人狼議事


4 【突発R18】痴☆電車

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


― イワンと ―

んっはぁぁあんっ♡♡♡

[揺さぶられていくうちに服ははだけさせられ、
中途半端に露出した状態になる。

紺色のスーツの隙間から覗く、
ほんのりと紅に色づいた肌、
そして上からデコレーションの如く彩った
白と透明の体液が淫靡なコントラストを醸し出していた。

男達のスマホがぶるんぶるんと跳ねる黒絵の乳房や
快感に蕩けてだらしなく舌を出す黒絵の顔を捉え、
電車の中なのにも関わらず、
この一帯だけまるで撮影会の様であった。]


あひいっっ♡そこぉぉぉおっ♡
だめええええっっ♡カリがぁっ♡
弱いとこ抉ってぇぇぇぇっ♡

奥っ♡そんなにガツガツされたらっ♡
子宮口降りてきちゃうぅっ♡
ぶっといおちんぽハメられて
おまんこきゅんきゅんしてるのぉっ♡♡♡

[奥を貫く男根が角度を変え、
凶悪なかえしのついた雁首が
ゴリゴリと容赦なく女の弱点を抉る。

下がってきた子宮口がちゅうちゅうと先端に吸い付き
男の子種をねだるように何度もキスをした。]



ひっ♡ぐぅぅぅぅぅぅうううううん゛っっっっ♡
おぉぉぉぉんっ♡出てるぅぅっあっあっ♡
っっ私の子宮にっ♡いっぱいあついのぉっ♡

あ、ぁぁあぁああああっ………!!!

[どびゅっどびゅっと最奥に熱い精が放たれ
奥底から満たされていくのが分かる。
がくがくと腰を震わせながら自分も絶頂に達し。]

は、はひぃぃぃぃ………っ♡
黒絵のザーメンアクメ…しっかり撮ってくれました…?♡

[はあはあと荒く息をしながら、
近づいてきたカメラに向けてピースサインをし
恍惚とした表情で微笑んで見せた*]


【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

─ 後日談 ─

『こひらようこさんですね』

“こだいら”だろ?


[陽子の視線の先にいる男。
女の配属先の係長“館本 進”、35歳独身。
エリートというわけではないが昇進は早い方で、特別何かが秀でているわけではないが、そこそこ仕事はできるという評判だった。]


もう……来てるみたいだな。


[いつから気づいていたのか、話をしていた部下に視線で角を示した。
男は確かにあの日、陽子が出会った痴漢のはずで、ただ違うところがあるとすれば、あのとき浮かべていた薄ら笑みが浮かんでいなかったところだろう。]

(2) 飛行機雲 2021/01/26(Tue) 19時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[男はあの痴漢のはずだったが、陽子に対して手を出すどころか触れることすらしなかった。もちろん他の女性社員にも。
それにあの日のことを匂わせることすらなかった。

たまに同じ電車で帰る時も、電車の揺れで体が触れることはあっても、それ以上は決して何もせず、痴漢行為なんてものはその気配すらない。

そんな日々。

そしてある日、二人して残業になった夜。]

(3) 飛行機雲 2021/01/26(Tue) 19時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[二人きりになってもやはり男は陽子に何もしない。]


すまない、こっちの資料も纏めてくれ。


[あるのは仕事の会話だけ。
書類を捲る音、パソコンのキーを叩く音。
二人だけのオフィスにはそれだけが響いていた。

そして、その日も何事もなく仕事を終えた。]*

(4) 飛行機雲 2021/01/26(Tue) 19時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[女の言葉に男は口元をかすかに歪ませた。
眼鏡を外しデスクに置くと洋子へと近づく。]


ああ……忘れたな。


[浮かぶ薄ら笑い。男はネクタイを緩めるとシャツのボタンを一つ外すと距離を詰め、陽子の側へ。]


責める?何を?
散々イカせたことか?


