人狼議事


28 僕等(ぼくら)の

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[海岸線に添う道路には若干だがヤシの木まで植えられていて、なんだか雰囲気がある。

砂を踏みしめると靴底に不思議な感覚だ。]

 いや今泳いだら少し肌寒いよ。
 それに今日は話がしたかったから、遊びはまた後日にしよ?

 ーーなあ、コウ。

 砂のさくさくした感触、いいよね。

 ……あれ?

僕は自分でそう言いながら首を傾げる。なんだか、この台詞に懐かしさを感じた。何かドラマにでもあった台詞かな?

持参のビニールシートを敷いて荷物を置き、そこに2人で座った。]


 まずはお互い近況からだよね。僕の方から話そうか。
 ほとんど記憶ないから簡単だしーー。

 アメリカに避難したのは兄さんがニューヨークに留学してたから。

 去年の合宿、花火ではしゃぎすぎるコウを注意してた匡兄さんね。

 だけど空港着いたら急に目の前暗転してーー気付いたら病院。グループLINEした日。

 みんなに心配かけるから、LINEにはあんまり深刻に書かなかったけど、原因わからないし一生目覚めない可能性もあったみたい。


 ーー身体が弱い君の気持ちが良くわかった。
 怖いね、自分が死ぬかもって。
 独りになっちゃうかも、…て。

 でも復活したからね、僕。
 連絡つかない間、心配かけてーーごめんね。

[隣に座る彼の手の甲に、掌を重ねるのは許されるか。

波音が近く、遠く響く。

次は彼の近況を聞きたい。]*


メモを貼った。


─旅行の日─

「ふふ、二人の結婚式の、だよ?」


確かに花嫁衣装は憧れる。お母さんのヴェールを受け継いでの式にしたいから、神前式まで行かずともドレスを着て式に臨みたい。
その横には新郎の衣装に身を固めた命くんが居て。
結婚式のアルバムもしっかり作りたいな。
そんな思い出の結婚式にしたい。でもそれなら、と現実的な部分が顔を出す事もそう。
早くしたいけど…と逸る気持ちはあるけれど、それぞれタイミングが、ね?
入籍だけは先にしときたいなあ、と改めて思ったりしていたら。


「…それは、その、そうね…?」


そう。星が多い方が星座がわかりやすいの。
きっと私たちの星座は賑やかで明るい愛の星座だね。
ぽっと頬が染まるのは仕方がないよ。
頑張って、沢山元気な子を産むからね?


そして、一度離れてお風呂に入ることになる。
体を洗ってるだけだけど。
だって前回一緒にシャワーを浴びたら、こう…それはもう丁寧に…泡で滑るといつもと触られた感じが違ってえっちな声が沢山出てしまって…そういう時はもうダメとかもういいとか言ってもなかなか止めてくれないどころか…それだけで4回くらいイ…いや何でもない!
とにかく、ここは一応屋外でもあるんだからそんな声出せないし!
お布団敷く時に両隣は部屋付きの温泉がない部屋ですよ、なんて説明されたけど聞かなかったことにして。
頭を洗い、体も洗って泡を流して。


「命くーん。準備できたよー?」


湯船のあるところの淵に腰をかけて、体の前側を部屋にあった手拭いで隠しながら呼びかけた。**


─五回目の襲撃後─

「ううっ、命くんが重いって言った…!」


幸せの重みだろうが重いものは重いと解釈してちょっとめそっとするけど。
正直にいうと私の体重は微増している。
理由は言わずもがなでばれていたけど、最近少し胸が大きくなった気がする。と言うか大きくなってる。
アンダーが変わってなくてカップがキツくて、今のサイズだとムチッとしてしまうから早めに買いに行かないとなあ。
流石にその時は命くんはお留守番…?
ううん、あんなことがあったんだから一応来て貰って、買い物中だけ待っててもらう?
…ちょっと悩ましいです。育ったのは嬉しいけど。


それにしても、色んなことがあったけれど。
この街に関わる人もある程度規制されることになってホッとした。
わたしたちは何も悪くない。
何か原因はあったかもしれないけれど、必要があって戦ってたのかもしれない。
それは分からないけれど…。
政府からは何か発表はないんだろうか。
もう脅威は去りました、みたいに。
政府も知らないのかな。少し不安を抱えたまま日々が過ぎる。
そんな日々の中でやっぱり命くんと一緒にいるのが救いだった。
私もその座り方好き。全部抱きしめられてて、気持ちが落ち着くんだ。
その状態で勉強したり読書したり、食べる以外の座ってやることは基本的にここでしてる。
あっ、寝顔がバレた時は…うん。正直に下手人を告発しました。
でも、多分他には渡ってないと思うよ!とフォローして見たり…ごめんね?
その代わり私の写真何か撮って良いよ、と言って見たりね。
今は許可を得られたら、待受はプールでの二人の写真になってるはず。
楽しかったもんね!


