10 冷たい校舎村9
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── 帰還後・病院 ──
[ 定型通りに「おかえり」「ただいま」と、 言葉が返ってきたので気分がよかった。>>156 たぶん、そうでなくても悪くはなかったけど。
帰ろうとしていたところを捕まえた。 炭蔵が振り返ってくれたからだ。 急ぎ足で追い付いて隣に並んだ。 寒空の下に出る間際のことだった。 慎一が無意識に携えるあたりまえの感覚。 その中にタクシーの選択肢は存在しない。 もしかしたらギリギリセーフだったかな。 なんにせよ、間に合ったのならよかった。]
(196) nabe 2021/06/17(Thu) 15時半頃
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[ 「よかった」って言われて、>>156 慎一はにいっと笑ってうなずく。 君が今、そう思えてるならよかった。 そのことを慎一は疑ってもなかったけど。] えっ、暮石がピアノ弾いたの? ……そっかあ。よかった。 [ そこから始まるお互いの知らない話。 途中で道を違ったから、 あちらとこちらの世界を共有しながら。 そこには慎一が驚く事実もある。>>158 何気なく伝えられた言葉に目を丸くして、 それからきゅうっと目を細めた。 意味はなくとも爪が短いままでよかったね。]
(197) nabe 2021/06/17(Thu) 15時半頃
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[ その「よかった」の意味は、 炭蔵には伝わらないかもしれないけど、 慎一はまた言う。今度は隣の相手に向けて。] ……うん、よかった。 黒沢が、ユーガたちといっぱい話して、 そのうえでここに帰ってきてくれて。 [ 期待に沿えたかって? もちろん。 少なくとも慎一にとって、 これは一番望んだ形に間違いない。]
(198) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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[ 前髪の下の目線の動きなど、>>159 慎一の目には見えるはずがないんだけど、 でも、声がまっすぐ飛んでくるのはわかるよ。 悩み迷ったと言いながらもその声は震えない。 そのうえ微笑み返してくるもんだから、 その内容がどんなに人間くさくても、 やっぱり、君は君でしかなかった。 慎一は目を細めているけれど、 別にもう起動スイッチを探しちゃいない。]
(199) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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[ ただ、淡々と重ねられる言葉に、>>159 慎一は意外だとか騒ぐんでもなく、 「そっか」って穏やかな相槌を打った。 ……ああ、でも。 「生きづらかったらしい」と言われたら、 さすがに数度まばたきをしちゃうかも。>>160 でもね、嘘だあなんて言わない。 疑ったりもしない。少しの間をおいて、 慎一は、ほうと小さく息を吐いて目を伏せた。 でもまたすぐに顔を上げる。隣を見る。]
(200) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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……あのさ、俺はさ、 人に手を差し伸べるなんて、 ユーガみたいに余裕あるやつが、 自分のことがちゃんとできてはじめて、 余った力でやることだって思ってた。 でも、帰りを待ってて思ったんだけど、 いつか・もしも・きっと……じゃ、 取り返しのつかないこともあるんだなあって。 [ 今気づいたのかって言われたとして、 慎一にはうなずくことしかできないだろうね。 でも慎一は人のお荷物にならないことは考えても、 それ以外の何かになれるとも、なろうとも、 あたりまえのように考えなかった。ついさっきまで。]
(201) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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[ でもまあ、ちょっと人より遅くても、 今気づくことができてよかったなって慎一は思う。 まだまだ先は長いから。長く続いてくはずだから。 さて、いつだって発展途上の慎一だけれど、 また少しばかり右斜め上に進んだと信じて。 その先の第一歩として、 まずひとつ、はじめから人間だったらしい友人へ。 あの校舎での会話をひとつリベンジしてもいいかな。]
(202) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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……あんね、 もし、ユーガがこれから、 自分の行動や選択が正しいか、 悩んで迷って進めなくなりそうだったら。 俺が「大丈夫だよ」って言うから。 ユーガはもう少しくらいは自信をつけて、 ユーガの信じた道を行けばいいよ。 ……だって俺、ずっと見てんだもん。 ユーガがいつも正しかったの、知ってる。
(203) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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……もしかすると、 ユーガには必要ないかもだけど、 でも、ただ、俺がそうしたいから。 [ にへらと慎一は笑った。 付け足しはたぶん誰かの受け売りだった。 だからね。前髪を切るのには賛成。 目は口ほどにものを言うらしいし。 慎一にもわかるよう、その顔を見せてほしい。]
(204) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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[ ふたりは発展途上な子ども同士、 おんなじ人間だったというので。 それなら、 「いつか」「もしも」じゃなく、>>161 いつだって君の周りに差し出されて、 いざというとき掴める腕の一本に、 慎一のソレもカウントしてもらえないかな。 曖昧なまま進むのが苦手同士なら、 融通のきかない頭でうんうん考えたあと、 一緒にだれかに手を貸してって言おうよ。 ……慎一を頼りたくないってんでも、>>2:461 これは、慎一がそうしたいっていうだけの話だ。]
(205) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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……まあ、 さすがに大学までは、 追っからんないけどね。 [ 最後はどうもカッコつかないけど、 悲しいかな学力の差というものがあり。 学校の外での人付き合いの仕方、 慎一はあんまり知らないんだけれど、 これについてはお手本になってくれる? ……ああ嘘。慎一からもきっと誘うから。 ひとまず、趣味とかいちから教えてほしい。]
(206) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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──とにかく、 まあ、なんか、そういうこと! [ 炭蔵は照れなかったらしいけど、>>159 慎一は照れたよ。慣れない話をして。 えいっと力業でその話を締めくくって、 帰路につこうとするんだろうけど。 高校生活3年間、 慎一の最強の移動手段はチャリだった。 ので、もしもタクシーを呼ぶやつがいたら、 最後に送ったのは「えっ……」って視線だろう。**]
(207) nabe 2021/06/17(Thu) 16時頃
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── 後日・お見舞い ──
……ひどい目?
