27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】
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――夢の席で
[>>5:195>>5:197 覚めかけた夢の中で、 指輪の交換と誓いの口づけが行われる。
>>5:196>>5:206 列席している銀の手元に届けられる白い封筒。 中にはメッセージカードと絵葉書が納まっていた。 自身の運命が定まったあとだ、どんな思いで これを準備したのか。じっと、カードに記された 回谷の心を読むようにメッセージを見つめた。]
…………こんな時まで、ごめんね、 なんて
[ランチの約束を守れなかったことを謝って、 ありがとうと感謝の気持ちを伝える回谷は、 銀のなかで最後まで明るくて優しくて素敵な友人のまま。]
(26) yunamagi 2023/08/06(Sun) 10時半頃
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ありがとう。
[気づけることも汲み取れることも少なかっただろう 銀を最後まで気遣ってくれて。 "前向きに生きて"そのメッセージは 今の銀の心に堪えるものだった。
美術館の描かれた絵葉書を見つめる。 この時のままだったらどんなに良かっただろう。 せめて彼女に与えられた死が 少しでも苦しくなく安らかなものであるように、 祈る。**]
(27) yunamagi 2023/08/06(Sun) 10時半頃
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マユミは、会員no.3はガチ勢把握
yunamagi 2023/08/06(Sun) 11時頃
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『見てました 田端先輩が回谷さんの髪を結って飾るのを 少しでも役立てたならよかった』
[>>29 回谷以外のひとまずの生還が叶って、 確認した田端からのメッセージに返信を返す。]
(38) yunamagi 2023/08/06(Sun) 14時頃
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『小さい頃の田端さんもかわいかったです もう悪夢に苦しめられることがありませんように』
……あ、
[追伸のメッセージを送信した後で。 余計なことだったかと削除を試みる。 うまくいけば既読前に削除できただろう。
銀が覚醒したあとに覗いた夢は断片的で、 >>3:55>>3:56 何かに襲われるシーンを見たのはほんの一瞬だ。幼子の姿についてもそう。 傍にいることはできなかった。 見られているということを彼女が知らなければ 驚かせてしまうだろうから。**]
(39) yunamagi 2023/08/06(Sun) 14時頃
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[>>41 大丈夫かと問われると、正直頷き難いものはある。 とはいえ、頭を打って 集中治療室で目を覚ましたばかりの相手だ。 あえて心配させるようなことをいうつもりはなく。]
『前を向けるようつとめます また田端先輩に似合うものが見つかれば 贈りたいです まだ完調ではないでしょうし ゆっくり休んでくださいね』
[彼女から貰ったシュシュは 美術館に持ち込んでいなかった。 銀の身に着けていたものも、バッグの中身も 無事だったから紛失することはなかっただろうけど、 災害のあった場所に持ってこなかったことは 正解だと思っている。*]
(43) yunamagi 2023/08/06(Sun) 14時半頃
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――帰還後
[感情を殺して削いだ言葉から、 読み取れるものはきっとない。 >>5:-110 有難いことに、自身にも不明だと言い訳も立つ。 >>43 "見つかれば"は仮定のかたちを取った。 いつかという日が訪れるかどうかは――――。]
田端先輩。 今、よろしいでしょうか。
[そんな思考の流れなど関係ないとでもいうように、 どのタイミングであったか、その姿を認めた途端、 声をかけていた。]
(81) yunamagi 2023/08/06(Sun) 21時半頃
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[反射での声かけのつもりではなかったが、 すぐに次の言葉は出てこない。 表情はさほど変わりはなくとも、瞬きの数は少し増えて。]
田端先輩が生きていて、 また会えてうれしいです。
[>>2:80 あの時から変わらない銀の本心だ。 しかし、ちょっと重い出だしだったかもしれないと、 僅かに首を傾げると、 片側にくくりつけた青いシュシュが揺れた。]
……今は、もう怖くはありませんか? [夢の中の彼女の様子を思い出しながら問う。 "私の悪夢"。そんな言葉を用いていた。 泣きそうな気配をしていた彼女に。]
(82) yunamagi 2023/08/06(Sun) 21時半頃
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ずっと気になっていて……。 最後に夢で見た先輩は、 ……実はあまり見れてないんですが、
元気に笑って、怒っていたので 大丈夫だと判断したのですが。
[回谷と大藤の結婚式をする流れで。 どちらかというと大藤に対して怒ってる顔のほうが 記憶に残る。しかし、明るく見えた。 銀の記憶にある、以前よりも。**]
(83) yunamagi 2023/08/06(Sun) 21時半頃
