人狼議事


10 冷たい校舎村9

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 夜笑国 メイ


[脱皮したばかりの表皮は柔らかい。
 これは、そういうお話。]
 

(5) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 夜笑国 メイ

— 朝、渡り廊下を離れてから —

[わたしはあの後、何をしていたんだっけ。
 たぶんどこかをふらふらと彷徨い歩いていた気がする。
 たとえば、探索してない3階も見にいったような。

 運のいいことに、人とすれ違うこともなかったっけ。
 少なくとも、わたしが認識する範囲では。

 そんな風にぼーっと歩いていたから、
 足元が無意識に歩きやすい道を選ぶのは、
 そう不思議なことでもなかったはず。]

(6) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 夜笑国 メイ

[時刻はお昼過ぎとかそれくらい。
 スマホで確認したから間違いないと思う。
 思うって曖昧なのは、
 日付>>3:#1がわたしの思う数字とひとつ違ったから。
 電波が届かないとこうなるのかなと思ったけど、
 そもそも現実と違うここではどっちでもいいことだった。

 このスマホは夜のひとみちゃんに役立ててもらうもの。
 すぐに電源を落として、
 わたしは目の前の扉に貼られた紙>>3:417を見た。]

  ・・・・・・。

[『注意!
  番代さんに似たマネキンがあります』

 わたしは黙ってドアノブへ手をかける。]

(7) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 夜笑国 メイ

— 昼、教材倉庫 —

[重い扉を開くと、僅かな埃っぽさが鼻をくすぐった。
 図書館までとはいかないけれど、
 紙の匂いやチョークの粉っぽい香りがする。

 重い扉が閉まって外の光がなくなってしまう前に、
 わたしは壁に設置されたスイッチを押した。]

  ・・・・・・。

[わたしが目にしたのは赤く広がる血だまりと、
 ところどころ赤の滲んだ掛け布団>>3:416
 一部>>3:421、僅かに血が擦れた場所もあった。
 血だまりだけでなく、棚まで血の飛び散った跡があり、
 何かが破裂したような感覚を覚えた。]

(8) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 夜笑国 メイ


  これ・・・・・・。

[奥の掛け布団が目立つけど、
 その脇には小さな足跡があった>>2:646
 乃絵ちゃんも綿見さんもひとみちゃんも違うはず。
 もちろんわたしのものでもない。

 わたしは上履きと靴下を脱いで入り口近くに寄せた。
 裸足になった足を跡と並べれば歴然だ。]

  子どもの、足跡。

[わたしはその足跡を追いかけることはせず、
 その傍ら、震える指で掛け布団を持ち上げた。]

(9) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 夜笑国 メイ

[わたしの腕では一回で布団を全部捲ることはできない。
 最初に見えたのは紺色>>2:647
 指に巻いていたはずのハンカチを強く握り締めたのか、
 昨晩見た時より皺が目立つように感じられた。]

  ひとみちゃん。

[これは、ひとみちゃんだ。
 割れた腹も球体のついた腕も見えたから人形なのは
 分かっているけど、これは、ひとみちゃんだ。

 鳩羽くんの爪も結局つつくまでは至らなかった。
 だから血や刃がわたしの手に触れたことは一度もない。

 でもわたしはそんなことを気にするのも忘れて、
 腹からの血が飛び散った輪郭に手を伸ばし、触れた。]

(10) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 夜笑国 メイ


  ひとみちゃん。

[呼んでも当然返事はない。
 わたしは指についた赤を眺める。
 それからコートが汚れるのも構わずに隣へ腰掛けた。]

  先に帰っただけだよね。
  また一緒に帰るって言ったもんね。

  ・・・・・・わたし、ね。
  本当にワルモノになっちゃった。

[もう少ししたら、硬くなった皮がわたしを守るから。
 心臓がばくばく音を立てる。
 今だけ堪えきれない罪悪感を膝に抱え、
 わたしはそこに顔を埋めた。

 眠ったのかもしれない。
 わたしはそこで長い時間を過ごすことになる。]

(11) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 夜笑国 メイ

— 夜、チャイムが鳴る直前 —

[わたしはひとみちゃんの掛け布団を戻し、
 教材倉庫を出る。窓の外はすっかり暗い。

 コートにはべったり血がついてしまったから、
 脱いで腕にかけた。制服だけだとさすがに少し寒い。
 わたしは肩を震わせる。

 足の裏も真っ赤だったから、誤魔化しの靴下を履いた。
 ありがとう購買の靴下。おかげで上靴は守られたよ。
 そんな上靴も裏にカッターの小さな刃が刺さっていて、
 怪我をしないよう細心の注意を払って抜いておいた。]

(12) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 夜笑国 メイ


  こっちだった、かな・・・・・・?

[わたしが探しているのはシャワー室だ。
 主に部活生が利用するそこは、わたしには縁遠い。
 何度か訪れた渡り廊下を過ぎて体育館へ。
 ここにも屋台は並んでいたかな。
 それならそこそこ雰囲気のある場所になっているかも。]

  お腹空いた。

[わたしは1人なのをいいことに独り言を続ける。
 朝も昼も何なら夜も食べ損ねそう。
 せめてこの後何か食べておこうと決めて、
 わたしはシャワー室の入り口を潜ろうとする。]

(13) 2021/06/12(Sat) 00時頃

【人】 夜笑国 メイ


[もうすぐ、夜の8:50が訪れる。]*
 

(14) 2021/06/12(Sat) 00時頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 00時頃


夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 00時半頃


【人】 夜笑国 メイ

— 現在:シャワー室 —

[わたしは朝スマホを取りに行って以来、教室へ戻って
 いなかったから、黒板に書かれた内容を知らない。
 だから当然約束の時間になっても、
 わたしの姿>>24は席にない。]

  ……はぁ。

[排水溝に桃色に濁った水が流れていく。
 シャワーを頭から浴びていると、
 耳を水の壁で塞がれたみたいにならない?
 お母さんは聞こえが悪くなりそうって嫌がったけど、
 わたしは結構この瞬間が嫌いじゃなかった。

 四度目のチャイム>>#2、わたしは水音の中にいた。]*

(38) 2021/06/12(Sat) 01時頃

【人】 夜笑国 メイ

— 2F廊下 —

[コートと靴下はお役御免。
 ポイ捨てする訳にもいかないから、わたしはコートの
 できるだけ血の少ないところを表に丸く包んだ。

 置き場所といったらやっぱり教室後ろの自分の棚。
 わたしは保健室から拝借したタオルで髪を拭いながら
 裸足に上靴の軽装で階段を昇る。]

  ——。

[そこ>>3:667はすごく隅っこだったから、わたし、
 鳩羽くん>>28がいなききゃ気づけなかったかも。
 わたしは立ち尽くしている様子の背中に近づく。

 誰がいるかは分からなかったけど、
 何が起きているかくらい、さすがにもう分かってるよ。]

(39) 2021/06/12(Sat) 01時頃

【人】 夜笑国 メイ

[わたしよりよっぽどずぶ濡れで、
 膝も腕も小さく畳んだ姿はどう見えるだろう。
 赤ん坊かな。怯えているのかな。でもやっぱり、]

