33 桜森高校同窓会
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[ついでに、ワカナさんへのお土産も買っておいた。
一緒にVRの中で、異様に顔面偏差値の高かった第二回ゲーム参加者を拝みたかったのではないかな、と老婆心で因縁深いチョーカーをチョイス。中央に嵌った若葉色の石は、エメラルドでもペリドットでもなく、ツァボライトと言うマイナーな石らしいが。 この翠色のガーネットは、タンザナイトと同じ鉱山で産出される、謂わば兄弟石みたいなものだ。]
いつも、花束持ってリンクサイドに 応援に来てくれてたもんね……。
あ、そうだ。 4月のプレゼンターの依頼もしておかないと。
(221) りしあ 2024/02/25(Sun) 22時頃
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[うまか棒の配布は宿からのサービスに見せ掛けたつもりだったが、当たり前に未来の社長夫人にはバレていた。>>200
口に捩じ込まれたレアうまか棒は、自社製品とはいえかなり攻めた味。甘さと臭さが咥内で大喧嘩をして少年は噎せる。]
げほッ
[不意打ちとは卑怯なり! 死なばもろとも!
彼女の肩を掴むと唇を押し付ける。ストロベリーくさや味のキスをお見舞いしておいた。
夫婦は苦楽を共にするもんだからね?]
(222) CClemon 2024/02/25(Sun) 22時頃
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男?……へえ?>>=7
[一瞬顔を曇らせたのは青年かと勘違いしたから。しかし”ジュニア”で”男の子”と彼女は言った。 しかもうまか棒のような駄菓子を好むなら子供に決まってる。
緊張から弛緩、安堵した表情を彼女に見られたか?]
海外で、か。その発想はなかったな。面白い、やっか……!
[ニッと歯を見せて笑う少年。二人でうまか棒工場を担っていく未来を思い描くと、目の前で野望に燃える彼女が戦友のように思えた。]
(223) CClemon 2024/02/25(Sun) 22時頃
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お前ってさ、ホント。 ーー最高だッッ
[その細腰はいつも少年が抱いているもの。両手でかかえひょいと持ち上げぐるぐる回ったら驚くか。
廻る、廻る。 世界を置いてきぼりにして、二人は円を描く。
高い高いと子供をあやすようにはしゃぐ少年の瞳は、遠いようで近い二人の未来を見つめていたーー。]*
(224) CClemon 2024/02/25(Sun) 22時頃
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ーー土産物屋にて >>219 [昨日非常に適当に妹と父親への土産は選んでいたので、少年は特に買う予定はなかったが彼女に付き合う。
制服を手にして問う姿はフラワーランドでのデートを彷彿させた。]
……ばっ、おま、俺がコスプレばっか好むと思ってーー いや好きだけどな?!
[図星をつかれるのはなんだか負けた気がするから口を尖らせながらも。
からかうような彼女の仕草は悪戯仔猫みたいで可愛いからよしとしよう。
結局少年は制服を彼女へのプレゼントとして購入を決める。
惚れた弱味ってやつだ(散財)]
(225) CClemon 2024/02/25(Sun) 22時半頃
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―― 201号室 ――
[容の良い目許が動き、覚醒の気配を示す。 こちらを捉えた瞬間に口元に浮かぶ 彼の柔らかな微笑みに同じものを返し もう一歩擦り寄った。]
…… うん。 わたしも愛してる。
[擽ったげな声で、それでも真っ直ぐに響かせる。]
(226) azure_blue 2024/02/25(Sun) 23時頃
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わ……!
寒いと思ったら、降ってきていたのね。 起きてから奏人くんばかり見ていたから 全然気づかなかった……!
[もう少しくっついていたいな、と思うけれども こういう時の「もう少し」はすぐではないと 相場が決まっているものだ。起床を覚悟し ベッドの中でぐーんと伸びをした。 朝風呂の時間はあっただろうか、 無かったとしても手早く身支度をして 彼の後に続く。
いちどグラウンドへ、という 昨日の予定を忘れてはいない。]
(227) azure_blue 2024/02/25(Sun) 23時半頃
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あっ、待って奏人くん。 ……これも、忘れずにね。
[彼の首元にマフラーをかけて、 温かくなるようふわっと一巡させた。]
これでよし。 行きましょう。
[彼の腕を取り、階下への階段を降り始めた。*]
(228) azure_blue 2024/02/25(Sun) 23時半頃
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[雪に気付かなかったという彼女の理由に微笑む。 本気なのだから困ったものだという感想は 嬉しさの中にすっかり包含されてしまった。]
あ、また忘れるとこだった。ありがとう。
[首回りがマフラーで包まれると、暖かさが格段に違う。 彼女の防寒対策にも目を光らせ、腕を組んで、階下へと。]
に、しても積もったなあ。 滑らないように気を付けてね。
[ざくざくと雪の上を踏みしめるように歩く。]
(229) yunamagi 2024/02/26(Mon) 00時頃
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[あの日、 一緒に歩くことのできなかったグラウンドを辿るも、 雪景色のなかではその存在すら曖昧だ。
昨夜はこの場でキャンプファイヤーもした。 今になって彼女を脅かすものは、きっと何処にもない。]
あの時は春だったけど、 こんな風に雪が積もってたなら歩けたかも?
