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― 回想 ―
[研究所が閉鎖されて、 なぜか『普通』と呼ばれる様な日常生活が始まったけれど、
またいつ、実験が再開されるのか、 そもそも、実験の経過観察中なのか、 実験に使わないなら用済みで、その内『廃棄』されるのか、 分からなくて。
それに、実験で、身体の機能が壊れているかもしれない。 いつ死ぬか分からないと思っていて。
海透の『娘』として、政略か何かに使おうかなんて話も、 漏れ聞こえた様な気がする。]
[遊園地を出られても、いつ、苦痛や死が訪れるか分からなくて。 生きられても、きっと、籠の中の鳥で。 私は、『父』のための道具であり続けるのだろうと思っていた。]
(46) doubt 2023/11/23(Thu) 22時頃
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[るくあちゃんが、その力で、『父』を止めてくれて>>38。 少なくとも、実験からは解放されていた事を、私は知らなかった。]
『幸せになってね』
[るくあちゃんが言ってくれた、最後の言葉。]
るくあちゃんもね。 私はいつも、るくあちゃんの幸せを願ってるよ。
[るくあちゃんの両手を握って、そう言って。 私は最後に、笑んだ。]
(47) doubt 2023/11/23(Thu) 22時頃
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― 現在/園内のどこか ―
[瞼を閉じて、少しの間の後。 瞼を持ち上げると、今はるくあちゃんの映らない、空を見上げて。]
楽しい、って。 生きたい、って。 幸せになりたい、って、思ったらダメなんだよ。 悲しくなるだけだから。
――……でも。
私の幸せが、何かは分からないけど。 私、もう少し、頑張ってみるね。
このままここで遊んで、 るくあちゃんと眠るのも、幸せだと思うけど。 私、もう少し、探してみる。
……幸せに、なるね。
(48) doubt 2023/11/23(Thu) 22時半頃
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――……ありがとう。るくあちゃん。
[そう呟いて笑んだ顔には、涙が頬を伝う。]
[幸せになって、という言葉が、 るくあちゃんの力を伴っていても、そうでなくても同じ事。 貴女が願ってくれた言葉だから、私は。**]
(49) doubt 2023/11/23(Thu) 22時半頃
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[――……私は、どうしたらいいんだろう。]
[何度目かの疑問を空に浮かべた所で、アポロから灰羅さんの声>>*0>>*1が聞こえた。]
[灰羅さんがここに招いたのだろうとは聞いていたから、驚く事は無かったけれど。 瞼を閉じて、考える間の後、メッセージを送った。]
(120) doubt 2023/11/25(Sat) 01時頃
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[その文面から、私が灰羅さんに怒る事も、文句が無い事も、 そして、灰羅さんの『この先』を望んでいる事も伝わるだろうか。 灰羅さんはるくあちゃんの本当のお兄さんじゃなくても、 灰羅さんと私の関係が変わる事は、 ……少なくとも私が変わる事は無い、という事は伝わるかどうか。
今、灰羅さんはどんな気持ちで、どうしているんだろう。 そんな事を沢山考えながら、短い文章を送った。]
(121) doubt 2023/11/25(Sat) 01時頃
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[そして。思った。 灰羅さんは亜綺羅さんを殺さないだろうから、亜綺羅さんは生きてる。]
……よかった。
[瞼を閉じて、微かな声で呟いた。]
[この島に居られるのは、あと数時間か、1日と少し位?*]
(122) doubt 2023/11/25(Sat) 01時頃
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[残りの時間をどう過ごそうか、帰ったらどうしようか、と考えていると、 アポロにメッセージが届いて>>-353>>-354>>-355。
――……一瞬、アポロを、海に投げ捨てたく、なった。]
[だけど、思いとどまって、メッセージを作る。]
(128) doubt 2023/11/25(Sat) 02時頃
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[心を寄せない様に、適切な距離を保ったまま、ここまでは書けたのだけれど。 続くメッセージへの返信は、書きかけて、途中で手を止めて。 もう一度書いて、送信した。]
(129) doubt 2023/11/25(Sat) 02時頃
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[誠実に対応してくれただけだろう報告には、返信できた。 私は亜綺羅さんには必要無いのだろうから、応援の言葉だけを書く事も。だけど。]
[さよなら、って言ったのに。 また話したいって、楽しかったって、言われてしまうと。 また、心が揺らいでしまって。]
…………ばか。
[分からない。だから、アポロを海に投げたくなった。 私には興味がないのでは、なかったのかな。*]
(130) doubt 2023/11/25(Sat) 02時半頃
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[待ってます、と返信をしたけれど、来るとは思っていなかった。 灰羅さんと話をしたばかりで、まだ混乱していたり、疲れているだろうと思ったから。
だから、連絡はいつでもいい、というつもりで。 どこで待ってる、とも書かなかったのだけれど。]
…………。
[書き方が悪くて、待たせている様な気にさせてしまったかな。 すぐに返信が来たので、ぱちぱち瞬いて、それから辺りを見回した。
