29 constellation
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それは食費がすごいことにならない? 僕は家に誰もいないから……。 全然それは大丈夫なんだけれどね。 それに着替えもないしさ。 一つ屋根の下に一緒に住むって……。 珊瑚さんが、大変でしょう?
[大和は廊下で寝てもいいけれど外聞とかもよろしくない気しかしない。 その辺りがとても心配だ。 自分なんかと一緒だと特にそうだ。
何とか涙を拭いて落ち着いてくれたなら良いのだけれど、 と好きや恋といったことを考える時間もなかった大和は現在抱いている好意の昇華の仕方もわからないものだから料理を頂戴しているだけで十分幸福だった]
(88) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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[お揃いの物と望まれると、それはいいなと思う。 ほら、結束を固めるために同じものを着けるとかよくある話じゃないか。 仲間とかチームとか。 そういうのは結構憧れる。 皆が皆、戦う理由があるわけではないから不要って思う人もいるかもしれないけれどさ]
うん、いいと思う。 それだと何がいいかな。 鉢巻とか?
[古典的な代物をあげることしかできないけれど、ギディちゃんグッズを返されると目を真ん丸にした。 ギディちゃんのことは詳しくはないからそれが何のキャラなのかもあまりよくわからないけれど星座をモチーフにしたものなことはわかる。 そこは少しだけ今回の合宿で覚えていた]
(89) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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いいの? ありがとう。 へえ、獅子座と蠍座なんだ。 でも星座が同じだと混同しちゃいそうだね。
[皆で持つとすると同じ星座の被りができそうで、そこはどうなんだろうと首を傾げる]
あ、でも僕と珊瑚さんの二人ならこれでいいね。 それじゃあ僕は蟹座の方をもらっていい?
[自分の星座ではない方を、珊瑚の星座の方が欲しいと申し出よう。 その方が常に一緒に居てくれる気がするしとはにかんで――受け取れたらホントに嬉しそうにしげしげとそれを眺めよう**]
(90) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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――IF・乾と――
[乾と柊木の間柄のことはあまり良く知らない現在。 一緒にどんぐりワゴン号で送ってくれた乾の両親にも誘ってくれた乾にも感謝していた。 どんな人物かなんて知る時間はもうあまり残ってはいないのかもしれないけれど、喜怒哀楽に激しいということは知っている。 それが今になってこうしてSMSでやり取りするようになるなんてと小さく笑い声を漏らしてしまう。
瑠璃川珊瑚に誘われなければ、合宿に行かなければ一生そんな機会は訪れることはなかっただろう]
『ううん、会ってないよ』 『この前のですごく忙しくて帰ってこないかもって』
[やはり顔合わせもしていないのは問題がある気がする。 ご飯を御馳走になっているし、普通の親は子を心配してくれるだろうと思うから。 それは乾の家族を見ても羨望を覚えるくらいにわかる話だ。
一般人以下の未成年の僕らに起こったこと。 滅茶苦茶だと伝えてくれる文章に画面の前で本当にそうだねと聞こえぬ相槌を打つ]
(91) 2023/11/15(Wed) 19時頃
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『そういうの情報がないと動けないんだろうけど』 『代われるなら代わって欲しいな』 『もしかしたら別の世界ではそういう世界があるかもだけど』
[数多もあるらしい世界だからそういう世界もあるだろう。 その世界で自分がどうなっているかはわからないけれど、きっとロクな目には合わないのだろうなということは予感としてはある]
『いやいや、乾はそんなんじゃないでしょ』 『自分を卑下しすぎだよ、優しい両親もいるしさ』 『好きな人もいるならいいじゃん』 『気になるならそう伝えたらどう?』 『言わないままだと後悔しそうだよ』
[怨念がおんねんと後悔を遺したままだと地縛霊にでもなってしまいそうだ。 間柄といえばキスしたことしか知らないので乾と柊木はそういう仲なのかもしれないが、そういう間柄もあるんだなというのが大和の達観した見方だった]
(92) 2023/11/15(Wed) 19時頃
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『そうそう、そっちのほうがいいよ?』 『乾はさ、ちゃんと伝えて?』 『僕は……よくわからないんだけどさ』 『今までそんな余裕もなかったし』
[そうして生きる理由は色々ある。 乾にも勿論ある。 どうしてか自分を卑下し続けているけれど、そんな人間あんまりいないと思うんだ]
『僕の両親は借金を残してとんずらする人だけどさ』 『乾はそういうのないじゃないか』 『だからさ、生きる価値もきっとあるよ』 『誰かに祝福されているんだから』 『僕もほら、珊瑚さんのこと心配してる乾のこと』 『誰かのために想える君が死んだ方がいいなんて』 『そんな風には思えないよ』
