人狼議事


31 私を■したあなたたちへ

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(卯木へ個別送信)

『 夜分どうも
  まだ会ってなかったと思って連絡したよ。
  明日にでも、時間が合えば
  どこかで落ち合わないか。 』
 


(キャンディに個別送信)

『 よう。るくあのおにーさんだ。
  遊園地楽しんでるか? 』
 


(密星に個別送信)

『 お嬢ちゃん覚えてるか? 
  昼間はどうもな。
  あれから、何か判ったことあったかい? 』
 


(煙崎灰羅への個別メッセージ)

『おはようございます。

 私は少し気になることがあって
 今日はギャラクシー・ランドの
 銀の館に行く予定なのですが、
 よろしければご一緒しますか?

 私は今はホテルにいるので、
 ギャラクシー・ランドに到着するまでは
 少々時間がかかるのですが。』
 


銀河ギャル キャンディは、メモを貼った。

2023/11/19(Sun) 10時半頃


(卯木へ個別送信)

『 銀の館で気になること?
  そう言われるとこちらも気になるな。
 
  メシ食ってから俺も行くよ。 』
 


【人】 銀河ギャル キャンディ

――前日夕方――

 月面基地で宇宙人と死闘を繰り広げた後は、道々のオブジェを眺めながら、カプセルトイ巡りをした。いくら全無料とはいえ、園内のカプセルを貪り尽くしては他の招待客に申し訳なくて、1筐体につき3回まで、と決めて挑んだが、ほどなく戦利品でポーチがパンパンになってしまう。

 観覧車の側に差し掛かった時には、遠目に卯坂庵のマスターと中学時代の教師が下りてくるのが見えて、逃げるようにその場を去った。

 そして、夕食にはまだ早い頃合いにホテルへ向かう。徒歩移動に飽いて、園内に点在するレンタルスペースで、光るタイヤが二つ並行に並んだ立ち乗り二輪車を借りてみたら、SF世界の住人になれたような没入感と趣きが楽しめて、意外と悪くなかった。

(54) 2023/11/19(Sun) 12時頃

【人】 銀河ギャル キャンディ

――前日夕方/ホテルロビー――

 ホテルの玄関から見えるラウンジの隅の席に腰を落ち着ける。こんな自己顕示欲の塊みたいなナリをして、人間の本質なんてそう変わらない。どの席を選ぶかなんて、子供騙しの心理テストを思い浮かべながら、青硝子のテーブルに本日の戦利品を並べていく。
 カプセルトイのついでに、自動販売機で買ったスナック菓子やポップコーン、宇宙ひも理論的なワーム状チュロス。カフェほどのメニュー数は提供されていないが、軽食で済ませる魂胆だ。足りないなら、後でルームサービスでも取ればいい。
 モナリザの姉妹機みたいな給仕ロボットに、ブラックコーヒーだけ注文して、一服。

「あ、ちょっと待ってよ。
他に用事ないなら、ここに居て、話し相手になって?

……一人の食卓は味気ない。」

 ロボットは機械音声で相槌程度は打ってくれるだろう、思わず引き留めてしまってから溜息。

 もう、随分前から食べ物の味を感じなくなっていた。餓死はご免なので、食感の軽いものを適当に抓む日々。テーマパークやコラボカフェで、試食動画も受けは良さそうだが、自分には不可能な芸当だ。

(55) 2023/11/19(Sun) 12時頃

【人】 銀河ギャル キャンディ

「キミも名前はモナリザなの? 何号機、とかなの?