[おもむろに手を伸ばすと陽子の頬に触れ、視線をこちらを向けさせる。あの日以来、男が陽子に触れたのはこれが初めてだった。職場でも、通勤電車の中でも、酒の席でさえ一度も触れなかったのに。]

(11) 飛行機雲 2021/01/26(Tue) 21時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

 
忘れていて欲しかったんじゃないのか?


[挑発的な声。
それは、そうではないことを確信している言葉。
陽子の頬に触れる男の手は熱を帯びていて、あの日と同じように熱く感じられることだろう。]


初めてだよ……素性を知られたのは。
こんな偶然もあるものだな。


[手が微かに動いて女の頬を優しく撫でた。]*

(12) 飛行機雲 2021/01/26(Tue) 21時頃

― 黒絵と ―

[昂り淫らに乱れる黒絵はプロ被害者から女優へと進化していた。
プロデューサー兼監督の馬鹿は後から突き上げていただけで周囲を魅惑したのは彼女自身である]

  (だが後ろからの光景が見えるのは俺だけだ)

黒絵が強請り達した時にその後孔がひくひくと物欲しそうに動いているのが見えたのは自分だけ、隠しカメラに納められた秘めた痴態は――]

  (そう、皆でも共有すべきだな!)

[その前にとアヘ顔ピースサインしている黒絵の撮影会を盛り上げるとしよう。
黒絵の片足を持ち上げ腰を引かせて股座を前へと曝け出させた。

結合部が露わとなりかき混ぜられた蜜が彩る花弁を指で開いて見せながら差し込んでいた熱杭を引き抜いていく。
奥から入り口へと抜けていくことで生まれた隙間を精が垂れ落ちていき、狂暴な逸物の先端が抜け大きく開いた蜜口からどろりと白濁が垂れ落ちる様はカメラの視線を集中させた]


  はぁ……はぁ、黒絵ちゃんは人気者だよ。
  それじゃあ――。

[続く言葉は感謝の言葉でも謝罪でもなく]

  続きをしようか。

[反対の脚も持ち上げて膝裏に手をそえて抱えると馬鹿は座席に座り、再び黒絵の蜜壺へと熱杭を打ち込んだ。
降りるまでにはまだ時間がある。
終わるにはまだ早いし連れ出せば良いと痴漢行為は続行したのだった。
黒絵が解放されたのはさて何時であったろう*]


[達する際、男根を包み込んだ柔肉が
きゅううううっと強く絞り上げ
ローターを入れられたままの後孔が
同時にひくひくと収縮するのも
後ろから犯す男にはしっかりと見えていたことだろう。

体勢を変え、指で膣口を広げられたことによって
中から多量の精液がどろりと垂れて太腿を伝う。]

はぁぁぁぁああぁぁんっ……♡♡♡

[ぞりぞりと引き抜かれていく感触に
甘く背を震わせながら、一部始終を観客に見せつける。]



んっ………ふふ
よろしくね、監督さん♡

[息を乱しながら誘う男に
甘く微笑んで見せるだけで肯定の意を示し。

今度は座位に体勢を変えて
まだ衰えない剛直を再び体内に招き入れた。
精液を放たれてぬかるんだ分、
先程よりも派手に水音を鳴らして。

熱狂的な"撮影会"はポーズを変え何度も続き、
もしかしたら目的の駅に着いた後も
延長戦になったかもしれないけれど―――

欲望と狂乱の渦の中で、
甘く激しい夜は更けていったことだろう*]


【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[痴漢は犯罪だ。
言われるまでもない。
たが、それだって露見しなければ罪には問われない。
そしていまの今までそれは一度もなかったこと。]


恋人は要らないな。


[頬から顎を撫で、男の親指が女の唇に掛かる。
なぞるようにして、それから唇の内側、濡れたところに触れる。]


今までバレたこともない。


[不敵な笑みが陽子に近づいていく。]

(16) 飛行機雲 2021/01/26(Tue) 22時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[男は日常的に、いつも痴漢している訳ではなかった。
それこそ昔は毎日のようにではあったが、今は休みの日や、たまに有給を取って智閑線に乗る程度。]


だけど。
陽子に痴漢できるのは魅力的な提案だ。


[近づく男の唇は陽子の耳元へ。
耳朶にキスを落として囁く。]


……シて欲しいんだろ?


