人狼議事


29 constellation

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 超心理学会 ヒイラギ

─乾家での顛末─

[私はこの時、これ以上無い程に心が沈んでいた。唯一救いがあるとすれば、尿まで舐めるという彼の奇行>>146に気付かずに居られたという事くらいだろう。意識を失くした康生の目は、閉じられていたから。]

ん……俺は、ケイのだ。
ケイと、ずっと一緒…………傍に、居てくれ。

[倒れ込んで来た彼>>151を、両腕で抱き締め返す。二人は暫くそうして抱き合ってたが、落ち着くと彼は康生を風呂場へと運んだ>>152。この部屋へ来た時と同じ抱えられ方だ。だが先程と違い、康生の両腕は彼の首へと回されていたし、膝は僅かな痛みしか訴えなくなっていた。]

あっ……! ん、くすぐったいって。ケイ。

[打って変わって、彼は宝石でも扱うかの様に丁寧に身体を洗って来る。康生の身体は脳内麻薬に侵されたままだったから、無駄に快感を拾うし多幸感も強い。地獄の様な心境だったが、全てを出し尽くした彼は再度の無体を強いて来なかったから、まだマシだったのかも知れない。身体を清められると、最初に座ったソファーへと運ばれた。]

(1) 2023/11/17(Fri) 00時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


んな、すぐ死ねるか、わかんねーよ?
だから、寝れそうなら、ちゃんと……寝てくれ。
……傍に居てくれて、ケイも死んでくれるんだったら
それ以上の贅沢、言わねーから…さ。

[骨折からか感染症からか、熱が出ているのは確かだ。痛みは引いても寒気はする。康生は彼に肩を寄せ、身を預けた。バスタオル越しの体温に、腹立たしい程の落ち着きを覚える。]

心配……、……。
ケイの気持ち、嬉しい。ほんと、ありがとな。

…………でも、代わりのパイロット、探せなかったな。
俺のせいで、足りなくなんのに。
誰か、やって……守って、くれっかな?
ケイの生きた世界、家族や友達……続いてく、のかな?

[安心させるべく紡がれた彼の言葉に、康生はふと不安を滲ませた。バスタオルの中で、右手が胸元へと当てられる。康生は、世界の事を全て放り出せる程利己的には成り切れなかったのかも知れない。それでも、世界と彼を天秤に掛けた結果、彼の為に人生を使う事を選んだのは確かだった。]

(2) 2023/11/17(Fri) 00時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[穏やかな時間の終わりを告げるサイレン>>153が響いたのは、そんな時だ。通常であれば、近所からの通報だけで来るのは精々警察官が二名程度だろう。最初から、救急車まで出動していたのには、理由が在った。]

[瑠璃川珊瑚の死の一件もあり、加賀先生を含めた学校側が動いてくれていた為、パイロット候補達には一定以上の保護がされている。家の中まで上がり込む事は流石に無いが、突然暴漢に襲われたりしない為の警護は影ながら付けられていた。近隣からの通報を受けた家に居るのが、パイロット候補二人(正確には三人だが)だった為、万が一を考えて大掛かりな対策が取られたのだ。康生の身体上の問題も把握されているから、事態が判明する前に救急車が手配されているのも当然の流れだった。駆け付けた彼等にしたって、まさかこんな事態になっているとは想定してなかっただろう。]

(3) 2023/11/17(Fri) 00時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

ちが、違うって……!
これは、俺がケイに頼んだんだ!! だから……!

[脚を砕く様に頼んだという康生の言葉を、誰も信じなかった。説明の上手い下手に関係無く、そんな話を信じる方がどうかしている。友人を庇っているか、暴力を受けた事で錯乱しているか、そうでなければストックホルム症候群だと見做され、即座に鎮静剤が投与される。両脚が動かない康生は、逃げる事も出来なかった。]

信じてくれ、誰か…………ヶ、ィ……。

[閉ざされていく視界は、警官達に抑え込まれる彼の姿を映し続けていた。]

(4) 2023/11/17(Fri) 01時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[音からの推測になるが、その後康生は救急搬送され、様々な検査を受けた。当然、彼に犯された事も露見した。パイロット候補である康生は、更に高度な医療を受けられる病院へと移される。明日香が駆け付けたのは、その後だった。]

[到着が遅れたのは当たり前だ。康生はあの日、仮住まいの部屋からコックピットへ転送されていた。事前にLINEで連絡を入れてはいた>>0:14が、その内容は『友達が凹んでそうだから、帰るの遅くなる』といった要点の抜け落ちた物だ。明日香は、康生が仮住まいの近くで友達と会っているとばかり思っていた。ワープして転居前の地に居るだなんて、予想出来る訳が無い。]

[結果として、痛々しい姿を目にした明日香は逆上寸前まで取り乱したし、康生は今まで秘密にしていた事を全て明かす羽目に陥った。私と二人で、パイロット候補になったという事も含めて。]

(5) 2023/11/17(Fri) 01時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[康生の想いを知った明日香は、何とか乾恵一への憤りを吞み込んだ様だったが。母親にだけは絶対に知られたくないと考えていた康生にとっては、これもまた心を蝕む出来事だっただろう。被害者である康生の居場所は(特に乾恵一に対しては)徹底的に秘匿されたし、彼と連絡を取る為の手段は全て取り上げられた。両脚が砕けていたから、ベッドを出る事も出来なかった。]

……俺、特別したいことってないと思ってた。
でも、なくて正解だったのかもな。
いつだって、俺抜きで世界は動いてるんだからさ。

────なに願ったって、叶うわけないじゃん。

[白に囲まれ、胸に手を当てた康生は呟く。予断を許さぬ状況ではあったが、パイロット候補の命を守る為の治療は、今の所康生の願いを阻み続けていた。]

(6) 2023/11/17(Fri) 01時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[だが、医療関係者や母親がどれだけ康生を守ろうと、人智を越える力の前ではどうしようもない。初戦の時と同じく、現れたハロに出撃の有無を訊かれた康生は、一も二も無く答えた。]

転送してくれ。 ……いいから。
してくれなきゃ俺、今ここで舌噛んで死んでやる。

[……こんな事を言う子じゃなかった。パイロット二人分の──否。そうでなくとも、命がどれだけ重いかなんて康生は嫌という程解っている筈だ。脅しにしたって、命を持ち出す様な子ではなかった。嫌な予感がする。]

[ハロは康生の希望を聞き入れ、私達はコックピットへと転送された。まともに動けはしないのが考慮されたのだろう、ベッドの上へ直接姿を現す。康生の姿は、酷いものだ。右脚は膝下を、左脚は完全にギブスで固められている。額の傷には包帯が巻かれていた。顔は日にち薬で腫れこそ引いていたが、赤黒い痣があちらこちらに残っている。こんな姿を見せれば、動揺した者も居たかも知れない。]

ケイ……?