このコーヒーって、どれくらい苦いのかな。
前はね、もうちょっと、甘い苦いは分かったんだ。
…………るくあと食べた購買のパンは、
どんなご馳走より美味しかった。」

 頬杖をつきながら、三日月の形のスナックを口に放り込む。
 物言わず佇む白い機体に、何を聞かせているのだろう。

「ごめんごめん。
キミの淹れてくれたコーヒーも美味しいよ。

多分ね。」

 指先の油分を拭ってから、労わるように丸い頭部を撫ぜる。一つきりのレンズに写る自分は、迷子の子供のように、不安で瞳を揺らしていた。

(56) 2023/11/19(Sun) 12時頃

【人】 銀河ギャル キャンディ

「そうだ! コレあげるよ!
みんな同じロボットだけど、
見分けついた方がよくない?」

 自分の髪を飾っていた、派手なピンクのリボンつきマグネットピンを外すと、モナリザの頭にえいやと引っ付けた。うんうん、と頷きご満悦。当社比10倍は可愛くなった。
 頬張ったポップコーンをコーヒーで流し込むと、ご馳走様をして案内された405号室へ。*

(57) 2023/11/19(Sun) 12時頃

(灰羅へ個人送信)

『 お 兄さん、初めまして。
いえ、もしかしたら、園の入口でお会いしましたか?

そうですね、楽しいです。
まるで、るくあの好きな物ばかり集めた
おもちゃ箱みたいで、目移りしてしまいます。


本当は、るくあもここで、
みんなと一緒に遊びたかったんでしょうか。
そう思うと、やるせないです。』

 お義兄さん、と打ちかけてさすがに訂正した。


『ところで、お 兄さんはるくあから、



ボクのこと、何か聞いていますか?』

 るくあは多分、配信者キャンディとしての姿は知らないはず。るくあが中学校を卒業した後、未練がましく彼女を"見守る"ためにしばしば県境を跨いで生活圏内をうろついていた時も、群衆に溶け込む目立たない恰好をしていたから。

 この場に居ることを求められたのは、どちらの自分なのだろう。
 単純なブラフのつもりで、送信する。


【人】 銀河ギャル キャンディ

――前日夜/ホテル405号室にて――

 入室した部屋は、火星がテーマだったのだろうか、赤茶けた絨毯にベージュを基調とした地層のような縞模様の壁紙。ベッドはクレーターの中心に置かれていて、洗面所にも過不足無くアメニティが揃えられていた。
 礼儀のように内装を撮影してから、これまた凝った宇宙仕様のバスルーム>>25で、今日一日の疲れを洗い流した。

 ウィッグの下に隠れていた黒髪を拭きながら、鏡台に写った自分と目が合う。クレンジングでメイクオフした、凡庸なモブ顔がそこにあった。素顔まで秀麗に整っているだろうキランディとは天と地の差。高校生になったるくあの隣を堂々と彼氏面で歩いていた坂理も、女性受けの良さそうな容姿端麗ぷりだった。

「るくあってば、面喰いだったんだね。

平凡なボクがどんなに努力したって、
キミに好かれることはない、
キミに見つめてもらえない、
キミに――――



  …………るくあ……。」

(73) 2023/11/19(Sun) 13時頃

【人】 銀河ギャル キャンディ

「でもボクは、ずっとキミを"見守って"いるよ。

雛子ちゃんから聞いた。
かくれんぼが、好きだったんだってね。


急にボクの前から姿を消したキミのこと、
……今度はボクが探して、見つけるよ。」

(74) 2023/11/19(Sun) 13時半頃

【人】 銀河ギャル キャンディ

 バスローブだけ羽織れば、随分と地味で軽装になった。誰かに見られたら、別の招待客だと疑われるだろう。中学生の頃と左程変わらない、この姿を一番見られたくない相手が隣の406号室>>65に泊まっているとは露知らず。

 さてもう後は寝るだけ、目を瞑れば1秒で睡魔に襲われるだろう、という段になって漸く、重大な過失に気が付いた。

「あれ……? ない、『アレ』がなくなってる!?

もしかして、どこかで落とした??」

 プチパニックになって、自分の手首を確認し、そして脱いだ衣類やポーチの中身を布団の上に並べて行く。どれもビビットでカラフルな、キャンディを粧う装飾品たち。
 その中で唯一、無彩色なキャンディに似つかわしくないブレスレット。萌え袖に隠れた手首に、汚れてくすんだ灰色の編み紐の輪――肌身離さずいたミサンガが、見当たらないのだ。

(75) 2023/11/19(Sun) 13時半頃

(一斉送信)
『夜分にごめん! 🍬だよ!

