人狼議事


27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】

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視点:


【人】 季節巡回 こころ



   [――― 泡沫の夢が、融けていく。]

 

(49) guno 2023/08/06(Sun) 18時半頃

【人】 季節巡回 こころ

[大藤が、田端がその場から消え。
白と青のチャペルも、降り注ぐ花も、
拍手の音も消えていく。

元通りのがらんとした美術館の中
ただ一人、その場に残された。

名残を惜しむように少し目を閉じ、また開いて。
まだその側に居るであろう黒い羽の男を見る。]

(50) guno 2023/08/06(Sun) 18時半頃

【人】 季節巡回 こころ


ありがとうございます。付き合ってくれて。

正直最初は死神の方がしっくりくるよなあ、
なーんて思ってましたけど
仲人までしてくれるなんて
ほんとに天使だったんですね。

[彼もまた水先案内として
この世界と自分たちを最初から最後まで見届けてくれた一人。

あたしはこの世界を自分の夢だと思ってるけど
実際の所は彼が作り上げたものなのか、
はたまた色んな人の意識が混在して出来ているのか
そのあたりははっきりしない。

ただ、式の神父までやってくれるなんて
ずいぶん付き合いがいいんだなあって
くすくすとおかしそうに笑った。]

(51) guno 2023/08/06(Sun) 18時半頃

【人】 季節巡回 こころ


これ、あたしからの気持ちです。
受け取ってください。

[皆に贈ったメッセージカードの代わりに、
ぽん、と小さな花束を出して天使に渡そう。
可愛らしいピンクの薔薇。
ここまで共に来てくれた、ささやかな感謝を込めて。]

天使さんは、この後どうするんですか?
もう会えないのかな。

[あたしを送り届けたその後は、
また他の魂を導きに戻るのだろうか。
田端と交わした契約の事は知らないが、
恐らくここで彼ともお別れになるのだろう。]

(52) guno 2023/08/06(Sun) 18時半頃

【人】 季節巡回 こころ

[纏っていたヴェールとウェディングドレスは
色だけを残していつしか形を変え、
真っ白なロングワンピースへと変わる。
シンプルで清楚な、けれど少し大人びた服に。

髪は田端から贈られたリボンと
蝶の髪飾りで飾られたまま。
指先には彩られた爪と指輪が光る。

最後に手元に残った飴玉の包み紙を開いて光に透かせば
きらきらと青が光った。

それらすべてに眩しそうに目を細め、微笑む。]

(53) guno 2023/08/06(Sun) 18時半頃

【人】 季節巡回 こころ

[21歳の誕生日を迎える少し前。
ここじゃないどこかにあたしは向かう。

もう逃げたいとは思わない。
つまんない人生だったといじけたりもしない。

これから向かう自分の運命を、
穏やかな気持ちで受け入れる。]

(54) guno 2023/08/06(Sun) 18時半頃

【人】 季節巡回 こころ



   ……死と乙女、か。


 

(55) guno 2023/08/06(Sun) 18時半頃

【人】 季節巡回 こころ



 ……行きましょうか。


[ゆっくり天使の方を振り返り。
手を差し伸べ、笑った。**]

(56) guno 2023/08/06(Sun) 18時半頃

【人】 季節巡回 こころ


それは…あたしも会いたくないなあ…。

[迎えに来てくれたのが穏便な彼で良かったのかもしれない。>>77
贈った花束は受け取られ、ふふ、と目を細めたら。]

え。忘れちゃうんですかあ???
それは困るなあ……覚えとくコツとかありません?

[天国的な所で彼が来るまで
待っているつもりだったので少々誤算である。
イレギュラーもあるらしいけど………。>>79

そうして本当に。伝えたいことは何もないか。
念を押すように、そう問われて考える。

研究室の皆にはメッセージカードで
心残りはあらかた伝えたつもりで。
これ以上は蛇足だと思うのでそれはいいのだが。]

(92) guno 2023/08/06(Sun) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ



―――……

[ひとつ、彼だけに意図的に言わなかったことがあった。
どうかお元気で、幸せになって。
皆には告げた、この先を希う言葉を何一つ残さなかった。

もう少しだけ、待ってろ。>>-5:162
別れ際に聞いた声が耳にまだ残っている。]

(93) guno 2023/08/06(Sun) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ


そりゃ、あたしだって先輩の写真は好きでしたけどぉ……
……なんですか、遠回しに。


[むう、と少し拗ねた顔をした。
彼自身が思っているより、彼を案じる人は多くいる。
同期、後輩、きっと家族だって。
ずっと見てきたんだからそれくらい知っている。

―――言ってあげるべきなのかもしれない。
生きてと、一言。

最後に寄り添って、結婚式までして貰って。
これ以上望むのは酷なのかもしれない。
あたしから解放して、生に縛りつけてあげるのが優しさなのかもしれない。

本当に好きなら、そうすべきなんだろうか。
それが正しいんだろうか。]

(94) guno 2023/08/06(Sun) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ



 ……ごめんね。

 

(95) guno 2023/08/06(Sun) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ

[誰に届くでもない謝罪を零す。
生憎あたし、そんなに物分かりが良い子じゃない。
他のすべてよりもあたしを選んでくれるなら、
申し訳ないけど嬉しいと思う。

もし彼がさっさとあたしを忘れて
他の誰かと幸せになってりしたら、
比喩でなく呪ってしまいそうだ。

だってあたし、あなたから
愛してるって言葉ひとつ、
まだ言って貰ってないんですけど?]

