人狼議事


14 冷たい校舎村10

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[黒豹は襲い掛かってくる5秒前。エレベーターは届かなくなる5票前。
ようやく理解した。オレは休みたかったって言うより、1番でなくなるのが怖かったって言うより。

消えちまった心の炎に火をつけて欲しかった。

誰かにケツを叩いてほしかった。]

 当たって砕けろ! もうどうにでもなれ!

[迷っていても、まず動け。バスケを始めた日に、先輩から教わった至言。
だからオレの体は宙に浮いていた。]


 甘くねえか。気合いだけで乗り切れるほどは。

[迷いはどこまでも追いかけて来る。
迷いの正体はどこまでも逃げていく。

ジャンプした途端にエレベーターは遠ざかるスピードを上げた。
黒豹は教室から跳んでなお、オレのすぐ背後まで迫ってきた。]

 もう少し早く決断していれば。
 ああ、これが。

 後悔ってやつか。


[あと数十センチ、エレベーターの縁に手は掛からなかった。
僅かな差でボールを奪えなかった、インカレの時のように。

黒豹の爪に己の肉体が切り裂かれるのを感じた。]

 嫌だ。オレはまだ!

[そこで確信を持つことができた。
この世界を作ったのは、オレじゃねえ。]


[なあ、どこかで聞いているのか。見ているのか。
どこにいるとも分からない、そいつに向かって。
お前は死のうとした時、どう思った? やっぱり嫌だと思ったのか、それとも。

痛む体、落ちていく感覚。
それはどこまでも続く。

答えは聞かねぇよ。
おめえが何と言おうとオレは、こんなので納得する奴がいるなんて、こっちのがマシだと思ってた奴に気付かなかっただなんて。

認めねえ。]


[後には爪跡の残るマネキンがエレベーターに転がっているだけ。

届かなかったはずのエレベーターの中にあったマネキン。
その意味は、雄火自信にも分かる日は来ないだろう。]


─── 現実世界 ───

 あっ、この野郎! いってえー!

[どこから忍び込んで来たんだ。野良猫に引っ掻かれた痛みにオレは飛び起きた。

いつの間にか体育倉庫のマットで眠ってしまっていたらしい。
だからあんな夢、見たのかな。
夢の中で寝ているのも変な感じだけれど。]


 今何時だぁ? つーか、部員共誰か起こせよ。早く下校しねえと、また守衛のおっさんに叱られちまう。

[焦りとともに、時間を確認するためにスマホを開けた。
そこには、見たことない量の通知が。]


 かわ・・・・・・い?

[正夢か。
いいや、そんなちゃちなもんじゃねえ。
とにかく、こんな時にする事はただ1つ。]

 迷っていても、まず動け!

[体育館から飛び出す。もう扉が開かないだなんてことはなかった。
オレは病院へ向かって自慢の快速を飛ばす。
どんな試合よりも、速く走ることができたオレは、病院へ飛び込むのだった。**]


【人】 季節巡回 こころ

 ── 回想・日中 ──


  あは、ハグで落ち着かせてくれる?
  小さい子をなだめるみたいに。
  そっちのほうがあったかくて、いいねー


[ クールな言葉がちょっぴり独特で、
 とびきりお茶目なわたしの友だち。

 彼女よりもずいぶん大きなわたしは、
 そんな彼女のWIN-WINらしい提案に、
 少し甘えた口ぶりで言ってくつくつ笑った。>>26]
 

(39) 2021/11/13(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ



  心配しないで。
  わたし、強いから。

  頑張っているつもりもなければ、
  疲れて打ちひしがれることもない。

  ──って、自信満々に思ってたんだけどー
  わたしにはまなちのハグが必要だったみたい。


[ だから、手始めにひとついいかな?
 しゃがんで、彼女より小さくなって、
 腕だけは大きく広げて、ほらハグは? なんて。

 視線の高さの差が埋まって、君との距離が近くなる。
 きれいな黒色の瞳がいつもよりよく見えた。
 それは思った以上にあたたかな色をしていた。]
 

(40) 2021/11/13(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ



  ……駆けつけるための脚がなくたって、、
  まなちはいつだってわたしのこころにいるよ。
  そのぶん、君は言葉を尽くしてくれるじゃない。
 

[ これだけ近ければ大きな声を出す必要もない。
 囁くような声音で言って、頬を緩めたわたし。]


  これからも思っていてよ。
  それで、わたしを抱きしめにきて。

  わたし、平らな地面が好きなの。
  そのほうがうんと自由に駆け回れるから。

 

(41) 2021/11/13(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ 探し出される前にわたしのほうから、
 君の胸に飛び込んでしまうかもしれないけど!