[それでも康生は、彼と再会する道を選んだ。自分が居るのがコックピットのベッドだと気付くと、首を巡らせて彼の姿を探した。**]

(7) 2023/11/17(Fri) 01時頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/17(Fri) 01時頃


──if・瑠璃川珊瑚の戦い──

大和くんの入った壺を抱えながら、私は病院の待合によく置いてある腰掛けに座って戦いに臨んでいた。
大和くんの戦いで、別の世界線?別の地球?が存在してして、そちらで戦うこともあるのだと知っている。
それをアウェイとハロは呼んだ。
七尾ちゃんの時はあちらにとってのアウェイだったから。場所のことなんて気にせずに思い切り勝負を挑んできたんだろう。
大和くんはアウェイでもなるべく被害が出ないようにしてくれたけど──私にあんな戦いかた、出来るだろうか。
でも、早く終わらせられればそれだけ早く大和くんと一緒になれる。
私が死んだら父さんには知らせずに一緒に埋めて欲しいとハロにお願いしていた。
父さんには──遺書を残しておいたから、それで察して欲しい。娘が巻き込まれていると知って、その裏に軍や政府も絡んでいると知って、世界を恨まないで欲しいから。
だからハロにも、私の名前は他で出さないで欲しいとは願ったけど…それは後に残された人々次第かもね。
私は待ち望んだその日を冷静に受け止めた。
一ヶ月近く経ってしまった。でも四十九日には間に合ったから、きっと隣にいけるよね。


私の戦場はアウェイ。
相対したロボットは完全に見た目が遠距離型の、大きな銃が車体に乗っているような見た目をしていたから私は体勢を低くさせながら近づいていく。
早く。早く終わらせたいんだ。
早く終わらせて次に繋いで、私は大和くんと一緒に眠りたいの。
でも、相手は微動だにしなかった。
そろりそろりと肉薄する。
その時──。


「っ!?」


軍のヘリだろうか。それが、私たちに肉薄する。ダダダダダダッ!と射撃音が鳴り響いて、私たちに攻撃されたのは理解できた。
だけど。


「…撃たれてる?」


跳躍して距離を取りよく見れば、相手のロボットも軍に攻撃を受けている。
勿論、これくらいの射撃では双方共にダメージは無いのだけど…。
それでも相手は沈黙している。
相手も敵だと認識されている?
ぐっ、と喉元に迫り上がってくるものがあった。だけど、それはチャンスかもしれない。
私は軍の攻撃網を掻い潜り相手に急接近。
銃と車体を引き剥がし、その合間に隠されていたコアを見つけて──ぐしゃりと踏み潰した。
踏み潰した、けど。


「終わらない…???」


ドッドッドッ、と嫌な心臓の響き方。
死ぬと思ったのに。終わると思ったのに。


ハロ曰く──。


コクピットを壊すだけでは戦闘は終わらない。
パイロットを殺さなければ勝利認定されないんだと伝えられて。


「──パイロット? と言うことは同じ人間?
 殺すの? 私の手で?
 そもそもどうやって探せば──!?」


ああ、大和くんの元に行くまではまだ遠い。
どうしてパイロットは逃げ出したのか。
軍と敵対していたらしい様子から見るに、世間からもバッシングされていたのかもしれない。
        怖い。
ロボットは破壊したのに。
直接手を下さなくちゃいけない?
            こわい、こわい。
どれだけの人がいると言うの?
こんなの、砂漠から一粒の砂を探せと言うような──。

怖い、嫌、やだ、助けて──!!!!


「ひぐっ、う、げほ…っ。」


私は椅子から降りて蹲る。
真っ青を通り越して真っ白になりながら、大和くんを抱きしめながらかからないようにだけは注意して、吐いた。
口の中が酸っぱ苦い。私はまだ、生きている。
怖い。いや。たくさんの人の恨みを買うの。
たくさんの命をこの手で摘み取るの。


「…大和くん…。」


めそ、と泣きながら震える手で大和くんを抱きしめる。
ハロは、早くどうにかしないと、とか言ってたかもしれない。けど。
応援の声があったかもしれないけど。

私はしばらく震えて動けないでいた。
コクピットを潰して終わりじゃない。
その戦い方に、畏れを抱いて。**


――IF・死した後に遺せるものはなく――

[大和 命にできたことと言えば薬を渡せるくらいだった。
それでも珊瑚は生き続けてくれて弔ってくれた。
生きて語ることができるならば涙を流しながら感謝を伝えたろうが語る口は既にない。

 孤独が心を蝕んでいっても何もしてあげることはできない。
唯一一緒に眠る未来しか希望をあげられないでいる。
それもまた歯がゆく思うこともできない。

 助けてという願いも叶えてあげられない。
ただ骨壺が珊瑚の腕の中で冷たく硬い感触を返すばかりだ。
そこに温もりはなく愛の言葉を囁く声もなく。

 まるで畏れ慄く心を凍らせてしまうように。
熱くなる思考を、優しい心を今だけは凍てつかせてしまいたいと、生きていればそう願わずには居られなかっただろう。**]


──if・珊瑚の戦い──

千映の次にパイロットに選ばれたのは大和であった。

彼の傍には珊瑚が寄り添っている。二人の仲は明らかだ。
僕と康生と同じように恋人同士なのだ。

僕はただ見守るしかできない。

勇猛果敢に闘う大和の姿は僕の胸を強く打った。
息を引き取る彼を見ながら、僕はSMSで彼が言っていた事を思い出す。

彼は愛する人、つまり珊瑚の為に命を散らしたんだ。
1日でも珊瑚の命を延ばすために。

僕は隣にいる康生の手をギュッと握る。

どうしても闘わねばならない時が来るならば、僕もーー

愛する人の為だけに闘おう。


大和が死んでも闘いはまだ続く。まるでノルマをこなすように次々と、僕らは死出の道を歩く。

ーー敷かれたレールから降りることは出来ない。

珊瑚が指名された時、僕は激しく泣いた。千映、大和を失いもう心が麻痺したかと思ったが、瑠璃川珊瑚という大きな光を失うダメージに堪えられず崩れた。

大和が亡くなった後の珊瑚の落ち込みは酷かったから、彼女が早く彼の元へ逝けるのは良いのかもしれないけど。

でも嫌だ。珊瑚を失いたくない。
僕の数少ない大切な友達を。


千映、大和に続き珊瑚の戦場もアウェイであった。
もう1つの地球の様子、街の光景が僕らの住む地球にそっくりなのに複雑な気持ちになる。

珊瑚は大和の骨壺を手にコックピットに現れる。
その姿に僕はどう声を掛けたらいいかわからない。
康生ならちゃんとアドバイスとか出来るだろうけど僕は……。

戦闘が始まる。珊瑚の椅子は病院でよく見るような腰掛けだ。

千映の時も思ったが、彼女たちは普通の女の子だ。男だってあれだが、女の子がこんな戦場に立たねばならないなんて、残酷過ぎる……

祈るように手を合わせ僕は見守る。応援というものは、僕には出来ない。
彼女は死に向かっているのだから。


しかし、彼女が悲鳴をあげた時は声をあげた。

「珊瑚ッ!」

軍の攻撃に動揺する彼女。
僕は強く唇を噛んで叫ぶ。

「珊瑚の邪魔をするなッ……!」

彼女は奮闘した。敵ロボットのコックピットを破壊したのだ。

こんなにもか細く、華奢な女の子が必死に闘っている。
なのにまだ戦闘が終わらない?!

「そうか、パイロットを……」

殺さなければ勝利にはならない。

コックピットにいないなら、パイロットは何処にいる?


