33 桜森高校同窓会
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おまたせ。 ……あのね、今日は2月14日、バレンタインでしょ? それで、奏人くんにチョコを持って来ていたの。
朝食を食べた後だけど、 デザートの入る余地……まだ、ある? よかったら、屋上で食べない?
[トレーは隠し持つことが出来ないから 中身の正体は事前に白状してしまう。 彼のお腹に余裕があるなら、そのまま 屋上に持って行こうと思っていることも。
彼の返答がどうであれ、 屋上庭園に向かう階段を一緒に上がる。*]
(147) 2024/02/18(Sun) 17時半頃
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[昨日に続いてビュッフェには美味しそうな スイーツやフルーツも並んでいたので この後甘いものを出して大丈夫かどうかと 食堂で朝食を摂りながら、彼の食べる量を 時折はらはらと伺っていたのだ。 彼からは色良い返事>>157]
ほんとう?よかった! みんな……、うん、3人で集まって 各々別のチョコを用意したの。
それとは別に、全員で食べられる お菓子も考えてあるのだけど これは、ちゃんと本命だから……!
[やっぱり奏人くんには中抜けしての行先が 家庭科室とバレていたのね、と少し笑って。 足取り軽く、彼の後に続いて屋上に向かった。]
(168) 2024/02/18(Sun) 21時半頃
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―― 屋上庭園 ――
[「二階までしか行っていなかったんだ?」と 昨夜は彼に驚かれてしまったけれど>>121 記憶の通りであれば、 正確には玄関口や階段を除くと “二階しか行っていない”であることは黙っていた。 グランドは勿論、一階も、体育館も、屋上も。 仮にデスゲームが始まっていたなら 移動する機会もあったのだろうけれど、 結局2階を居城にしてしまったのは わたしたちの参加した第二回では、対プレイヤーで 危ない思いをしたり、逃げ回る必要性がなかったため。 だからこそ今、こうして多くの同期たちと わいわい集まることが出来ているのだろうとも思う。]
(169) 2024/02/18(Sun) 21時半頃
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わあ、すごい。 風が気持ちいい……!
パンジーだわ。クロッカスも可愛い。 ミントにセージに……これ、 ひょっとしてお料理に使う用だったり……? チューリップも沢山植えられているわ。 時期はまだだけど、見ごろになったら 赤白黄、マーブル…賑やかになりそう。
[屋上の平坦さを利用して 見栄えよく花々が植えられている。 まだ疎らでもこんなに綺麗なのだから 盛りを想像すると弾んだ声になる]
(170) 2024/02/18(Sun) 21時半頃
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あっ …… ありがとう。
[いつもながら、 奏人くんが紳士でどぎまぎしてしまう。 綺麗なハンドタオルなのにいいのかしらと 少し遠慮がちに促しに応じ腰を下ろして>>159]
わたし、ゲームの中に居た時には 外に出なくて気づかなかったのだけど 桜並木もあったのね。
[敷地内にある満開の桜並木は、 リアルに戻った後、モニターで見ただけ。 時期も時期で、まだ咲いていないけれど。 屋上から見下ろせる眺望の広さにも瞳を細めた。]
(172) 2024/02/18(Sun) 21時半頃
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それで、これ。 …… ハッピーバレンタイン。
[上に被せていたカバーを取って、 ショコラテリーヌ with 赤白苺 をお目見え。 トレーごと、そっと彼に差し出した。 赤と薄ピンク色のイチゴの横に 生クリームと小さなフォークも添えている。]
いつも、毎日、だいすきよ。
[2月14日だけじゃなくて。 彼の瞳を見詰めて伝え、微笑んだ。**]
(173) 2024/02/18(Sun) 21時半頃
