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……本郷さんはピンク色なんだ。
てっきり七色に光るやつかと……いや、なんとなくだけど。
[ピンク色の猫耳ヘルメットを被った本郷とゲーミング猫耳ヘルメットを被った本郷。
どちらが似合いそうかはちょっとどちらも見てみたい。
それにしても頬を赤くしてすごく嬉しがってくれている珊瑚はとても可愛いかった。
大和の反応で嬉しがってくれて喜んでくれてとしてくれる、温かい存在で――]
珊瑚さんを好きすぎて、
可愛いとこ見るとすごく胸が苦しい。
嬉しすぎて頬が、やばい。
[う゛っ、てなる。これが尊いというやつなのだろうか。
珊瑚の家に到着したらお風呂に放り込まれた。
家にはそれぞれの匂いがあって、お風呂に入ると珊瑚と一緒のシャンプーとボディソープを使うから同じ匂いになっていく。
その匂いに身悶えてしまうのだからお風呂上りの際は温まった以上に頬が赤くなっていて、珊瑚を直視できなくて口元を抑えながら視線が彷徨ってしまっていた。
服は珊瑚の父親のものを借りることができたのでそれを着て、用意されていたご飯を見たけれど先に珊瑚にお風呂に入ってもらうことにした。
少し冷めてしまうかもしれないけれど珊瑚も汗をかいていただろうしとお願いした。
二人してさっぱりしてからご飯を頂こう]
[珊瑚の料理は家庭的だと思っている。
何せ大和の食生活は聞いていると寒くなれるものだ。
復興支援にいくようになって賄いでもらう弁当も基本的に冷たいものだった、何せ電気が使えない。
甘い卵焼きはお弁当でいつも作ってもらっているもので卵焼きといえばすっかりこの味だと覚えてしまった。
ほうれん草の胡麻和えも美味しいしウィンナーもぱりっとして美味だ。
お味噌汁もこれが珊瑚の味なのだと舌が覚えているもので食べていると涙が出てきそうになる。
すっかり食べ終えると御馳走様と手を合わせて、食器を洗ったりしまったりと一緒にしてから二人でソファで寛ぐことにした。
珊瑚は父親に連絡を取っていたようで、そちらも無事で良かったと思う。
テレビをつければ街が壊滅状態になっているとかそんな番組しかないだろうから星座の話が出た辺りで消して、静かになった空間で肩を並べて座る珊瑚の手を、指を絡めて握っていた]
こうしていられるだけで僕は幸せだな。
[今後の復興のことはどうなるかはわからない。
被害が大きすぎて手がつけられないことは確かだろうけれど、大和は珊瑚の手伝いをして二人で過ごしていくと決めていた。
けれど、今はこうしていられる幸せを噛みしめながら目蓋を閉じて珊瑚の存在をしかと確かめている**]
メモを貼った。
―― 瑠璃川先輩とヒミツの話 ――
[大和くん、と言われて浮かんだのは
部室で極々まれに遭遇しておやつを食べていた、
合宿の日にも列の最後尾に鎮座していた
あの大和先輩の事だった。]
―― 大和先輩ですか?!
わあ、気付かなかった…!
[ショッピングモールの大通り、思わず大声を出す。
で、でも周りの人は皆他人だから大丈夫…かと!
カップケーキと言われて思い出したのは
合宿でのお弁当タイム。
そういえば瑠璃川先輩からって言っていたし、
そこで勘づくべきだったんだと
自分の直観力のなさを嘆い(?)た。]
大和先輩、あんまりお話した事無くって
どんな人かそんなに印象ついてないんですよね…
先輩、大和先輩ってどんな人ですか?