「パイロットがコックピットにいないなら、向こうはロボットを操縦出来ないじゃないか。

こんなの珊瑚が勝ちでいいだろッ!不戦勝にしろ!」

理不尽だ。しかしそんな風に叫んでも事態は何も変わらない。

珊瑚が嘔吐している。
流石にじっとしていられず僕は駆け寄りハンカチを差し出すが、彼女が受け取るかはわからない。

「大丈夫?珊瑚……まだ時間はある。敵は動いてないし、まだーー」

しかしどうやって勝つんだろう、こんな闘いに。
彼女は大和の名を呼んだ。
僕も彼に生き返り助けて欲しいと切に願った。*


【人】 超心理学会 ヒイラギ

─コックピットでの再会─

[名を呼ぶ声>>24に、康生は其方を向いた。ぱあっと顔を綻ばせたが、眼帯を見ると表情を曇らせた。即座に抱き締められ、康生もまた彼の背へと腕を回す。ただ、点滴を刺されている側の左手は、拳の形に握ったままだった。]

ケイ……! 逢いたかった……。
その目、何かあったのか……?

[ジャージ姿に近い彼とは対照的に、康生は病院着だ。薄い生地は体温を伝え易いから、熱が高いのは容易に判っただろう。涙を流す彼に、康生は少し言い難そうに切り出した。]

ごめん、ケイ。意識ない間に、外されてて……。
もう一回、嵌めてもらっていいか?

[ずっと左手に握り込んでいた指輪を、以前と同様に彼の眼前へと差し出す。頭部を負傷していた康生はMRI検査も受けたから、その際に一度取り除かれたのだ。母親を通じて返還されたそれを、康生は左手に握り締めたまま日々を過ごしていた。いつコックピットへと転送されても良い様に。]

(31) 2023/11/17(Fri) 22時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


俺も、愛してる。ケイのこと、見てる。ずっと。
ケイの心臓が止まるまで……ずっと、見てるから。
最期の時まで、傍に居させてくれ。

[熱の為だけではなく、瞳を潤ませる。両脚は勿論、点滴が繋がったままの左手も自在に動かせるとは言い難い。自由なのは右手だけだ。つまり殆ど動けないから、康生は彼に身を委ね、したい様にさせた。愛おし気なキスがくすぐったい。唇へ落とされれば、離れて行く前に少し首を伸ばし、自分からも返した。]

……ああ、するよ。ケイと一緒に戦う。
ちょいぼーっとするから、的外れなこと言ったらごめんな。

[アドバイスをくれと言われ>>26、康生はしっかりと頷く。握り返した手には、嵌め直された指輪が光っていた。**]

(32) 2023/11/17(Fri) 22時半頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/17(Fri) 22時半頃


─IF 瑠璃川珊瑚からの連絡─

[康生の頼みを、瑠璃川珊瑚は引き受けてくれた。実際に、七尾千映は彼女の存在に助けられた事だろう。私達がそれを確かめる時間は、残念ながら殆ど無かったが。彼女は瑠璃川珊瑚へ「大丈夫」と答えたし、両親が生きる世界を守る為に立派に戦い抜いた。]

[康生は、瑠璃川珊瑚と乾恵一が自分を含む恋愛話をしてるだなんて想像もしてないだろう。自分の存在が乾恵一にとって其処まで大きいものだと、この時点では自覚していなかったのだから当然だ。]

『や。縁士だってきっと、内心では悔やんでるよ』
『俺がぶっ倒れちまったりしたから、表に出し損ねちまったとかじゃねーかな?』
『縁士は、元々誘われた側ってのもあるかもだし』
『本郷もだけど、しっかりしてるけど実は……ってパターンもあるかなって、俺は思ってる』

[彼女が疑惑を溢した時点では、これが康生の本音だった。私も、本郷真弓と天道縁士は天文部の部員だった訳ではないから、誘われたという意識の方が強いのではないかと考えていた。そうでなくとも、心の内を秘めるタイプの子だからではないかと。 ──椅子を見るまでは。]



『怒らねーよ』
『瑠璃川が最後になった時、戦えないかもってんならさ』
『それまでに俺、なんとかならないか試してみる』

[そう返した康生が胸に手を当てていた事を、彼女は知らないだろう。何処かでそうだったのよりも少し早く、康生はこの段階で補充パイロットについて考え始めていたのだ。私達は、自死すれば交代出来るという情報を既に得ていたのだから。]


─IF 大和命戦とその後─

[大和命が瑠璃川珊瑚の為に戦ったのは、明白だった。最期に口付けを交わしていたのだから、恋愛事に鈍い康生でも察せた筈だ。]

[私達のものではない地球の知らない街で、彼は命を落とした。にも拘わらず周囲に被害を出さない様にしていたのだから、立派なものだ。元より人間が余程出来ているのか、或いは瑠璃川珊瑚がそれだけ彼の支えになっていたのだろうか。確かめる術は、もう無い。康生は静かに、乾恵一の手を握り返した。参列出来る物であれば、葬式に足を運んだりもしたかも知れない。“家族”葬であれば、お邪魔する様な無粋はしないが。]

[それから一ヶ月と少し。初戦以外に校舎へのダメージも無かったから、日暈学園は授業を再開していた。だが、瑠璃川珊瑚は姿を見せなかった。]

『瑠璃川、調子どう?』

[偶に、そんなLINEを瑠璃川珊瑚へ送っていた。「心配ですにゃ……」と書かれた猫のスタンプを添えて。返信が有ろうと無かろうと、どうしているのか気に掛け続けただろう。そういう子だから。]


─IF 瑠璃川珊瑚戦─

[そしてとうとう、瑠璃川珊瑚が戦う日が来た。彼女の座る椅子は私にとっても見慣れた物で、だからこそ疑問に思った。彼女は、どうしてそれを“自分の椅子”と定めたのだろう──と。]

[康生がずっと入院していたから、手続その他で、似た椅子に腰掛けた時間は相応にあるつもりだ。だが、座り心地も悪く落ち着く訳もない其処は、自分の居場所とは到底思えなかった。瑠璃川海星が医師だとは知っているが、それでも違和感は残った。それ程までに、彼女にとって父親の存在は大きいのだろうか。或いは、別の理由が在るのか?]

[大和命と同じく、彼女はアウェイで戦う事となった。大和命で“アウェイ”を知った康生はハロに追加で幾つか質問を行い、私達が戦う相手が同じ人間だと確信を得るに至った。相変わらずの説明下手気質と、士気を下げるべきではないとの判断から、やはり誰にもそれを伝えなかったが。]



ッ、……!

[判断が裏目に出たのは、言うまでも無い。彼女はこの土壇場で、敵が何なのかを知ってしまった。真っ白な顔で、骨壺を抱いたまま蹲る。身体的事情のせいで、嘔吐する者に康生は近付けない。ベッドに座ったまま康生は呟いた。]

……焦らなくていい。まだ時間はあるから。
48時間以内に決着が付けばいい。そうだろ?