  寒そう、だよ。

[わたしの髪ですら、冷気に当てられて冷え切っている。
 全身ならなおさら。凍ってしまいそう。
 わたしは鳩羽くん>>37を見上げ……見上げて。]

  タオル、持ってこよう。

[小さな声で鳩羽くんに告げた。

 数は多い方がいいね。
 全身と、顔いっぱいを包めるくらい。]

(40) 2021/06/12(Sat) 01時頃

【人】 夜笑国 メイ

[太陽は地球を回って休む暇がないけれど、
 例えばとある文化祭で止まった校舎に限るなら、
 月が出ている間は顔を出さなくてもいいんだから。

 残念ながら、
 雪に覆われた空じゃ、どちらも見えないだろうけど。

 わたしは血を洗い流した手で、
 鳩羽くんの背に触れようとした。]**

(41) 2021/06/12(Sat) 01時頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 01時半頃


【人】 夜笑国 メイ

— 現在:3-9に近い廊下の片隅で —

[わたしが罪を告白した時、
 真正面から見た向井くん>>3:457の眉は元に戻って、
 どこか安心したような顔>>3:461をしていた。

 今だけで言うなら、
 わたしは向井くんをほんの少しだけラクにできたのかも。

 でもその原因はわたしだ。
 向井くんの喉に小石を詰めたのは、わたしだ。

 これまでなら大して気にもしなかった……というか、
 知る機会すらなかったんじゃないかな。
 実際、今日まで疑いもしなかった。

 わたしはあの日を、ちゃんと守れたと思ってた。]

(116) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ

[言われたから気づけて、言ったから伝わる。
 だからこれはわたしが望んでやったことで、
 罪悪感だってわたしが勝手に抱えちゃっただけ。

 わたしの残った心のスペースは少なくて、
 他人の入る場所はあんまり残ってないと思ってた。

 でも、わたしが思うよりずっと、
 わたしはみんなのこと、すきだったのかなぁ。

 文化祭、楽しかったもんね。
 わたしは廊下に貼られた写真たち>>4を見る。]

(117) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ

[わたしが自分で映ったのは集合写真の一枚だけ。
 だからわたしが知らないものがない限り、
 わたしの姿はそこにしかない。

 みんながこっちを見ていた。
 変顔も混じっていたけれどやっぱり笑顔が多くて、
 顔がいっぱい並んでこっちを見ていても、
 あんまり怖いと思わなかったのはそのせいかも。

 楽しかったもんねぇ。
 わたしは鳩羽くん>>78へ視線を戻す。]

(118) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ

[濡れてない鳩羽くん>>79が泣いてるのはすぐ分かった。
 わたしは背中に触れる。

 あたたかかった。「生きている」温度がした。
 深く息を吸った膨らみが、わたしの手のひらを押す。

 眼鏡をかけた鳩羽くん>>80がこっちを見ても、
 そこに「いつも笑ってる鳩羽くん」>>2:568はいない。
 またもやっとしてる>>2:560かな。

 そんな余裕もない気がするけど、
 わたしは背中側から鳩羽くんの心臓を撫でる。]

(119) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ

[鳩羽くんはタオルを持ってくることに反対しなかった。

 九重さんの人形が見つかっても、
 九重さんを探し続けていた鳩羽くん。
 「人形」の血>>3:68って言ってた鳩羽くん。
 でも黒板には、『殺されてる』>>3:79って書かれてた。

 お互いの知らない非日常めいた朝>>3:630
 日常めいた昼>>3:623があって、
 また明日>>3:177がやって来たね。

 わたしたちの考え、経験したことや見える世界>>87
 やっぱりいろいろ違うんだろうけど。
 向井くんはもうここにいないってこと>>85は、
 同じように分かってるんじゃないかなって思ってた。]

  うん。

[だから返事は一言だけでいい。]

(120) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ


  ……どっちもだよ。

[向井くんも、鳩羽くんも。それからわたしも。
 どっちでもいいとか何かひとつだけじゃなくて
 珍しく全部を選んでみたんだけど、
 向井くん>>3:360みたいにかっこよく見えたかな。
 わたしはあの言葉>>3:399、撤回してない>>3:589よ。]

(121) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ

[ひとみちゃんの隣で零した心情>>11
 あの時より少しわたしの身体に馴染んで、
 わたしを最低限笑顔にしてくれたと思う。

 だから気づかなくてもいいんだよ>>81
 このお月様、我が強いからさ。
 お日様が休んでいる日でも、
 1人の足元を照らすくらいはできるかもしれない。

 一番好きなもの以外、どっちでもいいと思ってたから。
 わたしはこんな気持ち知らない。
 どうしたらいいか分からない。
 だからわたしは、笑っている。]

(122) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ

[鳩羽くん>>82はわたしの手荷物に気づいたみたいで、
 わたしは使えなくなっちゃったってだけ伝えた。
 畳んだところで血が少し見えているかもしれないけど、
 そう目立つものでもない。
 貼り紙があった以上、他のみんなも
 ひとみちゃんのことは知っていると思ったから、
 わざわざ思い出させる必要はないかなって。

 壁の向こうに進んだような小さな足跡を思い出していた。
 友達、あんなに小さかったんだなって。
 わたしはポケットに手を入れて、小さなぼたんに触れる。

 同居していたもうひとつを指で探したけれど、
 「今度」駄菓子を買うための10円玉はお財布の中だ。
 見つからないものを、深爪の指で掻いた。]

(123) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ

[コートを置いてくるねと伝えて、わたしは教室へ入る。
 鳩羽くん>>84の炭蔵くん>>104への説明を聞きながら、
 わたしは自分の棚にコートの塊を押し込んだ。

 炭蔵くんはどんな顔をしているんだろう。
 いつも通りなら、その眸は前髪に隠れていたかな。

 この距離じゃ覗き込むこともできなくて、
 わたしは炭蔵くんが何を考えているのか>>100>>103
 分からなかった。]

(124) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ

[炭蔵くんから目を逸らし黒板を見ると、
 わたしが見た時より文字がいくつか増えていた。
 やっぱり寄せ書きみたいだなって思う。

 みんなが教室にいた理由を知ったり、
 予想通りひとみちゃんのことが書いてあったり>>3:419
 ——それから、樫樹くんのこと>>3:341も。

 薄情なわたしはようやく、クラスメイトとの別れを知る。

 わたしと樫樹くん>>2:478はそんなものだったけれど、
 あの穏やかな時間を、黒板の文字を覚えていた。]

  ……。

[ここにもお疲れ様>>1:317はあったかな。
 もしなくても、きっと集合写真の後ろに写っている。
 当然樫樹くん自身も、みんなの輪の中にいた。

 わたしはその写真を探すように廊下へ戻る。]

(125) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ


  お待たせ。

[ダッフルコートを着たわたしが誕生するのはその後。
 いくら手が大きいとはいえ、丈も袖も余りまくって
 まぁ、面白いことになってますね。
 袖を捲ろうとしても戻って手が出せない……。

 そもそも鳩羽くん>>83が寒いからと返そうとしたけど、
 その意見は通らなかったんじゃないかな。]