[これは純粋な疑問です。
決して根ほり葉ほり聞こうとしてるんじゃなくって…。
ともあれそんな感じに瑠璃川先輩から
大和先輩の事を聞き出しながら、
雑貨屋の次に本屋さんにも寄ってもらって
あたしは簡単な星座の本を購入した。
合宿を通して、あたしは以前より
ほんのり星に興味を持っていたから。
[そうして他にも沢山お店によったりして、
カフェでスイーツなんかも食べたりして。
二人で沢山荷物を抱えながら、
それぞれ別方向へと帰路に着きました。
その数日後かすぐ後にか、
瑠璃川先輩と大和先輩が
お付き合いを始めたらしくって。
あたしにバラしちゃったくらいですから、
きっと瑠璃川先輩から報告をもらったりして?
そうしたらあたしは心の底から感激して、
一日中ニコニコしちゃってた事でしょう。]
[そんな中で、
三度目の襲撃が……やってきてしまったのだった]
**
メモを貼った。
【人】 雲水 ハロ[体長については。] (80) 2023/08/19(Sat) 13時半頃 |
―― 三度目の襲来から六日後 ――
[あたしは自分の部屋にいた。
…あたしの家、マンションも無事じゃなくって。
窓ガラスは全部割れてしまったし、建物にも
ヒビが入ってるって管理人さんも言ってた。
それでもあたしはこの家にいた。
……お父さんも、お母さんも、心配だったから。
お母さんからは実家の秋田に行けって
言われたけど、家と病院とを往復する
お母さんを一人にしておける訳無いし。
家の片付けだって全然残ってたから。]
[家では一人の時間が多くなった。
……と、思ったら、
なんでかお兄ちゃんが帰ってきてた。
こういう時こそ安全な場所に居た方が良いのに、
何も言わないで家の片付けを手伝ったり。
いつの間にか車の免許を取ってて、
レンタカーを借りてお母さんの送り迎えを
するようになってた。
何も言わないの、お父さんと同じだね。
なんて、一人心の中で呟いて。
それでもあたしよりは遥かに両親の役に立って
くれてるお兄ちゃんに、そっと感謝もしてた。]
[学校は被害の大きさから休校を繰り返してた。
その間、あたしは街に出て、街の片付けの
手伝いなんかをしてた。
水道が止まっちゃったのもあって、
お母さんとお兄ちゃんがいない間に
水汲みもしてたし、ごはんもあたしが作った。
ガスも襲来直後は止まってたんだけど、
お兄ちゃんが携帯コンロを持って来てくれてた
おかげでなんとかなっていた。
お風呂も、お兄ちゃんの車頼りで。
……正直に、本当に、存在がありがたかった。]
[ある程度家の片付けも終わって、いよいよ
お前だけでもって秋田に送られそうになった。
あたしは拒んだ。
離れたくなかった。
ただのワガママだ。でも、
あたしだけがいなくなるならいいけど、
家族の方がいなくなってしまうのが
たまらなく嫌だった。
そうして今のあたしは、家族の不在時に
必要な事を全部やる係に就任した。
ここを離れるとしたら、
家族四人で揃ってる時だけだよ。**]
【人】 雲水 ハロ― 幕間>>85>>86 ― (93) 2023/08/19(Sat) 15時頃 |
─命くん─
命くんの家に入った事はないはずだし。
それに私は命くんがそばにいてくれた方が安心する。
一応部屋は別だけど、扉一枚あるだけでお隣の方が安心するもの。
これまで離れていたんだから当然。ね?
それに考えたくはないけど、私の家に被害が及んだ場合は…とかさ。
一緒にいられて、一緒に…の方が良いなんて後ろ向きかな?
でも離れ離れよりずっと良い。
あれなら一緒に寝たって構わないんだけど、そうなると流石に…ね?二人ともお年頃だしお付き合いしてるんだしそう言うのだって不自然じゃないんだろうけど、それはそのう色々落ち着いた後でも良い気もするしこんな時だからこそと言う気もするしでもまだその命くんがそうしたいならって私何言ってるんだろうね!?
【人】 雲水 ハロ[それから、修学旅行の話には。] (94) 2023/08/19(Sat) 15時頃 |
「うん、ほら私目が青いでしょ?
