23 あの春の廃校だけが僕らの学校だった。
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>>266 いいよー。
"ゲーム"に関わることじゃなければ 何でも、いつでも。
[丁寧なお礼にはなんも、と返す。 >>267 軽やかな足取りを見送って、暫くぼんやりと過ごそうか。
後で倉庫を覗きに行くかな。]
(268) 2023/04/21(Fri) 00時半頃
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― プール ―
[体育館を出た後、私は。 まだ見ていなかった場所、プール>>100に来てみた。
プールには水が張られていなくて、底にはヒビ。 周りの柵には蔦が這っている。 昼間の今でも少し、雰囲気があるけれど。 暗くなったら、とても怖そう。]
[誰かを探す、或いは、マッピングを進める。 どちらかをしなければ、と思うけれど。
ちょっと今は、目が回ってしまいそうで。 そこにしゃがみ込み、空を仰ぐようにして、その後。 緩く、瞼を閉じた。**]
(269) 2023/04/21(Fri) 00時半頃
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白ちゃんの笑顔、眩しっ……!
[脚を左右に180度開いて、上半身は床に伏せた柔軟の姿勢。首だけ上げて見るモニタには、バスケットゴールに吸い込まれていくボールの軌跡。 心の中で勝手に「守りたい、この笑顔」とスクショ保存しといた。]
運動慣れはしてなさそうなのに、 コツ掴むのが巧いのかな。
[左膝を摩り、揉み解し、のびのびと身体を動かすモニタ内の彼らを眺めて、深く長く息を継ぐ。**]
(@44) 2023/04/21(Fri) 01時頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2023/04/21(Fri) 01時頃
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ー回想/火浦大和の過去2ー
彼女?恋人?ーーいねえよんなもん!コクる度に連敗だわ!
[誰かに聞かれる度にそう答えてきた。すると相手は大体笑って話しは終わる。
ーーそう。それ以上問われる事は、ない。
要するにーー本当の事を言わないで、済む。]
(270) 2023/04/21(Fri) 05時頃
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「火浦くん!あのーー手紙、読んでくれたかな?」
校舎裏の銀杏の木の下で。少年はクラスメートの女子と向き合っている。
彼女は耳まで真っ赤になり、必死の想いで少年の前に立っている。
そうーー好きな異性の前に立つ時ってこんなだ。
火浦大和はそれを記憶する。]
……読んだ。わりィけど、付き合えないよ。
[あっさりした感情のこもらない声。 それは現在VR内にいる大和とはかなり違う印象のもの。]
(271) 2023/04/21(Fri) 05時頃
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「……付き合ってる人いるの?」
いや。ーー…いない。
[女子の瞳には涙が光っている。少年はそれを見て、面倒臭そうに頭をかく。
……諦めてくれよ、頼むから。]
「じゃあ好きな人が?」
そういう訳じゃないけど。でも付き合えないんだよーー兎に角。
「私の事がーー嫌い、だから…?」
ちげーよ。ちげーって!!
[つい少年は声を荒げてしまった。お陰で女子の涙は引っ込んだが、びく、と肩を震わせ怯えたような目付きになる。]
……すまん。怒鳴るつもりはなかった。
(272) 2023/04/21(Fri) 05時頃
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[今にも泣き出しそうな様子に少年は焦る。
不味い。またやってしまった。
前に別の子に告白された時も同じようになったのに。]
(273) 2023/04/21(Fri) 05時頃
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[
『ねえお兄ちゃん。女の子は泣かせたら駄目よ』]
(274) 2023/04/21(Fri) 05時頃
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[ーーそうだよ、女の子は泣かせたらいけないんだ。
自分は馬鹿だ。何も、学んでいない。]
……なあ、お願いがあんだけど。
[大和の言葉に女子が顔を上げる。まだ何処かに希望を見ているのか。]
この告白ーー俺がフラれたことにしてくんない? ……頼むよ。
[パァン、と。
小気味良い音が響く。
女子が少年の頬を平手打ちしたからだ。「馬鹿にしないで!」叫びながら彼女は走り去って行く。
……結果的には、良かった。泣かせた事以外は。]
(275) 2023/04/21(Fri) 05時頃
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[少年の頬は赤くなり腫れた。
帰宅した少年は洗面所に向かい、蛇口から大量の水を出して顔を洗おうとした。
ーーすると。
しなやかな腕が背後から少年の首筋に絡み付いた。
輝くきめ細やかな肌。
細い指先はーー少年の傷んだ頬を撫でる。]
「怪我したの。また女の子を庇って喧嘩?」
ーーいや違う。女子泣かせて、はたかれた。
[顔を洗いたい。が、背中にひたりと張り付いた存在がそれを赦さない。]
(276) 2023/04/21(Fri) 05時頃
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「泣かせたの?」
……ああ。仕方ないだろ、だってーーそうする、しか。
付き合ってと言われたら。 そういう手紙を貰ったら。
断るしか、ないんだから……。
[息苦しい。なんでこんなに苦しいんだ。背中に感じる重みのせいなのか?頚を絞められているわけでもないのに。
鉛のような。それは。
鈴みたいな声で嗤った。軽やかに]
『そうだよね。だってお兄ちゃんはーーわたしと』
(277) 2023/04/21(Fri) 05時頃
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『◼️◼️◼️◼️、してるんだものね。』
(278) 2023/04/21(Fri) 05時頃
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ー体育館倉庫ー
[倉庫に入って独りになると、少年は大きく溜め息をついた。]