「たぬき? あー、見にいく!
 あの子も無事だったんだね!」


信楽焼の狸さん。まさか復興の証となるとは!
倒れてたのは見たけど怪我もなかったなんて良かった。昔からあそこにいるもんね、あのこ。
そう言うわけで、命くんと手を繋いで見物に行く。
更地になったような場所も少しずつきれいな道になってきて、壊れた家もまだあるけど少しずつ傷跡が癒えていく、そんな街並みに目を細める。


「…やっぱりできればこの街にいたいな。」


そんな希望がぽつりと溢れた。**


─回想恵一くん+α─

恵一くんに柊木くんへの気持ちを相談されたのは、高校入学直後くらいだったと思う。
それこそその時は柊木くんとお互いに「珊瑚」「康生くん」と呼び合っていた頃。
康生くんに一目惚れしたらしい恵一くんからの圧が、もうね。
呼び出されて壁ドンされての付き合ってるのかの確認は本当肘鉄じゃすまないくらいビビったんだからね!
その時の私はまだ命くんにも想いを寄せる前だったし、説明が本当に面倒だった。
一先ず「お父さんの病院の患者さん」「小さい頃から入院期間よくあって、その時病院に遊びに行って仲良くなった」「幼馴染みたいなものだし親同士交流あるけど、だからこそ友達止まりだよ?」「と言うか私的には入院のイメージ強すぎて心配する対象になっちゃう」「そして食べさせ甲斐が無い。もっと食べてくれる人がいい」なんて説明ついでに私の好みも話す羽目になった。
それ以来は納得してくれたのか現在に至るわけ。


『同性でも異性でも恋は恋、愛は愛。
 男同士だから嬉しく無いかもしれないと思うなら
 同じことを柊木くんに言われたりされたりしたら
 どう思うかな、って想像して見たら?

 柊木くんが男だから好きなんじゃ無いでしょう?
 押し付けるのは良く無いと思うけど。
 愛も恋も自由だよ、きっとね。』


エール代わりにそんなメッセージを送っておく。
命くんが女の子だったらは今更想像できないけどね。
命くんそっくりの女の子なら可愛いと思うけど。
…それはきっと、なんて一人想像してほっこり。**


メモを貼った。


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─海辺にて 恵一と─

怖かったっつーか、まあ……。
俺も、ケイと似たこと考えてたけど。

[返事は、バイク乗ってた時はちょっと濁した。結局、海着いてから話すことになったしな。海外に居たケイがちょっと情報漁るだけで、俺に行き着くくらいだからまあ相当だよなって。]

[俺は運転するわけじゃねーから、ウィンドブレーカーの上からショルダーバッグを斜めに下げてた。足元もスニーカー。ケイがコーラ好きなのは知ってるけど、何となく目を逸らしちまった。ロボットのコーラを思い出すから。俺はコーラのことカッコいいって思ってるし好きだけど、複雑な気持ちだったんだ。]

あー、うまいよなスパムおにぎり。
スムージーと一緒に、とは思わねーけど!

[いつもみたいに笑えてるか、ちょっとだけ自信が無い。それでも俺は、なるべく普通にするよう心掛けた。変に心配掛けたくねーし。]

うん! 俺も、砂の上歩くの結構好き!
波の音も、風も匂いも海って感じでいいよな〜!

[並んで置かせてもらった荷物には、何だか見覚えがある気がした。今年はまだ海来てないはずだし、去年もこんな風にケイと荷物並べたりはしなかったと思うんだけど。変だな?]


