人狼議事


17 【半突発身内村】前略、扉のこちら側から

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視点: 人

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【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ 誰かの問いに答えを出せず、
 ”それ”はいくつかの小さな丸い染みを作りました。
 望む者の目に入れば、沈黙の形として残るでしょう。

 ”それ”は暫く紙の上に佇んでいました。
 まるで何かを考えているかのようでした。]
 

(77) 2022/03/06(Sun) 00時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ ”それ”に美しさを与えたのは、凛とした女性でした。
 ”それ”の役目は、記憶を永遠にすることでした。]
 

(78) 2022/03/06(Sun) 00時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ ”それ”は紙の上から退きました。
 もし白い生き物が手を伸ばすのであれば、
 細長い身体を同じように伸ばして留めます。

 その上で頭で円を描くような動きをしましたが、
 やがてその身からインクを滲ませて、
 紙を裏返してほしい旨を伝えました。

 白い生き物がそれを叶えてくれたなら、
 ”それ”は裏側の右下に尾を滑らせます。]
 

(79) 2022/03/06(Sun) 00時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ もし、この手紙が望む者に届くのであれば、
 手紙の裏側、世界の片隅のような端に
 星空色の雪だるまを見つけられるかもしれません。]**
 

(80) 2022/03/06(Sun) 00時頃

瀑布昇竜道 バキュラムは、メモを貼った。

2022/03/06(Sun) 00時頃


【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


『 赤を知る Hへ

   あなたは、雪を知っていますか。
   とても美しくて、冷たくて、静かで、
   すべてを覆い隠せる程に広くて、白い。

   その白が溶けると、やがて大地が芽吹くのです。
   草花が目覚め、動物たちが駆け回る。

   私たちの生が、白から黒へ変わるものでも、
   はじまりの白の下にも眠る色はあるのだと、
   私は、そう思います。           』
 

(110) 2022/03/06(Sun) 15時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


 『 私はあなたを知りません。
   ひとつめもふたつめも、その身に抱く絶望も。
   だからこそ、あなたの望む色を教えてください。

   決して交わらないからこそ、
   私はあなたをその色で思い描きます。

   私はどこへも行きません。
   この手紙のように、誰かの望むがままに。

                      B 』
 

(111) 2022/03/06(Sun) 15時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ ”それ”はまた、手紙を書きました。
 Hと名乗った誰かに、言葉を贈りました。

 はじまりを白だと感じたのは
 H>>0:156が最初にそう言ったからで、
 雪を思い浮かべたのは
 誰か>>48が雪を”それ”の下に届けたからです。

 ”それ”の内にあるのは、
 すべて誰かが、人間が与えてくれたものでした。]*
 

(112) 2022/03/06(Sun) 15時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ そこは、長く白に閉ざされる場所でした。
 彼女はいつも退屈そうに窓の外を眺めていました。

 ”それ”は彼女の名前を知りません。
 だっていつも「お嬢様」と呼ばれていましたから。

 お嬢様は、窓の外を埋め尽くす白――雪を、
 あまり好んでいないようでした。]
 

(113) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ お嬢様は外を駆け回るのが好きな人でしたが、
 この地はお嬢様の望みを簡単に叶えてはくれません。

 やっぱりおじいさまについていけば良かった、と
 お嬢様はよく溜め息をついていました。
 机の上に置かれた木の枠には、
 幼いお嬢様と彼が並ぶ肖像画が飾られています。]
 

(114) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ ”それ”がゆらり揺れると、同意と受け取ったのか、
 お嬢様は嬉しそうに目を細めました。
 「あなたもおじいさまを覚えているの?」と。

 ”それ”はおじいさまがお嬢様に与えたものでした。
 口を持たない”それ”は返事をしません。
 ただ、すっかり髪が白くなってしまった彼と
 同じ髪の色をしたお嬢様を見つめるだけです。]
 

(115) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ お嬢様は決して身体の弱い人ではありません。
 しかし日々の半分以上を雪に覆われたこの地は
 屈強な人間以外にはあまりにも厳しすぎましたし、
 お嬢様を見た者たちは皆、彼女を大切に扱いました。