[機体を動かせなかった場合も、コックピットから逃げた場合も、勝利条件は変わらない筈だ。だが、48時間というのはあまりに短い。彼女を落ち着かせる事は出来たとしても、数十億の中から一人のパイロットを見つけ出して殺すにはあまりにも────]

探す必要なんて、ないしな。

全員……殺せばいい。
俺らが勝てば、どの道死ぬ人達なんだから。

[……康生らしからぬ発言だと、聞いた誰もが思っただろう。だが康生にとって、これは“自分が告げなければならない事”だった。天道縁士が未契約者だと知っているから。瑠璃川珊瑚が、天道縁士に不審を抱いたのを知っていたから。天道縁士がその案を口にしてしまう前に、自分が提案しなければならないと判断したのだ。]



……けど、瑠璃川がしなくてもいいんだ。
すげえ酷い話になるけど……。
死んだら、パイロットは交代できる。

[感情を無理矢理押し殺した、静かな声で康生は語る。]

──瑠璃川に限らず、さ。
「んなことするなら死んだ方がマシ」だってんなら
文字通り、そうやって逃げてくれていいんだ。

[逃げたい者が全員死という形で逃げ出せば、いずれは私か康生の番が来る。そうなれば自分がするからと、そう言ったに等しい。二席分を占めているのだから、当たる確率が相応に高いというのも計算の内だろう。]

[柊木康生は大和命ではないから、そんな道しか示せなかった。*]


【人】 超心理学会 ヒイラギ

─乾恵一戦 コックピットにて─

[乾恵一を目にしても、康生の胸は高鳴らない。其処に居るのは、私であって康生ではないからだ。けれど、そんな事は康生には最早関係無かった。瞳は彼だけを映す事を望み、身体は彼の温もりを求め、頭の中も彼の事で埋め尽くされているに違いなかった。]

怪我……、……痛むか?
俺は、全然。こんくらいの熱、慣れてるからさ。
心配してくれてありがとな、ケイ。

[心配する彼>>34に、康生は微笑んだ。指輪が嵌め直されると>>35再度「ありがとう」と礼を言い、愛おしそうに銀環を撫でる。物自体ではなく、彼から贈られたのが嬉しいのだろう。彼に嵌めて貰うからこそ>>1:2、意味があるのだ。]

ははっ……やっぱケイ、俺のこと信じすぎだって。
今の俺、頭ポンコツだぜ?

でも、安心してくれ。
ちゃんと、ケイが死ぬまで傍に居るつもりだからさ。

[戦闘終了後までは生きる意思があるのだと、康生は笑った。彼を独りにする気は無いと。寄り添いながら、彼の一つと康生の二つは“敵”を見据えた>>37。垂れ衣の付いた市女笠を彷彿とさせる外見のそれと、向かい合う。]

(48) 2023/11/18(Sat) 05時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


……なんか、平安時代とかの女の人思い出した。
攻撃方法は、わかんねーって言うか……多分、隠れてる。
あの、黒い布っぽいのに。

急所は……。
人間に近い形してっから、普通に考えたら頭か心臓だけど
七尾の時は腹だったし、先入観持たねー方がいいと思う。
あんなすっぽり、全身隠すみたいにしてるんだから
奥の手とか、隠し玉とか……なんかありそう。

[助言を求められ>>38、康生は自分の見解を示した。熱の為に頬はやや赤らんではいるが、表情自体は真剣だ。まさか、彼が機体に恥ずかしい名前を付けて呼んでいる>>39とは思ってもいない。ただ──]

…………そういや、命から聞いたんだけどさ。
ケイ、アストロになんか……やたら恥ずかしい名前付けようとしてたって、マジ?

[瑠璃川珊瑚の告別式で大和命から聞いた内容を、最期の機会だからか訊ねはした。その間も、敵は動き出さなかった>>39。いっそ今の内に撃ち抜いてくれないかと、私は考えたりもしたが。]

(49) 2023/11/18(Sat) 05時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[そんなやり取りも一段落し、乾恵一は漸くアストロの操縦に取り掛かった>>40。一歩踏み出しただけで、大仰に喜んでいる>>41。それは康生も同じだったが。]

やったじゃん、ケイ!
ロボットって、歩かせるの難しいんだぜ?
レヴァでやってたもん。

[そんなに褒めなくていい。彼が調子に乗ったら如何する。そもそもアストロは考えた通りに動くのだから、操縦が難しい事も無いだろうに。七尾千映も大和命も、自在に動かしていたじゃないか。あと、レヴァはロボットじゃない。]

ケイ、足ある……! やっぱこいつ、人間形だ。

覆いって言うか、武器にも盾にも使えるみたいな……。
でも多分、攻撃と防御を同時にはできないし
カーテンの中の防御力は、低いはずだ。
でなきゃ、回りながらこっち突っ込んで来てるだろうから。

攻撃すんなら、向こうが回ってる間……だな。
……行けそうか?

[見解を示し、康生は彼の手を握り直した。薄っすらと手汗をかいているのは、熱のせいばかりではないだろう。康生は、自らが戦っているのに等しい緊張感で戦いに臨んでいるに違いない。**]

(50) 2023/11/18(Sat) 05時頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/18(Sat) 05時頃


超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/18(Sat) 06時頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ

─乾恵一戦 コックピットにて─

[康生の推測>>49に、乾恵一も彼なりの見解>>54を述べた。途端に、康生の眉根が寄る。珍しい表情だ。]

……ねーと思うけど。
あの下が、マジでんなカッコした女の人みたいだったとして
ケイが気ぃ取られたら、俺、何となくモヤッとするかも。

[雨竜春音と過ちを犯したくらいだから、乾恵一は性別に関係無く、相手を性的な目で見る事が出来る。私達の見解はどうしてもそうなるし、康生としてはそれが面白くないのだろう。何故面白くないのか、自覚までは出来ないにしろ。穏やかだった息子の中に、妻と似た嫉妬深さが垣間見えた気がする。私に頭は無いが、あれば抱えていた。康生お前、性格変わってないか?]

……ん。俺だって、愛してる。

[何気なく彼が付け足した「愛してる」で、一先ず康生の機嫌は直った。乾恵一が康生の事しか見てないのは(少なくとも私からすると)今更だが、康生までそれに応えだしたせいで、完全にバカップル状態だ。周囲が口を挟めないのは当然だろう。アストロの名前に話が及べば>>55>>56尚更だ。]

(75) 2023/11/18(Sat) 22時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


や、十分ハズい……。
ってか、そんならケイの名前でもいいだろ!?
ケイが思ってるより、ケイは好かれてんだからさ。

……ほんと、ケイって自分への好意に鈍いよな。
俺の好きとか愛してるも、中々信じてくんなかったし。

[照れ臭いのもあるのだろう、少し拗ねた様な口ぶりだ。今が拗ねてる場合ではないのは理解しているので、すぐに表情は引き締め直されたし、アストロが歩めば褒めたが。]

[康生の助言通り、彼はアストロの両腕を動かした>>57──が、何故か右腕を振り上げようとしてバランスを崩す。減衰されているとは言え、片膝を突いた衝撃にコックピットが揺れた>>58。]

っ、あ……!?

[不意の揺れ。左手は彼と繋いでいたし、脚はギプスで固められ曲げる事さえ儘ならない。咄嗟に伸ばした右手は届かず、派手な音を立てて点滴台が倒れた。引っ張られて床に投げ出されずに済んだのは、抱き留められたお陰ではあるが。結果として、点滴は倒れる勢いそのままに抜けてしまった。]

ああ。ケイが抱き留めてくれたから……。
それより、前見ろ前!