[男の足が陽子の足の間へと強引に割り入った。]*

(17) 飛行機雲 2021/01/26(Tue) 22時頃

[陽子のことを可愛らしい女だと男は思う
その身に忘れられない快感を覚え、その欲求に逆らえないでいるのに、それでいてこちらの言葉一つに初心な女のように顔を赤らめる。
かと思えばまた大胆な告白。]


……忘れさせてやる。


[あの日の行為を今日の行為で塗り替える。
耳元から離れた男の唇が首筋に吸い付く。
這わせる舌が女の厚くなった肌をさらに熱くする。]


覚悟しろよ。


[あの時はニットにタイトスカートだったが今はどうだろうか。オフィスであることを考えれば派手な服装でないことは確かか。]*


[後孔を攻め立てられて、私はイキ叫ぶ。
激しく突き上げられて、蜜壺まで弄られた私はどうしようもなく乱れていた。]


ああっ、ああっ!
いい、気持ちいい………んんんああああっ!!!


[乱れて、胸を揺らして揺さぶられる。
その後どれだけ達してしまったんだろう。
意識を失いぐったりとその場に倒れ込んだ私の頬がぺちぺちと叩かれる。
さっきの男の人はもういない。
ぼんやり目を開けると、誰か別の男の人が私を貫いて揺さぶっていた。
周りではアレを擦っている人がいて、私に手でやれ口でやれとせがんでくる。]


あ…………………、ん、ふ………っ。


[その後私は何人もの男の人の相手をした。
身体中ドロドロになって、身体中ヒリヒリして、太腿どころか身体中に何かしらの卑猥な落書きがされていた。
私は、壊れていた。
ある駅で降りた時、あまりの惨状に人が呼ばれそうになったけれど私は首を横に振った。
誰にも知られたくないの、と笑う。
その日はその誰かさんの手を借りて体を洗って、遅まきながらも帰宅した。

両親には何も、言えなかった。]


― 電車 ―

[明海が乗っている。今日の彼女はYesかNoか。あの日以来彼女は貞操帯を付けるようになった。でも、まるで触れと言わんばかりに何もない日も存在する。もうまともな人生は送れまい、私の八つ当たりの復讐は成功したらしい。

でも、まるですっきりはしていない。私はあの日からストレス解消の頻度が多くなった。手当たり次第に手を出している。いつか破滅する日が来るのを知っていながらまるでその日を待つように。

たまに明海が他の男に襲われている姿を見かける。その時は言いようのないドス黒いものが胸に広がる。男の手をとって痴漢ですと告発してやろうかと思った日さえある。あの日のデータを盾に脅せばこんな事辞めてくれるだろうか考えた事もある。

でも、すぐに矛盾した自分に気づき酷い自己嫌悪に襲われる。鬱憤バラしに目の前の女の子を滅茶苦茶にしては私の心を苛む存在を増やしていく。もう私が本当は何を手に入れたいのか分からない。

…誰かに触られるくらいなら。人の波を掻き分けて少女に近づく、スカートの中へと伸びる腕、今日はYesかNoかどちらだろうか。]


─ 某日 ─

[それもまた偶然だった。
土曜にニットにチノパンというラフな格好で買い物へ行く途中のこと。智閑線ではない普通の路線。満員電車というわけではないがそこそこの混雑。

そこに女を見つけた。

流れに逆らうことなく、むしろその流れを利用して女の横に並ぶと、まずは小手調にお尻に手を伸ばす。
揺れに合わせ偶然を装って一度、そして二度と手を当てる。そして三度目にはそのお尻に掌を合わせた。

ここはいつもの路線とは違う。
女が声をあげればそれで全てが終わる。]


