17 【半突発身内村】前略、扉のこちら側から
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[ 白に怯える誰か>>2:68がいました。 白い景色を好んだ誰か>>1:48がいました。
よく考えたことはありませんでしたが、 夏の青と夜の青が違うように 白もまた、多くの色持っているのかもしれないと ふと、思いました。
だって、私の知る白は、 絵筆が思い出を形作る前のはじまりの色で、 寒さがすべてを覆い隠す長い冬の色で、 儚いようでたくましい……もとい凛とした、 あるいは、赤ん坊の甘酸っぱい匂いの隣で眺める ふかふかの眠る前の色でした。]
(9) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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[ 私の周りには四角い雪が降っています。
癖のある文字であったり、 甘い茶色を覗かせていたり、 他にはどんな特徴があったでしょうか。
私の知らない世界の、私を知らない誰か。 白い生き物とふたりぼっちだった白い世界に、 いつの間にか多くの言葉が溢れています。
私の周りに、何かが増えることはありませんでした。 ……本当に?]
(10) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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[ あなたに必要な何かが、 突然目の前に現れることがあるかもしれない。
と、ここで出会った初めての白が教えてくれたことを 私は、ちゃあんと覚えています。]
(11) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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[ また、新しい雪が私の傍に落ちました。 白色に、とても美しい緑>>2:192が芽吹いています。]
(12) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 あなたのような星空とは、不思議な響きですね。』
(13) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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[ 相手は私のこと知らないはずなのに。 何だか面と向かって話しているような心地に、 私はまた挨拶も忘れて文字をしたためます。]
(14) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 朝が来て、昼が来て、夕方が来て、夜が来る。 あなたの知る一日が私の知る一日と同じなら、 私はまだ、この身に星空を抱いているのですか。
実のところ、 私は空だけを見たことがあまりないのです。 私が見ていたのは、空を見上げる人でした。
私を必要としてくれるのに、すぐ消えてしまう。 弱くて、脆くて、儚い人間たち。 悠久の空より、見逃したくない相手がいました。
けれど、空も永遠ではないのですね。 』
(15) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 あなたにも、あなたの扉がありますか。 あなたも白色の中にいるのでしょうか。 それなら、分かってくださるでしょうか。
ここに来てようやく、私は宙を見上げました。 ひとりになって初めて、私はただ、上を見ました。
とても、暗かった。 暗くて、黒くて、まるで時が止まったような色は 決して怖ろしいものではなかったけれど、 どうしてか、煌めく星が恋しくなりました。 』
(16) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 私も、人のように忘れていたのかもしれません。 時は記憶や思い出を置いて行ってしまいますから。 ひとり、誰かと交わすことがなければ尚更ね。
あなたが大切なものを思い出せて良かった。 美しい空みたいな女の子の表情も、 男の子が好む夕焼け空も私は分かりませんが、
あなたの心を彩る枝葉の緑が、 手紙に広がる色であればいいのにと思います。
とても美しいものをありがとう。 美しい空を教えてくれてありがとう。 』
(17) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 あなたが愛した空は失われて、 記憶になってしまったかもしれませんが、 あなたはもう忘れないでしょう?