観覧車を後にしてから、ずっと考え事をしながら、あても無く歩いてきてしまって。 今居る場所が、どの辺りか、分からなかったので。]
(133) doubt 2023/11/25(Sat) 03時頃
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[返信をすると、近くのロボットに、道案内をお願いして。 無事、中央カフェまで案内してもらうと、テラス席に座る。
ロボットに注文を聞かれたので、 星型と丸型の、チョコレートのコーティングで惑星の模様に彩られた、色とりどりの一口ドーナツのセットと紅茶を注文した。*]
(134) doubt 2023/11/25(Sat) 03時頃
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[席に着くと、間もなく、待ち人の姿>>135が目に入る。]
……全然、待ってないですよ。
[そう言いながら、向かいの席に座る>>136のを眺めて。 続く言葉には、少し頬が膨らんだ。]
……夜遅いし、沢山あるから、 一緒に食べよ、って言おうと思ってたんです。 ……ばか。
[ぽつ、と呟いて。 プラスチックのフォークを、水色をした海王星ドーナツに刺すと、亜綺羅さんの口元に持っていってみて。]
[亜綺羅さんは、どうしたかな。 私は、飴細工の輪が付いている、土星のドーナツを食べながら、話に耳を傾けた。]
(139) doubt 2023/11/25(Sat) 03時半頃
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できる事……。 出頭するつもりだった、って言ってましたね。
……るくあちゃんの死因は、心臓マヒになっていて、 もう遺体も無いですから。 どうなるでしょうね。
[そうして、私の事を問われる>>138と、ぱちりと瞬いて。] ……今がどういう状況かは、 私も、正確には分からないんですけど。
――……逃げようかな、って、思って。
[そう言うと、ふふって、笑った。*]
(140) doubt 2023/11/25(Sat) 03時半頃
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ヒナコは、混乱しつつ、やっぱり明日にするね!(ぐるぐるぐる)**
doubt 2023/11/25(Sat) 04時頃
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[逃げる必要がある家>>141、というのには、こくりと頷いて。]
[訪れた、少しの沈黙。 境遇については、聞いても気持ちの良いものではないと思うから、少し話にくいなと思いながら。
亜綺羅さんが、星型のドーナツにピックを刺すと、 私は、地球模様のドーナツにピックを刺して。]
ゑ!?
[予想外過ぎた言葉を聞くと、変な声が出て。 ピックで持ち上げかけた地球が、ぽろっとトレイに落ちた。]
…………。
[色々考えてしまって、色々な疑問が次々湧いてしまって、何も言葉にならなくて。 目を丸くしたまま、かなりの間の後。]
(168) doubt 2023/11/25(Sat) 17時頃
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――……よ、ろしく、おねがい、します?
[半ば放心気味に、シンプルな言葉を、ぽつりと零した。]
(169) doubt 2023/11/25(Sat) 17時頃
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あ、でも、一人でもどうにかするので、大丈夫ですよ。 ……逆境には強いんです。
[そう言うと、目を細めて、えへへって笑う。 本当に死ぬかもしれない事を思えば、 死ぬ気になれば、何でもできるのではないかと思って。**]
(170) doubt 2023/11/25(Sat) 17時頃
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[一人でも大丈夫、と笑んだのだけれど。 近付いた距離、真剣な顔>>175に、ぱちりと瞬いて。 それから、脳内にあった疑問の、答えを貰う。]
……付き人。
[続く説明を、頷きながら聞いて。 出来る事があるなら>>177というのには、眉が下がって、少し俯きがちになってしまう。]
私は、何もできなかったのに……。
[ぽつって呟いたけれど、顔を上げて。]
……分かりました。 この御恩は、一生懸命、お仕事でお返しします。 頑張ります!
[できれば、お仕事以外でも。 私も、亜綺羅さんに、何かできるといいといいな。 そう思いながら、小さく握り拳を作って、笑んで。頷いた。**]
(181) doubt 2023/11/25(Sat) 18時半頃
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[求人も出しづらい>>182には、小さく首を傾げたけれど。 一緒に帰ろう、と言ってもらうと、眉を下げて。]
――……はいっ。ありがとうございます。
[とても嬉しそうに目を細めて笑んで、頷いた。]
(188) doubt 2023/11/25(Sat) 22時頃
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[それから、行きたいとこ、やりたい事>>183を問われると、少し考える間の後。]
……亜綺羅さん。
亜綺羅さん、亜綺羅さん、亜綺羅さん。
……これから、お仕事の時も、他の方が居る時も、 本名は呼ばない方が良いのかなって思って。 ここを出たらあまり呼べなくなると思ったので、 今の内に、沢山呼んでおきました。
[そう言って、笑う。
役者になってからどこにも出してなくて、初めて教えた>>3:232と聞いた本名。 島を出たら、仕事の時は勿論、みんなの前では呼ばない方が良いのかなと思って。]
(189) doubt 2023/11/25(Sat) 22時頃
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あと、私、るくあちゃんと遊びたいなって。 この場所を、ちゃんと、 心から楽しんでから、帰りたいなって思います。
……亜綺羅さんは?
