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防御と攻撃は同時に不可能。ならばこちらが攻撃し防御回転をさせ、すぐにまた攻撃したらいいと僕は考えた。
幸いアストロも人型。腕らしきものは二つあるから、左→右と動かせばいけるか。
左はわざと一撃目同様カーテン狙いで、右の二撃目は頭部を狙う。コアは頭部ではないだろうが、脚よりは当たりやすいと思うし攻撃が当たれば何かしらの突破口が開けるはずーー
「アストロッ!左で胴体、右で頭だッ!」
僕の命令をアストロは瞬時に理解し動く。 先程弾かれたのと同じ動きを繰り返すのは判断しているわけではなく、機械だな、という感じだが。
(57) 2023/11/18(Sat) 11時頃
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向こうは回転を始め爪を弾く。だがここからが違う。 アストロは右手を振り上げてーー
傾いた。
「わあッ!」
ぐらりと右側に肩が落ち、アストロは片膝をつく。 ドシンッ!地震のような揺れ。
僕は咄嗟にコウを抱き締める。 正直ベッドの手摺に掴まった方が安全な気がするが。
「大丈夫か?!」
アストロより彼を心配する。 しかし勿論、ゆっくりいちゃつく暇はない。
敵が動いたからだ。
(58) 2023/11/18(Sat) 11時頃
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追撃がなく、アストロが体勢を崩してチャンスが出来たと見られたか。
無防備なアストロに何が向かってくるのかーー
麦わら帽子のようにこんもりとした半円形の頭が、二つに割れて開く。 プラネタリウムの展望台の頂上みたい、と思う暇があったのは、そこからすぐに攻撃が来なかったからだ。
「え?」
拍子抜け。頭が割れてそこにあったのは……
スピーカー?拡声器? 勿論ロボットの大きさから考えると戦車ぐらいの大きさか。
(59) 2023/11/18(Sat) 11時頃
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そこからミサイルが出てくるという形状にも見えない。
「あれは?!」
コウだって何が起こるかわからないだろうが僕は無意識頼る。そして僕は肝心なすべき事を忘れている。
立ち上がる、という事を。
アストロは勝手に闘ってはくれない。僕がしっかりしなくては。
もしコウが指示してくれるなら建て直せるかもだが。
どちらにしろ僕らはもたついた。 そして敵はーー
それは外にいたなら、生身の人間には騒音と呼ぶレベルなのかもしれない。
(60) 2023/11/18(Sat) 11時頃
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たとえるなら調べ。 軽やかで美しい音楽。
クラシックだろうか。 オーケストラ?ピアノ?
僕は音楽に詳しくないが荘厳でありながら穏やかな音色が耳に入る。
「なんだこれッ……コウ、聴こえる?なんだ、曲か?」
彼がクラシックや讃美歌に知識があれば『主よ人の望みの喜びよ』という曲であるのがわかるかもしれない。
戦闘に似つかわしくない雰囲気に戸惑う。音が流れたところでなんのダメージもないからアストロは立ち上がった。
(61) 2023/11/18(Sat) 11時頃
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ーー、……恵一。
「……?誰?」
名を呼ばれた、確かに。僕はキョロキョロする。しかし康生は僕の言った意味がわからないような顔をした。
恵一……駄目よ、危ないって言ったでしょ。
「危ないって?お前は誰だッ」
声は女性だ。何処か懐かしい響き。
……貴方はどうしてそうなの? お兄ちゃんが作業している時に、 傍にいたら駄目って言ったでしょ……?