近況、か……。
そんな大変なことになってたんだな、ケイ。
俺、便りがないのは無事な証拠とかって、勝手に思ってた。 ……ごめん。
匡先輩がアメリカなのは知ってたから、そっち行った可能性は考えてたし、だから無事だろうって思ってて……。
日本に居ないんなら、その方がいいとさえ思ってた。
そしたらケイは安全だし、何も言われねーから。
心配は、いいって。俺が勝手にしただけだし、大変だったのケイなんだしさ。

[俺は自分から「身体弱くて」なんて話はしないけど、珊瑚は全部知ってるし、俺も聞かれれば肯定した。だからケイは、入学してから割と早い段階で、俺が昔心臓悪かったってことは知ったんじゃないかと思う。今は(俺基準だと)完全に健康体なんだけどな。体力・持久力がゴミなだけで。]

俺の近況……そう、だな。
LINE見てわかる通り、みんなと天体観測会の準備してる。
七尾が発案してくれて、瑠璃川がマンション屋上使う許可取ってくれて、命がいろんなもん買ったり運んだりしてくれてさ。
日時ももう決まってんだけど、ケイは○月×日って空いてる?
もしかしたら、一晩中になるかもなんだけど。


[楽しい話をしようとしたら、みんなのことばっかりで、俺自身のことがすっぽり抜け落ちた。ケイが温かく包んでくれた俺の手は、多分冷え切ってたと思う。訊かれれば、何とか答えたけど。]


実は、コーラ……あのロボットなんだけどさ。
ケイも合宿で見ただろ?
あれ含めて、今まで五回出ててさ。
合宿の後、学校に二回出て。
そん次……四回目が、うちの真上。
つまり、四回連続で俺の真上に出たんだよ。

さすがに四回も続いたら、気付く奴も疑う奴も出て来てさ。
俺が中学まで学校行けてなかったのもあって、社会に潜り込もうとしてる異星人だの人殺しだのなんだのボロカス書かれてる。
うちは家も壊れてねーし、家族も無事だから……余計に。

五回目にコーラが出たのは俺の真上じゃなかったけど、それでも近かったから、疑いは消えてくれなくてさ。
俺自身も、自分がほんとにコーラと無関係なのかわかんなくなって来ちまった。
……夢、見るんだよ。最近。俺が、コーラのパイロットになって戦ってる夢。
それに…………なんでかコーラのこと、俺自身が悪く思えなくてさ。
……もう、自分が信じらんねぇんだ。

[笑ったつもりだけど、全然笑えてねー顔になってたと思う。こんな愚痴ってか弱音、吐く気なかったのにな。ノイローゼになってんのかも。心配掛けたくねーのにな。*]


メモを貼った。


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ーー僕らを結ぶ海辺/康生ーー

[彼が言葉を濁したのには、運転中気付かなかった。

僕はまだ、甘かった。

彼が晒されているのを知りながら、その影響がどんな風にあり、どれだけ苦しんでいるかを知らなかったんだ。

それを知るのはもう少し後。]

[確かにスパムおにぎりとスムージーの組み合わせは奇妙だろう、鰻に梅干しぐらいに。

だが僕は生姜焼きをコーラと一緒に食べたりするから。

彼の笑顔に翳りがあるのは気のせいか。メットを外して身バレを心配しているのか。

砂を靴で踏みしめる時は元気に見えたが。]


[僕がまず近況を話すと、彼は僕を案じながら謝る。そしてポロリを、する。

僕はそれを聞き逃さない。]

 謝らないで。連絡出来なかった僕のが悪いよ。

 ーー何も言われ……それって。

[僕は海外にいたから、何も言われなくて、良かった。
すなわち日本にいた彼は。

彼の心臓や健康面に関しては、珊瑚から聞いている。]

 うん、天体観測は楽しみ。
 その日は大丈夫だけどーー

 コウ?

 君の手、凄くーー冷たい。
 それに君は天文部の話ばかりだよ。


 僕はーー僕は君の事が聞きたい。

 ……何か、あったの?
 辛いこと?
 
 コウ。……話してくれ。
 僕らは親友だよ。

[僕は彼がバイクでの会話で言葉を濁したのを思い出す。

彼の抱えているものが知りたい。

重ねていた手の甲を持ち上げ、無意識に自身の胸に導く。
心臓の鼓動を伝える。

彼が積を切ったように話し始めた。
僕みたいに声を荒げる事はない。しかし、積み重なる言葉には彼の悲痛が滲む。

ぽたり、ぽたり。
まるで血が滴るような想いの告白に僕は驚く。]


 そんな、……そんな。
 君が異星人?ーー人殺し、だって?

 なんだそれ…ふざけてるッ
 君があんなロボットと関係あるはずないのにッ
 たまたまの出現位置からそんな憶測、無責任すぎるだろッ

 学校行けなかったのは健康面の事情じゃないかッ
 家が壊れないのもそんな理由なわけーー馬鹿らしいッ!