ならば、きっとまた出会えます。
誰かが覚えている限り、 ”それ”が完全に消えることは決してないのだと、 私は、そう信じています。 』
(18) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 親愛なる フーデリア へ
私の声があなたの名を呼ぶことはありませんが、 あなたの知らないどこかで 私はあなたの名をずっと覚えています。
フーデリア、私を知らないあなた。 あなたの歩む扉の先が、幸多からんことを。
バキュラム 』
(19) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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[ 私に何かを見るための目はありません。 そんなものがなくとも、 星空とは違う煌めき>>200は私に届いていますから。
私には多くの与えられた名がありました。 人間から与えられた役目がいくつもありました。 けれど、そのほとんどがひと時のものでした。
私は、手紙に名を記します。 黒い男が見ていたらあっという間に手紙は破られ、 燃やされ、跡形もなくなっていたでしょうが、 艶めく黒はもうここにはいません。
人間は永遠を生きられない種族です。 いずれ私を置いて遠くへ行ってしまうのです。
跡形もなく、消えていきます。 時を伴い、いつか記憶や思い出も攫うでしょう。]
(20) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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[ どうして、名を書いてしまったのか、ですか。 フーデリアは、私に美しい空を願ってくれました。 だからでしょうか。そういうことにしてください。
私の手紙は白い生き物の手によって旅立ちます。 カウンターの上には、白と美しい緑が残りました。
まるで、雪解けの季節、芽吹きを見つけたような。 乾いたインクに朝露の片鱗はありませんでしたが、 私は美しい緑へ、そっと額を寄せました。]*
(21) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 いつか、私をせんせいと呼ぶ子たちがいました。 実は、その頃は私もまだ幼くて、 なかなか慣れなかったことを思い出しました。
あなたが誰かとの出会いで何かを見つけたように、 あなたもまた、誰かのきっかけになれるのです。
思い出させてくれてありがとう。 あなたのおかげです。 』
(22) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 あなたが未来を視る種族でないならば、 この先のことなど分からなくて当然です。
不透明で曖昧な先に進むのは不安を伴うでしょう。 孤独であれば尚更です。 誰かの存在はそれだけで救いなのかもしれません。
けれど、あなたはもう見失わないでしょうから。 今はまだ曇り空でも、 差し込む光が行く先を照らしてくれるはず。 』
(23) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 それでも、時には孤独や不安に 圧し潰されそうな日もあるかもしれません。
そんな時はどうか誰かに手を伸ばして。 目が良くとも、自分では見えないものもあります。 出会いが何かを見つけてくれることもあります。
あなたは決して、ひとりではないのですから。
――どうですか? 今の私は”せんせい”であれたでしょうか。
幾分、無責任で頼りないかもしれませんが、 すべて私の本心です。 』
(24) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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『 井樋 水輝 様
これからは、私もあなたのように ”大切なこと”から目を逸らさず、見失わず、 生きていきたいと思います。
となれば、まずは見つけなければいけませんね。
私はもうすぐ、扉から旅立つでしょう。 カルピスというものの感想は どうやらお伝えできそうにありません。
手紙を見つけてくれてありがとう。 私はあなたの言葉を忘れません。 だから、いつかBで目を測ることができたなら、 その時だけはどうか、私を思い出してください。
B 』
(25) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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[ 私は食事を必要としません。 ゆえにカルピスを口にすることはできません。 ・・・ それにしてもどんな食べ物なのでしょうか。 音の響きからは魚のように感じます。 火を通せば美味しく頂けるかもしれませんね。 人間というものは、 熱を通すことで食事を楽しむ種族ですから。
私は水輝からの手紙もこれまでの手紙と同じように カウンターへ広げました。 私の周りは、白といくつかの色ででいっぱいです。]
(26) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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[ ――その中に。 まるで、最初から在ったとでもいうような顔をして。
鍵がひとつ、落ちていました。]**
(27) Pumpkin 2022/03/10(Thu) 05時半頃
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[ 私を選んだのは、とても小さな赤ん坊でした。 私の役目は――未だ、見つけられないままです。]
(104) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 20時頃
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[ 国歴10000年の記念祭に相応しく、 箱の上辺に広がる空は澄み渡った青なのでしょう。 外からは活気のある人間の声が聞こえました。
本来なら坊やもその一員であったのですが、 残念ながら今は真っ白なシーツに包まって 大きな雪玉を拵えているようです。
私たちが雪を見たことないからって 気を利かせてくれたのね。 と、坊やのお母さまが皮肉交じりに告げても、 頑なに顔を出すつもりがないようでした。]
(105) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 20時頃
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[ 氷のお姫さまのようね。と、お母さまが言いました。
海を越えて遠くにあるという雪に閉ざされた地。 最奥には雪に負けないくらい白いお城があり、 その中には真っ白なお姫さまが住んでいるそうです。
お姫さまは城から離れることはありません。