それが白猫のイメージだったんだって。
って、七色に光る本郷さんは面白すぎるよ〜!」
もしかして本郷さんそう言うグッズ好きなのかな?とか思っちゃう。ほら、合宿でお土産を選ぶ時とかにそう言うのを凝視してる場面を見た!とかさ?
それは、その、…私だって。
「私だって、命くんが好きすぎて、大事すぎて。
…はしゃぎすぎてる自覚はあるよ?」
だって無事だった。怪我もなく生きててくれた。
そのことで胸がいっぱいで、いつも以上にテンションが高い自覚がある。
だからぷいとちょっと横を向きながら、照れ隠しにそんなことを言って頬を掻いた。
嬉しいの。命くんがいてくれる事が。
それだけでこの世界に感謝したくなるくらいに。
そうして一度私の家に帰ってきたのだけど、やっぱり疲れてるのかな?
お風呂でのぼせたのか顔が真っ赤になってた命くんに、冷たい麦茶を差し出して。
先に食べてて良いよ?と言ったけど、ちゃんと待っててくれたんだよね。
ちなみに命くんにはお父さんのTシャツとハーフパンツを貸し出した。今日は部屋にいるだろうし、パジャマにするには早すぎるかなって。
お風呂上がりの私もラフな格好。半袖シャツとショートパンツの部屋着になって、それから二人でちょっと冷めちゃったけどご飯を食べた。
こう、命くんと合流するならもう少しいろいろ用意してたんだけど、やっぱりタイミングって難しい。
でもいつも通り美味しいって食べてくれるから、良かった、って笑顔でホッと出来たんだ。
「うん。私も、こうしていられるだけで幸せ…。」
片付けも済ませてから二人でソファに座って、テレビを消した後に呟いた。
絡め合わせた指先に少しだけ力を込める。
瞼を閉じてしまった命君を見て、私も目蓋を閉じて頭をそっと命くんの肩に預けた。
隣にいる。大好きな人が隣にいてくれる幸せ。
こんな時だからいつも以上に幸せなのかもしれない。
これを味わえるのが普通じゃないって分かったから。
こう出来ている事が平和なんだって知ったから。
「今はいろいろと大変だけど…。
もうロボットが現れなくなっても
こうして一緒にいられたら良いなあ…。」
学校はどうなるんだろう。
進学は?卒業は?就職とかも、これからどうなっていくのか今はわからない。
私の家の近辺は恵まれてる方で、学校近くや命くんの家なんて潰されて崩されて、命を失った人だっているんだろう。
そう思うと本当に命くんが無事だったのは奇跡でしかない。その奇跡に感謝してしまう。
今後の将来のことを考えたくても、今はそこに視線が向いてしまうんだ。
いつだって命くんの隣が良い。
「…落ち着いたら、病院の方、手伝いに行く予定なの。
命くんも一緒に来てくれる?
お父さんの勤務してるとこ、忙しいんだって。
私たちに何ができるって言うより
小児病棟の子どもたちの遊び相手…とか。」
だから、今は今できることに目を向けよう。
遠い未来より、今は確実に今を生きなくちゃ。
復興支援なんてもう危なっかしくて送り出せない。
だから父さんの勤める病院──この辺りでは大きな病院の一つを口にした。**
【人】 雲水 ハロ[場所や日時が決まると、小さく頷いて。] (95) 2023/08/19(Sat) 15時頃 |
─三回目襲撃前─
「やっ、大和くんは…。
最初はほんと忙しい人なんだなあって…。
正直、餌付けに近い感覚で
せっかく同期だし、おやつ目当てにでも
部活来てくれたらな、なんて思ってて…。
でも、いつも美味しいって食べてくれるし
お話ししてみたらその、楽しいし、
嬉しそうにご飯食べてるとこ見てたら、その、
…きゅんっと…わあああこれ恥ずかしい今の無し!」
真っ赤になって両手で顔を覆う。もうやだ恥ずかしい!