  ありがと。

[お礼はちゃんと伝えたよ。
 お返しにマフラーでもと思ったけど、
 端に血がついていたからコートと一緒に詰め込んだ。

 柊くんと乃絵ちゃんはすでに移動したとか、
 綿見さんも来てなかったとか、
 ここにいない人の話、聞けるならその時知れたかも。]

(126) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ

[まず保健室へで抱えられるだけのタオルを持って、
 鳩羽くん>>85は更に別の場所から毛布を取ってきた。

 それが向井くんのものであることは部屋の様子から
 分かったかな。だからわたしは何も言わない。
 雪みたいに白いタオルを向井くんに巻いてあげる
 鳩羽くん>>87のことを見ていた。]

  ……。

[鳩羽くんがぽつりと言葉を零した。
 その向こうには首元が見えて、何本もの浅い傷が見えた。
 わたしの返事は少しだけ遅れる。]

(127) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ


  苦しかった……とは、思う。
  でも嫌いじゃないって言ってたよ。

  楽しかったって。
  みんなと一緒なの、楽しかったって。

[苦しかったら楽しくなくて、楽しかったら苦しくない。
 そんな単純なことなら良かったんだけど、
 向井くんの世界はどっちもがいろいろあるみたいだから。

 わたしはわたしが見た向井くんの話をしながら、
 鳩羽くんの頭へ1枚のタオルを被せようとした。
 向井くんの前にいるならしゃがんでいるでしょう。
 それなら面白いシルエットのわたしにだって届くよ。

 もう1枚は自分の頭へ。
 こうすれば、髪が濡れてるのも泣くのも全部同じだよ。

 わたしは鳩羽くんの隣へしゃがんだ。]

(128) 2021/06/12(Sat) 14時頃

【人】 夜笑国 メイ


  だから……先に帰っただけだよ。
  帰ったら、また会える。

  一緒に帰ったり、いろんな話をしたり、
  何ならはじめましてだって。
  なんでも、できるよ。

[ひとみちゃんが握っていた紺色のハンカチを思う。
 わたしと向井くんが半分ずつ持っている10円玉を思う。

 樫樹くんにご趣味はって聞いたらびっくりするかな。
 わたし、自分から話しかけるの慣れてないから、
 最初はどんな風に話しかけたら上手くいくんだろう。

 わたしは叶うかも分からない夢を見ている。

 包帯みたいにぐるぐるになった向井くんに触れた。
 雪のような白。
 温かくはないけれど、凍るような冷たさもない。]*

(129) 2021/06/12(Sat) 14時頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 14時頃


【人】 夜笑国 メイ

— 水たまりの廊下 —

[わたしのこと、知らないのってフツーのことなんだよね。
 だってわたしが話さなかった。

 知らなくていいと思ったから。
 わたしのことはわたしだけが分かっていればいいって
 思ってたから。

 でもそれは間違いで、
 わたしが1人で生きている訳じゃないってことを
 忘れていただけだった。]

  ……いるよ。

[鳩羽くん>>132の顔はタオルに隠れて見えない。
 でもいつもより弱々しく聞こえる声とか、
 鼻を啜る音>>133とか、向井くんの傷を撫でる指とか。
 わたしにも届くものはあって、
 つい零れた返事はやっぱりへらへらと薄かった。]

(140) 2021/06/12(Sat) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[タオルの向こうからまた声が聞こえる。
 これまでのこと、みんなのこと。
 今この瞬間のこと、向井くんのこと。]

  知ってるよ。見てたもん。

[家にいたら心配をかけるからって理由もあったけど、
 わたしだって皆勤賞組>>0:362だ。
 2人を見慣れるくらい仲が良かったこととか、
 教室をぐるぐる回る姿>>0:380とか、全部、見てた。]

  わたしから見ても楽しそうだったよ。
  楽しそうだから会計やったんだって、
  文化祭楽しかったって向井くんも言ってた。

[向井くん、勝手に喋ってごめんね。
 でも言ったら伝わる気がして、わたしは言葉を続ける。]

(141) 2021/06/12(Sat) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  向井くんの文化祭に、鳩羽くんがいない訳ないでしょ。
  ずっと、一緒にいたんだから。

  鳩羽くんは鳩羽くんとして、向井くんの中にいるよ。

  ……わたしが言っても説得力ないかもしれないけど。
  わたしは、そう信じてる。ううん、そう思うよ。

[信じたいという鳩羽くん>>134に、わたしは頷いた。
 それから信じたいけど信じきれないこと>>135も。]

(142) 2021/06/12(Sat) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  びっくりしてるかもねぇ。
  向井くん、そういうの得意じゃないよね。

  イレギュラーっていうのかな。
  文化祭のレジでもそうだったよ。
  お客さんがトッピングアレンジしてくれって
  言った時とか……。

[わたしと鳩羽くんは少しだけ、向井くんの話をした。
 わたしだってここにいないことは理解しても、
 絶対帰った、無事だ、なんて言い切れない。

 頭のどこかでもしかしたらを考えて、
 心のどこかに可能性>>3:152を抱えている。

 夢>>129は、現実じゃない。
 だから鳩羽くんの不安を取り除くこともできない。]

(143) 2021/06/12(Sat) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[雫みたいに、鳩羽くんの呟き>>138が聞こえる。]

  いなくなる……帰る、んだよ。

[そう返すわたしの声は途中で詰まった。
 そのためにわたしたちがどうなるのか、
 九重さんやひとみちゃんを思い出し、向井くんを見る。
 樫樹くんだってきっと、そうだったんだろう。

 それとは別に、思うこともあった。

 ここが誰かの頭の中の世界なら、
 帰るっていなくなることなのかな。
 文化祭の中、3-9の物ばかりが増えるこの場所で、
 わたしたち、いなくなっちゃうのかな。]

(144) 2021/06/12(Sat) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  ……嫌だねぇ。

[わたしは鳩羽くんに返事をしたけれど、
 その意味はもしかしたら少し違ったのかも。

 寂しいねぇ。って、わたしは呟いて、
 向井くんに触れていた手を離す。また今度ね。
 ダッフルコートの裾を踏まないように気をつけながら
 わたしはゆっくりと立ち上がった。]

(145) 2021/06/12(Sat) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  ん。

[わたしより低いところにある頭。
 タオルじゃなくて、わたしの手のひらを押し当てる。
 鳩羽くんが嫌がらない限り、
 わたしは鳩羽くんの頭をこれでもかと撫でた。

 タオルと袖でクッションは豊富だったから、
 やや強めでも痛みはなかったと信じたい。]

  頭冷たくなって来ちゃった。
  わたし、そろそろ行くね。

  ……鳩羽くんは、どうする?