(76) 2023/11/18(Sat) 22時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[モニターに映る“敵”は、形状を変える>>59だけではなく、音楽まで流し始めた>>60>>61。入院生活の長い康生は音楽に親しめる境遇に無かったから、クラシックに詳しくはない。だが、私にはすぐに判った。]

この曲、どっかで聞いたことあるな……。
確か…………レヴァ、か?

[通しで一度見ただけでも、記憶に残っていたのだろう。レヴァは劇中曲として、幾つかのクラシック音楽を使用している。“主よ人の望みの喜びよ”も、その内の一曲だ。使われた場面を思えば、嫌な予感がした。あれは主人公が──]

ケイ? どうした……?
危ないって、誰か警告でも──……ケイ?

[最初は首を傾げ、次に誰かから戦闘についての警告が来たのかと思ったのだろう。熱で戦闘以外への注意が散漫になっていた自覚があるのか、康生は周囲を見回す。だが、コックピットに居る誰も、そうは言ってなかった。そもそも、そうであれば「誰?」という反応>>62がおかしい。]

(77) 2023/11/18(Sat) 22時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


ッ、ケイ!?
おい、しっかりしろ!! ケイ……恵一ッ!!

[ベッドから離れる彼>>63に、康生は手を伸ばす。だが、届かない。右脛もだが、砕かれた上に曲げ伸ばしが行われた左膝は、開放を伴う複雑骨折を起こしていた。康生の容態と更なる感染症を招く危険から、手術すら行えず、ギプスで完全に固定するという処置を取る他無かった。将来的に歩行能力を失う可能性より、命が優先された状態だ。つまり、全く足が動かせない。]

行くな……行かないでくれ!
傍に居るって言ったくせに、なんでそっち行くんだよ!!
なあ、ケイ────あッ!! っ、う……!

[身を乗り出し過ぎたせいで、康生はベッドから転落する。痛みに息を詰め、顔を顰める。すぐに彼の方へと視線を向け直したが、乾恵一が振り向く事は無かった。**]

(78) 2023/11/18(Sat) 22時半頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/18(Sat) 22時半頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ

─数年後の俺ら─

[うちの改築が済んで同居が終わっても、ケイは変わらず俺のこと大好きだったし、いっぱい抱かれた。あん時思った通り、抱かれんのが“いつものこと”になるくらいに。ホテルの常連になる頃>>67には、俺はすっかり感じやすくなっちまった。それで困ることもあるっちゃあるけど、嫌じゃない。もし俺がなんか嫌がったら、ケイはやめてくれるだろうし。]

[大学は離れたけど、ケイも俺も実家から通えるとこ選んだから、あんま変わってないと言えば変わってない。一人暮らしも考えたけど、ケイんち行きにくくなっちまうし、父さん母さんにも反対された。やっぱ、うちってちょい過保護じゃね?]

[最初は、ただ「まだ学生やりたいから」って理由で大学行ってたんだけどさ。通ってる内に、俺は「先生になりたい」って思うようになった。カガセンを始め、いい先生にいっぱい会ったのもあるし、学校生活自体に憧れもあった。ケイに勉強教えたりしてたのも、影響してる。俺の知ってること、誰かに伝えられんのって素敵だよなって思ったから。]

(89) 2023/11/19(Sun) 06時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[幸い、単位をちょっとやりくりすれば教員免許が取れるってことだったから、そっちは問題がなかったんだけど。一番困ったのは、俺の説明下手をどうにかしなきゃならないってことだった。ケイにいっぱい付き合ってもらって特訓して、今は人並み程度には説明できるようになった…と思う。多分。気ぃ抜くとすぐ、前みたいに色々すっ飛ばしちまうんだけどな。]

[そんな頃、珊瑚からW結婚式の提案>>30があった。前に、命と結婚式には行くって約束してたけど、W結婚式(ってかW披露宴?)なら互いに参列したことになる…のか? その辺がわからなかったけど、珊瑚は先に命に話通してるだろうし大丈夫か。]

[俺は形に拘る必要ないと思ってるし、法律上なんか変わるわけでもないから、結婚願望があるわけじゃない。特別なんかやらなくても、ケイが俺のこと一番に考えてくれてるってのはわかってるし。でも、ケイが結婚願望めちゃくちゃ強いのは知ってるし、「大人になってからしたい」って言ってんのも聞いた。今も、ドキドキした顔してる>>68し。そんで今、(内面は兎も角)俺らは年齢的に“大人”だ。]

(90) 2023/11/19(Sun) 06時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


ちょうどいいじゃん。やろうぜ、結婚式。
俺ら、もう大人なんだしさ。

[いつもの感じで了承すると、ケイは真剣な顔で、父さん達に挨拶したいって言い出した>>69。できたら祝福されたいって思ってた俺は、喜んでOKした。]

[その日の夕食後に「ケイが結婚の挨拶したいって言ってんだけど、いつ空いてる?」って訊いたら、父さんは思いっきり噎せた。食後のコーヒーが変なとこに入ったらしい。咳き込むのが治まっても変な顔のままだったけど、日程はちゃんと擦り合わせてくれた。母さんは妙にテンションが上がってた。]

[父さんは最初、ケイの言葉>>69に「康生は私達夫婦の一人息子で、男だ。嫁にはやれない」って言った。それから、食い下がるケイに溜息を一つ吐くと「……恵一くんも私達の息子になりたいと言うなら、嫌とは言わないが」って続けた。]

[つまり、俺がケイの家に入る形じゃなくて、ケイが俺の家に入るって形なら認めてくれるって意味だ。ケイんちには匡先輩も居るしな。俺には好きな仕事してほしいけど、自分の事業を継がす相手もほしい父さんは、ケイに目を付けたらしかった。ケイが頷かない理由は多分無いから、そっからはトントン拍子だったはずだ。]

(91) 2023/11/19(Sun) 06時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[これは完全に余談だけど。産まれた俺が身体弱かったから、父さんはいろんな趣味を中断してた。俺が普通の生活送れるようになって、まず再開したのがプラモデル作り。そんで10年ぶりにアーマーなんとかの新作が出たのを切っ掛けに、ゲームも再開したらしい。ケイに「君はゲームをするのか?」って聞いてた。どうも、俺が父さんのオタクっぽい話にあんま付いてけねーから、ケイを話し相手にしようとしてるっぽい。顔にも口にも出さないけど、息子が増えたこと実は喜んでるだろ?って俺は思ってる。]

[この頃にはもう、俺は自分がウェディングドレス着ることになるんだろうなって思ってたし、ケイがリクエストして来たのは予想通りドレスだった。父さんは「バージンロードを歩く事になるとは……」って唸ってたけど、反対はしなかった。その代わり会社関係の人とかは呼ばずに、身内と俺らが呼んだ人達だけで挙げたいって希望した。立場とかあるもんな。]

『お姫様抱っこって、ドレスの形によっちゃムズいだろ』
『提案すんのはいいけど、命と珊瑚にもプランあんだから』

[そんな風にLINE>>70でケイを宥めつつ、俺もその日が楽しみでワクワクしてた。*]

