人狼議事


14 冷たい校舎村10

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【人】 季節巡回 こころ



  忘れたかっただけなんだなー
  きっと。死んじゃいたいというより。
  この、どうしようもなくこころが痛いのを。


[ 言語化できたって、
 対処法がわからないのだから困るんだけど。

 けれどまあ、わからないままよりは良い。
 そんな思いからか、とある冗談に対してか、>>136
 わたしはふふふーと目を細めて君を見た。]
 

(150) nabe 2021/11/18(Thu) 21時半頃

【人】 季節巡回 こころ



  ……怒らないよ。
  でも、そうだなあ……、
  わたし、恋がしたいわけじゃないし。

  ……ヘータローはしたいの?
  あの子以外の子と手を繋いで、
  キスして──その先のことも?

  それなら、しちゃえばいいじゃん。
  案外さ、先に相手を見つけちゃったり、
  啖呵切っちゃえば許されたりするかもよ。

  だって、跡取り息子の結ばれるお相手が、
  君のおうちの運命のすべてを決めるの?

 

(152) nabe 2021/11/18(Thu) 21時半頃

【人】 季節巡回 こころ



  ……怒った?


[ 畳みかけるように言った末に、
 わたしは笑みを浮かべたまま首をかしげる。

 その世界を知らないからこそ言える、
 能天気な戯言でしかないかもしれない言葉。
 別に意地悪な気持ちで言ったわけじゃないの。
 わたしのふつうの感覚には不思議だっただけ。

 ……少し言い返したかった。
 そういう気持ちは否定しないでおこう。]
 

(154) nabe 2021/11/18(Thu) 21時半頃

【人】 季節巡回 こころ


[ 道の凹凸を避けるように、
 えいっと踏み出したローファーの先で、
 小石のひとつを遠く蹴飛ばしながら。*]
 

(155) nabe 2021/11/18(Thu) 21時半頃

【人】 季節巡回 こころ

 ── 後日・床に伏す君と ──

[ 自由のきく足で軽やかに病室にたどり着き、
 わたしは君のもとに顔を見せた。
 飯尾先生の近況。そう面白いものでもないと思う。]


  白髪が増えたのは単純に年だねー
  じきにお腹まわりも気にしだすよ。

  ……つまりー、心配ご無用。
  ナオシゲくんはあれでー、
  生徒のフォローがオシゴトですから。


[ モーマンタイ。差し入れを受け取っとくれ。
 塾の資料は今度持ってくるねって笑って、
 わたしは和歌奈ちゃんのそばに腰かける。]
 

(166) nabe 2021/11/18(Thu) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ 君の内心の葛藤など知らず、
 熱烈にハグを求めたわたし。

 君の復唱はなんだかぎこちなくて、>>142
 わたしは思わずくすくすと笑ってしまう。]


  うん。はぐ。
  ……そう、妬いちゃったのかもー
  でもー、ちょっとだけ機嫌なおったや。

  ふふ、もちろんだよー
  路子ちゃん。いい響き。


[ ゆるりと広げた手を君に回す。
 すんと鼻をすすってわたしは呟く。]
 

(167) nabe 2021/11/18(Thu) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ



  あのねえ、
  顔を見たら泣いちゃうかも。
  ……って思って、ひとりで来たの。
  和歌奈ちゃん、生きててくれてありがとう。


[ ぎゅうっと力を込めて数秒。
 少ししてからその背中を解放し、
 わたしは満足げに笑って、何気なく、
 ……何気なく聞こえるよう、尋ねる。]
 

(168) nabe 2021/11/18(Thu) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ



  ……妹ちゃんとは、
  ドーナツ分けっこできそう?


[ まずはそんな話から少しずつどうだろう。
 今すぐ全部話してなんて言わないからさ。>>141
 準備ができたことから教えてほしい。

 だから、のんびりとした調子で、
 少しくらい近況を聞いて帰れたら。*]
 

(169) nabe 2021/11/18(Thu) 22時頃

【人】 季節巡回 こころ

 ── 後日・主ではなかった君と ──


  ……へへ、
  好き≠チてなんだろうねー
  次があればもう少し見えてくるのかしらー


[ ふんわりとした肯定?>>181
 もごもごと口を動かす君を、
 追求するでもなくわたしは口ずさむ。
 何かの曲の断片みたいに。

 今はまだあるとも思えない次≠フ話。
 時間が癒すだとか、新たな恋を探せだとか、
 先人たちの助言がこころを埋めてくれない理由。
 それを君の言葉に見出してもいいかな。>>182]
 

(195) nabe 2021/11/19(Fri) 00時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ ぱちぱちとわたしは数度瞬きを繰り返す。

 ふつうの、大勢の人に乗り越えられるものが、
 わたしに乗り越えられないはずがないと思っていた。
 こんなに痛みを伴うものかと驚きながら、
 なぜ人々が耐えられるのかが不思議だったのだ。
 ……それを、わたしが痛がりなのだとすれば?]