ボクの大事なもの、
園内に落っことしちゃったかも知れないんだ!
すごい汚れちゃってて、
灰色っぽい紐というか糸で編んだ、
ミサンガっぽいやつなんだけど。
どこかで見かけたら届けて欲しい。

もしかしたら、ゴミと間違われて
捨てられちゃったのかも知れないけど……。

モナリザにも、探して欲しいって伝えてはおく。
本当に、大切な思い出の品なんだ。

よろしくお願いします。
じゃあ、おやすみなさい。』

 せめて、とホテルの入口まで自分の辿った道を探し歩いてみるも、結局見つけられずに失意のまま眠るしかなかった。*


(一斉送信)

キャンディおはよ。昨夜は寝てしまってたよ。
僕は見かけなかったけど……サバゲーの他に何処行ったんだろ。
今日は地面見ながら歩いてみるね。*


前日:(キャンディへ個別送信)

『 そうそう、入り口付近に居た。
  キミは目立つからな、覚えていたよ。

  いや、るくあからキミみたいな友人のことは
  聞いていなかった。
  だから 驚いて、昨日は見てしまったんだが。

  仲がよかったのかい? 』
 




   『 これ? 』


  短い文章には、くすんだ色合いの
  ほつれた糸の写真が添付されている。 
 


(煙崎さんへ個別送信)

 おはようございます。
 こちらこそ、昨日はありがとうございました。
 
 私はあれから、坂理くんと中村さんにお会いしました。
 坂理くんは、るくあさんとの関係性もあって
(きっとご存じですよね)その線も見ていたのですが
 お話をしてみて、まず犯人ではないと感じました。
 根っこがとても真面目な良い子なのだな、と。

 中村さんは深くお話をしたわけではないのですが
 るくあさんのことで、何だか
 思うところがあるご様子に見えました。
 でも、感じの良い方だったので、対話はしやすい方かなって。


 これって、あなたがもうお二人に会っていたら
 あまり重要ではない情報になってしまいますね。

 そちらは、何か見つかりましたか?


 ……


(キャンディさんへ個別送信)

はじめまして、密星です。
早めに寝入ってしまって、気付くのも
お返事も今になってごめんなさい。

失くしもの、心配なことと思います。
昨日の園内でそういうものは見かけませんでしたけど、
今日も気を付けてみてみますね!


【人】 銀河ギャル キャンディ

――翌朝/ホテル405号室――

 アラームもセットせず、倒れるようにして掛布団の上で眠りこけていたら、随分朝寝坊してしまったようだ。
るくあが死んだとされてから、数ヵ月。日課だった登校の"見守り"は必要なくなったから、ゆっくりとキャンディの顔を作るため鏡と対面する。緑と紫のカラーコンタクト。地毛を隠すウィッグの、昨日給仕ロボにあげたリボンのスペースには、ガチャでゲットしたゆるい顔つきの地球クリップを留めて。

 その時、『アポロ』に着信が。
 眠気まなこを見開いて、マスカラを乾かしている最中だった。
 まるで誰かの遺髪めいた見慣れたミサンガが、千切れることなく写った添附ファイル。

(111) 2023/11/19(Sun) 15時頃

(坂理へ個人送信)

『そっ そ そ  れ  だ ―――― !!!!!🌟

見つけてくれてありがとう!!
感謝感激雨霰!!!!

どこに居るのかな、すぐ取りに行く!!
何ならホテルのフロントかロボの誰かに
預けておいて貰っても!!』


(一斉送信)

『ボクの落とし物を
気にかけてくれた人たち、ありがとう!
無事、捨てられず見つかったよ!!

