14 冷たい校舎村10
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──そうだ。
ハルミチーも送信者候補に立候補するなら、 めいっぱい甘やかしてあげるからねー 死ぬ気が失せるくらいに。
[ 遺書の送り主は誰かという話だ。 具体的になにというわけじゃないけど、 そうだな、飴ばっかりたくさんあげる。 今日はもう遅いけれど──、
ふと文化祭の日を思い出し、 わたしはぽつねんと疑問を吐いた。]
(277) 2021/11/10(Wed) 02時半頃
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……でも、そういえば。 わたしたちの喫茶店はないねえ。
[ 校舎全体を探したわけじゃないけど、 少なくとも、今向かおうとしていたのは、 いつも通りの様相の教室である。
そのことを不思議に思いながらも、 わたしはさて、と目下現実的な問題を問う。]
(278) 2021/11/10(Wed) 02時半頃
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わたしは教室に戻ろうかねえ。 あれだけ大きな声だったから、 きっとみんな気にしてるでしょー
それからー、寝るのは教室でもいいけど、 保健室のベッドは早い者勝ちかなー?
[ 争奪戦ですなあ。とのんきな声で。 校長室やその隣の応接室あたりなら、 ソファくらいはあるかもしれない。
どこでも寝られる性質のわたしは、 そのあたりにあまりこだわりはないけれど。*]
(279) 2021/11/10(Wed) 02時半頃
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── 現在・教室 ──
[ そのあとふたりが行き先をどこに定めたか。 それは当人におまかせするとして、 わたしは教室に向かい黒板の前に立った。
先ほどわたしが残したのは簡素なメモ。 今回ばかりはそうはいくまいと、 ほとんど迷いなく黒板に文字を書きだす。
白いチョークの持ち手──根本に、 少しばかり赤色がこすれて滲んだ。]
(280) 2021/11/10(Wed) 02時半頃
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『PM8:50 コジロー似の人形を発見 3年2組の教室に安置。 ※死体のようなので注意
⇒コジローは現実に帰った?』
(281) 2021/11/10(Wed) 02時半頃
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……伝わるのかなあ、これ。
[ あははーと誰ともなしにわたしは笑った。 伝わらなければ直接見てもらうしかあるまい。
一仕事終えたような気分で、 さて、そのあとはシャワーにでも向かおうかと。**]
(282) 2021/11/10(Wed) 02時半頃
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…………。
足りないものは埋めたよ。
ちょっとでも楽しんでもらえるといいなあ。
足りないって私が勝手に思ってるだけだろうって?
そうかもね。
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[ 説明の手間は省けると思うんだけどなー。
着替えを促すなっちんに>>321、 わたしはみんなの心臓に優しくない返事をした。
ちょうどそれを立証するように、 ハルミチーはわたしたちを見て驚き、 人形=コジロー説に異を唱えない。
ほらねー。と内心で思ったのは内緒だ。]
(357) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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── 現在・3-2教室 ──
[ なっちんのリアクションの方が、 わたしにとっては驚きだった。>>322
何気なく唱えた可能性への反応に、 思考の前提に差異があることに気づく。
わたしが仮説を共有したのはコジローだけ。 ほかの場所でどういう結論に至ったかは知らない。
盲点だったなあとわたしは思い、 わたしの持つ知識をそのまま口にする。]
(358) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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わからないよー。
でも、知らない? こういう現象を引き起こす人の傾向に、 精神的に不安定≠ニ並んで、 生死の境にいる≠ェ存在すること。
……だから、最期に一目会いたい。
[ そういうことも考えられるよね。 できるだけ、さらりとした口調で伝えれば、 なっちんから終わり≠ェ語られただろうか。>>323]
(359) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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[ それから。ハルミチーの口から語られるのは、>>332 なるほどわたしにはなかった視点である。]
……それは否定できないなあ!
わたしたちが押し入った側だとしたら、 叩き出されてもそりゃあ文句言えないや。
[ なんせわたしは、 立ち退き要求にも応えないらしい。>>319
けれどハルミチーは言う。誰も入れない。>>334 こわいから、という言葉が少し幼く響き、 わたしは目を細めて自分より大きな君を見る。]
(360) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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えー、入れてよ。 ここに一人はさびしいぞー 門前払いされたわたしもさびしいじゃんか。
……放送室、あとで見に行こっかな。 案外本当に封鎖されてるかもしれない。
[ 後半は冗談だ。前半はそうじゃないけど。 こわい。という単語が妙に耳に残り、 けれどそのときは、それ以上は聞かず。]
(361) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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まー、てんで的外れかもしれないし、 気づかなかっただけかもしれない。 現実にみんな揃っているうちに。 あるいは今だって気づいていないのかも。
[ 名乗りをあげることのないホスト。 あるいは、自覚のないわたしたち。>>324
どちらともわからないからには、 ここで重ねられるのは空想ばかりであって、
それでも話が3年1組の教室に及べば、>>326>>337 わたしも、もうひとつだけ思いつきを口にする。]
(362) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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もう一度一緒に作りたかったりして。 準備から一緒に。わたしたちの文化祭。
……夜を越すことになるなら、 朝ごはんでも作ろっかなー、手始めに。
[ パンケーキだのなんだのと、 あれこれ作れる材料があるのかは知らないが。
床を嫌がるなっちんに笑いながら、 わたしもその教室を後にしただろう。 ハルミチーに手を振って再び別れて。*]
(363) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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[ ただ眠るだけなんだから、 細かいことを気にする必要はないだろう。 もしも君たちの中に裸族がいるなら別だけれど。]
(366) 2021/11/10(Wed) 22時半頃
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── 現在・シャワーを浴びて ──
あーらー、ヘータローったら。 らしくないもの食べてるねえ。 わたしもひとつもらおうかなー
あ、保健室のベッドを使いたいなら、 先着4名様まで! お早めにー
[ それからしばらく。>>282 しっかり頭からシャワーを浴びて、 ぺたんこの髪にジャージ姿で教室に戻った。
なっちんの案を採用したわけだけど、>>321 手には保健室から拝借してきた、 明日の着替え用の制服一式を持って。 なっちんはどうしたんだったかな。]
(367) 2021/11/10(Wed) 22時半頃
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[ 段ボールの中には様々な食糧。>>347 それを見て早速心変わりしたわたしは、 焼きそばをひとつ手に取って黒板を見る。
書き足された文字。>>348 その内容を確かめてから、彼に再び声をかける。]
ヘータロー、 コジローと食糧の捜索、ありがとー ……おかえりー
[ 自分の記した推測については触れず、 ややタイミングのおかしな挨拶を添えて。]
(368) 2021/11/10(Wed) 22時半頃
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[ いかにもお祭りらしいソース味。 それはもちろんおいしいんだけれど、 食べ始めて少し、食事の最中に行儀悪く、 わたしはもう一度黒板へと歩み寄り、 先ほどと同じようにチョークを手に取って、 先ほどまでとは違い、文章をそこに記す。]
(369) 2021/11/10(Wed) 22時半頃
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『 やっぱり文化祭といえば喫茶店! 明日のごはんをお楽しみに ロコ 』
(370) 2021/11/10(Wed) 22時半頃
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[ さてはて、暗幕がそこにあったなら、 一枚借りておこうかな、なんて。 夜は静かに、それでも確かに更けていく。*]
(371) 2021/11/10(Wed) 22時半頃
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