23 あの春の廃校だけが僕らの学校だった。
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ま。それは、いいとして。
お前の願いは叶わなかったわけだけど、
これから、お前どうするつもりだ?
別に、心配は、少しだけしている。
[飲み物一ついただきます]**
[毎日何食ってんだろ。
そこまでの値段ではない筈だったが、追及はしないでおいた。とりあえず奢るよ、と、空いている席を確保する。]
まあなんだ、乾杯?
[プラカップはぽこんと間抜けな音を立てるだけだったが、別に構いはしない。一口を飲み干すと喉を通る冷たさがやけに新鮮だ。]
んー…………。
お前、止めたい?*
止めたいんじゃなくて、
止めるんだけどな。
[そして、少し飲んで、わ、うまっ]
どんな理由があるにしろ、
それは、やっちゃいけないことだから。
[片眉がぴくりと跳ねる。
ふたつのカップ越しに鋭い視線を投げようとして、うまっ、と素直に上がる声に毒気を抜かれた。]
────止めるって、
どうやって?
ずっと見張りでもすんの?
ん?
いや、お願いと命令するだけだが?
あと、状況きいての最大限の説得。
[ずずずーーー]*
[説得はともかく、お願いと命令って併存すんだな。]
……つか、飲むの早くね?
[何だろなあ。
尻ポケットに突っ込んでいたくしゃくしゃのパンフを取り出す。何となく丸めたりして手遊びをしながら、だらしなく背凭れに寄り掛かった。]
…………じゃあまあ、
やってみてもらおうか。
[ぽつりぽつりと、カップの氷が溶け切るまでの時間を遣って、寝たきりの嘗ての親友の話をした。]*
なるほど。
ん、確かにそれは、辛い話だけど。
お前、頭いいけど、ちょっとわかってないな。
お前の親友が言いたいことは、
お前に殺してほしいってことじゃないよな。
[そう、呟くと、
残り無くなったカップを弄りつつ、
机に視線を落としてから、また、見上げる]
わかってんだろ。
殺してほしい、は、お前に、執着してるからだ。
だから、お前がすることは、殺すことじゃない。
辛いだろうけど、離れることだ。
そいつは、お前を見ると、辛いんだよ。
死にたくなるんだよ。だから、殺してくれって言ってる。
お前が、罪悪感を抱いて、そいつに会いにいくから、
そいつは、お前を責めて、自分を追い込んでるんだと思う。
死にたい、なら、そばにいないとだけど、
殺してほしい、は、もう、側にいちゃいけない。
そいつは、死にたいわけじゃない。
ただ、ぶつけたい。誰かのせいにしたい。
ちょうどよく、お前がいるから、
それを言える。
でも、それじゃ解決にはならない。
お前さ、
そいつから何かを奪ってしまった、と思ってるなら、
それ以上、生命まで、奪うのは、
むしろ、逆なんじゃない?**
[────こいつは。
いつだって、俺に響く言葉を、知っていた。]
………………。
…………。
………………それ、さあ。
[誰の話してんの、とは、声にならなかった。]
……………………。
[離れる。
手を離す。俺が? ──俺から。]
お前が離れたら、
多分、そいつは、お前を、詰るだろうし、恨むだろうけれど、
でも、それをなんとかするのは、お前の仕事じゃない。
離れれば、人は少しずつ忘れる。
そんなふうにできてる。
そんなふうにできてるんだ。**
ところで大和だいじょーぶ?
もう寝てるかな?
折角エピなんだから普通に話しにおいでよー。
[ぬるく、しゃばしゃばになった珈琲を啜る。]
………………。
[言えば良かったんだろうか。
多分、俺は諦めていて。
痛かったこととか、傷付いたことを、本当は俺だって持っていた筈なのに。あいつを頑なにさせたのは、俺か。]
…………スマホ、
買わねえとなあ。
共鳴窓でいちゃつくくらいはいいよ?
どうせifだしー。
悩んだ時間短いな。
今日のランダム神はry
9時過ぎには戻るー**
ーif/飛び立とうとする椿にー
[待ち焦がれていた連絡。しかし、直後のブロック。困惑した。しかも書かれた内容はーー彼女が日本を離れることを意味する。]
ニジノ!!
[家から飛び出したが8月です!ーーそして。]
[ニジノが日本を離れる日に、少年は空港にいた。ゲートさえわかれば逢えるはず。キョロキョロ彼女を探す。]
ーー!!
