10 冷たい校舎村9
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行こう、暮石 多分あの足跡の先に、鳩羽がいる気がする
[ 髪留めは見つかっただろうか? 足跡を辿るように3階へと向かおう。* ]
(50) 2021/06/14(Mon) 12時半頃
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[掌を握りしめる。 写真がぐしゃりと乾いた音を立てた]
………クソだよ。そんなん。 奴隷や所有物じゃないんだぞ。 俺、許せない。
[世界の主の正体を知って、俺の胸に過るのは。
虚しさでも悔しさでも、悲しさでもない。 どうしようもない怒りだ。]
(+32) 2021/06/14(Mon) 12時半頃
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[ともあれ、九重が教えてくれた病院名を告げれば 鳩羽はその足で向かうようだ。]
他の奴にはまだ連絡とってないからわっかんないけど…… 少なくとも九重ちゃんは無事。 この内容全員に送ってるみたいだから、 向かってる奴もいるんじゃないかな。
[なんて話をする。 俺もこのまま朝が来るまで じっとしてるつもりもなかった。
取り合えずまた後で、って告げて そのまま電話を切ろうとしたけれど]
(+33) 2021/06/14(Mon) 12時半頃
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[続いた言葉に瞬きをする。>>+27 ふ、と口元を緩ませて息を吐いた。]
……ただいま。レンもお帰り。 そんで、これからもよろしく。
[やがて来る「明日」を共にする悪友に向けて。 ちょっとだけ畏まった挨拶と共に笑った**]
(+34) 2021/06/14(Mon) 12時半頃
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── 電話・ユキ ──
[電話の向こうで語られるのは、 あっちの世界の話、ノエのこと。
なんでノエが、とかさ。 未だに俺は、思っちゃうの。 そんだけ深い話、してこなかったんだなあって。
だけど一拍置いて、語られたのは、 ノエの、悩み、デリケートな部分。>>+31 ……鳩羽だし、って前置かれたのはさ、 俺ユキに信頼されてる、っていう意味で いいのかな、それとも違うのかな>>+30]
(+35) 2021/06/14(Mon) 14時頃
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………はぁ?誰に。
[多分全部聞いたときのさ、その声音は トシミの人形、見つけたときと同じだったはず だからユキがこの声を間近で聞くのは、二回目。
………誰に。なんて。 話の文脈で、だいたい絞られるけど。 親か、それともいじめでも遭ってんのか。]
(+36) 2021/06/14(Mon) 14時頃
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うん。
[許せない、の声には、即答で同意を返す>>+32
死にたくなかったのに。 追い詰められて、耐えられなくて。 頭ン中があんなんになるまで、限界になるまで。 そこまで追い詰めたやつを、許せるわけなんてねえだろ]
(+37) 2021/06/14(Mon) 14時頃
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俺さあ、あん中にいる時 世界の主もなんか解決策を見出して 「死にたくなくなればいいなあ」なんて すげえ悠長にさ、考えてたと思う。
明日を一緒に生きれたらさ、 一緒に飯でも食うか、くらいの。
そんだけ、死ぬって、 自分から遠いことで、他人事だった
(+38) 2021/06/14(Mon) 14時頃
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そんなん、耐えらんなくて当然じゃん そんなん、酷すぎんだろ
そんなことが、現実で起きてるとかさ 全然、想像すらできなかったんだなって、
[言葉を切る。 ノエを追いやったやつへの怒りだけじゃない。 非日常から帰ってきたっていうのにさ、 相変わらず日常らしからぬ感情で、忙しい。]
(+39) 2021/06/14(Mon) 14時頃
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[病院の名前、教えてもらう。 他のやつらが多分無事、だということも。
順番に帰ってきているんだろうか。 最初にトシミから連絡が入ってるっつーことは あの世界を抜けた順に、この世界に戻ってる、 そう思っても良さそうで。
つうか今何月何日だ??まあいいや。
けど、まあ。 きっとユーガとメイは「まだ」なんだろう。 無事に帰ってくることを、いまは願うだけ。 ]
(+40) 2021/06/14(Mon) 14時頃
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ああ、うん。 ユキも、これからもよろしく。
[あらたまった挨拶、ひとつ 悪友であり、類友であり、戦友であり、級友であり。 なあもしよかったら、親友も名乗らせてもらっていいかな]
(+41) 2021/06/14(Mon) 14時頃
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[ちなみに電話を切る前にさ]
とりあえず病院行く、でいいよな それとも先、ノエんち殴り込みにいく?