 外にも出られず、宝物のように触れられるお嬢様は、
 本を読むことよりも絵を描くことを好みました。
 最初は”それ”を用いていましたが、
 生憎”それ”は文字を書くことしかできません。]
 

(116) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ 頬を膨らませたお嬢様を見て、
 ”それ”はスケッチブックの白の上に尾を滑らせ、
 いくつかの形を描きました。

 塔の窓から見える空、自由にはばたく鳥であったり、
 バスケットの中に詰めた内緒のパンであったり、
 眠れない夜に語られた、知らない景色であったり。

 ”それ”は文字を書くことしかできません。
 お世辞にも上手いものではなかったでしょう。
 お嬢様の描いたものと違いはありませんでした。]
 

(117) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ けれど、お嬢様は膨らませた頬の上、
 鮮やかな赤を抱く瞳をきらきらと輝かせて
 ”それ”の尾が踊る様子を楽しんでくれました。

 お嬢様が一番気に入った様子だったのは、
 どこかの裏庭にあったような、大きな木でした。
 ”それ”の内に流れる青々とした緑色が
 景色によく似合うものだったからかもしれません。]
 

(118) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ お嬢様は”それ”以外を使うようになりました。
 代わりに”それ”にも紙を与え、
 お嬢様が絵を描く時はずっと隣にいました。

 外に出られない白の檻の中、
 お嬢様は絵を好んで描いていましたから、
 ”それ”はずっと、お嬢様の隣にいました。]
 

(119) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ お嬢様は景色を描くことが多い人でした。
 ”それ”にも好きなものを描くよう伝えました。
 ”それ”にはお嬢様の言うことがよく分かりません。

 ある時、隣にいるお嬢様を描くと、
 どんなに歪でもとても喜んでくれました。
 だから”それ”はよく、お嬢様のことを描きました。

 白い骨組みの内には鮮やかな緑が流れていましたから
 ”それ”の描くお嬢様は、いつも緑色をしていました。]
 

(120) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ 雪が解けて大地が顔を出すと、
 お嬢様は”それ”を連れて外へ飛び出しました。

 周りの人間が慌てて追いかける姿を見ても、
 ”それ”にはお嬢様を止める術はありません。
 抱えられるがまま、お嬢様の冒険に付き従います。

 木の根元に新芽が覗く様子を教えてくれたり、
 動物たちを脅かさないように口を手で覆ったり。
 お嬢様は数少ない白がほどける日々の間、
 大地を駆け回りました。

 そうして彼女の赤い瞳が捉えた景色は、
 何枚ものキャンバスに描かれていきました。]
 

(121) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ 真っ白な家の真っ白なお嬢様。
 今日は纏うドレスも真っ白です。
 外も雪で白く染まっていましたが、
 もうすぐお嬢様の望む鮮やかな日々がやってきます。

 白い手袋をしたお嬢様が、”それ”を掬い上げました。
 お嬢様の赤い瞳が”それ”を見つめています。
 真っ白な肌をほんのり赤く染めたお嬢様が、
 ”それ”を抱えてひとつの扉をくぐります。

 お嬢様と”それ”がいつも絵を描いていた部屋。
 白に覆われた日々も、多くの色で溢れていた場所。]
 

(122) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ 真っ白でした。]
 

(123) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ キャンバスが部屋の中にぽつんと置かれていました。
 白い布がかけられています。
 お嬢様は”それ”を椅子の上に乗せると、
 布を引っ張って中身を露わにしました。

 目のような窪みと鼻のような丸い尖り、
 骨組みはとぐろを巻いて、
 その先にペン先のような尾が横たわっています。

 積もった白の下から目覚めた大地のような。
 緑色を纏った”それ”が、そこにいました。]
 

(124) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ お嬢様には、将来を誓い合った人がいました。
 閉ざされた日々が終わって道が開ける度、
 彼女の下を訪れる人がいました。

 雪が解けて大地が顔を出すと、
 お嬢様は”それ”を連れて外へ飛び出しました。
 その人が扉の前まで辿り着くことすら待ちきれず、
 自らの足で会いに行くような、そんな方でした。

 私、結婚するのよ。と、お嬢様が言いました。
 日取りが決まって何度も教えてくれたことでした。
 今までで一番幸せそうな音をしていました。]
 