 冗談みたいな口調で言ったけれど、
 それらは全部本当のところ。わたしのこころ。

 よいしょと立ち上がって、
 わたしはスカートの裾をそっと直す。]
 

(42) 2021/11/13(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ



  んー、いいんじゃないかなー
  もういっそにんげんかい≠ナ。
  星空は誰が見たってきれいだよ。


[ 解説はわかにゃんに頼もうね。
 できればみんな揃ってがいいから、
 楽観的な話をするのであれば、元の世界で。

 エレベーターに現れたふしぎなボタン。
 それを押し込みながら語った。
 まだあるともないとも言えない未来の話。]
 

(43) 2021/11/13(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ またあとでね。

 チャイムが鳴るたびに状況は移ろう。
 また会えるという確証もないこの世界で、
 わたしはにっこり笑って手を振った。>>32

 日が沈んでいくことも、星が瞬くことも、
 雪と雲に阻まれて見えづらい窓の外。
 それでもやっぱり夜は訪れる。*]
 

(44) 2021/11/13(Sat) 11時頃

[ 我に返った莉希ちゃんは体を離そうとしたかな。
 だけどあたしは離してあげない。
 離すもんかってぎゅうぎゅうしちゃう。

 莉希ちゃんの内緒話に、あたしはうんって頷いた。
 こんな突飛な話、あの校舎に行ったあたしたち以外の人に
 話しても、信じてもらえないかな?
 だけどあたし、誰かに話したかった。主張したかった。
 文化祭主要メンバーのあたしたちには、
 こんな絆があるんだー!みたいなこと。
 だから和歌奈ちゃんは帰ってくるって
 和歌奈ちゃんが助かることには、確かな根拠があるって
 あたし、多分そう主張したかったんだと思う ]


[ 連れ戻せなかったのにって莉希ちゃんは言った。
 その言葉にどきっとする。
 私も和歌奈ちゃんを連れ戻せなかった。
 なんにもできずに帰ってきちゃった。
 でも、今あたしが気になったのは、
 莉希ちゃんの声が、自分を責めてるように
 聞こえたことだった ]

 莉希ちゃん。
 ……自分のこと、責めちゃ駄目だよ。

[ 先生の「責めてやるな」の中には、
 今校舎にいるみんなだけじゃない、
 あたしのことや、莉希ちゃんのことも含まれてると思う。
 和歌奈ちゃんがもしも……もしも、帰ってこなくても。
 あたしたちに、自分を責めるなって。
 先生はそうも言いたいんだと思う ]



 あたしもさ……なんにもできずに帰ってきちゃったし、
 今も和歌奈ちゃんがどうして飛び降りちゃったのか、
 わかんないままだけど。
 でも、あたしたちがあの校舎に呼ばれたことにも、
 きっと何か意味があったって思うんだ。

[ 帰ってきちゃったあたしたちは、
 もう信じて待つことしかできない。
 全員帰ってくること。
 和歌奈ちゃんが、帰ろうって思ってくれること ]**


【人】 季節巡回 こころ

 ── 現在 ──

[ 心臓が早鐘を打つ。

 ありきたりな慣用句がよぎるほどに、
 わたしは動揺しているらしかった。

 誰もいないの?
 エレベーターを呼ぶボタンをしきりに押す。

 みんな、わたしを置いてっちゃったの?
 そんな思考がほんの一瞬だけよぎって、
 すぐさま思う。違う。ここはわたしの世界じゃない。

 わたしの世界に、きっと星は瞬かない。
 そして、そのことから思い浮かべるのは、
 やっぱりたった一人、君の顔なの。和歌奈ちゃん。]
 

(45) 2021/11/13(Sat) 12時半頃

【人】 季節巡回 こころ


[ 永遠にその扉が開かないかと思った。
 その優しい機械が故障してしまったのかと。

 きっと実際にはほんの短い時間だったんだろう。
 エレベーターが到着する音が廊下に響き、
 ゆっくりとその扉が開かれていく。

 待ちきれないというふうに飛び込もうとして、
 わたしは視界いっぱいにその光景を見た。

 そこにすでに乗り込んでいる人があっても、
 わたしの視線はまずそこに吸い寄せられる。]
 