[亜綺羅さんは行きたい所、やりたい事あるかなって、問いを返した。*]
(190) doubt 2023/11/25(Sat) 22時頃
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[本名を知っている人も、キラさんと呼ぶ>>195と聞くと、やはりそうした方が良いかと思ったけれど。 なんかいい、と言うので、嬉しそうに目を細めて。
最後の一個、飴色の金星ドーナツを口に含む。 表面がキャラメリゼしてあって、中にカスタードが入っていて。 とても甘くて、顔が綻んだ。]
分かりました。
[2人の時はアキラさんで、というのには、こくりと頷いた。]
(201) doubt 2023/11/26(Sun) 00時頃
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[行きたいところ、やりたい事の問いに、少しの間の後、返ってきた言葉は>>197。]
全部!? 今から、乗れますか!?
[目を丸くしたけれど。]
……分かりました。行きましょう!
[そう言って笑うと、残りの紅茶を飲んで、立ち上がって。]
……夜のゴンドラも、楽しみです。
[メリーゴーランドの方へ歩きながら、そんな事を言うと、 昼間とは大分違うのだろうか、と、想像しながら、楽しそうに笑んた。*]
(202) doubt 2023/11/26(Sun) 00時頃
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― メリーゴーランド/銀河の海賊 ―
[メリーゴーランドに着くと、どれにします?って問いながら、今回も私は、るくあちゃんをイメージする流れ星を選んだ。 手を貸してくれたので、ありがとうございます、って言いながら乗ると、亜綺羅さんはすぐ近くの白馬を選んでいて。]
……亜綺羅さんも、王子様です。
[先程、卯木さんも白馬を選んでいた事を思い出して>>3:164、呟くと、ふふっと笑う。]
[メリーゴーランドが動き始めると、こちらへ手を振っている>>206事に気付いて。 視線を向けたら、写真を撮られた様で、ぱちりと瞬き。 私もアポロを操作すると、亜綺羅さんをぱちりと撮る。]
(221) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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……あっ。
[そうして、撮った後に、気付いた。 私は『亜綺羅さん』を撮りたかったのだけれど、役者さんなのだから、撮ったらダメだったかなって。 でも、キャンディさんとも撮っていたし。 私、付き人になるのなら、ここを出たら、一応関係者?になるのかな? それなら、大丈夫、かな?とも思って。]
……これ、消さなくても、いいですか?
[少ししょぼんとした顔で、一応、確認はしておいた。]
(222) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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[それから、ゆったりと何週かして。 亜綺羅さんの表情を眺めていると。>>209]
……そっか。 そうですね。緩やかで優しい、夢の世界。
……役者さんの舞台も、こういうものでしょうか。 眩しいライトの下、 観客の方を、非日常の世界に連れて行って、 楽しませて、夢を与えてあげる。
[その夢の世界で、亜綺羅さんは、別の誰かを演じている。]
[私の事を問われるのには、少し眉を下げて。]
私は……。どれかな。 ずっと感情が動かない様に、生きてきたので。
[正直に言ってしまうと、まだあまり分からないのだと。 少し困った様に、笑った。]
(223) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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[それから、何週しただろうか、その後。 降りる時、ふたたび手を貸してもらうと、ふふっと笑って。]
……ありがとうございます。王子様? 私には、恐れ多い様な気もしますけど。
[流れ星少女が王子様の手を取らせてもらうのは、恐れ多い様な気がして、そんな風に冗談めかして言ったけれど。]
…………。
[その手は、離される事は無くて。ぱちぱちと瞬いて。]
[手を繋いだまま、メリーゴーランドを出た後、ぽつりと。]
……舞台から降りた、他の誰でもない亜綺羅さんは、 私が見てますね。
[舞台で誰かを演じるキラさんも、亜綺羅さんの一部だけれど。 観客の居ない、現実の亜綺羅さんは、私が見てるって。 小さく呟いた。]
(224) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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― 休憩所 ―
[メリーゴーランドの後、ゴンドラに向かっていると、途中、休憩スペースを通りがかる。 そこには、自動販売機と一緒に、園内限定のカプセルトイ が並んでいた。>>0:131]
あ、これ、やってみませんか? 思い出に、何か持って帰りたいかも。
[そう言うと、沢山並ぶ筐体を順番に見て、私は、惑星に顔の刺繍がしてある、ふわふわのマスコットキーチェーンを選んで回した。]
[コロン。と、カプセルが落ちてきて。 出てきたのは、地球の模様で。>>-503]
……地球。
[にっこり笑顔の地球さんには申し訳ないけれど、 片方の頬が少し膨らんで、もう一回挑戦。]
(225) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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……火星。
[にっこり(ryの火星さんには(ry。 もう片方の頬も少し膨らんでしまって。]
……シークレットなんて、出ませんよね。残念。
[るくあちゃんのお星さま、欲しかったなって内心に。 2回で我慢しました。*]
(226) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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― 回想:メリーゴーランド/銀河の海賊 ―
さっき、卯木さんと一緒に乗った時、 卯木さんも白馬に乗っていたので。
[『も』の理由は、そう返答をして。 いくらでも撮っていい>>244、と言ってもらうと、目を細めて笑んで頷いた。]
[それから、好きな乗り物の話>>245には。]
――……そうですね。 ここに来てから、久しぶりに心が動いてしまって、 驚いたり、戸惑ったりしてました。
……主に、亜綺羅さんのせいで。
[せい、と言いながら、咎める口調ではなくて。 冗談めかして、ふふっと、笑って。]
(255) doubt 2023/11/26(Sun) 15時頃
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[お姫様>>246には、私では役者不足だな、なんて思ってしまうけれど。 少し頬を染めて、笑んで。]
[メリーゴーランドを出た後。 亜綺羅さんが、私の手を握ったままくるっと回ると、私の身体も引っ張られたので、目を丸くしたまま一回転して。 バランスを崩して、空いている方の片手で手をついたのは、亜綺羅さんの胸元辺りだっただろうか。]
[頭一つ分高い顔を見つめる様に、顔を持ち上げると。]
本当に空っぽなら、これから沢山詰められますね?