(62) 2023/11/18(Sat) 11時頃
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「作業?作業って、……あ。」
僕はベッドから立ち上がった。yogiboを離して、康生の方すら見ない。
だって、僕の脳裏にはハッキリ見えたんだ。
象さんの絵が描かれた手作りの滑り台と兄の姿が。
「にい、さ……」
僕は突然はらはらと涙を流す。 その姿は周囲にはきっと、意味がわからないだろう。
敵ロボットは微動だにしていない。*
(63) 2023/11/18(Sat) 11時頃
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──数年後の私たち──
「うん、私もマーメイドの素敵だなって…。 命くんもそう思ってくれたなら嬉しい!」
>>46実際、そう考えてたところで意見が一致したから破顔してしまう。 身体のラインがはっきり出てしまうのは少し恥ずかしいけど、それでも足の付け根の少し下からふわあっと広がるレースが少し透けて、本当に綺麗だったんだもの! 少しドレスの裾が長いけど、お母さんのヴェールもすごい長いからきっと合うと思うの。 それはぜひつけて欲しいって父さんにも言われていたからね。
でも、誰を誘うかについては少し考え所だった。
(64) 2023/11/18(Sat) 13時頃
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「命くんがお友達誘いたかったら良いのよ? 私も命くんが誘うなら何人か誘うし…。」
勿論、天文部のメンバーは誘う予定だし、専門学校の友人はどちらかと言えばプロの技を見たい人が多い。あと圧倒的に女子が多い。 ただ、恵一くんと柊木くんと一緒にやるから同性婚に否定的な人は誘わないけどね。 >>47さまざまな決め事の中で、勿論大和くんに友人がいないとは思わないけど、ほら、飲み会とかもお互いあまり参加しない気がして。 私は誘われても家事があるし、参加した時も早めに帰っちゃうから…だって早く帰って命くんに会いたい。命くんのご飯作らなきゃって。 飲み会に参加した時はお迎えに来てもらったり、お迎えに行ったりもしたかもね? まあ何が言いたいかと言えば、私のために友人関係狭くなってたりしないよね?ってこと。 もしまだ私が誰にも会えてないなら、これからもよろしくお願いします、とかもしたいもん。 あっ、私は無理してないよ!楽しんで学生生活してます!
(65) 2023/11/18(Sat) 13時頃
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そうして、迎えた晴れの日。 私はブループルメリアを使った白と青を基調としたブーケを手に、マーメイドラインのドレスを身に纏う。 髪の毛をアップにしてキラキラした宝飾品もつけて。けどいつも身につけていた黒檀の婚約指輪も今は外して、お母さんの長いヴェールを被る。 そうして父さんと並んでヴァージンロードへ。
父さん、もう涙ぐんでる。 私はドキドキしながら、父さんの腕に手を添えて長いその道を歩いていく。
大好きな、唯一の人のところへ。**
(66) 2023/11/18(Sat) 13時頃
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――数年後(墓下軸の続き)――
僕と康生は恋人同士だ。
康生家族が僕の家に一時的に避難している際、僕らは初めて身体を重ね、身も心も1つとなった。
同居が終わってからも交際を続き、指輪を買いに行ったりとラブラブな関係を続けている。
高校卒業後僕は大学に進学する。康生ほど成績は良くないから同じ大学には行けなかったけれど。
大和と珊瑚は同棲を開始したが、僕は実家に住み続けていたから生活は別だ。 兄が帰国し実家にいたのも理由の1つ。
それでも週末のデートはかかさなかったし、その度に激しく康生の身体を求め貪り、僕らはゲイカップルokのラブホテルの常連と化してはいた。
将来一緒に住むかとかは、康生がどんな仕事に就くかによるかもしれない。
(67) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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どんぐり亭に関しては意外にも兄が継ぐと言い出したので、僕は普通に就職活動をしようと考えていたが……
大和と珊瑚が学生の内に結婚式を挙げるという話を聞いた時、自分の事のように僕は喜び、おめでとうを連呼して何度も祝福をした。
しかしW結婚式をやらないか、という提案には驚いた。
僕と康生は海辺のリゾートホテル内の教会でこっそり愛の誓いを立てた事がある。
その後、ウェディングプロデュース事務所にて指輪を購入する時に康生に花嫁衣裳の試着をして貰ったりはしたが、正式な式を挙げた訳ではない。
将来の夢が一気に現実味を帯びドキドキする。
康生も乗り気になってくれるなら、大和と珊瑚に一緒に式をやりたいと告げただろう。
(68) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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さて……もしちゃんと式を挙げるとするなら、両親の了承が必要になる。
僕の両親は割りとそういう部分おおらかだからいい。 だが、康生の両親はどうだろうか……。
「コウ。僕、君のお父さんにきちんとご挨拶に行きたい。
君と僕が挙式を挙げるとしたら、それは戸籍上などの関係でなくとも必要なことだと思うんだ……」
“お父さん、息子さんをお嫁さんに下さい。必ず幸せにします。”僕は彼の父親にそう告げたが、反応はどうだったのだろう。
彼のウェディングドレスを選ぶなどのお楽しみはそれからだから……。