[タオルの向こうを覗き込むようなことはせず、
 わたしは声だけで鳩羽くんに尋ねた。
 鳩羽くんはどう答えただろう。
 どの答えでも、わたしは向井くんの側を離れるつもり。]*

(146) 2021/06/12(Sat) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ

— 涙の落ちる廊下で —

[わたしと鳩羽くんの時間はいつもちょっぴり賑やかで、
 けれど今日のわたしたちはちょっぴり静かだ。

 途中会話が途切れたとしても、もう気まずく思わない。
 あの朝>>0:665とは全然違うってわたしは笑った。
 つい昨日のことなのに、ずっと遠くに来たみたい。]

(153) 2021/06/12(Sat) 18時頃

【人】 夜笑国 メイ

[向井くんの話をして、いなくなることを想像して。
 わたしが立ち上がっても鳩羽くん>>149は動かない。
 力いっぱい撫でたってされるがまま、なのかな。

 昨日はぐしゃぐしゃに撫でられた>>3:132
 わたしの言葉に意味があったみたいで、嬉しかったの。
 今日はぐしゃぐしゃに撫でてやった。
 嬉しかったこと、お返し。]

  うん、分かった。
  身体冷やさないようにね。風邪引いちゃう。

[鳩羽くんはまだ残るみたい。わたしは止めなかった。
 コート借りちゃったからひとつだけ注意をして、
 おあいこに満足したわたしはその場を離れようとした。]

(159) 2021/06/12(Sat) 18時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  なぁに。

[鳩羽くん>>150に呼び止められて、わたしは振り返った。
 鳩羽くんの頭からタオルがなくなって、
 泣いてる顔、見えちゃった。

 でもわたしは目を逸らすことなく、
 鳩羽くんがいつもみたいに深呼吸するのを見ている。
 一回、二回。癖なのかな。落ち着くのかも。
 待つ間、向井くんみたいだなぁってわたしは思った。]

  ……。

[鳩羽くん>>151が笑ったからわたしはちょっぴり驚いて、
 さっきまでの笑顔が一瞬なくなっちゃう。
 細めがちな目を開いて、瞬きをひとつ、ふたつ。]

(163) 2021/06/12(Sat) 18時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  うん。

[わたしはわたしがやりたいことやっただけだから、
 お礼にどう返していいのか分からなくて、
 明日の約束だけに返事をした。

 鳩羽くんの足元を見る。
 廊下は寒いから移動した方がいいかなとか考えたけど、
 今はもう少し、鳩羽くんの側にいてあげてね。
 タオルはたっぷりあるし、
 鳩羽くんが毛布も持って来てくれたみたいだから。

 わたしは心の中で向井くんにお願いした。]

(164) 2021/06/12(Sat) 18時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[歩き出す前にタオルの端と端をどうにか引っ張って、
 わたしも顔を隠すタオルを取り払う。
 お互いを覆いがなくなって、鳩羽くんがよく見えた。]

  泣いてる顔も、悪くなかったよ。

[やっぱりわたし、寄り添うの得意じゃない。

 鳩羽くんが悩んでること、何も力になれてないし、
 笑わないと落ち着かないって言ってた人に
 伝えることじゃないかも。

 でも、わたしがそう思ったから。
 善悪じゃない「悪くない」をわたしは鳩羽くんに贈る。]

(165) 2021/06/12(Sat) 18時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  これ、ちょっとだけ借りるね。
  ありがとう。すごくあったかい。

[驚きに外れた笑顔も戻して、これって袖を振って見せて。
 今度こそわたしは歩き出す。]

  また明日。

[この笑顔は嘘じゃないよ。
 だってわたしは、鳩羽くんと会える明日を信じてる。
 信じたいと、心から思っている。]*

(166) 2021/06/12(Sat) 18時半頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 18時半頃


【人】 夜笑国 メイ

— 校舎内 —

[炭蔵くん>>181が出てくるより先に離れたわたしは、
 サイズの合わないダッフルコート姿で廊下を歩く。
 やっぱり顔よく見えなかったな>>176、なんて
 思いながら、歩いても歩いても途切れない写真を眺めた。

 屋台やメニューの写真から
 客引きたちのスイーツモチーフの衣装。
 変顔している男子たちや、調理の様子も写ってたかな。
 集合写真は打ち上げの時>>0:353
 屋台の前でも結構な人数が集まっていたみたい。

 こうして並べてみると、わたしもだけど
 乃絵ちゃんや炭蔵くん>>178の写真も
 少ないんだなって気づけた。

 当日参加ハプニングでほとんど参加できなかった
 樫樹くんもその関係で多くないけど、
 乃絵ちゃんと一緒の写真>>2:541は見つけられたかな。]

(191) 2021/06/12(Sat) 20時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  並べてみない分からないこともあるんだなぁ……。

[広報アカウントやグループチャット>>1:168に掲載された
 写真は全部見ていたと思ったんだけどな。
 わたしは本当にただ、
 既読を1増やしただけだったのかもしれない。]

(192) 2021/06/12(Sat) 20時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[分からないことばかりのわたしの歩みに迷いはない。
 奥の階段を上がって踊り場を三回通る。]

  ……。

[ひとみちゃんが追いかけてきてくれた時は
 わたし、手ぶらで何も持ってなかったから、
 扉に縋りつくのが精一杯だった。

 でも今のわたしには大切な薄青色のぼたんも
 たった1枚残された10円玉もある。
 わたしは長い袖から手を出して、ある鍵を持ち上げた。]

  ……失礼します。

[柊くんと以前探索した時>>2:37に見つけたもの。
 頭上には、『音楽室』の文字が掲げられている。]*

(193) 2021/06/12(Sat) 20時半頃

【人】 夜笑国 メイ

— 音楽室 —

[ここを訪れるのは授業と月曜の放課後だけ。
 夜の音楽室はまた違った雰囲気があった。
 曜日はどうだっただろう。
 日付が昨日と同じ以上、何の意味も持たないけれど。]

  ……。

[部屋の電気をつけると、外がより一層暗く見えた。
 わたしは扉を閉めて、グランドピアノの椅子を引く。
 悲鳴のような音の後、間に身体を滑り込ませた。
 ダッフルコートは椅子の背に。
 脱いだ途端冷気が肌を撫でて、わたしは身を震わせた。]

(197) 2021/06/12(Sat) 20時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  ずっと、
  もう弾かない方がいいって分かってるのにね。

[黒い蓋を持ち上げて、深紅の布を畳んでどかす。
 椅子に浅く腰掛けてから、凍える手を擦り合わせた。

 わたしの爪はいつまで経っても短くて、
 あぁ、そういえば、向井くんの爪も短かったな、なんて。
 首についた傷が浅かったのはきっとそのせいだろう。
 わたしたちの手は、
 噛むようにも傷つけるようにもできていない。]

(198) 2021/06/12(Sat) 20時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[指を一本立てて鍵盤に落とすと、聞き慣れた音がした。
 それを何度か繰り返す。ぽん、ぽん、ぽーん。
 押し続けた分だけ音が伸び、弦の余韻が空気を震わせる。
 わたしは恍惚に似た吐息をこぼした。]

  ——。

[そこからはもう、わたしの声はいらない。
 奏でるのは、習いたての子どもが引くような曲。
 左手が決まったテンポの和音で右手がメロディー。
 放課後に弾いていたものよりずっと簡単だ。

 すぐに終わるもの、途中までしか思い出せないもの。
 わたしの音楽は拙く、慌ただしく、
 曲の途中で終わっては次々と表情を変えた。]

(199) 2021/06/12(Sat) 20時半頃

【人】 夜笑国 メイ


[それから暫くの間、音楽室に近い場所では
 微かなピアノの音が聞こえたかもしれない。]*
 

(200) 2021/06/12(Sat) 20時半頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/12(Sat) 21時頃