[なんて、笑う。 空っぽなのは、自身でそれを望んでいるからか、そうではないのか。 もしも後者ならば、 これから、楽しいもの、素敵なもの、沢山詰めていかれたらいいのではないかと思って。*]
(258) doubt 2023/11/26(Sun) 15時頃
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[出してあげよう>>259というのに、小さく頷いて、場所を替わる。 軽く握り拳になっている手には少し力がこもって、内心で応援しながら、見ていたけれど。]
[ガーン!!!]
[数の暴力に、屈する事は無く。 いつしか、亜綺羅さんの腕の中は、にこにこ笑顔の惑星達で一杯になっていて。 それらをモナリザに回収してもらうのを見つめて。]
……こんなに、出ない物なんですね。
……あはは。亜綺羅さん、惑星だらけ。
[全部持って帰る、というのに笑って。 私も最後にもう一度やってみたら、太陽が出たので、赤いもじゃもじゃのそれを鞄に付けた。*]
(265) doubt 2023/11/26(Sun) 16時頃
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― ゴンドラ/ミルキィウェイ ―
[鞄に付けた、赤いもじゃもじゃの太陽を揺らしながら歩いていくと、やがてゴンドラに辿り着く。
ゴンドラに乗り込み、動き出すと、水面は無数の星の光で淡く煌いて。 あたかも、銀河の川をゴンドラで渡っている様。]
……とても綺麗。 ……それに、風が、気持ち良いですね。
[緩やかな風に髪を靡かせ、瞼を閉じて。 そしてまた、緩やかに開くと。]
さっきの、好きなアトラクションの話ですけど。
……私はまだ、こういう、 みんなの世界から切り離された、 音の無い、暗闇の中の方が落ち着く様な気がします。
[そう言いながらも、今傍にある暗闇は、きらきらと淡い煌めきを孕んでいて。]
(269) doubt 2023/11/26(Sun) 16時半頃
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……私が聞いた、るくあちゃんの最後の言葉は、 「幸せになってね」だったんですけど。
私の幸せって、何かなって考えて。 ここでるくあちゃんと眠るのも、幸せかなって思って。
でも。私は貴方に、犯人について問われる度に、 どうなっても構わないから怖くない、 って言いましたけど。 あれは、少し、嘘でした。
私は、ここに来てから、やっぱり少し、 死にたくないって思ってしまって。 その事に、気付かない様にしていて。
だから、私にとっての幸せは、 死ぬ事ではなくて、楽しい事なんだと思いました。 ……少なくとも、今は。
[この先、私にとっての幸せというものが、変わる事もあるかもしれないけれど。]
(270) doubt 2023/11/26(Sun) 16時半頃
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――……だから、ありがとう。亜綺羅さん。 私も、楽しかったですよ。
[メッセージ>>-355を貰った時は返せなかったそれを、少し遅れて、言葉で返して。]
これからも、よろしくお願いします。
[そう言って、目を細めて笑んだ。*]
(271) doubt 2023/11/26(Sun) 16時半頃
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……本当に、また一緒に来られて、良かったです。
[完全な、別離のつもりだった。>>3:275 亜綺羅さんは、死を覚悟していた。 それなのに、今、こうして一緒にこの景色を眺められるのは、奇跡みたいな事に思える。]
[それから、亜綺羅さんの言葉>>289を、頷きながら聞いて。 石の跳ねる水面、暗闇の銀河に、波紋が広がるのを眺め。]
……そうなんですね。 それなら、私は、亜綺羅さんのお仕事、 一生懸命サポートしますね。
[一生懸命頑張るとは、先程も言ったけれど、改めてそう言って。]
……ありがとうございます。 私も、亜綺羅さんが楽しそうだと、嬉しい。
[微笑む亜綺羅さんに、こちらも微笑みを返した。]
(294) doubt 2023/11/26(Sun) 20時半頃
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[そうして、しばらく銀河の船旅を楽しんで。 発着所に着くと。]
お付き合いいただいて、ありがとうございました。
……今日は、ここまでにします? それとも、オールナイト?