[随分と大人っぽくなった。
それに何より雰囲気が違う。漂うのは隠しきれない抑えきれない淫靡な気配。
変わらないのは黒く長い髪と地味な眼鏡ぐらいか。]


………どんな感じ?
正直に言ってみなよ。


[耳元でそっと囁いて、指先がお尻の割れ目を沿って下に降りると、もう一つの割れ目の端に触れる。
5年の歳月を経て、女──黒絵はどのように花開いのだろうか。]*


【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

─ そんなある日 ─

[その頃になれば館本と陽子の関係を疑う者も出始めたが、館本は気にする素振りもなく、二人きりになればやはり行為に及んでいた。

だが、それも最近は陽子か拒むことも増えた。
痴漢は受け入れるが、それ以上は拒む。それはポーズではなく、本心から嫌がっているようだった。

そんなある日。
その日もまた残業だったが、こうして二人で残るのは久しぶりのこと。
だというのに、館本は陽子に触れようとはしなかった。近寄ることも、何かを囁くことも。
まるで他の社員がいるときのように、淡々と仕事だけを進めて、遂には帰り支度を始めた。]

(26) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 16時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[『振られるか私が諦めるまで』
館本はきっとその日が近いのだろうと考えていた。
歪んだ自分と、歪んだ関係を持つのは陽子にとっても幸せなことではないだろう。

それに、快楽に染まりながらも拒む女と無理に関係を続ける気も館本にはなかった。
頭に一つの言葉が浮かぶ。

───潮時。

そういうものだと理解していた。
だから、今この場で痴漢すらしないということは、今後もそういうことはもうしないという意思表示であった。
明日からはただの上司と部下に戻る。]*

(27) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 16時頃

[その日の私は、貞操帯をしていた。

それでも触れて来る誰かに視線を向ける。
そこにはあの日、私の心を壊した女の人がいた。
希さん。私を中古の肉便器にした人。
わたしは一瞬目を見開いて、その後にポケットから取り出したものを彼女の手に押し付ける。

小さな鍵。
受け取ってもらえなければただそれだけの小さな物。

私はそれを手に押し付けて、受け取ってもらえても受け取ってもらえなくても、そのまま直ぐ駅を降りた。]**


【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[男は思う奇跡は起きないから奇跡なのだと。

陽子の体の変化に気づいたとき、男はそれが理由だったのだと理解した。
妊娠、つまりそれが陽子が男を拒んだ理由。
ならば仕方のないこと、それは男には与えられないものだから。

陽子はこの手で咲かせた花だ。
惜しくないと言えば嘘になる、他の男のものになったことが悔しくないかと言えば嘘になる。

だけど、それはどうしようもないこと。
どんなに女を悦ばせても、どんなに淫らに堕としても、自分は男として致命的な欠陥を抱えているのだから。]

(30) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 17時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[はにかんだ笑顔が眩しく思えた。
いつも啼かせている時の恍惚とした表情とはまた違う。どちらかと言えばシてるときのほうが好みではあったが。]

まだ少し早いか。
買い物に行こう。


[二人でディナーというには太陽はまだ高すぎる。
予約したホテルのレストランもまだ開いてすらいない。]


何か買いたいものとかは?


[一人なら気ままにブラブラと物色するところだが、陽子が何か買い物したいならそれに付き合うつもりだった。]*

(32) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 19時半頃

[残念と感じたか、ホッとしたか。大人しく人混みに紛れようとした時手に何かが押し付けられた。去っていく背中を見送って握った拳を開くと小さな鍵。ハッとして顔を上げて背中を探す、大丈夫まだ見失っていない。]

  すみません、降ります!

[満員電車の人混みを掻き分けてドアを目指す。掻い潜る余裕もない、無理矢理にでも押し通って少女を追いかける。迷惑な顔も構わずにホームを駆けて、その肩に手を置いた。]

  明海……
  あー、その…なんだろう…
  今日、暇?