【人】 夜笑国 メイ

— 3F音楽室 —

[これは5歳の時に苦戦した曲。
 左手の和音の形が独特で、まだ手が小さかったわたしは
 どうしても黒鍵から指を滑らせてしまっていた。
 
 これは小学校にあがったばかりの時に弾いていた曲。
 クラスメイトに放課後遊ぼうって誘われて断ったら、
 その子がすごく怒って喧嘩になったんだっけ。
 喧嘩というか一方的にいろいろ言われただけなんだけど。
 レッスンに遅れちゃって、
 わたしを叱るお母さんの方が怖かったなぁ。

 これは10歳の時に挑戦したジャズ。
 わたしが弾くのは基本クラシックだから
 リズムが上手くとれなくて、
 このテンポのメトロノームの音が寝る時も聞こえてた。]

(262) 2021/06/12(Sat) 23時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[思い出を辿る演奏は、すべてがわたしの思うまま。
 ずっと昔に弾いたきりの曲が多いから、
 何度も小節を戻っては記憶に合う音を探したりする。

 大きくなってから弾けるようになった楽譜を何ページも
 捲るような曲もXXだけど、
 わたし、こういうすっきり見やすい配置の曲もXX。

 たぶん、10分くらいそういうことを繰り返していた。
 すぐ思い出せる昔の曲が少なくなって、
 わたしは疲労の溜まった両腕を鍵盤から離す。]

  ……。

[何気なく視線を向けた先、観客>>246がいた。
 わたしは両腕を振ろうとした格好のまま、
 まじまじと入り口の近くにいる柊くんを見る。
 春から続く、見慣れてしまった光景。]

(263) 2021/06/12(Sat) 23時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  …………やぁ。

[いつかもこんな挨拶をしたね。
 今度はちょっとわざとだったから、
 わたしは蛍光灯の下で困ったように首を傾げた。]

  生徒は下校する時間ですよ。
  ……放課後じゃないのに、珍しいね。

[普段ならこんなに話しかけたりしない。
 わたしたちは春からずっとそうだったはずだ。
 これくらいなら、日常の延長戦として許されるかな。

 わたしは椅子に腰掛けたまま足をペダルから離して、
 身体ごと柊くんの方を向いた。]*

(264) 2021/06/12(Sat) 23時半頃

【人】 夜笑国 メイ

— 就寝前:保健室 —

[わたしが綿見さんのこと>>3:687を知ったのはいつかな。
 柊くんの話している時? 教室の黒板>>282を見たから?
 それとも保健室のベッドが二つ、埋まらなかったから?]

  ……。

[わたしは泣かなかった。でも笑えもしなかったと思う。
 向井くんの時は泣いている人がいたから笑えただけだ。

 楽しいだけの場所だったなら、
 綿見さん>>2:458はずっといたかったのかな。
 わたしは現実じゃないを肯定した綿見さん>>2:583の、
 一拍遅れた言葉の間の意味を知らないままだ。

 今度は向井くんと綿見さん。
 チャイムがなる度に二人いなくなる。
 帰ったんだと、思ってる。]

(290) 2021/06/13(Sun) 01時頃

【人】 夜笑国 メイ

[保健室に乃絵ちゃんは戻ってきてたかな。
 ひとつのベッドから掛け布団が消えて>>106
 昨晩綿見さんも参加してくれたお茶会>>522で食べた
 ドーナツとチョコの残りがテーブルに纏められている。

 こんなに4人の形跡が残るのに、
 もうここにはわたしと乃絵ちゃんしかいない。]

  乃絵ちゃん。

[もう寝るという頃かな。
 わたしは乃絵ちゃんの名前を呼んだ。]

  ……お腹空いた。

[わたし、結局今日一日何も食べてないんじゃないかな。
 どんなに悲しくても、どんなに寂しくても、
 他人事だと思ってた感情がわたしを呑み込んでもお腹は
 空く。眠れないのはそのせいってことにしてほしい。]

(291) 2021/06/13(Sun) 01時頃

【人】 夜笑国 メイ


  空いた、から……、

[わたしは制服のポケットを漁ってぼたんに触れた。
 これはひとみちゃんが渡してくれたお守り。
 手のひらの真ん中に入れてぎゅっと握りしめる。

 反対の手はポケットから取り出して傍らに置いていた
 お財布に触れる。鈴みたいに振ると乱雑な金属音がする。
 この中のひとつだけ、銅の音だ。……どれだろう。

 樫樹くんにまつわる物はわたしの手にない。
 言葉を躊躇う理由がなくなってしまった。]

(292) 2021/06/13(Sun) 01時頃

【人】 夜笑国 メイ


  一緒にクレープ、作らない?

[わたし、昨日は聞いたのに、
 今日は乃絵ちゃんのご飯聞いてなかった。

 だから乃絵ちゃんが
 朝から最後のクレープ>>3:33を食べたことも、
 夜パンケーキ>>282を食べようとしたことも知らない。]

  ……綿見さん、からね。
  教えてもらったレシピがあるの。

[クレープが残っているかも知らないわたしが
 最初から作ろうと言ったのはそれが理由だ。
 文化祭の時に綿見さん>>0:884が教えてくれたレシピ。
 夢の形が壊れないようにって言い訳して、
 結局は1人で料理することが怖くて眺めるだけだった
 わたしのガラスの靴>>1:270。]

(293) 2021/06/13(Sun) 01時頃

【人】 夜笑国 メイ


  ……どう、かな。
  今日も一緒にワルイコト、してくれる?

[わたしは乃絵ちゃんの様子を伺った。
 だって、いろいろあったもの。ありすぎたくらい。
 乃絵ちゃんが辛そうならすぐに撤回するつもりで、
 わたしは乃絵ちゃんをまっすぐ見ている。]**

(294) 2021/06/13(Sun) 01時頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 01時半頃


【人】 夜笑国 メイ

— 3F音楽室 —

[なんでそこに居るんだろうって思ったよ。
 だって今は月曜の放課後じゃない。

 日が落ちるのが早くなってからは
 カーテンをしなくちゃ眩しくてしかたなかったのに、
 空は未だ厚い雲に覆われて真っ暗で、
 わたしたちを照らすのは蛍光灯の白い光だけだ。

 わたしは柊くんを見る。
 いつもの場所に、夕焼けみたいな髪を持つ人がいる。
 そこだけはいつもと同じ色をしていた。]

(375) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[わたしの出迎えへ柊くんがあの時>>2:87と同じ言葉を
 返したこと>>348に、わたしの困り顔は驚きに変わる。
 わたし>>2:174にとっては印象的な出来事だけど、
 柊くんにとってはいつもと同じ日だと思ってたから。]

  ……言わないよ。ぜったい。

[お互い様はごもっとも。
 わたしは柊くんの指摘>>349に肩を竦める。]

(376) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[わたしたちが揃う条件は最初からずっと同じ。
 わたしは月曜の放課後30分だけここにいて、
 柊くんは聞きたい時に来て、
 聞きたくなくなったら来なくなる>>0:728