(92) 2023/11/19(Sun) 06時半頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/19(Sun) 07時頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ

─乾恵一戦 コックピットにて─

[乾恵一の必死の弁解>>79、そして頭を撫でられた>>81事により、康生は照れ臭そうに笑いつつ機嫌を直した。熱っぽいのもあり、恋する乙女の様な可愛らしさ>>80ではあっただろう。色々と突っ込みたくはあるが。]

[康生は、彼が自分へ向ける嫉妬自体には気付いている>>0:170。つまり、嫉妬の定義は理解していた。ただ、自分が抱いた感情>>75が嫉妬だという自覚は、まだ無いのかも知れない。]

ああ。確か、急に実写になったとこで流れてたと思う。
向こうがレヴァファンってこともないと思うけど……。

[そんな康生の返答は、もう彼の耳に届いていなかった>>82。地面に転がった状態だから、彼の踵くらいしか見えない。康生は見上げようとしたが、体勢が良くないのか、後頭部から首筋に掛けて強く痛みが走った。彼の様子を確認するのは断念し、匍匐前進で近付くと左手を伸ばす。彼が立ち止まるなら、足首を掴んだだろう。]

[その間、彼は過去の出来事を述懐していた>>84>>85。そして“先輩”を呼ぶと、あろう事か康生の気持ちを疑い始めた>>86。高熱に朦朧としながら、それでも彼へと手を伸ばす康生を見もせずに。]

(93) 2023/11/19(Sun) 08時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


「僕のせいで」って、なんだよそれ……。
傷つけたり、迷惑をかける? ……匡先輩、死なねえだろ。

俺なんて、殺すことしかできねーよ。
七尾だって、命だって────ケイだって。本郷だって。
追加でパイロットになる人も、父さんも、みんな。
……ケイが蛆虫なら、俺なんて蛆虫の餌同然だっての。

[は、と自嘲の笑みが零れた。天道縁士の名が漏れているが、これは無意識だろう。彼の真意を確かめる間も無く今に至ってるから、彼は康生の中で“自分が死なせてしまう相手”に含まれていないのだ。少なくとも、この時点では。]

──……でもさ、ケイは俺を「好きだ」って言ったじゃん。
「愛してる」って、何度も……何度も言ってくれたじゃん。

それなのに……匡先輩や、雨竜先輩んとこ行くのかよ。
いっぱいくれた言葉も……全部、嘘なのかよ。
一つになれたって思ったの、俺だけ……?

[声は震え、途切れがちになっていく。床しか映っていない視界が歪み、ぽたりと雫が落ちた。]

(94) 2023/11/19(Sun) 08時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


っ……やっぱ、なに願ったって、叶わない>>6んだな。
気持ち、疑われて…………き、傷付いてばっかだ、俺。
もう、これ以上やれるものなんて……なんも、ねー…のに。

[足首を掴んでいた手から、力が抜ける。滲んだ視界は閉ざされ、そのまま動かなくなった。]

[鉛の心臓すら持たない幸福の王子が、全てを分け与えてしまったのなら。其処から救われる方法なんて、果たして有るのだろうか。**]

(95) 2023/11/19(Sun) 08時半頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/19(Sun) 08時半頃


私の場所。それは、もし大和くんと結ばれた後だったら変わったに違いない。
自宅のソファ。若しくは、リビングのテーブルと椅子──なら椅子の方になるのかな?
大和くんと結ばれる前に選ばれたその腰掛けは、家でも使っているものだった。

それは、父さんの仕事を見にいった時に座る椅子だった。
それは、母さんの安否を心配しながら座っていた椅子だった。
それは、コトコト鍋を火にかけながら様子を見て、父さんを待つ椅子だった。

母さんが、座ってた椅子だった。
今でもこの椅子は、私の家のキッチンにある。
それを知るのは私の家に来た人だけ。


──if・瑠璃川珊瑚の戦い──

私が指名されたと伝えた時、恵一くんは泣いてくれたね。
でも、私は最後じゃなくてよかったと思ってたんだ。
だって。私は、最後に選ばれたら絶対に楽な道を選ぶから。
たぶん、戦いが始まる前に命を断つだろう。
ハロに手をかけないのは絶対に私と大和くんを同じ場所に眠らせてくれると思っているからで、それ以上でもそれ以下でもなかった。
いつまで経っても、私の中ではハロは私を巻き込んだ側──敵のままだったから。


「泣いてくれてありがとう。
 でもね。
 私、やっと大和くんと一緒にいられると思うと
 ちょっとホッとしてるんだ。

 ──今の私は大和くんが
 1日でも長く生きてほしいと願ってくれたから
 それだけで、生きてるから…。」


そして、次の人にバトンを繋げるためだけに戦うのだ。
私がその選択肢を狭めてはいけないと考えている。
…だって私と違って、生きたいと願う人はいるでしょう?
私たちと同じ状況になってもなお。
だから、私は巻き込まれたみんなのためだけに戦うのだ。
生きて幸せに暮らしましたとさ、となる誰かさんの為には戦えなかった。


お葬式のことを思い出す。
誰かを呼んだわけではないけど、拒みもしなかったからパイロットメンバーは来ていたかもしれない。
ああ、でも、ハロには出てこないでとお願いしていた。
あくまでハロは私の敵。巻き込んで大和君を死に追いやり私やみんなの命も奪ってしまう側だから。
お葬式の間、私は泣き腫らした目で大和君の1番近くにいた。
数珠を握りしめて、涙はこぼさなかった。もう沢山たくさん涙を溢して、でも大和君は生き返るわけはなかったから。
祭壇に飾られたお花は少なくて──それでも、来てくれたみんなにお花を入れてもらう。
菊よりこっちが好きだと、白い百合を沢山用意してもらっていたから、大和君は白い百合に覆われていった。


白い百合に覆われた大和君の額に手を添える。
冷たくて、命を感じられなくて。その時、私は枯れ果てたと思っていたのにまた涙を流してしまった。
離れたくない。このままでいてほしい。それでも火葬を選んだのは、より長い時間を共にいようとしたなら肉体の保全が難しいと判断したからだった。
腐らせてしまうよりは、きちんとした手続きをして共に在りたい。本来なら親御さんに連絡をするところだろうけれど、さまざまな混乱の中でそれがうまくいかないらしい事は分かったから、父さんに頼んだのは完全な私のわがままだけど。
冷たい唇にキスをする。
そして納棺を見守って──。


「みんな、来てくれてありがとう。
 ──大和君もきっと喜んでる。」


そうみんなに頭を下げて、私は火葬場へと父さんと二人で向かった。
二人でよかったと思う。何なら一人きりがよかった。
棺が運ばれてしまう。あれを何と呼ぶのかわからないままだけど、棺が、大和君が、向こう側に行ってしまって…。


「やだ…。」


いつものお坊様が眉を顰めながらも読経を続けてくれているのに。


「いや、やだ、大和君、大和君…!!!
 燃やしちゃ嫌、ダメ、死んじゃやだ、
 私の隣にいてよ、ずっとずっと──!!!」


私の慟哭は叶うことはない。
泣き崩れる私を横に、死者の弔いが続けられる。
父さんは私の肩を抱きしめようとしてくれたけど振り払ってしまった。
一人になりたくないけれど、誰でも良いわけじゃない。
大和君じゃないと嫌。
大和君じゃないとダメ。