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[平気だと田端は言う。 恐らくそうなのだろう。 悪夢がやってきたとして、祓うのは自身でしかない。 落ちる沈黙にも、綴られる言葉にも耳を澄まして。]
……そうですね。 まだ、あまり実感が持てなかったり、 大丈夫でいたくないと思ってる部分はあります。
[大丈夫の問いを、夢の中の体験と同期の喪失の 意味と捉えて、言葉を紡ぐ。]
心配はしちゃいますね。 困っていれば助けたいし、 苦しければ慰めたいです。
[いつも微笑っているような顔が、 少しばかり緊張を孕む。 軽くぺちりと自身の頬を叩いた。]
(112) yunamagi 2023/08/06(Sun) 23時頃
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…………そうでない時も傍にいたいです。 あなたが好きだから。
[卒業までの数か月、適切な距離を保った 後輩でいることはそう難くなかったはずだ。
>>2:250 永遠を識って、そして失ったはずだ。 胸の痛みと絶望と。 確かな高鳴りを感じていたから、 彼女に触れた時 抱いた感情に蓋をした。]
(113) yunamagi 2023/08/06(Sun) 23時頃
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[銀は裏読みが不得手で 他者の自身の感情にも疎い。
しかし自覚してしまった自身の気持ちを欺くことは 出来なかった。 そうするには、この心臓はあまりにも煩い。*]
(114) yunamagi 2023/08/06(Sun) 23時頃
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[銀の告白に田端の眸が僅かに見開かれる。 真っ直ぐに見つめられれば、頬が上気していくのが分かった。 続く感謝の言葉。 少なくとも嫌がられることはなかったことに安堵して、 短く息を吐く。]
考え過ぎではないです。 ……回谷さんや他の知り合いへの好意とは 違う、ので。
[髪を絡める指先を、目の端で捉えた。 似合うものが見つかればと伝えたまま、 探すことをしないでいた髪飾りのことが少し過る。]
(129) yunamagi 2023/08/07(Mon) 00時頃
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[田端の声音は穏やかではあるものの、 どうやら少し困惑しているようだ。 成程、世の中には性別というものが存在するのだ、 そのことに銀は思い至る。]
どうして……? 夢の中で怖かったというあなたを 抱き締めたくなったからです。 小さな田端先輩を見て、 どうして傍にいるのが自分ではないんだろうって。
あの、これすごく恥ずかしいんですが……!
[どこを好きになったかを聞かれている気もしたが、 具体的などれかを示すのは難しい。 触れた瞬間にこみ上げた想いについて説明することも。]
(130) yunamagi 2023/08/07(Mon) 00時頃
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でも、私のことで先輩が困っているのは……、 申し訳ないと思いつつ、嬉しいです。**
(131) yunamagi 2023/08/07(Mon) 00時頃
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――帰還後:大学構内
私も自覚したのは最近で、
それに田端先輩が私を 一後輩として見ているのは分かっていたので 伝えるつもりはなかった、です。 [彼女が意外に思うことは何ら不思議ではない。 これまで色気のある話も空気も接触もなかった。 田端が色事の煩わしさを厭っていたことを 銀は本能的に悟っていたし、 銀は現実世界におけるその手の事案とは縁がない人間だ。]
…………お兄さん。
[田端の話に耳を傾ける。 端的に伝えられる乱暴の意味は察せても、 ちょっとした口喧嘩程度しかない平和な家庭で 育った銀に推し量ることしかできない。]
(167) yunamagi 2023/08/07(Mon) 11時半頃
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[夢の中、悪夢のかたちで田端を襲うことになった因は。 それでも、彼女を決定的に壊すことは 出来なかったのだと思う。 助けを求めることができなくて、苦しんで、時に諦念してそれでも。 銀の知る彼女は、決して大切な部分を譲り渡すことなく 田端自身でその場に立っていたから。]
えっ ……あっ、はい。 い、一生……?
["信頼できる相手"その言葉に弾かれたよう肩が跳ねる。 咄嗟に浮かんだのは恋人? という単語だ。 式の際、出来る限り新郎新婦に注視するよう 心掛けていたものの視界に入る光景はあった。]
(168) yunamagi 2023/08/07(Mon) 11時半頃
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[元より絵画に恋する人間だ。 年齢・性別・美醜はもちろん、人外の存在だとしても 障害になるという考えは銀にはない。 では大丈夫、という問いはどういう意味だろう。]
先輩に信頼できる相手がいらっしゃるのは 良いことかと。 離れない……、田端先輩はその状況を 受け入れているんですよね?
それなら……。
[思案する。 悪しきものではなくて、彼女を守護する存在なら。 そして彼女がそれを望むなら、 銀に否ということはできないのだが。]
(169) yunamagi 2023/08/07(Mon) 11時半頃
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私の心配より、田端先輩の気持ちでいいんですよ。
[少し表情を和らげる。]
……でも、大丈夫ではないと言ったら、 私の手を取ってくれますか?