(96) guno 2023/08/06(Sun) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ


んー…そうですね、……じゃあ、……

「色々皆と積もる話も、やり残したこともあると思います。
そんなに急がなくていいので、のんびり来てください。
観光でもして気長に待ってるつもりですが、
待ちくたびれたらこっちから迎えに行くのでよろしく。」で。

[だから、あたしから伝えられる言葉は、
これが精いっぱいの譲歩。]

(97) guno 2023/08/06(Sun) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ

[そうして今度こそ、天使の手を取って。
あたしは天に導かれていく。**]

(98) guno 2023/08/06(Sun) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ

[回谷こころの葬式は粛々と行われた。
特に派手でもなく、地味でもない
親族や友人が参列するごくごく一般的な式である。
恐らく研究室の面々にも正式な訃報と共に
招待が届いたのだろう。

遺影にはで在学中に撮ったであろう笑顔の写真が使われ
事故だったって。まだ若いのにね。
もうすぐ誕生日だったのに。可哀そうに。

そんな声が囁かれる式だった。]

(186) guno 2023/08/07(Mon) 14時頃

【人】 季節巡回 こころ

― XXX:回谷はのんの語り ―

…落ち込んでるかって?
――うーん、正直まだ実感ないです。嘘みたいで。
家出てからは殆ど帰ってこなかったし、
連絡も殆ど取らなくって。
お姉ちゃんが今どうしてるのかもよく知らなかったんです。

正直お姉ちゃん、
お母さんとは昔からあんまり相性良くなくって、
喧嘩ばっかりしてたし。
お父さんも下の子のあたしばっかり可愛がってて……

ハッキリ言われたことはなかったけど…
あたしのこと…、煩わしく思ってたんじゃないかなって。
何となく分かりますよ。姉妹だから。

(187) guno 2023/08/07(Mon) 14時頃

【人】 季節巡回 こころ

……でも………こんなことになるなら、
もっとちゃんと話しておけばよかったな。

お父さんもお母さんもはっきりとは口に出さないけど
多分後悔してるんだろうなって。

変ですよね。
お姉ちゃんが出てったのはもう何年も前で、
今までと何か生活が変わるわけじゃないのに、
急に家の中にぽっかり空白ができたみたいになってて。

ああ、家族がいなくなるって
こういうことなんだなあって思いました。

………今更、遅いのにね。

(188) guno 2023/08/07(Mon) 14時頃

【人】 季節巡回 こころ



………あの。
お姉ちゃん、苦しまずに逝ったと思いますか?

  

(189) guno 2023/08/07(Mon) 14時頃

【人】 季節巡回 こころ



          *   *   *


 

(190) guno 2023/08/07(Mon) 14時頃

【人】 季節巡回 こころ



     [一面の花畑の中にいた。]


 

(213) guno 2023/08/07(Mon) 19時半頃

【人】 季節巡回 こころ

[時間の感覚も、場所の感覚もなく。
広い道の先がどこに繋がっているのかも分からない。
抜けるような空を眺め、成った果物を食べ、水を飲んで。
時々通り過ぎていく人を眺めながら
ぼうっと木に凭れ掛かって佇んでいた。

空は抜けるように青く、どこまでも広がっていて
その中に混じって融けて行きそうだ。

あの天使は次第に
メグリヤココロだったことを忘れていくと言った。
この道はきっと魂の巡り路。
時間をかけていろいろなものを洗い流していく。

この先でまた新しい生を受けるのか、
はたまた無へと還るのか。
それは今のあたしには分からないけれど。]

(214) guno 2023/08/07(Mon) 19時半頃

【人】 季節巡回 こころ



[ ―――ただ、待っていた。]


 

(215) guno 2023/08/07(Mon) 19時半頃

【人】 季節巡回 こころ

[眠ると時々夢を見る。
あちらに遺してきた誰か。いつかのこと。

瞼の裏、まるで切り取った写真のように
断続的に光景が映った。
別にあたしが何を出来るわけでもないけれど、
まるで懐かしいアルバムを振り返るような気持ちでそれを眺めた。

そうして少し髪が伸び、
肩よりも下になった頃。]

(216) guno 2023/08/07(Mon) 19時半頃

【人】 季節巡回 こころ




      [ ――――― ]


 

(217) guno 2023/08/07(Mon) 19時半頃

【人】 季節巡回 こころ

[いつからそこにいたんだろう。
思っていたより早かったような、そうでもないような。

黒に身を包んだ長身が側に立っていた。>>143

ぽかん、とその顔を見上げているうちに
手が引かれて腕の中に収まる。

頬に触れる手が、落ちる口づけが、柔い微笑みが。
あたたかくて、優しくて、愛しい。
背にしっかりと腕を回して、胸に顔を埋めた。]

(218) guno 2023/08/07(Mon) 19時半頃

【人】 季節巡回 こころ



 ……あはは。やーっと言ってくれた。


[遅いですよ、なんて言いながら。
くしゃり、と泣き笑いを浮かべる。]

(219) guno 2023/08/07(Mon) 20時頃

【人】 季節巡回 こころ

[研究室に置かれたままの、白い表紙のアルバム。>>144

美術館が撮られた写真の上に
一体いつからまぎれ込んだのか、
白薔薇の花びらが一枚、挟まっている。

あの日の花嫁が持っていたブーケであり、
新郎が胸に挿していたのと同じ花。>>5:141

相思相愛を謳うその花が何を意味するのかは、
けれどあの夢の共有者以外が理解することはないだろう。]

(220) guno 2023/08/07(Mon) 20時頃

【人】 季節巡回 こころ


[夏は終わり、季節は巡り、
天使の加護は既にない。

ただ、久に影と共に在る。

―――この先、光挿す路で、共に。**]

(221) guno 2023/08/07(Mon) 20時頃

季節巡回 こころは、メモを貼った。

guno 2023/08/08(Tue) 13時頃


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