[って言って「嘘だよ」ってすぐに撤回したのは まあ6割くらいは冗談だったかな。 ]**
(+42) 2021/06/14(Mon) 14時頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2021/06/14(Mon) 14時頃
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— 食堂 —
[不貞腐れたような炭蔵くん>>44の声にわたしは笑う。 一対一で喋ったことがなかった炭蔵くんに わたしがすぐ親しみを覚えたのは、 炭蔵くんの中身を見た気がしたからだ>>1:524。
ずっと、あの眸>>1:486をまた見たいと思っていた。
少し遠くからじゃ覗こうとしてもできなくて、 手を伸ばそうとしても届かなくて、 ようやく叶ったわたしの願いは、 炭蔵くんがわたしと同じ人間だって教えてくれる。
わたしもちゃんと人間なんだって教えてくれる。]
(51) 2021/06/14(Mon) 15時頃
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嬉しいよ、わたし。
炭蔵くんが同じ人間で。 ここにいたのが、炭蔵くんで。
[だからわたし、素直にその気持ちを伝えた。 今はたぶん、言って伝える場面だと思ったから。 向き合って一緒に深呼吸。一回、二回。 胸に手を当てると、鼓動も落ち着いていくのが分かる。]
(52) 2021/06/14(Mon) 15時頃
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そんな顔見せられたら、 わたしも一緒に頑張りたいって思うもの。
[完璧、というのが何事にも冷静沈着で 正解を選び続けることを言うのなら、 今の炭蔵くんは完璧じゃないのかもしれない。
でも、それがいいの。 わたしにはぴったり、大正解。
ここにはもうわたしたちしかいなくて、 埋もれられないどころか民衆でもなくなっちゃった。
王様と民衆じゃなくて、炭蔵くんとわたし。 再度繋がった視線>45は、 前だけを見つめているような気がした>>31。]*
(53) 2021/06/14(Mon) 15時頃
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[お互いの意思を確認した上での作戦会議>>30。 わたしは心当たりがある様子の炭蔵くん>>46へ 不思議そうな顔をする。
もし炭蔵くんがカッターナイフを取り出したなら、 わたしは懐かしそうに目を細めた。 わたしが聞いて>>1:138、炭蔵くん>>1:325が拾った。 はじまりの日のことだ。
もし見せられたのが左手首なら、 わたし、炭蔵くんの頬に指を伸ばしてつねったと思う。 自分で自分の手を傷つけるなんて、何してるの。ばか。
言いたいことは分かるけどね。 真実は、生クリームみたいに甘くない>>4:522。]
(54) 2021/06/14(Mon) 15時頃
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……わたしもあるよ、心当たり。
[乃絵ちゃんがわたしにだけ零してくれたこと>>0:718。 だからその詳細までは話さないけど、 わたしが聞こえなくなったため息を探すように 耳を澄ませたら、何かあることくらいは伝わるかな。]*
(55) 2021/06/14(Mon) 15時頃
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— 3-9教室 —
[最初に気づいたのは炭蔵くん>>48だった。 昨日までなかった足跡が、扉の外へ続いている>>4:496。 どうやら3階の階段を昇ったようだった。]
うん。
[分かっていたことだった。 何ならさっきまでそれを前提に話してた。 でも直面するとやっぱりわたしの身体は強張る。
九重さんを思い出した。ひとみちゃんも、向井くんも。 それが本当じゃなくても、人が死ぬことはやっぱり怖い。
炭蔵くんの視線に気づかないまま、わたしは教室に入る。 気づいてないから、泣きそうな顔も隠せなかった。]
(56) 2021/06/14(Mon) 15時頃
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[わたしは鞄からヘアピンを取り出すと、 炭蔵くん>>49の言葉に顔を上げた。
みんなでいろいろ書き込んだ寄せ書きみたいな黒板。 壁にはフォトフレームに収められた写真が並ぶ>>10。 廊下とは違い、今度は文化祭以外の思い出もたくさん。]
こういうのは、卒業式にやるものじゃん。
[お別れはまだ、ちょっとだけ早いよ。 わたしは一人呟いてから炭蔵くんの見ているものを見る。
『 じゃあな、いってくる! 』だって>>4:497。
その意味を知る人はここにはいない。 でも、わたしは返すためのコートを強く握りしめた。 こんな時でも深爪は、何の跡も残してくれない。]
(57) 2021/06/14(Mon) 15時頃
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[わたしは炭蔵くんに黒いシンプルなヘアピンを渡した。 そのままの足で、わたしは教壇をのぼる。
足元にはチョークが落ちていた。 縁から零れたというにはあまりにも遠く、 まるで、持っていた誰か>>4:498が落としたみたいだ。
わたしは屈んで、チョークを摘み上げる。 いつかのように、三本の指だけが白く染まった。]
……ねぇ、炭蔵くん。 頭の中の世界って、どれくらい頭の中だと思う?