[吐く息が白い。 境界のあやふやになった校庭を見渡して、 隣にいる彼女を見つめる。]
(230) yunamagi 2024/02/26(Mon) 00時頃
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[春も夏も秋も冬も、雨の日も雪の日も 彼女と隣に並んで歩いていきたい。 音に乗せると二度目のプロポーズみたいになりそうで さすがに口を噤む。
身体の芯まで寒さか届くまでの短い時間だったろう、 高校時代に実現することのなかった グラウンドを歩く姿を思い浮かべて、 銀世界にふたつの影を寄り添わせていた。**]
(231) yunamagi 2024/02/26(Mon) 00時頃
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── タイムカプセル ──
[結局、301号室に戻りゆっくり沙羅と陸み合って。 チェックアウトは時間ギリギリになった。 少し慌て気味に服を着て、コートを羽織る。]
ほんとごめん……、沙羅が可愛すぎて、ちょっと。
疲れてない? おんぶしようか?
[冗談ではなく本気だけど。 部屋を出る時にもう一度、名残惜しくキスをした。
フロントに行く前にちょっとだけ売店に寄って、 何かをスマホからプリントアウトする。
雪の上を歩き、タイムカプセルを埋める現場に着くと 大和たちはもう各々の品を収納していただろうか。]
(232) steel 2024/02/26(Mon) 00時頃
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沙羅は何入れるの? 俺はなんか、思いつかなくて。 さっき、スマホの写真をプリントアウトした。
[そう言ってコートのポケットから出したのは、 VRの桜並木で撮ったスクショ。 それから、ここに来て雪の並木で撮った写真。 同じ風景に写る二人のショットだ。]
何年後になるのか知らないけど、 またここで掘り返すのだったら、 その時に同じように写真を撮って。 見比べるのもいいかなあって。
[そう言って、2枚の写真を売店で貰った袋に入れる。]
(233) steel 2024/02/26(Mon) 00時頃
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大和は自分宛の手紙とかいいぞって言ってたけど、 文章を思いつかなくってね。
何年、何十年経っても、 沙羅を大事に。 一生守る。
それは変わらないと思ってるから。
[少し照れ笑いしつつ。 写真の入った袋を、大和の用意した箱に入れた。]*
(234) steel 2024/02/26(Mon) 00時頃
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ASIOS キリノは、メモを貼った。
steel 2024/02/26(Mon) 00時頃
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― タイムカプセル ―
[チェックアウトは、ギリギリの時間。 慌てて身支度を整えて。>>232]
玲のばかぁ。だから、言ったのにぃ。
[慌てて、少し涙目になる。 おんぶ、と言われると、VRゲームの時の事も思い出して、真っ赤になって。 部屋を出る時にもう一度キスを受けると、ばか、って小さく呟いた。]
[部屋を出て、売店に寄ると、玲が写真をプリントアウトをするのを見守って。 雪を踏みしめながら校庭を歩くと、やがて、タイムカプセルを埋める場所についた。]
(235) doubt 2024/02/26(Mon) 00時半頃
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[玲がタイムカプセルに埋めるのは、 VRの桜並木と、ここへ来て、粉雪の降る並木で二人で撮った、二枚の写真で>>233。 また来た時に同じ様に、と聞くと。]
……それは、とても素敵ね。
[そう言って、目を細めて、嬉しそうに笑んで。 続く言葉>>234には。]
……ありがとう。 うん。私も。
[玲が写真を箱に納めるのを見守りながら、左手の薬指にはめた婚約指輪に、そっと触れた。]
(236) doubt 2024/02/26(Mon) 00時半頃
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[そうして私が入れる番になると、頭の右側に手を伸ばし、留めていた髪飾りを外して。]
私は、これにする事にしたの。 沙羅双樹の花。私の名前の花の髪飾り。
沙羅双樹って、日本では育たないから、 日本では夏椿の事をそう呼ぶのだけれど、 朝に花を咲かせて、夕方には散ってしまう花で。 平家物語の中でも、必ず終わりがくる事を示す花。 仏教の沙羅双樹もね、 お釈迦様が入滅した時に枯れて、鶴の様に白くなって、 お釈迦様の死の床を覆ったっていわれているの。
諸行無常や、お釈迦様の入滅を説く花で、 般涅槃の象徴だけれど。
でもね、仏教や神話学では、 『生命の木』とも言われていて、 復活・再生・若返りの象徴の木でもあるのですって。
(237) doubt 2024/02/26(Mon) 00時半頃
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――……だから、死と再生の木、かしら?
