13 【身内RP村】ヒュプノスの白昼夢
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[意識が途切れる前に見たのは、大きく手を振る少女の背中だった。>>2
手に握られたバレッタの反射がきらきら光って、 もう陽が傾き始める頃だろうかなんて思って、 ああ、夕陽が見たいなあ だとか。
そんなくだらないことを考えて ──────…、]
(+3) 2021/10/16(Sat) 10時半頃
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あ、────────…………、
[目が覚める。夢が途切れる。意識を取り戻す。 暗闇に放り出されて跳ね起きる。
覚醒を表す言葉は多くあれど、 目を開く なんてその言葉だけは、自身には当てはまらない。]
(+4) 2021/10/16(Sat) 10時半頃
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…あ、 ッあれ、 …………おかしいな …、
[瞳は開いてる。重い前髪だって世界の全てを遮断するには至らない。 それなのに世界は閉ざされたままだ。 目蓋の裏よりなお昏い常闇の帳が降りる。
柔らかなシーツも差し込む陽光も。 見下ろす自分の手の甲も、皺のついた寝巻も。 窓から覗き込む男の姿さえ。>>+1
見渡すように顔を回したところで映らない。]
(+5) 2021/10/16(Sat) 10時半頃
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[急激に冷めてゆく頭が、形ばかり理解する。 慣れた良く知る世界だ。 だからここが在るべき場所だと、戻るべき場所だと、よくよく知って────知った上で戻ってきた。
大丈夫だって言い聞かせておいて、 戻らなくちゃなんて宣っておいて、 待っていると啖呵を切っておいて、 その上で混乱めくのは、 色彩に溢れたあの世界が眩しすぎたからだ。]
…………、ちょっと。 強がっちゃったな …、
[胸をきつく押さえて、早い呼吸を繰り返した。]
(+6) 2021/10/16(Sat) 10時半頃
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[だんだんと研ぎ澄まされて甦る。 遠くの風の音も、微かな野鳥の囀りも、開いた窓が軋む音も。
"目覚めた" 人間がまだ近くにいるなら、その衣擦れや呼吸音にも。]
(+7) 2021/10/16(Sat) 10時半頃
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────────あれ …………、
[はた、と顎を引いた。 どこか遠くから誰かの声が聞こえたような気がして。>>+8 それに引き戻されたような感覚を抱く。
耳は良い。良いけど。 さすがに離れた場所の祝詞が聞こえるはずなんてない。 だからきっと気のせいだ。そう思うのに。
もしくは自分が祈りたいのか。 真面目に祈りを捧げたことなんてないんだけどな。]
(+9) 2021/10/16(Sat) 14時頃
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グスタフさん? と、……誰か、もうひとりいるかな。
ここにいて、動いてるってことは。 ちゃんと、……起きられた?
[窓越しの彼は何か言葉を発しただろうか。 そうでなくても風に乗って入り込む森の匂いに、見当をつけて声を掛ける。 一緒にいるもう一人は、その気配に覚えがあるような、知るものと違うような。 どうも曖昧な、妙な感覚だ。首を傾げた。]
(+10) 2021/10/16(Sat) 14時頃
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ユンカーは、パルックに骨つき肉の端っこを分けてあげた。
2021/10/16(Sat) 17時半頃
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[此処こそが血の通う世界だ。>>+11 間違っていようと、望んだ形でなかろうと、何を忘れることができなくたって、それでも。 こころをおさめる肉の器は、この場所から動かない。]
グスタフさん。あってた、よかった。
と────……、はのん…? なんか、一瞬。違う人かと思っちゃった……、 へ、変な意味じゃなくって。ごめんね。
[ベッドから起き上がって、床をぺたぺた、裸足で踏み締めては窓辺へ近付く。>>+12 毎日暮らす家だ。彼らに向かい合う位置取りを得るのは難しくない。]
(+14) 2021/10/16(Sat) 18時半頃
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えーーーと、……さ。 僕、今、寝てた。 ……よね?
グスタフさんとはのんも、寝てて。 そんなに前じゃないよね、少し前に起きたばっかり。 …………で、あってる?