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―― すこし前 ――
[起床して身支度を整えている間のこと。 沙羅からのメッセージ>>154に気付いた。]
わ、沙羅、沢山挑戦したのね……! 里親さん……かぁ。 狐さんがいるから、猫と並べたいけれど、でも……
[もし再挑戦して取れてしまったら 折角貰ったのに申し訳なくなってしまうし。 でも、リベンジする時間はあるかどうか……
なぜその二匹に拘るのかといえば 参加者を動物に喩えたら何か…という話を どこかでしたことがあったからだと思う。 ゲーム内で沙羅や桐野先輩の描いていた 黒板アートのことが聞けていたら、そのためだったかも。]
(179) 2024/02/18(Sun) 22時頃
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狐&猫でも、猫&猫でも どちらでもいいのよね………
[ひとしきりぐるんと悩んだ後で]
『 かわいい! うさぎさんと狼さんは取れた? 猫さんがほしいなとは思っているんだけど 今日明日でリベンジする機会があるかもしれないし、 折角貰っても、重複しちゃったら悪いから。 もし獲れなかったらお願いしてもいいかな? 』
[そう沙羅には返事をした。]
(180) 2024/02/18(Sun) 22時頃
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[そのうちに、ニジノの狼と沙羅の犬さんの トレードが成立する様子には 特になにかを発言するでもないけれど 微笑ましい顔をして見ていたのです。>>163]
『 大和くん、喜んでくれてよかったわね! 』
[“驚くことに”とニジノは言うけれど 大和くんが喜んでくれたならそれが第一だと思うので。 ポチポチ、と返信をして、画面を閉じた。*]
(181) 2024/02/18(Sun) 22時頃
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―― 屋上庭園 ――
[花々の盛りの季節にもまた。 そう言ってくれる彼に、うん、って微笑んだ。]
うれしい。楽しみにしてる…!
今回はみんなと日程を合わせられる旅行だったし この旅館自体を満喫したいなと思っていたけど。
来る前にネットで調べていたら この近くにも、大きな公園があってね。 次は、旅館を出て、近隣のお散歩もしてみない?
[さて、肝心のチョコレートのお味は。 彼の反応を見詰める眼差しは つい真剣な色を帯びたものになってしまう。]
(194) 2024/02/18(Sun) 23時半頃
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ふふ。 これは奏人くんにあげるために作ったものだから お店のメニューにはしないで、 内緒のレシピにしようかと思っいるの。
………ほんと?おいし? よかった、口に合って。 苺もね、スイーツ用の苺をいっぱい試食して。 苺ばっかり食べている日は、なんだかもう 苺博士になれるかもって思ったり……
[彼からの“おいしい”が何よりもうれしい。 柔らかく頭を撫でられて、双眸を細める。
わたしの前に差し出されたフォーク>>186には あーんと小さく口を開け、ご相伴にあずかることに。 とろけるテリーヌをゆっくりと検分するよう味わった。 1、2日置いて甘味が均一に、より滑らかさが増している。 自画自賛ながら、彼に渡すに足るものだとほっと安堵。]
(195) 2024/02/18(Sun) 23時半頃
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――― うん。
[ずっと好き、を互いに交わして。 チョコレートの甘い余韻の中に 甘い言葉がじんわりと広がってゆく。
食後のスイーツとしての量の心配は杞憂だったらしい。 少しずつ味わうように彼がチョコレートを すっかり食べ終えてしまうまで傍で見つめていよう。**]
(196) 2024/02/18(Sun) 23時半頃
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[すっかり空になったお皿とトレーを引き取って ベンチの反対側に揃えて置いたところで 彼の言葉に向き直る。>>188
