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― 昨夜・パルックの客室 ―
誰にでも救われる権利がある。
"救われたい"という願いさえあれば。
それはあなたも例外ではないのですよ、会長。
[半ばから擬態が解けて肉色の触手と化した長い髪が、会長の体を文字通り絞り上げる。床に滴った赤い液体を、裾から伸びた根のような触手が這い回り、啜る。
アルクビエレは美しい顔を食事で汚すことを好まなかった。]
……命乞いのひとつでもしてくだされば、
楽に死なせて差し上げたのに。
[これは本気でそう思っている。
天敵であろうと誰であろうと、救いを与える用意がある。
何もわからないまま、綺麗なまま、楽に死なせてやるつもりがある。]
ですが、どうやらご不要のようでしたので。
[するすると触手をほどくと、会長だったものがべちゃりと床に落ちた。それから、同胞達に向けて。]
始末はできました。
わたくし一人では食べ切れないので、空腹の方がいらっしゃれば。
──昨夜/パルックの客室──
[餌が事切れるまで人の姿を保ったまま眺めていた個体は、ヒラヒラと手を振った]
いやぁ、俺はいい。
"得られる"ものがなさそうだしな。喰う気が起こんねーわ。
[この場でこの姿でいる意味はエフにしか理解できないだろう。
積み上げようとするものを踏み躙られたことに対する怒り、排除する邪魔者であると理解した上でデザイナーとしての職務を全うしようとしたこの体としての矜持。
あまりにも人間じみた理由だ]
[ここにいるこの個体は星喰いアメーバの本能ではなく、一人のデザイナーとして人を殺した。
犯行動機は私怨、とても人間らしい犯罪だった]
[時間を戻して昨晩、パルックの客室にて。動かなくなった餌を前にして女は舌なめずりした。]
ふむ、エフ殿はいいのかえ?なら遠慮なくいただくとするかの。
[女の腕が肉色の触手に変化し、床に落ちた肉片を食らい血を啜る。
しばらくそうしていた後、満足げに目を細めて触手を引っ込め]
ふう、さすがの我もこやつ1人は食いきれんわ。
しかしぬしらは面白いの。方や餌にまで情けをかけ、方や殺すだけ殺して食わないなど。
いち早く仕留めて新鮮なうちに食らうのが一番ではないか。
[女には、アルクビエレの慈悲もエフの矜持も理解できない。本能のままに人を食らうだけだ。]
好き嫌いはいけませんよ、エフ。
いかに見た目がまずそうでも、絞ってしまえば同じです。
[多分そういうことではないのだろうが、
アルクビエレにはわからない。
エフにしか理解できない
アルクビエレの"情け"が、本人にしかわからない論理であるように。]
ミツボシはよく食べますね。大変よいことです。
生物としての"正しい"在り方には、
きっとあなたが一番近いのでしょうね。
[ミツボシの食事
[アルクビエレに言われ(
いや、なんかこいつ食ったら性格悪くなりそうだし……。
[この男から得られるものは何だろうと考える。
強欲さ?自己主張?もしかすると経営能力か?
どれもこの体には不要な情報だ]
[それに、これは一介のデザイナーの男による殺人だ。食人をしてはそれが成り立たなくなる]
年取ると、飯食うのも色々気を遣うんだよ。
[アルクビエレの言葉(
そうかの?生き方に正しいも間違いもないと思うが。
最後に生き残っておればそれが正しい道じゃて。
そういう意味では、人の姿でより長く生きてきたぬしらの方こそ"正しい"と思うがの。
[性格悪くなりそう、というエフに言われると(
う、そう言われると食欲が失せるのう……。もう粗方食らった後ゆえ手遅れじゃが。
しかし歳をとるとは面倒なことよの。
[女は(正確にはこの個体が女の記憶を遡って)、年老いた上官が食べ物に気を使っていたことを思い出した。]
最後に生き残っていれば……それもそうですね。
生存戦略は多様な方が、種として生き残る確度も高い。
[ミツボシ
は、一人喰ったところで今更そう変わらないでしょうに。
[それだけ長く生きているなら、とエフ
しかし、そう言うなら、
二人は誰ならば食べたいと思うのです?