[乗り物を全部制覇すると言っていたけれど。 この島を出られるのが明日なら、オールナイトで乗らないと無理だろうか。 それとも、今日はホテルへ戻って、続きはまた明日? そんな事を考えながらも。
次のアトラクションへ行くのでも、ホテルへ戻るのだとしても。 昼間に一緒に乗った時とは違って、この後も、二人並んで次の場所へと移動した事でしょう。*]
(297) doubt 2023/11/26(Sun) 20時半頃
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― 観覧車 ―
[ゴンドラを降りる時は、また手を貸してもらって。>>305 観覧車に乗って、残りは明日、というのには頷いた。] 分かりました。そうしましょう。
[そう言って笑むと、ライトアップされた園内を並んで歩く。 観覧車に乗り込むと、外の夜景を眺めて。]
――……綺麗。
[観覧車に乗るのは三回目だけれど、初めて、心から感嘆の声を漏らす。]
[眼下には、遊園地の、楽し気にキラキラ煌めくネオンサイン。 るくあちゃんが来たかった場所で、今は、眠る場所。
ポケットから、るくあちゃんの星型の石を取り出すと、膝の上に置いて。 観覧車の一番高い所に到達すると、瞼を閉じる亜綺羅さんに倣って、私も瞼を閉じた。]
(313) doubt 2023/11/26(Sun) 23時頃
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……るくあちゃんと私の思い出話なら、いつでも。
……背景まで、となると、 聞かなければ良かったと思う様な、 気持ち悪い話だと思うので。
……でも、それも、いつでもお話しますよ。 ……亜綺羅さんになら。
[そう言って、小さく笑んで。 観覧車を降りたら、ホテルまでの道を、色々話をしながら歩いた。
通りがかった休憩所で、最後の一回と決めて、もう一度カプセルトイに挑戦してしまったりもしたけれど。*]
(314) doubt 2023/11/26(Sun) 23時頃
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私も、話してもらえる事は、何でも聞きたいです。
[そうして、ホテルへの帰り道。 最後の一回と決めて挑戦したカプセルトイは、火星が出てきて、しょんぼりしたけれど。 亜綺羅さんは木星で、二人で笑って。]
……お揃い沢山。 ……そう考えると、嬉しいですね。
[そうして繋がれた手には、小さくびくっと反応してしまう。 頬が熱くなってしまって。 明日の話をしてるのに、ちょっと、話に集中できなくて。 私、何か、変だ。*]
(324) doubt 2023/11/27(Mon) 00時頃
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[ホテルの部屋に戻ると、 地球、火星2つ、太陽の4つのマスコットを枕元に並べて、目を細めて笑む。
ストラップで首にかけていたアポロを外すと、灰羅さんから返信>>-384が届いていた事に気付いて。 ぽちぽちと返信をした。]
(325) doubt 2023/11/27(Mon) 00時頃
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[灰羅さんと、また会う約束をしたから、 メッセージでは、今後の所在も告げておいた。]
[それから、シャワーを浴びて、布団に寝転ぶと、 枕元のにこにこもこもこ惑星達を見て、目を細めて笑む。 けれどもまた少し、頬が熱を持ったりもして。 そんな事をしながら、やがて眠りについた。**]
(326) doubt 2023/11/27(Mon) 00時頃
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― 帰還後 ―
[救援の船で帰還した後は、亜綺羅さんを迎えにきた車に一緒に乗せてもらって、移動した。 やがて車は、マンションの前で止まって、そこで降りて。>>318]
……私も一緒に、は、ダメなのは分かってます。 ……分かりました。待ってますね。
[傍に居たいけど、それができないのは分かっているから。 叱られてくると言う、亜綺羅さんの手を取ると、ぎゅうって握ってから離した。 そうして、車が見えなくなるまで見送る顔は、とても心配そうな顔になってしまっただろうけれど。] [お帰りなさい、を言えたのは、それから数時間後の事だった。>>321 亜綺羅さんの表情をじっと見つめるのは、見送った時と同じ、心配そうな顔で。]
(332) doubt 2023/11/27(Mon) 01時頃
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[その後、亜綺羅さんが、自首する事はなくて。 それは私を預かったせいもあるのだろうかと、内心で思う。
自分のせいだから、というだけではないけれど。 これから先、亜綺羅さんが、辛かったり、自責したり、思い悩む事があるなら。 話を聞きたいし、傍に居たいし、できる事は何でもしたいけれど。 ――……私に、何ができるだろう。**]
(333) doubt 2023/11/27(Mon) 01時半頃
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― 真夜中/ホテルで ―
[この島へ来て、たった2日間の間に、本当に色々な事があった。 殆ど動かなくなっていたはずの感情が、せわしなく動いて。 これからの人生が変わってしまう様な事まで。
ベッドに横になって、にこにこ惑星達を眺めながら、 これまでの事を思い起こしていると、アポロが着信を告げて。>>-656]
(398) doubt 2023/11/27(Mon) 23時頃
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[返信をした後、そんな事を書いた自分に、驚いてしまって。 涙が零れて、頬を伝った。]
[また明日、なんて、翌日が来る事を信じられることと。 明日が来る事を、楽しみだと思っていた自分に、驚いて。]
[誰かに、おやすみ、って言ったのも、いつ以来だっただろう。]