私は、VRゲームのこの場所で、 貴方と出会って、貴方から生命を貰って、 新しい人生が、 もう一度、この場所から始まった様なものだから。 その思い出として、『沙羅双樹』を、 タイムカプセルに埋めておこうと思ったの。
(238) doubt 2024/02/26(Mon) 00時半頃
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――……だって、これを掘り起こす時はきっと、 『桐野沙羅』になっているでしょう?
[頬を赤く染め、目を細めて、とても幸せそうに笑んで。]
これを見た未来の私達は、また、 VRゲームの私達の事を、双樹の姓の時の私達の事を、 懐かしく思い出すのじゃないかしら。 [『何十年経っても、VR学校での思い出話をしているんだろうね』って、プール温泉で玲が言った言葉>>173を思い出して、ふふって笑って。 また同じ場所で撮る、と未来の約束をした、二枚の思い出の写真の隣へ入れた。*]
(239) doubt 2024/02/26(Mon) 00時半頃
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[ロシアンルーレット的にマスタードMAXを仕掛けると、大抵口移しの反撃を食らう。一体何度のキスがマスタード味だったことだろう。以来、嫌いな食べ物を問われると「マスタード」と回答する虹乃であったが、この度もう一品追加された。「くさや」だ。苺に罪はない。]
え、ちょっとこの味ヤバくない!? パーティの罰ゲーム的なポジション狙い!?
や、やっぱり工場は、私が建て直さないと……!
[男がどうこう、五歳以上年下の未成年に対して、嫉妬しかかっている大和に気付かず、メラメラと再建欲を燃やす。 急に体が浮いて、壁や天井にぶつからないか心配しながら、ぐるぐる回される。幸い、スピンに比べれば全然生緩くて目を回すこともないが、一体何が彼をここまで喜ばせたのか、いまいち理解していない。]
まさか、ストロベリーくさやの衝撃で 大和が壊れた……!?
[味覚だけでも大分致命傷だ。全く、最後に何と恐ろしい時限爆弾が炸裂してしまったのか。
ただ、この状況が妙に懐かしく記憶の端に引っ掛かると思ったら、今朝の夢に辿り着いた。小学生の自分を肩車していたのは、もしかして――?]
(240) りしあ 2024/02/26(Mon) 01時頃
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[旧桜森高校の制服を巡る一幕。]
制服は――あのデートの時はお互いまだ ギリ高校生の年齢だったから コスプレじゃないけど、
今着たら、確かにコスプレだね。
[その他、ここ三年余りの数えるほどの逢瀬で、色々なものを着せられてきた。海を隔てた超超超距離恋愛なので仕方ないのだが、それ故か二人きりになると、彼なりに工夫と趣向を凝らしまくってくれて、"普通の交際"からは大きく逸脱している気がするのだ。お蔭で度々、沙羅や野々花を宇宙に発射してしまっている。 一体どれだけ、衣装や道具に給料が消えているのだろう……あまり考えたくはないけれど。そしてまた、業の深い一着が加わった。]
ん〜〜〜〜〜〜っ、これは……、
[自分では買うつもりのないセーラー服を手に取って、大和の方に向けてみる。ちょっと肩幅がキツそうだけど、Lサイズなら入らなくはなさそう。
唐突に、セーラー服と伊達眼鏡で踊る大和の図が脳漿を襲った。結婚式の余興にしても、肉襦袢の腰蓑ダンスよりは露出度低いしマシなんじゃね? バックダンサーに柊と野々花と自分を足したところで、漸く現世に戻ってきた。酷いビジョンを見てしまった。**]
(241) りしあ 2024/02/26(Mon) 01時頃
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[沙羅が、自分の髪飾りを外しながら話をする。 出会った時から付けていた、花の飾り。 沙羅双樹の話は、何度かした事があった。
最後まで黙って聴いていたけど、 掘り起こす時は『桐野沙羅』になっている、 という話には、微笑んで。]
うん、そうだね。 沙羅の人生は、桐野姓が一番長くなるよ。
[そして、写真の入った封筒とともに 思い出の髪飾りが収納されていく。]
(242) steel 2024/02/26(Mon) 01時頃
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[雪の中に埋めるのは大和だっただろうか。 最後まで見届けつつ。
みんな、各々のパートナーと一緒に そこを去って行っただろう。
自分も沙羅の手を取って、歩き始める。 飾りのなくなった、艶やかな髪を撫でて。]
代わりに何か、新しい髪飾り買おうか。 何の花がいいかな?