お騒がせしちゃいました🙇

P.S.
キラ様には、下を向きながら歩くなんて
似合わないと思うボク』

 坂理の返信が全体宛だったことに気付かぬまま、報告メールも打っておいた。


【人】 銀河ギャル キャンディ

 急いでメイクを仕上げなければ!
 慌てている時に限って、リップラインが歪んだり、ピアスを付け損なって床に這いつくばる破目に陥るのは何なのか。縺れる指を引っかけて、ラメを左手の甲にぶちまけたりしながら、昨日よりクオリティの低い顔面で、ホテルの部屋を飛び出して行く。
 うっかり、厚底ブーツでなく室内用スリッパを履いたまま。*

(119) 2023/11/19(Sun) 15時半頃

(朝方:密星へ個別送信)

『 おはようお嬢ちゃん。
  坂理くんとは喋ったが、
  中村とは話してはいないな。

  思うところ? 
  ……そうか。いや、ありがとうよ。

  俺は顔馴染と会っていた。
  雛子っていうんだが、いい子でね、
  俺からは少しばかり疑いにくい。

  今日はこれから卯木と会う予定だ。
  銀の館っていうプラネタリウム。
  何か、気になるものがあるらしい。 』

 




  『 リボンの似合うモナリザが、
    大事に預かっていてくれていたよ。
    礼なら彼女(?)にどうぞ。

    了解。
    なら、フロントに預けておこう。 』

 


【人】 銀河ギャル キャンディ

――回想/黒須???――

 中学校で報道部に所属していたのは、意外と性に合っていた。一人で家にはなるべく居たくない、さりとて休日に遠征試合等で、両親を送迎で煩わせるような運動部や吹奏楽部には入れない。
 報道部は、お昼休みに放送室から校内情報番組を流すこと、体育館の舞台の照明装置や裏方担当、毎月の校内新聞の発行などが主な活動内容だった。僕が選んだのは、校内新聞用の写真や、新入生募集用の学校案内、部活紹介等の短い動画を撮影する係。
 どうせ僕が写っていたところで、誰が喜ぶわけでもないし、自分が撮られる側でないことに逆に安堵したり。存在感の薄さも幸いして、いつ撮られたのか分からないような自然なスナップ写真は、評判も悪くなかった。

 煙崎るくあと出会った日から、写真に、映像に、彼女の姿が増えていった。

 カメラ係という大義名分で、新聞や動画の素材集めのフリをしつつ、ファインダーは執拗に彼女だけを追っていた。自分用に、るくあのデータを拝借することもあった。

(136) 2023/11/19(Sun) 16時頃

【人】 銀河ギャル キャンディ

 思春期だったから、僕はそれを"恋愛感情"だと信じて疑わなかったけれど、どちらかというと親鳥を慕う雛の刷りこみ現象(インプリンティング)に近かったのかも知れない。僕の世界に、初めて彩りを与えてくれたひと。日本人の例に漏れず無心論者の僕だけど、苦しい時に救済を求める対象を神と呼ぶなら、僕にとってそれはるくあで、僕は彼女に縋ったのだ。

 他の誰でもない、キミに見つけて、認めて貰いたかった。
 いつも群衆に埋没して"その他大勢"にしかなれない、
 誰も覚えず気にも留めない、希薄な"僕"の存在を。*

(137) 2023/11/19(Sun) 16時頃

【人】 銀河ギャル キャンディ

 バタバタバタバタ!!
 騒がしい見た目の人影がエレベーターから飛び出すと、可能な限り大股で足音も騒がしく廊下を駆け抜ける。

「あああぁ!! 居た、坂理ってキミだろ、

 そ こ へ 直 れ っっっっ!!!!!!」

 勢い余って彼を通り過ぎてから、キキーっと急ブレーキをかけて180度Uターン。ぜぇはぁと肩を大きく上下させながら、酸素を吸って吐いて吐いて絞り出すように。

「ごっ、ごめん、 口が、 滑った、 えと、

ソレ、見つけて、 くれて、
    あり、 がとっ……ぜぃ。」

 両手を膝に置いた前傾姿勢で、顔だけは真っ直ぐ彼の手の内の落とし物に向けていた。*

(138) 2023/11/19(Sun) 16時頃

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