[ はて、なんのことだろうな。 慎一は一瞬の間も置かずそう言って、 不思議そうな顔して黒沢を見ていた。
つまり、気遣いでも嘘偽りでもない。
悲しいことや辛いことがあった。 そう思うことはあったって、 慎一はひどい目にあったとは、 少なくとも、記憶する限り思ってない。]
(230) nabe 2021/06/17(Thu) 18時半頃
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[ ひどいことするようなやつ、 ここにはいない──とは言ったけど。>>3:292]
(231) nabe 2021/06/17(Thu) 18時半頃
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[ つまり、これも言葉にするのが難しい、 個人の中にあるあたりまえの感覚の話。
あの世界を悲しいと何度だって思ったけど、 ひどい目に合わされたとは慎一は思ってない。
慎一は息がしづらかったけれど、 それは、慎一側の問題でしかなかった。 帰る間際は確かに苦しかったけど、 本当に危ないわけがないってのんきに思ってた。
あの校舎が、そこにいた誰かの世界である以上、 腹を立てたり、嫌悪したりはしなかったよ。
……そりゃあ、慎一は苦手なものが多いから、 ひどい状態ではあったかもしれないけれど。]
(232) nabe 2021/06/17(Thu) 18時半頃
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[ それに、現実世界も似たようなもんだ。 慎一には生きづらいけど、嫌いになれない。
ひどい目に合わされているというより、 ただ慎一が呼吸をするのがへたなだけ。
だからね、不思議そうな顔してみたあと、 慎一は、まあいいやって感じで口を開く。]
(233) nabe 2021/06/17(Thu) 18時半頃
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簡単にじゃなくて、 それなりにいろいろあって、 なんだかんだの末に言ってるからね。
……要は、 黒沢が今ここにいてよかったって話。
[ 今度は後悔しないようにしたいんだよ。 ……伝わらなくても、これはまあいいかな。]
(234) nabe 2021/06/17(Thu) 18時半頃
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[ それで、]
うーん、できてたらいいかな。 ……人にやさしく。
[ 今度はね、慎一は否定しなかった。>>193
否定しなくてもいいように生きようって、 慎一にそう思わせたのは黒沢の世界だよ。
だから、あの世界を作ったのが、 黒沢の自己チュー精神だったとしても、 巡り巡って慎一の助けにはなったのだ。
だから、黒沢もやさしいねとは言わないけど、 自己チューでワガママなくらいでいいと思うよ。]
(235) nabe 2021/06/17(Thu) 18時半頃
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[ あの世界に慎一が残した心残り。 クレープを食べ損ねたとかじゃなくて……、 あのとき言えなかった言葉の話。>>194
思ったことはそのときに言うべきなのだ。 黒沢はもうとっくに答えを見つけていた。
「大丈夫」って言われて慎一は笑う。 本当に。それならよかったって思って。
だから、ほっとしたように病室を後にしよう。 気が紛れる≠ネら遠慮なく顔を出せるよ。>>195 「また今度ね」って小さく手を振りながら。**]
(236) nabe 2021/06/17(Thu) 18時半頃
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── 帰還後・自宅 ──
[ 自転車を走らせて帰宅するころには、 きっと空はとっくに白んでいた。>>117
いつもの位置に自転車をとめて、 そうっと静かに玄関扉を開く。
まだ家族は起きてないかもしれない。 そう思ってのことだったんだけれど、 予想とは裏腹に家の中は明るかった。
リビングのソファで姿勢を崩してた母が、 慎一の帰宅に気づいてゆっくり体を起こす。]
(241) nabe 2021/06/17(Thu) 20時半頃
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[ 「おかえり」と言われて、 「ただいま」と答えた。
「大丈夫だったよ」って言ったら、 「よかったね」って返ってくる。 うっすら笑う様子がちょっと眠そうだった。
「寝ててよかったのに」とつぶやいた慎一に、 「帰ってきて暗かったら悲しいでしょ」って。
慎一によく似たつり目がゆっくりと閉じて、 「ああ、仕事だあ……」って、頭を抱えた。]
(242) nabe 2021/06/17(Thu) 20時半頃
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[ それからまた瞼を押し上げて、 その視線だけで慎一を呼んだ。
ソファの傍らにおずおずとしゃがんだ慎一に、 慎一のよりも細い二本の腕がゆっくり伸びる。
薄い掌が慎一の頭を両側から挟んで、 慎一の顔にじいっと視線が注がれる。
そのまま数秒。「よし」と母は言った。 「泣いてないね」……うん。「少し寝といで」
促されるままに慎一はまた立ち上がった。 でも、すぐに思い出したように口を開く。]
(243) nabe 2021/06/17(Thu) 20時半頃
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……シャワー使っていい?