[何で追いかけたのか自分でも理解は出来てない。掛けるべき言葉すら出てこずに迷った挙句に出てきたのは三流のナンパの声かけだった。]


【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[紅茶が欲しいと言われれば頷いて、二人横並びにその店へ。
歩き出してすぐに館本の手が陽子の腰のあたりに添えられる。引き寄せるでも、痴漢のように弄るでもなく、ただ添えられただけ。

陽子が手を繋ごうとするそれすらも躊躇していてなんて知りもせず、事もなげに。

それは館本自身が何かしようとしてわけではなく、自然とそうなっていただけだったが。]

(35) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 21時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[館本はコーヒー党だった。
甘さを加えず、ブラックで飲むのが好きだった。
仕事場では主に自分で淹れている。
陽子や他の子に頼むことはほとんどなかった。]


紅茶には疎いな。
有名な銘柄ぐらいは知っているけど。


[だからというわけではないが、紅茶についての知識はほとんどない。かといってコーヒーに詳しいかといえばそういうわけでもないのだが。

店に入れば自然と手が離れる。
今日は悪さもしない手だ。]*

(36) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 21時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

─ 回想の回想 ─

『こだわりの淹れ方でもあるんですか?』

[給湯室でコーヒーを淹れている時にそんな声をかけられた。コーヒー党ではあるが、実は大したこだわりはない。コーヒーそのものが好きかと言われればそうでもなかったりする。
ただ、なんとなく、苦味のあるもので少し頭をスッキリさせたい、それがいつのまにかルーティンになっていた。]


……ある。


[薄ら笑いを浮かべて妖狐を手招きする。]


蒸らしたあとに、指を突っ込んで掻き混ぜるんだ。


[中指を立てて掻き混ぜるゼスチャー]

(39) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 22時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

 
……嘘に決まってるだろ。
そんなことしたら火傷する。


[ふっと笑うと陽子の耳元に顔を寄せて囁いた。]


……陽子のあそこも火傷しそうだけどな。


[給湯室に二人でいればそうしない理由がない。
スカートの上から陽子秘部へと指先を触れさせると、ぐりぐりと弄るのではなく、その先を想像させるように軽く撫でるだけ。

そんな上司と部下の良好な関係があった。]

(40) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 22時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

─ 回想 ─

[ルイボスティーといえば茶葉ではなく別の植物で、それが何かは知らない(ルイボスという名であることぐらいは知っている)か、日本でいうところの麦茶のようなものと勝手に思っていた。]


たまにはこういうもの飲んでみるのもいい。


[コーヒーでなければいけない理由は大してない。ただそれが常だったというだけのこと。]


会社用に買っていくか。
どれがいい?


[陽子に尋ねる、そんなやりとりはきっと周りのカップルたちと同じように見えているだろう。
誰が二人を見て痴漢する側とされる側ということを想像できるというのだろうか。]*

(41) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 22時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[問われても、答えは気が向いただけと。
握られた手を振り解く。
そうして今度は指を絡めて握り直した。

恋人ごっこ。

言ってしまえばそういうこと。
休日のデートのような一日も、二人でする買い物も、予約したイタリアンも、こうして手を繋ぐ事も。

陽子がこういう普通のことも望んでいるは知っている。だからこうして叶えてやることで、きっと陽子の熱の昂りもまた激しくなる。

そう、頭で思っていた。]

(44) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 23時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[食事を終え、陽子を連れてきたのはレストランと同じホテルの一室。
スイートとはならないが、そこそこいい部屋で、窓からの景色もなかなかのもの。

部屋に入れば、陽子を抱き寄せて唇を重ねた。
甘い口付け、緩やかな触れ合い。
まるでる恋人のように。

だが、恋人ごっこもそこまで。
陽子に触れ始めればそれはいつもの指さき、いつもの手つき。恋人の交わりなど知る由もない。
だから、あとはいつものように陽子を昂らせていくだけ。]

(45) 飛行機雲 2021/01/29(Fri) 23時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[それは、きっと初めてのことだった。
こうして関係を持ってから陽子が館本を、快楽を拒んだのは。
陽子の中で何かが変わりつつある。
そんな気配を感じてはいたが。

