人狼議事


23 あの春の廃校だけが僕らの学校だった。

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戻った、か。



[その瞬間のことはわからない。
 まあ、気持ちが悪かったことは確かだ。
 そして、メット被ったまま、
 身を動かそうとして、
 まず、もちろん、コックピットみたいなものに身体固定されているのに気づく。
 まずは、無茶せず、じっと、考える。


 そののち、目の前のモニタ、あきらかなゲーム画面、そして、
 知らない誰かもその隅に映った]


・・・・・・。


おたく、誰だ?

[まさか、コンタクトがこんなにアッサリできるとは、思ってなかった。


 そして、周りの様子を目出て観察。
 身体がダルい。
 多分、寝起きみたいな感じだ]**


メモを貼った。


[
 共鳴なんて噛まれない、と彼は言った。
 狼は占い師や守護者を噛みたいのだから、と。
 それは、全うに人狼ゲームをやっていた場合のセオリーで。
 既に大きく歯車の狂った盤上で、気休めにもならない言葉だった。
 鮫島と、桐野と、大和が、話し合いながらこのゲームの裏に轟く闇と戦っている。知恵を絞り、犠牲を伴う取捨選択を、きっと、何度も何度も苦悩しながら。

 自分にできることなど、もうあまりない。
 最終盤面に残れないなら、せめて痛くないように彼の手で吊って欲しいと――どうしても言い出せなかった。
 送られてくる情報を受け止めきれぬまま、『以心伝心』の彼の言葉を信じ切れぬまま。
 ――だってあの男は、何度も拒絶し跳ねのけたのに、熱烈に口説いて告白してきたくせに、一時でそれを翻したのだ。分かっていて受け入れた自分も、同罪ではあるけれど。


 VRの世界で、束の間の夢をみた。
 自由に動く身体と、普通の学校生活と、甘い恋の夢。]


きーーーん!


[想像した10倍大きな悲鳴に眉を顰めつつ、
 ここは、慎重にと思う]

最初から、観てたと、
 名前は、るーむえーさん?

色気がないから、本当の名前教えてよ


ワカナさん、か。
おたくは、どういう立ち位置の人?

俺、何もわからないからさ。
できればお姉さんにいろいろ教えて欲しいんだけど。

[まずは、こちらは袋のねずみなのだから、
 いきなり暴れるわけにもいかない。

 ちなみに、襲撃されたラプターのことは、今は頭から抜けてた]

あと、おたくとだけ話しとかできるの?
あっちの世界のLINEみたいにさ。


[おっさんの方がする。
 ああ。こちらがフルナガサン、か]

こんにちは古永さん。
ヤマト君の学校の、先生、すか。

[そして、こちらは無機的に接してくる。
 先生、にしては、無骨だな]


死ぬ?


ああ、あのゲームで、死ぬ、ってことか。

[思い出している]

少し、混乱しているから、
ちゃんと思い出したら、あんたにだけ伝えるよ。
古永さん。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


[多分俺視点で読める寂しそうな独り言が見えた]

はいはい、見てる見てる。
ま、頑張れよ。

[そして、ゴーグルも外し、カプセル内の構造をら確かめ始める]**


こーやって、普段見れないとこ見ると、
本当にお盛んなんだなあ。


定番なのか。

俺、コミュニケーションとるだけで必死だったわ。
ちょっと返事くるだけで嬉しかったなあ。

[健全]**


―― 襲撃 ――

[「もし、人狼に襲われて、
   誰か一人にだけLINEを送れるとしたら」

 そう、桐野は言っていた。
 助けてくれる信頼する相手を作れ、という意味だったのだろうけれど。
 何をどう、助けて貰うのか。

 『以心伝心』で共鳴する大和は、
 誰が人狼か知っている。
 自分も、襲ってくる相手を知っている。

 心当たりは二つ三つあった。恩情であろうとも。

 保健室から出て幾許か。
 運動神経に自信はあったけれど、システムには逆らえないし、生身でだって襲われたら勝てない相手だ。
 増して破瓜の直後に軋む両足で、満足に逃げることもできず、後は、――――]


[全身で感じた喪失と悦楽の記憶を塗り潰すように、縦横無尽に奔る爪の、牙の、鋭い痛み。血潮に塗れながら、体組織が剔られ、壊され、引き裂かれてゆく。
 現実の体には傷一つつかずとも、シェルターに括りつけられた身体がビクビクと跳ねる。間を置かず、ガタガタと震え出して、仰け反った。]

 ――――あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛や、やあああぁぁ!
  やだっ、やだあああぁああぁ!