(399) doubt 2023/11/27(Mon) 23時半頃
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[亜綺羅さんに返信をした後、間もなく、灰羅さんからも返信>>-677が届いて。 付き人については、亜綺羅さんからも連絡がきたというのには、目を丸くしたけれど。]
(400) doubt 2023/11/27(Mon) 23時半頃
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― 翌朝/遊園地 ―
[朝、目を覚まして身支度をすると、今日は朝ごはん?朝草?にサラダを食べておいた。 この後遊ぶのだから、何か食べておいた方が良いと思って。]
[それから、亜綺羅さんと待ち合わせて、残りの乗り物を制覇していく。 2回目の『宇宙遊泳』は、やっぱり、1回目よりも素直に目を丸くしたり声が出たり、笑ったり。 亜綺羅さんの反応は、女の子みたいで、ちょっと可愛くて、それにも笑ってしまう。
貸衣装館『星の夢』では、亜綺羅さんに合わせて、和服に黄色い羽根が付いた服を借りて、一緒に写真を撮る。 私、名前の通り、ひよこみたいだなって思った。
『惑星パーティー』は、結構激しい動きをする上に、亜綺羅さんがぐるぐる回すものだから、目を丸くしてきゃーきゃー言ったり、笑ったり。]
(401) doubt 2023/11/28(Tue) 00時頃
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[『宇宙病棟』は、人体実験というのが自分の過去と重なって、既視感もあったけど。 怖がらせるために作られたお化け屋敷というものは違うし、でも、自分と重ねてしまう所もあって。 ぎゅっと握ってくれる手を、ぎゅって握り返して、空いている方の手は、亜綺羅さんの腕を掴んで。 くっつきながら移動して、びく!って何度も身体を跳ねさせていた。]
[そうして最後に、休憩所へ行くと。 無料なのに大人の財力っぽい掛け声の亜綺羅さんに笑いながら、もう一度、カプセルトイにチャレンジするのを見守る。]
[やっぱり、昨日と同じ惑星達が沢山出てきて。 シークレット、入ってないのでは、って笑っていたのだけれど。]
……えぇぇえ!! や、やった!!すごいです!
[思いもかけずシークレットが出たので驚いて、目を丸くしていると、その星を差し出してくれて。]
えっ……!? あ、ありがとうございます……。
[るくあちゃんのお星様で、亜綺羅さんが出してくれた、大事なそれを両の掌で受け取ると、ちょっぴり涙目で、ふにゃって、嬉しそうに笑んだ。]
(402) doubt 2023/11/28(Tue) 00時半頃
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[それから私も、最後に、って10回挑戦してみる。 結果は、土星、海王星、天王星、地球、太陽、金星、金星、土星、火星……。]
……わ!私も出ました! それでは、これは、亜綺羅さんに。 ……星、とても嬉しかったんですけど。 やっぱり、星も、お揃いが良かったから。
[だから私も、頑張ってみたのだと。嬉しそうに笑った。*]
(403) doubt 2023/11/28(Tue) 00時半頃
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[私が出した星を、嬉しそうに受け取ってくれたので>>407、嬉しそうに笑んで。]
……じ、実は。 私、まだ水星と木星が出てないんです。
[全部お揃い、には、そう言ったら、水星と木星をくれたので、それで全部お揃いになった。 色々うまく行きそう>>408というのには、頷いて。]
……はいっ。うまく行きます。きっと。 [そう言って、笑んだけれど。 ありがとう、と言うのには、むしろこちらの方がありがとうなので、小さく首を傾げて。 灰羅さんが言っていたという言葉には、胸がとても暖かくなって、嬉しくて。 続く言葉には。]
(412) doubt 2023/11/28(Tue) 01時半頃
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――…………。
[すぐに言葉が出てこなくて、頬が赤くなって、ぱちりと瞬いたけれど。]
……私も。 だから私も、頑張りますね。
[少し赤い頬のまま、笑んで。 そうして二人、お揃いの星を付けて、休憩所を後にした。*]
(413) doubt 2023/11/28(Tue) 01時半頃
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― 帰還後 ―
[島を出た翌日から、私は、付き人さん用のマンションに住まわせてもらうようになった。 亜綺羅さんは、自宅が別にあるみたいだから、こちらにはあまり来ないのだろうと思っていたけれど。 頻繁に顔を見せてくれた>>410ので、嬉しかった。]
[お仕事は、麗さんに教えてもらって。 楽屋のお掃除、洗濯、アイロン掛け、お食事の用意……その他色々。 初めての事ばかりで、体力もあまり無かったけれど、何かを一生懸命頑張る事は新鮮で、楽しくて。]
[舞台の眩い照明の下、役を演じる亜綺羅さんは、とても綺麗だなと思った。]
――……そうなんですね。
[今でもつい、るくあちゃんの姿を探す>>411というのには、眉を下げて。 気持ちが不安定な時は、いつも、ぎゅって手を握って話を聞いていた。*]
(427) doubt 2023/11/28(Tue) 02時半頃
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― ある日の楽屋 ―
[その日は麗さんが熱を出してお休みされたので、私が化粧道具の手入れをさせてもらっていた。>>414 ごめんね、と言ってもらうと、ふるふる首を振って。]
……いいえ。全然。嬉しいですよ!
[一生懸命頑張る事も、亜綺羅さんをお手伝いできる事も、嬉しくて楽しいのだと、笑むけれど。 休まない?と、亜綺羅さんの隣の化粧椅子に促されると、そこに座って。 見つめられると、ぱちり、瞬いて。]
……え?