[アルクビエレは食材そのものにあまり拘りがない(絞るため)が。美味しそうだとか、得たいと思う素質というものは何だろうと首を傾げた。]
【人】 三等兵 ロバート─ 1日目/医務室 ─ (26) 2022/05/06(Fri) 21時頃 |
【人】 三等兵 ロバート─ 1日目/医務室 ─ (27) 2022/05/06(Fri) 21時頃 |
性格悪いと余計な敵が増えるぜ?敵が増えるとその分、身動きもとりにくくなる。生存率も下がる。
こいつは……精々腹満たすだけにしときな。
[口を押えるミツボシ(
よくも仕事潰しやがったな
口にはしない、そんな私怨からの行動だ。だが、アルクビエレ(
俺は臆病でな、バレないように、食う相手は厳選して食ってきたんだ。
画家、作曲家、劇作家、……ああ学者も食った、あらゆる文明の情報が欲しい。地下軌道と呼ばれるデザイナーの才能を伸ばせる素質なら、無限に欲しい。
[一つの姿に固執した弊害か、あらゆる命を食いつくす星喰いアメーバにおいて、この個体の思考は人の、それも芸術を追い求める狂人に近いそれになっていた]
[エフと呼ばれる個体は、それを理解されるとも、理解されようとも思っていなのだ]
【人】 三等兵 ロバート─ 2日目朝/自室 ─ (31) 2022/05/06(Fri) 22時頃 |
うむ……次からは、食べる相手を選ぶとしよう。これ以上敵を増やしたくはないからのう。
しかしおぬし、なかなか面白いこだわりがあるのじゃな。まるで人間ではないか。
[エフの忠告(
そしてアルクビエレの問いかけ(
我は……そうじゃのう、考えたこともなかったわ。食えるものなら何でも、といったところか。
強いて言うなら、より強き者を食らいたいの。この肉体は、強さをひとつの指標としておったようじゃから。
それに、やはり生き物として強くありたいからのう。
……それはそれは。
あのデザインは、あなた自身が収集した知識の集積だったのですね。
知識を求めて……という観点では、PJなどよいかもしれませんね。出入星管理にいた者の記憶、なかなか有用そうではないですか。
[エフからの答え
偏執的とも言える拘り方はともかく、参考にはなった。]
ふふ、食べられるものなら何でも、ですか。
わたくしも概ねそんなところです。
強そう、と言うと……ああ、わたくしは見ていませんが、
例の厄介な端末に『元海賊』の情報がありましたよ。
[ミツボシの返答
【人】 三等兵 ロバート─ 朝/パルックの部屋 ─ (40) 2022/05/06(Fri) 23時頃 |
ババァか、ババァは……なんか……違うな。
もっとインスピレーションが沸くような知識がいいんだよ、未知の文明とか……奇跡の行使たる魔術とか……、そういうやつがいい。
[アルクビエレが挙げた名には(
[
はあ。では、ジェルマンは?
魔術だの奇跡だのを扱っている商人だそうで……
[明らかにめんどくさそうな態度になりつつ、候補を挙げてみるあたり、なんだかんだと律儀なのかもしれなかった。]
【人】 三等兵 ロバート― ロビー ― (75) 2022/05/07(Sat) 10時頃 |
[アルクビエレの情報(
ほほう、元海賊とな。
それは面白い。新しい視点が開けるかもしれぬ。余裕があれば其奴も食らいたいところじゃの。
エフ殿はこだわりが強いのう。
今までも食う相手はよほど厳選してきたとみえる。
しかしPJ殿の知識は今後役に立つかも知れぬぞ。いんす……「いんすぴれぇしょん」か、そのあてにはならぬかもしれぬが。
【人】 三等兵 ロバート― ロビー ― (90) 2022/05/07(Sat) 13時半頃 |
[PJの問い
……ふむ。
星喰いアメーバの見分けについては現状PJの言葉に説得力がありすぎる、と感じますが……
放り出した者が実際どうだったか、については我々が答えを用意する余地もあると思うのですよね……
[少し、考えるような思念が漂っている。]
今のところ、確かにPJに説得力がありすぎるな。
放り出した者の中に星喰いアメーバの痕跡があった、と言えばある程度誤魔化しがきくやもしれぬ。そのあたりも考えておくべきか。
……我としては、あのサラという娘が少々気になるがな。あやつが今、船にいる我らの数を正確に数えられるとしたら、それもまた厄介じゃて。
ええ、そう、アメーバの痕跡であるとか。
或いは、今こうして名乗りを求められているうちに、
判別できるというようなことを言いましょうか。
……"死者の魂が見える"だとか。
[わたくし、それっぽくありません?と、珍しく冗談めかすような調子で。]
サラとやらが正確に我々の数がわかるとしても、
検査を行っていない者を放り出して、
その者がアメーバであった、と言えば……
残りのアメーバの数を誤認させることもできましょう。
[それらしい名乗り
は、は、は、よくよく似合っておるのう!
確かに、今のうちに判別できると名乗りを上げておくのは良いかもしれぬ。どれほど信頼を得られるか分からぬが、少なくともPJ殿の信憑性は下げられるからの。
残りのアメーバの数を誤認させるのも有用じゃの。奴らを油断させられる。
ではそちらは我が名乗り出ようかの?それとも、今は黙っておくでも構わぬが。
[笑い声に、そうでしょう?とばかりのややドヤ思念。]
ああ、いえ、アメーバの判別ではなく。
放り出した者が実際アメーバだったかどうか、の方です。
アメーバの判別については、流石にPJほどの演技は難しい。
PJの検査結果と逆のことを言えば、
彼女の信頼を下げることもできるとは思いますがね。
[そちらは、という申し出に少し考えるような間。]
そうですね……らしさ、という意味では、
あなたには誰かを守るというのが似合う気はいたします。
[軍人とが誰かを守るというのもまた、それらしいでしょう、と笑う。]
どちらにしろ、後から……というのは、
恐らくあまりよろしくないかと。
こうしてまとめ役を買って出ているPJから呼びかけがあって、我々はこの場にいるわけですからね。
ま、後から何かを言うとしたら、そこで伏せっているエフにでもお願いしましょう。
[今とても話せる状態ではなさそうに見えるのは、都合がいいと言えばいいのかもしれなかった。]
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わたくしがやるなら霊能騙りでいこうかな?とおもっています!
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