  それは──ずいぶん難儀なふつう≠ナ、
  ちょっと衝撃的で、笑えちゃうなあ。


[ どうにも力が抜けてしまって、
 わたしは言葉の通り、思わず笑っていた。]
 

(196) nabe 2021/11/19(Fri) 00時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ なんてふざけたオチだろう。
 ケラケラと笑っていたわたしは、
 唸る君のことを目元を拭いながら見ていた。>>184

 濁された言葉。オブラートに包まれた答え。>>184
 そこを掘り下げるなんて野暮なことはよそう。
 分別のあるふつうの男の子としての回答に、
 わたしはうんと目を細めて言う。]
 

(197) nabe 2021/11/19(Fri) 00時頃

【人】 季節巡回 こころ



  ……恋はするものじゃなく、
  抗いようもなく落ちるもの。

  ──なーんて聞くし、
  幣太郎がそう望むなら、
  見つかるといいねえ、次の好き≠ェ。


[ 軽い口調でそう言ったけれど、
 繰り返す。わたしは君のノロケ、好きだったよ。

 君自身も次の機会を望むのであれば、
 またああいう顔をするようになってほしいと思う。]
 

(198) nabe 2021/11/19(Fri) 00時半頃

【人】 季節巡回 こころ



  あはー、へータローの心が広くてよかったー

  ……でー? それ、ほめてるつもりー?
  仕方ない──って吹っ切れてないんだから、
  未練をかきたてるようなこと言わないでくださーい。


[ きれいな弧を描いた小石が、
 数歩先の地面に落ちて一度跳ねた。

 君の紡ぐ言葉は答えづらい類のそれで、>>186
 わたしは冗談めかして笑っては、
 ふらふらとふざけた足取りで地面を蹴った。

 君の歩幅も歩くスピードも、
 意識することのない自由な振る舞いで。**]
 

(199) nabe 2021/11/19(Fri) 00時半頃

【人】 季節巡回 こころ

 ── 後日・主ではなかった君と ──


  次が見つかれば──ふふ、
  プレゼントに悩んだときは、
  いつだって招集してくれていいのよー
  臨時委員会で思いがけない意見が出るかも。

  プレゼントに悩んだときだけじゃなく、
  うまくいかなくなりそうかも? って、
  いやーな予感がしはじめたときにも。


[ うまくやるなんて気負いが、>>213
 君の口から発されたものだから、
 わたしはいつかのプレゼント談義を思い出した。]
 

(215) nabe 2021/11/19(Fri) 20時半頃

【人】 季節巡回 こころ


[ うまくやる、というのは難しい。
 なんせわたしたちには、
 人のこころというものが見えない。>>214]


  へータローの鈍感めー
  とっととどこかの女の子にメロメロになって、
  夢中になってのぼせて振り回されちゃえ


[ 次があっても、なくっても、
 わたしたちの前に続く道に、
 優しい追い風が吹いていますように。

 そんな祈りを胸に、
 春の気配もまだ遠い寒い日の放課後、
 友だちたる君の隣で、なにかの縁を噛み締めている。*]
 

(216) nabe 2021/11/19(Fri) 20時半頃

【人】 季節巡回 こころ

 ── 後日・床に伏す君と ──

[ いろいろな甘さがごちゃ混ぜになった、
 幸せの詰め合わせみたいな紙袋。>>222

 わあわあと会話をしながら、
 それぞれが好きなのを選んで食べること。
 君がそれを家族とすることを想像すると、
 わたしはうれしいなって気持ちになれる。

 わたしが泣いても気にしない君。>>223
 耳のうんと近くでわたしはくすくす笑う。]
 

(241) nabe 2021/11/20(Sat) 00時頃

【人】 季節巡回 こころ



  ……わたしもー、
  和歌奈ちゃんには見られてもいいよ。
  ほかの人にはちょっと嫌かなー?


[ この件については、まあそんなところ。

 話は移ろい、君とその家族の話。
 わたしは頷く君を目を細めて見つめ、>>224
 よかった、の思いを懸命に視線に込めている。]


  ……うれしかったんだねえ、妹ちゃん。
  お姉ちゃんにお祝いをしてもらったのが。

 

(242) nabe 2021/11/20(Sat) 00時頃

【人】 季節巡回 こころ



  和歌奈ちゃんがかえってこなきゃ、
  その笑顔は存在しなかったわけだ。

  ……かえってきてよかった! ねー


[ しみじみとしたふうに君が言うから、>>226
 わたしは被せるように強く断定する。

 過去は消えない。けれど、
 生きている限りそのうえには、
 様々なものが積み重なっていくから。

 君が振り返って笑えるようになるまで、
 どこまでも新たな今日を重ねていこう。]
 

(244) nabe 2021/11/20(Sat) 00時頃

【人】 季節巡回 こころ



  なんとかできるよ。
  和歌奈ちゃんなら。
  わたしが言うんだもん。
  間違いない……でしょ?