[彼が静かなのに僕が熱くなる。顔を真っ赤にして怒る。]

 夢?パイロット?

[ふと、僕の脳裏に漆黒の宇宙が広がる。
僕も奇妙な夢は見たが。

だからって、ロボットのパイロット?]


[

ーーロボットは、コアを。


             ……人、ゴロシ。]


 違う、君はーー
 君はッ!!

[心臓の鼓動では彼を落ち着かせられない。僕はガバッと彼を抱き締める。力の限り。強く、強く。]

 君が悪いことなんかーー
 何一つないッ

 君には一片の曇りもないッ

 ……君は。
 いつだってみんなのために。
 誰かのために。

 怖くても辛くても我慢して。
 心配かけたくないって。

 独りで抱えて。


 ……僕が。僕がいるよ。

 君を独りにしない。
 君を決して独りにしないッ
              ーーコウ。

[内側から溢れる、温かい濁流みたいな感情。

身体が弾け飛びそうなほど、僕の中で。

ーー彼が溢れて。]

[肩を乱暴に掴むと、真っ直ぐ彼の色素が薄い瞳を見つめーー唇を重ねようと。

舌を入れたりはせず、ただ包み込む。

その柔らかに愛を、癒しを、慈しみを注ぎたい。

僕の全身全霊にて。]*


メモを貼った。


メモを貼った。


――旅行の日――


  うん! もちろん!


ヴェールを受け継いで式の前と最中と後に撮りたい。
アルバムはしっかりと、でもその時には一緒にいる星が増えているかもしれないけれど珊瑚も満更ではないようなのでいろいろと頑張っていきたい。
入籍だけはお互いに18歳になったらすぐにしたいけれどそうすると名前の変更が?
ここもまた相談しよう。

 いろいろと意気込みはあるけれど、珊瑚の口から愛の星座と聞くと大和はウワーって顔を赤くしてしまうのでその辺りも慣れないといけない。
珊瑚と同棲し始めてからまだ然程時は過ぎていないけれど慣れていないことは沢山ある。
触れ合うのも身を重ねるのもそう。
どれだけ触れても飽きないというか飽きるとかあるのだろうか。
珊瑚が止めても大和は止まらないし奥の隅まで最後は洗っていた?しやはりお風呂はいいものだと思う]


[そんなわけで露天風呂だけどいいお値段がするホテルということもあり音の対策はされている。
窓を開けている隣の部屋に聞こえるとかもないだろう。
流石に大声だと普通に響くかもしれないけれど。
それに閑散期なので隣のお部屋に人がいないようなので大丈夫。

 呼ばれるとはーいと着替えとかを持ってすぽーんとして珊瑚の前にはそろりそろりと現れた。
湯舟の縁に腰かける珊瑚は綺麗だった]


  今日は夜の女神みたいだよ。


[手拭いで前を隠しているけれど全部は隠せないだろう。
零れる横乳も麗しいし横腹のラインも綺麗だ。
それに濡れた手拭いは肌に張り付くから隠していても透けてみるものもあって大和はぐんぐんと元気になる。
前屈みになりながら頭と身体を洗って泡を流す間横目でちらちらと珊瑚を見てしまって、身体を洗い終わった後も前屈みで近づいていこう]


  おまちどうさま。
  その……本当に綺麗だよ。


[ちゅっ、と頬に口づけると腰に手を回そう。
プールにも入れる暑気だけれど夜は少しずつ涼しくなってきているから温まろうって湯舟の中に浸かろうって勧める]


  あ……でも、湯舟に手拭いは沈めたらダメだよ。


[おいで、と先に湯舟に脚を沈めて誘う合間に耳元でそう囁きかけて、大和はにっこり微笑んだ。
珊瑚が隠していた手拭いを外したら――外せるかな?
湯舟の中ではどの向きでお膝の上に座るだろう。
きっといつもより少し身体もよく温められるはずだ。
お空の星を見上げながらね*]


――五回目の襲撃後――


  えっ、ええっ!?
  重たくないよ! 全然重たくない!
  重みだからね、重たいじゃないよ。
  珊瑚さんは軽いからね??