見つめる目の奥に何かがある。
陽子にとって館本の与える快楽よりも大事な何かが。

衣服を脱がせようとしていた手が陽子から離れる。]

(47) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 08時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

 
わかった。
……やめておこう。


[自分でも驚くぐらい冷えた声。
舞い上がっていたのは自分の方か。恋人の真似事なんて慣れないことをしたせいか、どうやららしくないことになっていた。

陽子から離れるとソファに座り、テーブルに置かれたシャンパンをグラスに注ぐ。]


今日は……楽しかったか?


[なぜそんなことを聞いたのか。
わからないまま、呷るようにして喉を潤した。]*

(48) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 08時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[普通のデート。
何を勘違いしていたのか。
男にできることは女に快感を与え、その身を堕とすことだけ。洋子と出会った日、あの夜の女の子を思い出す。誰かに壊され堕とされた女。
やってることは同じ。

陽子はいい意味で普通だった。
快楽に溺れても、堕ちてさえいても普通のまま。
求める先はやはりそちらなのだ。

傲慢さ。
男は自分の傲慢さに自省する。]

(51) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 09時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

 
今度……か。


[意図せず漏れた呟き。
歪んだ男が求めるものは普通ではない。今日のことも求めたのは普通のデートではなくらその先にあるもののはずだ。

陽子の内心を知らず、体の変化を知らず。
男はただ一人、己の歪みの中に沈んでいく。

思えばこの夜、すでに陽子は新たな命を宿していたのだ。
自分ではない、他の男の子を。]**

(52) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 09時頃

─ その日 ─

[土曜、男は混雑した電車に揺られていた。
気に入った女を見つけ、近づき行為に及んだ。
いつもの様に手技を披露し、何度も女をイカせ、締めに挿入というところで、男は躊躇した。
躊躇してしまった。

どうしたのかと問う女に、男は眉を顰めた。
気分が乗らない、そんなことは初めてだった。]


悪いがセックスは無しだ。


[散々痴漢し、散々イカせておいて、何を言うのかと自分でも馬鹿馬鹿しく思う。思うが。]


……好きな女がいるんだ。


【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[小さく呟いた言葉。
その言葉がストンと腑に落ちた。
そうして電車を降りて街に降り立つ。
雑踏、人の流れのその中で、館本はスマートフォンを取り出した。]


『陽子か、俺だ。』

 

(58) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 11時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[所詮、恋人ごっこ。
寄せられた陽子の身体を抱き寄せて、ただそれだけで何もせず。

『好きです。』

その言葉が酷く虚しく思えた。
今更、普通など手に入るはずもない。
自分の歪みも欠陥も痛いほど理解している。

こうして恋人のような真似事をしていても、明日には他の女を痴漢しているのだ。
自身がそういう人間だということを男は理解している。]

(59) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 11時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[誘われた映画は観に行った。
暗がりで隣に座る陽子の身体を弄る。
感度のいい陽子の身体、だけど前とは違う。快感に身を震わせても、どこかブレーキをかけている。陽子は快楽に身を任せようとはしない。

後に理解する。
陽子はすでに他の男のものなのだと。

徐々に大きくなる陽子のお腹。
産休の申請に渋る部長に『問題になりますよ』と苦言を呈したりもした。

それぐらいはしてもいいだろうと思ったから。]

(60) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 11時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[そんなある日の夜。
妊婦とわかってからは出来るだけ残業する様なことにはならない様にしてきたが、どうしても陽子にお願いしなければならない仕事があった。

こうして二人で残業をするのも久しぶりのこと。

もちろん手を出すことはない。
二人の関係はすでに終わったもの。

だから、陽子が自分を呼ぶその呼び方が変わったことにすら気が付かなかった。

男はただ顔を上げ、笑わぬ係長の顔で陽子の方に視線を向けた。]*

(61) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 11時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