(46) 2021/11/13(Sat) 12時半頃

【人】 季節巡回 こころ


[ 到着した箱の中、球体を抱える人形がある。
 バスケットボールだ、と思う間もなく、
 わたしの脳はそれを誰だか認識した。

 わたしよりも小さな体を持つ君。
 ね、気性の荒い猫とでも出会ったの?
 それにつけられた引っ搔き傷を見て思う。

 尋ねても答えは返ってこないだろうし、
 もしも君に意識があったとして、
 答えるより先に笑われちゃった気もする。]
 

(47) 2021/11/13(Sat) 12時半頃

【人】 季節巡回 こころ



  ゆっ……雄火。
  驚かせないでよ、もー……


[ 驚きに顔を引きつらせたわたしは、
 それが誰かを理解して大きく息を吐いた。]
 

(48) 2021/11/13(Sat) 12時半頃

【人】 季節巡回 こころ



  ……君もどこかに行こうとしてたの?
  たどり着けたのかなあ、そこに。


[ やっぱり当たり前みたいに声をかけながら、
 わたしはその箱に乗り込んだ。

 そこに同乗者はあったか、
 あるいは途中で乗り込む人はいたのか。

 ひどく驚いて、逆に少し落ち着いたわたしは、
 行き先ボタンを眺め、そのうちのひとつに指を伸ばす。]
 

(49) 2021/11/13(Sat) 12時半頃

【人】 季節巡回 こころ


[ 飛んでいける
 わたしたち、翼も持っていないのに?

 星々に囲まれた校舎の中で、
 誰かさんが残そうとした言葉を思い出して。

 孵らなかった無数の卵たち。
 あるいは目には見えないだけで、
 なにかが飛び立っていくところなのだろうか。

 ポケットの中、薄く尖った感触を確かめながら、
 わたしを屋上へと導くボタンを押し込んだ。]
 

(50) 2021/11/13(Sat) 12時半頃

【人】 季節巡回 こころ


[ その扉が再び開くとき、
 わたしが目にするのはきっと、
 先客二人分の背中だ。>>38*]
 

(51) 2021/11/13(Sat) 12時半頃

季節巡回 こころは、メモを貼った。

2021/11/13(Sat) 12時半頃


メモを貼った。




[現実に孵った……もとい、帰ってきた。]

 


— 自宅 —

[背中がとても冷えている。
どうやら壁に凭れかかったまま眠っていたらしい。

首筋をさするけど、そこに傷はない。
あまりにも明晰な夢を思い出していた。

いや、もしかしたら夢じゃないのかもしれない。
人の頭の中に閉じ込められるという話が本当であれば、
自分はまさに、あそこから帰ってきたところなのだ。

確かめるようにスマホを開けば、
虎次郎と飯尾先生からの連絡が入っている。

自殺をしようとした人物の名前がそこに添えられて。]



 ……なんだよ。
 そういうことかよ。

[夏見さんのマネキンを一緒に運びながら、
どうにも妙な感覚を覚えたけど、
あいつがそうだったなんて突きつけられれば、
頭の中がぐるぐるして訳がわからない。

あの場所でずっと何を考えていたのだろうか。
俺にはやっぱり分かりそうになくて。]


[どうやら先に帰った奴らが病院に集合しているらしい。
それなら行かない理由もないが、もう夜は遅い。

部屋を出て両親に一声かけようかとしたら、
どうやら母さんはもう寝ているらしく、
これから寝ようとしている父さんの姿を確認した。

病院に行ってくる、と、伝えようとしたその矢先、
父さんのほうから話を切り出された。]



「お前の結婚相手を探し直しているんだが、なかなか見つからない。
 もうしばらく待て。」

[……そう、父さんはユイに俺との婚約を解消された日から、
ユイに代わる新たな花嫁候補を探し続けている。
その話を最近はしていなかったから、忘れかけていた。

そんなの、もうやめてくれよ。と返事できれば良かったけど。
父さんにとって俺を結婚させるのは会社のためだ。
結婚によって会社同士の結びつきを強くし、衰退を防ぐという目的。
俺はその駒に過ぎないことは、とっくに分かっている。

そんなことをしても、
ただ俺はずっと、余計に惨めなだけなのにな。]


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