[VRの中で上げられなかった悲鳴が、喉笛を破るほどに迸る。
 ――あの事故の時は、過度の痛覚は脳がシャットアウトしてくれたけれど。ヘルメットとウェアラブルデバイスで直接送られてくるそれは、何度も、何度も、神経を焼き切るほどに、ダイレクトに襲いかかる。死の間際まで、想像を絶する痛みと苦悶と恐怖と、紅く、黒く、存在をズタズタに切り刻まれて。]


 ――――――――っ

[急速に身体が弛緩した。
 頭の後ろの遠いところで、フツリと何かが途絶えた。
 糸の切れた操り人形のように、崩れ落ちる。
 滂沱の涙と洟と涎で、顔から胸元まで濡れそぼって。
 小さく胸が上下する以外、指一本動かせない。]

 ――――――――…………。

[そのまま気をやって、数十分が過ぎる。]


[自動的に鎮静剤が打たれて、ピクン、と肩が痙攣した。]

 ――、―― はぁ、 あ、 ん、 さん、、
  おかああさあぁぁん たす、けて、

 やだ、 も、も、もういやだ、 帰る かえりたい
  おかあさん、 おかあさーん――……

[シェルターの中で胎児のように身を縮こめて、ずっと啜り泣いている。**]


メモを貼った。




[記憶が曖昧だったけど、
 キリノの言葉に、そっかと。


 死亡時は、ゲームからログアウトしました。
 だけ]


ああ、あいつらだ。

[鮫島と柊の姿に目を細めた]**


うん。そうだよ。



俺、あんなに居心地がよかったのははじめてだった。
本音をいうと、
もうちょっと話していたかったな。


[母を呼びながら泣き続けて。
 漸く涙も枯れて、ひくっと小さくしゃくりあげ。
 何かを護るように丸くなっていた四肢をほどいて、のろのろとヘルメットを外す。
 目の前にはモニタ。モニタ室で見たそれと、モニタ室と、別の個室が映されている。
 虚ろな瞳が画面上を彷徨い、ふと見つけた彼女の顔に、ぶわっと涙が溢れ出た。]

 ワカ、ナ さ……ん?

    っふ、 ううぅっ、 ぅゎかな、さぁん、

 ……たすけ、て   たすけてよ、 ねぇ、――


[どこにも傷痕などないのに、心も、身体も、痛くて痛くてたまらない――。**]


[ラプターの様子はこちらからはわからない。
 男は、ウェアラブルも確認して、パワーオフできるこおを確認した。

 それは、容易にはずれる]

キリノの言った通りだな。

[モニタはゴーグル外しても見えるし、その周辺機器も浮かび上がる]

確かにロック解除は、中からできそうにないな。*


なあ、
オッサンにワカナさん
あんたら、見物人としての権限はどこまであんの?

例えば、俺が喉乾いたとか、しょんべんしてえって、言ったら、
水とかオムツとか届けてくれんの?


なんだよ、オッサン、センセだろ?


まあ、まだ、我慢できるけどな。

(実際、別にしたいわけじゃない、
ここにきて、長く感じたとしても、まだ1時間過ぎたとかそのくらいだろうから]


でかい猫が甘えてるな。

[自分が見える視点]


オッサン、
まともな仕事ってだけですごいじゃん。



前科とかないっしょ?

それだけでも羨ましいと思う。


>>*29

[ふと、黙り込んだ]


[変わらず、カプセル内を観察。
腰のベルトなど、身体を、固定している器具は、外せるようだ。
だが、この中から外に出るスイッチは、


表向きはない]

でも。中に酸素は来ているから、
全くの密閉ではない、と。**


楽しくやってるなら、それに越したことはないかな。


キリノはごめんな。
曲の気遣いありがと


おやすみ


みんな何よりだな。



もし、誰も犠牲にならないなら、
それに越したことはない。


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