 
……ありえない。


[そう、そんなことはありえない。
普通の人の一万分の一、医者からは自然妊娠はできないと言われた。それでもいい、普通の家庭を築くなんて不可能だと思っていた。
だから、出来るはずがない。]


ありえないんだ。
俺には……精子かほとんど存在しない。


[無精子、正しくは乏精子症と言うらしいが。
確かに全くのゼロということではないが、その確率は奇跡と呼ぶしかない。]

(66) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 13時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[他の男の子、他の男に抱かれたのかと、そう問いただそうとして言葉が喉に詰まった。

信じられない、信じたい、そんな奇跡など起こらない、ここに奇跡が起きた。
様々な思いが男の顔に浮かぶ。
もはや自分がどんな顔をしているのかわからない。]


…………本当なのか?


[気づく。
頭をよぎる可能性や感情に、陽子を疑うものがふくまれていないことに。
疑ってない。
陽子が嘘をついているなんてことは欠片も疑っていなかった。]

(67) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 13時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[椅背もたりに背を預け、ギシリと椅子が音を立てる。
なぜ、もっと早く言い出さなかったのか。]


……言わせなかったのは……俺か。


[歪んだ人間、痴漢という犯罪者。
父親という存在からはあまりにも程遠い、陽子の子の父親になれる様な人間ではない。
だからか。
陽子が父親を不要としたのは。]

(68) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 13時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

 
……必要なものは全て用意する。


[机に両肘をつき俯く顔を手で覆った。]


認知が必要なら認知もする。
養育にかかる費用も。
全て、何もかも……。


[ここまでの人生の中で、これほどに自分が真人間でないことを恨めしく思ったことはなかった。]*

(69) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 13時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[ほうと大きくため息を吐いた。
何度目だろうか、陽子が自分のことを好きだと言ったのは。
痴漢とその被害者、それを普通のことに置き換えようとしているのだと、ずっとそう思っていた。思おうとしていた。
普通ではない自分が、普通の男女のようにはなれないと、普通ではないなのだからとそう思っていた様に。]


……部長への説明が難しいな。


[顔を上げて困った様に力なく笑った。]

(76) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 15時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[席を立って陽子の側へ向かう。
いつもの無表情でも、薄ら笑いでもなく、照れたような困ったような顔。]


陽子のご両親に挨拶もしないとな。
籍だけ入れて、式は落ち着いてからにしようか。
やることがいっぱいだな。


[溢れる涙を指で拭う。
こんな風に、陽子に触れたのは初めてだろうか。]


触ってもいいか?
俺の……俺と陽子の子に。


[思いもしない奇跡がここにあった。]*

(77) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 15時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[お腹の内側から力強い衝撃。
びくっと手を引いてしまう。だけど、陽子が嬉しそうにしているから、恐る恐るもう一度触れる。]


わかる……のかな。


[父親が触れていると。
それとも母親を取られまいと威嚇しているのか。]


きっと、男の子だな。


[そう予想して、今まで陽子に見せたことない様な、穏やかな笑顔を向けた。]*

(80) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 18時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

 
 さぁ……どうだろうな。


[答えをはぐらかして唇を塞いだ。
濃厚なキス、くちゅくちゅと互いの唾液が混ざり合う水音。]


……どうだと思う?


[一度に何でもかんでも飛び越えるのは難しい。
伝えられた奇跡を受け入れることで今夜は精一杯。
いつか普通の恋人の様に、いつか普通の夫婦の様に、愛を口にする日がくるかもしれないが、きっとまだそれは先のこと。]

(83) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 20時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[部長にはネチネチと責められた。
部下に手を出したこととか、孕ませておいて今の今まで認知してなかったのかとか、余りにも煩かったので『産休とりますよ』と脅しておいた。

陽子の両親には思い切り白い目で見られた。
お叱りは主に陽子の方へと向かったが、終始ニコニコと営業スマイルを貼り付けて見守った。
なお、その場での痴漢行為はやめておいた、もしも陽子のお腹が大きくなければ……という妄想だけにしておいて。