 約束なんかじゃない>>2:86
 音楽室での時間は柊くんに委ねられていた。
 ううん、わたし>>0:728が、委ねた。
 わたしの夢は水底に沈んで、もう死んでいくだけだって
 分かってたのに、柊くんのお願いを断れなかった。

 だって聞き入った>>0:267って、嬉しかったから。
 わたしの事情とか、理由とか、何にも知らない人に
 そう言ってもらえること、もうずっとなかったから。

 良かったよ>>0:847って言われる度にほっとした。
 わたしの頭には続けるか終わるかしかないのに
 もうちょっとだけ、もうちょっとだけって引き延ばして、
 柊くんを延命装置みたいに利用している>>2:174。]

(377) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  そっか。

[わたしは柊くんが来た理由に一言だけ返した。
 いつもと変わらない理由に、
 本当にここだけ日常に戻ったんじゃないかって錯覚する。

 でもわたしたちがいるのは文化祭で止まった校舎で、
 扉を一歩でも出れば、壁一面の写真や
 床に散らばるカッターが待っている。

 わたしは身体を戻し、鍵盤に指を乗せた。
 それならせめていつものような曲を弾こうとして、]

  ——。

[はじめて聞いた言葉>>350にわたしの指が鍵盤に沈む。
 沈んだまま戻らないから、沈黙を不揃いな和音が繋いだ。
 わたしは柊くんを見て、見つめて、]

(378) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ



          [——泣きそうな顔で、笑った。]

(379) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ


[専門的な知識なんていらない。感想だってなくてもいい。
 ただ、聞いてくれるだけでいい。

 わたしは柊くんに、
 人に聞いてもらう喜びを教えてもらったんだ。

 そう、気づけたから。]
 

(380) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  一緒だね。

[わたしの声は震えていて、柊くんの場所まで届いたかな。
 心臓がバクバクしてる。
 ワルモノになったって思った時とちょっと似ていて、
 少し違う音。息を吸うだけで喉が震えた。
 肺の底に溜まった息を吐き出すみたいに口を開く。]

(381) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[ここにはわたしたち以外誰もいないんだよね。

 わたしに夢中になれるものを教えてくれたお母さんも、
 自分よりわたしたちを優先してくれてたお父さんも、
 わたしのことをただ助けようとしてくれた親戚も、
 お母さんを庇いながら心配してくれた教え子さんたちも、
 放課後遊べないわたしを不満に思う人も、諦める人も、
 解放されて良かったねって言う人も、
 新しいこと探そうって勧めてくれる人も、誰も彼も、

 ここには、わたしと柊くんしか、いない。
 それなら、今だけいいよね。言っても、いいよね。]

(382) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ



  わたしも…………すき、だよ。
  わたしは、わたしの音楽が、 すき。

 

(383) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[わたしは慌てて柊くんから目を逸らし、
 改めてピアノに向き合った。

 さっきまでの昔を懐かしむ音楽じゃなくて、
 あの日>>90、いつもと同じように演奏した曲を、
 今度は柊くんのために弾く。

 穏やかな曲だった。
 寄り添うのが苦手なわたしの分も
 寄り添ってくれる>>2:178ような、
 膝を抱えていた誰か>>2:90の隣に座ってくれるような、
 そんな、曲だった。

 やっぱりわたしの指はもう器用には動かなくて、
 ところどころ引っかかっちゃう。
 でもこれまでみたいに死んでいるとは思わなかった。

 一曲終えて、わたしは柊くんの方を向く。]

(384) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  わたし。
  柊くんが来てくれると、嬉しかったよ。
  強いる訳じゃなく、て。
  
  この時間が、すき。 だったんだと、思う。

[今の柊くんは膝を抱えてなんかいないんだけど、
 わたしは柊くんが好きなものなんて知らないから。

 わたしは少しでも柊くんに何かを返せていたかな。
 言葉に迷いながら、わたしは少しずつ思いを零す。]

(385) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  ここに来てくれるの、柊くんでよかった。
  柊くんが、よかった。


    ……また、聞きに来てくれる?

[最初は聞きたくなくなったら来ないでってお願いをした。
 柊くんは受け入れてくれて、委ねたままで。
 だからはじめて、わたしから求める。

 クラスメイト? 友達? そういうのは分からないけど。
 誰かじゃなくて、観客でもなくて、

 わたしは柊くんを、求めた。]*

(386) 2021/06/13(Sun) 15時半頃

【人】 夜笑国 メイ

— 夜:たったふたりの保健室 —

[昨日は4人いた保健室。今日は2人しかいない保健室。
 数は半分なのに、賑やかさは半分以下。

 綿見さんだって賑やかな方じゃないし、
 ひとみちゃんも元気いっぱいではなかったろうけど、
 それでも、わたしと乃絵ちゃんだけじゃ足りなかった。

 いつもは気にならないお互い喋らない時間も、
 今日は何だか落ち着かなくて。
 時計の針の音がよく聞こえる。

 わたしが乃絵ちゃんに声をかけたのは、
 そんな沈黙が続いてベッドに入ろうかという時だった。]

(389) 2021/06/13(Sun) 16時頃

【人】 夜笑国 メイ

[わたしは乃絵ちゃんの疑問>>308に黙って頷いた。

 向井くんと話して、ひとみちゃんの隣で眠って、
 血を洗い流して、鳩羽くんと一緒に向井くんを温めて、
 樫樹くんのことを知って、炭蔵くんの眸を探して、
 音楽室で柊くんと出会って、話して、
 保健室で、乃絵ちゃん>>307に綿見さんのことを聞いた。

 お腹が空いたと思う瞬間は何度かあったんだけど、
 食べようとは考えても、食べる気にならなかった。
 わたしの小さな心がぎゅうぎゅうで、いっぱいで、
 たぶん、余裕がなかったんだと思う。

 でもわたし、乃絵ちゃんにそういうこと言えなかった。
 わたしは乃絵ちゃんの雨を受け止める側で、
 昨晩、鳩羽くんと話してから>>3:11は特に、
 何をしている時でもずっと、片隅に乃絵ちゃんがいる。]

(392) 2021/06/13(Sun) 16時頃

【人】 夜笑国 メイ


[こんなに長く、誰か1人のことを考えた日があったかな。
 こんなに長く、乃絵ちゃんのこと思う日があったかな。]
 

(394) 2021/06/13(Sun) 16時頃

【人】 夜笑国 メイ

[余裕がなかったことを言えないわたしは
 乃絵ちゃんへひとつ相談を持ちかける。
 ワルイコトって言ったら、乃絵ちゃんは違うって。]

  そうなの?
  夜に学校の中出歩くの、ワルイコトじゃない?

[わたしはいつも早く寝て、朝早く起きて練習してた。
 だからわたしは夜を知らない。
 乃絵ちゃんとお母さんの思い出>>309も知らない。]

  ……うん。じゃあ、一緒に行こう。

[わたしとならいいって乃絵ちゃん>>310は言う。
 いつも真面目で頑張っているいい子な乃絵ちゃんが
 そう言ってくれることに、わたしの心は弾んじゃう。]

(396) 2021/06/13(Sun) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[友だちとそうじゃない境界線ってどこだろう。
 わたしたちは名前で呼び合うからともだち。
 そう言い聞かせないと、
 わたしは大切な人ですら友達って呼べないから。

 だってわたし、何よりも優先するものがあったの。
 他のどんなことを置いてきぼりにしても、
 譲れない夢があったの。

 そんなわたしが誰かと仲良くなりたいって思う権利なんて
 ないと思わない?