ちなみに僕は康生の女装が好きで好きでたまらないので、ラブホテルに行く度にメイド服やら魔法少女の衣裳やらを持参し、彼に着て貰っては濃厚プレイを楽しんでいる。
だから康生もウェディングドレスにもう抵抗はないと思われるが。
(69) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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僕は式を楽しみとし、大和や珊瑚とは四人のグループLINEで話題を弾ませた。
『珊瑚はどんなウェディングドレスにするの?』
『大和はさ、珊瑚をお姫様だっこして登場とかはどう?』
そこには幸せが溢れていた。 僕と康生にも、珊瑚と大和にも。*
(70) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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――数年後の僕らは――
[>>64ウェディングドレスはマーメイドスタイルのドレスを。 珊瑚と一緒の考えだったので嬉しくなる。 破顔した珊瑚は可愛いから可愛いねってキスしてしまうくらいに可愛い。 身体のラインを気にしているようだけれど数年前よりも胸も大きくなっているし日々運動しているから活動量は多いはず。 それにご飯も家庭的な料理が多いので太る要素はあまりない気がする。
ヴェールは思い出の品を被るらしい。 きっと珊瑚によく似合うだろうし何よりも透明ながら白いヴェールの下に隠れる碧の瞳は海の宝石のように綺麗だろうねって笑いながら伝えたい]
(71) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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うん、でもほら、礼服持ってるか聞かないとだし。 その辺りからかな。 良かったら誘うよ、ありがとうね。
[珊瑚の心遣いに感謝して誘う算段をつけていこう。 しかし友達ができるなんて随分と社交性がついたなと命自身苦笑してしまうことだった。 数年前では想像もできなかったことだ。 >>65飲み会こそ参加しないが同じ講義を受けたりしていると大学内で一緒に行動する人も多いし、大体工学部の中でも内向的な者が集まっている。 この場合の内向的というのは陽キャ陰キャとかではなく趣味趣向がという意味である。 逆に命は珊瑚の方が気になっている。 頑張って早く帰ってきてご飯を作ってくれるし、たまに飲み会があるときは迎えに行ったりしたので友達がいないなんてことはないだろうけれど自分のために交友関係を狭めるのは心苦しいものがあるって、お互いにそう思ってたって知ったら笑ってしまった。
多分、出会ったことがない人だらけだから挨拶も大変そうだ。 取り合えず連絡をつけていき着てくれる人に招待状を送った]
(72) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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[そして、当日――。
新郎新婦の準備室を先に出た命は全身白のタキシードを着ている。 マーメイドラインのドレスを身に纏った珊瑚はとても綺麗で素敵だったから朗らかに頬を緩めて素直にそう伝えたけれどそれはもう少し後らしい。 黒檀の婚約指輪は珊瑚と揃えて置いておく。 置き場所はいつもの場所に、奏でられるメロディの中で数年分の思い出と共に納めていく]
それじゃあ、待ってるね。
[命が待っているのはヴァージンロードの先へ。 司祭の待つ祭壇の前に待ち、ヴァージンロードをお義父さんにエスコートされて歩いてくる珊瑚を待っている。
お義父さんは既に涙がぼろぼろで折角の顔が台無しで。 すごく若いお義母さんはそれをどう見ているのかは――きっと参加してくれているだろうけれど、まあ横目に見るばかりにしておいた。
一歩一歩と近づいてくる。 やがて二人の距離が縮まって、お義父さんからなんとか珊瑚を預かり受けると、ふう、と一息ついた]
(73) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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珊瑚、とても綺麗だよ。
[にっこり笑って伝えよう。 丁度陽光の加減が良い時間帯でステンドグラスの様々な光が降り注ぐ中で、一段、一段と誓約の場に進む。 練習でも何度か聞いていた流れを踏襲しよう。 司祭の近いの言葉に――]
はい!
[と声を高らかに宣言しよう。
向かい合って微笑みながら珊瑚の左手を取る。 今日のために用意した銀の指輪を左手の薬指へと差し入れていき、はめ込むと微笑みの奥に溜め込んでいた緊張をゆるりと息を吐くことで抜いていく。 そして今度は自分の番だ。 左手を恭しく差し出して珊瑚の手指の動きを見つめていよう**]
(74) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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─乾恵一戦 コックピットにて─
[康生の推測>>49に、乾恵一も彼なりの見解>>54を述べた。途端に、康生の眉根が寄る。珍しい表情だ。]
……ねーと思うけど。 あの下が、マジでんなカッコした女の人みたいだったとして ケイが気ぃ取られたら、俺、何となくモヤッとするかも。
[雨竜春音と過ちを犯したくらいだから、乾恵一は性別に関係無く、相手を性的な目で見る事が出来る。私達の見解はどうしてもそうなるし、康生としてはそれが面白くないのだろう。何故面白くないのか、自覚までは出来ないにしろ。穏やかだった息子の中に、妻と似た嫉妬深さが垣間見えた気がする。私に頭は無いが、あれば抱えていた。康生お前、性格変わってないか?]
