15 青き星のスペランツァ
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― 安置室 ―
[新しく増えたこの部屋の住民に、ヨーランダは涙を流したりはしなかった。良いか悪いかはわからないが、そういった部分の感情が麻痺してしまったからだ。親しくしていた人が部屋の住民になったことだって何度もある。だからいつものように、台座を清めギロチンを迎え入れた]
おかえり、おしごと かわる する ありがとう。 ぼく ここ いる ゆっくり やすむ。 おやすみ。
[いつものようにカプセルに布をかぶせる。すべていつも通りにこなした。
ただ一つ、違うことがあるとすれば入ってすぐ、目につきやすい場所に造花の積んである台があることぐらいだろう。 手に取って花を供えやすいように、と]
(12) 2021/11/11(Thu) 10時頃
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― 安置室 ―
[弔い方は自由だとヨーランダは考えている。しかし、教えを乞う>>26ならヨーランダは自分がやっている方法を教えている。 造花の山から赤い花(どういう種類かは知らないが)を二本手に取り、一本をイースターに差し出した]
はな ぎろちん むける おく。 いーすたー ぎろちん おぼえる ずっと。 ぎろちん いきる する いーすたー なか。 あしもふ おなじ、 いーすたー なか いきる する。
[手本を見せるかのように花をカプセルに向けて献花台に置く。そうして拙い言葉で自分がそうする、弔いの方法を伝えようとしているのだ。
「ギロチンのことをずっと覚えている。覚えている間はギロチンはイースターの中で生きてる。アシモフもイースターの中で生きている」
と**]
(30) 2021/11/11(Thu) 16時頃
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― 安置室 ―
[覚えている その言葉に嬉しそうにうなずいた。 一人でも彼らのことを覚えてくれているのが嬉しい、それとちょっとだけ自分の考えを理解してくれたことも]
わるいこと いう、 ごめんなさい。 ぼく いーすたー おぼえる ずっと。 いーすたー ぼく おぼえる ずっと する ほしい。
[未知の星で調査をする以上、いつ何が起こるかわからない。もしかすると今この瞬間にその時が訪れるかもしれない、だからヨーランダはこのタイミングで言ったのだ そうなったら自分のことを覚えておいてほしいと**]
(55) 2021/11/11(Thu) 22時半頃
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[ハロが安置室を訪れた時、ヨーランダは簡素な食事を終えたところだった。所定の場所にトレーを戻せばそのうちに自動回収される]
はろ くる めずらしい。
[ハロがこの部屋に来ることを驚いた。死を悼む風習のない種族だと聞いていたからだ。 ヨーランダはそれを悪いとは思わない。死に対する姿勢に正解はないから。]
はろ くる、 あしもふ ぎろちん たぶん よろこぶ きっと。
[そう言ってさりげなく二人のカプセルに誘導しようとするだろうか**]
(62) 2021/11/11(Thu) 23時半頃
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― 安置室 ―
[頬を撫でられ>>73くすぐったそうに身をよじるが、どこか嬉しそうな顔をしている]
ぼく だいじょうぶ。 ここ いる ぼく しごと、かなしい ない。
[ここにはアシモフもギロチンもいる、一人で心の中で二人と話をしながら死を悼む。墓守であるヨーランダは、そうして帰還までの期間をこの部屋の住人と過ごしているのだ。 いままでも、多分これからも]
けとぅーとぅ しんぱい。 はろ いっしょ ぼく ちがう、 けとぅーとぅ いっしょ して。
[ドアが開くたび泣き声が聞こえてきたのはヨーランダも知っている。記憶が間違っていなければ、その声の持ち主はケトゥートゥである。 今ケアを最も必要しているのはケトゥートゥなのは明白だ。ヨーランダはそう言ってハロを送り出した**]
(115) 2021/11/12(Fri) 09時頃
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― 安置室/イースターと ―
いーすたー ぼく おぼえる する。 ぼく うれしい。
[記憶から消えた時、人は本当の死を迎える。 そう思っているからこそ、ヨーランダは墓守として犠牲になったクルーのことを覚え続けているし、誰かの記憶に残ることが嬉しいのだ]
いーすたー おねがい ある。 ぎろちん かんばん、 かたみ ほしい。 つぎ ちょうさ ぼく つかう。
[自分がギロチンの死に直接関わっていないことはわかっている、だが、ギロチンが自分の仕事を引き継いでこうなってしまったことに対して、ヨーランダは申し訳なさを感じていた。 だからだろう、回収された機材の中にあった、ギロチンが作ったであろう看板を引き取ろうと思ったのは。 そうして次の調査でそれを使い、新しく入った人にギロチンという人物がいたと、伝えたいのだ**]
(116) 2021/11/12(Fri) 09時半頃
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― 安置室 ―
いーすたー わすれる しない。 ふね みんな わすれる しない、 みんな だいじ。 ぶじ かえる する すごく うれしい。
[皆が自分のことをどう思っているかはわからない。だが、ヨーランダはクルー全員のことが好きだ、心を持つものも、心を持たないものも、人の姿であろうとなかろうと]
かんばん ちょうさ おわる たぶん はいき。 いーすたー はいき だめ しんせい おねがいします。
[船のスペースは限られている、調査が終わり帰還準備に入る前に、機材でもサンプルでもない看板は処分され、圧縮されて廃棄されてしまう。 ヨーランダは申請方法を知らない、そのためイースターに持ち帰り許可の申請を頼んだ]
(126) 2021/11/12(Fri) 14時頃
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