 どっちかしかなかった。どっちでもいいことも多かった。
 どっちもって考えがなかった。

 乃絵ちゃんは、
 そんなわたしでも友達って思ってくれるのかな。]

(397) 2021/06/13(Sun) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ

[食堂に行くことに賛成して、
 わたしは乃絵ちゃんの後を追う。

 乃絵ちゃんの背中へかける問いには音がない。]*

(398) 2021/06/13(Sun) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ

— 食堂 —

[探索の時にちらっと見はしたと思うけど、
 この2日、食事を取ることなかったな。
 食堂の内側に入るのも初めてで、わたしは恐る恐る。]

  あ、綿見さんのクレープ、売り切れだったんだ。

[冷蔵庫を覗いてわたしは言う。パンケーキはどうだろう。
 黒板の文字を見た後、結局食べられないままだった。
 もし綿見さんがここにいたら、また作ってくれたかな。
 それは叶わない夢だけど。

 わたしは調理台の片隅に持ってきたスマホを置く。
 ひとみちゃんがいない夜、充電は十分残っていた。]

(399) 2021/06/13(Sun) 16時半頃

【人】 夜笑国 メイ


  えっとね……これ。

[綿見さんのレシピはメールかな。手書きかな。
 前者ならそのまま、後者なら数少ない写真から開いて
 乃絵ちゃんにも見えるようにする。]

  ……乃絵ちゃんさ、今更なんだけど。
  料理の経験、ある?

[今更の質問。
 ちなみにわたしは調理班のお手伝いだけです。

 そんなことを聞きながら、わたしは制服の袖を捲って
 (だからダッフルコートはお留守番)、
 手首の上までじゃぶじゃぶと石鹸で手を洗う。

 わたしは乃絵ちゃんへ水道を譲りながら尋ねた。]*

(400) 2021/06/13(Sun) 16時半頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 16時半頃


【人】 夜笑国 メイ

— 深夜:食堂 —

[乃絵ちゃん>>409の話はやっぱりごもっともで、
 わたしたちは誰にも咎められないワルイコトのために
 食堂へやって来た。]

  うん。でも試食とかさせてもらってたから。

[それこそ、本番で採用されなかったような
 お試しメニュー>>0:883まで。
 プリンに醤油は……プリンに醤油の味がしました。

 だからいいのってわたしは言った。
 未来の話はまだできなくて、
 わたしは綿見さんとの過去の話をする。]

(424) 2021/06/13(Sun) 19時頃

【人】 夜笑国 メイ


  ……うん。

[乃絵ちゃん>>415が話したのも綿見さんとの過去の話。
 本人たちが何も言わない以上>>0:361
 わたしが口出しするべきじゃないと思っていたこと。
 乃絵ちゃんは確信しているような物言いだったから、
 わたしも無理に隠すことはせず、素直に頷いた。]

  そっか。それは、良かったねぇ。

[わたしの知らないところで、
 乃絵ちゃんと綿見さんは話ができたみたい。
 その報告>>416が嬉しくて、わたしは考え事>>407
 黙りがちだった表情をやっと緩めた。]

(425) 2021/06/13(Sun) 19時頃

【人】 夜笑国 メイ


  うーん、天然、かぁ。
  わたし、そんな風に思ったことないけどなぁ。

[ごめん、綿見さん。わたしも割とこっち側です。
 天然って言われて浮かぶのは、
 昨日の冬季限定チョコに対する反応くらい。
 でもあれは天然っていうより、]

  初めてのことに対する反応はかわいいと思うよ。

[世界が狭いのかなって思うことがある。
 わたしもちょっとそうだから。
 だから、乃絵ちゃんの隣は心地いいのかな。
 ほんの少し似たもの同士なのかも。わたしたち。

 ま、わたしの反応は面白いだけなんだけど。
 それは今関係ないから置いといて。]

(426) 2021/06/13(Sun) 19時頃

【人】 夜笑国 メイ


  だよねぇ。

[料理経験値も似たり寄ったりだった。
 わたしは乃絵ちゃんの濡れた袖>>417を一瞬見るけど、
 わざわざ指摘したりはしない。]

  わたしでも作れるようにって教えてくれたから、
  たぶん大丈夫だと思うんだけど……。

[目を逸らすように、わたしは綿見さんが教えてくれた
 レシピに視線を戻した。]

(427) 2021/06/13(Sun) 19時頃

【人】 夜笑国 メイ

[ボウルに薄力粉、砂糖を入れて擦り合わせた後、
 溶き卵を入れ、泡立て器で混ぜる。
 この時はまだもったりした状態で大丈夫。

 ここから牛乳を少しずつ入れて伸ばしていく。
 規定の量を基準に、緩さを見つつ。
 ダマができないように混ぜると焼き上がりが綺麗だって。

 最後にサラダ油を入れて混ぜた後、
 ラップをした生地をしっかり休ませる。
 業務用冷蔵庫ってすごいね。冷えがいい気がする。

 あとは焼くだけ。
 フライパンにサラダ油を広げ、お玉ですくった分を投下。
 フライパンを回すように傾けて、全体に広げる。

 生地の縁が焼けて浮いたら、竹串でめくって裏返す。
 フライ返しや菜箸を使うと安全だよ。

 裏面は弱火で1分程。お皿から下ろしたら生地の完成。]

(428) 2021/06/13(Sun) 19時頃

【人】 夜笑国 メイ

[さて、わたしたちの料理の出来はどうだったかな。

 わたしの方は、……ちょっと黒いですね。
 綿見さんと一緒に作った時の綺麗な黄金色と違って、
 あちこち焦げちゃった。
 乃絵ちゃんの方はどうだったかな。

 あとは生地を休ませている間に準備した
 いろんなトッピングを乗せて包むだけだ。
 ラインナップが甘いものばかりなのはご愛嬌。]

(429) 2021/06/13(Sun) 19時頃

【人】 夜笑国 メイ


  乃絵ちゃんは何が好き? 果物。

[本当は、こんなことしている場合じゃないの分かってる。

 明日も誰かがいなくなって、
 この中に自殺しようとした誰かがいるかもしれなくて、
 わたしはそれに気づいているのかもしれなくて。

 でも、わたしは抗うみたいに、
 乃絵ちゃんの好きなものについて尋ねた。
 それは綿見さん>>0:471と初めて二人で話した時、
 わたしに聞いてくれたことと同じ。]

(430) 2021/06/13(Sun) 19時頃

【人】 夜笑国 メイ

[もう友達になって随分経つのにね。
 バレー部だったこととかお姉さんがいることとか、
 ほうじ茶が好きなこととか>>0:849
 お菓子あんまり食べないこととか。

 わたしが知っている乃絵ちゃんはいっぱいいるけど、
 案外こういうこと、聞いたことなかったな。
 わたし、自分から聞くタイプじゃないから>>0:850。]

