28 僕等(ぼくら)の
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─数日前 天道君とのLINE─
『双子?』 『七星君とハロは双子なの?』 『それで、納得いったよ』 『そういう事は言わないでね』 『ハロと天道君は二人で帰ってほしい』
『多分、それは私達の救いでもあるから』 『私の、かな』
[でも、きっとみんな同じように言うかもしれない。 そうだったらいい。 私はそこで会話を終わろうとして、手をふるクマのスタンプを送りかけて]
(176) 2023/08/22(Tue) 20時頃
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『全然関係ないけど』 『変な話だったらごめんね』
『天道君ってゲームとかやる?』
[しばらく送るか送るまいか迷って、そんな一文を付け足した*]
(177) 2023/08/22(Tue) 20時頃
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[自身が座る、何の変哲もない木の椅子には、見覚えがあった。 これは、今の養父母に引き取られるまで居た、孤児院にあった椅子だ。]
[見据えた目の前の敵は、麦わら帽子の下にカーテンを纏ったみたいな姿で。]
……これ、念じれば動くんだっけ。
[そう呟くと、まずは、レーザーで攻撃してみたけど。 カーテンの防御を破るには至らない様で。]
んっ……!?
[こちらからの攻撃が開始の合図になったのか、突如、目の前に見えない波紋が広がった様に感じて。 その後、頭の中を揺さぶられている様に感じて、耳鳴りと頭痛がした。]
[こめかみに手をあて、目は瞑らない様にしながら、過るのは。 在りし日の、幼い自分の姿。
両親と両手を繋いで、楽し気に笑う子を見つめる自分。 孤児院で、一人ぼっち。本を読み、夜空を見上げる自分。]
(@29) 2023/08/22(Tue) 20時頃
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――……まぁ、だから何だっていう話で。
[精神攻撃っていうやつだろうか。 心の弱い部分を引き出して、増幅させて惑わすのが敵の能力らしい。 パイロットが乾だったら、脅威だったかもしれないが。]
このロボット、お互い主な武器って1つなんだよね? 精神攻撃がメインなら、向こうはあと近接しかできない? ……近付いて殴っていいかな?
[今までの戦いを一度も見ていないので、念のためみんなの意見を確認。*]
(@30) 2023/08/22(Tue) 20時半頃
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乾君っ……!
[翻る、サバイバルナイフの刃>>144。 首から噴き出す、赤い血。 スローモーションみたいに見えて。]
[けれども、操縦者がすぐに次へ移ったので、三千院 透>>@19の近くに現れて、彼をコックピットへ転送した。]
[状況を問われる>>@20と、手短に伝えて。 乾君の亡骸と血を転送した。]
(178) 2023/08/22(Tue) 21時頃
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縁士君、大丈夫……?
[縁士君の肩>>165に止まると、小さく呟いた。]
(179) 2023/08/22(Tue) 21時頃
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まぁ、どっちにしろ、 僕が物投げても当たらないしな……多分。
[元野球少年とかなら、物を投げて防御を破ったりもできたかもしれないけど。 天文部部長の僕に、そんな芸当はできないので。]
[敵の方へ駆けて行くと、思いっきり腕を振り上げて、数度殴る。]
[精神攻撃の波動は、近付くとより強くなる様で。 精神は乱れなくても、過去の記憶の映像と音声が、視界を歪ませ、耳に鳴り響く。]
(@31) 2023/08/22(Tue) 21時頃
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ごちゃごちゃうるせぇ!!!
[思いっきり振り上げておろした拳が、カーテンに当たると、パリン、と音が聞こえた気がして。 粉々に割れたカーテンの中から出てきたのは、土偶の様な女性の身体。]
このどこかに、コアがあるんだっけ……? 頭、心臓、……子宮?とか?
[そう呟くと同時、土偶は腕を振りかぶって、殴られて。 アストロと名付けられた機体は、後ろにふっ飛ばされた。*]
(@32) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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──コックピット──
[嘔吐感を抑えて、荒い息を吐きながら、康生の病院ベッドのサイドレールにしがみついた。いまだ、ここに僕の椅子は無いのだ。 "康生、借りるよ"と呟き、背中をベッドに預けて。
何とか呼吸を整えていると、肩にハロが飛んでくる。 だいじょうぶだから、と頭を撫でた。]
………ごめん、僕は大丈夫。
それより部長のサポートを………。
[三千院部長は、来たばかりなのに、立派にコウ大好きラブラブ号………ではなくアストロを操縦していた。 レーザー砲も振り上げた腕、全く迷いが無い。これは、強いのでは?]*
(180) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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―コックピット―
[部長は、今まで戦いの場にはいなかった。それでも念じて動かせるし、レーザーも使える>>@29。動きもよどみなく、強い。と思わせるに十分だった。 レーザーはあまり効いていないようだったが、部長が急にこめかみを押さえて苦悶をあげた。]
大丈夫ですか!?