逆にうちの両親のことを聞かれれば。
『とうの昔に縁を切った』とだけ。]

(84) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 20時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[それから、痴漢はすっぱりとやめた。
いや、とうにやめていた。
陽子のことが好きだと自覚したあの時から、電車に乗っていても、女に視線をやることは無くなり、その手が他の誰かに触れることはなくなっていた。

未だ自身の歪みは強い。
だが、それも少しずつ普通になりつつある。
大切な妻と子が、真人間へと変えてくれる。

ふと、駅で見上げた智閑線の案内。
かつての居場所に二度と戻ることはないだろう。
そこは、洋子と出会った場所としてだけ記憶に残される。

ただ、それだけ────]**

(85) 飛行機雲 2021/01/30(Sat) 20時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[慌てなくても大丈夫と言われて慌てずに済むのなら、世の中から慌てて失敗するような人間はいなくなる。
その知らせを受け、それでも務めて冷静に抱えている仕事を引き継ぐと、大慌てで病院へと向かった。

陽子は無事だろうか。
お腹の子は。
病院へ向かう間、悪いことばかりが頭をよぎる。

これまで真っ当に生きてきたとは言い難い。
その報いが、陽子や子に行くのではないかと。

そんな漠然とした不安ばかりが募っていく。
病院へ辿りついたとき、陽子の様子はどうだったのだろうか。]*

(89) 飛行機雲 2021/01/31(Sun) 09時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[陽子の手を握りしめた。
かつてはあれ程に自信があった自慢のこの手も、今はこうしてただ握りしめることしかできない。

漏れそうになる本音を噛み殺す。
頑張らなくていい、子はまた作ればいい。
それがたとえ奇跡のような確率でも、陽子を失うことに比べれば。
子ができたから陽子との関係を変えたのではない、陽子への想いが変わったから父親に寝ることを決めたのだ。普通になることを決めた。

だけど、自分の無力感も、その不安感も全て押し殺して言葉を絞り出す。]


……頑張れ……


[祈るように、縋るように。
誕生の瞬間まで陽子の側に居続けた。]*

(91) 飛行機雲 2021/01/31(Sun) 11時頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

[我が子が腕の中にいる。
想像できないような確率を超えて生まれてきてくれた小さな命。
頬を触ろうとしたらキュと指を掴まれた。]


……陽子……見ろよ、指を掴まれた。


[今自分はどんな顔をしている?
はっきりとわかることは、今まで一番幸せな顔をしているだろう。]*

(94) 飛行機雲 2021/01/31(Sun) 14時半頃

【人】 時間貯蓄銀行 ヤカモト

 
ああ……好きだ、陽子。


[いつからかそう素直に言えた。
何よりも誰よりも大切な二人。
いつまでも守り続けると胸に誓って、最愛の妻に口付けた。]**

(97) 飛行機雲 2021/01/31(Sun) 15時半頃

― EX/いつかの話 ―

[それはある日出かけた帰り道。
身体に手を伸ばしてくる男性が居た。

智閑線ではない一般線路の車両。
ショーツもブラジャーも地味なもので、
ごくごく普通の私服だった。]

(………ああ………)

[耳元で囁く声と、その手つきには確かに覚えがあって
顔を見なくとも瞬時のあの時の男だと分かった。
尻を辿る指先が甘く性感を擽り、ぞくぞくと肌が粟立つ。
それがそっと秘部に触れた瞬間に、目を細めた]


ふふ♡
気持ちいい…ですよ。
蕩けてしまいそうなくらい。

[触る指を止めることも、騒ぐこともしない。
うっとりと目を細める表情は
きっとあの時とは違う、妖艶な女の顔をしていた。]

………もしまたお会い出来たら、
お礼を言おうと思っていたんです。
有難うございます、って。

[女の快楽を教えてくれた男。
彼が居なければきっと自分の人生は180度違っただろう。
ひそやかに告げ、身体を寄せて囁く。]


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