  生クリームたっぷりってどこまで大丈夫かな?
  綿見さん、好きなんだって。

[せっかく自分で作るんだし、って。
 わたしは焦げた生地で綿見さんが好きだって言ってた、
 生クリームたっぷりのチョコバナナの限界に挑む。]*

(431) 2021/06/13(Sun) 19時頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 19時頃


【人】 夜笑国 メイ

— 音楽室 —

[春、わたしは柊くん>>0:272が口にしたわたしの禁句。
 周りを省みないわたしの愛は、
 二度と口にしちゃいけないと思ってた。

 だからダメなの。それは、言えない>>0:323

 それ以来、柊くん>>448はわたしに質問しない。
 そういう意味でも、わたしは柊くんに甘えてた。]

  ……。

[不揃いな音が余韻になる頃、わたしが零した本音。
 震える声は柊くん>>452まで届いたみたいで、
 ピアノに向き直ったわたしの耳に一言が届く。
 わたしはとうとう泣きそうで、瞬きの回数を増やした。
 返事をすることなく指を鍵盤に落とすけど、
 わたしの口元は胸を突く感情にふにゃふにゃだった。]

(459) 2021/06/13(Sun) 22時頃

【人】 夜笑国 メイ

[演奏を終え視線を上げると
 柊くん>>453は座っていたみたいで、
 立ち上がりながらわたしに拍手をくれる。
 たった一人、雨みたいな音が嬉しくて、
 わたしからも柊くんに「すき」を渡した。

 やっぱり薄くてへらへらだけど、これは間違いなく、
 柊くんだから伝えたいって思ったこと。
 柊くんの「すき」に返したい、わたしの「すき」。

 泣きそうな顔をする柊くん>>455に、
 わたしはちゃんと届いたんだって思った。
 だからわたしはへらへらじゃない笑顔を浮かべる。]

(460) 2021/06/13(Sun) 22時頃

【人】 夜笑国 メイ


  うん、もちろん。

  月曜日、放課後。
   ——ここで、待ってるね。 

[今じゃない、この先のどこかへ。
 わたしもまたひとつ、約束を乗せる。

 待ち合わせをしよう。
 わたしに新しい喜びを教えてくれた恩人へ
 わたしがわたしの愛した音楽を奏られるように。]

(461) 2021/06/13(Sun) 22時頃

【人】 夜笑国 メイ


[いつかの夜、暫く。音楽室からはピアノの音がした。]*
 

(462) 2021/06/13(Sun) 22時頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 22時頃


【人】 夜笑国 メイ

— 深夜:食堂 —

[わたしたちは綿見さんの話をした。
 鳩羽くんと話した向井くんのことを思い出す。
 ここからいなくなった人たちのことを話すのは、
 寂しさを埋めるような行為だったのかもしれない。

 さっきと違うのは、わたし以外の二人の関係性。
 ここに来る前まで、わたしは乃絵ちゃんと
 こんな話ができるなんて思ってなかったよ。

 乃絵ちゃん>>465が何を考えているかは分からないけど、
 素直な頷きが返ってきたから>>466
 わたしはそれだけでいいと思った。
 決して捲られることのない袖>>467だって、いいよ。]

(499) 2021/06/13(Sun) 23時頃

【人】 夜笑国 メイ


[わたし、きっとラクな方に逃げてる。]
 

(500) 2021/06/13(Sun) 23時頃

【人】 夜笑国 メイ

[結局誰にも打ち明けられなかった疑念>>3:151
 わたしの中だけでぐるぐる回るから、
 同じ答えばかりを吐き出す。

 もうちょっと、あとちょっと。
 わたしの勘違いかも。間違ってたら傷つける。

 いろんな言い訳を考えて、わたしは結論から逃げた。
 弱くなったなぁと思う。
 わたし、前の方がきっと強かった。
 もっと割り切って、はっきり言えたかもしれない。

 でもそんなわたしは幻想で、もうどこにもいない。
 乃絵ちゃんが居心地の悪さを感じているなんて
 知らないまま、わたしたちは作業に取り掛かる。]

(501) 2021/06/13(Sun) 23時頃

【人】 夜笑国 メイ

[お互い可愛い>>466にピンとこなかったわたしたちの
 クレープ作りは、それはそれは愉快なものだった。

 粉が飛び、生地が緩くなりすぎて粉を足し、飛び。
 当初の予定から2倍程に膨れ上がった生地を焼くの、
 ちょっと大変だったね。
 成功率はまぁ……おなかに入れば一緒だよね!

 わたしは乃絵ちゃん>>468と同じ結論に達した。

 乃絵ちゃんの好きな苺はあったかな。
 もし和菓子>>469の話を聞けたなら、
 わたし「いいお母さんだね」って言ったと思う。

 乃絵ちゃんからお姉さん以外の家族の話を聞くの、
 初めてだったんじゃないかな。
 だからわたし、素直にそう伝えた。]

(502) 2021/06/13(Sun) 23時頃

【人】 夜笑国 メイ

[生クリーム限界チャレンジの結果がどうなったかって?
 保健室に戻った時間で察して欲しい。
 おかげで明日の朝>>458には、
 ちゃんと綺麗な食堂に戻ってるはず。

 わたしは洗い物、乃絵ちゃんには台周辺を頼んだっけ。
 最後まで、袖を捲ったのはわたしだけだった。]

  寒くない?

[わたしは片づけの途中、一度だけそう伝えた。
 気をつけても捲らない袖はちょっと濡れちゃうでしょ。
 昔、暑くない? って聞いたのと同じトーンだった。
 乃絵ちゃんはどう答えたかな。]

(503) 2021/06/13(Sun) 23時頃

【人】 夜笑国 メイ

[余ったクレープ生地は冷蔵庫の中。
 出来栄えが出来栄えなので『食べてね』とは書けず、
 わたしは少し悩んでから『黒沢・くれいし』って
 ラップの上に書き残すことにした。]

  じこせきにん。

[うん。わたしは頷く。]

  一蓮托生ね。

[わたしは乃絵ちゃんの方を振り向いて、笑った。
 ちゃんと、笑えたと思う。]

(504) 2021/06/13(Sun) 23時頃

【人】 夜笑国 メイ

[夜に慣れないわたしは、
 保健室に帰ったらすぐに寝てしまうと思う。

 ポケットにお守りと、お財布の中に10円玉と、
 借りたダッフルコートと、お腹に入ったクレープと、
 いくつかの約束と、二夜の秘密と、私の弱さと。
 
 いつの間にか多くのもの抱えて、わたしは眠りにつく。

 何もなければきっと、次のチャイムまで目覚めずに。]*

(505) 2021/06/13(Sun) 23時頃

夜笑国 メイは、メモを貼った。

2021/06/13(Sun) 23時半頃


情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


トップページに戻る


← ↓ ■ □

フィルタ

注目:メイ 解除する

生存者
(2人 0促)

メイ
246回 注目

種別

通常
内緒
仲間
死者
舞台
背景

一括

全示
全断
反転

ツール

クリップボード

ピックアップ

>>【】
(0.093 CPUs)
SWBBS V2.00 Beta 8 あず/asbntby
あっぱれ、うっかりアイコン by 小由流
人狼議事キャラセット by りりんら
管理 sol・laななころび