[音波か何か?それにしては部長以外は何ともない。精神攻撃なんて手段だとは気づかなかった。部長が自ら口に出してようやく気付く>>@30]
精神攻撃ですか…今のが?
[予想外の攻撃手段に少々たじろいだけれど、部長の動揺は少なそうで安心する。]
(181) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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……確かに、今までの敵は糸とか針とかミサイルとか… それ以外は近接攻撃だけ、だったかも。 近づくのは構わないと思います。 ただ……
[懸念は一つ。]
精神攻撃ってよくわかんないですけど、 多分隙を作るためのものですよね。 だったら精神攻撃は本命じゃなくて…
[という間にも部長は走り出し、殴りつけた。バリアーらしきものを張っているようだけれど、それも殴りつければ破れる。 私は部長の剣幕にちょっと押され気味になっていたけれど、そう危なげもなく中の本体が露になった。]
(182) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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はい。どこかにコアが。 生物っぽいものは元の生物に 割と忠実な作りになってましたし、 急所っぽいところを壊せば多分……!?
[部長に答えて>>@32いる最中、アストロは敵機に殴られて吹き飛ばされた。]
いけない、姿勢を!!
[部長に叫ぶ。近接攻撃に特化しているというだけなら何とかなるとは思うけれど…精神攻撃を合わせて使ってきたら?*]
(183) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2023/08/22(Tue) 21時半頃
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[本郷さん>>181に、こくりと頷いて。]
大丈夫。問題ないよ。 なんか、過去の映像みたいなのを見せられただけ。
[精神攻撃は、隙を作るためのもの。 精神攻撃は本命じゃない>>182、という推測を聞くと頷いて。]
そーゆーものか……。
[ぽつりと呟きつつ。 本郷さんの助言>>183に頷きながら、アストロを動かしていたけれど。 姿勢については、反応する前に、ふっ飛ばされてしまった。]
(@33) 2023/08/22(Tue) 22時頃
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……確かに、衝撃はあまり感じないんだな。
[それは、ハロから聞いていた通り。 ふっ飛ばされたというのに、衝撃があまりなかったので、思わずそんな感想を漏らした。]
「七尾の戦いの詳細は、聞いてないけれど。 七尾の敵の蜘蛛と同じ様に、倒れ伏すアストロの上に、女土偶が圧し掛かってくると、思いっきり蹴り上げて。]
[その後はお互い、殴る蹴る、避ける、回転みたいな。 とても地味な戦い方になってしまったのは、戦い方とかよく知らないし、単純な事しかできないのは許して欲しい。
偶然、メンタル鋼、という俺の特性が有利に働く敵で良かったと思う。 他の敵だったら、即席のパイロットの僕なんて、簡単に負けていたのではないだろうか。]
(@34) 2023/08/22(Tue) 22時頃
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[敵と、アストロ。 お互いに、地味に、装甲が削れて、剥がれて、飛んでいく。]
[そんな最中、本郷さんの予測>>183通り、精神攻撃と近接攻撃を同時に仕掛けられて。]
[頭の中で、 生まれてすぐに捨てられた時の、遺伝子上の母親が去っていく後ろ姿の映像が流れる。 敵は、僕が覚えていないはずの、こんな記憶まで引き出せるらしい。]
(@35) 2023/08/22(Tue) 22時頃
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だから何だ、うるせぇ!!
[叫びながらアストロの手を爪の様にして、子宮を刺し貫くと、丸い球体の様な物が見えた。]
……コアって、これ? [そうみんなに確認すると、爪の様にしていた手を開いて、球体を掴んで。 すぐに握りつぶした。*]
(@36) 2023/08/22(Tue) 22時頃
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[激しい応戦でアストロが吹っ飛ばされ、コックピットが大きく揺れる。康生のベッドに座ろうとしたが、やはりベッドはどうも安定性に欠けるので、結局、いつもの──達見さんの──書斎椅子に座った。
部長はぶつぶつと呟きながら、もとい確認しながら敵機と近接で戦っていた。まるで格闘技だ。 互いの装甲がガンガン剥がれて。 アストロの手刀が敵機の急所らしき場所を貫くと、そこには予想通り球体の核(コア)があった。]
>>@36 ───それです!!!