[炭蔵くんはここで前髪留めるかな。 わたしはみんなの文字がたくさん並ぶ黒板を見ていた。 置いていく10円>>3:590だって 頭を振ったら耳から出てくる訳もないんだから、 問いの答えは想像に容易くはあるんだけど、それでも。]
(58) 2021/06/14(Mon) 15時頃
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ここに書いたら、伝わるかなぁ。
[楽しかった文化祭、目を惹く綺麗な文字>>1:317。 あの日黒板に書かれたのは、楽しいことだけだったね。]
(59) 2021/06/14(Mon) 15時頃
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[結局、わたしが待たせちゃったかも。 チョークを元に戻して、手を叩いたわたしは 炭蔵くん>>50と一緒に教室を出て行く。
教室には写真と寄せ書きと。思い出だけが、残った。]
……行こう、きっと待ってるよ。
[『一緒に帰ろう』 右肩上がりの癖のある文字は、無人の教室に佇む。
わたしたちは足跡に導かれるように3階へ進む。 みんなの待つ、3階へ。]*
(60) 2021/06/14(Mon) 15時半頃
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— 3階 —
[途中、1枚欠けた写真>>4:507には気づけたかな。 3階に上がると寒さが増した気がした。 制服姿のわたしは身を震わせる。
少し先、開いた窓>>4:520が原因のようだった。 雪が降り込んでいる。]
……こんな時まで仲良しなの。
[窓の下に何かがあるのは、この距離からでも分かった。 それに——わたしは階段を上がってすぐにある 教室>>4:496の中を見る。
こんな時まで、近い場所>>4:494にいるんだね。
わたしの腕は二本しかないし、身体は一つしかない。 炭蔵くんと同じ。だからわたしはまず教室に入った。]
(61) 2021/06/14(Mon) 15時半頃
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— 階段前の部屋 —
[衣装部屋だったらしいそこは、 ラックとハンガーが脇に並んでいただろうか。 中央にできた道の先には姿見があって、
——鳩羽くんが、倒れている。]
……。
[わたしは血溜まりの前まで近づいた。 裾が床につかないように気をつけながらしゃがみこむ。]
(62) 2021/06/14(Mon) 15時半頃
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また明日って言ったじゃん。
[わたしは鳩羽くんに話しかけた。返事はない。 下手くそな「笑顔」がマネキンに赤く刻まれていた。
抜け殻みたいだなって、思った。 それに、何にも似てなんかないのに、 向井くんの話をした、あの廊下を思い出した。 涙が水たまりになったみたいな、あの廊下を。
ほんのちょっとの間だけ、わたしはコートに顔を埋める。 感情を逃すように息を吐いた。]*
(63) 2021/06/14(Mon) 15時半頃
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夜笑国 メイは、メモを貼った。
2021/06/14(Mon) 15時半頃
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[ 同じ人間で良かった。>>52 一緒に頑張りたい。>>53 暮石のくれる言葉は、心の中に滲むように広がる。
今この瞬間に至るまでこの世界で誰かと過ごしてきて 沢山の言葉を交わして、何人もの姿を見送ってきた。 もうこの世界に残されたのは俺たちだけだとしても、 ココにあるのは、俺たちの気持ちだけじゃない。
真っ直ぐに同じ方向を向いている。 これも多分、俺たちだけじゃないと良いな。 ]
(64) 2021/06/14(Mon) 16時半頃
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[ 心当たりの件については、>>54>>55 詳細は語られなくとも時折聴こえていた ため息≠フ理由に繋がりそうだった。
あのはじまりの日のカッターナイフ。 まだたった2日前のことなのに、 何故だか遠い昔のように感じるよな。 俺たちは多分、あの時から気付いてたのかもな。
それから、手首のこと。 頬を抓られても然程痛くはなかっただろう。 ]
これは向井が悪い
[ と、罪を擦り付けてもおこう。 *]
(65) 2021/06/14(Mon) 16時半頃
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[ そうして、教室に入る時、 盗み見た暮石の顔は泣きそうで、>>56 帰った≠ニ信じていても、 悲惨な状態のマネキンがあるのは確かに なるべく見たくはないものだろうと思う。 ]
無理はしなくていいからな
[ それでもきっと、暮石は見ると言うだろうが。 あやすようにぽん、と小さな頭をひとつ叩いて 教室の中へ踏み込んでいた。 ]
(66) 2021/06/14(Mon) 16時半頃
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リハーサルにしても、 まだ少し早いよなあ
[ 正しく卒業アルバムのように並ぶ、 整列された写真たちと寄せ書きの黒板。
ヘアピンを受け取り、>>58 その黒板に文字が書き足されるのを見ていた。 ]
どのくらい頭の中、って…… さあな、それは俺にも分からない
[ 量の多い前髪を上に掻き上げて、 てっぺんに集めてヘアピンで固定しながら、 暮石の不思議な質問に答えて。 ]
(67) 2021/06/14(Mon) 17時頃
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[ 刻まれた文字に、眸を薄める。>>60 ]
伝わると思う、 いや思うじゃなくて、絶対伝えよう
[ チョークの粉が少し舞う。 精神世界なんだ、問いの答えはわからない。 分からないけど、まだ気持ちは伝えられると思う。
だから、俺は黒板に新たな書き込みはしなかった。 ちゃんと一緒に帰ってから、 卒業アルバムの裏表紙にサインしよう。 それまでは、お預けだ。 ]
(68) 2021/06/14(Mon) 17時頃
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