(93) 2023/11/15(Wed) 19時頃
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[それを言うならば大和の方が価値はない。 いや、認識もできない。 どうして自分を生んだのかと放棄していったどうしようもない両親を骨髄までも呪っているが全ては無駄なので気力もわかない]
(94) 2023/11/15(Wed) 19時頃
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『死ぬ理由も、普通はないよ』 『本当はさ、合宿にいかなかったら……』 『全て捨てて逃げようと思ってたんだ』 『そうしたらさ、僕は僕ではなくなって』 『生きる理由も見つかったかもしれないじゃないか』
[それらも全ては水泡に帰している。 だって、この街に生きる意味を見つけたのだから]
『僕が戦って死ぬ理由はさ、あるんだ』 『珊瑚さんが一日でも長く生きられるようにって』 『僕はそのためだけに戦うよ』 『えと、それで珊瑚さんの様子が、だっけ』 『何か一日三食作ってくれて住み込みOKだって?』
[うん、そういう話だったはずだ。 脱線してしまった気がするけれど乾もまた何か見えないものと戦っているのだろうから大和は自分の意志だけは先に見せておいた**]
(95) 2023/11/15(Wed) 19時頃
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──if・大和くんと──
「食費は大丈夫だよ、 今までもみんなに沢山作ってきてたし。 着替えも父さんの使って良いし あれなら取りに行って戻ってきたら良いよ。」
>>88大変じゃない。それだけは伝えたくて口にする。 それより一人になりたくない。一人にしたくない。どちらがより強いかはわからないけれど、大和くんと一緒にいたいのは本当だったもの。 大和くんが一緒にいてくれるなら、その間だけはなんとか…生きていけるって思えてしまった。 だって。 こんな時にも私は大和くんに救われてしまったんだもの。
「そうそう、鉢巻とか。ミサンガ?とか。 簡単に身につけられるもの作りたいな。 ミサンガなら手首に巻けるし…良いかも。 材料も刺繍糸ならあるしね。」
(96) 2023/11/15(Wed) 21時頃
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それを受け取らないのも、身につけないのも自由。 けれど。 そうして、一人じゃないよと伝えたい気持ちはある。 自分が死んでしまう絶望の中で、最後のパイロットになるまで託そうと思えるくらいには。 そう。私で終わらせちゃいけないのかもと、ほんの少しだけそう思えたのは。
理由はやっぱり大和くんで──。
「…え? え、別に良いけど…。」
>>90何故か私の蟹座の方を欲しいと言うから、驚いて咄嗟にOKしてしまう。 蟹座ギディちゃんを繁々眺めてる様子を見て、手元の獅子座ギディちゃんを抱きしめて。 私はキュッと唇を引き結んだ。
(97) 2023/11/15(Wed) 21時頃
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ダメだよ。 …許されちゃダメ。 本当かわからない好きを貰って、そんなの嬉しくないでしょう? ──そう、思うのに。
「…大和くん。」
私たちにはもう終わりへの道が示されているのに。
「…大和、くん。」
私たちにはきっともう、何かを形にして残せないのに。
(98) 2023/11/15(Wed) 21時頃
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私は大和くんに近づいていく。 その途中、獅子座ギディちゃんがぽとりと落ちて転がって。 私は大和くんに両手を伸ばして抱きついて、目を閉ざして唇を重ねようとした。
キスしてとも。好きとも言わないまま。言えないまま。**
(99) 2023/11/15(Wed) 21時頃
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――IF・珊瑚さんと――
[>>96食費は大丈夫らしい。 大和の人生で一度は言ってみたい台詞の中の一つだ。 そう言えば一か月一万円生活というのがあるらしいがその辺に生えてる野草は食べられるらしい。 だが茸はダメだ、あれは手を出してはいけないものなんだ。
着替えも借りれるらしいけれど流石にそれは申し訳なさすぎる。 一度取りに戻って戻ってくればいいならそうしようと思う。 どちらにしてもあの家は――抜け出るつもりだった。 適当な廃屋かどこかに住み込んで――学校でも良かったけれど見つかったら怒られるでは済まないのが難点だが渡りに舟ではあるのだ。 ただ倫理的にと考えてしまうだけ。
それに、それに、それにが続く。 貰った蟹座のギディちゃんを受け取ってしまったからと言い訳をしよう]
(100) 2023/11/15(Wed) 21時半頃
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ミサンガとか作ったこともないや。 刺繍糸で作るんだ? それなら僕にもできるなら手伝うよ。
[自分にはもうあるけれど、皆とのもの欲しいしと苦笑交じりに答えると蟹座のギディちゃんはどうやって身に着けようかと悩んでしまう。 肌身離さずだとズボンのポケットだろうか]
うん? どうかした?
