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メモを貼った。
[本当に心から思っているのだろうと
感じられるような笑顔だった。
ただの一つも快い記憶が無いわけではなかったと、夢の中のスイートポテトのお陰で思い出すことが出来たけれど
自分が家族について語りそんな顔をする日は、来るとは思えない。
思えないからこそ、可愛い後輩は祖母と仲直りが出来て良かった。
そう思い向けた言葉や仕草に違和感など無いだろう。
きっと、これからも。]
……それは、うん。そうかもしれないね
夢の中で何回か感じたよ
[戯ける場面ではなかったかもしれないな。
相手の返しに思い至るものがあるからこそ、同調しつつ少し反省した。
例えば未だ本人は望めていない生に意味をくれた後輩の言葉だったり。
はたまた以前から何かを知っていたように触れる同期の言葉だったり。
すぐに目に見えて一人の人間を変えたわけではなくとも、
確かに力を持って自分にだけ渡されたものがあった。
互いに目を伏せた時は、具体的な内容は違えども同じ少女を思い描いただろうと考えていたけれど
受け取った言葉は自分だけのものだから、そうして得た感覚は共有出来ないのかもしれない。]
ずっとか……
そんなこと、また言われる日が来るなんて思わなかった
[頷いてくれた福原の言葉は
成海が口にしたそれとよく似ているが違う。
何一つ重なるものが無い筈の、黒く丸い瞳を想う。
彼の話と家の為の結婚は、大きな隔たりがある別物だけど。
そんな未来があったらいいなと、思えたのは同じだった。]
俺はね。君が思っているよりずっとずっと酷い人間だ
誰にもバレないように本当の自分を隠していた嘘つきだ
……でも、いつか福原君には聞いてほしいな
君のことを知りたい分だけ、知られるべきだと思っている
[それがあの時福原が語る手段に本当になるかはともかく
さよならをする気がないのだと、よく分かった。
だから、知られるという最も恐怖していた筈の道を、
今でも全く躊躇いが無いとは言い難いそれを選ぶべきだと思っている。**]
メモを貼った。
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【人】 水商売 タバサ[ちなみに回れ右は本当に後ろを向いてろ、という意味合いでしたので出て行くのは想定外でした。 (114) 2023/08/05(Sat) 05時半頃 |
─病院・305号室─
[意識が浮上したり沈んだりするのは、意識的なものか肉体の損傷による疲労からくるものかはわからないけれど、もう少し、夢の続きを見ていたようで。]
・・・まだ、いきてる。
[ぽそ、とつぶやく。
自分が?
ちがう。
夢の中で。
こころ先輩はまだ生きている
己が関与できない夢で見る一方的な映像は、
まるで映画のワンシーンのようだった。
夢との境目にいたせいか、途切れ途切れでコマ送りのようだったけど。]
[スマホが震えている。
しばらくは振動音を眺めて、落ち着いたところで手を伸ばす。
ナースコールを押さずとも、スマホを取り落とした音で看護師さんが気づいたようだ。]
ありがとう、ございます。
[腕の状態とか状況説明を受けて安堵する。
ひりつくような痛みは激痛ではないけれど、程度がわからなければ怖かったから。
渡してもらったスマホは災害のせいか(まさか今落としたからだろうか)画面に亀裂が入っていたけど、問題なく動くみたいだ。
両親からの着信とメッセージが大量に入っている。
当たり障りなく浅く付き合っている同級生などからは、心配半分興味半分のようなメッセージが入っていた。]
[ひとまず両親への連絡と、“我々”のグループラインへのメッセージを送る。
「仁科 起きました。」
奇しくも夢の初日と同じラインになったのはわざとではない。
「腕を少し切ったくらいで、他は異常ありません。」
右腕は無事だ。
左腕の傷も、長いけど浅いらしいので心配ないだろう。
治らないと大きな絵は描くには不自由だけど。
あとは、夢をみんなが共有しているかどうかだが──]