それを、破壊、
[声を掛ける前に、部長はあっけなく、それを握り潰す。]*
(184) 2023/08/22(Tue) 22時半頃
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過去の…そう、ですか。
[自分の過去のトラウマを見せられるとかそういう奴だろうか。 アストロが吹き飛ばされたときは思わず叫んでしまったけれど、部長はすぐに>>@34立て直した。余裕すら感じさせるくらい。
その後の戦いは、泥くさいとも言えるほどの殴り合いだった。けれど、部長は全くひるむ気配もなく…精神攻撃を使うという相手にも、大きな動揺>>@35を見せる様子もなく。
むしろそれを却ってバネにするかのように、そのままコアを掴みだした>>@36]
(185) 2023/08/22(Tue) 22時半頃
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…………すごい。
[初見とは思えなかった。口を出すところなんて、ほとんどどこにもなかった。問われるまで一瞬呆然としていたほど。]
あ、はい! …それがコアです。潰し、て…
[さすがにあのことは言わない方がいいか。部長は知っているのか… そう一瞬躊躇う間もなく、部長はそのままコアを握りつぶした。 知っているかどうかなんて関係なかったのかもしれない。
戦いは、そのまま終わっていた*]
(186) 2023/08/22(Tue) 22時半頃
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[天道君>>184と本郷さん>>186に小さく頷いて、コアを握り潰すと、女土偶は、何も無い空間にスッと消えた。]
……これで、終わりかな。
[今年は外部からも合宿参加者を募集したので、より楽しんでもらえる様に案内役を俺がお願いしてしまった責任とか。
合宿初日で高熱を出して倒れなければ、みんなを契約させずに済んだか、もしくは自分も契約してたはずだったとか。
部員(乾)の後始末をするのは、部長の責任とか。 柊木の意思の引継ぎだとか。
まぁ、戦った理由はいろいろあるけど。
遺伝子上の両親も、育ての親も、誰も自分を必要としなかったけど。 地球を守るために必要なら、まぁ、それならそれで。なんて。]
(@37) 2023/08/22(Tue) 22時半頃
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本郷さんが、この戦いの最後なんだよね?
入部したばかりなのに、引き継いで申し訳ないけど。 後は、頼みます。
[それだけ言って、傾いた身体は、床に着地した。**]
(@38) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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…お疲れさまです。 部長さん、ありがとうございました。 後は全部、私達が引き継ぎますから。
[私は天文部に入ったと言っても、活動目的ではない。 だから、部長さんとはほとんど関わりもなく、 きっと活動機会もなく、会話もなかったけれど。
一礼して、その姿を見送った*]
(187) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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雲水 ハロは、メモを貼った。
2023/08/22(Tue) 23時頃
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[ハロの頭突きをなだめつつ、戦闘を見ていたが。 部長の戦いは、実に鮮やかに決まる。 終わった、と思えた瞬間、僕は椅子から立ち上がって駆け寄った。]
………部長!!
[しかし辿り着く前に、彼は糸の切れた人形のようにその場に倒れ込んだ。 抱きかかえても、既に目は開いておらず。
戦闘終了後、絶命するまでの時間はパイロットによって異なる。 数分間、話が出来る程度に生きている人も居れば、 部長のようにあっけなく魂を手放してしまう人もいて。]
(188) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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……ありがとう、ございました。
[彼が駆け付けてくれなかったら、おそらく本郷さんが繰り上がり。僕が引継ぎ戦に向かう事になっただろう。
ハロが回収に来るまで、僕は部長の身体を床に投げ出すことはせず、静かに抱きかかえていた。
そうして。]
(189) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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──この地球での最終戦が幕を閉じた。
残るは、本郷さんが操縦する引継ぎ戦のみ。]*
(190) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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──いつかの日、本郷さんとのLINE──
[ハロと天道君には二人で帰ってほしい、と 本郷さんは言った。
永と同じことを言うんだな、なんて思いつつ。]
💬 ………救い?
そう………。うん。二人で帰れたらいいと、思う。 ありがとう。
(191) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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[最後に付け足された言葉には。 一瞬、 えっ? となるが。]
💬 ───ん? ゲーム。 大好きだけど。
FPSの対戦型のやつが一番好きで。 オンラインの6vs6とか。外人ともよく組んで──
[乾と遊んだ後だったせいかな。 聞かれたことの3倍くらいの量を送ってしまったけど、 本郷さんは呆れたかな?
ま、たまには雑談もいいか。なんて。]**
(192) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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[縁士君が抱きかえている三千院部長>>189の傍へ行くと。]
部長は、本人の希望で、 アストロの隙間に転送するね。
[数多の星どころか、無数の世界を旅するロボットに、同行するそうだ。]
[みんなにそう、転送先を告げると、 三千院 透の亡骸は、ふっと姿を消した。*]
(193) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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―― コックピット ―― [生徒の自死という結末を目の当たりにし 正常な判断が出来ているとは言い難い。 乾の傍で、止まるはずもない血の中で 漸く彼の身体から手を離した時には コックピットの中に、あるはずのない姿があって]
三千院……!!? 待て、お前がなぜ……? 確かに、俺から事情は伝えたが。まさか、それで。
[三千院の指示により乾の遺骸が 速やかに彼の家へ転送される>>@20]
(@39) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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[部長としての責任を口にするのには 聞いている此方の顔も曇ってゆく]
部長ったって、直接は無関係だろうに。 そも、いつ契約を―――
[彼なりの理由があったに違いないのに 問い質す時間は、恐らくなかった。
新たな椅子に座り敵機を見据える三千院の動きは 迅速かつ迷いがないようだった。 以後は着席し、彼の戦いを見守ることになる。]
(@40) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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