[ 冗談めかした言葉に希望を込めて、
 君の未来への祈りとしてこれを贈ろう。**]
 

(245) nabe 2021/11/20(Sat) 00時頃

【人】 季節巡回 こころ

 ── その後・打ち上げ ──


  おかえり、和歌奈ちゃん。
  それからー……、これからもよろしくね。
  えー、わたしたちみんなの輝かしい未来にー?


[ 乾杯のご発声を──というフリそのものが、
 高校生の打ち上げらしいのかどうか。

 おいしそうなお菓子。
 紙コップではなくグラスに注がれたジュース。

 そういう場の空気にあてられながらも、
 しまらない乾杯の合図とさせていただこうか。]
 

(262) nabe 2021/11/20(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ グラス片手にあちらこちらと歩き回り、
 わたしは楽し気な話ばかりをした。

 まだ春からの行き先が不透明な人にも、
 わたしたちの抱えるすべての問題が、
 春の気配とともに溶けて消えるんじゃなくても。
 わたしは笑ってグラスを打ち鳴らす。

 否が応でも季節は移ろい、
 長かった冬が終わろうとしていた。*]
 

(263) nabe 2021/11/20(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ

  ── 春 ──


  手はかからないし、
  合格実績には貢献するし、
  いやあ、良い生徒だよねー

  もっと褒めてくれてもいいよー


[ ──春立ちぬ。
 良い知らせを携えて、
 世話になった塾を訪れていた。

 緊張で実力を発揮できないということも、
 その日に限って凡ミスを連発することもなく、
 いたって順調に進学先を決めたわたしだった。]
 

(264) nabe 2021/11/20(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ 尊大な物言いに塾の先生は苦笑いをして、
 面談ブースでいくつかの書類を眺めている。
 わたしはその指先をなんとはなしに見ている。

 そのとき、人影が二つ背後を横切った。
 きみが別のスタッフとともに、
 別のブースへと入っていくところだった。

 表情までは見えなかった。
 顔を上げてそちらを見ていたわたしに、
 どうかしたのかと尋ねる声がある。]
 

(265) nabe 2021/11/20(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ



  ……ううん、なんでもー


[ さらりとわたしは答えて、
 再び視線を机上の書類へと落とした。

 季節は巡る。
 もうじき春がやってきて、
 桜の花が散る頃、わたしは大学生になる。

 きみがどこで春を迎えるかは知らないし、
 暦の上ではもうとっくに春だった。]
 

(266) nabe 2021/11/20(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ サクラサクって。
 言いたかったなあ、きみに。]
 

(267) nabe 2021/11/20(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ 思ったよりも、あの頃のわたしは幸せで、
 それを失ったことがショックだったんだろう。

 書き出してしまえば、これ以上なく単純なのに、
 いったいわたしは何を読み落としていたんだろう。
 気づくのにずいぶんかかってしまった。

 恋をしたかったわけではなくて、
 ただきみに恋をしていたの。

 この痛みを忘れてしまいたいと願っても、
 きみのことまで忘れたいわけじゃなかった。

 次≠探す理由も今はなく、
 こころに埋められない穴がある代わり、
 君たちとの思い出を積み重ねて今日を生きている。]
 

(268) nabe 2021/11/20(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ もう、きみの姿は見えなかった。

 ただブースの入口に引っ掛けられた、
 使用中≠フ赤い札がゆらゆら揺れていた。

 おめでとう
 きみに言いたくて言われたかった言葉を、
 きみではない誰かから手向けられながら、

 そこに確かに優しさとあたたかさを感じて、
 わたしはきみではない人に、
 ありがとう≠ニ目を細め、やわらかく微笑む。]
 

(269) nabe 2021/11/20(Sat) 11時頃

【人】 季節巡回 こころ


[ 吹く風の優しさが春だった。
 きみの不在にも季節は巡る。**]
 

(270) nabe 2021/11/20(Sat) 11時頃


[私のうみだした卵の中で。
私を追いかけてきた“きみたち”について考える。

屋上は寒かったよね。
私もそうだった。
私に入った罅を誰とも分かち合えないまま、
消えていくにはもってこいだった。

冬の空はね、星が綺麗に見えるんだ。

だけど私はお星さまにはなれなかった。
それでいいって思ってるよ]
 


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