[それともリボン?とか、 何も無くても可愛いけど、なんて話しながら。 雪の校庭を踏みしめて歩いた。]
(243) steel 2024/02/26(Mon) 01時頃
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[最後に門をくぐる時は、 一瞬振り向いたかもしれない。
桜森高校。
沙羅や皆と一緒に通って……は、いないけど、 ともに過ごした大切な場所。
またいつか来る日まで───。]**
(244) steel 2024/02/26(Mon) 01時頃
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[桐野姓が一番長くなる>>242というのに、笑んで、うんっ、て頷いて。 タイムカプセルを埋めるのを見届けると、みんなに小さく手を振って、玲と手を繋いで歩き始めた。
髪飾りを付けていた場所を撫でられる>>243と、玲を見つめ。]
うん。何がいいかしらね。 桐の花? 玲の誕生花? それとも、私の誕生花? ……桜だと、春のイメージが強いかしらね。
[そんな風に言いながら、ふふっと笑って。 新雪を踏みしめながら、校庭を歩く。]
[門をくぐる時、一瞬振り向いて。
――……ありがとう。またね。
そう、心の中で呟いた。**]
(245) doubt 2024/02/26(Mon) 01時半頃
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[チェックアウト時間ギリギリに、どうにかこうにか大小のキャリーケースに荷物を詰め込んだ。小さい方は、今にも爆発して溢れそう。5分前行動と整理整頓が、いつまで経っても身に着かない。]
『あのう……ゲームコーナーのUFOキャッチャーの アームが故障していたようでして……。
こちら、お詫びの品でございます。』
[部屋の鍵を返した受付で、平謝りされ何故か🦅のぬいぐるみを渡された。思わず大和と顔を見合わせる。 キャリーケースの中には、沙羅から里子に貰った仔犬が、憐れなほどぎゅうぎゅう詰めにされていて、🦅の入る余地などないほどの一触即発状態だ。ここは、大和に持って帰って貰おう。鷹匠ごっこでもするといい。
9200円もつぎ込んだのに🦅が取れなかった、みたいなクレームが複数あったらしい。ちょっと誇張されている気もする。]
(246) りしあ 2024/02/26(Mon) 01時半頃
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ラプター ニジノは、メモを貼った。
りしあ 2024/02/26(Mon) 02時頃
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―― 旅館外 ――
[ロビーから一歩外に踏み出せば たった一夜で様変わりした雪景色。 昨夜の焔の名残はどこにもなく、 しんしんと積もる白が地面を覆い隠す。]
うん、ありがとう。 … 一面真っ白ね。 街中でも降ることはあったけれど こんな風に広く真っ白になったことって ほとんど記憶にないわ。
[滑らないようにと気遣ってくれるのには こくりと頷きつつ、外気にふるりと震えた。 冬靴とはいえ雪に対応した靴ではないから 転ばないようにと、自然、慎重な足運びになった。 雪を踏みしめる音が重なって、 グラウンドを横切る二つの足跡が並ぶ。]
(247) azure_blue 2024/02/26(Mon) 08時半頃
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うん。そうね……
グラウンドだって分かっている場所を ちゃんと歩けたかは今ではわからないけれど……、 校庭の部分を雪が隠してくれていたら 脚が竦むことは少なかったかも? 何歩かは、歩けていたのかもしれないわ。
[もしかしたらの話へは>>230 考え考えの返答になったろうか。 当時の感覚を思い出すことが難しいと感じるのは 過去を克服出来ている証左だろう。
母校のグラウンドはまだ わたしにとっての禁足地に変わりはないけれど、 彼も知っての通り、その他のグラウンドに対して 恐怖を抱くことは既に無くなっているから 今は大丈夫、と、見詰める瞳に微笑みかけた。]
(248) azure_blue 2024/02/26(Mon) 08時半頃
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だとしても、 “柊くん先輩” が傍に居てくれたら
……だったと思いますけどね?
[ふふっ、と悪戯っぽく笑み零し 彼の存在あって得ることのできる 安定だったのだということは主張しておく。 当時も、……もちろん今も。
不意に、ひゅうと冷たい風が顔の横を抜けて行った。 外気で冷えてしまっていないだろうか、 彼の手をそっと擦るように撫でてから もう一度指を絡め直す。]
(249) azure_blue 2024/02/26(Mon) 08時半頃
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[ 雪は境界線すらも塗りつぶし 閉ざされた空間を外世界と繋げる。 ふたりきりで居たかったわたしたちが ふたりきりで居られなくなって。 そんな “ふたり” が出逢って、こうして此処に。
奇跡のような偶然に、 偶然を装った運命に ―― 想い馳せながら 白い吐息を同じ色の空間に浮かべた。 ]
(250) azure_blue 2024/02/26(Mon) 08時半頃
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