[名前を呼ばれたので珊瑚の方を見ると何やら思いつめたような表情で、近づいてくるとその最中に先程それぞれ持っているようにと、遺したはずの自分の星座が落ちて転がっていっていた]
(101) 2023/11/15(Wed) 21時半頃
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えと……。
[抱きつかれると、言葉に詰ってしまう。 両手を伸ばされて避けることはできず、せず、碧い瞳が閉じて魅力的な顔が近づいてくる]
待って、珊瑚さん、待って。
[なんとかと押しとどめよう。 肩に手を置いて、距離がゼロになるのを止める]
(102) 2023/11/15(Wed) 21時半頃
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……ダメだよ。 そういうのはちゃんと一番好きな人にしないと。
[うん、そうだ。 乾もそうだったけれどキスは本来好きな人とするべきものだし、流れで、環境で、雰囲気でと自分とするのは違う気がしたし――そんな感じでキスされるのも嫌だった。 キスするならちゃんと一番好きになってもらってからがいいし、もうそんな時間もないだろうし――とそこではたと気づく。
自分が珊瑚に好いて欲しいと思っている。 もうすぐ死んでしまうだろうにそんな欲を抱いていて、ご飯だけではなくそれ以上の幸せを求めているなんて。 女神に恋するなんてきっと太陽に焼かれて死んでしまうかなと苦笑して、肩に留めていた手を珊瑚の背中に回して抱きしめた**]
(103) 2023/11/15(Wed) 21時半頃
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──if・大和くんと──
>>102私から大和くんへのキスは──止められてしまった。 唐突にしたらそうなるよね。 わかってる。そうだよね。キスってそう言うものだ。 本当に大好きな人と。1番好きな人とすべきなんだよね。 ぐ、と私は言葉に詰まりながら眉を寄せた。
勝手にキスしようとしたんだから当たり前だ。 好きと言う勇気もないくせに。無くしてしまったくせに。 想いだけが溢れて行動しようとしたから、止められてしまった。当たり前。当たり前なのに。
「…っ。」
>>103なのになんで抱きしめてくれるの? 訳がわからなくなって、私は両手で大和くんの胸を押し返した。 真っ赤になって俯いてるのは、恥ずかしいから。苦しいから。辛いから。 ごめんなさいと言う気持ちと、やっぱりダメだねって諦めと。失恋した、そんなショックで視界が滲む。
(104) 2023/11/15(Wed) 22時頃
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「…ごめんね、どうかしてた。 でも、振るなら、優しくしないでね。 勘違いしちゃうし、…振られても、 ご飯はちゃんと作るから…。」
あはは、とわざと笑ってあげよう。 涙を拭きながら、それでもなんでもないよって。 ああ、でも。まともに顔を見られたくなくて、私はテーブルに戻って食器を重ねて片付け始める。 かちゃ。かちゃ、と硬質な音が小さくして。
「…好きな人にしかしないもの。」
でもそれだけは誤解されたくなくて。 ぽつりと、背中を向けて口にした。**
(105) 2023/11/15(Wed) 22時頃
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――IF・珊瑚さんと――
[抱きしめたのは好きでもない相手にキスさせようとしてしまったことへの謝罪の意味をこめてのこと。 親愛なる相手に伝えたい。 大和には本当に、瑠璃川 珊瑚以外に生きる意味を見出していなかった。
眉を寄せられた。 悲しませてしまったと悔いてしまうけれど、思いあっていない二人がキスする方がきっと後になって悔いてしまう。 初めてのキスが、最後のキスが、そんな思い出になるなんて嫌だったのは大和の我儘だろうか。
押し返される。当たり前だ。 好きでもない相手の抱擁なんて鬱陶しいだけだろう。 だから大人しく離れるとこちらを見ることなく俯いてしまって、そんな表情も見せられないようにしてしまった自分を許せなくて唇に歯を強く立てていた。
>>105謝られるなんて、嫌な気分だった。 振るなんて――あれ、振る? 今自分は珊瑚を振ったのだろうか、何時の間にと頭の中に疑問のクエスチョンを108つ程浮かべていく。 振るなら優しくしてはいけないらしいし、勘違いしているらしい。 何をどう勘違いしてしまったのだろう]
(106) 2023/11/15(Wed) 22時頃
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えと……珊瑚、さん。 一体何を勘違い、したんだろ。
[ほら、こんな赤貧貧乏で親もいない自分よりも余程に相応しい相手なんて山程いるだろうからと引いてしまった大和の自己評価は恐ろしく低く日本海溝の底を掘り進んでいる。 乾いた笑いが部屋に響くと室温が夏なのにぐっと下がったようだった。 目元を拭っているのは泣かせてしまったのだろうか。 認識すると途端にあたふたとしはじめてしまう。
珊瑚は機械的に片付けをし始めて、どうにもできなくて、近づくことも怖くて立ちすくんでいたけれど小さく聞こえた声に咄嗟に足が動いていた]
珊瑚さん!