渡したいもの?何だろう。 高校生の頃のホワイトデーに 今もこの耳に光るピアスを受け取ったように バレンタインの行事に関連して彼から プレゼントを貰ったことはこれまでもあった。 けれど、改まったような声と 彼の手にする革張りの箱を認めれば 自ずと辿り着く連想に姿勢を正してしまう。]
(201) 2024/02/19(Mon) 03時半頃
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……… は、 ……はい。
[正式な作法、なんて言うものだから。 どこかふわふわと落ち着かない心持ちで こくこく、と、頷いて、彼の手元を見詰めた。]
……… っ
[大きく息を呑む。 初春のうららかな陽を受けて 格調高い小箱の中に光るダイヤ。 その輝きの中に燈る決意は瞭然で わたしの胸はすでに早鐘を打ち始めている。]
(202) 2024/02/19(Mon) 03時半頃
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[これまでの4年間で、 互いに色々な贈り物をしてきた。 なのに意外とわたしも彼も、一度として リングの類を送り合っていない。 ――― 口にしたことはなかったけれど それはふたりの中で、ふたりの未来について 暗黙の了解のようなものがあるからだと信じていた。]
[勿論、不安がなかったわけではない。 『いつか』を想像しなかったわけでもない。 誰よりも愛する人に、…大好きな彼に、 二人きりの場所で、プロポーズを受けること。]
(203) 2024/02/19(Mon) 03時半頃
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[彼は教えてくれる。 彼の家に代々伝わるダイヤモンドのこと。 婚約指輪として譲って下さったのは 恐らくは彼のお母さまなのだろう。 彼の家と系譜が繋がるものを譲り受けることに どこか姿勢が伸びるような心地にもなったし、 そうしたものを贈ってくれた彼の想いに 胸がじんと熱くなってしまう。
アルバイトの日数や時間が増えていたことは 一緒に暮らしているのだから勿論知っていたけれど 婚約、結婚、そういう言葉が出て来るのは もう少し先のことかと思っていたから この時の為だったなんて、思いもよらなくて。
驚いて、嬉しくて、 ああ、やっぱり好きだなあって。]
(204) 2024/02/19(Mon) 03時半頃
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かな と、 くん……… っ
[口にしたい言葉は幾つもある筈なのに。 考えていた言葉、聞きたいこと、 伝えたいことも何一つ。 どうしよう、うまく形になってくれない。]
奏人くん、かな……とくん、 かなっ …… っ、っ…
(205) 2024/02/19(Mon) 03時半頃
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[ぽろぽろ、と。 涙ばかりが溢れて止まらなくなった。
なんだか、これまでで一番みっともない 泣き方をしているような気がする。 涙の海に溺れてしまう前に、彼の温度を求めた。 首元に縋るように抱き着いて、ぎゅうっと力を籠める。
奏人くんの胸の鼓動がひどく近く、大きく聴こえて ああ、彼も緊張していたのだと、愛しさが込み上げる。]
(206) 2024/02/19(Mon) 03時半頃
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[――― “嬉しい” ]
[暫し、涙を止める時間を貰った後。 はっきりとした響きで、彼の耳元に囁いた。 答えなんて一つしかない。]
(207) 2024/02/19(Mon) 03時半頃
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……… ありがとう。 ずっと、奏人くんの傍に居させて。
[視界を滲ませる涙がやっと止まってくれたので 身体をそっと離し、真っ直ぐに彼の瞳を見詰め返す。 目許も睫毛もまだ濡れていたけれど、 朱に染まる頬と、ふわりと緩んだ表情で 確かに幸福なのだと伝わるだろうか。]
…… 奏人くんの手で、付けてくれる?