[気のせいだろうか、僅かに照れているような反応は。 手を差し出して、彼女のおもてを見上げた。*]
(170) yunamagi 2023/08/07(Mon) 11時半頃
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――参列
[回谷の結婚式に参列したのはつい数日前の出来事だ。 彼女は笑っていた。 なのに、今、彼女は棺の中にいる。紫の蝶とともに。 整えられて、だが、もう笑ってはいない。
>>187>>88>>189 妹とはあまり似ていない気がした。 家族仲が良好ではなさそうなことは伝わってきて、 それも銀の知らない側面だ。 きっと他にも色々あるのだろう。
彼女のメッセージカードは消えてしまった。 手紙のやり取りなんてものはしたことがなくて、 ランチもおやつも胃の中でなくなった。 知らないことも多くて、形に残るものもない。]
(195) yunamagi 2023/08/07(Mon) 15時頃
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皆に、思われて逝きました。
[知らないことが数多くあるように、 最後の瞬間の彼女の気持ちは銀に語れるものではない。 おかげで、回谷の妹への返答は若干ずれたものとなる。]
回谷さん。 あなたのメッセージ嬉しかった。
……ええ。ずっと覚えているわ。
[形に残るものがなくても。 >>5:196 前向きに生きて。 あの時、銀はそれなりに落ち込んでいたのだ。 彼女のメッセージがなければ、田端への告白という行動を 為すことはなかっただろうというくらいには。]
(196) yunamagi 2023/08/07(Mon) 15時頃
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あちらでも元気でね。
[死後の世界は分からないが、天使がいるのなら きっとこの言葉も不適切ではないだろうと。 空を見上げた。*]
(197) yunamagi 2023/08/07(Mon) 15時頃
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――49日目以降
そうですか、寂しくなります。 良い景色が見られるといいですね。
[>>138>>139 大学を辞めたとの報告に、 ただしく一後輩としての挨拶をした。 トレードマークだったカメラは首にない。 良い景色が撮れるといいですね、ではない理由だ。
回谷と大藤の挙式を見届ける前も、それ以降も、 銀の目に大藤に変化があったかは分からない。
彼らがいつ、そのような間柄になったか それさえも知らない銀に 手持ちの言葉―ぶき―は至極少ない。]
(198) yunamagi 2023/08/07(Mon) 15時頃
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青も似合ってましたよ。
[ぺこりと頭を下げて見送った。 ――――大藤の行方が判らなくなった。 その報が、銀の耳に入るのはどれ程経ってか。
この世界には幾つもの手違いと不条理と運命が 転がっている。 夢の続きを辿っているのだ――――、 寂寥の代わりに甘い願いを抱いたとて 構わないだろう。**]
(199) yunamagi 2023/08/07(Mon) 15時頃
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――帰還後:大学構内
なかなか歪な関係ですね。 [>>191>>192>>193 絶対的な味方との生涯の契約。 庇護が欲しかったと田端は言う。 もう幼子でも少女でもない、彼女の微笑みが映る。]
分かりました。
私はどんなに仲が良くても 家族は別物ですが、それは別にいいです。
[田端の視線が虚空に向く。 其処にいるのだろうか、銀には奥にある校舎の壁や 足元の花壇しか見えない。]
(200) yunamagi 2023/08/07(Mon) 16時頃
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――――うん。 田端先輩は家族が欲しいんですね。 私はいいですよ。
[家族ごっこ。 好意を持たれてることは分かったし、 想いは嬉しいと言われた。 今は芽吹いていない恋心の種子。 まだ彼女が識らないのなら、育つ胤があるのなら 見守っていきたいと思ってしまったのだ。]
あの、ひとつだけいいですか。 私は取り立てて守護や加護は必要ないのですが、
[見つめ返す銀の顔も真剣みを帯びる。]
(201) yunamagi 2023/08/07(Mon) 16時頃
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私は、婿がいいです。**
(202) yunamagi 2023/08/07(Mon) 16時頃
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[>>204>>205 ――――あ、可愛い。]
(208) yunamagi 2023/08/07(Mon) 18時半頃
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[それが思春期の少女のような反応であると、 瞬時に及ぶ経験則は備えていなかったが。
>>203 つい今しがた見せた余裕のある微笑みは 跡形もない。 銀の前で、こんなに焦る様子の、 赤い顔の、震える声の彼女は見たことがなかった。]
ダメです、先輩――……。
[手を伸ばす。先ほど受け取られることのなかった手。 もう一度、今度は自身へと突き出された腕へ。]
(209) yunamagi 2023/08/07(Mon) 18時半頃
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[>>210 視えない姿と話している間はおとなしくstay。 田端の身体が震えるのが分かると、 怖がらせていまいか心配になる。 二度と恐ろしい思いはさせたくはないから。
伏し目になった目許の下 熟れた果実のよう真っ赤な頬は、 怯えゆえでないと 自惚れて構わないのだろうか。]
あ、私もさっき恥ずかしかったです。 おあいこですね。
はい、私とのやり取りで 赤くなったり、狼狽えたりする先輩を見るの ……正直言って、楽しいです。
[それに、何だか擽ったくもあった。 今までにはない感覚に、銀の頬も微かに染まる。]
(230) yunamagi 2023/08/07(Mon) 21時半頃
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