(125) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ お嬢様は他にも多くの絵を残してくれました。
 ”それ”のためなのか、
 綴じられた紙の端に硬い金属のような物があり、
 鼻を押し込むことで次の頁に移れるようでした。

 あなたの絵は私が貰うから、とお嬢様は言いました。
 時間を重ねるごとにお嬢様の絵は上達しましたが、
 ”それ”が描くものは変わりませんでした。
 しかし、お嬢様は一枚たりとも譲ってくれません。

 ”それ”はお嬢様の隣にずっといましたから、
 お嬢様がくれた景色はすべて知っていました。
 多くの景色を、お嬢様と一緒に見ました。]
 

(126) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ けれど、最後の頁を見て”それ”は動きを止めます。
 初めて目にする、お嬢様とおじいさまの姿でした。
 記憶にない彼女だけの思い出がそこにありました。

 驚いた? と、お嬢様が”それ”に尋ねます。
 おじいさま、昔はこうだったのよ。と。

 ”それ”に口はありません。
 返事をすることなく、肖像画を見下ろします。]
 

(127) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ すっかり白くなってしまった髪は、
 夜に負けないくらい、深く暗い色をしていました。
 しかし、瞳は今も昔も変わらず、
 真っ黒なのにどこか煌めいて見えます。

 真っ白なお嬢様は今よりずっと幼くて、
 その眼差しは、今と変わらず凛としたものでした。

 二人はよく似ていると”それ”は思いましたが、
 伝える術を持っていませんでした。]
 

(128) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ ”それ”は窓の外を見るように首を持ち上げました。
 もうすぐ雪が解け、青々とした緑が顔を出します。]
 

(129) 2022/03/06(Sun) 17時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


 『あなたの目には、何が見えていましたか。』**
 

(130) 2022/03/06(Sun) 17時頃

瀑布昇竜道 バキュラムは、メモを貼った。

2022/03/06(Sun) 17時半頃


【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ ”それ”が記した言葉は手紙となり、
 白い生き物の手によって宙に融けていきます。

 消えたとは思いません。
 もしかしたら、融けたとも違うのかもしれません。
 ”それ”の下に返事が現れたように、
 誰か>>152>>153の傍らに届いたのでしょう。

 確かめる術はありませんが、
 きっとそうなのだと”それ”は思いました。

 ”それ”は白い生き物に目の窪みを向けます。
 しかし開く口もなければ、
 瞬く間の文字を宙に書くこともありません。]
 

(164) 2022/03/06(Sun) 23時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ 透明なガラス張りのドームの中、
 吊り下げられた白い光と真っ白な床があり、
 遠くの果てにはひとつの扉が見えます。

 ぽつんとあるカウンターには、白い生き物と
 白色を譲った”それ”が佇むだけです。

 白い骨組みの内側に、炎の色も黄金色もありません。
 艶めく黒も、青々とした緑もありません。
 星空に似たインクが微かに揺れるばかりでした。

 それから、まっさらでまっしろな紙が数枚。
 役目のないペンは物言わず横たわったままです。]
 

(165) 2022/03/06(Sun) 23時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ ”それ”がここを訪れてからの変化といえば、
 扉のこちら側へ届いた数通の手紙だけ。

 紙も何枚か減ったのかもしれませんが、
 ここが過去であるか未来であるかと同じくらい
 どちらでも構わないことでした。

 山ほどのサプリメントや友情のカルピス、
 幸福と永遠のクリームソーダもありません。
 大きなチーズ>>0:4だけはあったでしょうけれど。]
 

(166) 2022/03/06(Sun) 23時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ 望むもの。
 探しているもの。
 忘れていたもの。
 思い出すきっかけとなるもの。
 前に進むきっかけとなるもの。
 あるいは、必要な何か。>>0:3>>0:#4

 ”それ”の前に何かが現れることはありません。]
 

(167) 2022/03/06(Sun) 23時頃

【人】 瀑布昇竜道 バキュラム


[ ”それ”に名前をつけたのは、かみさまでした。
 ”それ”の役目は、何もありませんでした。]**
 

(168) 2022/03/06(Sun) 23時頃

瀑布昇竜道 バキュラムは、メモを貼った。

2022/03/06(Sun) 23時頃


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