[ 外から帰ってきたらすぐにシャワーを浴びる。 リビングはいいけど、自室に入るのはそのあと。
カチコチに固まり切った慎一のルーティン。 朝帰りなんてしたことないから危なかった。
寝ている家族には少しうるさいかもしれない。 けれど、諦める気なんてちっともない慎一に、 母はため息とも笑いともつかない息をこぼし、 「好きにして」とだけ言ってソファに崩れた。]
(244) nabe 2021/06/17(Thu) 20時半頃
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[ シャワーを浴びて、ドライヤーも使って、 さっぱりしてリビングを通った慎一に、 もう体も起こさない母がふたつ言った。
お父さん起こしてきて。起きてると思うけど。 おばあちゃんにも「おはよう」って声かけて。
実際、心配性の父は寝てなんかなくて、 慎一の顔を見てほっとした顔をしていた。 「おかえり」と「いってくる」を一気に言う。
朝に強い祖母の部屋をそうっと覗いたら、 皺くちゃの手が伸びてきて慎一の手首を掴んだ。 つるりとした肌に血管だけが浮いたそれ。 傷ひとつない、かすかに脈を感じさせるそこ。]
(245) nabe 2021/06/17(Thu) 20時半頃
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[ なにか言葉を待たれているようなので、 慎一は順に「ただいま」と「おはよう」を言う。
よくできました。というように、 元から皺だらけの顔がさらに皺くちゃになった。 そうっと手首を離されて、慎一は自室に戻った。
自分以外にふたり分、気配のある広い部屋。 真っ暗な中、物音を立てないように歩いて、 ゆっくりと自分の陣地に体を滑りこませる。]
(246) nabe 2021/06/17(Thu) 20時半頃
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[ ……今までする機会もなかったけれど、 せっかくだから慎一の名前の話もするね。
謙虚に誠実な人間であれという期待と、 慎ましやかでも幸いに恵まれるようという祈り。 それが慎一の名前に込められたすべて。
いつもの時間まで少しくらい寝れるだろうか。 ベッドに横になって、慎一は一度目をつむる。
たぶん、じきに賑やかな朝がやってくるけど、 それでもやっぱり、慎一はこの世界が好きだ。
好きでいられたのはみんなや家族のおかげで、 だからつまり、慎一はやっぱり幸運の持ち主。
きっとまた、疲れたり息ができなくなるけど、 慎一の名にかけられた祈りは確かに届いてる。]
(247) nabe 2021/06/17(Thu) 20時半頃
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[ 期待のほうは、……これから善処しよう。
都合のいい言い方を覚えた慎一は、 きっとそんなことを考えて明日≠迎える。
いつもどおりかそうでもないかは、 実際迎えてみなくちゃわからないけど。*]
(248) nabe 2021/06/17(Thu) 20時半頃
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── 後日・学校 ──
[ ある日の学校終わりのこと。
少しだけ周囲の視線を気にして、 慎一はそっと、ふらっと歩み寄った。 普段はあまり訪れない机のとこまで。]
……暮石、
[ その机の持ち主の名前を正面から呼び、 慎一は軽く握った拳を二人の間に突き出す。 ゆっくりと手のひらを上向きにして、 ばらばらとした動きで指を開いていく。]
(249) nabe 2021/06/17(Thu) 21時頃
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[ 手のひらには硬貨が一枚きり乗っている。
鈍色のそれは長く筆箱に入れてたせいか、 記憶にあるよりもちょっと黒ずんで見えた。
はじめは、自分の手のひらに。 それから、目の前にいる人に。 慎一はじっと視線を向けてから口を開いた。]
今度≠チて、今じゃダメ?
[ 受験生にはまだ忙しい時期かも。 でも、持ち越したままも落ち着かなくて。 ダメかな。お伺いを立てるようにそう尋ねた。*]
(250) nabe 2021/06/17(Thu) 21時頃
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── その後・鳩羽と ──
レン、どっか寄ってかない?
[ ──って慎一は言った。 たぶん、進路の決まった人も出てる頃。
まだ空気は冷たいながらも晴天で、 駅までの道すがらどこかに寄るんでも、 慎一は一向にかまわない気分だった。
体育祭に球技大会、もちろん文化祭。 いろんな日常を積み重ねてたとて、 徒歩通学と電車通学じゃ向かう先が違う。
部活だって違ったんだから、 少なくとも慎一から声をかけるのは珍しい。]
(262) nabe 2021/06/17(Thu) 22時頃
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