[一息に近づくと食器を集めていた手首を掴んで身体ごとこちらに向かせてしまう。 乱暴な動作だけれど止められなかった。 テーブルに押し倒すような姿勢になって、碧の瞳を見つめる]
(107) 2023/11/15(Wed) 22時頃
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えと……それは珊瑚さんが、僕のこと、好きって そういうこと?
[それだけはちゃんと聞きたかった。 もしもそうならそれ以上に幸せなことはないのだから]
僕は、好きだよ。 僕には珊瑚さんしかいないもの。 僕の女神だもの。
[ずい、ずいと推してしまう。 今度は自分の方が止められなかった。 一番に好いてくれていないと思ったから押しとどめたけれど、逆に言えば一番に好いてくれているならば止まる理由なんてどこにもないのだから*]
(108) 2023/11/15(Wed) 22時頃
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─乾恵一の部屋─
ったく、また泣いてんじゃん。泣くなよな〜。 ケイのこと、泣かしたくねーんだって。
[涙を溢す彼>>74に、いつもの調子で康生は返した。彼は涙脆い。入院した後コックピットで再会した時も、結婚式ごっこの時も泣いていた。]
だって、俺じゃ拭ってやることも──……。 ……ああ、でも。なんかもう、いっか。
[からりと笑うと、指輪の嵌まった手を涙に濡れた頬へと伸ばす。康生は初めて、その手で彼の涙を拭った。それは康生の中で大切だった筈の物が崩れた瞬間でもあり、願いが叶った瞬間でもあった。]
[これから身体を重ねる事を思えば、涙という体液に触れるなんて些細な事だ。「死ぬわけにいかない」という想い一つ突き崩せば──生きる事を諦めさせれば──康生が彼にしてやれる事は、格段に増えるのだから。]
(109) 2023/11/15(Wed) 22時半頃
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──if・大和くんと──
>>107勘違いは、言いたくない。流石に何をどうこうと詳しく言いたくなくて、私は曖昧な顔をして口を閉ざした。 それでも好きな人にしかしないと口にしたのは──誰でもよかったなんて思われたく無かったから。 好きな人だからしたかった。したくなった。 それ以外にキスする理由、私にはないよ。 投げやりになった訳じゃない。 でも、もしかしたら受け入れてくれるのかな、なんて思ったから──。 でも、嗜められて、踏みとどまられたから。 それとこれとは違うと線引きされたように感じて、だよね、と身を引いただけ。 それだけだよ。私が振られただけ。優しさを勘違いしただけなんだって。
そう、思ったのに。
(110) 2023/11/15(Wed) 22時半頃
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「え?っ、大和くん…???」
>>107名前を呼ばれて手首を掴まれた。 がちゃん!と食器が派手に音を立てる。 振り返させられて、押し倒すような姿勢──というかほぼ押し倒されていた。背中にテーブルの感覚。少し引き寄せられた関係でぎりぎり食器に当たらなかったけど、ちょっと勢いに振り回されてしまったみたい。 唐突な状態に目を白黒させてたけど。
「…え。」
>>108それは熱烈な告白だった。 混乱する頭に浸透するまで数秒掛かるほどの。 でも、私の頭は喜びに浸れはしなかった。 きっと、合宿前までなら天に昇る心地になるだろうその告白は、今の私にはただそれだけのものにはならなかったから。
(111) 2023/11/15(Wed) 22時半頃
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「…好き、大好き。大和くんが、好き。 でも、だから後悔してる。 ──合宿、誘ってごめん…。」
告白するつもりも、許されるつもりもなかったのに。 ボロボロと涙をこぼしながら私はその言葉を我慢することができなかった。 うーっ、と唸りながらも涙すら止めることが出来なくて。
「こんなことに巻き込んでごめん…。 わ、私、じぶんも大和くんも死んじゃうなら 戦っても意味ないって思って、ごめん…!