お姫さまに一目惚れした王子さまは、 何度も雪で閉ざされた道を乗り越えて 少しずつお姫さまの心を溶かしていきます。
長い時を経て二人の心が通じ合った時、 白く覆われていた大地は緑に溢れ、 長い長い冬がやっと終わりを迎えました。]
(106) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 20時頃
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[ 王子さまは、いつお姫さまに出会ったんでしょうね。 坊やのお母さまならご存じかもしれません。
だって、これはこの地に昔から伝わる、 女の子に大人気のおとぎ話。 お母さまも幼い頃にお母さまから聞いたそうです。
自分が親になったら同じように話すつもりでしたが、 産まれたのは私を選ぶようなわんぱくな坊や。 ささやかな夢は破れ、私もおとぎ話を知りません。]
(107) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 20時半頃
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[ お母さまは暫くベッドの前に立っていたようですが、 長いため息の後に遠ざかる足音がしました。 落ち着いたら出てきなさい。と、 扉が閉まる直前、気遣うような声が聞こえました。
お姫さまと言われても何も反応しなかった坊やは、 白いお城よろしく白いシーツに閉じ籠っています。
私には目がありません。 だから坊やが私をシーツの中に巻き込もうとも、 私は白くて丸いものを見ることができました。]
(108) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 20時半頃
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[ 坊やは私を強く抱きしめました。 引きずっても振り回しても傷つかない私ですが、 押しのける手を持っていません。
だから、坊やの柔らかい肌がが傷つかないよう 願うことしかできませんでした。 だって、こんな暗闇では私の”声”は届きませんから。
私には手も指もありません。 坊やを抱きしめることも、 坊やの目元を拭うこともできません。]
(109) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 20時半頃
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[ ■■■と私の名を呼んで、違うと呻いて。 怒りや悔しさに頭まで浸かってもなお、 私を抱きしめる坊やに、私は何もできません。
だって、原因は私なのですから。 友人に私のことで揶揄われた坊やに 私が何かをする資格など、あるはずがありません。
どうしたら、私は坊やの役に立てるのでしょうか。]
(110) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 20時半頃
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[ 坊やがいなくなったのは、その後のことです。]*
(111) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 20時半頃
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[ お父さまとお母さまから、 坊やが塔の魔術師に弟子入りしたと聞かされました。 百年以上も前に魔族を追い払ったと言われる国で 当時、王たちに力を貸した男なのだそうです。
坊やのお父さまは自分の跡を継いでくれないことに 少しだけがっかりしたようですが、 どこか誇らしそうにしているようにも見えました。
遥か遠くを見つめるお父さまの姿は、 いつか私が彼の夢を聞いた夜に似ていました。
けれど、私のインクは夜空の濃紺ではありません。 坊やの大きな瞳にずっとあった煌めきが、 坊やのいない場所で、私の内を揺蕩っています。]
(112) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ アイツももう立派な大人だからな。 と、お父さまが言いました。
嗚呼、嗚呼。
坊や――彼は、人間は、 私が思うよりずうっと早く歳をとっていきます。]
(113) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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― カウンターの上にいたのが、ふたつだった日 ―
[ かみさまから”人間に不要なモノ”と定められた私は、
望まれれば在るだけで、 望まれなければなくなるだけで、
人間に何かを求めることはありませんでした。
だから、この場所に私が望むものは現れない。 何ひとつ、何もかも。
私にとっては人間と同じ、 私を置いていく過去でしかありません。
だから私はただ、見守り、見送るだけです。]
(114) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ さみしいだとか、かなしいだとか、 そういう痛みを伴う感情は。 たのしいだとか、うれしいだとか、 そういう痕を残す感情は。
人間よりずっと長い時を生きる私が、 持ってはいけない感情なのです。
私が”人間に不要なモノ”であるように、 感情は私にとって不要でなければなりません。]
(115) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ 白い光、白い大地、ぽつんとあるカウンターの上。 同じくらいの大きさをした生き物と、私。 透明な半円の境界線と私だけの扉。
それだけだった、はずなのに。
いつの間にか、 私の周りにたくさんの思い>>10が溢れていました。]
(116) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ 名前のないもの、名前があるもの。 美しい緑に甘い茶色。好きな景色に嫌いな色。 光の覗いた曇り空も、忘れてしまった息の仕方も。 もう二度と見ることのできない愛しいすべてへ。
はじまりの色の上を彩るおもいは、 全部が違っていて、それなのにどこか近くて。
みんなみんな、少し悲しくて、さみしそうでした。]
(117) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ ひとりぼっちで、取り残されてしまったような。 ひとりぼっちに、寄り添ってくれるような。
”それ”が、ほんの少し満たされたような気になる。 ……私が? 本当に? どうして?
私には分かりません。 だって私は、今までもこれからも ”それ”以上でも、”それ”以外でもないのですから。]
(118) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ ねぇ、坊や。そうでしょう?