めそっとしょげてしまう珊瑚を見て大和はすごい勢いで身振り手振り違う、違うんだと否定する。
宇宙空間ではないのだから重さはあるもので心地好い重みがあるのが良いのだが珊瑚は全然軽い方だと思う。
流石にこの前背負った子どもと比べると、うん、だがそれは比べる対象が悪い。
そう言えば最近お胸が大きくなったかなというのは気づいているけれどカップとかの話はよくわかっていない。
日々触れ合っているとなんとなく違う気がするというだけでお買い物にはついていくけれど店の中に入ると沸騰しきった感じになって動きがぎこちなくなるのは確かだろう。
ただ、毎日に近しく触れ合っているのでこの後も育つなら何度か機会があるのだろうけれど慣れるには時間を要する話である]


[脅威が去ったかどうかは政府にもわからないのだろう。
突然出現しはじめて、瞬く間に五回も襲撃があって未曾有の被害がでているのだから。
傷痕は深いが範囲は狭いのが地震とかと違うところだが地震と違って終わりが見えないのが難点か。
誰か教えてくれるならば教えて欲しいものだ。

 終わったと確信できたなら珊瑚も心休めることができるだろう。
ただ、珊瑚を抱きしめるように座る心地良さを覚えてしまった大和は襲撃が終わったとなってももう離れることはできなさそうだ。
珊瑚も離れることはないと思うのでホームポジションというやつだろう。

 下手人に関しては、おのれ乾いいいいい、と叫んだりしたが快復したのは喜ばしいことなのでそれはそれで喜んでいる。
戻ってきてすぐに皆で集まれないのが悔やまれるところだ。
交換条件のように出された珊瑚の写真だけれど――うん、普通の写真にしよう。
流出すると嫌だしね、ということでお料理作っているところとかお風呂あがりにくっ付いているところの写真とかになると思う。
珊瑚の待ち受けはこれからも変わっていくのだろうけれど、楽しかった思い出が映し出されていくのはいいと思っている]


[復興の証、タヌキくん、ちゃん?
珊瑚の家の周囲では一番シンボルになりやすい子で近くのお店や商店街とかも少しずつ復興していくことになるだろう。
最初は皆恐る恐るですぐに逃げられるように準備はしている。

 珊瑚と一緒にタヌキが立つのを見つめながらこてんと珊瑚の頭に頭を触れる]


  ん……そうだね……。
  少し離れたとしてもまた戻ってこよう。
  その時はもっといろんなことができるようになってる。
  この街で生きていこう。


[やはりすぐには全てが復興するわけではないけれど、それでも時間をかけて戻っていく。
珊瑚にとってはお義父さんとお義母さんとの思い出がある地だから、僕らもこの街でって約束しよう*]


─海辺にて 恵一と─

[ケイが重ねてた手を持ち上げ、心臓へと導いた。鼓動が伝わって来る。俺にとって心臓ってのは特別な場所で、「生きてるな」って実感や幸せを感じたり、命について考える時に触れることが多い。今は心臓に触れてなかったから、俺が死んでる…じゃないけど。俺を外しての話してたことに、ケイは気付いたのかもしれなかった。そこまでわかってなくても、自分の心臓に俺を繋いでくれたのは確かだ。]

……だよなぁ。バカらしい、よな。

[俺の半分死に掛かったみたいな心の代わりに、ケイは真っ赤になって怒ってくれた。それでも俺が情けない苦笑しか返せなかったからか、思いっきり抱き締められた。さすがに驚いて、目を丸くする。ケイは(俺とはまた違う感じで)変に距離近いとこあるけど、こんな力いっぱい抱き締められたのは初めてだったから。ちょっと痛いけど、そんだけ気持ちが籠ってんのはわかった。]


け、いち……?

[……あれ? ほんとに初めてだよな? なんか身に覚えがある気がする。こうやって、ケイに肩を掴まれたことがあったような────デジャヴに気を取られてる間に、俺とケイの唇が重なった。]

[俺は貧弱だけど衛生面の心配は無いから、付き合ってきた彼女にキスされたことくらいはある。でも、その度に「なんか違うな?」って感じがしてた。何がどう違うのか、俺説明下手だし、どう言ったらいいのかわかんねーけど。]

ん……、…………。

[ケイにされたキスは、「違うな」って感じが全然しなかった。何だろうな? 寒かったのが温められて、ほっとするような感じ。]

[だから親友とか、男同士とか、そもそもなんでケイは俺にキスしてんだろとか、多分考えなきゃいけないことはいっぱいあったんだろうけど。何でか俺は目を閉じて、そのキスを普通に受け入れてた。*]


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