そりゃ他の子だって美味しいって食べてくれるしリクエストだってしてくれるけど、こう、嬉しさが違ったの。なんて言ったら良いんだろうね!?
七尾ちゃんが星座の本を買ったなら、私はこれもオススメだよって星に関する物語の本を教えたりした。
カフェのスイーツは紅茶と一緒に。
散々迷った末に決めたのはオレンジムース。爽やかな酸味と優しい甘さが夏の熱った体にちょうど良い。
そして今日のお礼にってクッキーを包んだのを渡してお別れしたんだけど。
その後日。
『七尾ちゃんは知ってるからご報告ね。
大和くんとお付き合いすることになりました。
こんな時に良いのかなって思うけど
こんな時でも好きを諦めないでよかった。』
そんなメッセージを送ることになる。
その日の私はかなりかなり浮かれてたと思います!**
メモを貼った。
─七尾ちゃん─
そういえば三回目の襲撃の後。
それとも忙しすぎて大変なのかも。
ちょっと気になって、襲撃から数日後に七尾ちゃんにまたメッセージを送っておいた。
『大丈夫かな。こちらは大丈夫です。
こっち方面は比較的無事だったみたい。
大和くんとも合流できました。大和くんも無事!
だけど家は潰れちゃったみたい。
七尾ちゃんちは大丈夫?
何かいるものとかあったら
こっちのライフラインは生きてるので教えてね。』**
――珊瑚さん――
[
あそこは大和の負の遺産の全てだから関わらせることで影響を与えたくはなかった。
怪獣かロボットかはわからないけれど潰れてくれたことで決別できたことは不幸中の幸いだった。
ところでお付き合いしているとは言え男女が一つ屋根の下で共にいるというのは世間体的に難があるというよりは、大和の心の準備的に難があった。
隣に居てくれて手を繋げるだけで幸せなのにこれ以上は未だ慣れてからというか、合宿の日にお弁当を受け取った時に着ていたノースリーブとかだと心臓が持たない気がしていた。
やっぱり笑ってくれていると嬉しいし、それに顔が赤くなるのは可愛い。
横顔も鼻筋が通っていて可愛いなあとほっこり眺めていられた]
[ところでお風呂上りの大和はTシャツとハーフパンツ姿でラフな格好だったのだけれど、珊瑚は半袖シャツとショートパンツ姿でノースリーブではないけれどやっぱり目のやりどころに困ってしまう。
ぐう、生足が艶めかしいです。なんて言えないから目元を覆っても指の隙間から見てしまいそうだしなるべく視線を向けないように珊瑚の瞳を見つめることにした。
ほら、女の子は視線の向きにすぐ気づくらしいし。
幸せな時間はいつまで続くだろう。
いつまでも続いて欲しいと思う穏やかな時間だけれど今度はいつ破壊の足音が近づいてくるのかわからない。
繋ぐ手に力がこもるのがわかる。
離れていて不安に思わせてしまっていたことを感じる]
僕もそうだよ。
珊瑚さんと一緒に居たい……からさ。
一緒に暮らしてくれたら嬉しいな。
[学校はあのままでは再開できないだろうし仮説の施設が立ったりするだろうけれど、それも次が無ければの話だ。
二回連続で出現したあの辺りは特別警戒区域になるだろうし先の見通しは不明だった。
だから離れたくないよってちゃんと伝えておきたい。
いつだって珊瑚の隣に居たいしして欲しいし――]
珊瑚さんの寝顔も見たいし――。
[と、うっかりと心の声が漏れたところでハッとしてしまう]
ああ、いや、その、うん。
それは本心なんだけどさ、うん。
病院のお手伝いも一緒にいくし。
こう見えて重たいものを運んだりとか得意だし。
子どもの相手はわからないけど頑張るよ!
みんなのことも気になるし。
[口早にお手伝いの申し出をして、その間視線を逸らしてしまっていたけれど結局最後は珊瑚の瞳を見つめていて――。
ああ、もう、もっと浪漫あるタイミングの方が良かったのかもしれないけれど――]
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