だって私はあなたに選ばれて、 あなたが望むままに引きずられただけなのです。
だからあなたがいなくなったとして、 私が寂しがるのはとってもおかしなことです。]
(119) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ これまでもそうでした。 人間は私を置いて、先に行ってしまう種族です。 迷い、悩み、多くの問題を抱える種族>>0:23です。
ゆえに人間は、短い時を生きるのです。 心を燃やして、刹那の痛みさえ糧にして。
人間とは違う私が”そう”染まってしまったら、 そんなことはありえないけれど、 これからも多くの別れを経験して、嗚呼、 迷い、悩み、怒り、嗚呼、苦しんで、 その度に直面する問題に苦悩して、呻いて、 嗚呼、嗚呼、 どうしたら、 ]
(120) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ ――私は、百万年の孤独に耐えられるでしょうか。]
(121) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ お父さまとお母さまは、手紙を書くよう言いました。 だから、私が言葉を待っても二人は微笑むだけです。
坊やがいなくなっても、お父さまは 私を夢のサンプルにすることはありませんでした。 万年筆と名づけてくれたお母さまも、 坊やにしていたように私を撫でるだけでした。
ただ、もう一度、私に手紙を書くよう言いました。]
(122) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ 白いおもいの中心で、私は丸くなりました。 頭のような部分だけを上げ、宙を見上げます。
すっかり煌めきが満ちてしまった私の内とは違い、 光を知らないような、暗い暗い宇宙の色>>0:#1。
その中心に一筋、星>>33が流れました。 暗闇を一閃して道を切り開いてくれるような、 強くて優しい、あたたかな色をしていました。]
(124) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ まるで目≠ナも奪われてしまったかのように。 煌めきの残滓さえ見逃さないように。
私は、宙を見ていました。]*
(125) Pumpkin 2022/03/12(Sat) 22時頃
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[ どれくらいの間、私は宙を見上げていたでしょう。
瞬きにも満たない時間だったでしょうか。 人間の一生に足り得る日々だったでしょうか。 私にとっては、どちらも大差はありません。
人間が生まれ、私を染め、内から消えていくのも、 国が生まれ、地を染め、時を刻む>>105のも、
すべて等しく、私を置いていくものですから。]
(181) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 時間も距離も、それから温度も、何もかも。 私には必要ないと省かれた部分にも、 どちらでもよいこと>>0:23があるのでしょう。
私は睡眠をとりません。 私が夢を見ることは許されません。>>1:64
だから、これはきっと。 私がはじめて見た、夢なんだと思います。]
(182) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 時間も距離も、それから温度も、何もかも。 私には必要ないと省かれた部分にも、 どちらでもよいこと>>0:23があるのでしょう。
私は睡眠をとりません。 私が夢を見ることは許されません。>>1:64
だから、これはきっと。 私がはじめて見た、夢なんだと思います。]
(183) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 白に囲まれた私に、またひとつ手紙が届きました。 解けるように開いた紙には、 見覚えのある名>>146が記されています。
井樋 水輝。 知らない文字であるはずなのに、 どうしてか、相手を呼ぶ音を私は知っています。
しかし、私には口も声も存在しません。 ゆえに、この場に名が響くことはありません。]
(184) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 曇り空のような人でした。 どんよりと薄暗いのに、 向こうに差す陽が薄っすらと見えるような。
優しいだけじゃなくて、綺麗ごとだけじゃなくて、 辛いことも受け入れられないこともあって。 気持ちの置き場を見失い、それでも大切な人がいて、 前を向くと決めても、耐えられない夜はあって。
これは、私の想像でしかないのですけれど。
交わした言葉は多くはありませんでしたが、 水輝の世界は私から遠いところにあるようでした。 けれど、誰よりも私の知る人間に近い子でした。]
(185) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ だから、ということにしましょう。 手紙を書く前から分かっていたことですけどね。
気のせいかもしれないけれど。 ――扉の向こうから声が聞こえます。]
(186) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 私は水輝の書いた手紙を読んですぐに おもいの輪からずるりと身を滑らせました。
だから、私が二枚目を読むことはありませんでした。 私にとって、カルピスは食べ物のまま。>>26 それで良かったのかもしれません。
いつか>>147、なんて。 私のよく知る人間に似ている水輝が 私が叶えられない願いを綴っていることを、 知らずに済みましたから。]
(187) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 生きることについて尋ねた兎>>2:134がいました。 ”私”は”人間の望む役目を担うもの”なのに、 書いた言葉は私から溢れたものでした。>>2:152