……
[火浦大和に恋人はいない。彼女が居たことはない。誰とも付き合った事もない。
ただ、告白してフラれまくったのは、嘘だ。実際は逆である。女子を庇う事が多い少年は人気があった。告白されることも少なくはなかった。
どうして嘘なんかついたのだろう。……そんな自分で、居たかったからか。]
(279) 2023/04/21(Fri) 05時半頃
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?LINE来てる。
[バーチャルスマホを確認。今度こそ柊からだ。どうやら彼は新たな可愛い女子に遭遇中らしい。
眉をハの字にする。]
アイツもイケメンだもんなあ。
[素早く返信すると、目的の行動を開始した。つまりアイテム探しだ。 倉庫にはバレー用のネットやら様々な球技用のボールやら、色々なものが置いてある。 少年はその中から紐状のアイテムを見つけた。
ーー縄跳びだ。]
(280) 2023/04/21(Fri) 05時半頃
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コイツは使えそうだな。
[なんて独り言を言いつつそれを。
頚に巻いた。 左右に端を握り引っ張る。]
……ぐっ。
[苦しい。
苦しい苦しい苦しい苦しい。]
げほっ!!
[咳き込み、手の力を弛めた。首輪の上辺りを絞めたが、痕は残らないか。若干赤くなったかもしれない。
VRの再現度は凄い。あのまま絞めたら少年は死んだだろうか。 勿論それはただの現実への帰還になるだけだろうし、大体今みたいに苦しさが先に限界へ達するから自分で自分の頚を絞めるなど出来ないのだが。]
(281) 2023/04/21(Fri) 05時半頃
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[もし誰かが体育館倉庫に来るなら、頚に縄跳びを巻いた少年を目撃するかもしれない。]**
(282) 2023/04/21(Fri) 05時半頃
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[あまり目を瞑らないようにしている。
閉じた瞼が、真っ赤に見えて困るからだ。
生身の肉体から離れてすら手放せない強迫観念なのだと思い知らされるように、だから俺の仮想の瞳はバーチャルの体育館を映し続ける。
静かだ。この空間が音の伝わり方をどこまで忠実に再現しているのか知らないが、先程までの賑やかさが嘘のように物音ひとつ聴こえない。
鼓膜が圧されるような不快感に、持ったままだったボールをリングへと放った。バックボードに触れることもなく輪をくぐった球体はネットを揺らして床へと落ちる。軋んだ音が転々と続いて、俺は満足を得る。
その音が消えてしまわないうちに、すぐそこにいる筈の気配を求めて、ふらり足を伸ばした。
(283) 2023/04/21(Fri) 07時頃
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─ 体育館倉庫 ─
[
────ぐ、と。
倉庫へ踏み入った途端にくぐもった声>>281を耳にする。 続けて、激しく咳き込む音。]
……………………?
[一瞬だけ眉間に皺を寄せて、歩速は緩めずに奥へと向かう。引き上げておいた警戒レベルは、しかし辿り着いた光景を前に霧散する。]
…………。 ……。
……なーにしてんの?
(284) 2023/04/21(Fri) 07時頃
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サメジマは、バーチャルスマホでメモを確認して頷いている。
2023/04/21(Fri) 08時頃
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女子から……ッッ スタンプが届いている……!!
[スマホに表示される>>261「今どこ?」のスタンプ。]
僕を…… 探している女の子がいる……!!
SO BABY……
(285) 2023/04/21(Fri) 08時頃
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スズキは、返事すらせず、ただ「今どこ?」スタンプを見つめ続けた。**
2023/04/21(Fri) 08時頃
サメジマは、返事せえへんのかーい!とツッコミたい気分になった。
2023/04/21(Fri) 08時頃
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[校舎の中は最初に一通り見た。 グラウンドやプールは他の人が見ているようだが 誰も少女Aに遭遇していない。]
……どこかのトイレか、屋上じゃね? 階段は両端にあるから、 マッピング最中、鉢合わないよう移動したのかも。
GPS機能があれば便利なんだけど ゲームの性質上、難しいんだろうな。
(286) 2023/04/21(Fri) 08時頃
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この協調性の無さ、ぜってーあいつだ。
俺以外にもう1人いた、 前回の勝利帰還者。
俺と同じ人狼陣営だったあいつ──。*
(287) 2023/04/21(Fri) 08時頃
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わあ…… なるほど、これが噂の既読スルー……
[ふと確かめたLINEの画面に「既読」が付いた。 それなのに、シーンと静まり返ったままの 画面をしげしげと見詰める。 返事が返ってこないことへの負の感情はそこになく、 図らずも、語尾に少々の感嘆が滲んでしまう。]
(288) 2023/04/21(Fri) 09時頃
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[両親や、極少ない古馴染み以外との やり取りは久しくしていない。 スマホでの連絡手段を持ったときにはもう 高校で浮き上がってしまっていた。 だから「既読スルー腹立つー」だとか、 「マジないわ」とか、世間の女の子たちが 楽し気に話すのもピンときていなくて。 「噂に聞いていた」経験をひとつ手に出来た。 普通の高校生には呆れられてしまうだろうけれど、 わたしにはリアルで得難い貴重な経験の一破片。]
(289) 2023/04/21(Fri) 09時頃
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「鈴木」さん、既読ついたけど。 返事がないみたい。 ……探されたくない、とか、なの かな?