──泣く事で大切な人が生き返るのならば、どれだけの人が生き返れるのだろう。
母さんの時にもそれが叶わない事を知っているのに、私はそれでも涙を止められなかった。


『大丈夫だよ。毎日ちゃんと食べてるもん。
 大和君も美味しいって。』


柊木くんの心配するメッセージに、私はそんなメッセージと共に写真を送る。
大和くんの前にご飯を並べたもので、それが答えだ。
ご飯を一人分しか作らないくらいの理性はあった。あったけど、そうでもしないとご飯を食べられなかった。生きていけなかった。
大和くんの願いを叶えられなかった。
でも、最後の優しさが手元にあるから何とかやっていけたんだ。
誰かに会う気はあまり無かった。
ハロは敵。だから、情報収集するつもりもなかった。

ただ私の望みは。
誰かの選択肢を狭めない。
大和くんの願いをなるべく叶えて、最期は一緒に眠る。それだけだったから。


嗚呼、でも──。
そう、こんな闘いにどうやって勝利する?


生憎、私は頭が悪い。成績が悪い。でも、──何故だか人一倍察しが良い瞬間がある。
だから嘔吐した。
そう、私は瞬間的に察してしまった。
どうせこの世界を終わらせるのなら、この世界の人間全て根絶やしにして仕舞えば良いんだって。
恵一くんが戸惑う気持ちも分かるよ。だって、対人で戦闘で勝利なら、相手が戦わないなら不戦勝にしてくれても良いのにね?
でも、そうはならないらしい。
相手のパイロットを絶命させるまでそれは続く。
差し出されたハンカチに手を伸ばしかけたけど──伸ばした手をグッと握り込んだ。
これは、私が使うべきじゃない。
恵一くんか、恵一くんが大切な人が使うべきだ。
私が汚したらダメになっちゃう…。


「ハロ、吐瀉物を除去だけして。
 それくらいできるでしょ?」


私の中でハロは敵だから冷たく言い放つ。
雑菌だらけだろうそれを、柊木くんもいる空間で放置していたらその方が危ないだろうから。
だって彼らは、まだ生きてる。私よりも長く。


「恵一くん、ありがと…大丈夫。」


ウソ、全然大丈夫じゃない。
だけど私は、そう言って大和くんを抱き直して座り直す。
柊木くんのコメントにも冷静に頷いた。
そう。私はそれに気づいてしまったから。
そんな事、私には耐えられない。怖い。そう思えたけど──。


「…あは。そんなの、ダメだよ…。」


私は柊木くんに乾いた笑いを返す。
だって、それは一番の悪手だ。


「そんな事したら、私が1番嫌だった事を
 誰かに押し付けることになるんだよ。
 私が嫌なのは、誰かの選択肢を狭めない事。
 だから、最後のパイロットになるまで
 そのバトンを繋げる為に私は戦うの。
 そこから逃げたら。

 …コイツらと同じになってしまう。
 また別の人を巻き込む可能性がある。」


ジロリとハロを睨みつけてから私は前を見つめた。
目を一度閉じてからスウ、ハア、と深呼吸を幾度か繰り返す。


どうしてこの地球のパイロットは逃げ出したのかな?
たぶん説明はあるはず。このままだと負けてしまう。48時間以内。もしかして、戦う事を放棄して──此方にも勝たせないようにするのは何かの意趣返し?何だろうか。
それとも、もしかして意識不明の重体で戦えない──いや、それならコクピットの中で死んでるはずだよね。たぶんだけど。
考えても考えても仕方がない。
だから私はゆっくりと目を開けた。


「──殲滅戦、始めるよ。
 見たくなければ見なくて良いから。

 こんな事、私一人で…十分だもの。」**


──if・大和の葬儀と珊瑚の戦い──

僕はまだ、珊瑚みたいに近しい人を亡くした経験がない。田舎の祖父母も健在だ。

葬儀にはまだーー慣れない。

下級生であり千映が亡くなり、その喪が明ける暇もなく大和の葬儀を迎える。

何度も友を失い続けたら悲しみも苦しみも麻痺するのか?
そんな事はない。

僕にだって価値があると言ってくれた大和。
最期まで珊瑚を愛し抜いた男らしい大和。

白い百合に囲まれた大和の死に顔は穏やかだ。
生きて眠っているみたいにしか見えない。


僕の悲しみ、僕の憤り。

恋人である珊瑚とは比べ物にならなくとも、こんな若く死ぬ理由なんかまるでなかった大和の死に抱えきれない想いで苛まれた。

葬儀の後にパイロットに選ばれた珊瑚。
大和の元に行けると語る彼女は微笑んでいたから、寂しい嫌だなんて僕は叫べなかった。

本当は、珊瑚を失うのが僕は凄く嫌だったし堪えられなかったが。

こんな地獄は何時迄続くのか。


珊瑚は僕のハンカチを受け取らなかった。それは拒絶でないのは、いつも優しい、優しすぎる彼女を知っている僕にはわかる。

吐瀉物を処理して欲しいと言ったのもきっと康生のためだ。

こんなに追い詰められて自分が大変なのに他人を慮る彼女は……本当に素敵な女の子だと思う。

康生のアドバイスは冷静で合理性の高い内容だ。しかし、結果論ではそうでも全滅させたらいいという言葉に僕は戸惑った。
珊瑚はーー自らでなんとかすると、力強く語る。

「……珊瑚、……」


立派過ぎる彼女。女の子なんだからもっと弱音を吐いてもいいのに。大和の死が彼女を強くしたのだろうか……愛の力が。

彼女は僕らに死の理不尽を押し付けた存在に最期まで抗う覚悟だ。

僕は珊瑚に頷く。

「君は出来る。君は独りじゃない。大和がいる……君の中に。」

僕は彼女の舞台を見守る。
どんな凄惨な光景からも目を逸らさないと心に決めた。*


【人】 超心理学会 ヒイラギ

─乾恵一戦 コックピットにて─

[私にも康生にも、乾恵一に語り掛ける者の言葉は判らない。彼自身が零す言葉から、断片的に推測するしかない。彼の兄と、雨竜春音に語り掛けられている様だが、彼等が今声を掛けて来るとは思えないから、幻覚なのだろうと当たりが付く程度だ。正確には、彼に最初に語り掛けて来たのは彼の母親の声だった>>62>>96>>97のだが。私達に、そうだと知る術は無かった。]

[そして、この時点で私達が知らない事実がもう一つ在った。それは、康生が冷静さを欠いた理由にも大きく関わっている。勿論、精神攻撃が作用した可能性もあるだろう。だが、易怒性に人格変容>>7>>75、項部硬直>>93、意識消失>>95──康生は、髄膜炎を起こしていたのだ。]

[彼から与えられた毒は遂に康生の脳を冒し、その人格までをも壊した。嫉妬>>75も極端な自己卑下>>94も依存傾向>>99も、本来の康生からは縁遠い物だ。乾恵一は宣言通り>>0:89康生を壊し、作り変えてしまったのだ。彼の事しか見えず、彼だけを愛する存在に。]