[いた。彼女だ。数ヶ月で印象は変わるかもだが、見間違えなどしない。大きな荷物を持っているだろうか。時間は、猶予はない。少年は弾かれたようにかけだした。]
ニジノッ!!
[ーー彼女までの距離を一気に詰める。みんなが大声に驚いた。でもそんなの構わない。少年はーー]
ニジノ!!俺は、…
お前に恋してんだ、お前に惚れてんだよ!!
俺は、…自分の気持ち見間違えて、お前を選ばなかったけど。
アイツへの気持ちは恋じゃなかったんだ!!
俺が可愛いと思ったのはお前。
抱き締めたかったのもお前。
好きで、デートしたいのは…お前なんだ、ニジノ!!
今更はわかってる。だけどーーだから。
付き合ってなんか言わない。
ただ伝えさせてくれ!!
お前は可愛かった。本当に。
ーー惹かれて、好きになった。
触れて、熱かった。
熱すぎて怖くなったが俺は。
ーーその熱こそ恋だったんだ!!
……お前さ、いつもチョロいとか自分卑下して。
やなんだ、そういうの…
こんな俺が惚れた女がさ!!
そんなこと言うのーーわかってないの。
……だから、全力で伝える。
照れて怒るのも。いきなりブロックとかも。
ズバズバ言うのも、みんなみんなーー
可愛さに満ちていた。
お前は可愛いんだーー
どこに、行くんだ?でもそれはお前が決めること。
引き留めに来たんじゃねえ。
ーーただ、逢いたかった。
どうしても伝えたかった。
ブロックのまんまでいい。
俺を忘れていい。
だけど。
ーーお前に惚れた男がいたこと。
お前が可愛いこと。それだけは。
……忘れないで。
[一気に話して、彼女を真っ直ぐ見つめた]*
あ、共鳴窓でifやった方が良かったかな?
でも、正史だとLINE連絡せず渡米するだけで、
設定がそんな変わるわけではないから、まあいいか。
鳴窓ではバーチャルラバーニジノちゃんが相手するぞ(違
得意技はJK特有の口さがない悪態だ。
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―― 某ビル・カプセル内 ――
[ゲーム終了のチャイム。 大和・沙羅・桐野先輩の願い。 祈りの仕草のように組んだ指に力が篭った。 途中、エラーの発生もあった様子だが 願いは聞き届けられ―― チープなSE音と、ゲームの終了を告げる音声。]
……?? 終わ…… った……?
[VRの中で起きていたことを思えば 途轍もなく呆気ないアナウンス。 モニタからゲーム画面は消えていて、ただ、 舞い散る桜の幻影だけが残滓としてそこに在った。]
(71) azure_blue 2023/05/01(Mon) 11時頃
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[マシンの出入口は開いている。恐らくは個室も。 荷物を取り上げて個室のドアに手をかけた。 ドアの開閉音、廊下を渡る音、話し声。 参加者かクルーエル社の関係者なのか、 出入りをする人の気配がある。
ドアに片頬を当てそれらに耳を澄ませる。 音が聞こえなくなったのを確かめたら そっとドアノブを回し、隙間から滑り出た。]
(72) azure_blue 2023/05/01(Mon) 11時頃
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[会いに行きたい。 でも、会ってしまえば離れ難くなってしまう。 出入り口で担当者に説明を受け、 ルースとクルーエル社のパンフを渡され 気もそぞろに賞金の振込先を記入する。
救急車、またはタクシー、 それらしき車を視線で追いかける。 会社としては裏口の方を使うかもしれないし、 間に合わなかったかもしれないけれど せめて、遠くから見送りだけでもできれば、今は。]
(73) azure_blue 2023/05/01(Mon) 11時頃
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――――― ――――― ―――
[集合場所はすぐに分かった。 到着した時には何人がそこに居ただろう。 VRの中そのままの姿を目印に、小走りで近付いた。]
お待たせしてごめんなさい。 ……はじめまして。七瀬、野々花です。
[深々と頭を下げる、その瞬間には すっかり緊張もどこかに飛び去っていた。 数時間前に相当な勇気を要していたことが 今はリアルでも苦労なくできることに内心で驚く。]
(74) azure_blue 2023/05/01(Mon) 11時頃
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[集合場所の面々には。 柊くん先輩の意向>>4:-336と、 ニジノのことも同様に伝え。]
…みんな、 無事で、よかった…… 本当に。
[労いが前後してしまった。 声が詰まって、言葉にならない。*]
(75) azure_blue 2023/05/01(Mon) 11時頃
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