もしかして、お父さまとお母さまが願ったのは、 こういうことだったのでしょうか。>>122
私の望み。私の思い。 そんなもの、どこにもなかったのに。 あなたたち>>2:158はずっと、私に人を求めた。]
(188) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 水輝にとって、 私は”バキュラム”ではなく、”B”なのです。
それがたとえ偽りの名でも、 あなたがふとした瞬間思い出してくれる度に、 私は息を吹き返すのでしょう>>2:151。きっとね。]
(189) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 私の尾は私のおもいを文字にしませんでした。 だから二度と水輝に手紙は届きません。
問いに口が閉ざされたように、 名前のない手紙が二度と訪れなかったように、 永遠の暗闇を星の光が裂いたように。
私たちの繋がりはどちらかが筆を止めた時点で 完全に、永遠に、途絶えるものです。]
(190) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 名前を知らない相手がいました。 境遇を知らない相手もいました。 過去も、未来も、姿形も、理由も、意味も。
ひとときの夢の中で私が手にしたものは、 目覚めた瞬間の温度で解けてしまうくらい、 弱々しく、不確かなものです。]
(191) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ けれど、そんな不確かな存在がいるだけで 救われることがあるのだと私は思います。
広い広い世界。 いつかひとりぼっちになってしまうとしても、 星の数ほど、この世界に存在している誰かが居て。
私と同じように、生きているのですから。]
(192) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 傍らに在った白い生き物はどうしていたでしょうか。 まだまだチーズに夢中だったかもしれませんが、 私は構わず、白い生き物に身を沿わせました。
ぐるり、ぐるり、と。 端から見ればBがAを捕食するようでしたが、 幸か不幸かここには私ともうひとりしかいません。]
(193) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 私は静寂を破りました。>>1:36 ただ――アシモフ、と。呼びたかったから。]
(194) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ アシモフのちいさな指先が私の手紙に触れる度、 私は何度も感謝と喜びを伝えました。
さいご、ですから。 さいごなのに、さいごだから、 アシモフの手≠煩わせることはしません。
瞬きより長く、人間の生より短く。 手を持たない私の抱擁は、 アシモフにとって拘束だったかもしれませんけれど。
一度だけ奪ったアシモフの自由が、 私がここに残したさいごのものでした。]
(195) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 私には、手も腕もありません。 だから手紙を抱きかかえることはできません。 あったとしても、空っぽだったでしょうけれど。
鍵だけが、私の跡をついてきました。 カウンターの上から見た扉は遠くて小さかったのに、 自ら動くことなどほとんどない私でも 簡単に辿り着くことができました。
目の前に来れば、もう気のせいなんて思えません。 声が聞こえます。人間の声が、扉のあちら側から。
旅立ちの時です。]
(196) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ どんな扉だったでしょう。
鎖より頑丈な言葉で閉ざされた扉かもしれませんし、 祈りの声と若い草の匂いがする扉かもしれませんし、 隙間風が通り過ぎる煤で汚れた扉かもしれませんし、 色鮮やかなな色が覗く真っ白な扉かもしれませんし、 ローブを着た何者が手を伸ばす扉かもしれません。
私の書く文字が見るものの望む形になるのだから、 私が見た扉もそうであったに違いありません。
真実は手紙の代わりに私が持って行きます。 答えが知りたいなら、どうか私に望んでください。]
(197) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ その言葉が私に届くのであれば、ね。 私は私の意思で、扉の向こう側へと進みます。
そして――私は石畳に横たわっていました。]*
(198) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 坊やがいなくなって、何度星空を見上げたでしょう。
瞬きにも満たない時間だったでしょうか。 人間の一生に足り得る日々だったでしょうか。 私にとっては、どちらも大差はありません。
人であることを求められた私には、 鮮やかな感情をこの身に灯してしまった私には、
すべて等しく、私に痛みを与えるものです。]
(221) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ 悲しみたくないのに、嬉しくなくていいのに、 だって”それ”は、永遠にとってあまりに強すぎる。]
眩しくて、煌めいて、燃え盛って。 刹那を生きる人間だからこそ受け止められる熱に、 私はいつまで焼かれ続けるのでしょう。
己の身が浮き、運び出されたことに気づいた時には、 私はすっかり弱り切っていました。]
(222) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ どこに連れていかれるのでしょう。 今度は誰が私に意味をくれるのでしょう。 どんな役目を担うのでしょう。