[言及すべきところが、解明すべきところが、わからないところが、きっと多すぎるから。 何から話せばいいのか なんて考え込んで。 自分よりも年長の彼に向かって、やんわり宥めるように語った。]
僕の憶測……なんてたいそうなことじゃないけど。 理由はわからないけど、きっと今、村のみんなが眠ってる。 眠って────……、ここじゃないところにいる。
[ずいぶん薄ぼんやりした解説ではあるけれど。 当事者だろう彼らなら、"どこにいたのか"、理解してくれるだろうと。 困ってるのはその子だけじゃないだろ、どんな大人だってきっと困るよ。]
(+15) 2021/10/16(Sat) 18時半頃
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[そうだ、あなたはずいぶん困って見えた。>>+12]
…………、大人ってさ。 悪い夢を見ても泣けなくて、かわいそうだなって。
いつも思ってたけど。
[悪夢に泣いて母親を探すのと、はたまた悪夢のような現実に絶望して泣き喚くのと、きっとさして変わらない。 失うことが悲しいことなら、失うことが幸せなことだってあるんだろう。 あなたの苦悩は測れない。自分は手に入れたいと願った側だから。]
グスタフさんは泣かないの。
[僕は泣きたいよ。わりとね。]
(+16) 2021/10/16(Sat) 18時半頃
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[彼の顔を、移り変わる空の色を、季節に咲く花の色を、隣に立つ誰かの眼の色を。 それらを視線に通して飲み込めないことを、悲しいと、苦しいと、不幸だと、思ったことなんてない。 一度得てしまった夢を惜しむことこそあれど、だ。
要するに何が言いたいかっていうと。 あなたにはあなたの哀しみがあるってことだ。 それを恥じる必要なんてどこにあるだろう。>>+20]
んわ、 ……………んん、……ふふ…、 泣きそうに見えた……?
[掻き混ぜる手のひらに合わせてゆさゆさと身体まで揺れて。 はじめは弱く吐き出した呼気は、そのまま笑いを生んで含んだ。
……こうされるのは二度目だ、なんて。 ここじゃない場所で得た大人のてのひらの温度>>2:36を思い返して。 夢であれ何であれ、あれも確かに自分にとっての現世だと識ろう。]
(+21) 2021/10/16(Sat) 21時半頃
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僕のことを放っておかなかったんだから。 そしたらグスタフさんも泣いていいと思うけど。
[というわけで、次に翳すのは正しい手順を踏んだから泣いていい なんて理屈だ。 別に泣かせたいわけじゃないんだけどね。
赤ん坊じゃない僕も宥められてるんだから。 あなただって、機嫌を取られる権利がある。
目の前の何をも捨ておけないくせに。>>+19 その悲痛なまでの優しさを、自分に向けてあげたって良いのに。]
(+22) 2021/10/16(Sat) 21時半頃
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…………僕はさ、夢の中で。 そこが夢だって気付いたから。 だからなんとか起きて、みんなを起こしてあげなくちゃって思ったんだ。
[窓枠にもたれかかって、ふたりの方へ身を寄せる。 こっちの方が声が聞き取りやすい。些細な感情の機微も。 こちらの感情もまた悟られやすくなるのばかりが欠点だけど、今更張るような虚勢もない。]
思ったんだ、…………けど。
グスタフさんは、それから、はのんは。 夢から覚めたくなかった……?
[誰から否定されても構わないと、そう言った。 同じく夢を夢だと共有した誰かに。
それでも少しだけ、声は弱まった。 酷く罵られることなんてないだろうと知るくせに、これも甘えかもしれない。]
(+23) 2021/10/16(Sat) 21時半頃
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だ、だいじょう────うん、ありがと……?、??
[少女の身体が寄せられたのには衣擦れの音で気付けども、避ける理由はないから。>>+24 続けて頭に乗せられる、形も温度も違うもうひとつの手のひらも甘んじて享受した。 そろそろ犬にでもなった気分だ。]
え、うん、……えっとね、そう。 僕はたぶん他の人より先に気付いてた、と思う。
はのんは────気付いてなかった、よね? ……いつもと同じように見えた。
[ "と、思う" がおそらく語尾につく。 彼女の瞳は "夢" で見た記憶のまま、真っ直ぐな青灰のまま、目蓋の裏で再生されるけれど。
濁る双眸も移ろう表情も見えずとも。 近まった空気がどろどろと緩んでは凝固し、捩れる感覚に、僅かばっかり警戒めいた。 ……彼女は彼女だと主張するグスタフより、こちらの反応は素直だ。]
(+25) 2021/10/16(Sat) 23時半頃
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