[近付く距離。頬に触れられて、ぱちぱち瞬く>>415。]
……それは、知ってますけど。 ……はい。
[お化粧のプロなのは知っているけれど、プロの方にしてもらうなんて、恐れ多いのでは?と内心で思ってしまったりはしたけれど。 されるままに、任せて。言われた通り、目を瞑った。]
(428) doubt 2023/11/28(Tue) 03時頃
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[出来たという声と共に、鏡を差し出してくれたので、受け取って、鏡に映った自分を見ると。]
……何だか、私じゃないみたいです。 すごい。ありがとうございます。
[そう言って、笑んで。 けれども、お化粧をしてくれて、美しいものが好きと言いながらも、素顔でいいと言われると。 何でだろう、好きじゃない方がいいのかな?なんて思って、小さく首を傾げたけれど。 他の人に見せたくない、という言うので>>418。]
…………。
[ぱちぱち、っと瞬いて、小さく首を傾げた。]
何ででしょう……。 でも、それなら、誰にも見せません。
[見せたくない、の理由は分からないけれど、亜綺羅さんがそう思うなら、そうするだけなので。 笑んで、そう、宣言しておいた。*]
(429) doubt 2023/11/28(Tue) 03時頃
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― その後・とあるカフェ ―
[亜綺羅さんとカフェでランチを食べていると、ふいに、兎坂庵の事を問われて。>>430 ふるふる、と首を振った。]
……行きたくないです。 亜綺羅さんと一緒じゃないなら。
[行きたいとは思っているけど、一緒にじゃないなら、行きたくない。 遠慮する様子は見せず、はっきりそう答えると、カラフルな星型のお砂糖が添えてある、紅茶を飲んで。]
[名を呼ばれる>>431と、紅茶の水面に落としていた視線を持ち上げて、見つめ返し。]
(437) doubt 2023/11/28(Tue) 05時頃
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――……幸せですよ。
とても幸せ、って、顔に書いてあるって、 よく言われますけど。
[何も感じない様に、感情を抑えていて、無表情に近かったあの頃とは違って。 今は、分かり易い位、それが表情に現れている様で。 周りの人には、そんな風に言われてしまうのだけれど。]
(438) doubt 2023/11/28(Tue) 05時頃
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[続く言葉>>433>>434は、口を挟まず、小さく頷きながら聞いていて。 楽しい、と言ってもらうと嬉しくて。 可愛い、と言ってもらうと、頬が熱を持ってしまったけれど。 帰ろう>>435、というのには、ぱちりと瞬いて。]
あ、はいっ。
[頷いて、紅茶を飲み終えて席を立つと、手を取られて。]
…………。
[そのまま、手を繋いで歩く。 自分の心臓が煩いので、繋いだ手から伝わるものも、どちらのものかは分からないけれど。 無言で歩く亜綺羅さん>>436に。]
……私が、亜綺羅さんを幸せにできるなら。 亜綺羅さんの幸せになれるなら、嬉しいです。 ……とても。
[先程は言いそびれてしまった言葉を落として、笑んだ。**]
(439) doubt 2023/11/28(Tue) 05時頃
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[雑踏の中、人ごみをかき分ける様に、手を引かれて歩く。 どこへ向かっているんだろう、と思いながらも、問うことはしなかった。]
[歩きながら、ぽつぽつと、落ちてくる言葉>>451>>452に耳を傾けて。 そうしていると、いつの間にか、駅とは反対方向の公園に辿り着いた。
ひと気の少ない公園、木漏れ日の下を、緩やかな足取りで歩いて。 やがて、その足はぴたりと止まる。 手を握り直されて、向かい合わせになると、頭一つ分、顔を持ち上げて。 じっと見つめながら、続く言葉を聞いた。]
――……はい。 その言葉を貰えた今が、私、とても幸せです。
[そう言って、赤い頬で、とても嬉しそうに目を細めて笑んだ。]
(464) doubt 2023/11/28(Tue) 13時半頃
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……あの、遊園地のゴンドラで、 私の幸せは、楽しい事だと思うって、言いましたけど。 それは、確かにそうで、 忙しい毎日も、一生懸命頑張る事も、 新しい事を勉強する事も、とても楽しいですけど。
でも、その、揺れ動く感情の傍には、 いつも亜綺羅さんが居て。 私は、亜綺羅さんが居ると幸せなんだと思います。
それに、亜綺羅さんが楽しそうだと、私も楽しい。 亜綺羅さんが幸せだと、私も幸せな気持ちになる。
――……だから、私にとっての、一番の幸せは、 亜綺羅さんを幸せにできる事なんだと思いました。 [だから私は今、とても幸せなのだ、と。]
(465) doubt 2023/11/28(Tue) 14時頃
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これからも、よろしくお願いします。
[そう言って、笑んだ。*]
(466) doubt 2023/11/28(Tue) 14時頃
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[触れてもいい?>>467と問われると、頷いて。 どこかに触れるだけだと思っていたら、引き寄せられたので、目を丸くして。 亜綺羅さんの腕の中、撫でられる髪。 心臓が、とても煩い。]
――……え?
