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コウは何処にいるんだ?どうして姿がないんだろうか。 頭の片隅がチリチリして、鍋が焦げるみたいな臭いがする。
とても不快で、胸がムカムカして吐きそうだ。 このままコイツの顔の上にゲロってしまおうかーー。
(143) 2023/11/20(Mon) 09時頃
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スクリーンを見る者はいるだろうか。
敵ロボットがゆっくりとーー身を持ち上げようとしていた。*
(144) 2023/11/20(Mon) 09時頃
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ーー四人の披露宴ーー
珊瑚が纏った長いヴェールは神秘的であった。天の川という喩えはまさに。 隣に並ぶ白いタキシードの大和は学生の頃より背が伸びより男らしい。
2人の結婚式は最高だった。 互いに挙式に参列出来るなんて、僕らは本当に幸せだ。
披露宴は高砂席が用意されて、珊瑚と大和は和装に。 僕らも同じように合わせることにした。
結婚式の和装と言えば白無垢か色打掛である。簡単に違いを言うなら、白一色なのが前者、色が混じれば後者だ。
珊瑚は豪華絢爛な色打掛を着ている。ドレスとは一変してまた素晴らしい。
僕は康生に白無垢をお願いした。 康生の肌は白粉を塗らなくとも綺麗なぐらい白いから、きっと似合うだろうと。
(145) 2023/11/20(Mon) 21時頃
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大和と珊瑚はお茶漬けのサービスを花婿花嫁自ら参列者たちに行う。
ほっこりする素晴らしい行事だ。味付けは勿論珊瑚がしたんだよね?
僕と康生は升タワーをすることにした。シャンパンタワーの和風バージョンだ。
といっても注ぐのはお酒ではない。 升にはドライアイスが入れてあり、僕と康生が二人で大きな手尺にて水を差し入れるともくもく白い煙が立つ演出だ。
中々に派手で盛り上がっただろう。
僕の両親も兄も、康生の両親も。みんなが喜びに溢れていた。*
(146) 2023/11/20(Mon) 21時頃
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ーー僕の闘い/終章ーー
記憶ーー人間の記憶は分類するなら新しい記憶と古い記憶に分けられる。
まず、日常的な出来事や勉強して覚えた情報などが海馬という脳の部位に一度ファイルされ整理整頓される。これが新しい記憶だ。
その後、記憶が蓄積して古くなると大脳皮質という部位に貯められていくと解明されている。
実はこの海馬は非常に壊れやすくデリケートな性質を持っている。
恐怖やプレッシャーといった強い精神的ストレスを受けたり、酸素が不足すると働かなくなるのだ。 つまり、古い記憶は消えなくとも海馬にある新しい記憶は消えてしまう。
(152) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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僕は弱虫だ。康生に対して「死ぬ覚悟が、闘う覚悟が出来た」と言ったが、心の底では本当は怖かったのだ。
ロボットなんて動かせない。 絶対ちゃんと出来ない。 敵ロボットも恐ろしい。
怖い、嫌だ、怖い怖い怖い!