[婚約の証となるリングを今一度見つめ。 彼の指先に左手をそっと触れさせる。 預けるのは指だけれども、委ねるのは全てだ。**]
(208) 2024/02/19(Mon) 04時頃
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[やったあ、って。 彼にしては随分と可愛らしい喜びの表現だ。 安堵の吐息もなにもかも愛おしくて 抱き締める腕に同じ強さを返した。]
わたしこそ。 …… わたしを見つけてくれてありがとう。 …… ありがとう、出会ってくれて。 [彼の手で指輪が正位置へ通されるのを 呼吸も忘れ、厳かな気持ちで受ける。 ありがとうを告げ、今一度薬指を見詰めた。
伝統的なソリティアリング。 リメイクしてくれたという指輪のデザインも、 きっと彼が一生懸命に考えて選んでくれたのだろう。 また涙が滲みそうになるのをぐっと堪えて。]
(235) 2024/02/19(Mon) 13時半頃
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……… きれい。
[思わず呟けば、 似合う、と、彼からの賛辞。>>227 かわいいも大好きも、何百回と交わし合ったけれど ふたりの在り様が変わって行こうとしているこの瞬間は 新鮮で、幸せな響き。
心から嬉しげな微笑みで応えた。 とくとくと早いままの鼓動も、頬に上った朱も。 まだしばらく落ち着きそうにない。]
(236) 2024/02/19(Mon) 13時半頃
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……あのね。わたし、奏人くんから 幸せをたくさん、本当にたくさん貰っているの。 貰ってばかりだけれど……なかなか貰った幸せに 見合った幸せを返せているかはわからないけれど。 わたしも同じように、奏人くんを幸せにしたいと思う。
奏人くん。 いつも、毎日、ずうっと大好きよ。 ……ううん、“好き”じゃ、ぜんぜん足りないわ。
[一拍、言葉を切って。]
(237) 2024/02/19(Mon) 13時半頃
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あなたを愛しています。
これから先、嬉しい事、悲しい事、 苦労だってあるかもしれない。 それでも、精一杯頑張るから。
奏人くんの一番近くに居させてください。
…… これからも、よろしくお願いします。
[改まった形に言い直し、彼と向き合う。 不束者ですが、と、手を揃えてお辞儀をひとつ。 そうして、擽ったげに微笑んだ。]
(238) 2024/02/19(Mon) 13時半頃
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[ふと、肌にひやりとした感触。]
……… 雪?
[いつの間にか、雪が降って来ていたらしい。 花弁の如くの白。 泡のように溶けやすい春の雪だ。 記憶に間違いがなければ 午後からの天気は晴れの予報だった気がする。 直ぐに止むような気配もあるけれど――― 一度校舎内にもどる? と、視線で問いかけた **]
(239) 2024/02/19(Mon) 13時半頃
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[彼の気持ちは十分に解っている。 信じ合えていることも、想い合えていることも。 それでも、時折言の葉に乗せて伝えようとするのは 日々募る彼への想いが、]
…… 溢れてしまいそうになるの。
[滾々と湧き水の如く。]
(261) 2024/02/19(Mon) 19時頃
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[頷きながら、わたしの言葉をひとつも 取り落とさないように聞いてくれる奏人くん。 その優しさに、いつも甘えてしまっているような 気がしてならない。
何年、……これから何十年と 際限知らずに愛情を伝えて行けること、 それが誇らしくもあり、不安でもあり。 様々な想いが去来していた。]
―――…
[彼からの“愛してる”は、魔法だ。 視界が開けたように、ぱ、と顔を上げると。 お辞儀のように下がる彼の額と わたしのそれとがこつんと合わさる。]
(262) 2024/02/19(Mon) 19時頃
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……ふふ。 今は、奏人くんも おんなじ味がしてるわよ。
[重ねた唇。 残る余韻に、つたわる甘さ。 擽ったそうに微笑みながら。
先の未来を分け合う如く 一緒に味わったショコラの味を わたしは生涯忘れることは無いと思った。]
(263) 2024/02/19(Mon) 19時頃
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うん……止むといいわね。 夜はバーベキューだし。
[雪が強くなることはないように思うけれど 天気予報はともかく野々花予報は当てにならない。
内心で葛藤した末、指輪は一度外すことに。 彼から贈られた大切な指輪だ。 汚したり、傷を付けたり、 失くしたりなんて絶対にしたくない。 革箱に戻して暫く眺めてから、丁寧に仕舞う。 部屋に戻ったらまた付けてゆっくり眺めるのだ。
奏人くんが敷いてくれていたタオルハンカチも。 洗って戻すわ、と一言添え、 同じようにバッグに畳んで収納した。]
(264) 2024/02/19(Mon) 19時頃
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あ、そういえば。大和くんから タイムカプセルを埋めるって話、聞いてる? 物でもいいし、未来の自分たちへの 手紙を入れてもいいし…って。
[どこまで伝わっているかが分からないから 屋内に移動しがてら、大和くんからのLINEを 彼に見せる。>>62>>71]
次々に企画が湧いてくるのって凄いよね。 …… 校内のお菓子も、多分、大和くんかな?
(265) 2024/02/19(Mon) 19時頃
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