……ん。俺だって、愛してる。
[何気なく彼が付け足した「愛してる」で、一先ず康生の機嫌は直った。乾恵一が康生の事しか見てないのは(少なくとも私からすると)今更だが、康生までそれに応えだしたせいで、完全にバカップル状態だ。周囲が口を挟めないのは当然だろう。アストロの名前に話が及べば>>55>>56尚更だ。]
(75) 2023/11/18(Sat) 22時半頃
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や、十分ハズい……。 ってか、そんならケイの名前でもいいだろ!? ケイが思ってるより、ケイは好かれてんだからさ。
……ほんと、ケイって自分への好意に鈍いよな。 俺の好きとか愛してるも、中々信じてくんなかったし。
[照れ臭いのもあるのだろう、少し拗ねた様な口ぶりだ。今が拗ねてる場合ではないのは理解しているので、すぐに表情は引き締め直されたし、アストロが歩めば褒めたが。]
[康生の助言通り、彼はアストロの両腕を動かした>>57──が、何故か右腕を振り上げようとしてバランスを崩す。減衰されているとは言え、片膝を突いた衝撃にコックピットが揺れた>>58。]
っ、あ……!?
[不意の揺れ。左手は彼と繋いでいたし、脚はギプスで固められ曲げる事さえ儘ならない。咄嗟に伸ばした右手は届かず、派手な音を立てて点滴台が倒れた。引っ張られて床に投げ出されずに済んだのは、抱き留められたお陰ではあるが。結果として、点滴は倒れる勢いそのままに抜けてしまった。]
ああ。ケイが抱き留めてくれたから……。 それより、前見ろ前!
(76) 2023/11/18(Sat) 22時半頃
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[モニターに映る“敵”は、形状を変える>>59だけではなく、音楽まで流し始めた>>60>>61。入院生活の長い康生は音楽に親しめる境遇に無かったから、クラシックに詳しくはない。だが、私にはすぐに判った。]
この曲、どっかで聞いたことあるな……。 確か…………レヴァ、か?
[通しで一度見ただけでも、記憶に残っていたのだろう。レヴァは劇中曲として、幾つかのクラシック音楽を使用している。“主よ人の望みの喜びよ”も、その内の一曲だ。使われた場面を思えば、嫌な予感がした。あれは主人公が──]
ケイ? どうした……? 危ないって、誰か警告でも──……ケイ?
[最初は首を傾げ、次に誰かから戦闘についての警告が来たのかと思ったのだろう。熱で戦闘以外への注意が散漫になっていた自覚があるのか、康生は周囲を見回す。だが、コックピットに居る誰も、そうは言ってなかった。そもそも、そうであれば「誰?」という反応>>62がおかしい。]
(77) 2023/11/18(Sat) 22時半頃
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ッ、ケイ!? おい、しっかりしろ!! ケイ……恵一ッ!!
[ベッドから離れる彼>>63に、康生は手を伸ばす。だが、届かない。右脛もだが、砕かれた上に曲げ伸ばしが行われた左膝は、開放を伴う複雑骨折を起こしていた。康生の容態と更なる感染症を招く危険から、手術すら行えず、ギプスで完全に固定するという処置を取る他無かった。将来的に歩行能力を失う可能性より、命が優先された状態だ。つまり、全く足が動かせない。]
行くな……行かないでくれ! 傍に居るって言ったくせに、なんでそっち行くんだよ!! なあ、ケイ────あッ!! っ、う……!
[身を乗り出し過ぎたせいで、康生はベッドから転落する。痛みに息を詰め、顔を顰める。すぐに彼の方へと視線を向け直したが、乾恵一が振り向く事は無かった。**]
(78) 2023/11/18(Sat) 22時半頃
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──コックピット/僕の闘い──
康生が僕に嫉妬? ーーマ?
僕は一瞬耳を疑う。
えッ僕が女の子(※ロボットです)に興味を持つ(※武器や性能には興味がある)のが嫌?
焦った僕は慌てて言っただろう。
「そんな事あり得ないよ!! あのカーテン下の身体がどんなにナイスバディだろうと、コウに敵うはずがないじゃん!
考えてくれコウ、君の花嫁姿は三国一だった。あんなに可愛らしいウェディングドレスで僕を魅了しまくった癖に、あれ以上があると思う?
あり得ないな!!」
(79) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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そもそも相手はロボットだ。 女型でもせいぜい土偶だ。 そして痴話喧嘩をしている場合ではない。
だいたい、嫉妬という感情を彼に対して先に抱いたのは僕だ!