とびきり酷い人間であればいいと思いました。 欠片も愛せない、微塵も別れが惜しくない、 そして、私を孤独にしない人間を望みました。
叶わない望みであることも分かっていました。 どんなに歪でも、汚れていても、荒んでいても、 人間が私を手放す時、私の内から色が消える時、 またどうしようもない痛みが私を苛むのです。
ならば、このまま朽ちてしまえたらいいのに。 箱から零れ落ちて冷たい石畳に叩きつけられても、 私の身には傷ひとつつきません。]
(223) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ 去った後に降ったひとひらの雪>>177を ”それ”が目にすることはできません。
繋がりは弱々しくて、不確かでした。>>191 けれど、目覚めた温度で解けるほど、 冷たいものでもありませんでした。
もし、底から水面へ辿り着くまでの泡のような 淡い淡い夢>>177夢を見ることができたなら。 Hと名乗ったあなたへ、路地裏の冷えた道の灰色を 伝えることができたでしょうか。>>179
私には、誰かと食べる美味しさとぬくもり>>140を 分かち合うことはできないけれど、 名前に特別な意味を抱くひみつ≠フ子>>180を あなたに紹介してもらうことができたでしょうか。]
(224) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ 私の知らない白色も、 指先ひとつ届かなかったカルピスも、 永遠と幸福の象徴となった緑色も、 あなたに教えてもらうことができたでしょうか。
すべては夢です。 望むことも叶うこともない、私の知らない世界の話。 私たちはこれからも”H”と”B”なのです。
……でもね、決して現実にならないのなら。 あなたの心残り>>140すら晴れた蒼穹を、 あなたが好んだ青色を、私が描いた星空色を、 ”私”が願ってもいいでしょうか。
すべては、夢なのですから。]
(225) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ あたたかな腕につつまれていました。]
(226) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ 嗚呼、またそんなに強く抱いて。 傷ついてしまうと言っても、 あなたは決して離してくれませんでしたね。
不気味でしょう。怖ろしいでしょう。 あなたがどう思おうとも、 私は世界にとってそういう存在なのです。
お帰りなさい。手放しなさい。 私に何の役目も与えないのなら、 この身を満たす色をどうか枯らしてください。]
(227) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ 私は目≠開きました。 夜闇に紛れる黒いローブ、隙間から覗くのは――
――いつか見た>>0:27、炎によく似た色。]
(228) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ ねぇ、フーデリア。私の名を知るあなた。 きっとよく似た空の色>>2:195を知る人。
私の星空は坊やの瞳のようでした。>>2:147 濃紺の夜に煌めきをくれたのは坊やでした。
けれど、いつの間にか私の知る坊やはいなくなって 瞳には炎が滲んだようでした。 あなたは朝焼けを知っていますか。そんな色。]
(229) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ 一度は私を手放して、 一度は私を取り落とした坊やが口を開きます。
私は震える尾で宙をなぞりました。 私は坊やの――彼の名を書きます。彼は頷きました。
一度だって書ききれなかった手紙。私のおもい。 今なら、さいごまで続けられそうな気がします。 書き出しは、そうですね――はじまりは、白。]
(230) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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『 前略、扉のこちら側から 』
(231) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ 彼は不思議そうに目を瞬かせました。 炎の煌めきがキラキラと私に降り注ぎます。
私に目はありません。口もありません。 けれど、私は笑っていたのでしょう。
鮮やかな感情が、置いてきたはずのおもいが、 私の内を穏やかに、狂おしく、揺蕩っています。 永遠に、さいごまで、ね。]
(232) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 23時半頃
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[ もしかしたら、 決して叶わない夢を見る余裕もあるかもしれません。 あなたたちがくれたおもいを、色鮮やかな感情を、 私がしたためることだって、あるいは。
焦る必要はありません。まだ時間は残されています。 瞬きよりも長く、人間の生よりも短い。 手紙の終わりに名を記すまでなら十分でしょう。
だから、締めの言葉を考えるのはもう少し後で。 今はただ、私を焼く痛みを噛み締めたいのです。]
(233) Pumpkin 2022/03/15(Tue) 00時頃
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[ 私に生きる意味を与えたのは、■■■■■■でした。 私の役目は――夢は、あなたと共に死ぬことです。]*
(234) Pumpkin 2022/03/15(Tue) 00時頃
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