクラスですのでね!
よろしく〜! ]*
―― 待合スペース ――
あっ……!
[静かで重苦しい空気が漂う待合室にそんな声が響く。
待ちわびている扉が開いたわけではない。
こちらに刺さる視線に、申し訳なさそうに頭を
下げた。]
―――思っているのは 私だ
[あの時零れた言葉
今なら考える時間だけはたっぷりあったから。
その前についたはずの言葉を探して、探して。
己の察しの悪さに頭を抱えたのが数秒前。]
[ ・・・・
―― みんなそう思ってる
その言葉に辿り着いた。
あの時すぐに言葉を返せなかったのが悔やまれる。
いや、察せれたとして、私に何が言えたのだろう。
そんなこと言わないで。
役立たずでも迷惑でもないよ。
そんな慰めにも似た言葉で、真梛さんの自分に
対する意識を変えられるなんて思えない。
車いすというハンデを抱えて、一番身に染みている
のは他でもない真梛さんなのだから。]
[―――でもさ、でもさ。
真梛さんは、
ちゃんと私の心を持ってくれたじゃない。
1を2で割ってくれたじゃない。
確かに誰かの手を借りなきゃいけないことは
多いかもしれないけど。
出来ない事も多くて歯がゆいかもしれないけど。
真梛さんにしか出来ない事だって、あるんだよ。]
[どんなに言葉を尽くしたって、当人の意識が
変わらなければ話し合いはずっと平行線だ。
だけど想いのたけだけはきちんと伝えたくて
メッセージに乗せる。
この後いつ伝えられるかわからないから、
今のうちに。
そうしてまた、スマホをポケットにしまった。]*
メモを貼った。
![]() | 【人】 天文学会 ワカナ
(189) 2021/11/14(Sun) 23時頃 |
……ただいま。
いや、まあ……うん。
[
元の日常に戻ったという意味での「おかえり」「ただいま」なのだろうけど、
普段とは感覚が違うからなんだか落ち着かないし。
もしかして適応できない俺がおかしいだけなのかしらん。
思い出すのは夏見さんの、酷く傷付いたマネキン。
こんな明るく振る舞っている彼女にも、
何か抱えたドロドロしたものがあったのだろうかと考えると、
胃の中が苦々しいもので満たされる気がする。]
無事に戻れたようで何より。
[まあ、多くは言うまい。
そのあたりは弁えてるので。]
[
本当にみんな揃っているようだ。
現実感がどんどん戻ってくる気がする。
快気祝いと打ち上げの話をされれば。
——気が早くない? と思いつつも飲み込んで、頷いた。]
いいよ、うちならいつでも暇だし。
何十人でも来てもらおうじゃないの。
[クリスマスでもそうじゃなくても、
婚約者のために予定を開けておく必要性はもうなくなったのだし。
また男子たちを集めて遊んだ時のように、大騒ぎしてほしいなと。]
[河合さんが何を思って閉じこもったのかは分からないし、
もし帰ってくる気がないのならば、それを無理にとは言わない。
そう考えている自分も確かにいる。
でも、何度壊れても埋め合わせできるものはあると伝えたかったし、
もし飛んでしまったとしても、受け止められるくらいに俺たちの手は多い。
そう思えたことも事実なので。
……あの遺書のメールの文章を、噛み締めながら。*]
![]() | 【人】 天文学会 ワカナ[それから不知火ちゃんや、荒木くん、 (192) 2021/11/14(Sun) 23時頃 |
![]() | 【人】 天文学会 ワカナ[……猫の着ぐるみが送ってた視線は、 (197) 2021/11/14(Sun) 23時半頃 |
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