良い子でいようと思ったけど、でも、 私が最後ならきっと宇宙を消しちゃうの、ごめんなさい…!」
(112) 2023/11/15(Wed) 22時半頃
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きっと、大和くんが私を生かしてくれたとして。 でもそれも私は意味のないものにしてしまうだろう。 私が戦うとしたら、最後の人に判断を委ねるためだけだ。 それだって勝てるかわからないのにと私は大粒の涙を溢し続ける。
許してもらえても貰えなくても、それは変わらない。 私、…女神なんかじゃなかったから。**
(113) 2023/11/15(Wed) 22時半頃
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[吐精した康生を、彼は愛おし気に褒めた>>78。康生は確かに可愛いが、そういう意味でじゃない。背筋が寒くなる様な事を言わないで貰いたい。男なら、刺激を与えられれば出るのは当たり前だろう。同じ事をされればお前は可愛くなるのか? いい加減にして欲しい。舐めるな。]
んっ……こら、ケイ。バッチイって。 あ、もう。ふっ……く、くすぐったいっての!
[興奮しきった顔で、彼は精液を舐め取って行く。康生が軽く咎めても、お構いなしだ。ぬめる舌が気色悪い。漸く止まったかと思いきや、今度は服を脱ぎ始めた。脱がなくていい。目を逸らせるものなら逸らしたかった。]
合宿ん時も思ったけど、ケイって鍛えてるよな〜。 服着てたらわかんねーけど、しっかり筋肉付いてる。 ……俺も、そんな風になりたかったな。
[まじまじと見つめ、康生は羨まし気に言った。確かに彼は元野球少年らしく、均整の取れた身体をしている。トレーニング云々の話も出ていたが、契約騒ぎですっかり流れてしまったし、何より康生に鍛えるだけの時間は既に無い。砕かれた脚が治るより先に、パイロットとなる日が来るだろう。]
(114) 2023/11/15(Wed) 22時半頃
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痛いのか……。 いいぜ、わかった。 俺もケイと繋がりたいから、がんばってみる。
[これだけ痛めつけられておきながら、康生は安請け合いをした。いや、康生の中では安請け合いではないのかも知れないが。この男が、私達を傷付け甚振って来た事をもう忘れたのだろうか。この時ばかりは、息子の性分を恨んだ。「先程、脚に力を入れたせいで痛かったのとは訳が違うんだぞ」と言ってやりたい。私だって掘られた経験は無いが、彼が言わんとしてる事くらいは解るつもりだ。]
(115) 2023/11/15(Wed) 22時半頃
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うっ、ぎッ……!
[ッ、……これは流石に厳しい。折れた脛を持ち上げられ>>79、砕けた膝を曲げられる苦痛に、康生は目をぎゅっと閉じ、歯を食い縛りながら耐えている。吐き気さえ覚える痛みで嫌な汗が流れ、視界には星が舞う。康生は、これが彼の言う痛みだと思ってるに違いなかった。]
[私は違う。これで終わる筈が無いと知っている。私でさえ殆ど見た事の無い(康生は新生児期から入院していたから、まともにおむつを替えた事も無ければ、一緒に入浴出来た事も無い)排泄孔をなぞられる。其処に────待て。これは……康生、目を開けろ。開けてくれ!]
ふぐっ……うぅ、挿れ、て。だいじょ、ぶだ、から。
[まさか、慣らしもせずに突っ込む気>>80か!? 絶対大丈夫じゃない!! やめろ馬鹿! 駄目だ康生、拒──]
(116) 2023/11/15(Wed) 22時半頃
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ガッ──ァアア゛ァ゛ァッ!!!
[あ゛グッ……! ほ、本当に、そのまま突っ込む奴が、あるかッ……! 康生が、どれだけ…………康生? おい、しっかりしろ、康生ッ!! くそっ……!]
[私は内臓が引き裂かれる痛みを与えられても意識を失えないが、康生は違う。痛みの許容範囲を超えてしまい、意識が飛んでしまったのだろう。それなのに、無遠慮に彼は押し入って来る。やめろ、馬鹿! 痛いと言っている!! 本当に康生が死んだら、どうするんだ!]
[……いや、そもそも彼は康生を死なせるつもりで犯しているのだ。ッ、仮に聞こえてても、止まる訳が無い。私に出来るのもまた、止まらない事だけだ。激痛に力が抜けて行くが、此処で私が止まれば、康生は本当に死んでしまう。だから──動け。今は、動く事だけ考えろ。]
────……、……。
[動く事だけ考えて、どれだけ経っただろうか。とても長い時間だった気もするし、ほんの数拍の間だったかも知れない。その変化は、唐突に訪れた。一度拍動する度に、痛みが引いていく。これは一体……?]
(117) 2023/11/15(Wed) 22時半頃
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