はー・・・
[ぽすん、と再度転がった**]
[コマ送りで断片的なようであってもシーンは進む。
こころ先輩と大藤先輩の寄り添う場面や
田端先輩が死神さんとお茶会をしている場面。
意識の狭間でひとつひとつの言葉をはっきりと聞き取れているわけではないけれど
“結婚式”をあげるなら、参列したいと思った。
明確に覚えているのは、明確な問いかけ
・・・わたしにとっても、慈悲、でしたよ。
悪夢じゃない。
[ベッドでひとりつぶやいても大藤先輩には聞こえない。
夢の狭間でも届かないのだから返事は現実の音でも良いだろう。]
[悪夢らしい悪夢は驚きの連続で知らず防がれ、
姉への一方的な蟠りが解けた。
せめて姉が、死神に看取ってもらえたらという願い。
願うことは 叶うこと。
アリババがそう言ってくれたことが救いでもあり。
ふいに自分のメイクを唐突に思い出して、恥ずかしくて両手で顔を押さえた。
いやいや、身だしなみ程度にはちゃんとする、と約束したのだから、と言い聞かせる。
きっとノリくんの魔法の言葉
なお、Tシャツでありながら印象の変化に照れと戸惑いはあったが、よもや整形疑惑
ただ、もしも飾った自分に姉の面影があったなら、それはきっと、夢を得た今ならば嬉しいと思えるだろうが、それはまた別の話。
ただ、こころ先輩の夢で、この先の自分の心の持ちようが明るいものになったのは確かだ。]
ありがとう ございました。
[きっとこころ先輩の救いにはなり得ないだろう。
けれど、自分のための慈悲ではなかったが、
誰かの夢が自分にとっても救いであったことは
こころ先輩が“そう”とは知らずも、当人にも話したかもしれない。
メモを貼った。
メモを貼った。
[ラインの順番から見ても、
夢から“醒めた”人から順に送られている。
ただの夢だと思いたい──なんて意識は薄れて
今を受け止めないと、と切り替えた。
ただ一人の訃報を現実で聞いたのは
その少し後だった**]
[こころ先輩の夢が別の誰かにとってどうであったか。
答えが帰らぬと知っていながら それでも
だれが見ているかいないかもわからない場所で
ひとりで問いかけた
答えは届かないと思いながらも返事をしてしまったのは、
彼には伝えたいという思いに他ならない。
この夢が悪夢ではなく、救われた誰かがいたことは
こころ先輩よりももしかしたら大藤先輩にとって
意味があることのように思えたから**]
【人】 水商売 タバサ了解。 (124) 2023/08/05(Sat) 10時半頃 |
【人】 水商売 タバサ[ドレスはどうしましょうか。 (125) 2023/08/05(Sat) 10時半頃 |
伝えたいこと……?
[>>*1 どれくらいの時間、屋上にいたのか。
アリババの声が聞こえた時、手のひらは感覚のない。
強張った指を引きはがすようにして手を離す。
夢の情景はもう随分追っていない。
回谷の姿を確認するのも怖かった。
田端と大藤もまだ、夢の中に残されているはずだ。
彼らはどうしているのだろう。
田端はまだ幼子の姿なのだろうか。
夢を追わなかった理由はそこにもあった。
今の銀にはどうすることもできないのだ。
スマホを取り出そうとして、
病室に置いてきたことを思い出す。
柊の無事は福原越し確認したが、新たに帰還したふたりの
様子は知れない。]
[感覚のなかった手は痺れてきて、
右足首も痛みを訴えてくる。
お前は生きている――伝えてくるように。
ふ、と短く吐息をついて、屋上を後にした。]
――302号室
『柊くんと仁科さんもおはよう おかえり』
[ふたりのメッセージを確認する。
柊の怪我の状態については触れられていなかったが、
すぐにLINEを送れる程度には元気なのだろうと判断して。
高祈からは何もなかったが、こちらも目が覚めたことに
間違いはないだろうから、何も触れずスマホを置くと。
ベッドに座り、背をベッドボードに預けた。
軽く顔を上げ、目を閉じる。
夢の最後を見届けられるかは分からない。
それでも、もう一度彼女の姿をこの目に焼き付けよう。**]
―― 病院・病室209号室 ――
あははー、そうでしょう?