[謎の存在だった鈴木さんの認識が一致したから、 思わず探しに行く態で柊くん先輩に 同道を求めてしまったけれど、色々と早計だったかもしれず。そもそも別の行先があったかもしれず。 こういうのも、同世代とコミュニケーションを 取ることがなくなっていた弊害かなと、 内心で自省しながら、眉をへなりと下げた。]
(290) 2023/04/21(Fri) 09時頃
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あの、…ごめんなさい。 変に、引き留めた形になってしまって。 ………柊くん先輩は、どうする? わたし、校舎内を、もう少し歩いてみるつもりなんだけれど。 ゲームが始まるまでに、探索?っていうの? しておく方がいいって、聞いたの。
[柊くん先輩の意向を問うように、少し見上げる。 ここで別れるにしろ同行するにしろ、 どちらの返答であったとしてもその意向に合わせ、 静かに頷くだろう。**]
(291) 2023/04/21(Fri) 09時頃
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ノッカは、そんな話の中、ぽろんと一つ送られてきたスタンプに、面食らったように目を瞬いている。**
2023/04/21(Fri) 09時頃
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>>284 鮫島
[酸欠を経験するのは初めてではない。遠退く意識、四肢の痺れ。
少年の意識は沈む。
ーー嗚呼そうだ、知っている。 産まれた時だって苦しかった。
だって俺の頚には母親のへその緒がぐるりと巻き付いていたというから。
助産婦が直ぐに引き剥がして蘇生を試みなかったなら、俺は死んでいたのだ……。
赤ん坊の記憶なんてあるはずないと誰もが言うが。
火浦大和は覚えていた。産声さえあげられなかった時の、あの苦しさをーー… ]
(292) 2023/04/21(Fri) 09時頃
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……、は……。
[もう縄跳びは弛めている。呼吸を整えていた少年の耳に届いたのは、既に聞き慣れたと表現していい彼の声。
ーー胸に広がる暖かを、安堵と呼んでいいのか。]
……ああ。
[まず肩の力を抜いてから「何してんの」という問いに答える。]
や。落ちた時に結構痛みがあったんよ。打撲に近いやつ。
じゃあ呼吸奪われたらどうなんのかなってーー試して見た。
[するり、と縄跳びを頚から外して見せる。大和は床に座り胡座をかく姿勢だ。]
……サラは?もうバスケは終わり? キリノ、俺置いてきちゃったんだけど。*
(293) 2023/04/21(Fri) 09時頃
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>>293 [体育館倉庫。 お誂え向きの密室に、息を荒げた少年とふたり。 心なし掠れて響く声は、変声期を想わせて背徳を増す。
いや、同い年なんだけどね。なんかね。]
ふぅん……。
[無造作に外された縄跳びに、俺は目を向けなかった。
一見脈絡が通っているように錯覚させられるけど、大和の言ってることはおかしかった。 だってそれをさ、確かめてどうしたいの?
埃っぽいつか砂っぽい(のを再現されてる)床にべったりと座り込んでるもんだから、ケツ白くなんない?みたいな余計な思考が混ざってくる。どうでもいいよ。
視線を合わせるように、その正面にしゃがんだ。]
ヤマトさあ、 苦しいのとか痛いのとか、安心する人?
(294) 2023/04/21(Fri) 10時頃
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>>294 鮫島 [縄跳びを見た瞬間様々な用途を思い付いた。
縛る、拘束する。ヤバいヤツがいた場合にそう出来れば荒事を避けられるのではないか。
鞭みたいに使う。これは無理があるか。
だが少年はーー迷わずそれを頚に巻き付いていた。
差し出した縄跳びに彼の視線は注がれていない。 このアイテムは有効に見えない?
鳩のような瞳でキョトン。]
……ん?
(295) 2023/04/21(Fri) 10時頃
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[漸く視線が交わる。彼が高さを合わせてくれたから。
ーー怒っている?いや。]
安心?……なんで。するわけないだろ。
苦しいのも痛いのもやだよ。他人がそうなるのもーー自分がそうなるのも。*
(296) 2023/04/21(Fri) 10時頃
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