[先程の言葉は、プロポーズどころか、告白とも受け取っていなかったので、目を見開いてしまった。]
[私は実験の道具から、やっと人間になったばかりで。 亜綺羅さんと私の間にあるものも、人としての繋がりで、想いだと思っていて。 恋愛については、まだ、考えた事も無かったけれど。]
…………。
[もう一度抱き締められると、身体全部が心臓になってしまったみたい。 おそるおそる、そっと、その背に腕を回してみて。
伝わる熱を、愛おしいって。 こうしている事もまた、幸せ、なのだと知って。]
(479) doubt 2023/11/28(Tue) 15時頃
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……プロポーズ、とは、思ってませんでしたけど。 ――……私も、亜綺羅さんの事が、好き。
[気付いていなかっただけで。 私の胸にある感情の名前は、『好き』だったのだと、知った。*]
(480) doubt 2023/11/28(Tue) 15時頃
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[プロポーズ通じてなかったの?と言われると>>484。 亜綺羅さんの腕の中、少し俯かせた頭で、小さく頷いた。]
……だって、亜綺羅さんが、 そんな風に思ってくれてるなんて、思いもしなくて。
……私が、勉強します。
[粋な言い回しを理解せず、直球でないと分からないなんて、歌舞伎役者の付き人失格だと思う。]
[私の髪を、亜綺羅さんの指先が梳って。 耳やうなじに触れられると、その度、小さく身体が跳ねた。 頬に触れられて、上を向くように導かれると。]
(492) doubt 2023/11/28(Tue) 18時半頃
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――……はい。嬉しいです。
[直球でくれた言葉に、今度はちゃんと意味を理解して、返事をして。 赤い頬で嬉しそうに笑んだら、唇が重ねられて。 繋ぎ方の変わった手には、また、心臓と、繋いだ手が跳ねた。
明日の命の心配をする必要がない、平穏な日々を手に入れられたと思ったのに。 今の私は別の意味で、死んでしまいそうだなって、思った。**]
(493) doubt 2023/11/28(Tue) 18時半頃
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― それから ―
[あの遊園地で、卯木さんとメリーゴーランドに乗った時、私は『いつか行かれたら』>>3:183と言ってしまったけれど。 亜綺羅さんと一緒にこの場所へ来る事ができて、嬉しく思う。]
[メニューを眺めていた亜綺羅さん>>510は、大福とほうじ茶を頼んで。 卯木さんがこちらを見たら、嬉しそうに目を細めて笑む。 そうして、亜綺羅さんとの話>>511が終わった後に。]
……私も、ここに来られて、 また卯木さんに会えて、嬉しいです。
るくあちゃんが一番好きだったメニューって、何ですか? それと同じ物を、お願いします。
[るくあちゃんがこのお店で一番好きだったメニューを私は 知らないので、そう言ったら、亜綺羅さんと同じになってしまったけれど。 大福の中身は、別だったかな?]
(519) doubt 2023/11/28(Tue) 22時半頃
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[程なくして出てきた兎型の大福には、感嘆の声をあげて。]
か、可愛い……! それに、とても美味しいです。 [隣に座る亜綺羅さんからも感嘆の声が上がり、一口食べる?と問われると、笑んで頷いて、私のも一口差し出して。
そうして、卯木さんと亜綺羅さんの話には、口は挟まずに。 るくあちゃんが眺めていたという中庭、窓の外に咲く花を、眺めていた。**]
(520) doubt 2023/11/28(Tue) 22時半頃
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― ×年後/銀島 ―
[兎坂庵に行って、卯木さんと話をした時、今、銀島の権利書は卯木さんが持っていると聞いて>>498。 るくあちゃんの命日のこの日、私は、卯木さんに頼んで、この島へ来た。 鞄には、あの日亜綺羅さんが出してくれた、お星さまのキーチェーンを付けて。]
[全部制覇しよ、って、亜綺羅さんと沢山乗ったアトラクション。 結局、制覇はできたっけ?
あの3日間の出来事を思い出しながら、アトラクションを一つ一つ巡ると、あの日の私が、そこに居る様に思える。]
[中央カフェに着くと、今は何も映らない、青い空を見上げて。]
――……るくあちゃん。
私は、最後に会ったあの日、 『私はいつも、るくあちゃんの幸せを願ってる』って、言って。 るくあちゃんは、るくあちゃんの願う、 幸せを叶えたのかもしれないけど。 ……私は、やっぱり、貴女に生きていて欲しかった。
(526) doubt 2023/11/28(Tue) 22時半頃
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音もない暗闇の中、八方塞がりに思えたとしても。 その時は、一つの道しか、無い様に思えても。 生きていたら、突然、光が射して、 別の道が見える事もあるから。
――……私は、貴女と、もっと一緒に遊びたかった。 貴女の笑顔が見たかった。
私に初めて、 『楽しい』を、『幸せ』を、『悲しい』を、 『生きたい』という気持ちを、教えてくれたひと。
貴女が死を選ぶ前に、 何か力になれたれたら良かったのにって、 一緒に、別の道を探せたら良かったのにって、 そう、思ってしまうけど。
[そう言って、瞼を閉じると。また、緩く持ち上げて。]
(527) doubt 2023/11/28(Tue) 23時頃
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……そう思うのは、私が今、 生きている事が、とても幸せだからなんだと思う。
ありがとう。るくあちゃん。 亜綺羅さんに、会わせてくれて。
(528) doubt 2023/11/28(Tue) 23時頃
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