合宿にて彼が倒れた時、担架の上に寝そべる彼から僕は珊瑚へのお土産を預かった。
康生の性格を落ち着いて考えたら、友達から頼まれたら好意の深さに関係なくお土産を買うのは僕ですらわかることなのに。
あの事件がなければ僕は康生への恋心をしっかり自覚することはなかった。
嫉妬は度が過ぎれば困るものだ。だけど僕は、こんな僕に嫉妬してくれる彼が凄く可愛かったしーー嬉しかった。
(80) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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僕らはもう憚る事なく愛を語りあう。 場の空気を読んでいない自覚はあったが、もうすぐ死ぬのであれば、遠慮なんかしてる場合はない。
そういう意味では”行け、コウ大好きラブラブ号!”と高らかに叫びながら闘っても誰も気にしないのかもだが、照れる彼が可哀想だからやめておこう。
彼が指摘するように、僕は自身への好意に鈍感というか懐疑的だ。 それが彼を拗ねさせていたなんて思いもよらなかったから、 微笑んで彼の頭を撫でただろう。
正直もしこのアツアツぶりを敵パイロットが見ていたらドン引きして白旗を上げてもおかしくはない。 そんな勝ち方もありだったろうか。いや、ない。
(81) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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アストロが揺れた時、僕は彼が転ばぬよう支えるのには成功した。しかしこの時点滴が抜け落ちてしまう。 僕はそれに気を取られ、彼を心配する。戦闘より彼の方が大事だから。
彼の注意喚起がなければ音楽にすら気付かなかったかもしれない。
康生は曲を知っているようだ。
「レヴァ?ああ、アニメか。その劇中曲なの?」
僕はアニメにはさほど詳しくない。特にレヴァは話題になっているのは知っていたが見ていなかった。
僕が知っている範疇の知識は、少年がロボットに乗り闘う事。
そうだ、今僕らはロボットに乗っている。 アニメと同じーー?
しかし僕は脳内に聴こえた声に気を取られてしまった。
(82) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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聴こえる、見える。 僕は耳を澄まして目を閉じた。
嗚呼。あそこは僕の家だ、庭だ。どんぐり亭は今より真新しい。庭にはーー滑り台がある。
……声の主は母さんだ。 作業というのは、兄さんが滑り台を作ってくれた時の事。
あの時僕は滑り台の完成が待ちきれなくて兄にじゃれついた。
『痛いッ』
金槌を使っていた兄が悲鳴を上げる。指を怪我したのだ。
美しいピアノの旋律は、僕にじわじわ浸透していく。 隣で誰かが叫んでいても聴こえない。
忘れていた。そして僕は思い出した。小さな時は家にあったのに、今はないもの。
(83) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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「……ピアノ、だ。うちには大きなピアノがあったんだ。
小さな頃に兄さんが弾いていた。ピアニストになりたいって、言ってて……
いつか、そのピアノはなくなった。僕は忘れていたけどあれは、兄が指を怪我してピアノを辞めたから。
……僕のせいで怪我をしたから。」
ーーやっと思い出した? そう、貴方は匡の夢を奪ったのよ。 そしてそれを忘れ、のうのう生きてきた。
「兄さんは僕を責めなかったし、指を使わなくていい新しい趣味を始めた。それが天体観測だったんだ……。」
兄の指は動かなくなった訳ではない。ただピアノのように繊細な動きが必要とされるものは難しくなっただけ。
(84) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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「兄さんは優しかった。自分の夢を奪った僕にずっと。
僕を護り愛してくれた。 それなのに、僕はーー兄さんの恋人、を……」
自分のしでかした大きな罪。 それが消える事はない。
「あ、あ、ーーあああッ」
僕は叫んだ。肩を震わせ、頭を抱える。
「兄さん、ごめんなさい。 ごめんなさいごめんなさいごめんなさいッ
僕はやっぱり最低だ、最低の蛆虫だッ
他人を傷つけたり迷惑をかけることしか出来ないクズだッ」
音楽はどんどん大きくなる。
(85) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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頭が割れそうだ!
僕は見る余裕がないが、敵ロボットのカーテンがゆっくりと開いた。
確かにロボットは人型であった。しかも僕らの予想通り女性の身体をしている。胸に二つの膨らみ、腰は細くしまり、お尻が大きい。
ーーそうよ、貴方は最低なの。 だから私とお似合いなのよ、恵一くん。
また声だ、今度はさっきより若い。
「……せん、ぱい?」
ーー貴方みたいな無価値な人間が 誰かに愛されるわけないでしょ?
私も匡から愛されなかった。 貴方も同じ。 貴方が恋人だと思ってる人は、本当に貴方を好きなの?
(86) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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