ーー僕は強い強いストレスを受けて海馬を破壊され、記憶の混濁を起こした。
康生に傷を負わせた事をすっかり忘れてしまった。 それは僕にとって忘れたい重荷だったから。
僕に残ったのは、僕をひたすら愛する都合のいい彼だけ。
康生にどうしても愛されたくて、愛して欲しくて僕は虚勢を張った。 精一杯強い自分を演じた。
(153) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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彼を愛していたのは嘘じゃない。本当に僕は彼を、心の底から。
ただ僕はーー弱かった。 弱い精神を揺さぶられたら、どう足掻いても棄てきれない自虐と自責の念や、隠していた暴力まがいの性欲が表面化するのは当たり前だった。
弱く、醜く。 誰にも好かれず振り向いて貰えない自分。
たった独り、彼だけは。 自分を偽っても手に入れたかった。
助けて欲しかったすがりたかった、愛して欲しかったーー。
僕らは二人で力を合わせても独りにすら満たなかった。 弱くて小さな子供がただ、身を寄せ合い泣きじゃくっただけ。
だからーーもう。 互いを支えることも救うことも叶わない。
(154) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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─IF 瑠璃川珊瑚戦─
[想像していたよりも、瑠璃川珊瑚はずっと冷静だった。康生の言葉にも、取り乱す事無く頷く。もしかせずとも、彼女も気付いていたのだろう。心が弱いから吐いたのではない。強く、受け止める事が出来てしまったからこそ、嘔吐に至ったのだ。]
[乾いたものながらも、気丈に笑って見せた彼女に、康生は奥歯を噛み締めた。]
瑠璃川……、……ごめん。それと、わかった。
もう「逃げていい」なんて言わないし……俺も、逃げない。
[右手を胸に当て、康生はそう言った。強く彼女へと向けていた視線が、モニターへと移る。「逃げない」という言葉には、恐らく二つの意味があった。一つは、“彼女同様戦い抜き世界を守る”というものだ。世界を守る事に躊躇する子ではないから、今更言うまでも無くはあったが。]
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これがパイロットという運命に巻き込まれ、互いに想いを伝えきれずすれ違い、傷つけあい、弱さに飲まれた僕らの結末。
終わりが近付く。
(155) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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床に転がる芋虫まがいは、脚で蹴ると反応した。 生きてはいたか。
“それ”は両腕を伸ばすと何やら譫言みたいに呟いている。 誰かをしきりに呼んでいた。 両親?
「芋虫の親はちょうちょか? ちょーちょ、ちょーちょ。菜の花にとまれって?ハハッ!」
笑い飛ばしたら、芋虫が顔を上げた。僕の事は見ていない。その視線は虚空を漂う。
「ーーあ?」
“ケイ”
そう僕を呼ぶのはこの世にただ一人。 僕の最愛、僕の恋人、僕のーー
助けて?傍にいて?
(156) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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それはまるで康生が僕に救いを求めるような。よう、な……
「ーー……止めろ。」
肩を震わせ、僕は喉から声を絞り出す。
「その名で僕を呼んでいいのは、コウーーコウだけだッ!」
何かが弾けた。僕の中で。 大切なものが崩れて砂のように。
僕は仰向けで天井に腕を伸ばす”ソイツ”に馬乗りになった。 反射的に頚を鷲掴む。最初は両手で行ったが右肩に痛みが走った。
「ーー、ッ」
中学時代、野球をしていた僕はオーバーワークが理由で肩を壊した。 先程敵ロボットに対する攻撃を失敗したのも、アストロの体勢が崩れたのもすべて右だ。
ーー僕はとっくに壊れていた。
(157) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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[それと、もう一つ。これまでずっと、康生はコアが潰される瞬間──命が潰える瞬間から、目を閉じたり逸らしたりして来た。案内人の少年の時も、七尾千映や大和命が戦った時も。大抵は皆モニターを見てるから、康生がそうしているのに気付いていた者は少なかったかも知れない。]
[けれど今度は、逃げずに見つめ続けるだろう。瑠璃川珊瑚が、数多の命を葬るのを。彼女の覚悟と罪を目に焼き付け、少しでも共に背負う為に。]
[そうして、殲滅戦が幕を開けた**]
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無意識に右を使うのを拒む僕は。
しかし、左手だけで十分だ。 こんな細い頚を締め上げるには。
「……コウみたいに僕を呼ぶな、コウのふりをするか、お前なんか知らない、僕は知らない!」
万力を込める。骨を砕く勢いで圧をかける。
(158) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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「目障りなんだよ。
ーー死ね。」
(159) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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何故だろうか。僕は。 “それ”の頚を絞めながら泣いていた。
涙が止まらなかった。 片目からはらはら溢した涙は包帯を濡らす。止めどなくただーー落涙。
誰かが僕を制止しようと駆け寄って来たが、それは間に合わなかった。 僕を止められなかった、という意味ではない。
ーー敵ロボットが動き出し、アストロに攻撃を加えた。 至近距離の一撃は、アストロのコア、つまり僕らがいるコックピットを正確に貫く。
スクリーンいっぱいに目映い光が広がる。一瞬の出来事に誰もーー何も出来ない。
(160) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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始めに神は言った。 『光あれ』と。
僕らは光から産まれて、光に還っていった。
全てがーー消えた。**
(161) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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