先輩も夢の中で色々と成長できたんですかね。
[ 先輩の同調には、俺や他の人の言葉や行動が、
何か先輩を変えるきっかけになってたらいいなあ
と、俺は思って。
はい、ずっと側にいますよ。
先輩が望むのなら、いつまでも。
[ それが先輩後輩の関係でも、上司部下の関係でも、
友人関係でも、はたまたそれ以上であっても。
先輩の望む関係でずっと側にいたいと思った。
まあ、もし結婚するなどして
特定の大事な人がいるのに、
友人関係以上のことを望まるのなら、
さすがに断るとは思うけど。 ]
そうなんですね。
俺も大概酷い人間で、嘘吐きでもあるので、
やっぱり俺たち似ているのかもしれませんね。
はい、いつでも先輩の話を聞きますから。
俺も先輩に話してほしいと言われたら、
何でも正直に話しますよ。
[ 先輩が酷くても嘘吐きでも気にしないというように
俺はあっけらかんと言いながら、
そう簡単にすべてを打ち明けることも難しいとは
俺も身に覚えがあるから、
これも気長に待とうかなあと思った。 ]*
―― 夢の中 ――
[ いつの間にか入っていた夢の中で、
目に映ったのは、館長室での会話。
俺は田端先輩の話に同意――俺としては、
巻き込んだのは神様だと思うけど――だけど、
回谷先輩がそう思うきっかけが
何かあったのかもしれないし、
何とも言えないなあ、と思っていた。
もし、回谷先輩の内心を知っていれば、
もっと気の利いたことを考えられた気もするけど。
とりあえず、メイクする流れになったから、
俺も回れ右して館長室から出てふわふわと。
2人きりだから話せることだってあるだろうし、
それを立ち聞きするのは野暮な気がしたから。 ]
[ カフェに辿り着くと、問い掛けが聞こえた。
俺個人としては回谷先輩の夢というか、
神様が勝手に作った世界だと思っていますが、
俺としては、個人的な問題と向き合えて
良かったとは思ってはいます。
ただ、その方法が荒療治過ぎて、
慈悲と認めたくない気持ちはありますが。
でも、俺にとってこの夢の世界がどうだったかは、
あまり重要とは思わないんですよね。
だって、ここは回谷先輩に慈悲を与えるために
作られた世界だって思いますから。
だから、回谷先輩がこの世界に来れて幸せだったって
思ってもらえたらそれでいいんです。
[ でも、回谷先輩がこの世界での大藤先輩の幸せを
望むなら、大藤先輩にも幸せと思ってもらいたいな、
と俺は思うのだけど。 ]
[ そのとき、アリババさんの声か、
あるいは思念がこちらに伝わったのか、>>*1
伝えたいことあるかな、って思いはしたけど、 ]
今のところは、夢の世界の人が
俺と話したいって思ってないのなら、
俺から伝えたいことはないですかね。
ただ、回谷先輩の姿が見られるのは
あと少しの時間しかないと思うので、
何か考えたいとは思いますが。
[ もっと話したかったと言ったところで、
回谷先輩を困らせそうな気がして、
最期に掛ける言葉は何がいいかと思案して。 ]**
メモを貼った。
【人】 水商売 タバサ[サムシングフォーという言葉が頭をよぎります。 (140) 2023/08/05(Sat) 12時頃 |
【人】 水商売 タバサじゃあ、後は髪ね。任せて。 (141) 2023/08/05(Sat) 12時頃 |
【人】 水商売 タバサ[小さな囁きを落とした後。 (142) 2023/08/05(Sat) 12時頃 |
[可愛い可愛いと今まで言ってきた、放っておけないと思っていた相手
その言葉はまるで誓いを立ててくれたようで。
ほんの少し年下なだけの大人の男性だなと、当たり前のことを今思わされた。]
格好良いね、福原君は
[揶揄の無い声色で呟けば、眩しいものを見るみたいに目を細めて見つめた。
──まるで、死地から還ってきた自分を迎えた太陽のようだ。
高祈成海の行く先には未だ霧が掛かって、側にいる彼との先輩後輩でなくなった後の関係性の名前すら定められていないけど。
その言葉通りの未来で、彼に誠実でいられたらいいと思う。
そう在れたら、どんな形になったってきっと幸せな気がした。]
そうか。似ていたから君を見つけられたのなら
酷い奴だった意味もあるのかも……なんて
──うん。沢山お互いの話をしよう
俺達には、時間があるんだから
[とてもそんな風には思えないと否定するのは簡単。
でもしなかったのは建前の言葉だからじゃなく、
福原がそう言う理由を、知らない一面を、受け止めたかったから。
彼の様子は、全て打ち明けても関係は変わらないのかもしれないと思わせてくれるようなもの。
けれどもう少し待ってもらおう。
覚悟が決まるまで、喪失の憂いに浸る時間が終わるまで。]
……沢山話して疲れちゃった
休ませてもらっても、いいかな?
[不意に一度重たく瞼を閉ざした後、そう告げた。
何しろ未だ覚醒めたばかりの包帯塗れなもので。
彼がもし出て行くなら見送ってから、起こしていた身体を横たえることになるだろう。*]
メモを貼った。
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