(135) 2023/11/20(Mon) 00時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[髄膜炎にこそ気付いていなかったが、康生が彼に身も心も全て捧げ、その上で尚置いて行かれたのは私にも判った。存在しない腸が煮えくり返る様な怒りを覚える。視界は閉ざされているが、耳を塞ぎたくなるセリフ>>104は嫌でも鼓膜を揺らした。康生を放置しておいて、言うことがそれか。この、男の風上にも置けない、下半身で生きる性欲魔人が。私に身体が在ったら、是が非でも去勢してやったのに。]

[繰り広げられる光景>>104>>105を知る術が私達に無く、康生の網膜が穢されなかったのが唯一の救いだろう。コックピットに居る他の面々の短い悲鳴や息を呑む音の後、機体は再度揺れた>>106。そのせいか彼は持ち直した様だが、だから何だとしか思えない。怒りの籠った言葉さえも、品が無い>>107>>108。]

[私はそこそこ倫理観の高い方だと思っていたが、どうやらそうではなかったらしい。これ以上康生の耳を穢す前に、さっさと死んでくれとさえ思っていたのだから。死して尚、他人の死を願う事が有るとは、生きてた頃は想像もしてなかった。**]

(136) 2023/11/20(Mon) 00時半頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 00時半頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ

─乾恵一戦 コックピットにて─

[「感謝してよ」と乾恵一の声がする>>139。それに応える者は居なかった。私には見る事が出来ないが、確かに彼は敵を押さえ込む所まで行ったのだろう。事実だけを捉えれば、命を懸けて地球を守る為に戦った英雄ではある。]

[だが、口汚く敵を罵りながら犯す姿を見て、手放しに称賛出来る者は、このコックピットには居ない様だった。各個人の胸中までは推し量れないが、理由は嫌悪か、畏怖か。もしかしたら、康生を放置したまま声を弾ませ称賛を強請る彼に憤りを感じる者が、私以外にも居たかも知れない。]

[称賛を得るのを諦めたのか、彼は康生を捜し始めた>>140。……捜し始めた? 妙だ。視力でも失ってない限り、いや失っていたとしても、位置の見当くらいは付くだろうに。疑問を感じると同時に、気配が近付き仰向けにされる。だが抱き留められるでもなく、康生は床に転がされたままだ。そして、信じられない言葉が響いた>>141。認識出来てない? ──康生を? お前の為に全てを擲った、この子を?]

(147) 2023/11/20(Mon) 21時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


ぅ、…………ッ、あ!

[何やら喚きながら、頭を踏まれる>>142。激痛に意識が引き戻されたのか、康生が微かに呻いた。だが、何かを言う前に蹴り飛ばされる。幾ら事件を伏せようと、この時点で康生の大怪我の原因が何なのか、コックピットの全員が察しただろう。]

[────その時だった。康生の目が開いたのは。]

(148) 2023/11/20(Mon) 21時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

ぃ、た…………痛い……。
頭も、脚も、心も。全部全部痛い。
声がする。 ────この声は、知ってる。

俺に痛いことして来る奴の声だ。

頭、痛い。踏まれてる。嫌だ。痛い。もう無理。いやだ。
俺、がんばったけど。限界だ。限界なんだよ。
もう、痛いのは嫌なんだ。

助けてくれ。 ……助けて。
助けてよ、俺のこと。

父さん、母さん────────ヶ、

(149) 2023/11/20(Mon) 21時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


た、……たすけ、て…………とう、さん……。

[視線がふらふらと彷徨い、何も無い中空で留まる。そのまま、両腕が其方へと伸ばされた。傍目には、苦痛に耐えかねた康生が父親へと助けを求めた様に見えただろう。そうであれば、まだ私は、胸が圧し潰される様な想いをし、自らの無力を嘆くだけで済んだだろう。]

[……だが、違う。単に私に助けを求めるなら、手は伸ばされるのではなく胸に当てられる筈だ。私が中に居るのは康生が一番よく知っているし、実感もしてくれていたのだから。]

[つまり今の康生は、それすら忘れてしまう程に壊れてしまったか、或いは幻覚でも見ているか。その両方かも知れない。「康生、私は此処だ。此処に居る。お前の一番近くに」と強く脈打てど、康生がそれに気付く気配は無かった。]

いたぃ……ゃ、やだ。ひとり、やだ。
とーさん、かぁ、さん……、…………。

(150) 2023/11/20(Mon) 21時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[その時だ。唐突に、康生はふにゃりと笑った。心から信頼する相手に向ける笑顔を、誰も居ない虚空へと向けて。]

あ、ケイだぁ。
……ぉれ、いま、すげーいたくて、さ。

たすけて……たすけてくれよ、ケイ。
ひでーことするやつから、おれのこと────たすけて。
そんで……そばにいてくれよ。
ずっと、いっしょに……、…………。

[……きっと、この視線の先には“彼”が居るのだろう。康生の親友で、康生の事を愛し、守り、傍に居てくれる存在が。康生を理解し、弱ったら支え合え、信頼に応えてくれる相手が。]

[──あんな屑ではなく。**]

(151) 2023/11/20(Mon) 21時頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 21時半頃


超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 22時頃


─IF 瑠璃川珊瑚戦─

[想像していたよりも、瑠璃川珊瑚はずっと冷静だった。康生の言葉にも、取り乱す事無く頷く。もしかせずとも、彼女も気付いていたのだろう。心が弱いから吐いたのではない。強く、受け止める事が出来てしまったからこそ、嘔吐に至ったのだ。]

[乾いたものながらも、気丈に笑って見せた彼女に、康生は奥歯を噛み締めた。]

瑠璃川……、……ごめん。それと、わかった。
もう「逃げていい」なんて言わないし……俺も、逃げない。

[右手を胸に当て、康生はそう言った。強く彼女へと向けていた視線が、モニターへと移る。「逃げない」という言葉には、恐らく二つの意味があった。一つは、“彼女同様戦い抜き世界を守る”というものだ。世界を守る事に躊躇する子ではないから、今更言うまでも無くはあったが。]


[それと、もう一つ。これまでずっと、康生はコアが潰される瞬間──命が潰える瞬間から、目を閉じたり逸らしたりして来た。案内人の少年の時も、七尾千映や大和命が戦った時も。大抵は皆モニターを見てるから、康生がそうしているのに気付いていた者は少なかったかも知れない。]

[けれど今度は、逃げずに見つめ続けるだろう。瑠璃川珊瑚が、数多の命を葬るのを。彼女の覚悟と罪を目に焼き付け、少しでも共に背負う為に。]

[そうして、殲滅戦が幕を開けた**]


超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 22時半頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ

怖い。こわい。父さん、母さん……ケイ。
どうして、誰も助けてくれないんだよ。

苦しい。声が出ない。やめてくれ。
嫌だ。死にたくない。ひとりでしぬのはいやだ。

 くるしい
            いきが
   なんで  ど
         う し   て
  たすけ て
         ゃ だ
 こんな  ゃ
        っ    に
   あ
      あ  しぬ
             な  ら

 ──── ケイに ころされたかった な
 

(162) 2023/11/20(Mon) 22時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

[その瞬間、何が起こったのか。]

[理解する間も無いまま──私達の宇宙は、消滅した。**]

(163) 2023/11/20(Mon) 23時頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 23時頃


超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 23時頃


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